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mods
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
借金を返済するために、ゲイ向けのデリヘルで付き人をすることになった信虎と、人気男娼のシロとのお話です。不幸な境遇の「受」が、幸せになっていくというBLではよくあちがちな設定だとおもいますが、ストーリーがしっかりしていることと、絵がきれいなことから、おもしろいとおもいながら読み進めることができました。男性の骨格をしっかりと描く絵柄が、とても好みでした。強いていうなら、シロの少年時代のエピソードが、もっと読みたかったので、それだけで丸ごと一冊描いてほしかったとおもいました。
完全なる作者様買いです‼️
ナツメ先生の作品が大好きです。
NIGHTS BEFORE NIGHT から先に読んでいて、シロたちのその後を知っていたので、逆に安心して読めました。
世話好きで、男らしい信虎が大好きでした。
シロの体を洗ってあげるところや、海に一緒に行く場面が好きでした。
いつも無表情のシロが笑ったのも印象的でした❗️
またシロが信虎のシャツを着て寝てるところのやり取りも、萌え死にそうでした。
シロは、時雨さんからもらった優しさがあったから、
信虎の愛を信じることができたのかな。
春も、なんだかんだシロを気にかけて、心配して、とにかく優しい。
みんな温かい人で良かった。
素敵な作品をありがとうございました。
事情でまとまった金が必要になり割の良い運転のバイトに応募したら、デリバリーホストの送迎だった。
男娼のシロは売れっ子で、信虎は付き人として毎日ホテルに送り届けるが、たちの悪い客もいてシロを助ける。
自己肯定感が低く自虐的でもあるシロを見守り助けるうちに、信虎は彼を好きになっていくというお話。
生い立ちや過去の出来事等が原因で自虐的に自分を投げ捨てるみたいに生きている人が、心の温かい人に出会って包み込まれて恋をして、生き直すような、そういうお話はBLでよくあると思います。
本書もそういうお話なのですが、読んでいる最中はそんなことを一切思わず、作品の雰囲気に飲まれるように読んでしまいました。画力も素晴らしいですがそれ以上に、読者を世界観に溶け込ませるそういう力を感じます。わたしは読んでいる間、シロと信虎のいるこの街に居るような気持ちになっていました。
二人のキャラクターもいいですが、大人組というか春さんも時雨さんもすごくよいです。
特に時雨さんが魅力的だからこそ、シロの心の闇が際立っています。あのときの絶望感が手に取るように分かる。人生で初めて見出した一条の光に、手を伸ばした瞬間に暗闇に閉ざされたのです。もといた闇よりももっと深くもっと暗く感じたことでしょう。
それ以降のシロの日々がどれほど無意味で無機的であったか想像に難くないです。
そこから引っ張り上げた信虎は本当にすごいと思います。信虎に時雨をかぶせて見ている所もあると思うのですが、でもこれから二人でやいやい言いながら暮らして行って欲しいなと祈るような気持ちでいます。
シロの本名、手書きの崩れた筆跡で知れて、ぐっと来ました。
それから本書のタイトルの意味も、最後のページで頭文字だと分かるのもよかったです。
2016年の作品でした。雰囲気もセンスも何もかも、8年も前の作品とはまったく思えません。名作と語り継がれる所以ですね。
スピンオフもあるようなので、そっちも読んでみます。
私は電書で読んだのですが、最後のページに断り書きがあり、帯とカバー下の書き下ろし部分、特典ペーパーは収録してないということでした。御注意ください。(今後変わるかもしれませんが)
妹の借金を返済するためゲイ向けデリヘルRainの運転手を始めた信虎。人気の男娼シロの付き人となるけれど、信虎を顔と体が好みだと誘ってきたかと思えば全てが投げやりで無気力。これしかできねぇから…と呟くシロには過去何があったのか。ヤバい奴と思いながら危なげなシロから目が離せなくなる信虎で…。
シロの抱える苦しみと悲しみ、想いを寄せた相手を失う恐怖。その全てが痛い程に伝わってきて、信虎が全部受け止めて頑張ってくれる人で本当に良かった!
人は変われるしどん底から抜け出す事も出来る。隣りにいてくれるその人が、心も体も温めてくれるから。
ナツメ先生の過去作、ひとつ読み返し始めると通して全部読みたくなる不思議。
重たい話だとわかっていても闇の先にある救済部分のあたたかさに浸りたくなってページをめくる手が止まらない。そんな魅力に引き込まれます。
愛に飢えていた自分に初めて熱を与えてくれた時雨との別れは、シロの心が凍っていく充分な理由となって。
信虎と出会わなければそのまま壊れてしまっていたのではないかと恐ろしくなるほどに彼の行動は痛々しく、そして敢えてそれを選んでいることが本当に悲しかった。
でも。自分で自分を縛り付けてその場所からあえて動けないようにすることで、シロは生きている実感を得ていたところもあったのかもしれません。
そんな自分を大事にするという概念がない彼の偏った思考の中に信虎が入り込んだことで、少しずつシロの心が変化していく様子に目が離せませんでした。
何かと世話焼きで首を突っ込みたがりな信虎にペースを乱されて、たくさんぶつかり合いながらも。
どこまでも真っ直ぐな信虎の想いが伝わり、もう一度人の温もりを信じてみようとシロが思ってくれたことに感動したのでした。
苦しくてものすごくツラいシーンもたくさんありますが、「終わり良ければ全て良し」と思えるくらいに素敵な結末で、読み応え抜群な作品でした。
スピオフを先に読んでいて、元を読まねばと思っていたのですが絶対痛い、とわかっていたのでめちゃくちゃ二の足踏んでいました。
痛い〜‥
でも攻め的にはいちばんマトモというか、カタギの男だったのでとにかく幸せにおわってほしいと願いました。
NIGHTSBEFORE〜の春もめちゃくちゃ痛いのですが、シロは、もう幼児虐待もはいってくるのでキツイですね。虐待の時期が人格形成期だけあってそれに囚われているシーンが辛いったらないです。
それに攻めはカタギの男なだけでハイスペでもヒーローでもないので間に合わなかったりすれちがったりシロを見失ったりでヤキモキしてしまいました。
スピオフ作のほうがラスト重ためなのに比べて、こちらは明るめのラストってこともあってホッとしました。
ドラマCDを聴いてから読んだ感想です。メイン三人が声のイメージよりめちゃくちゃ人相悪くてびっくり笑。あとCDより虎の存在感があってキャラが濃くて表情豊かでした。んで絵がカッコ良すぎる…!粗野な物言いとか仕草とか、男臭くてカッコ良い!各話の表紙も好きでした。
虎はほだされていく感じで、反発と拒絶を繰り返すシロに勝手に情をかける形で寄り添っていきます。さすが妹の借金のために働く兄です。見た目とのギャップ萌えもあってきゅんきゅん!
一番刺さったのは、ソファの前で物理的に寄り添うところ。虎の包帯に配慮して拭き掃除をするシロの小さな変化も見れて、大好きなシーンです。
時雨との回想はやっぱり辛いな…。絶望から初めて希望が見えたのに、さらに下まで落とされて。それでも時雨を追いかけるんじゃなくて、一人で生きようとするシロに泣けました。虎は死んでも死ぬなってやつだ。
終わり方もすごく良かったです。時雨の喪失を乗り越えたと分かる描写になってて感動。後日談的な二人の日常ほのぼのも微笑ましくて好き。
絵柄とストーリーが綺麗に合ってて引き込まれる空気感でした。キャラや話がどうというより、全体の雰囲気やどっぷり浸かりたくなる世界観に惹かれます。このまま貫いて欲しいなあと思いました。作家買いしますので!
付き人×デリヘルボーイ。日給二万につられて面接来たらゲイ向けデリヘルだったよ☆というポップな?話。90分2マンとかいっめナマナカ誘って違約金むしりとる、ちょっと黒めのデリです(攻はコワモテなのではまっているけど善人)。
危なっかしくて放って置けない系受のシロ。過去めちゃくちゃ重いです。父親からのセーテキギャクタイに、15から(もしくはもっと前から)ウリしてて、信じられると思った大事な人を失って。そりゃ、心も閉ざすよなあ。
そっからなんやかんやあり、ハピエンです(ハピエン厨なので一安心)。シロはこれからどうなるのかな?という疑問は残る。
二人の初セッのときの、シロの
「俺 好きな奴に抱かれるの 初めてだから」
がパワーワードすぎる。だいすき。
初読み作家さま。
まず絵柄がとてもカッコいいですね。顔が良い!
ストーリーは男娼ものの王道ど真ん中でした。でも王道が極まると、全然陳腐じゃなくなるから不思議です。
不幸な生い立ちで、心を殺して売りの仕事するシロ。しかも守ってくれた大事な人を、二人で新しい世界に踏み出す直前に亡くすという、もう切ないを通り越して悲惨な経験をしています。そんな諦め切ったシロを救おうとする虎が、顔も性格も男前で良かった!
そして今は亡き時雨さんの存在。彼の温もりを思い出すシロには泣けました。
王道のストーリー展開ですが、キャラが皆魅力的で、表情や感情の描写が上手く、引き込まれて一気に読んだ作品でした。欲を言えばもう少し捻りがあれば良かったかと思います。
スピンオフも是非読んでみたいです!
ナツメカズキさんの、雰囲気のある作品、毎回、大好きです。シリアス+切ないトーンのお話で、色々考えさせられ、読みえたあとも余韻を楽しませていただきました。
妹の借金を返済するため、男娼(シロ)の付き人となった新虎。見た目はややヤクザっぽいですが、芯はしっかりとしていて心優しいキャラクターです。一方、ゲイ向け男娼・シロは新虎の顔と身体が好みだといいセクハラを繰り返す日々。しかし、心の奥底で傷を持ち、悲しみを抱える。そんなシロを気にかけ、光を与える存在となるのが新虎です。後半でシロが言った「こわいんだよ...お前を好きになるのも 失うのも」というセリフがとても印象的でした。お互いが支え合うのが愛なんだなと感じるシーンでした。ノンケの新虎がシロに落ちていくのが分かりやすく描かれていてとても読みやすいストーリーでした。
何が言いたかったかいうと、最後はしっかりハッピーエンドでほんとうに良かったです!!!
ナツメ先生は「I HATE」に続き2作目。
この後「NIGHTS BEFORE NIGHT」「バイ マイ サイド」を読みます。
I HATEは粗さを感じましたが、本作は完成度がグンと上がっていますね(偉そうにすみません)さすが高評価なだけあると納得。
のっけから、信虎が黒髪短髪長身いい体いかついイケメン、ソラが憂いと色気ある美形で、身長差もバッチリ、2人ともタイプ〜いい雰囲気やん⤴︎
この2人がどうLしていくのかしらん、とドキドキワクワクしました。
と、思ったのも束の間、そうだ、シロは訳あり、しかもこれ相当の過去があるよね、と想像した通りのエピソードが続き。
時雨との唯一あたたかい関係も、あんな形で終わってしまったのかと(悲)
かけおちする流れで、直前に不幸に見舞われ、添い遂げられないのって、古典的な定番で、まさかこんなスタイリッシュなBLで見られるとは思いませんでしたがw
信虎の性格は、居酒屋をやめる時、後輩や周りに慕われる様子などで、情の厚いいい奴なんだと示していたんですね。
そんな信虎が時雨と重なってしまい、突き放そうとするシロ。
シロは自分は売りをするしか生きる道がないと思い込まされてきたけど、そんなことないと言ってくれたのが時雨と信虎なんですね、
そんなシロが今更、生き方を変えるのは怖い。でも信虎に惹かれる。
信虎があきらめず食い下がってよかった。
くっつくくだりも萌え〜、
シロが泣き止まなかったから手が出せなかった信虎。やっぱりいい奴。
シロがかわいかったり、信虎がかっこよかったり、2人のやりとりが萌え萌えだったり、好きな場面を挙げるとキリがありません。
タイトルはモッズコートから、と見せかけて、曲名だったとは!?しかも先生オリジナルの曲名。
ラストで冒頭のシーンにつながるのが、やられた〜!とかっこいいです。
正直な所、ヤクザモノのBLの何作かで見たことあるようなシーンや設定が何ヵ所か見受けられましたが、ヤクザ、売り、を題材にする場合、どうしても被ってしまうことはあるんでしょうね。
BLあるあるの場面を見ると、またそれか〜と思っちゃうことは多いんですが、攻めが受けのほっぺに触れて、受けが頬を赤らめうっとりしながらスリっとするのは何回見ても萌えます。
もちろん、信虎がシロにそれをするシーンもいいわぁ〜となりました(2回はあった)
まだ子供の頃から父親の借金の返済のために男娼として生きてきたシロが、付き人として雇われた信虎と出会って、殺していた心を思い出し始めるという展開の切ないお話でした。
過去にシロをこの世界から連れ出そうとしてくれた人との別れから、シロは心を殺して客をとるだけの毎日を過ごしていて、自分にはそれしか出来ないと思っているのが悲しい。
期待してまた無くすのが怖いのに、信虎のまっすぐさに心が動かされそうになり逃げてしまいます。
散々男と寝てきたのに、信虎と結ばれた時が初めて好きな男に抱かれたシロが不憫で、でも幸せで泣けました。
前途多難かもしれないけど、幸せになって欲しいなぁ。
スピンオフは未読なのですが、読みたい作品のひとつ。
虎×シロの話に続きはないのだろうか。ちゃんと2人で生活できているのか心配で。
題名の意味がわからないままいたのですが、初読み時から1年くらい経ってやっと分かったという…。
大変深かったです。
読んでいる間も、読み終わった後もいろいろ考えてしまって、なかなかここに辿り着くことができませんでした。
登場人物に男娼がいる作品は精神的に重いものが多いので、どうかなと思っていたのですが、評価が良かったので購入してみました。
ナツメカズキさん、大変遅ればせながら初読みです。
シロと名乗る男娼と、妹が作った借金返済のため送迎の仕事に就いた信虎。
「自分は犬だ」と言ってNGなし、どんな客にも対応するシロを見ているうちに、信虎中にある思いが湧いてきて…。
父親からの虐待と強制売春が「自分が生きる意味」だと思って生きてきたシロは、客に酷く縛られようが、殴られようが、複数で痛めつけられようが平然としています。わざと自分のからだを傷付けているような。
自傷ではなく他人に酷く扱われることで「生きていて良い」という保証をもらっているような感じで、ただただ痛々しかったです。
事務所でも服を着ていないことが多くて、これも自分は犬だから人間のようにする価値がないと思い込んでいるせいだと感じました。
「それしか知らないから、それしかできない」というシロを一番近くで見続けた信虎は、「救いたい」と思ってしまう。妹の借金返済を引き受けたときと同様に具体的なプランもなく、ただ「救いたい」。
お人好しで、本当の意味で闇を知らないひとなんだろうなと思いました。
ここから連れ出してどうするかという計画を考えるより、まず連れ出したい。
見ようによっては偽善です。
過去にもうひとり、シロを救おうとした時雨は、信虎とは対照的に闇を知っているひとでした。裏の世界を知っているからこそ、本気でシロを救おうとしたんだと思います。
だけど…。
シロが初めて感じた温もりや手の大きさもひとを信じる心さえも連れて逝ってしまった時雨の話はつらすぎて、時雨ほど人生経験があるわけでもなく、800万の借金まである信虎に一体何ができるのかと。差し出せるのは手だけなのに。
でも、何度拒絶されても、何度あしらわれても、差し出せる手さえあればよかったんですよね。
諦めずに、「そっちに行っていい」とシロが思えるまで、ただ手を差し出し続けることが大事だったんですね。
信虎が一回手を差し出すごとに、シロの中で何かが変わっていって、つらい過去をひとつずつ昇華していくような気持ちになりました。
最後に明かされたシロの本名。
きっと生まれたときは愛されていたんだろうなと、涙が出てきました。
あまりにも悲惨な人生で、物語に心を引きずられる瞬間が何度もありました。
共感しがちな方は、こころをしっかり持って読むことをお勧めします。
シロ初登場からこの子好きだわと思いました。
見るからに色々抱えてますよっていう、そういうの大好きなので。
進むにつれて暴かれていくシロの過去。
思ってたより壮絶でした…。
1度信じれる人を見つけてその人と生きる未来を見たがために、それを失ったトラウマは計り知れない大きさだったと思う。
幼い頃から植え付けられた「これしかない」っていう思考を強固なものにしてしまったのね。
それでも力強くシロを引っ張ろうとする虎の姿に、これぞBL!素晴らしい!そう叫びたくなりました。笑
そしてちょっと驚いて嬉しかったのが、シロと時雨さんが致してなかったこと!
あんなに思い合ってそうだったのに意外でした。もしかすると2人の関係は親子に近かったのかな、なんて思ったりして。
なんにせよ、シロの本当の意味での初体験が虎でなんだか嬉しかったです。
(最中のシロの泣き顔めちゃくちゃ可愛い)
こういうシリアス全開の話ってエッチシーンが妙に浮いたりすることもあるけど、今回は良い意味であまりエロさを感じず、話に浸れました!
こういうのいいよね。
NIGHTS BEFORE NIGHTという、作中に出てきた春さんに視点を当てたスピンオフが出てるそうなので見てきたいと思います。
この人も良い人そうだから楽しみ!
NIGHTS BEFORE NIGHTを読んでから再読したので余計に感慨深かったです。
シロの過去が壮絶過ぎて言葉もありませんでした。時雨と出会う事で自分を搾取しない大人の優しさを知る姿がいじらしかったです。あのまま時雨と逃げ出せていたならと…。
時雨を亡くして何もかもを諦めたシロの前に現れたのが、普通の感覚を持つ虎だったのです。普通に心配して世話をする虎に、シロは心を寄せたかに見えました。
でも虎の一言に反発して遠ざけようとするのです。危ない客を取ったり家を飛び出して行きずりの人間と寝たり、自傷行為にも似た行動には目を背けたくなりました。
行方が知れなくなったシロを、仕事を辞めてまで虎は探してました。
そして傷ついて動けなくなったシロに呼び出されるのです。虎は怒りをぶつけ、シロは期待して失う事が怖かったと告白するのでした。
虎はずっと側に居ると誓い、シロを好きだと告白していました。
夢の中で成長したシロが時雨に「好きな人が出来た」と告げているシーンで泣いてしまいました。
一緒に住み出したシロが幸せそうで、妹の借金を返す為に仕事に行く虎を見送ってから照れる姿がとても可愛いのです。
愛を知らずに育ったシロに熱情を持ってぶつかる虎。
唯一愛した人を失ったシロのまっすぐな虎の愛に怯える姿があまりにもいじらしくて、涙が出そうでした。
そんなシロを包み込むには虎はあまりに真っ白で、私の中で「そっとしておいてあげて…」と思う気持ちと「助けてあげて…」と思う気持ちの両方がせめぎあって苦しくて仕方なかったです。
シロの名前は最初は白というより黒だな、と思っていたのですが、読んでいくうちに、いや真っ白…この子は真っ白だわ…と思い直しました。
先生のシュッとしたカッコいい絵柄と退廃した雰囲気で少し惑わされるけれど、切なすぎる純愛物語でした。彼らが陽だまりで微睡むような関係になってくれて本当に良かった。
ただ、どうして春さんがシロにウリを続けさせていたのかは疑問でした。
ウリしか知らないシロからそれを取り上がることはできなかったのか。シロに陽が当たる世界での生き方を教えることはできなかったのか。
まぁ春さん自身が元ヤクザで、足を洗ったとはいえその筋の仕事をしている身だから、無理だったのかな。
……なんて考えていたのがNights before nightを読む前の私。春さんの心の内を知れるのでMODSを読んだ方は是非読んでみてください。
受けが男娼で攻めの目の前で他の男とのHを散々見せるのがめちゃくちゃ辛かった。こんなの何とも思わない人が羨ましい。我慢しようとしたけど途中で諦めてしまった。まあ私には合わなかっったことに。。
付き人アルバイト 信虎×薄幸ウリ シロ
強姦、暴力、薬物シーン有りなのでご注意ください。
信虎がシロを好きになる説得力がかなり薄いのですが(それこそマゾかと)、絵の上手さと演出の上手さと、キャラの色気で引っ張られてしまいます。
信虎の働く理由とか、異常な世話焼きも正直薄いのですが、同上。
細部の説得力があって、信虎のキャラがもう少し出てたらな〜というのが残念。でも神評価の方が多いのも頷けます。2冊目の商業本でこの画力と演出力は凄い。
※電子書籍 booklive/カバー裏・裏表紙無し 白抜き
父親の借金返済のため、ヤクザの元で売り専として生きるしか術がなかった受けのシロの救済の物語でした。父親による性的虐待から始まり、そこから来る日も来る日も客を取らされ、ひたすら男の性器を受け入れる生活を送ってきたシロは、自分には本当にそれしか能がないのだと思い込んでいます。とても悲惨な境遇ではありますが、BL作品では割とありがちな過去です。ただ、そんなシロにも唯一性的関係も求めず優しい温もりを与えてくれた、時雨という男性がいました。しかし、彼と2人で街を抜け出し今の生活から抜け出そうと約束した日に、時雨は交通事故で亡くなってしまい、自棄になったシロの売り専でしか生きられないという自分への戒めはより一層強固になってしまいます。幼い時から自分を犯す人間にそう刷り込まれ続けてきた、洗脳の結果でもあるのかもしれませんね。
そのシロの頑なな殻を、新しく彼専属の運転手を勤めることになった虎が、誠実さ溢れる接し方で溶かしていきます。客に無体をされたシロの手当をしたり、オフになったシロを海へ連れ出したり。何か特別すごいことをしてあげたわけじゃないけれど、1つひとつの小さな行動が、シロの中で無意識の内に虎を好きになる要素として積み上がっていったのかなと思います。想いが通じ合うまでけっして糖度は高くありませんが、じんわり2人の恋に感情移入していくような、そんな作品でした。
よんどころない事情でデリヘルで付き人をする事になった信虎と、子どもの頃からの虐待で心に深い傷を受けてる男娼シロの物語。
※核心に触れるネタバレしてます※
シロが後ろ向きというか諦めてるのは、過去の出来事のせいだし、「これ(売り)しかできない」と言うのは、子どもの頃から受けてる父親からの虐待のせいです。
シロの自虐は虐待から来ているんだろうと想像に難くないのですが、虐待というのがどれほど根深い傷をつくるのか、15歳の時の思考を読んでいても悲しく辛くなります。
決して逃げてるだけではなく、守ってるのだと。そうしないと潰れてしまいそうでギリギリのところで踏ん張ってるように見えました。
15歳の時に預けられた雀荘の店主、時雨との出会い。
猫のような仕草が本当にあどけなくて、胸が苦しくなりました。
あの期間は本当に子供らしくって可愛くって。本当は親から与えられるはずの愛情を時雨から貰ってたんだな~と。
※本編では時雨と春(デリヘルオーナー)の関係(恋愛関係があるのか否か)はなんとなくそういう雰囲気の足元一コマだけではっきり描かれてはいないです。コミコミ特典のオマケ漫画では関係ある描写でした。このあたり続編でもっと描かれてるのかな?
無くすのが怖いという感情も、時雨との出会いと別れがあったからで。
虎に貰った缶コーヒーがぽつんと部屋に置いてあったシーンで、幸せに憶病になってるシロの気持ちが痛いほど伝わりました。
底辺に光が射してくるように感じられるので後味は悪くないです。
とにかく、シロがこれからも末永く幸せでありますように。
※シロの履歴書の字に萌。これは超個人的な好みで、男の子が書く汚い字萌です。
裏社会・ヤクザモノが好きなので購入しました。
男娼モノなのでモブおじさんとシロがいたしてる描写が多々あります。
チャラついてるけど痛々しいシロにだんだんと絆されていく信虎。
信虎が良い人で好きです。めちゃくちゃちょっとしか出てないけど妹も可愛いw
面倒見が良いんだろうな…と思いました。
でもシロがな~~……。迷惑かけすぎ。
可哀想な過去があるのはわかったけど、誰かに連れ出して貰わなきゃウリやめること出来ないのか~…。
振り回されまくる信虎が可哀想だし、信虎もシロのどこが良くてあんなひどい仕打ちうけても付きまとってるのか意味がわからない。信虎が危険な目にあうシロ助けるの何回目だよって思ってしまいました。
個人的には春と時雨がめちゃくちゃ好きなのでこの二人をもっと描いて欲しかったです。
あと、最後の描きおろしが良かったです。
学校とかろくにいけていなかったシロの字が下手なところにもグッときましたが、その字がシロの本名なところにも……。ハピエンで良かった~。
絵と世界観は好きなので、次回作もあれば買いそうです。
初読みの時に多分描写がキツいのと途中最後の方まで救いがないので中立にしてしまったかも。
久しぶりに読み返したら萌かな?
シロがねぇ。現在のシロは割り切って自分には売りしかできないと心を殺してます。
15歳の時に時雨と出会い人の暖かさや温もりを知ります。二人で東京を出ようと約束した夜に時雨は亡くなってしまいます。
そしてシロはやっぱり自分には売りをやって生きていくしかないのだと諦めます。
もうシロが可哀想で気の毒で糞親も腹立つし。
そんなところに信虎がドライバーとして雇われ、シロを守り心配し探してと踏み込んで来てくれます。
シロは拒絶して逃げますがやっと会えます!
お互い好きで信虎の部屋で普通に暮らして穏やかな日々を過ごします。が、シロが信虎のシャツを着て致したのが見つかってとうとう初のエッチに。
シロの「好きな人とするの初めて」というのが切ないのと良かったね!というのでなんとも。
バカ妹の借金をなんで信虎が返すのか…。これは二人の出会いにも繋がってきますので突っ込んでは不粋でしょう。
なんだかあらすじを早足で説明しただけのレビューになってしまいました。
絵柄とハードボイルドなお話が合いますね。この作者さんの初めて読んだ作品です。
かなり辛口です。すみません。
ネガティブな事は書かないと決めていたのですが、、、これはひどい。
基本、死にたい人は好きにすれば良いと思っているので、周りを振り回す受けに、、、迷惑。
売りしか出来ないって(笑)、歳とったら、買ってくれる人もいないんですけど?
親が酷くて、トラウマがあるとはいえ、人生に、2人?愛してくれた人がいれば、十分幸せでしょう?
ハッピーエンドでしたが、バットエンドだったとしても、十分幸せな人生だったと思いますよ。
申し訳ないけど、色々たくさん持っている幸せな人が、不幸だ不幸だ、言っている陳腐な話にしか見えませんでした。
遅ればせながら、某電子書籍サイトで知って、描と設定にひかれて購入しました。
個人的にこういうちょっとアウトローな世界のお話は好きというのもあり、一気に入り込んじゃいました。
シロくんの退廃的な雰囲気もいいし、まっすぐな虎くんがぐいぐい行くのも良かったです。
悪人風の春さんがあっさりシロくんの仕事を辞めさせて(前から辞めていいと思ってたそうですけど)、実はいい人だったんだな、とか、全体的にそこまでひどくない人たちが出てくるので、ハッピーエンドってこともあって、読後はほっこりした気持ちになります。
ドラマCDも出ているので、こちらも購入して聴いてみたいと思ってます。
シロくん、とてもかわいい... 。デリヘルのお話と聞いて読んでみましたがそこまで酷いシーンはないです。
シロが中田に見せつけるようにヤるシーンがあったのですがみていて辛かったです。うーんこれは3P なのかなぁ?という感じです。モットーわーお!というような感じを期待していたので残念でした。
最後らへんのシーンでシロが中田の服を使ってナニ~をしていたというのがあって、もう、かわいい!シロ可愛すぎてハゲるかとおもいました笑。語彙力がちょっとあれなんですけど参考までに。
攻めが何故こんなに受けに執着するのかの描写はありませんが、好きになるのに理由なんてない、気付いたらもうのめり込んでたのかなと思って読めば神作品です。
シロに幸せになってほしくて信虎を全力で応援しながら読みました。シロの儚さ、これまでの孤独や苦悩を考えてしまい、、、信虎にはたくさん愛されてほしいです。
くっついてからがもう可愛すぎたので続きを読みたいです、、、、出てるかな?
主人公がなぜそこまで受けに執着するのかその理由と受けがなぜそこまでまっとうに生きられないと思いこんでいるのか、理由づけか薄かった。
柱をになる部分をきちんと伝える表現力、説得力、もしくは画力があればこの作者の作品はもっともっとよくなると思う。
絵をかっこよくかけるところは群を抜いているので、次も楽しみに待っています。
ストーリーが切なかった。
暗いし痛いしえげつないし。
これでハッピーエンドじゃなかったら辛すぎたけど
最後まるくおさまってよかった。
ただ今後シロさんは何の仕事ができるんだろうとか
まともに働いて生活していけるんだろうかとか
信虎の借金はどうなったんだろうとか
気になる点はいろいろ……。
ま、愛があればなんとななるってことですかね?
絵が、とにかく、なんと言っても、絵がかっこいい。
個人的には、こんな風なスピード感のある絵が一番エロく感じる。
身体を売ることしか知らない壊れたデリヘルボーイと、お金のために送迎の付き人の仕事をすることになったノンケ男のお話。
2017年度BLアワードでも順位の高かった作品。
読んでみると、キャラクターといい、ストーリー展開といい、高評価なのがとても納得できる。
それまでの境遇のために、愛されることを怖れて逃げるシロと、
結局自分から面倒ごとに巻き込まれずにはいられない世話焼き体質の信虎。
シロの逃げっぷりというか、自壊セックスのエロさや、シロの過去も、信虎とのやりとりも、一つひとつのエピソードがどれもいいな。
最後にちゃんとハッピーエンドになるし。
ドラマCDも購入予定だけど、楽しみ。
妹が作った借金返済のため高給バイトを探していた信虎。
見つけた仕事はホテルの送迎ドライバー。が、実態はゲイ専用デリヘルの男娼・シロの付き人だった。
謝金返済のためと割り切って仕事を始めた信虎だが、シロが客にヤられるところや暴行された傷を手当てしたりするうちに、シロに対して愛しさが募り始める・・・というお話です。
もう、スッゲー好き!!何この物語!!何で今まで読んでなかったの?!
シロも信虎も春も時雨も皆カッコイイし!すごくいいよ!!素敵だよ!萌えるよ!最高だよ!!!
と床を転げまわって好きだー萌えたーと叫んでいても何も伝わらないと思うので、ちょっと落ち着け自分(笑)
まず、キャラクターと設定が最高です。
シロの擦れてるけど純というか無垢でちょっと危なっかしい感じは本当に守ってあげたくなります。信虎は懐の深いお兄ちゃんタイプで、もうこのCP完璧だと思います!
シロに心乱される信虎も、信虎の存在に揺れるシロも最高に萌えます。
信虎がシロに好きだと告げる場面、シロが信虎に想いを打ち明ける場面、切なくて愛しくて、どちらも心に残る素晴らしいシーンでした。
そして、最初にシロに温もりを与えてくれた時雨には痺れました・・・泣きそうです。
シロのこと嫌いだと言いながら、何だかんだで見捨てなかった春。うん、時雨の言う通り、春は優しいよ。シロが自分を売り続けてボロボロになっていく姿を、春は何を思ってみてたんだろう・・・などと考え出すと私はまた床を転げて叫び出しそうになりますわ。
恥ずかしながら、一読した時は題名「MODS」の意味に気付いていませんでした。
読み返して、やっと気付きました。
題名の意味とか気付く余裕を失うくらい、物語に引き込まれていたようです。本当にぐいぐい引き込まれる一冊でした。
キャラクターの仕草や表情で心情を伝えてくる描写も凄いけど、セリフも考えてあると思います。
キャラクターが話す内容に違和感がないんです。
説明的な文章は少なく、けっしてセリフ量が多いわけじゃないのに、ちゃんとそのキャラクターの性格とか思考が伝わってきます。
凄いわ。この作品凄い。大好き。もうそんな言葉しか出てきません。
シロが男娼なので、信虎以外の男性(それも複数だったり)にヤられる描写が出てきます。ノリノリというより、無理矢理系。
そういうのダメ!地雷!という方はいらっしゃるでしょう。
ですが、この作品はそんな酷い境遇にいるシロがやっと好きな人と幸せになる物語で、そこにグッとくると思います!!オススメですよ!!!
自分は身体を売ることしかできないと諦めている男娼(シロ)と、そんな彼を救う付き人(虎)のお話です。
あらすじは他の方が書かれているので省きます。
以下、箇条書きですけど、感想です。
・攻めが最後の最後まで基本「です」「ます」なのがたまらなくいい!!
これが普通のタメ口だったら、このお話の魅力が1/3下がると思うくらいの価値を放っていると思う。
でも感情が乱れると「です」「ます」が消えるのがまたいい。
・受けの過去が辛すぎる。性的虐待、親の蒸発、そしてようやく普通の幸せを得ることができたかと思った矢先の不幸。
ここまで堕ちて、諦めきったのも仕方ないと思えるようなお話の連続で辛い。
・客との絡みで人肌の体温は日常慣れているはずなのに、虎の手に触れて「こいつ 手 あったけぇな・・・。」と感じるシロ。
「手」が過去も含めて結構、重要キーワード。
・描きおろしが本当に良い。最終話の本当に終わりの箇所を除いて、ずーっと暗い話が続いていたからここだけ明るい光が差し込んでいるかのようで、ここがあるから神評価。
ここだけ何度も読み返している。
「ずっと抱きたかった」「ずっと触れたかった」という虎。
一緒に住み始めてしばらく経っているようなのに、抱いてなかったとは。どれだけシロを大事にしているかが伝わってくる。
そして男娼だったのに、「初めて」を経験しているシロ。
・虎のメガネ姿素敵。
ここが漫画の世界だなぁと気になった点
・妹の800万円の借金、お兄ちゃんが返すなら自己破産なりさせろ。
・バイト掛け持ち&妹の借金返済でお金の余裕がなさそうなのに、虎は結構広めのおしゃれな部屋に住んでいる。つまらん事ですが。
Cab vol.46 に掲載されたMODS after storyも読みましたが、一年後も幸せそうで本当に何よりでした。
名前も「シロ」ではなく本名で呼ばれていました。
スピンオフも楽しみです。
痛い。重い。暗い。
メインの登場人物は、ウリ専ボーイのシロ。
生い立ちからウリをやるようになったいきさつまで、何から何まで不幸なシロ。
世の中全て自分自身の全てに興味も意味も展望もなく、NGプレイ無しの投げやりなシロ。
そんなシロ専属の運転手になった虎。
虎は眉上に傷跡があって見た目コワモテだけど、ごく普通の一般人。
そんな虎がシロの壊れた日常に触れて……という展開。
中盤には、シロの過去。
まだ15才だったシロが、たった1人夢を見たひととのエピソード。これは泣けます。
後半は、虎に惹かれる心を認めたくないシロの姿と、シロを受け止めようとする虎との反発の日々から始まります。
ますます投げやりなシロは、失踪して個人で勝手に危ない客を取り、危ないプレイも辞さない。
「その日」も乱暴な客に虎と電話が繋がったままで犯られそうになって…
遂に迎えに来た虎と直接ぶつかり合うシロ。
『もう誰も好きになったりしない』失うのがこわい、と泣くシロの手を取る虎。
描き下ろし「M.O.D.S」
ウリから抜け出し、虎と住むようになったシロの穏やかな日々。
そして読者にご褒美の虎xシロのHシーン。好き合った2人の切羽詰まった、愛あるHです。
痛く、重く、暗い、明けない夜みたいだったシロの世界が、夜が明けて白みはじめた空、これからどんどん青く晴れ渡って、遂に太陽に熱く照らされる、そんな未来へ向かっていけそうな予感。
何かが足りない……
いまひとつ、何かが足りない……
もうひとひねり、もしくは、もうひと波乱欲しかったというか。なんか、グッとくるところとかキュンとくるとことか甘さとかそういうののバランスがあまり良くない。
収支暗くて萌えが少ないな〜
あ、私、ビッチっぽいの好きじゃないからかな。
絵は相変わらず好みなのですが、やっぱりもうちょっと、人物の描きわけが欲しいところですね。
納得の夜明けの腐女子御用達作品。
全てを諦めて犬として生きる受(シロ)とノンケのお人好し攻(信虎)。
毒親からの性的虐待、裏社会、男娼など
わかりやすく受の「堕ちきっている」感が表現されていて
絶望からのハッピーエンド効果を倍増しています。
倍増につながる最たるものがシロの過去ストーリーですね。
心を手放すに至った経緯を読んで
某脚本家の「希望が絶望へと切り替わる、その瞬間」
という言葉を思い出しました。
この過去を経てのハッピーエンドには感無量です。
個人的には前半のシロのセリフ
「使いたくなったら」
にズキッときました。
あと、王道ですが後半の
「初めてだから」
にも。
これをセットで使うなんてズルい。
気鋭の新人さんの第2作目、好みの舞台設定、こちらでの評価も軒並み高く、いさんで手に取ったわりに読後の今は高揚感がありません。少し期待しすぎたかな。
絵は達者だし、お話も破綻なくまとまってはいるのだけれど、何かが足りない。受けのシロの悲惨な過去、シロをほっとけない虎、シロのトラウマのもととなった時雨との出会いと別れ、そして彼らをずっと見つめ続けてきた春。すべてが想定の範囲内に綺麗に納まってて、「いつかどこかで読んだおはなし感」を打ち破るものではなかった。何か一つでも、「おお、そうくるか」という破天荒さが欲しかった。それさえあれば、たとえもっと絵のレベルがアレでも、ストーリーが空中分解してても、本を閉じるときの満足感は全然違っていたでしょう。もちろん、これは私だけの勝手な注文で、長いことBL読みをやりすぎた職業病のようなものかもしれません。
絵のほうはお話の空気感によく合っていて、とくに時折見せるシロの表情はハッとするほど魅力的でした。なので余計に心残りです。どんな逆境にあってもあがきつづけ、闘う気概だけは喪わない受けが好みの私としては、シロの早すぎる諦めが歯がゆかった。みれんがましく裏表紙を眺めてて、本編に描かれなかった時雨と春の物語のほうをを読んでみたくなりました。
ゲイ専門のデリヘルで体を売るシロ。
シロの運転手として雇われた虎は、初っ端から飄々とした態度で体が好みだとシロに誘われタジタジ。
しかし痛々しく体を売るシロのことをだんだんと無視できなくなっていく。
虎は普通の男。
妹思いで優しくて仲間からも慕われて、困ってる人をほっとけない、空が飛べると思ってヤンチャして傷作っちゃうような夢みる少年時代がある、あったかい男。
一方シロは、気分屋で、平気で裸体をさらし、これしかできない、とまるで自分を痛め付けるかのように体を売る。
読み進むうちにシロの印象がガラリと変わっていきました。
詳しくは描かれていないけれど感じる悲惨な少年時代。
諦めたように生きるシロの前に表れた時雨。
普通のガキの手だ、と時雨に握りこまれた手。それを守りたくて初めて客に歯向かい、絶望し泣くシロがイタくて、切なくて。
ようやく救いの手が伸ばされたのにあっけなく散ってしまい、胸に渦巻く苦しさを堪えるように唇を噛んでしまいました。
臆病なシロ。
掴みかけた大事なもを失うのは怖い。
だから、虎のぬくもりが怖い。
優しさもひたむきさも、虎が持つものが、怖い。
ポロポロと涙を流すシロがもうヤバイぐらいに切なくて可愛い。
こりゃもう、抱き締めて愛を注いであげなきゃダメでしょう。
時雨が握ってくれた手を、今は虎が握ってる。
幸せそうに目を細めるシロ。もう感無量です。
時雨があの時さらってくれていたら。
シロは幸せになっていたかもしれない。
けれど、わたしはどうも時雨からは、シロに対して庇護する、護る、慈しむといった類いの愛は感じても、焦がれるような愛は感じとれませんでした。
むしろ、春との方がアダルティな愛を感じました。コイツら絶対体の関係あるよね、と。
シロは時雨に抱いてもらいたくても、もしかすると時雨はシロに手を出さなかったかも。
なんて飛躍して考えちゃったり。
とにかく、シロの運命の相手は、暗い部分のないお人好しで優しい虎だったんだ、と。
明るい道にシロを引っ張って行くような。
言葉にはならなかったシロの本当の名前。
そして、タイトルの意味。
書きおろしの演出が本当に憎い!いい意味で!
本編では描かれなかった虎との本番も込みで。
『M.O.D.S』
愛する空の記憶、ととらえていいんでしょうか。
どこまでも運命的で、最後の最後にゾゾゾっと鳥肌が立ちました。
表紙を外せばキャラのプロフィールやら特徴やらが描かれています。
22歳の春とオールバックの時雨がすんげぇ好みでした(笑)
男娼とかヤクザとか、どちらかというとNGなのですが、この作品は切なくて色々考えさせられる作品でした。
育ってきた劣悪な家庭環境、そしてさらに追い討ちで親の逃亡、教育も受けていないから考えることも知らずにこの仕事しかできないと洗脳されているシロ。そんなシロが人の温もりを知って、ようやく小さな幸せをつかむかと思ったら、またそれさえも取り上げられて、とたぶん物語の9割は泣きそうになりながら読んでいました。
だからその分最後の1割は、逆に思いきり泣ける。
信虎の粘り強い面倒見のよさと、簡単には手を出さずに堪えに堪えた信虎の「ずっと抱きたかった」の台詞に萌え死ぬかと思いました。
男娼、ヤクザ、黒服……手に取る前から「この作品には惚れるな……」と確信しておりました。
期待通り、否、それ以上。
切なく苦しく、最高に感動する作品でした。
「好きになるのが怖い」涙し、告白するシロさん
「あんたがすきなだけです」と答える虎。
この場面は本当に、美しかった……
思いが通じ合ってからのシロさんは表情も豊かになり、とても可愛らしいです。
「シロさん、良かったね……」と、胸がじんわりと温かくなりました。
恥ずかしながら僕は、他の方のレビューを拝見するまで『MODS』の意味に気が付きませんでした
ゲイ向けのデリヘルで男娼をしているシロ(受け)と、その付き人をすることになった信虎(攻め)のお話です。
前作も良かったのですが、絵柄があまりに某アニメを彷彿とさせる絵柄(同人誌に詳しくないので、作者さんが二次創作のかたかどうかは知らないのですが)で落ち着かない面もありました。
今回は前よりは「似てる…!」という感じではなかったです。
普通のドライバーのバイトの求人だと思って面接に応募したらゲイ専デリヘルの送迎だった、という攻めの視点の話です。
思いっきりノンケなので無理無理! と喚いていましたが、高給に釣られて就任。売れっ子の男娼シロの専属ドライバー兼用心棒になります。
受けは、自分を大事にしない、命を捨てているような投げやりな男娼。客に何をされても受け入れる、攻めにまで「俺と寝ない?」と誘いをかけてくるようなビッチキャラです。
でもすぐに、ひどいトラウマがあること、性行為が好きなわけではなく、自分にはそれしかできないと思っていることなどがわかってきます。ノンケだったはずの攻めも、受けが気になって仕方なく、生来の世話焼きな性格も相まって、受けの捨て鉢なおこないにあれこれ口を突っ込むように。
そして誰にも期待しない受けと、世話焼き攻めとのバトルが勃発します。
受けの生い立ちや投げやりさが可哀想で、攻めと出会えて良かったなと思いました。再び心を許せる人に出会えて良かった。
過去に受けが心を許した時雨さんというキャラが、ビジュアルも性格も本当に男前で、ちょっ主役食われてる…! と思ったくらいのインパクトでした。彼のスピンオフが読みたいけれど、結末がアレすぎて難しいかな…。
話はもちろん、セクシーな絵も大変眼福でした。
作家買い継続です。
作者様の前作があまりお好みではなかったのですが、今作は良かったです。
シリアスで、自分を痛めつけるかのように生きる受けが痛々しくて哀しいです。
また誰かに期待して突き落とされるのが恐くて、自分はこう生きるしかないんだと自分で自分を縛り付けてます。
でも懐の大きい攻めと出会って、呪縛から解き放たれて、もう一度人を愛せるようになる姿にジーンと来ます。
昔受けを拾ってくれた時雨さん、春さんといった脇役陣も良いキャラです。
2人の幸せな未来を願っています。
このサイトで見かけてずっと気になっていた「MODS」やっと買えました!
記念すべき(?)ファーストレビュー!
正直、この作品のような設定が苦手な人も多いと思います、実際私の知人も苦手としています。しかし、感動できる作品が読みたい!と思っている人は苦手でも読むべきだと思います。実際私は読んでるときすこしうるってきてしまいました。
私が思っていた以上に内容が濃く、読み甲斐のある作品でした。
全力でrecommendします。
あと、アニメイトで買ったら何故かカバーが二枚あった。なんでやろ?まあいいや
受けのシロのキャラクターが好きでしたぁ。エロいしかわいいしかっこいい!
そのシロですが、帯の人物紹介に『飄々として感情の起伏が少ない』とありますが、まぁ…そんな感じなのかな?辛く暗い過去を背負っていて、重いストーリーにはぴったりなキャラだったように思います。
攻めの信虎ですが、このストーリーの中だといまいちパッとしないというか魅力があまりないというか………普通の人でした、そんな印象。他のキャラがみんな魅力的だっただけに、ただコワモテなだけの信虎の印象が薄くなっちゃいました。
ヤクザとかデリヘルとかそういうストーリーとしてはありがちな展開ではありましたが、最後はキレイな終わり方だったと思います。種明かし的な?最後に詰め込まれてました。タイトルの『MODS』もここからきてるのねー!と納得。
読んでいて、シロの生い立ち、過酷、全てが本当に切なくて辛い、そして痛かったです。
でもそれは中盤までで、最後には明るい展開になっていてホッとしました!
最後にそうくるか!と凄いなーと思いました!
シロと時雨さんの出会いの話で、幸せが目の前に、これから幸せになるだろうところが、一瞬で消えてしまって涙しました。
虎シロ以外にも時雨さん、春さんといい人ばかりで
周りのキャラにも凄く目がいきます。
信虎の一途な愛がに必死に抵抗してきたシロが観念したところも可愛くて、シロが幸せになってくれて本当によかった!
これバッドエンドやったら私の心死んでます(笑)
シロの字の汚さも可愛くて、これは子供の頃学校に通えなくてとかが原因やったりするのかな?なんて考えたり…
曲名も名前も明かされ、本当に素晴らしいお話で読んでよかったと思えました!
もっと二人の幸せな生活が見たかった~
またいつか見れることを願ってます!
重たいです。
最後はハッピーエンドで終わるのですが、そこまでの道のりが遠くて…。゚(゚^ω^゚)゚。
お話てきにはとてもよかったです!
好きなのに過去が邪魔して踏み込めない受けがとても切なかったです。
結ばれてからのお話がもっとあればよかったのになぁと思います。
あと、受けの仕事上、色んな人とわちゃわちゃしてるのでそーゆーのが苦手な方は注意した方がいいかもしれません。
個人的には脇役の二人のお話が見たいです笑
『I Hate』の方はあまり合わなかったのか一読しておしまいだったのですが、こちらは最後まで集中して読めました。
表題作の連載作品のみで、他作品の収録はありません。
本作は、親から愛情を受けずに育ったシロ(受)が信虎(攻)と出会い、ウリをやめてまともに生活するまでがメインのストーリーとなっています。
実は信虎に出会う前、15歳の時に時雨という元ヤクザと暮らしていたことがあるのですが、とある事情でその生活は突然終わります。
時雨との生活が終わった理由や、全体のストーリー構成なども読んでいるうちに大体予想が付くのですが、最後まで読むと「そうくるか」となるような、ちょっとした仕掛けが用意されています。
シロは気持ちをはっきり言うタイプではないのですが、中盤とある身体的な変化が見られます。
その意味も本人ではなく他人の口から語られることになりますが、この辺りの演出も良いなと思いました。
絵柄はちょっと癖があるように見えますが、表情など丁寧に描かれていて気になりません。
全員目つきが同じような感じなのですが、見分けが付かないほどではないです。
個人的にはそれほど痛い内容ではなく、読みやすい作品でした。
ナツメカズキ先生の描かれる絵は、どちらかと言えば荒々しい...と思います。(繊細ではないですよね、でもそれがいい!)
しかし、それとは裏腹に登場人物がみんないい人...
虎が良すぎです。彼はもう神です。
生い立ちが悲愴で、ウリをすることで自分が「生きていく」ことを受け入れているシロ(攻め)
ちょっとした誤解から、そんなシロの送り迎えをすることになった信虎(受け)
対照的な2人が惹かれ合うのは必然で、でも素直に受け入れられないところもまた必然で。
苦しい場面が多々あります。
特に、シロはウリが仕事なので、そういう場面が出てきます...
あぁ、自分はダメです。こういうの。
でもその先にラブラブがあるから素通りできない、わかってるけどツライ...
シロの運命を左右する人物、時雨さんもステキです。
大人になったシロと夢で会うところは、グッときますね。シロが唯一本音を言える人。今までは。
これからは虎がいますしね。
せっかくのイチャラブ場面が少ないのはちょっと残念ですが(かなり残念かな...)、前作同様、しっかりゴツイtnkは健在ですよー(笑)さすがです!
一緒に住み始めた2人のやりとりもいいですねー
いってきます、いってらっしゃいのくだり、こっちも照れます(笑)
続き読みたい!!!!!
とても失礼ながら、表紙やタイトルのイメージで
「スカしてるオシャレ重視なBL」かと思ってしまったのですが
とんでもないです、全力で土下寝_○/|_
絵がとにかくかっこいい。ささっと描いたような感じもするのですが
背の高い男性が少し猫背になってる感じとか、煙草を吸う仕草とか。
お話は王道だと思います。でもこの王道でこれだけ萌えどころがあるなんて作者様の力量は素晴らしい。
受けが夢で時雨さんと再会するシーンで涙腺が・・
亡くなった後もずっと心配で見守ってたんでしょうね。うう・・・。
そして、歌のタイトルが・・
時雨さんがよく聴いていたと思われる歌
シロは時雨さんが亡くなった後、ラジオから流れてきたりしても切ってしまったりで
聴くのが辛かったみたいですよね。
シロの本名=空 歌のタイトル「memory of dear sky」
時雨さんはシロ本人すら知らなかった本当の名前を知ってたんでしょうか。
信虎と気持ちが通じ合ってから、流れてきたこの歌を「懐かしい曲だ・・」って微笑んでいたシロが幸せそうでホロっと来ました。
本当に素敵なお話でした。末永くお幸せに。
ウリ専の男の子のお話は大抵悲しめなのが多いので大丈夫かな…と思いましたが(ハピエン好きなので)、最終的にはハッピーエンドでよかったです。
虎もシロも不器用すぎてかわいいです。男の子ってこんな感じが可愛いよね…うんうん、と思いつつ見守り目線で読んでしまいました…歳のせいですかね…
くっついた後のふたりは素直でそこもまたかわいい…!
他の方も言われてるようにもっと甘々なシーンが読みたくなります!
ナツメ先生の描かれる男性は表情や身体や服装がとってもかっこよくて魅力的なのでじっくり見るのが楽しいです(^^)
今回の本は丸々1CPだったのも嬉しかったです。
親の借金を返すため子供の頃から売りをやって生きてきた受けのシロ。もう、その辛い設定からして普段は手を出さないのですが、前作からこの方の絵が好きすぎて、やはり手にとってしまいました。
一言で言うとスタイリッシュでしょうか。それともおしゃれかな。blをオタクの世界のシロモノと思ってる女子のみなさんにオススメできる!と私は思っております。(内容は初心者向きではないですかね)
さて、予想はしてたけど、自暴自棄になってるシロの境遇は相当に悲しいもので、途中何度か辛くて本を閉じてしまいました。そう来るか〜って感じに不幸が襲います。
でも、最後まで読んでよかった!
ご褒美のようなラストが待ってましたから!
攻めの信虎とようやく結ばれるシーンで、シロが言った一言に涙が出ました。
もぉ、もぉ、もぉ〜っ!!なんてこった!!切なすぎる!でも今は幸せなんだね〜。(涙)
書きたいけどネタバレ過ぎるので書けません。
読んで確認してみてください。ぎゅーんっと胸が締め付けられること間違いなし!です。
最後に、欲張りなことを言えば、もっともっと2人の甘々なシーンが見たかった!他の方も書いていらっしゃいましたが、ぜひに番外編を作者様にお願いしたいです。
とても楽しみにしていた今作。一冊まるごと1CPで読みごたえがありました。
痛々しいシロをなんとかしてやろうとする虎。
シロが、虎に救って欲しいというほんのわずかな期待と、相反してどうせまた失うという諦めから虎に嫌がらせをするところが痛々しさをさらに増していて、虎に決意させたように思えます。
怖くて怖くて、必死に逃げるシロが可哀想で、可愛くて、虎頑張れよ!と応援してました。
前作もそうですが、その先が読みたいな~ってところで終わります・・
MODSというタイトルの理由が明かされ、シロの本名がわかるシーンは心に沁みます。
ナツメ先生の描く男性は服やアクセなど含めてすごく好みなので、これからもっとたくさんの作品を期待しています。
作者買いで購入しました。
ナツメカズキ先生のお話し大好きです。
始めは暗くて悲しい話で、受けのシロさんがかわいそうになシーンがありましたが、そんな後の攻めの虎とのラブラブとのギャップがたまりません!
デリヘルで働いてて「自分はこういう風にしか生きていけない」感じだったのにいざ虎とそういう事になった時のシロさんがかわいくてかわいくて!
一人部屋で虎のシャツに身を包んでるシロさんが最高に萌えました。
過去の想いもトラウマもこれから全部虎が塗り替えていってくれるといいなぁっと思いました。
辛い→幸せ、の差がすごくて読んでて泣きそうになりました。
前半はシロさんが痛々しくて
はやく虎に救ってほしい…はやくラブラブになってほしい…
とひたすら思いながら読んでました(笑)
いざラブラブになるともう残りページが少ない!!
がーーーん(笑)もっとラブラブしてる
姿を見ていたかったです
何回も読み返して萌を補完します(笑)
虎にあえてよかったねシロさん!
これからはもう寂しいことも辛いことも
虎がそばにいるから大丈夫よ!
ナツメ先生はまだまだこれから
たくさん作品を生み出されていくと思います
そのなかでちょっと短編で二人の続編とか
見れたらいいなぁ…
シロの痛々しさが読んでて辛い(。>_<。)
でも客との見せつけエチや複数プレイはなんかスゴくてシロが色っぽくてごちそうさま、と心の中でひっそりと思いましたw
好きな人ができた、と時雨に報告するシーンは感動的(。>﹏<。)
虎がシロを救ってくれて本ッ当に良かった!
シロは虎にぐずぐすに甘やかされれば良いと思う。
同棲も始めたし、ちゃんとしたお仕事見つかると良いな。
初回限定ポストカードの彼シャツのシロが色っぽすぎ~!虎、色々大変ね…(・∀・;)
アニメイトさん特典のダブルカバーが欲しくて発売日当日買いに行ったのだけれどすでに売り切れ。シクシク…、どこで買おう、と思っていたのですが後日違う作品を買いにアニメイトさんまで行ったら売ってる!喜び勇んで購入してきました。
内容はすでに書いてくださっているので感想を。
ワタクシ、「親に虐待され、体を売ることにまでなる子ども」というのが地雷でして。
シロの過去が明らかになるにつれ、読み続けられるかなと危惧しながらページをめくりました。でも、ストーリーに引き込まれてしまいました。
ストーリ展開も素晴らしいのだけれど、出てくる登場人物たちがこれまた味があって何とも良い。
クズな父親のせいで自分に価値を見出せないシロ。
そんなシロを助けたいと願った時雨さん。
パッと見金儲けしか考えていないようで、実は優しい春さん。
そして、危なっかしく掴みどころのないシロを放っておけずにだんだん惹かれていく信虎。
シロをお金で買うゲスな大人たちもいる中で、これだけの人たちがシロを助けたいと願っているのに、当のシロは時雨さんとの過去がしこりとなり自ら泥沼の中へ堕ちていこうとする様が、健気で可哀想で、思わず落涙。
それと、なんといってもナツメカズキさんの絵柄が良いんでしょうね。
スタイリッシュでカッコいい絵柄なのですが、そこににじみ出る退廃的な空気がなんとも色っぽい。こういう切ない、シリアス系の作風にすごく合っていて、より一層いい感じになってるのかな、と。
終盤、時雨さんがシロの夢に出てくるシーンがとても印象的。
色々なものから解放されたシロの、これからの幸せを願って。
とにかくすんごい良かった。文句なく、神評価です。
この名前以外ありえないという程しっくりくる、登場人物の名前が好きだ。
シロ。絵の具でもクレヨンでも、他の色といとも簡単に混ざるけど 並ばされているのはいつも端っこで。混ざる事でしか存在を見出せなくて。
シロの働くデリヘルの店名は、始めから「Rain」だったのかなぁ・・・
春さんが店のオーナーになってから「Rain」に変えたのかな。そうだったら良いのにと思ってしまった。
時雨(しぐれ)さんはズルい人だ。
多分この先も消えない跡を シロと春さんの中に残したのだから。でもそれは降ったりやんだりする小雨みたいに きっと優しい。
本編は、閉塞感、痛々しさ、やるせなさ、深い諦めが散りばめられていて、思わずモッズコートで身を庇いたくなるストーリーです。が、描き下ろしの『M.O.D.S』を読めば間違いなく、コートを脱いで青空を見上げるシロが想像出来るはず。
最後に、信虎くんの忍耐力とありったけの包容力と愛情に、惜しみない拍手を。
ナツメカズキ先生2作目。少し厚みのあるコミックで一冊まるごと一つのお話なので設定もしっかりしてます。
人気男娼・シロ と 付き人・信虎。シロの仕事中を見てしまったところから想いが変わり始める信虎。
誰よりも愛されたいと願うのに愛を恐れるシロ。
過去に人の温もりも失う悲しさも思い知らされたシロだからこそ、健気に狂おしく愛を求めています。なのに酷く恐れる姿がとても危うく感じました。
シロと信虎、互いの想いが交差し溶け合う。苦しくも最後には読んでよかったと、あたたかくなれる作品です。
表紙も帯も黒と白のモノトーンでまとめられ、
帯には
「白く 零れ落ちる、空っぽの愛だけをくれ」
と悲しい言葉が綴られてます。
表紙や帯の印象通りの内容で、結構堪えるというか抉られるというか…。
読むのが所々キツイ箇所があったのですが、差し伸べられる手の温かさに救われました。
ナツメカズキさんのスタイリッシュでクールな画風とピッタリ合わさって心がヒリヒリしつつ、同時に手の温もりも伝わってきて、すごく良かったです。
幼少期から性的虐待にあい決して幸せとは言えない生い立ちのシロ(受け)。
親に売られ男娼としてしか生きるすべのない男は、心を殺し、体を痛めつけ、見てる方がツライ…。
そんな人の温もりを知らずに育ったシロが、1度だけ温もりを知った唯一の記憶と、その温かい記憶を呼び起こす信虎(攻め)との出会いーーーというお話です。
攻めの信虎。表紙の印象でオラオラ系かと思ったのですが、真っ直ぐなワンコ系でホッとしました。危なっかしいシロから目を離すことなく、逃げ回るシロを見つけて掬い上げて。シロも救われたけど、私の心も救われました。
見た目はコワモテですが、優しくて逞しいです。
一生懸命シロを追いかける姿にキュンキュンしました。
昔、シロに温もりを与えた人。時雨さん…。
幼さが残るシロと時雨さんが過ごした時間が…泣ける(´•̥ ω •̥` )
シロにとってその記憶が生きてく指針にならなず、虚無感で心を閉ざしてしまったのがもぅもぅ…シロのバカ。時雨さんがあれほど…っ(涙)
でも時雨さんとの時間と言葉があったからこそ、信虎の言葉と温もりが伝わったんだから、時雨さんが教えたことは無駄じゃなかった。良かった。
シロを見守るもう一人、春さん。
デリヘルオーナーでシロを商売にしつつ、シロが間違った方向へ行こうが口出しせず、でもシロの幸せを願ってるようにも見えて。ただ見守り続けるのは時雨さんのことがあったから…だよね。春さんの立ち位置が切ない。
そんで時雨さんとの関係が気になる。。。。悲しい物語になるのは覚悟するから、春さんと時雨さんのお話が読みたいです!!!
そしてシロさん。
見てて危なっかしくてハラハラさせられる人なんだけど、エッチの最中の顔が…………っっっっ!これはアカン。体も心も切り売りしてる仕事のエッチなのに、表情のギャップにヤられた。シロさん罪作りやで…。
でもそれ以上に、時雨さんとの時間の中で見せた年相応の表情がめちゃくちゃ可愛かった。そんでそれ以上に、信虎に愛されて満たされる表情はもっともっと可愛かった。シロさん罪作りやで…。
ようやくシロが本音とか涙を見せ、時雨さんに再会したシーンは涙腺が緩む…。今度は道を見失わないよう幸せになっておくれ…+゚。*(;ω;)*。゚+
読み終わるまで気づかなかったのですが、途中から両片思い…ですね?
すんごく好きな設定なので、両片思いを念頭において読み返すとまた違った萌えが楽しめました。お互い想いあってるのにうまくいかないのがもどかしい。。。
ナツメカズキさんの描く両片思い、すごく好きです。
ナツメカズキ先生のセカンドコミックス。こちらの本は分厚いのですが最初から最後までノンストップで読めました!冒頭からギョっ…Σ(゚д゚lll)と、股間に目が行きます(笑)【シロさん初登場シーン】
……想像以上にヤラれまくっているので、(私もそこまで得意ではありませんが)ドロドログヂュグヂュ苦手な方、落ち着いた作品を好む読者様は少しだけ心構えを・・・。
しかし、読んで心から良かったと本気で思える作品です!最後の最後なんて、ほんとうに温かくなれます!感動シーン【多】でした。
キャラに合う声優さんを当てはめて読んだのですが楽しかった♡是非是非【MODS】をドラマCDにして欲しいです!私はドラマCDなると思っております!!!(ちょいとキャストさん多そうですが。。。)CDになったら絶対購入します。そしてたくさん泣く予定。
ナツメ先生の今後も楽しみです♡