愛の星をつかめ!

ai no hoshi wo tsukame

愛の星をつかめ!
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神112
  • 萌×246
  • 萌13
  • 中立2
  • しゅみじゃない1

139

レビュー数
19
得点
785
評価数
174
平均
4.5 / 5
神率
64.4%
著者
樋口美沙緒 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
街子マドカ 
媒体
小説
出版社
白泉社
レーベル
花丸文庫
シリーズ
愛の巣へ落ちろ!
発売日
価格
¥700(税抜)  
ISBN
9784592877462

あらすじ

三十歳、童貞、処女。
星北学園の高嶺の花、ついに陥落⁉︎

ハイクラス種ヒメスズメバチの名門で、女王バチ本家の末弟として生まれた真耶は、幼いころから当主代理として家に尽くし、長じてからはハイクラスが集う名門校・星北学園の副理事として清く正しい人生を歩んできた。容姿も性格もすべてが完璧。周囲からは高嶺の花と尊ばれてきた真耶だったが、その実、恋愛にはまったく興味がなく、次期当主の姉には欠陥人間とまで言われる始末。ついに童貞処女のまま三十歳を迎えてしまう。さらには、姉の結婚で当主代理の任を解かれ、屋敷を出ていかなければならなくなって⁉︎

表題作愛の星をつかめ!

白木央太、天才パティシエ・ツマベニチョウ、28
雀真耶、星北学園副理事・ヒメスズメバチ、30

その他の収録作品

  • あとがき
  • おまけ・愛の星は甘すぎる

レビュー投稿数19

とりあえず、めちゃくちゃ良かった!!

シリーズ8作目、満を持してのマヤマヤ登場です!!
待ってた! 待ってたよ・・・っ!! マヤマヤ!!!

こちらのシリーズですが、毎回胸がねじ切れそうになるほど切ないのがお約束です。しかし、今回は切なさ(普段よりは)控え目。

シリーズ8作目となり、初登場では高校生だった真耶も30才になります。(※時系列で前後してる作品もございます)
彼はですね、公明正大で凛と美しく気高いイメージが定着しておりましたが、そんな彼の「弱さ」が今回初めて語られます。
これは私の勝手な解釈だったりしますが、シリーズ自体が成熟し、真耶が30才と言う年齢になった今だからこそ、これは書けるお話だったんじゃないかと思います。
明らかに今までのムシシリーズとはパターンが違う・・・。
ただ、根っこの所にあるのはいつもと同じ「愛」なんですけどね。
ホント、このシリーズに登場するキャラ達の「愛」は、みんな痛いなぁ・・・。


内容です。
ヒメスズメバチの名門出身で当主代理であり、星北学園の副理事としても多忙な生活を送る雀真耶。恋愛に興味が無く、清く正しい人生を送るうち、童貞処女のまま30才を迎えてしまいます。
また、女性優位のヒメスズメバチでは「男」は必要とされない存在。姉の結婚で当主代理の任を解かれ、本家も出なくてはいけなくなりー・・・といった内容です。


先にも書きましたが、今回初めて真耶の弱さが語られます。
その美しい容姿が誉めそやされ、ハイクラスの名門出身と完璧な人生を歩んでいるように見える真耶。しかし、本人は「男」であった事で必要とされなかった事実により、人を愛する事が出来ない空っぽな人間だという思いが強いのです。

そんな真耶の元に現れたのが、海外でパティシエとして有名になった幼馴染みの央太。
ハイクラスとしては小さく弱かった彼は、父親の血のせいで突然変異をおこし、自分より大きく強い存在になっていて、という流れです。

実の所、私はこの央太をすっかり忘れておりまして。
ようやく、1作目で翼の友達として出て来た央太だと分かった時は仰天しました。
自信に満ちた落ち着いた態度に、どこかチクリと冷たい部分を覗かせる、その言動。変わり過ぎだろー!!

で、実は央太は8年前に好きだと言う事を真耶に伝えており、真耶はそれを受け流したと言う過去があったりします。
ハイクラスに生まれながら、母親の起源種のせいで弱く小さかった央太。真耶にとっては、自分と同じ「必要とされていない」存在だったワケです。そんな彼が突然変異により強く「必要とされる」存在になってしまった・・・。
自分は空っぽの人間で、自分とは逆に必要とされる存在である央太を「愛する」事は出来ない。
と、苦悩する真耶を無理矢理抱く央太、てトコでしょうか。

なのですが、ここからがめちゃくちゃ深い!!
とことん追い込まれた事で、真耶の真実が分かります。これが泣ける( ノω-、)
なんだろう・・・。真耶は「空っぽ」の人間では無いのです。それどころか、実はめちゃくちゃ愛が深いと思うのです。ただ、純粋過ぎるんですよ。もっと、自分の気持ちを優先して!!
また、この時の央太の台詞がいい。う~ん・・・。心が広いんだか、逆にめちゃくちゃ狭いんだか、判断に困る・・・。ただ、真耶への愛は果てしなく深い事は良く分かります。

あとですね、終盤でやっと開き直ったマヤマヤが最高でした。男前過ぎる、その言動。苦悩してる彼にも萌えましたが、やっぱりマヤマヤはこうじゃなきゃ!!
あの流れで、よもや攻めの鳩尾を打つとは誰が想像出来たでしょう・・・。


あとがき後に央太視点(も入る)のSSがありまして、そこで彼の結構な腹黒ぶりや執着ぶりが分かります。これはマヤマヤ、逃げられないよ。
ここでの真耶はなかなかの天然ぶりを発揮しておりまして、そのチョロさにもニマニマさせていただきました。マヤマヤが可愛いすぎるー!!

今作で初めて真耶の弱さが分かりましたが、それで幻滅するかと言うと全く逆でした。より人間的魅力を感じるように。
そして相も変わらず、深すぎる愛に萌え転がる事となりました。

とりあえず、めちゃくちゃ良かったとお伝えしたい!

31

シリーズ最強のヤンデレ

虫シリーズの中では、大和に次いで精神的に健康そうな攻であり、なんと言ってもあの女王マヤ様のお相手なので年下ワンコ系で間違いない!と安心して最後まで読みました。
しかし、最後の最後、番外編で裏切られました(笑)。

いつも清々しいほどに毒舌な女王マヤ様ですが、今回も終始マヤぶしを炸裂させ、アプローチをかける央太にも塩対応。央太が不憫で仕方ないんですが、相変わらずなマヤ様なので、二人のどこか噛み合っていないやり取りに笑ってしまいます。

どのシリーズでもいつも弱者の見方で、強く美しいマヤでしたが、今回はマヤの生い立ちやコンプレックスを知り胸の痛む場面もありました。とは言え、あの負けん気の強さのせいなのか、全体的に悲壮感のようなものは無く、むしろ央太に対して可愛げがなさすぎて心配になるほどでした。
マヤの人知れず抱える苦悩も最後にはやっと央太に伝えられて、晴れて恋人同士になれて良かったー!!と喜んでいたのもつかの間、番外編で央太の知られざる本性を垣間見ることになりました。
もうね、ぞっとします。
ぞっとするのに、目が離せない(笑)。
そこで最初から読み直してみると、央太の行動の一つ一つが、なるほどなぁ~と、そういう事だったのかと、別の視点から改めて納得できるというか。
怖いのに、クセになる面白さもあって、二人の続編をもっと見てみたい。マヤは央太の本性を知っても、きっと全てを受け入れるのでしょうけど。しばらくは、なんにも知らないマヤを、にやにやしながら眺めていたい。あの鉄鍋のくだりと、小冊子のストッカーのくだりは、最高に笑えて最高に怖いです(笑)。

12

お互いが空に輝く星❤

虫シリーズってとても好きな作品ですが
パターンは決まっています。
健気、不幸、かわいそうな受けが苦難を乗り越え幸せになるという

その切り口は様々です
総じて、受けは愛情豊かなんだけれど、攻めはそもそも愛を受けとめられる
容量を持ってなかったりとか…違ってたらごめんなさいです。

今回の受けマヤは容姿端麗、頭脳明晰、おまけに正義の味方なので
どんな、かわいそうなことがあるのかと思ったら
出生から、蜂族は男子誕生を望まれてなかったとか。
自分の誕生を望んでいなかった母を悲しませて辛いっていう
心情が深い…

いままでの作品を読んで完璧なマヤさまは攻めだろうと勝手に予想していた私の完敗でした。

攻めの央太、すっかりその存在を忘れていて読み終わった後
1巻を読み直しました。確かに居たわ〰

マヤの心の奥底の空虚を埋めた央太偉いです。
お互いに輝く星になったのではないでしょうか?

最後に央太が「マヤ兄さま」っていう言葉に萌えました❤

8

愛に臆病な人がめっちゃ愛されるまで

真耶先輩のことは1作目から気になっており、愛の罠にはまれ!でめちゃくちゃ好きになっていたので、新作が真耶メインだと知って発売前からワクワクしていました!

読んでみたら…真耶の内面を深く掘り下げる内容で、予想以上に心に響く作品でした。

真耶に共感する腐女子って実はめちゃくちゃいるのでは…!?(私もその1人です)


最後の短編もよかったです。
このくらいの攻めじゃないと真耶先輩は捕まえられないと思います!
この後の2人や芹野先生の話もぜひ読みたいです!!

7

真面目不器用な受と、歳下ヤンデレ攻め

一作目の澄也と翼のお話を読んでいた方は、より楽しめるかと思います。懐かしのメンバーが成長した姿で揃います。その中から、今回の主役は、真耶さまと央太です。

強く美しい正義の味方だった真耶さま。彼にも深い悩みや苦悩があって、成長した央太の日本への帰国を機に真耶さまはその悩みに直面していくことになります。

ハイクラス同士の2人の、互いの弱さ。頑なな真耶の殻を様々な方法で剥ぎに行く央太の執着さが良い。

本編の中でも、十分執着さとヤンデレ具合を小出しにしていた央太ですが、番外編では凄まじいことになってます笑 でも、央太がここまで執着したから、あの鉄壁の殻に閉じこもった真耶さまを崩せたんだろうなーと思います。

あと、一度受け入れた真耶さまの積極性もカッコいい!素敵でした!

6

みにくいアヒルの子が強くて美しい蝶に華麗に変身

シリーズの初めから登場していたマヤマヤにやーとお相手が…と喜んで読みました。

しかしそのお相手があの央太とはねえ。
真耶兄さま大好きっ子だったけどそういう意味で好きだとは思ってなかったので、あのちっちゃくて内気で泣き虫の央太が!?とびっくりでした。
それもお兄様に可愛がられるんじゃなくて想定外な病み気味な策士に性格まで変わっちゃって。
人類が虫の特性を受け継いでいるという設定ならではの展開でとても楽しめました。

女王さまなマヤマヤですが、複雑な生い立ちや寂しさや心に抱える空虚感が不憫でした。
絶対幸せになって欲しい。
愛してくれるパートナーやあったかい家庭で癒されて欲しいと思いながら読みました。

気弱だけれど心優しかった央太くんが清濁知ってイロイロ経験して大人になったのは、か弱い天使だと思っていたら強い魔王だった!みたいでちょっと残念な気持ちもあります。
でもせっかく得た能力ですから、真耶兄さまのために存分に使って幸せになって欲しいと思います。

5

おもしろかった

あらすじだけ読んでいつもと似ているパターンかと思っていましたが、あまりのおもしろさにビビりました。
二人とも似ている素敵なカップルだと思いました。
主人公の卑屈さ、頑なさ、トラウマをとてもよく表していると思いました。感情を顕にする描写に心を揺さぶられました。
心理描写の変化、料理描写、展開、全てがよかったと思いました。愛の罠にはまれの次にムシシリーズで好きな本になりました。この本は、これから何度も読み直していくと思います。

5

なんという執着


樋口美沙緒さんの愛の星をつかめ!

虫シリーズは初めて読みますが美人さんな受けとスパダリな攻めということで購入‥

読んだ結果一気読みしてしまい虫シリーズ全部買うと決めました^ ^

初めて読んだので人間が虫の特性を受け継いでいることにまず驚きました。
でも、この設定好きです!

そういうシーンでは攻め様の媚毒の描写があり。虫の特性を受け継いでいるからこそ描写できますね!

読む前は真耶の生い立ちや考えがこんなに悲しいとは考えておらず後半になっていくにつれて涙しながら読み進めていました。

しかし、二人のすれ違いながらも距離をつめていくところは読んでいて「良かったね二人とも‥」と親戚のおばちゃんのような心?で見守っていて本当に読んでいて感動しました。

しかし、あとがきの後のお話では攻め様のなんというか外堀を埋めていく?自分なしではいられなくする?行動には驚き通り越して、あぁ、この人なら真耶を一生愛しますね。と何故か納得。

読み終わった後の感想としては一巻から読まなかった自分を殴りたいです。

大変おすすめの大好きな小説になりました!


4

No Title

強くてかっこいい真耶がくっつくのは誰だと思ったらまさかの央太だった。激変ぶりがすごい。そしてなかなかのヤンデレ。テフロンから鉄フライパンにこっそり変えとくとか芸が細かい。周りのことばかり大事にしていて自分のことは省みない真耶、自分の存在意義を感じられず拗らせてたけど、央太がいてよかった

0

ドロリと重い、攻めの愛の檻に痺れる

いやーー、ムシシリーズ、なんでこんなに面白いの…!新刊を読んでからすっかりハマり、少しずつ集めて読み進めています。
まだ3作しか読んでいないのですが、毎回毎回泣いてる。。

こちらはシリーズ8作目とのこと。メイトさんに置いてあるものをとりあえず買ったので、読んでいる順番はバラバラですが問題なくお入り込めました。

まず、ハイクラス×ハイクラスのカプもいるんだ!と驚き。

そしてやっぱり印象深いのは、央太が真耶を襲ってしまうシーン。。
当然許される行為ではないけど、央太のセリフに滲み出る思いが切なくて切なくて、胸が締め付けられた。。

みんなの憧れ・真耶が、初めて泣けた場所。そして唯一涙を見せられる相手。それが央太の胸の中だったんですね。。お互いに唯一無二の相手に出会えて、本当に良かった( ; ; )

自分を「遠くの遠くの見えない星」に例え、”必要とされない存在”と捉える真耶の姿と、そんな自分を達観する様子も胸が痛かった……
どこか自分と重ねて見ていたあの日の小さな後輩が、突然変異して立派になって現れたら、そりゃびっくりするし、寂しさに苛まれるだろうなあ。

そういった心の機微が丁寧に丁寧に描かれていて、ただただ樋口先生の筆力に脱帽、という感じでした。

で、最後の最後の、攻め視点のお話に、震えたーーーーー!
”早く、自分なしではいられなくなるようになってもらわないと”ーーこの、甘い甘い囲い込みと、執着の罠!
されるのは勘弁だけど、受け君が執着されてるのを見るとこの上なく満足してしまう自分のヘキ。( ̄∀ ̄;)

二人が幸せなら、それでよし!!
大大大満足の、自分にとってのシリーズ3冊目でした。未読のものを読むのが待ちきれない。。

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