愛の本能に従え!

ai no honnou ni shitagae

愛の本能に従え!
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神117
  • 萌×248
  • 萌16
  • 中立6
  • しゅみじゃない5

190

レビュー数
28
得点
831
評価数
192
平均
4.4 / 5
神率
60.9%
著者
樋口美沙緒 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
街子マドカ 
媒体
小説
出版社
白泉社
レーベル
花丸文庫
シリーズ
愛の巣へ落ちろ!
発売日
価格
¥787(税抜)  
ISBN
9784592877387

あらすじ

性の異形再生に失敗し、一族から見放されたナナフシ出身の歩は、寝とり癖のあるオオムラサキ出身の大和と同室になることに…!?

女であることが至上の一族に生まれ、最後の砦だった性の異形再生にも失敗したハイクラス種ナナフシ出身の歩は、卒業まで性交渉しないと約束させられ、一族を追われる形で星北学園に入学した。目立たないことが取り柄の自分は、誰にも必要とされないと途方に暮れていたそんなある日、ハイクラス種オオムラサキ出身の大和と寮で同室になることに。野性的な大和に憧れていた歩は胸を高鳴らせるが、大和とその従兄弟の寝取りゲームにまきこまれ、強引に体を開かれてしまう。すると、禁忌を破った歩に思いがけない変化が!?

表題作愛の本能に従え!

16歳,高1,ハイクラス オオムラサキ
高1,ハイクラス ヤスマツトビナナフシ

その他の収録作品

  • あとがき
  • 本能は恐ろしい

レビュー投稿数28

一番おだやかかも?

すっかりハマってしまったムシシリーズ。
どの巻も泣きながら読んでいますが、
こちらも例にもれず。

ロウクラスの受けが、ままならない自らの境遇を乗受け入れ、攻めと向き合い、愛を得る、というゴールは確約。
それまでの道のりがかなりハードなこのシリーズですが、今作は受けちゃんが誰にもマワされなかった!!
歩の口調がわりと砕けていたことが印象的。
大和の何でもわかりやすい言動に出るところも良かった。
帰国後、お互いが思いの丈をぶつけ合うシーンが大好きです♡

0

脇役根性、どんとこい!攻め受け共に一番好きなカプ。

やー…!ムシシリーズ、どのシリーズもそれぞれの面白さと切なさと萌えがあって本当に大好きなんですが、こちらのカプの攻め受け、特に受けの歩が好きすぎて可愛すぎて萌えすぎて身悶えました。(自分の中ではマヤマヤと同率!)
シリーズで一番夢中になって読んだし、きゅんと萌えた一冊だったなあ…記憶を消してもう一度読み返したい。

あらすじを読んで、「寝取り寝取られ」という言葉が怖くてなんとなくシリーズの中でも最後の方に手を出したこちら。
いや、恐れずにもっと早く読んでおけばよかったー…!

シリーズを読んでいて初めて、声を出して笑った作品だった気がします。
序盤、食堂でスオウが絡まれ、歩がとりなそうとするシーン。
「ちょっと待って…悪気があるわけじゃないから」とちゃんと声を出しているのに、地の文の「口を出したが、存在感が薄いので無視された。」のところで思わずブッと吹いてました。

この歩の起源種であるナナフシって、一体どんな虫だったっけ…?と思いググってみて、「あー!この木の枝みたいなやつ、ナナフシっていうんだ!」となぜか興奮。
本当に擬態して隠れるのが上手すぎて、つい色んな写真とページを見てしまい、ちょっとだけ詳しくなった気分に笑。
ついでにオオムラサキも調べ、羽の中の鮮やかな紫色にうっとり。

地味で目立たず誰からも気付かれないような歩が、外来種の血を引いているせいで大和と体を重ねる時に乱れてしまい、3日経つごとに発情してしまう…なんて性質にも、もう樋口先生天才だよね、と思わずにはいられません。ギャップ萌え。。

調べてみたら、本当にアニソモルファって一生交尾してるんですね。。オスが死んだ後もメスが胴体に死んだオスをぶら下げて歩いてる、なんて情報が出てきて、もうびっくり。生命の不思議を感じずにはいられない…面白いなあ。

攻めの大和が、不器用なところも見せながらも優しく歩のことを丁寧に扱い、本能に抗おうと懸命に頑張っている姿も好感しか持てなかった。爽やかな風を感じる男前高校生攻め、最高だー…✨
シリーズの中で鬼畜さ傲慢さのない攻めってあんまり見たことない気がするので、ちょっと異色の攻めだなと感じました。

ゴケグモ種のスオウとチグサとのやりとりなど、コミカルなシーンを挟みつつも。

終始一貫、「本能に導かれて抱いてしまう、それは果たして愛と言えるのか?」、「本能=心なのか?」というテーマについて書かれていた本作。

「いくら発情してたって、ゴリラとはやりたくねーだろ」という大和の極端でストレート(?)すぎる例えには思わずちょっと笑ってしまったけれど、でも、そういうことだよね、と納得です。
いくら本能といえど、好きでもない相手に抱かれたいとは思わないし、行為があるからこそ「抱きたい」と思う。

綺麗事かもしれないけれど、そう信じたいな、そう思っていたいなと大和のセリフを噛み締めました。

本能は、愛だよーーー!!!

終盤、隠し持っていた日記を大和に盗み見されちゃうシーンが甘酸っぱい青春すぎてキュンが止まりませんでした。大好きすぎる、このカプ。

番外編集にその後プロテニス選手になった大和と歩のお話が載っているようなので、今から読むのが楽しみでなりません。歩は書道の先生になっているのかな?ワクワクです・:*+.

0

No Title

虫嫌いだからあんまり検索はしないんだけどこれは思わず調べてしまった。ナナフシ、見たことはある…ぐらいかなぁ。見えないってことはない。歩と大和、高校生らしいカップルで微笑ましさもあり…。毎度のことだけど攻めの発言に傷ついて真意を読みとれず身を引こうとする受けのシーンが好きなのでまたギュンギュンした。スオウ、チグサとの友情も泣けた

0

本能は愛なのか

初めてレビューを書いてみます。

このシリーズは「愛の裁きを受けろ!」が1番好きなのですが、今作もかなーーーり好きになりました!
たぶん2番目か同等くらいには好きかも。

なんといっても歩のナナフシとしての特性が可愛くて可愛くて……。
存在感0、基本的に見えないし覚えられない、気づかれないって可哀想ではあるけど私に刺さりました。
たしかにナナフシって見えないよね。でも探そうとしてジーッと観察してると見つけられる。そう思うと大和が必死に探そうと目を凝らしてるのが頭に浮かんで微笑ましいです。
志波とのイザコザのときに気配消して移動したときの描写もすごく好きでした!

そして攻めの大和はいろんな方が言っていますがシリーズの中で1番の好青年なんじゃ??
オオムラサキとしての習性がアレなだけで真面目な男の子で好感。メールもらったら頑張れちゃうのも男の子~って感じですごくよかったです。

樋口先生はいっかんして「愛とは何か」を書き続けてるなぁと思います。
愛の本質的なものなんて高校生の子どもには難しいでしょう。そう思うと、ああもう早くちゃんと伝えてくっつけよ!ってモダモダさせられましたが、一生懸命考えて、グルグルしてる男の子たちはとても可愛くてキラキラしていて良かったです。

好きな1冊。

0

主人公2人が素敵すぎる。

ぶっきらぼう攻め×普段は地味だけどエッチの時は!?な受け。
ムシシリーズはどの作品もキャラクターの個性が強くて面白いです。
今作の主人公の2人は一見すると恋愛にオクテそうなのですが、2人ともムシの特性でエッチシーンはエッロエロで凄く萌えました。
結構序盤に体だけの関係になってしまいますが、ラッブラブ甘々な2人で凄く良かったのですが、すれ違いの理由や終盤距離をとってしまうまでの過程にちょっとヤキモキしましたが、安心して読める作品だったと思います。

0

最高

 今まで読んできた小説のなかで、ベスト10に入る一冊。
 ただこのイラストレーターの絵が苦手で……。骨格とかが違和感ありまくりなんですよね。

 大和が歩の陰部を見た時に、どっちの穴に入れればいいんだ? って言ってたけど、結局どっちに入れてるんだろうか。
 後孔って書いてるけどケツの穴なのか女性器なのか気になる。濡れるってことは女性器ですよね。後孔……うーんどっちなんだ。ふたつあるならケツじゃなくて前の方に入れるのが普通の流れだけど。
 って思って読み進めていたら、ずっとケツの穴に入れてました。
 異形再生に失敗したというのは、女性器を作ろうとしたけど失敗、完成しなかった。ということらしい。
 濡れはするけど、深さはない。

 ちなみにムシシリーズは、序盤の二冊を読んで以降は追ってませんでした。設定もなにも忘れてたけど、読んでいくうちに思い出した。
 オメガバースやdsユニバースの序盤と違って、そこまで詳しく生態について説明しませんが、歴戦のBL好きなら雰囲気でなんとなく察せるでしょう。

 志波が、面倒見の良いお姉さん♂って感じがしてめちゃくちゃすこです。
 個人的な話ですけど、受けのカントボーイ好きなので(今回の設定とは違うけど)結ばれてからの、セックスの前戯に萌えました。

 タイトル回収というか、は〜、だから『愛の本能に従え!』かぁ〜! ってなった瞬間が気持ちいい。

0

ムシシリーズで1番好感的な攻めでした♡

ムシシリーズ5作品目!
今まで読んだ中でも特に面白かった
起原種オオムラサキ出身の大和(攻)は超硬派で優しい性格の持ち主なのにオオムラサキの特性で他人のモノを寝取る習性があって苦しんでいて、そこで出会ったのが超地味で無臭のナナフシ歩(受)。

.
硬派アスリート..だけど、理性で抗えない寝とり体質..っていうのが新しくてよかった歩のもう一つの起原種の能力が開化してからは2人の関係がガラリと変わっていって、もうカップルじゃん〜という気持ち鳴り止まず、やっぱり(受)を愛しむ(攻)は最高だなぁ。100億回みても飽きない。
.
すれ違いの期間もやきもきするけど、大和(攻)が歩(受)と別れた?後も未練タラタラで、しかも割と口に出して妬いてるのかイイムシシリーズの攻めってクズっぽい人多いけど、大和はさすがスポーツマン!というジェントルマンさがすごく良かったなぁ
これはお気に入りです

1

シリーズ5作目

ちょこちょこ登場してくださる、皆大好き真耶さん。

シリーズで一番好きでした!だって攻めが性悪じゃない笑
今までの攻め陣の自分勝手なことよ…綾人さんは好きだったけど。大和の「ハイクラスなんてみんな、自己主張の塊」ってモノローグに笑ってしまう。シリーズ思い返してもその通りで。大和の振る舞いも、高校生らしい照れ隠しっぽくていい塩梅。基本的には最初から最後まで優しい男でしたし。

そして今までの受け陣のうじうじっぷりよ。歩もすっごく前向きかっていうとそうでもないけれど、彼の魅力は十分伝わった。自分がふたなりが大好きなせいか。
その虫特性故に、普段は存在感が薄いモブキャラっていうのも面白い。アニソモルファのフェロモンが発動して学生に追いかけられる様は恐怖ではあれ、ハーレム物のコメディっぽさもややあり、まだ受け入れやすく。

歩が鬱状態になってしまったのは可哀想でならなかった。「なにを食べると嬉しかった?どんな音楽を聴いていて、どんな本を読んでいた?今もまだ、それらのことが好きだろうか⋯⋯。」って…完全に鬱…回復できてよかった。
スオウとチグサは根はいい子なんですけど、歩が謝りたいって言ってるのに無視するのはイジメだよなぁと。歩にろくに友達いないって知ってるのに。大和が好きと言った、歩の傾聴が失われていたのも辛い。高校生だもの友達も大事よね。

さっさと大和に好きって言いなさいよとは思いましたけど。皆んな相手の気持ちを決めつけて自己完結し過ぎ。

0

本能は愛なのか?

「本能は愛なのか?」がテーマのシリーズ5作目!
いつも思うんですけど、〝愛〟って広いですよね。
愛情・友愛・博愛・家族愛……たくさんの意味の愛がある。
だから、本能=愛も間違ってないと思うんです。
だけど、本能=恋ではないのかなって……
愛>恋に思われがちだけど、やっぱり恋情って特別だと思います。

本作の主人公、ナナフシの歩とオオムラサキの大和。
二人は本能に流されたけど、
出会った時から恋に落ちていたのだと思います。
だからこそ両想いになれた。

オオムラサキの寝取り癖はとんでもないけど、
そこは恋心で本能に抗うことが出来ると大和が証明してくれました。
ここがすごく好きです^^
そして、最初から大和には悪い印象がないという、
今シリーズでは貴重な攻め様!
歩の存在感のなさには笑っちゃうところもあるけど、
控えめで相手を思いやる様が大和撫子でしたね。

そして、なんといってもゴケグモの双子スオウとチグサが最高の存在感でした!
大好きです♡
いつか彼らが主役のお話も読んでみたい‼︎

0

愛が足りないかも・・・

全て読んでいるわけではありませんが、今までのシリーズの中で一番萌えというか愛が感じられませんでした。虫としての設定もそんなに生かされているわけでもなく読んでいてちょっと今までのシリーズとは違う気がしました。やはりこのシリーズ王道の愛がたくさん感じられないと淋しい気持ちになります。単品で読む分には他のシリーズより読みやすく登場人物も他のシリーズから登場していないのでストレートに読むことが出来ました。次はもっと愛が欲しいです。

0

鈍感同士

ムシシリーズは一作目のみで、他は読んでいなかったのですが、このお話だけで十分楽しめました!
スポーツマンで本能に苦しむモテ?男子の大和と、目立たちたいと頑張る控えめな性格の歩のお話です。


寝取り寝取られ体質のオオムラサキ出身大和と、目立たないナナフシ出身歩。元々、歩は大和に憧れを抱いていたのですが、ひょんなことから大和と同室になって…。
大和は、その特性から従兄弟にしかけられて寝取り寝取られを繰り返しているのですが、内心は嫌で仕方がなくて、抗おうとしている男の子。歩を知って、恋をして、本当の恋がわからなくて、頑固で自分の心を隠す歩に振り回されちゃう、優しくて可愛い子でした。
歩は、その育ちと体質から、相手から向けられる好意を素直に信じられなくて、鈍感な子でした。でも、いじらしくて可愛くて、穏やかな良い子です。
相手の気持ちにも自分の気持ちにも鈍感な子同士だから、好き合ってるのにすれ違って勘違いして、傷つけ合うところは、胸が痛かったです。

良かったところは、大和が、歩を好きになってからは誘惑を跳ね除けたところや、歩のちょっとした事で頑張れちゃう素直で可愛いところ。甘くて可愛かったです。2人の周りの子達も、心底嫌な子はいなかったところも良かった。大和側の子達も、根底では大和が好きなのがわかったし。歩の友達の、スオウとチグサも可愛いし。残念なのは、仲直りしてからのいちゃいちゃが短かったところ。できれば、両思いを自覚したラブラブな2人をもっと見たかったな。

3

シリーズで一番さわやか青春!

虫シリーズ5作目!
樋口先生、さすがです。
私は虫シリーズで毎度毎度、愛について学ばせて頂いている気がします。
樋口先生の作品にはいつも、「愛情が発生する動機」がすごく細かく描写されているから、擬人化というファンタジーの作品にもリアルさがちゃんと出ていて、感情移入できるので大好きです。
タイトルがまた秀逸なんですよね~ちゃんと中身とマッチしていて、なるほどな~と感心してしまいます。

他の方のレビューにもありましたが、今回は今までの作品の中でも痛さの少ない作品だったなって思いました。
寝とり寝とられ、、、とくれば、きっと受けの歩ちゃんが、大和とエッチした後に志波あたりにレイプされちゃうんだろうな~可哀想にな~でもいいな読みたいな~と思って読んでいたんですが、なんとまさかのイマラ止まりとは....期待していたのに残念w
痛いの苦手な方にとってはちょうどいいのかもしれませんね。
でもちょっと、志波ともう一人(名前なんだっけ)には、ヒール役としてもう少し暴れてほしかったというのが本音ですねw

あと、皆さんのレビューを読んでて笑っちゃったのが「今回はシリーズで一番素直で真面目な攻めだった」という感想www

本当にその通りだと思いますw

うまい具合に最後の最後まで翻弄され続ける健気な攻めが可愛いw
メール1本でテニス頑張っちゃうとか、高校生っぽい所が、いいなって。
虫シリーズの他の作品は、成人編の方が多いので、高校生っぽさが新鮮で読んでてキュンキュンしました^^


そして、受けがフタナリなのもプレイとしてはとってもエロエロで私は好きでした!
異形再生が整ってからのプレイも是非読みたい!!!!


あと、お馴染みのマヤマヤや澄也が出てくるのが虫シリーズファンとしては嬉しいw
読んでる最中も「あ!マヤマヤだ!」ってつい声が出てしまいますw
いつかマヤマヤのカップリングも読んでみたいな~

6

同級生同士

虫シリーズ5作目。
シリーズでお馴染みの星北学園が舞台で、一作目に出ていたキャラは成人済みでした。

**********************
受けの歩は、ヤスマツトビナナフシ(一応ハイクラス)の高校一年生。
種の特性から認知されることが少なく、空気のように扱われることもしばしば。

攻めは、獰猛な種とされるオオムラサキが起源種の大和。
テニスのジュニアランキング1位の実力者で、粗野なところのある歩の同級生。
**********************

ヤスマツトビナナフシは男子が生まれること自体が少なく、そして男子を必要としない種であることから、異形再生(女子となる手術)も失敗した歩は生家で用無しという烙印を押され入寮することとなりました。
歩には半分外来種のナナフシの血が流れており、それもまた原因です。

一度セックスをしてしまうと三日に一度は必ず行為が必要という歩の特性と、寝取り寝取られ種のオオムラサキのせいで、高校生カプながら純愛要素よりもエロ成分が少しばかり他作品よりも多め。
といっても、BL小説慣れしている方にはさほどでもないですが。
このシリーズ、攻めが俺様っぽいのがデフォかなと思いますが、大和はそうでもないような気がします。
年相応の高校生というか。
ですので読みやすい印象です。

個人的には主役カプよりも歩の幼馴染、双子の毒蜘蛛がひじょうに良かったです。
彼らのお話も出れば嬉しいのですが…

0

読みやすい。(他のシリーズ作がどんだけ痛いのかが改めて分かる)

ムシシリーズ5作目。
本作も前作「罠にはまれ!」同様ハイクラス同士のCPです。ですが、受けはナナフシで小型の地味っこ。
本シリーズの攻め受けイメージと同じで、内容もハイクラスの中での格差、体格差、すれ違い、女体化が盛られています。そして今回は受けに体の秘密がありますが、まあこれも従来作の病気・病弱と同列に捉えてもいいかも知れません。
本作では地味で目立たず可愛らしい受けが、自ら持って生まれてしまった体質によって発情が抑えられず、普段誰からも見てもらえず透明人間のようなのに、一度フェロモンが出始めると抱かれると快楽に溺れ、オスどもから追いかけられ、という状況になってしまう。
好きな人と初めてのHもできたのに言葉の行き違いで別れることになったり、と、ストーリー上も不憫系となっています。
ただ本作では、受けにいつも寄り添ってくれる友達がいて悩みなどを言葉に出来る状況がある事、1作目や前作でも受けの味方として登場した学園副理事の雀真耶と校医になっている1作目の攻め七雲澄也が状況を理解して助けてくれる事など、従来作の痛さは緩和され、かなり読みやすい一作となっていると感じました。
攻めがテニスに打ち込んでプロを目指したり、と爽やか学園モノといってもいい要素もあり、本作は私にとってムシシリーズの中での息抜きの一作です。

3

かわいそすぎて、笑いが出ちゃいました。

ムシさんシリーズです。

気付かれない設定は、ちょっと面白すぎました。
主役じゃないけど双子ちゃんとお友達になりたい。

0

久しぶりの学園舞台

今回は久しぶりに一作目の学園が舞台です。
受けの設定がツボでした☆
普段は地味すぎて気づかれないナナフシの歩。地味な扱いが可哀そうではありますが、笑えます。
慎ましいのに、セックスになると別の本能が現れるとか…そのギャップがやばい。フェロモン出て男どもを誘引しちゃうとか、えろ可愛い☆

最後の「本能は恐ろしい」を読んで、大和目線の歩の描写が具体的で人物像がわかりました。スオウ達は最初から歩のことを可愛いと言っていますが、「なるほどー、こういう可愛さなのね」と納得。
最初から読み返すと歩の良さと大和のドキドキがわかって面白かったです。

しかし異形再生とは…また女体化しちゃう話??と若干食傷気味にはなりました。一度失敗しましたが、後半では進行が進んでいることになります。今後の巻で登場しても、二人の子どもは良いのですが、歩が完全に女になってたら嫌だな~と思ってしまうのです。BLですもの。。。

ムシシリーズの中で、この作品はあまり深刻に痛いシーンもなく、さわやかで良かったです。
街子先生の歩とスオウ&チグサのイラストが可愛く幸せでしたー!!

2

初ムシBL!?

樋口先生の小説は、初読みになります。
可愛くてキレイな表紙だったので、手に取ってあらすじを確認。
BLの小説のあらすじでは、あまり見ないムシの名前がのっていて、どんなお話だろうと興味を持ち購入しました。私は、割と虫が大丈夫な方なのですが、苦手な方も読めると思います。
この小説は、シリーズ5作目になるみたいですが、この作品から読んでもあらすじ的には大丈夫でした。

CPは、オオムラサキの村崎大和(攻め)×ナナフシの七安歩(受け)の
学生同士のお話になります。甘くて優しいお話なのかと思ったのですが、けっこうヘビーなお話でした。自分的に苦手な要素(女体化途中から)
があったのですが、ドラチックな展開に一気読みしました。
面白かったです!攻めの大和が可愛かった~。他のシリーズも読みたくなりました(^^)/

1

えぇっと……そろそろ変化球をお願いできないかな、なんて。

ムシシリーズもついに5作目です。
1作目が出たときには、ここまで息の長いシリーズになるとは思いもしませんでした。
そしてこんな方向性のシリーズになってくるとも、思ってもいませんでした。
良くもなく悪くもなく(というか主役だけでいうなら限りなく悪い)、でも確実に自分の中では勢いの衰えている作品、という印象です。

今作も前作に続き、ハイクラス同士ですが、上位種ハイクラスのオオムラサキ×下位種ハイクラスのナナフシです。
ナナフシって、あれでしょ……理科の教科書とかに出てきた棒みたいな、なんか細いやつ。
その細いやつな受は、もう教科書の説明の通り、擬態することが特徴なので、とにかく目立たないです。
地味です。控えめで健気。そして不憫。
男であったことから家族からも邪険にされ、分かりやすく言えば性転換の治療にも失敗し、絶望の末に全寮制の高等部に進学……と大好き要素もぎっしり詰まりまくりだったんですが、そこまで萌えませんでした。
いや、萌えるには萌えたんですが、主に脇役萌え?
主役だけだったら迷わずしゅみじゃない寄りの中立でした。
受に纏わり付く双子のゴケグモが可愛くて可愛くて、こっちの恋愛要素が見てみたい(3P以外で)

で、肝心の攻と受ですが、攻はめずらしくさわやか君ですが、寝取り寝取られ体質というオオムラサキの特徴はそのままに、本能に抗えないのどうのと悩んでるところに、地味な受があらわれ……。
レイプしちゃった挙げ句に受の秘密を知ってしまい、責任とって付き合う、結婚もしようか、みたいな感じの流れで攻が暴走気味。
まぁ見事に受の心ガン無視という、結局はムシシリーズ典型攻でした。
定番のすれ違いによる両片思いですが、なんでこんな大好き要素なのにそこまで萌えなかったかってと、女体化なんですよ。
私は基本的に雑食なので、ふたなりもOK。
でも途中で女体化っていうのがね、最初からならどんと来いなんですけどね。
ファンタジーも大好きですし、妊娠出産ものも平気なんですが、これね、もう完全に女体化前提の話になってて、だったら最初から女の子でいいじゃん、と思ってしまいました。
何か前回も同じような感想言った気がしますが、今後はこの展開で突き進むのかな?
だったら、ムシシリーズじゃなくてムシ女体化シリーズでいいんじゃ……と、思ってしまうくらい、何だかあまり共感もできず、俯瞰的に遠くから二人を見つめてた印象。
受の思考がもう完全に女子で、丸みを帯びる身体と同時に本当に女の子みたいな乙女思考になっていき、しゃべりだけが男子な感じです。

そして萌評価になった理由は脇役。
とにかく脇役が光ってます。
ゴケグモ双子に攻の従兄弟と幼なじみ、定番のマヤマヤと澄也。脇の魅力が強すぎて、受が完全に霞んでます。それこそ空気。
あ、でもそういう性質のムシなので、霞んで正解なのか?
とにかく、もうそろそろ妊娠ネタは満腹かな、と。
女の子の穴まで登場してきて、何だかす~っと熱が引いてしまいました。
心待ちにしてた、大好きなシリーズだったんですけどね。

4

シリーズ中一番乗れなかった……です。

ムシシリーズ第5弾。
なんだかんだと言いながらこのシリーズ結構楽しみに読んでいる私。
しかし、今回、高評価が並ぶ中で誠に申し上げにくいところなのだが
はっきり言って趣味じゃなく、途中バラバラ飛ばし読んでしまった。

そもそもこれはBLなんだろうか……?
いや、それを言ったら彼らは純粋人間じゃないし
そういう意味では性別の概念も違っているのは百も承知。
このシリーズ、子供を生んだりもするし
そのあたりはかなりあやふやなんだけれど、うーん……。

筆者があとがきでエロ要員と書いていらっしゃるが、
途中までは凝った設定(だって、ナナフシですよ?主人公)と
エロしかない?という感じ。
虫を融合して進化した人間達だとしても、
一応文化生活経済生活も営まれている社会なのに
こんな高校生達(しかもエリート達)ばかりって、私はイヤだ!

細部では、きゅんとしたり切ない気分になったりする所もある。
でも、これは好みじゃなかった。

評価は中立。
主人公二人やストーリーだけだと「しゅみじゃない」なのだが、
脇役として澄也や私の好きなマヤマヤが出てきたのが嬉しく
ちょっと加点です。

4

第5弾 種の持つ宿命に振り回される恋する二人

愛の蜜以来久々に名門校北星学園が舞台に。
時系列は前作とあまり違わないあたりだと思います。
学園の理事長は雀だし、校医は澄也でした。

今回の主役は、どこでも注目の的な蝶の王者オオムラサキの大和と、目立たないことが身上のナナフシで歩。

歩は本来ナナフシ起源種としては一族には生まれないはずの男性で、なおかつ女性化にも失敗したため家を追い出されてしまったのです。
その上父方の血統で一度セックスをしたら3日ごとにしないとフェロモンを撒き散らし誘いかけてします厄介な体だった。
弾みで大和に抱かれてしまった歩は以来3日ごとに抱かれるのだが、大和が初恋の相手だった歩にはだんだん辛くなってしまうのです。
「お互い都合がいいから好きな人ができるまでの期間限定でセックスする関係」に苦しくなった歩は別れを決意する…

歩が不憫です、男で役に立たないからと追い出されて、好きな人からは性欲処理扱い。でも優しくて時々恋人同士と勘違いしてしまう自分が嫌になるなんて…

しかし大和も起源種の性質で同種同士で寝取り寝取られを繰り返せざるを得ないし、恋する思いと体の関係がアンバランスで理解できなっただけで、歩を好きで大事にしたい気持ちはあったのに自覚ができなかったんだろうなと思います。
お互いの種の持つ特性や宿命からすれ違ってしまった悲劇です。

皆勤賞です澄也。
他の登場人物の近況もちらりと書いてくれたらうれしいな。

7

青春×ムシ

ムシシリーズ第五弾、今回はムシ×人間の配合ならではの美味しい設定も楽しめると同時に、今までにない高校生同士の初々しさや甘酸っぱさも感じられる一冊でした。

主人公の歩は、ハイクラスにも関わらずナナフシの特性で存在感が薄く、周りから気づいてもらえない。その上外来種が混じっているせいで、一度性交をすると”三日に一度は性交をしないといけなくなる”という天然淫乱体質。

攻めの大和はオオムサラキで存在感がある余り悪目立ちするハイクラス。しかも”他のオオムラサキが性交した相手を寝取りたくなる”という寝取り体質。

今回、大和くんがとっても分かりやすい子で見ていて清々しかったです。好きになった相手には無自覚ながらとことん優しくして、高級ホテルのスウィートルームにお誘いしたり、テニスの試合に勝ったり。良い所見せたいって気持ちが前面に現れていて若くて初々しい。
そして好きな子にフラれた時には椅子を蹴って激昂して、その癖「他の奴とはしたくない…」ってインポになる。身も心も正直で、分かりやすい!
初恋でどうすれば良いか分からず、目尻を赤く染めながら歩を甘やかす大和くん可愛かったです。

歩くんもただの聞き上手の良い子ちゃん、で終わらずに自分の憎い部分としっかり向き合う過程が丁寧に書かれていました。美人双子の存在が光ってた!

今回個人的に嬉しかったのが受けちゃんが病弱でも短命でもなかった点です(笑)途中で体調悪くなっていく場面はありましたが、やっぱり健康体ってだけで切ないお話でも幾分安心して、心穏やかに読めますね。

この後、結婚したり出産したりな二人も見てみたいです。大和は何年経っても歩にメロメロだろうなぁ。

2

今回はオオムラサキ×ナナフシ

虫擬人化(とはちょっと違いますが)もの、第五弾。これ一冊でも読めます。
今回はオオムラサキ×ナナフシというハイクラス同士のカップリングです。攻めのオオムラサキは、基本は真面目なのに、オオムラサキという種の特性により、寝取り・寝取られることに快感をおぼえる本能をお持ちです。受けのナナフシくんは、擬態が得意な虫の特性により、人に存在感を感じてもらえない印象の薄さ、でもかわいらしい子です。
今回は切なさはそれほどでもなかったけど、エロエロほのぼのなかんじで、これはこれですごく楽しかった。受けくんが可愛い。攻めも、シモユルだと思ってたのに、実際受けくんに惹かれてからは他の人とは寝ないとか、なかなか萌ゆる。よかったです。

6

「またか・・・」という感が払拭できず。

虫シリーズ第5弾です!
今回も楽しみにして待ってました。

前回の4作目は、地雷だらけだったにも関わらず、
ズビズビ泣いてしまい、何十回も読み返し、
シリーズ初で「神」を付けました。

が!! しかし!!
今回は、いろいろと壁と地雷が待ち受けておりました……(泣)

   ◆◆   ◆◆   ◆◆

歩(受け)の起源主はナナフシ。目立たないことを負い目に感じる高校生。
対するは大和(攻め)。起源主は国蝶のオオムラサキ。
ランキング上位のトップテニスプレーヤーです。


歩は過去に異形再生の治療に失敗していました。
つまりナナフシには男は必要とされず、女だけが必要だったため、
女になる医療に失敗してしまった過去があったのです。

ええええ、女体化!
いやいやいや、失敗してよかったよ。
だってこれはBLだよ?
女体化してたら、BLじゃなくなっちゃうじゃないか!!
あと、ちなみに、私は女体化は地雷だったりします、スンマセン。


歩(受け)は、決してセックスをしてはならない体であったのに、
罠にはめられ、本能のままに大和(攻め)に抱かれてしまいます。
ああ、もうあんなに歩は抗ったのに、一方的過ぎる!! 
レイプだよ! 暴力反対! 大和のバカー!!

しかし、この事件以後、何度も大和に抱かれることになる歩。
それにより、意外な展開に!
医療で失敗したはずの異形再生が進行し始めるのです!
そして、いずれは子供を産める体に……!!

ぎゃーーーー!!
地雷、キタぁーーー!!

女体化です。
出産です。

このネタ、実は虫シリーズの他の巻でも、出てるんですよね。

第1巻の受けは、女性寄りの体へ・妊娠・出産・子育て…までしてます。
第3巻では、第1巻の受けが出産後、子育てを数年がかりでして、
主人公たちに触れ合う姿が描かれています。
第4巻の受けは、女性寄りの体へ・妊娠…までしてます。

女体化……って……!!!
BLじゃないじゃんかぁぁぁぁぁ!!!(雄叫び)
「またこのネタかぁ…」と思ってしまいます。


そして、歩は考えます。
歩は、「本能は愛じゃないか」と考え始めるわけです。
このタイトルのそのものです。

歩の隣にはいつも親友のゴケグモのスオウとチグサがいるのですが
(この二人が癒しです! かわええ~~~♪)
この二人が言います。

「いくら発情したって、お前ゴリラとはやりたくねーだろ。
 相手だって同じ。抱きたいと思ってるから抱いたんだよ」

「本能ってさーー…、結局愛なのかもね」

本能って愛なのかな?
すごく深いテーマだと思います。
特にこの虫シリーズの世界は、人間でいるようで人間でない
「虫」に基づく人間たちが暮らしている世界だから。
私達の世界が、本能のまま行動している世界だったら、
世界はめちゃくちゃになってしまうと思いますね。

「本能」に相対するのが「理性」。
愛を理性で制御できるのか? と、問われたならば、
きっとできない、と私は答えると思います。

大和は最初から歩を抱きたかった。愛があった。だから抱いた。
抱く内に、愛はどんどん膨らんで膨らんで……より強い愛になった。
最初はレイプなんて、ひどい仕打ちだと思いましたが、
ちょっとだけ…ほんのちょっとだけ、そこに
「本能という愛はあった」と思ってもいいかな、と
この歩と大和のケースの場合『のみ』、そう思いました。

   ◆◆   ◆◆   ◆◆

期待していた家族愛・親子愛ですが、正直抽象的で
よく分からなかったというのが、印象でしょうか。
コレに関しては、かなり残念です。
前巻では、ここが泣き所だったので……


虫シリーズは、いつも攻めが最初は最低のクズヤローなんですが、
今回は、かなりマシ……だったと思います。
大和はある程度、普通の感覚の持ち主だったのでは
ないでしょうか。


ちなみにエロシーンは、多かったですし、
描写もかなりあったので、そこら辺を期待したい人には、
なかなかオススメの1冊になったのではないかと思います。


最後に、
「本能とは愛だったのか?」
この問いは、深くて難しいと思いましたが、答えを出すとすれば
「ノー」です。

だって、愛があれば本能のままに相手をレイプしていいという
答えになってしまったら、犯罪だらけの世界になりますよ?


厳しい答えですが、「本能は愛ではない」です。

17

外来種の能力の凄まじさ!

こちらの表紙に国蝶オオムラサキとナナフシがいます。先生があとがきで「隠れるくらいしか特徴が無いナナフシの控えめさに地味萌え」とあって、私もその地味萌えにやられました!!
表紙のナナフシも地味で目立ちません。

歩の何に萌えたかというと、普段地味で目立たないのに、歩のお父さん(ナナフシの外来種)の能力のアニソモルファのフェロモンが、活発化して発情したときの豹変ぶり。
その姿にハイクラスのあの国蝶オオムラサキの大和がたじろいでいる姿がいいのです!
そしてヤりにヤって、「さすがに俺も、もう出るか分かんねーんだけど」とか言わせてしまうのです!

それにこの二人って、お互いの持っている能力が割れ鍋に綴じ蓋カップルなんですよー。
そういう『割れ鍋に綴じ蓋』カップルって、私、大好きなんです!
それに気持ちも伴って、本当にいいんですよー!!

あとがきの後に短編があるのですが、そちらもいいです。
他の方も言っておられますが、あとがきで先生がこの二人を『エロ要員』と指摘されていましたが、これ読んで確かにこの二人は綾人と里久に続く、エロ要員だなと納得しました。

このムシシリーズは妊娠ネタの割合が、性モザイクであったりボルバキア症であったりと豊富ですが、こちらも性の異形再生という形でこの子は将来子供を産むんじゃないかなあという妊娠ネタが含まれてきます。
一つのシリーズにこれだけ妊娠ネタが関わってくるって珍しいと思うのですが、それだけなんとしても子孫を残さねばという虫の世界のDNAの必死さが感じ取れます。

15

本能って怖い・・・

ムシシリーズ5冊目!

シリーズ物ですが単品でも問題ないと思います
過去の作品に出てきた方が、ちょい脇役で出てこられるので
誰だろう?なんか気になる登場人物だな?となる程度です

今回も涙なくしては読めない作品でした(;´Д`)
シリーズ内で私的には前回の作品「愛の罠にはまれ! 」が
設定や内容としては1番だったので今回は☆4つ

今回の受け様も自分の価値が見出せずに悩んでいます
家から籍をぬけと言われていたり、
母親は幼いころに出ていき、
まわりの人からは自分の存在(虫としての特徴が出ているので)さえ
気付いてもらえず、自分がなんなのか価値が見いだせていない子です

虫としての本能が絡んでくる作品なので
今回もうなる位凄い設定で、どんどん作品にのめり込んでしまいました
受け様は空気のように存在を認めてもらえなかったり
後半すごい事が判明したりw
攻め様は、他のオオムラサキが抱いた人間を無性に抱きたくなったりと・・・

自分の気持ちをおさえ、攻め様を思う受け様大好きです!

8

自分自身を好きになること。

虫シリーズも、もう5冊目。評価でいうなら星5ですが、このシリーズでの評価という意味で辛めの星4にしました。
未読の方もいるかと思いますが、この1冊だけでも全然OKではないでしょうか。

地球に栄えていた文明が滅亡し、生き残るために強い生命力をもつ節足動物と融合した人類が誕生、その世界は弱肉強食の『強』であるハイクラスと、『弱』となるロウクラスの2種類とで構成されている、というのがこの虫シリーズのおおよそ。さらに、ハイクラスといっても、またそこにも階級が存在するわけです。

こんなふうに虫シリーズの説明をしたためると、トンデモ設定にビックリしますね。
ですが、そのトンデモ設定にこそ、恋愛の根源的な部分が隠されており、主人公の気持ちがきめ細やかに描かれていることで、するっと読者が馴染んでいける、そんなところがシリーズの魅力だと思います。

節足動物と融合した人類、動物ゆえに『本能』に支配される部分があり、それがまかり通る世界に生きている彼ら。そこで力があるということは、生殖能力が強い、敵を倒す力がある、美しいなど。
性格ではなく、もっとわかりやすい美醜(フェロモン)や強さが評価され、本能で生きていい世界でもあるわけです。

そして、舞台は星北学園高等部とその寮になります。翼や澄也の後輩にあたります。
オオムラサキチョウの習性である「同種が抱いた相手を寝取りたくなる体質」という性的嗜好に強く反発するも、本能に抗いきれず、セックスは知っていても恋を知らないままの大和。
その特性から存在感が薄く、生殖能力がなく、家を追い出され、自分自身をできそこないと感じているヤマツトビナナフシの歩。

そんなふたりを結びつけるのは、本能なのか?愛なのか?
「本当の自分」を愛すとはどういうことなのか?
「弱い自分」が生きている意味は?

その特異な設定ゆえに、より人間的な部分が際立って描かれるという不思議なシリーズです。
愛と自己肯定の物語であるのも、かわらぬテーマに思います。

いままでの他のシリーズ作では、攻めか受け、もしくは両方がこじらせた性格が多かったように思いますが、その点、今回のふたりは素直でまっすぐ。こちらも、心を落ち着けて読むことができました。
ただ、やはり自分のお気に入りのシリーズ作品と比較してしまうのも事実。
キャラ立ちという点でも落ち着いてしまっていて、私は大和と歩に対しては思い入れはいまひとつでした。そのぶん、まわりのゴケグモの双子ちゃんが可愛らしかったり、私のお気に入りの真耶の登場で満たされました。

虫世界というヒエラルキーが主軸となるこのシリーズで、今後のカップリングをマンネリ化させず、どう展開していくのか?
真耶さんの主役はくるのか?楽しみです。

12

新たなエロ要員?

シリーズ唯一の真面目でまともな攻のような気がします。
粗野ではあるけれど、相手の気持を慮ることを知っている。寝とり寝取られの本能には驚かされましたが、その種の習性と闘う強さも持っています。
運命の相手って、何でもしてくれる王子様のような相手ではなく、この二人のようにお互いの言動で成長していける相手だと思うのです。歩は辛い過去を持っているけれど、大和と出会うことで将来を前向きに考えることができたことは、彼にとっては人生の分岐点と言っていいくらい、大きな影響を与えたと思います。一度は仲違いしたけれど、親友の双子ちゃん達に自分の生い立ちを話せたことや、彼らの実家で休暇を過ごせるようにまでなった事も、やはり大和との出会いがあったからこそだと思いました。

今回もかなりシリアスなストーリーでしたが、登場するキャラが皆個性的すぎて、いけない妄想が止まらないです。
可愛い双子ちゃん達との4Pだとか、あのどうしようもないヤりチン野郎の従兄弟は他のハイクラスに犯されて二度と寝とれないような身体に躾けられたらいいのにとか…(笑)まぁでも、そのどうしようもない従兄弟も、結局は大和にかまって欲しいだけの構ってちゃんに見えて、可愛いくもありました。

そして今回も、マヤが良い仕事してます。相変わらずの毒舌ぷりで多いに萌えさせていただきました。

テニスの試合で海外にいることが多い大和ですが、離れている間に歩の浮気を心配する様子は微笑ましくもあります。二人でいる時は大和は靴の紐を率先して結んでくれたり、ジュースの蓋を開けてくれたりと、至れり尽くせりの歩です。後書きで、この二人もアヤト達同様エロ要員とあったので、今後のこの二人のプレイを楽しみにしたいと思います。

18

期待を裏切りません!

こちらの作品は樋口先生のムシシリーズ、5作目!の新作になります。
このシリーズは毎回毎回、出るたびに前作の萌えやら切なさを超えてくるシリーズだと思っています。
4作目の『愛の罠にはまれ!』で、過去最高の満足度を記録したので新作はどうなんだろう?と思いながら読みました。
既存のキャラではなく新キャラでの展開になりますが、ムシの特徴を活かしたキャラ設定が今回も本当にお上手で、分厚さも相余って、読後の何とも言えない充実感の新記録をまた樹立してくれたなと思っています

今作はオオムラサキ×ナナフシのハイクラス同士•同級生のCP
お馴染みのキャラも脇で出てますが単独でも問題なく読めます。

受けの歩はハイクラスと言ってもナナフシの特徴として、存在感がとても薄くて地味。このシリーズの醍醐味とも言えるハイクラスのフェロモンでさえも無臭という驚きの設定です。
ただ歩の出生、秘密が物語の中で明かされていくと共に、待ってました!な展開で、樋口先生は天才だな…と改めて実感しました。
えちシーンの歩が可愛くてえろえろで…攻めと一緒に翻弄されましょう。
そんな攻めの大和はあらすじ紹介に、大和と従兄弟の寝取りゲームに歩が巻き込まれ…と書かれていたので、ねっ寝取り!?どんな最低な攻めが来るんだ!と心構えしていましたが蓋を開けてみるとシリーズ中1番優しくて素直なイイ攻めだったと思います笑
同級生CPならではの対等な感じの言葉使いや、やりとりも新鮮で魅力的です

オオムラサキの本能である寝取り癖に抗おうとする大和と、無理矢理引き出されてしまった父親の起源種の本能に抗えない歩。
どんなに途中、もどかしくて苦しくても辛くても、最後は『愛の本能に従え!』なハッピーエンドなのでぜひ読んで欲しい作品です。
このシリーズはずーっと続いて欲しいなと心から思います!!

30

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