味わい深さみたいなものがあると思うんですよ。
それまでの生き方を猛省したり、
そのせいで自分はこういう人間だから、また同じ過ちを犯してしまうんじゃないかとか、
下手に歳を重ねてきたせいで妙に変なところでプライドが高くなって、本音とは裏腹に意地をはっちゃったりとか、、、
今回のお話は冒頭こそ、ドラマティックな出逢いでしたが、その後の恋する過程はなんとも不器用で、けれどあがいてもがいて。
恋に仕事に。
心に過去のアレコレを抱えた45歳同士が、先行き不安定な今を、必死になりながら一生モノの恋を手に入れた、最終的には心温まるグッときたお話でした。
そしておじさまBLって比較的、世間でおじさまと呼ばれる世代よりも若い年齢のおじさまが描かれておりますが、45歳という「ちゃんとおじさま世代」設定に妙な高揚感を覚えたのはまりあげはだけでしょうか。
また、町屋先生の描く苦悩するおじさまたちが本当に美しくて。
ぜひお表紙だけでも眺めていただきたい。
いや、このGWにナイスミドルの愛の交流に疲れた心を癒されてほしいです。
個人的には、そんな稀有な1冊でした。
まずは粒乃木つぶ先生、デビューコミックスおめでとうございます!!
Xでお見かけしたときから、発売日を楽しみにしておりました(ˊᵕˋ)
という記念すべき商業1作品目は、生徒×教師が事故って番になっちゃったかも?!! な、衝撃的幕開けのオメガバースです。
この世界では、18歳になったら番解消薬が飲めるとのことで、攻めの18歳の誕生日まで残り一ヵ月。
ラットを管理するために、受けである教師はスキンシップを許す。
が、番となった途端、受けのことが嫌いだと思っていた攻めが、しつこいくらいに受けに好き好きアピールするようになります。
これも番になった影響なのだと受けは思いますが、ある日、実はヒート中でもないのに番になることはないのだと気がついてしまい、、、
事故で偶然項を噛まれたという設定が、とにかく面白かったです。
よく考えてみれば、そう言えば番ってヒートえちしてるときに項噛まなきゃ無効だよね、という前提を忘れるくらいにです!(まりあげはも冷静になってあとで考えてみた)
個人的にあとは、先生への好きの想いを、事故を好機と捉えて、めちゃアピールしまくる若さや、先生のことを好きすぎてあれこれサバを読むいじらしさも可愛かったです。
無事に高校卒業後、宣言通り先生を番にできてよかったね! と思えたカワイイ年下×年上オメガバでした。
ちなみにカバー下のプロフィール帳に、受けの書く欄を攻めが書いてるのも仲良し番っぽくて良きでした。
表題に出てくる有住くんを主とした、「キャロル祭」実行委員たち3CPのお話が読める、贅沢なお話。
まずは、表題のアリスに名前が似ているからというだけで選ばれた180cm超えの逞しい有住×優しい先輩で、有住の代わりに女装してアリスになった駿河。
次は、実行委員リーダーの東×ツンデレ千崎。
最後は、美貌の一之瀬×男が好きな先生。
と、同じ世界観で三本仕立てとなっております。
それぞれ、特性に合わせて生徒たちが有住と駿河のような運動に特化した生徒、リーダー性、学問、芸術系とアリスをモチーフにしたトランプ4種で分かれている設定が面白かったです。
個人的に好きなCPは、最後まで未遂でしたが逆アリスとなった駿河が受けの、有住×駿河がほのぼのとしてて良かったです。
とくに駿河の嫉妬が可愛くて、あ、有住のこと、めっちゃ好きなヤツじゃーん! とニヤニヤしてしまいました。
東と千崎CPの馴れ初めエピソードもよかったなあ!
先生と一之瀬とのエピソードも。
脇キャラだと、なんか微妙かも、、、と思ったりもしますが、それぞれがそれぞれメインとなると、やはり良さが見えてくると言いますか。
ああ、こういう人だったんだなあという人間性が見えてきて、とても愛おしく思えた1冊でした。
お表紙もカワイイ♡
地味でぼっちなお人好しの陽斗が、朝、駅のホームで調子悪そうに座り込んでいるマスクなイケメンくんを助けた。
けれど、かえって反感を受けてしまう。
それでも怯まない陽斗に、去り際〈…おせっかい〉というような声がふと聞こえて、、、
という始まり。
実は陽斗が助けたこのマスクイケメンは、同じ高校の芸能科に通う、今は活動休止中の人気アイドルグループのメンバーでした。
そして陽斗はなぜか、このイケメンと一緒にいると心の声が聞こえるようになってしまうという超常現象に気が付きます。
とは言っても、その超常現象が発動するのは、とある時だけ。
ちなみに、どうして心の声が聞こえるようになったのか。その原因はとくに究明されていないので、そのあたりは気にせず、ふんわりと読みましょう♡
BLはファンタジーですし。
攻めが休止中と言えども芸能人とあらば、これは芸能BL好きとしては読まねば!!
と、メイト小冊子付きを予約しました!!
結果、めちゃくちゃ(←今どきの若い人は使わない表現らしいですが、まりあげはは今どきじゃないし、表現しやすいのでいっぱい使います)キュンカワなDKたちがラブしていて、心がほわんとしました。
攻めは色々過去にあって、アイドルを休止中で。
でも、陽斗との出逢いによって信じられる人がひとり増えて。
傷はまだまだ治らないでしょうが、いつか前向きに次のステージに行けたらいいなあ、、
なんて思いながら、攻めも受けもその可愛さに癒された1冊でした。
なんとなく続きがありそうな余韻で終わったお話でした!
上巻で不在となっていた護主様。
五頭竜にされた実兄と共に登場いたしました。
そして前巻で謎だった冬哉の正体も、とうとう明かされましたね。
デイダラボッチだそうです。
だから傷の治りが早かったのですね。
薄々そういう系かなあとは思っていましたが、まさかそんな設定だったとは!
けれど納得です。
本人は自らをあやかしではないと言っていました。これに関しても色々説明がありましたね。
それからどうして冬哉が、左京のもとにいるのか。
その理由も明かされましたね。
一番あやかしっぽい子どもだった……って切ない涙
それから護主様が身を呈して、慧吾と五頭竜を始末したシーンは迫力満載で、最後の最後まで固唾を飲んでその行方を見守りました。
BがLしているかというと、下巻でようやくエンジンがかかった模様。
というのも、あとがきで続編執筆中とあったので、じっくり2人は愛を育む系なんだと察しました。
まだまだ謎の多い冬哉とその一族。
そして冬哉を引き取った左京。
それから今回、慕っていた者を亡くしたスイなど、キャラが魅力的でもっと掘り下げて読んでみたいと思ったので朗報が含まれていたあとがきでした。
大正末期が舞台(あとがきには、大正後期から昭和初期が舞台と先生は仰ってましたが)。
とある村に古くから伝わる「五頭竜伝説」の調査を任された大学生の冬哉が、禁じられた山の中へ入り、熊の罠にかかって足に大怪我を負ってしまう。
彼を助けたのは、身代わりの巫女として五頭竜に仕えている少年スイだった。
スイは御主に拾われ、下界と関わることなく生きてきた。
そのためどこか感覚が冬哉とは違い、距離感が近かったりもしていた。
献身的なスイの看護を受け、共に過ごす時間が増えるにつれ、次第に冬哉はこのおかしい環境からスイを解き放とうと考えるようになり、、、
因習村とか、伝承モノとか聞くと、腐の皆様のなかには血が騒ぐかたもいらっしゃるのではないでしょうか??
まだ上巻ということもあって、ようやく五頭竜の伝承によって物語が大きく動き始めたところで次巻へ!! となってしまいます。
お互いがお互いを気になっていて、でも伝承によって想いは引き裂かれて、、、
終盤、冬哉がスイのために、一方的にスイを達する行為はありましたが、それ以外はとくにえちらしいえち描写はありません。
けれど、物語ではじっくり魅せますので、この時代のファンタジー好きのかたにはオススメです。
というか、熊を仕留める罠で足が千切れなかった主人公の冬哉自身、なにか秘密を抱えていますよねえ??(読了した方に同意を求めるパターン)
傲慢で口が悪く、見場も白豚のように思わしくない公爵令息のディルクは、周りから嫌われていた。
ある日、その口の悪さから謎の魔法使いに呪いをかけられ、悪口を言う度に下腹部が反応してしまう身体となってしまう。
呪いによって起きてしまう現象に、護衛騎士のフリッツに気づかれ、助けられたディルクは、一緒に呪いを解く方法を手伝ってもらうことにしたが、、、
というお話。
いい感じに長期休暇を利用し、フリッツを始めとした周囲のダイエット作戦により、見事な儚げ美少年へと変貌を遂げたディルク。
自然と悪態をつくことも減っていき、自己肯定感低く、どうせ自分は嫌われもんなんだ...的な、ネガティブ内面までも変化していきます。
傍で支えていたフリッツの存在が恋となるのは、やはり必然ですよね。
そしてなんと言っても、個人的にはディルクのすぐ上の兄で、フリッツと同級のマルセルのブラコンが最高でした♡
家族にも虐げられているとディルクは思い込んでいましたが、度々フリッツの口から明かされる、マルセル兄の弟溺愛話。
もっとこの兄弟の幼い頃のエピソードが読みたかったーー!(cp違うだろ!すみません!!)
絶対なにか裏があるんだろうなあと思いきや...でしたね( ◜ω◝ )!!
後半で、亡き母にも愛されていることを知り、父からも愛されていることを知り、円満エンドでこちらまでハッピーとなった悪役令息BLでした。
先日、「もう一度会えたなら」が性癖に刺さったので、これを機に他の作品も読んでみよう♪ と思って手を出したのが、明らかにお表紙から攻めの様子がおかしそうな(超絶褒め言葉)こちらのシリーズ。
冒頭の試し読みから確信。
コレ、絶対面白いやつーー!(某ラーメンCMの歌風に)
事故に遭って記憶喪失となった主人公の前に現れた、怪しい男。
警戒する主人公だったが、その怪しい男は主人公と同じ大学で、なおかつ恋人だったそうで、、、
絶対外に出ないでほしい、と監禁同然の同居生活が始まるのです。
もう、この展開だけでもヤンデレ攻め好きには堪りませんね。
途中で攻めが髪切ってすっっごくイケメンに変身するのですが、なんと芸能一家だったらしい。
ビジュアル最強すぎて、ヤンデレぶりが増して最高だった!
好き!!
でもそんなにもイケメンなのに自分だけ一般人とのこと。
この辺も主人公との関係性に意味があったりするのでしょうか??
まだ全貌が見えず、怪しさしかないこちらの作品。
メガネの友達との写真の謎や、事故前の攻めとの関係など、色々気になって仕方がありません。
2024年4月時点でまだ4巻までしか出ていないので、何度もじっくりこの世界観を堪能したいと思います。(ワクワク)
兼ねてよりこの作品は泣くよと聞き及んでいたせいか、期待大で読み始めたのですが、
期待が大きすぎたせいか、上巻では、自分のなかでふーーん(大変失礼なヤツ汗)程度で終わってしまいました。
それから下巻読了までは時間が空き(まりあげはの悪いところ。すぐ続きを読まない)、そう言えば下巻読んでなかったなあ、なんて気軽な気持ちで読み始めたら、とんでもない爆泣き作品であったことに気づいてしまいました。
遅いよ!
まりあげは!!
旦那様であった環と結城の話が切なすぎて(涙涙涙)
時代がね、
2人を両想いにさせてくれなくて、、、
でもね、結城はどうしても環を諦められなくて訪ねてきたわけですが、あまりにも2人は離れていた時間のほうが長かったんですよね。
でもね、あそこで環が勇気を出して告白したこと。
そして、結城への想いが苦しみから少しでも幸せに変わったこと。
あのエンドには賛否両論あると思われますが、全く救いがないわけではないだろうぼやかしエンドに、こちらまで救われました。
ちなみに終盤、どんどん減っていくページ数にハラハラさせられましたが、反比例するように次第に落ち着いていく環に、どうしてもエンドのその先が読みたくなっていた人は何人おりますか??
今、手を挙げた方。
ぜひ握手させてください。(おい!)
そしてこの作品、続編とか連載してませんでしたっけ??
令和の時代だったら環と結城は、イケおじ同士でいちゃラブしてるんだろうなあとか妄想してしまいました。(すぐエンドのあとを妄想する女)
ああ、余韻が重すぎて好き...!
すっっごくお久しぶりのこちらのシリーズ。
発売のお知らせから、ずっと楽しみにしておりました。
そしていざ発売日!
紙コミックスの分厚さと、帯のキラキラと、お表紙の幸せそうな結婚式的4人に、まずグッときました。
今回はまず、ひーくんとみちの初めてのケンカから始まります。
みちはひーくんのことが大好きだったんだね泣
ドングリの謎が分かって、ひーくんからのお手紙に見せたみちの笑顔がステキでした。
正反対な2人のこれからが、俄然楽しみとなったお話でした。
そして次は、松さんと祐樹のお話。
文化祭を手伝うことになってしまったところから、松さんの運命の番のことなどを悪い方向へ考えてしまう祐樹。
弘のアドバイスで2人は、、、??
松さんが祐樹のことを本当に大切で、大好きなんだなあってことが伝わってきて、こちらまで嬉しくなった文化祭のエピソードでした。
そして最後は、ひーくんが産まれる前の真生と弘のエピソード。
弘の元婚約者が結婚したことから話が始まりますがらとにかく切なくて、でも弘からの真生への愛がひだまりのように大きすぎて、とにかく途中からずっと泣きました。
あなたと一緒になる勇気がない。
弘のプロポーズにそう応えた真生でしたが、最終的には素直に自分の気持ちを吐露することができて、本当に良かったです。
というか、終始弘が真生のことを好きすぎるのが大きかったですよね。
やはりこの2人...最高すぎます。
そして2人を取り巻く周囲の人たちも本当にいい人ばかりで(それぞれ色々あったけれど)、最後のウェディングパーティーの件は、その優しさに泣きました。
それからウェディングパーティーのラスト。
描き下ろしでブーケをもらった祐樹に、ひーくんが誰と結婚するの?? って祐樹に尋ねて赤くなってるのが可愛かったです。
こちらの2人も.....その内、幸せな日を迎えられるのでしょうか。
最後の最後で妄想が滾った満足の1冊でした。
そして、ただおかシリーズの新刊を世に出してくださったいちかわ先生に最敬礼です!!