Love Celebrate! Gold&Silver -ムシシリーズ10th Anniversary- 書き下ろし小冊子 翔くんの、好きなひと

Love Celebrate! Gold&Silver -ムシシリーズ10th Anniversary- 書き下ろし小冊子 翔くんの、好きなひと
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神1
  • 萌×22
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

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レビュー数
2
得点
13
評価数
3
平均
4.3 / 5
神率
33.3%
著者
 
イラスト
 
媒体
特典
出版社
発売日
付いてきた作品(特典の場合)
「Love Celebrate! Gold」&「Love Celebrate!Silver 」を対象店舗で同時購入時に配布

商品説明

ノベルズ発刊記念書き下ろし小冊子
アニメイト、コミコミスタジオ、ホーリンラブブックスで同時購入するともらえる特典になります。
澄也と翼の子供・翔の高校生活の一コマになります。

レビュー投稿数2

翔くんの願い。

翔くんの恋ばななのかと、ワクワクしながら読んでみたら、全然違う。
切なくてしんみりしちゃったお話でした。

 シリーズ第一作品になる、澄也と翼の息子である翔。
両親や周りの人達から愛し愛されて育ったのがみてとれる、とってもいい子の現在18歳です。

 小さい頃から好きだなと感じてたのは、郁ちゃんや葵で、小さくてかわいい、母さんに似てるなと思った人で。

 無条件で母さんは強いと信じていた頃とは違い、今ではロウクラスで性モザイクでもある母さんは、明日にでもいなくなるかもしれない儚い存在だとわかっている。

入院している母を見舞うため、外出許可を取ってはいるけど、弱ってる姿を見たくはない。
 

 気になるロウクラスの先輩を思い出しながら、それでも親しくなりたいとは思わない。
好きになってしまったら、母だけでなく、愛する人を失うかもしれない恐怖を抱えることになってしまう。
かといって、ハイクラスの人は多分好きになれない。

好きな人はいらないから、母さんに元気でいてほしい、と願う翔。

 うわっ、なんだこの涙腺にくる想いは(T-T)
息子を持つ母として、たまらない気持ちになってしまいました。

でもいつか、失うかもしれない怖さまでひっくるめて、愛する相手に翔くんが出会うといいな、と思ったのでした。




1

口に出せない願いを祈りに代えて

本品は『Love Celebrate! Gold』『Love Celebrate!Silver 』2冊の
同時購入特典小冊子です。

澄也と翼の息子である翔のお話になります。

翔はハイクラスのメキシカンレッドニー・タランチュラを父に、ロウ
クラスのツバメシジミチョウで性モザイクの母の間に生まれたタラン
チュラを起源種に持つハイクラスの高校生です。

小学生の時に自分の母親が他の家の母親とは違い、女の人じゃないっ
ぽいと気づきますが、父親と母親をとりあう程、母親が大好きで、
とても愛された育てられたと思っています。

七雲家は名家の部類らしく、本家に呼ばれていくと親戚はみなタラン
チュラですが、ロウクラスの伴侶をもつおじや母方の祖父母との付合
いも多く、ロウクラスとハイクラスが違うとか、選ばれて特別という
考えは全然ありません。

しかし、中等部から所属する弓道部の試合でよい成績をおさめ、全国
の強化選手に選ばれたりすると、起源種がタランチュラだから当たり
前などと囁かる事もあります。くだらないとは思いつつつも、生まれ
って関係あるよなと思ったりもしていました。

16才位からそういう「世間」みたいなものと向き合いながらも自分の
中でどこかちぐはぐした感情があり、世の中の考えに合わせたほうが
楽だけど、あわせらんねえ、見たいなモヤモヤをずっと抱えています。

ハイクラスだらけの星北学園では絶対に分かってもらえないし、合コ
ンで知り会った女子高(こちらもハイクラス)の子と付き合ってみても、
母親がツバメシジミチョウだと言うと皆プッ、と吹き出して笑うので
長続きしません。

翔が彼女と別れたと知った友人は・・・

B6判カラー表紙(カバー同イラスト)10頁のボリュームにて高校生に
なった翔の思いが描かれています♪

しばらく女はいいわと続けた翔に「じゃあ男にする?」と言われてしま
います。そういうものでもないけれど、ふと男ならまだ続くのかとも
思ってしまうのです。

男同士のカップルも普通でいちいち同性婚も騒がれないし、考えてみ
たら、郁が初恋で2度目が葵だから、男のほうが好みなのかもとも思え
ますが、部内切っての遊び人が話に乗ってきてロウクラスの子との
合コン云々と言い出したので突き放して部室を出ました。

実は今日は夕方から母親の見舞いに行くため、外出許可をもらってい
たのです。翔が幼い頃から母親は度々入院しています。ちょっと風邪
をひいただけ、たいしたことないと言い、実際元気になって帰ってき
ますが、いつもこれが最後になるかもしれないと思ってしまうのです。

「翔君の好きな人は?」と訊かれたら母親みたいな人がいいと思ってし
まう自分をやばいと思いつつも、愛する人が今日世界から消えるかも
と思いながら生きるのは辛すぎます。

いつか父親に母親を選んだ気持ちを訊いてみたいと思いつつも向き合う
強さはまだ持てません。祥は一生誰とも恋愛できなくてもいいから母親
が元気になって欲しい、生きていて欲しいいう願いを胸の中だけで呟く

・・・というちょっぴり切ないお話でした。

本編に収録された翔の小さい頃のお話もほのぼのしながらも、翼の命の
危うさが背後にあって澄也と読者を切なくさせていましたが、翔も母の
命の儚さを感じながら成長してきたのがよくわかり、すごく良い子に
育ったなと思う反面、頭がいい分だけ可哀想でもあります。

シリーズを通して問いかけられるハイクラスとロウクラスの関わり方に
正解はないと思いますが、相手を思いやる心が世界を優しくするのだと
思います。

翔君の素敵な恋物語も読みたくなりました (*^-^*)

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