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女性おぶもいもいさん

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3度美味しい!

歳の差、幼馴染、同級生。
3組のカップルのお話が読める時点でかなり美味しいのですが、それぞれの設定やキャラの性格などが全然違うので満足度が高く、めちゃくちゃ充実した内容の一冊となっています。

3組の中で「外面だけは王子様♥」が特に好きで、潤也と秋のちょっぴり温度差のあるやり取りに萌えます。
自分自身の気持ちを自覚してもいないのにグイグイいって縛りまくる潤也の不器用さと、学校ではぼっちだけど弱いわけではない秋の根っこの強さ。
ぶつかってしまう部分もあるけれど、それでもなんだかんだ相性が良いのがわかるぶつかり合いにめちゃくちゃキュンとしました。

先生のデビュー作、何度読んでもやっぱり面白いですね。
久しぶりに読み返してみて、改めてバランスの良い短編集だなーと思いました。

素の姿も素敵なのになー

ゲーム配信者の「タイヨウ」こと陸と、彼の古参ファン・泉田のお話。 

登録者数が100万人以上もいる人気配信者のタイヨウは、ゲームが上手いだけではなくイケメンで話も面白く、その姿だけ見れば典型的な陽の人。
でも素は真逆で、そのギャップを楽しめるのかなー?と思っていたけれど…
陸が思いの外やさぐれた人だったのでギャップに目を向けられる感じではありませんでした。

配信をやっている人たちがどんな立ち位置でやっているのかはわかりませんが、裏の顔があっても別にいいと思うのです。
陸が素の自分を否定していることがなんだかしっくりこなくて、「うーん?」となりました。
過去を引きずっているのだとしても今は成功しているのだし、あとは何が欲しかったんだろう。

落とした指輪を拾って届けるという泉田との出会い方も、運命的なような出来すぎているような…というか、そもそも歩いていて指輪が抜けたことに気が付かないなんてあるんだろうか?

配信者としてのタイヨウを推している泉田が陸が勃っているのを見て突然欲情してしまうのも、はじめから下心があったのではないかと勘繰ってしまいたくなる強引さがあったかな、と。

ふたりの関係性はすごく良いなーとは思ったのですが、気になるところが萌えを上回ってしまったような印象でした。

お前は俺の迷惑系 コミック

 

おバカで優しい

表紙の色っぽい表情から、しっとりした感じの人なのかなー?なんて思っていましたが、読んでみるとそんなところは1ミリもなく(笑)
常に直感で動いて周りもその流れに巻き込んでいくので、なんだかいつも慌ただしい天馬。

でも元気いっぱいで前向きな姿を見ていると、わちゃわちゃで空気を読まない言動も許してしまいたくなる不思議。
そんな天馬のペースに飲まれて、最初は嫌がっていた龍之介がすっかり絆されていく様子が微笑ましかったです。

出会い方はあまり良いものではなかったけれど、ズレているのか素直なのかよくわからない天馬のおかげで、なんとなくすべてが上手くいくのも面白いところ。
快楽に弱いしおバカなんだけれどもすっごく優しくて真っ直ぐな人なので、そんなところに龍之介も救われてしっかりケジメをつけることができたのだなと思います。

自身がヤクザの息子ということで全方向敵しかいないと考えていた龍之介ですが、きちんとその辺も解決するので苦しい結末にはなりません。
これまでたくさんツラい思いをしてきた龍之介の顔も最後には少し晴れて、無邪気に笑ってくれたのがすごく嬉しかった!

天馬のテンションに引っ張られてずっと楽しい気持ちのまま読めた作品でした。

2世と器 コミック

戸ヶ谷新 

とても深すぎて…

宗教にのめり込む母親とふたりで暮らしている高校生の春一。
宗教2世としての葛藤を抱える中で、母が信仰する宗教の"神様"が同じクラスの永真だったことを知る、というところから始まるお話です。

重たくて深いテーマだけれどもその日々の中にまったく光が見えないわけではなくて。
一緒に過ごすようになってからそれぞれ自分と向き合えるようになったり、周りに助けを求めることで道が拓けていったり。
様々な道を選びながら共に救われていくまでを描いたお話でした。

信仰する側とそれを与える側である春一と永真の関係は宗教を通してみれば対等になるわけはないけれど、そこから離れるとただの同級生で友達。
そんなふたりの間に隔たりなんてあっていいはずがないんですよね。
というか、言ってしまえば親に振り回されているただの被害者たち。
なので色々と話をしていくうちに距離は自然と近くなり、永真は恋愛感情を持って春一に惹かれていくのですが…
どうしても同じ気持ちに"なることができない"理由があって。
それが深い話だなーと思ったポイントの2つ目でした。

春一の恋愛的指向は「アロマンティック」というもので、他者に"恋愛感情を持たない人"なのだそうです。
恋愛をしたい欲求がそもそもないので恋人になっても同じ熱量で付き合うのは難しく、それをこれまで付き合ってきた人には理解してもらえなかっただろうし、春一自身もこの答えに辿り着くのは簡単ではなくて。
仲の良い友達にさえ理解してもらうことに関しては諦めていたのでしょう。

でも。永真は春一のことを好きだからこそ、春一にはありのままで生きてほしかったのだと思います。
同じ気持ちになれないからといって離れたり諦めたりせずに自分達なりのカタチを探したい。そんな提案をした永真の強さに心を打たれたのでした。

乗り越えるべきことや目を背けることができないものなど、これからも大変なことはまだまだあるけれど、そんな中でも自分を信じてくれる人がいるだけで前を向くことはできる。
それを教えてくれるような結末に感動。 
春一兄登場のエピローグにもめちゃくちゃ心を揺さぶられました。

ストーリー展開や言葉の選び方にグイグイ引き込まれ、それと同時に色々なことを考えさせられ。
読み終えてちょっぴり放心状態になるような、ものすごく深くて読み応えのあるお話でした。
スト重派の方にはぜひ読んでほしい。グサグサ刺さると思います。

美しい愛

オメガバース×記憶喪失というのは見たことがなかったので、ふたつが合わさるとどんな化学反応が起こるのだろう…?と楽しみに読み進めました。

記憶喪失といっても有間のソレは事故や病気がキッカケではなく、お話が進んでいくまでは何が原因なのかもわからなくて。
佐久と過ごした時間だけを忘れていくというミステリアスな展開にものすごく引き込まれました。

どれだけ愛し合っていても、忘れることなんかあり得ないと思っていても。
新月になるとその強い想いはすっかりリセットされてしまい、そしてまたループし続けていくという…
どちらの気持ちを思っても切なさしかなくて、ギュッと胸が締め付けられます。

佐久が有間に記憶喪失のことを伝えればそんな苦しい思いなんかしないですむのに…なんて思ったりもしたけれど。
佐久があえてそうしなかったのは本当に彼のことが大事だから、なんですよね。
ふたりが想いあっているのもすごく伝わってきたので、その切なさごと受け入れたい気持ちになりました。

佐久が有間の前から姿を消し再会するまでには少し時間はかかってしまうけれど、いくら離れてもまた出会えたのはやっぱり運命だったのでしょうね。
最後までなぜ記憶が失くなるのか?という部分はハッキリと描かれていませんが、有間が記憶を失くしたことこそが愛の証だったのかなと感じました。

切ないところはたくさんありましたが、ふたりの美しい愛に感動できたお話でした。

ボディーガードと坊ちゃん

社長令息の鈴と彼のボディーガード・颯斗とのお話。

子供の頃からずっとボディーガードとして側にいて、大学生になった今でも過保護なくらいに守ってくれる颯斗をちょっぴり鬱陶しく思っている鈴。
でも口では強く言っても結局颯斗に守られ慣れているので、彼に甘えているのが丸わかりなんですよね。
そんなところに"お坊ちゃん"らしさが表れているのが可愛らしくてほっこりしました。

ひょんなことからキスをしてしまってそこから少しずつ関係は変わっていきますが、お互い同じ気持ちになるゴールは早い段階で見えている感じなのでハラハラせずに見守れます。
ですが両想いに繋がっていくまでのハプニングが結構強引で、そこはちょっと引っかかりました。

そして鈴の危機感の無さにはかなりヒヤヒヤさせられました。
引き寄せ体質で過去の誘拐未遂だってきっとトラウマになっているはずなのに、その行動はものすごく軽率で。
そんな鈴だからボディーガードが付いているのも納得だけど、颯斗も完璧に守れているわけではないので「専属ボディーガード」という肩書きの仰々しさだけが際立ってしまった気がします。

幸せなところに着地したのは良かったけれども、ボディーガードって何なんだろう…?みたいな疑問がほんのり残ってしまいました。

心が抉られる

佐倉の存在によって妙な方向に動き出すのかと思いきや、彼もまた苦しい思いを抱えていたのを知ってその印象が変わって良かったなー。
…なんて、呑気に思っている場合ではないほどに色んなことが起こっていく2巻。
ぐちゃぐちゃに心がかき乱されました…何がなんだかわからないほどに。

ゲイであること、他と違うこと。それが弾かれたりからかわれたりする理由になっていいはずがないのに。
狭いコミュニティの中では必ずしも自由に生きられるとは限らないことを思い知らされる、本当にツラい展開でした。

大和の苦しさも唯司の苛立ちもリアルに伝わってくるので、読んでいても息が詰まるほど。
どうなってしまうのかハラハラしっぱなしでしたが、この出来事によって大和は成長し前を向くことができるようになるのが素晴らしい。
逃げ道を探すだけじゃなく目を逸らさず向き合ったら、未来が少し明るく見えることに気が付いたのでしょうね。
痛みを知って強くなった大和は本当に格好良かったです。

そして。とにかく土井に腹が立っていたので唯司が殴ってくれて本当にスッとしました。
土井がアレコレしたことによって考えさせられる部分はたくさんあったけど、あまりにも嫌なヤツすぎるのでこの先何があろうと絶対に許したくない人No.1に決定です(笑)

…と、ここまできてもまだBLにはなっておらず、後輩くんの告白で何やら動きがありそう?というところで終わっている2巻。この続き…どうなるんだろう?
いつか完結してくれること心から願って、その日を楽しみに待ちたいと思います。

ぐるぐるまわる

ものすごーく久しぶりに読み返しました。
大好きな作品なのですが、もう最初に読んだ時の記憶がない…。
でもそのおかげで、自身がゲイであることに悩む大和とそれを冷静に分析する唯司の関係を改めて新鮮に考えることができました。

ありふれた言葉ひとつにも受け取り方が違ってくるところにギュッと苦しくなったり、高校生らしい軽いやり取りが微笑ましたかったり。
前に進んでいるようで同じところに立ち止まったままな彼らの日々は、眩しくも切ない。そんな印象でした。

いろんなことをぐるぐる考えてはひとり沈んでいく大和にとって、唯司は良き理解者なのだろうなと感じます。
突き放すでもアツくなるでもない適度な距離感で、話を聞いて笑ってくれて。
そういう人がいてくれる心強さを知って、恋にも前向きになってくれたらいいなーと思っていたのに。

その雰囲気を壊していった佐倉の存在に戸惑い、やり場のない気持ちに震えています…。
2巻ではこの気持ちが消えてくれるような展開になってくれることを祈る…。

エロ面白すぎ

あらすじからも帯からも、エロたっぷりな雰囲気は感じ取っていましたが。
想像以上のエロさと、エロだけじゃないストーリーの面白さ。すべてがツボでした…!
苦しいところがなく読んでスカッとできる感じも最高にイイ!
面白すぎてずっと前のめりで読んでしまっていました(笑)

堅物なのにポンコツ気味な高杉と、すべてお見通しな松本のテンポの良い掛け合いがこれまた心地よくて、どんどん引き込まれてしまいます。
過去のエピソードと現在のちょっぴり背徳感のある関係がスパイスになって、甘い雰囲気になりすぎていないのが読みやすかったです。

想いを伝えた松本は、本当だったらグイグイ押していきたいところだったと思うのですが。
その気持ちをぐっと堪えてあえてのアナニー補助にあたるという…紳士なの?変態なの?それともSなの??みたいなところがすっごく好きでした。
堅物で土鍋のような(笑)高杉をじわじわとオトしていった、彼の勝利ですね。

脇キャラもクセがあっても邪魔をしない人たちばかりで、作品の世界観にうまくはまっていたような印象です。
高杉の同期の柏も当て馬になるのかと思いきや、ただただ盛り上げキャラに徹していたところが推せるなと思いました。

こちらが先生のデビューコミックスとのこと。絵柄もストーリーもめちゃくちゃ好みだったのでこれからも追っていきたいと思います!

RED-LIGHT D コミック

七七七 

乱高下

中国マフィアの龍に犬として拾われた鈴。
主従関係にあるふたりの日々を描いたお話でした。

龍に出会うまでの鈴の過去は結構重たいモノなのに、冒頭から彼は明るさ全開。
ニッコニコしながらボコっているその姿はかなり異様で、人を殴ることも殺すことにも心が動かない人なのかと感じてゾクっとしました。

でも基本的にキャンキャンしているワンコのように無邪気な可愛さがある一方で、心の中に闇を持っているのが見えてくると少しずつ彼の印象も変わっていきます。
鈴が何を考えているのか?というのが明かされていくと龍の思惑もわかるので、そこが繋がっていくのが面白かったです。

洗脳するくらいだから鈴への愛はないのかと思いきや、しっかりと龍の心が鈴に向いているのがわかる結末になんだかホッとしました。

それぞれの感情もストーリー展開も乱高下して目まぐるしい感じではあるのだけど、そこに飲み込まれながら楽しむことができたお話でした。