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女性muuebaさん

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冒険と希望と愛

元の世界に帰ることより愛する騎士を蘇生させることを選んだ帝。
蘇生し伴侶となった騎士と2人で元の世界に戻る方法を探す旅に出ます。

旅をしながら冒険や出会いがあり、新たな情報を得たりしてまさに異世界もの、という出だし。
愛し合う2人が助け合い、いつくしみあいながら過ごす様子に、元の世界に戻るという目的は忘れないとしても、このままもう2人でずっと一緒に旅を続けてもいいのでは、と思わされました。

旅の途中で騎士の身に異変が起こり、悪だくみをして捕らわれた魔術師が王様の命を受けて密かに2人の旅をサポートしていたことがわかります。
元の世界に戻る方法どころじゃない、もっと大きな問題、試練が2人にふりかかります。
魔術師の生い立ち、なぜああいうことをするに至ったかということが丁寧に描かれており、切なくなります。魔術師の髪形の理由がわかったときには、涙が出そうになりました。
そしてその魔術師に寄り添う王様。
王様は最初からずーっと一貫していい人でいい男です。心の広さや聡明さ、素直さ、健気さが素晴らしい。この王様が魔術師ととても幸せに過ごしている世界のお話が読みたくなります。

エルフの王に会ってからは怒涛の展開。
1巻のときにも感じた、エピソード詰めすぎでちょっと駆け足では?という読書中の印象、懸念は、1巻のときと同様、読了後に、はあ、すばらしい作品だった!という感嘆に変わります。

この上ないハッピーエンド、大円満なのですが、騎士と帝、王様と魔術師のその後のお話も読んでみたくなりました。

別作品のファンで今作を買いましたが、いつきまこと先生のファンになりました。今後はレビュー確認せずに作家買いします。




設定も人物もいろいろ既視感がありながらとても新鮮

異世界に妃として召喚された大企業の御曹司の男性が主人公。
設定や世界にいろいろ既視感があるなと思いつつ作者さんの別作品のファンで購入。
既視感はあるけどとても新鮮。主人公は異世界に召喚されましたが、読者の自分は新しい世界に足を踏み入れた気持ちになりました。

王様と異世界から来た妃の話かと思いきや、迎えに来た騎士との関係が深まっていきます。
ちょっと展開が早く駆け足に感じ、ページの関係上で詰め込んだのかなと途中は感じましたが、読み終えると、異世界だからこその時間の速さのようにも感じます。
どれをとっても既視感がありつつ、どれをとっても新鮮味がある、というような、しっくりくる表現が見つかりません。すごい作品です。

登場人物が多すぎず、わずか4人というのもすごいです。
異世界ものは、世界観を出すために説明のために大勢が出てくるイメージがあったのですが、中盤まではほぼほぼ2人だけなのにしっかり異世界。
ちょっと冒険もありつつ、異世界を味わいながらも、心の動きが丁寧に描かれていて読んでいて萌えました。

後半で対面した王様、予想では高慢ちきで世間知らずのやなやつだと思っていたのに、心優しい好青年なのにはびっくりしました。

騎士の死亡というかなり強烈なエピソードを巡っての、王様と魔術師とのやりとり、素敵でした。

2人はいつまでも幸せに暮らしました、ではなく、新たな一歩を踏み出すラストです。

萌えどころ満載、素敵な作品です。

多くの苦難を乗り越えてのハッピーエンド

幸せな完結をしたので1巻から読み返してのレビューです。
1巻、2巻、読後がきつかった・・・。
でも幸せな最後を信じて追いかけました。

ご主人αのこれまでの悪行のとばっちりを受けてしまった執事β。
襲われているときに危機一髪、駆け付け救ったご主人α。
薬をもられてひどい状態になっているのに駆け付けたご主人αをさらに守ろうとする執事βがいじらしくて切ないです。
ほぼ意識を保てていないのに、ずっとずっとりょうすけさま、とご主人αの名前を繰り返し呼ぶ様子に涙が出ました。
でも薬でぶっとんでるからこそ、本音が言えたのかな。
いずれにせよ、ひどい目に遭いすぎ、かわいそうすぎました。

周りの助けもあり、ようやくご主人αと向かい合い、父親に立ち向かう決意をしてからの執事βは、涼晴個人として背筋を伸ばしていて、かっこよかったです。

ご主人αも全力で2人の愛のためにがんばっていて、かっこいい。

2人が愛のために闘い始めてからの流れはあっという間、胸をすく思いでわくわくどきどきしながら読みました。

素敵な素敵なハッピーエンドでした。

読んでてしんどい

執着溺愛オメガバース、と帯にありますが、執着には同意できるけど、溺愛なのかなあと疑問。
完結したので再読して、ようやく2巻のレビューが書けます。
正直、2巻を読み終えたときは、もう読むのをやめようかと思いましたが、ハッピーエンドを信じて完結まで追いました。

αのご主人様とβの執事。両想いだけど、立場からも性別からも一緒になることはできないであろう関係。
両想いだったことがわかったけど余計にこじれてご主人様αが執事βを監禁します。
関係を持ってからの執事βの言動が病的でかわいそうで仕方ありませんでした。
育ちと父親による躾け、刷り込みが原因とはいえ、ご主人様のことにはあれだけ考えに考えられるのに、自分のことは考えられないのは本当にかわいそうでした。心身が壊れてしまうのではとはらはらしました。
ご主人様のやり方はどれもかなりひどく感じました。はαなんだから、長年恋焦がれて来た相手へのこじれた気持ちは理解できるけれど、もうちょっとうまくやれなかったものかな、と。
物語を盛り上げるためのエピソードの数々だったと思いますが読んでいて胸が痛かったです。

恋人ごっこでようやく2人の距離が近づいたのに、父親からの電話でまた強い暗示に縛られてしまう執事βがかわいそうでした。
ご主人αのたっぷりの愛と過ごした時間で、そこは跳ね返してほしかった。

一念発起してからのお坊ちゃまαの凛とした感じがかっこよかったです。
しかしこれまでの適当な言動の数々の報いが大事な大事な執事βに襲いかかります。

あれもこれも物語として必要なエピソードなのはわかりますが、やはり胸が痛く、2巻は読んでいて本当にきつかったです。

書き下ろしはやっぱりほっこり萌えますが、読んで苦しくなった気持ちが軽くなるほどではありませんでした。

もう両想いになどなれっこないと思わされるラスト

オメガバース執事もののあの名作が大好きで、似たような設定、表紙がきれい、帯の煽りに惹かれて購入したものの、1巻読了時は、うーん重たい話だなあとあまり好きになれず。
それでも続きは気になるので買い続け、完結したので1巻から再読しました。

αのご主人様とβの執事。両想いだけど、立場からも性別からも一緒になることはできないであろう関係。
いきなりβ執事の出会い系サイトでつながったらしい相手とのセックスから話は始まります。

名家の嫡男のαは、これぞα、という感じのオーラに言動、さらに性的に奔放で想いを寄せている執事βに行為を見せて聞かせています。

2人ともひねくれ、こじれている。
不器用すぎる2人の切ない恋。
現実が絡んだことで重たくて厄介でドロドロした愛情と執着になっています。

気持ちと性欲をそらすために、出会い系サイトで相手を探していた執事βには腹立ちと哀れさを感じましたが、薬をつかって意識不明にして好き放題、やり放題にしてたご主人様αには恐怖を感じました。

いろいろなことが判明してもう両想いになどなれっこない、そんな絶望的なラストでした。

書き下ろしのエピソードでちょっとほっこりするものの、読後のどろっと感、疲労感は拭い去れるものではありませんでした。

不器用な2人が両想いになってからもやっぱり不器用でラブラブなお話

1巻を買ったので2巻発売時になんとなく買って読んでそのままにしていた作品。
スピンオフの「察しが良すぎる小野センパイ」に出てくる2人の話、ということで再読しました。

口下手で不器用な2人が両想いになってからの甘々ラブラブのお話。
両想いになってからも、やっぱり口下手で不器用な2人はいろいろやらかします。
アンジャッシュのコントのようなすれ違い勘違いやりとりのおもしろさはパワーアップ。
後輩の先輩溺愛による妙な言動もパワーアップ。かわいい9割、気持ち悪い1割、という感じ。
先輩のデート手配、かわいくて萌えるのに、後輩の性欲で台無しにしちゃって後味悪いのかと思いきや、2人が幸せで楽しそうだし、読んでいてむふふ笑いが止まらなくなりました。

2人の見守り隊のような、先輩幼馴染と、後輩に一瞬だけ惚れてた女性社員のやりとりがさらに楽しいです。
わかるよー、萌えるよね、と読者として喝采したり、私もその世界に入りたい、と羨ましくなったり。
倉庫で2人が名前を呼び合い、後輩が先輩を呼び捨てで愛してる、とささやくところ、それだけでもかなりの感動シーンなのに、倉庫の影にちゃっかり先輩幼馴染と後輩に一種だけ惚れてた女性社員がいるの、最高でした。
ラブと萌えと笑いと感動が凝縮されてえ、たまりません。

擦った揉んだあった末の後輩からのプロポーズも、実にこの2人らしいというか、感動とはほど遠い感じなのに感動でき、それより大笑いする不思議な円満でした。
しかも、うっかり社内連絡網に流してしまい、出社後にみんなに祝福されるという、怒涛のような幸せのおまけつき。
最後まで笑い、幸せを満喫させてもらいました。

表紙も裏表紙もいい!
小野センパイが最推し作品なのですが、こちらも再読、もう一巡して楽しみました。


不器用で口下手な2人の恋のお話

「察しが良すぎる小野センパイ」を読んで大ハマり、前に買って読んでいたのを再読しました。
スピンオフから元作品を再読する形になりました。
おもしろいのですが、ちょっとあちこちやりすぎかなという気がしました。
前半は狙いすぎ、やりすぎで読んでいて鼻白んでしまうような感覚がありました。
後半はおや、おやおや、おやおや(にんまり)という感じで楽しく一気に読みました。

2人の始まりはまるで安いAVもののよう。飲み会で酔った勢い的な感じです。
しかしその後はだいぶ独特です。
盛大に勘違いした後輩が、先輩をさんざん抱きまくってしまったと後で判明。
それで、もう忘れて、とならずセフレ関係になります。
お?おお?ええ?えええ?という展開。
完全に個人的な好みですが、ちょっとやりすぎだなあと何度も思いました。

口下手はどっちもです。不器用な先輩も言葉足らずですぐテンパって変なことを言ってしまう後輩も。
まるでアンジャッシュのコントのような噛み合わないやりとりがおもしろかったり、じれったかったり。
口下手で不器用な2人がなかなか両想いになれずわちゃわちゃやってるのですが、セフレということになっているのでエッチなことはしっかりたっぷり頻繁に堪能しているのがおもしろいです。

会社の同僚、先輩、後輩が関係の濃さ薄さに関わらず、みんな味があってとてもいいです。
ちょっとした言動が2人の関係のあれこれを際立たせているのがおもしろいです。

先輩の幼馴染の眼鏡くんがあれこれ察したり、優しく見守っていたり、衝撃な事実を知ってしまったり、そしてそのうえで推している、というのが、読者の目線に立ってるのかな?(それにしては2人との関係が濃い)という感じでとてもおもしろいです。

後輩くんに惚れてしまう女性社員の存在もいい!先輩にけん制されちゃって、やけ酒しながらなんだかんだと2人を祝福している様子が、眼鏡くんとは別の角度で、読者の目線に立ってるのかな?と楽しく読めます。

後輩くんの「いつでもどこでも迎えに行ってやるから」というセリフ、その時も感動するし、最終話でも出てきてほっこりします。

最終話での種明かし、だいぶ前から両想いのらぶらぶバカップルぽかったのが、本当のらぶらぶカップルになって大円満、と終わるところが素敵でした。

絵も表紙の構図も素敵で好き!「小野センパイ」とはだいぶ違った雰囲気でどっちのタイプもいいなと思います。

荘厳かつ壮大なお話

10巻、ついに完結です。
最後が知りたい、けど、終わりはさみしい、と買ってから数日間、読むことができませんでした。
最初に今作品を知った時、作家買いをしたのですが、読んでみたら、設定が重く、暗く、深くて、驚きました。
いい意味と悪い意味両方で、よく連載作品として発表したな、すごい出版社と編集部だなと思いました。
なかなかの異端作品ではないでしょうか。
さすが丸木戸マキ先生。信頼と実績があるからなのだろう、と思います。

最初のころのメインだった人たちはもう前の世代。
最後は英家の長男と隠し子、αと元α詐称の跡取り、Ωの2人のお話となりました。
離れ離れで片方は死んでいると聞かされていた2人が、生死も所在も不明瞭のまま求めあい、再会します。
世代交代し戦争、時代に巻き込まれながらも続いている英家に戻り、受け入れられてハッピーエンド、かと思えばそんなことはなく、2人は決意し、先に進んでいく、という最後でした。

ハッピーエンド、大円満を期待してはいましたが、想像を超える、素敵な最後でした。
おとぎ話のように「2人は幸せに暮らしました、めでたし、めでたし」ではないところが、10巻かけてつづられてきた世界、物語の重さ、深さ、広さの表れなのだと思います。

丸木戸マキ先生はあとがきでこれで完結、と記されていますが、この先の物語、2人のその後や子ども世代のお話などまだまだ読みたいと思いました。

心身ともに調子を整えて没頭できる空間と時間を作って、もう一度、1巻からじっくり読み返し、味わいたい作品です。

読んでいて幸せ、楽しい、萌える、素敵な作品

表紙がかわいくてきれい、タイトルに興味を持ち買いましたが、しばらく放置していた作品です。
一読して、すぐ再読しました。目から鱗でした。エロとかわいさって同居できるんだ!
すっごくかわいいのに、なかなかにエロいのですが、配合具合が絶妙でした。
さらにおもしろさも満載。漫画を読んでいて声をあげて笑うことは滅多にないのですが、この作品は何度も声をあげて笑いました。すべてのやりとりが素晴らしいです。
別の作品のスピンオフということでしたが、今作だけでも十分楽しめました。
そもそも元の作品が何だったのか思い出せなくて、本棚を探して読み直しました。元作品とは違った雰囲気でどちらも好きですが、個人的には今作品が最高に感じます。全く別の魅力がありつつ、同じ世界線なのが楽しいです。そしてタイトル回収が見事です。

コミュ障ぼっちの大学生が、明るい人気者の先輩に迫られて両想いになっていくお話。
いろいろ難しい後輩くんを、先輩があれやこれやいろんな言動で翻弄していきます。
付き合う前にキスマークをつけられ後輩くんがダッシュで帰宅して鏡で確認してどきどきする愛らしさ。
かわいさしかない。
3日も音沙汰がなかったことを心配している先輩の前に現れて自宅ご飯に誘う挙動不審さも愛らしい。
かわいさしかない。
それなのに先輩との初夜に向けていろいろがっつり準備してた愛らしさ。
やっぱりかわいさしかない。

先輩が驚愕してましたが、読者はもっと驚愕でした。
かわいいいしかない、かわいいかよ、とブツブツ独り言つぶやきながら読みました。

奥手かと思いきや、性的なことに積極的でぐいぐいいく後輩くんが魅力的です。
こんな受け後輩、いままでBLの世界にあったでしょうか。唯一無二、すごい後輩くんです。

苦手なことをちょっとづつ克服しつつ、愛を深めていく2人がとにかくかわいくて!
横やり入れて来る女性キャラも嫌なやつかと思いきや、ちゃんといいやつなのも素敵です。

BLを読むときは攻め受けのどちらかに気持ちの肩入れをすることがほとんどですが、今作は2人ともにすごく思い入れがあります。どちらも違う魅力でどちらもいい。
読んでいて幸せ、楽しい、萌える、素敵な作品です。

いろんな「欲」の話

BL作品はストーリーや言葉のやりとりを重視するので、エロ度「エロエロ」は普段、買わないのですが、あがた先生の作品なので購入しました。

たしかにエロいシーンは多いのですが、カタカナでエロエロ、というよりも情欲、色欲、漢字の熟語で表したくなるような、深み厚みがあるお話だと思いました。

2歳差の幼馴染の2人、年上の廉と年下のなっちゃん。
最初は成長に伴う男の子のあれこれに戸惑うなっちゃんに廉が指南をしたところから、2人の秘密の「ふたりあそび」が始まります。
なっちゃんは頭がよくて純情、廉に対しては時々妄信的、気持ちのいいことが好き、という安っぽいAVの主人公みたいな設定の少年ですが、表情や言動、ひとつひとつが丁寧に描かれていて、いやいやいないでしょ、こんな少年、しらけるわ、となるギリギリ手前のところでものすごく萌えてかわいらしい少年になっています。
あがた先生のこういう、あとちょっとで安っぽいAVの登場人物みたい、あとちょっとでしらける、となる一歩手前ぎりぎりのところのキャラクター設定、素晴らしいと思います。

なっちゃんに対する気持ちを自覚し、大事にして傷つけないように手を出さないようにしているのがいじらしいです。でも性欲はあるし、寄ってくる女子もいるから適当に発散してて。
なっちゃんに頼られると必死で下心を抑え込みつつ、なっちゃんにあれこれ手ほどきしてあげて、気持ちよくしてあげて、こんな強烈な我慢を繰り返している執着、情愛、すごいと思います。

両片想い、という言葉でけでは表せない複雑で何段階もの気持ちが丁寧に描かれています。