能美先輩の弁明

noumi sempai no bemmei

能美先輩の弁明
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神165
  • 萌×217
  • 萌8
  • 中立0
  • しゅみじゃない8

21

レビュー数
21
得点
917
評価数
198
平均
4.7 / 5
神率
83.3%
著者
大麦こあら 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
光文社
レーベル
光文社BLコミックス
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784334104429

あらすじ

自堕落な大学生活を送る正孝(まさたか)は、教授に誘われ参加した読書会で、同じ哲学科の後輩・瑛人(えいと)に出会う。
学科内でも際立つルックスでクソ真面目。しかもゲイだが、人の目を一切気にしない瑛人。正孝は興味深々で近づくが…?!

超強気クール後輩×ゆるクズ先輩。正反対なふたりが「魂の片割れ」を探す。
知を愛し、愛を知れ!哲学科BL♡

表題作能美先輩の弁明

大学1年生、哲学科
大学3年生、哲学科

レビュー投稿数21

コップに収まりきらない萌えがいっぱい

哲学BLとはなんぞや?と、あまり見かけない設定に惹かれて手を伸ばした結果、とんでもなく萌えてしまった1冊。
一気にドンと来る萌えというよりも、じわじわと盛り上がる心情の変化が空のコップに少しずつたまっていって、最後にはブワッとあふれ出していく感じ。
これはたまらなく良かったなあ…好きです。

題材良し・キャラクター良し・ストーリー展開良し・恋愛描写良しの4拍子が揃ったおもしろさでした。
哲学面に関しても難しくはなく、2人のはじまりとそれからをより魅力的にさせるエッセンスとして活かされていて楽しめましたし、哲学に対して明るくなくても問題なく読めるかなと思います。
良かった点をあげはじめたらキリがないのですが…
攻めの瑛人と受けの能美のキャラクターがすごく良かった。
ゴミを見るかのような目を受けに向ける攻めと、不真面目かつ楽観的なクズ受けのお話かと思いきや、読めば読むほど味が出るというのか…どんどん良い方向に印象が変化していくんですよね。

周囲の人々にはごく普通に接するというのに、能美にだけは態度最悪の塩対応な瑛人。
裏を返せば、能美に対してする「だけ」特別な対応とも取れるわけです。
それはなぜかなのかの理由についてや、能美の心の成長にも彼らが愛する哲学が絡んでいて、そうくるか〜!と読み応えがありました。
最悪が最高になっていくお話は数あれど、1冊の中で流れるようなリズム良く楽しく読ませながら、最後には多幸感でいっぱいにしてくれるバランスの良さを出すのって難しいんじゃないかなと思うのです。
起承転結がしっかりとしていてとっても読みやすかったです。なんておもしろいんだ。

それぞれが見せるギャップのある姿も自然に描かれていて、特に攻めの瑛人がなんだかもうかわいいやつすぎて頭を抱えました。
塩、塩、塩、からの遅くきた思春期ボーイの無自覚な何かの芽生え、余裕のなさと年下の独占欲。
彼の中で能美という存在が大きくなっていくのが、ちょっとした仕草や発言から伝わってくればくるほどたまらなくって。
能美があんなことを言ったから早く帰宅したのでしょうし、能美がスガキヤが好きだから多めに入れてほしいんですものね…こんなのずるい。
描き下ろしで見せる甘えのある顔といいキュートすぎます…

正反対な2人だけれど、同じ考えを持っていなくてもきっと半身にはなれるんじゃないかな。
そんなことを思いながら、最高に良かった〜!と本を閉じ今に至ります。
一風変わった題材を絡めて描かれる、初心で不器用な恋と心理描写が魅力的なお話です。ぜひ読んでみてください。
本編で萌え、描き下ろしでさらに萌えられるうれしい1冊でした!

3

攻めは可愛い

単話配信していたせいもあるかと思いますが、シー◯アさんで配信直後からレビュー数多くて気になって予定外で購入。
攻めの丹くんのキャラ良いですね!好きです。
目新しいストーリーではないものの、丹くんのキャラの良さで面白さが増したとこあるなー。
一方、受けの能美先輩はイマイチ好きになれなかった。冷静に見たらただのクズだなーって。言動が最低なんで惹かれる要素がない。哲学を愛してる…それだけで丹くんは恋に落ちたのか…??いつの間にか好きになってたパターンなんだろうけど、もうちょっと「これは好きになっちゃうよねー」っていう説得力欲しかった。だってクズ男なんだもん。
能美先輩に関しては、お母さん・お祖母ちゃん・お兄ちゃんと、何かしら人格形成に影響を与えたような感じを匂わせておいて、そこが大して深掘りされていないのも気になりました。

哲学はおそらく作者さんが専攻してたり興味があったりする分野なんだと思いますが、ストーリーへの絡め方がちょっと中途半端かなーと。もっと哲学的思考を全面に押し出しても面白かったんじゃないかな…哲学に馴染みのない人向けなのかもですが、なんかとってつけたような感じがしてしまいました。
(巻末の哲学書の紹介コーナーは面白かったです)
あと、ギャンブルも作者さんお好きなのだろうか…ギャンブル描写多すぎて正直萎えました。あれも能美に魅力を感じなかった大きな要因です。
読み終わった後の感想が「哲学とギャンブルの話だったなー」でした。
ストーリー全般的に面白かったんですが、ギャンブル描写と能美のキャラが萌えを減退させてしまいました。

12

哲学って奥深い

「哲学」ってあまり馴染みがなくてうまく飲み込めるか心配だったのですが。
ストーリー自体は難しくないし、流れに上手く哲学要素が溶け込んでいる感じが面白くてとても読みやすかったです。
それぞれの“哲学“への思いが無理なく結びついていたのがすごく良かった…!

最初はあえて自分と向き合わずにいる能美の言動がしっくりこなくて、日々その場のノリで生きている感じが好きになれないな…と思っていましたが。
表面上だけではない姿を知ると少しずつ印象は変わっていくことになり、そのキャラごと受け入れてしまいたくなる不思議。
ほぼ能美視点で進むお話ではあるけれど、彼のことがよくわかることで瑛人の気持ちにも共感できる展開に引き込まれまくりでした。

身体の関係に偏ってしまった部分を抜けて本心に辿り着いたあとも、なかなか素直になれなかったり入り組んだ思考が邪魔したりですんなり両想いとはならないふたりですが。
そういうめんどくさいところこそ、彼らの愛のカタチなのだろうなと感じられます。
本編ラスト、あえて核心を避けたシーンにかなりグッときました。

ボリュームたっぷりで読み応えがあったし、描き下ろしでは甘い空気を纏うふたりを見ることができて大満足!
「哲学」という文字面だけで捉えるとかたくて難しいイメージでしたが、とても身近なものなのだと教えてくれるような素敵な作品でした。

7

恋愛哲学

大学生同士で、後輩攻めx先輩受け。

真面目で哲学大好きなオープンゲイの瑛人と、本当は優秀だけど家庭環境により自己肯定感が低くなり、ヒモみたいな自堕落な生活をしている能美のお話。

「魂の片割れを探しているから、ゲイであることは隠さない」と言い切る瑛人だけど、瑛人は多分、出会う前から能美に運命を感じていたんだと思う。
実際に出会う前から能美の書いた論文に心惹かれて、会ってみたいと思っていたのに、優秀さを表に出さず、自堕落な生き方をしている能美に歯痒さや悔しさを感じてしまった。
だから、素直に好意を表せない気持ちも分かるよ・・・。

途中、瑛人が能美に対して塩対応なのが辛かったけど、能美の器の大きさや明るさに救われたし、だんだん能美に本当の意味で惹かれていってる瑛人が見え始めてからはトキメキがギュンギュンだった。

お互いにお互いを(意図的にでもそうでなくても)傷付けて、遠ざけて、離れてみて初めて自分の気持ちを認識して。
人を愛することで、自己肯定感を高められた時の能美の笑顔は、人として美しいなーと思った。この一連のシーンの大麦先生の構成力・表現力の高さには痺れましたね・・・!
人を愛して、自分のことも愛せるようになるって、本当に本当に素晴らしいこと。

「善く生きる」って、分かること・共感できること・分からないこと・理解できないこと、全部ひっくるめて、否定せずに受け止め、相手と対話を重ねていくことなんじゃないのかな。
瑛人と能美は、きっとこれからもいろんなことを対話しながら、共に生きていくんでしょうね。

作画・ストーリー・コマ運び、どれを取っても秀逸で、大麦先生の知的センスの高さを感じられる素晴らしい作品でした!

4

よかった

なんとなく周りのフォロワーさん達の反応で人気なんだろうなあ…
という漫画に対して「本当にそんなに面白いの?」という
穿った目線から入ってしまう意地悪な質なんですが…
(どんな作品でも叩きどころを無理やり探したらいくらでも出てくるので…。)

大麦先生、過去作から題材の部分(SEや今回は哲学など)がよく持ち上げられてる作者さんだなとは思ってましたが…。単純にキャラひとりひとりを考えるときに外せない要素をただただ入れているだけなんじゃないかな。

わかりやすさと萌えとエロとストーリーの塩梅。
作者のBLへの愛みたいなのを感じました。

3

『善く生きる』とは、魂の片割れを探す物語

最後まで一気に読み切ってしまいました。今は余韻に浸ってます。
こあら先生の作品は、細かい描写がとても丁寧に描かれていて素晴らしいです。物語にも不自然さなどが
無いので、スッと物語に入っていけます。
続きがとても気になるので、是非お願いします。

2

待ってました!

まずは能美先輩の弁明、発売おめでとうございます。
単話から追っていたぶん発売をとても楽しみにしておりましたが、可愛らしい表紙に目を惹かれることは言わずもがな、豊富な特典内容、ボリューム満点の描きおろしに満足度が100000を超えています。
歳下攻めは前々から好きだったのですが、そのなかでも1番の作品と言っても過言ではないくらいにお気に入りの一作です。
ふたりの関係値や、関わり方が最後まで目が離せずすべてをまるっと綺麗におさめたラストも魅力のひとつだと思います。ぜひ一度、手に取っていただきたい作品です。

2

ヘビリピ確定作品!!

読み方次第ではBLから得たい萌え以上の収穫も出来てしまう1冊・・・!
これはすごい(≧▽≦)!

先ずはBL的要素のお話しを・・・♡
後輩攻め×先輩受け
しかもゲイ×ノンケなのにゲイである後輩の方が最初は受けを嫌がるっていう構図です
ノンケなのにゲイに対してグイグイ行く時点で結構展開的には難しそうなのに、この能美先輩という受けキャラの性格を考えるとこの展開に全く強引さがなくって、しっかりお話しの面白さとして成り立っています

嫌がってる後輩の瑛人のキャラもまた良い!
嫌がりながらもなぜ嫌がるのか?という理由がしっかりあって、能美先輩を見ているからこその理由に完全フラグでしかないじゃないか…♡という萌えを感じてしまうのです

印象だけならお互いマイナススタートでその上カラダ始まりの2人
この2人がどう恋をしていくのか???
彼らが哲学を学ぶ大学生であるからこそ惹かれ合うその過程が本当に素晴らしいです
是非見て欲しい

BL的要素は完璧です♡
さたにさらにリピりたくなる要素として作中に溢れる「哲学愛」!
ぼんやり知ってる、聞いた事がある偉人だけでなく初めて知るような哲学者のお名前、名言が差し込まれてめちゃくちゃ興味を掻き立てられます
その名言をこのシーンで使うのか!キャラの想いをこの言葉で表現するのか!とぼんやりしていた偉人たちの言葉がクリアになって私の耳にも届きます
そしてその上手さに感動を覚えつつ最後まで読むと、数々惹かれた名セリフやマインドに実際触れられる、読める関連図書を紹介してくれる仕組みには感激しました
作品で感動を覚えた源を知れる!ってすごく嬉しい体験でした

それでもそんな並み居る偉人を押しのけて心のに残ったのは瑛人の「隠れてたら見つからないじゃないですか」というこの言葉♡
丹瑛人君は既に私の中で自分を表現する事に対して前向きになれる言葉をくれた哲学者のお1人です

素敵な言葉で思考を押し広げて下さった大麦こあら先生、素晴らしい作品をありがとうございました!

5

No Title

発売前から気になっていた作品、やっと読めました。すごく面白かったです。
哲学的なものは好きなのですが、昔ながらの暗澹としたところや鬱々しい登場人物がいなくて(鬱々しいのも大好きですが)そこがまた良いです。
大麦先生の描く人物がかっこいい。特に目元とか好きです。主人公の二人もタイプの違うイケメンで眼福だし、サブキャラの女子もかわいい。
能美先輩の自己肯定感の低さとか母親の無神経な圧に対する心の澱とか、まだ掘り下げられそうなので是非続編読みたいです。
丹くんが能美先輩を好きになっていく過程がとても自然で読み手にもすーっと入ってくるところも良いです。とても幸せな読後感。
おまけで挟まっていた光文社の宣伝が、学生のころ勉強した学者の名前や作品で懐かしくなりチェックしてしまいました。
素敵な作品です、買って良かったです。

3

単話派の人もコミック買うべき!

極上の書き下ろし!

気になりすぎるラストからちょっと先の2人が見れますよ!最高ですよ!両思いになったこの2人からしか得られない栄養があります!

今まで読んだ数々の書き下ろしの中でも、ダントツの満足感です!読むと幸せになります!

もちろん本編も最高です!クズなのに憎めない能美先輩と、スーパークールと見せかけて意外にガキな瑛人、最高のキャラクター!丁寧な心理描写で心をガッツリ掴まれました!

自分は大麦こあら先生のファンで、能美先輩の弁明は単話からずっと追っていました。単話派でコミックを買うか迷っている人、絶対買ってください!

両思い瑛人がアツい…!!もっと見たい!!この先、先輩呼びじゃなくなるのかな?!もっと見たい!!

6

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