不登校ヤンキー✕本好き高校生 恋を知らないふたりが不器用につむぐ切ない青春ラブストーリー。

君に降る言の葉は

kimi ni huru koto no ha ha

君に降る言の葉は
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神63
  • 萌×215
  • 萌8
  • 中立2
  • しゅみじゃない0

109

レビュー数
17
得点
401
評価数
88
平均
4.6 / 5
神率
71.6%
著者
イズミハルカ 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
メディアソフト
レーベル
Charles Comics
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784815502683

あらすじ

本好きの高校生・小松日向(こまつ ひなた)は、ある日、通学電車の中で金髪オールバックのヤンキーに出会う。
自分の大好きな小説に興味を持ってもらえたことが嬉しくて思わずはしゃいだ日向だが、ヤンキーから意外な反応が返ってきて、ひどい言葉を吐いてしまう。
このまま会うこともないだろうと思っていたら、例のヤンキーは入学以来一度も登校していなかった同じクラスの五十嵐雪人(いがらし ゆきと)であることがわかり――?

恋を知らないふたりが不器用につむぐ切ない青春ラブストーリー。

表題作君に降る言の葉は

高校生,小説家
本好きの高校生

その他の収録作品

  • 描き下ろし(7P)

レビュー投稿数17

紡いだ言葉で心が満たされる

小説家と、本が好きな文芸男子の組み合わせなんです。そこで、頭の中で考えている気持ちの部分が小説の一説に重なる様に表現されています。そして言葉選びがとても美しい作品です。作画も、その詩的な表現に合わせながらも、高校生らしい瑞々しい絵で描かれています。エロな感じはほとんどありませんが、人間関係が苦手で傷つきやすい男子の心情がゴリゴリと突き刺さってくるお話でした。
恋愛小説を書きたいという雪人に彼の小説の大ファンの日向が恋人のふりをして恋愛を疑似体験するという建前で付き合いだした二人でしたが、自分の作品(本)を宝物の様に扱って、小説の言葉を抜き出してメモまでしてくれている日向。雪人にとっては日向はかけがえのない理解者だと感じ始めているのに、日向は人間関係が苦手で、自己肯定感も低いので、あくまでも二人の関係は取材の為の協力関係だから踏み込んではいけないと思っていて。
しかし日向が抱えていた人間関係で失敗した過去を理解すると、いかに日向が雪人の小説からシンパシーを得ていたか理解できました。
この日向が失敗した人間関係というのが、とても嫌な感じの出来事で、正しいと思って声をあげた人が結果的に仲間外れになってしまうという。とても読んでいて辛かったです。だけどそのお互いの心の叫びを知ることで二人共にお互いが探し求めていた大切な相手なんじゃないかと、これが「愛」なのか?と。恋愛感情がお互いに芽生えたのがとても美しく描かれていました。雪人が吐き出した言葉(小説)を拾うことができたのは日向しか居なかったんですよね。
しかし、雪人は日向への愛を理解した途端に日向の前から消えてしまいます。このシーン
「取材の為にもう一回キスして欲しい」という言葉に対して、日向は「いいよ」って素直に承諾するんですが、、ここの日向の言葉がもっと別の言葉だったら、また雪人は違った行動を取ったんじゃないか?と、色々考えてしまいました。。
恋愛を知った雪人が書く新しいお話がラストに起こした奇跡を泣きながら読みました。言葉で傷ついてきた日向が言葉によって幸せになる、、とても素敵なラストは是非直接本で読んで欲しいです。

0

文学みたいなBLだった

試し読みで気になったので購入。
攻めの職業が小説家ということもあって、まるで文学のようなBLだった。ボリュームがある話だったけど、先が気になって一気に読んだ。
どっちも結構気難しいところがあって一筋縄ではいかないので、すれ違うこともあり、なんでだよ~~~~~~~と読んでるこっちが頭を悩ませるシーンも多々…
最後はちゃんと丸く収まるけど、途中はハラハラした。

二作品連続刊行ということで調べてみたら、あのバンド組む話書いてた方だったのね…次に出るのはそれなのかな?詳細が出て来なくて分からなかったけど、そっちも読んでみたいな。

0

一気に惹きこまれる

日向が電車で金髪の雪人と出会うところから始まります。

雪人が書いた小説がストーリーの根幹をなしていることもあり、散りばめられた言の葉に一気に惹きこまれました。

言葉に出来ない想いを抱え、それがやっと言葉になった時に相手に伝えられないもどかしさに胸が締め付けられます。

小説をキッカケに出会った二人がすれ違って離れても、小説をキッカケに再会して想いを伝え合う姿がとてもドラマチックで素敵でした。

これからは会えなかった時間を埋めるようにイチャイチャしていってほしいなと思います。

2

出逢うべくして出逢ったふたり

これは、映像で観たい作品!

小説のなかの描写がほんとうに美しくて!DK、否、書いたのはDCのときか・・・まだうら若い彼が、どうにもできない自らの感情を昇華する手立てとして熱のこもった、それでいて冷たい言葉を紡いで、もう1人の彼がそれを受け取って生かされる。

孤立するために普通を捨てた雪人と、孤立しないために自分を制する日向。どちらも自衛の手段でありながら正反対の方法を選んだ2人。

そんな2人が、偶然にも出逢う。

どちらも近寄り方が下手で、BLに良くあるような、手練手管で知らぬ間にハマっていて、なんてことはなくて、下手くそながらお互いの心を明らかにしていくお話。時間はかかったけれど、きっと壊れることのない関係。

2人まとめてぎゅっとしたくなります。とてもハッピーな読後感です。

7

小説みたいな漫画

ツイッターで同じ作者さんのバンドの話を見た時に、このお話の1話も見て気になっていたので読みました。

作家を題材にしているからか、後半は漫画というより、文学を読んでいる気持ちになりました。

話の流れは
「次の小説の取材の為に恋人ごっこを始め、お互い本気になるけれど”取材”が邪魔をしてすれ違いの末別れ、数年経ってお互いの思いを知りくっつく。」
という結構よくある話なんですが、1冊完結の割に分厚いので、お互いの心情を絵と文字でこれでもかというくらい表していてとても楽しかったです。
読後、高校生の青春と恋愛のお話を浴びまくって、爽やかな気持ちになりました。

たまに、小さいコマの時のキャラの顔が気になる時がありましたが、ここぞという時の見せ方がとてもよかったです。

心情メインのお話なので、物語をがっつり楽しみたい方にお勧めです。
エロ目的の方には、まずエロがないのでお勧めしません。

1

瞳が印象的

電車の中での偶然の出会いから始まる、DK同士のお話でした。

詩的な表現がたくさん散りばめられているのが本当に素敵で、ふたりを繋いだのが"小説"であることを色々な場面から感じることができます。

結構むず痒いセリフもあるんですが、そこに至るまでのふたりを見ていれば違和感なく受け入れてしまえるんですよね。
内側にある感情だけではなく口に出して伝える言葉にも表れている、そんなふたりらしさあふれるやり取りに釘付けでした。

恋人(仮)な関係になったあとでそれぞれ気持ちが動いていくわけですが、揺れる想いやすれ違う切なさまでも美しく映ります。
すんなり両想いとはならないけれども、離れていた時間さえキラキラして見えたのが本当に良かったです。

ふたりの「瞳」が印象的で、そこから伝わる感情にも引き込まれるモノがあったなと思います。
そして。雪人のビジュアルがめちゃくちゃ好みで…!
金髪も黒髪も、だる着も制服も。
どストライクすぎて苦しかったです(笑)
初読みの作家さんだったのですが、ストーリーもキャラも刺さりまくでした。
これからも追っていきたいと思います…!

4

瑞々しくピュアなラブストーリーに心を掴まれました

初読み作家様。軽い気持ちで試し読みしたら、とても素敵だったので読んでみました。
(以下少々ネタバレありますのでご注意ください)

本好きの日向が電車で出会ったヤンキーが、実は不登校の同級生雪人で、さらには意外な人物とわかり、さらには「付き合ってほしい」と言われて…というお話。

読んでいてまず感じたのが、ここぞ!というシーンの二人の表情が、大きなコマで印象強く描かれていて、それがとても素敵でした。
例えば、序盤に日向が「俺は全部愛してるっ‼︎」と言うシーンとか、雪人が「愛してるっつっただろ」って言うシーンとか。
他にもそんな印象深いシーンがたくさんあって、心をグッと掴まれました!

絵柄もすっきりしていて好きです。特に攻めの雪人のお顔が気だるげで色気があります。いつもクールなのに、時々ニコッとする表情がキュート♡

仮のお付き合いを始める二人。
中盤つらい過去について話す日向のもとに雪人が駆けつける。日向の笑顔に「恋」を感じる雪人。
この一連のシーンも疾走感を感じるというか、読みながらドキドキして、日向を抱きしめる雪人にキューン!これぞアオハル。

孤独な二人の友情が美しくて可愛くて、このままブロマンスっぽいままでもいいかも…なんて感じてたら、雪の中でキス!ロマンチック〜♡ ああ〜でも気持ちのすれ違いが〜。゚(゚´ω`゚)゚。

日向が熱で倒れて、保健室で雪人が、寝ぼけて可愛い日向に「勘弁して」と言うシーン。雪人の感情の昂りが伝わってきて、これまたドキドキ!しかし「拒絶された」と思い違いを。ああ〜。゚(゚´ω`゚)゚。

恋人ごっこだったけど、本当に恋してしまった二人なのに、気持ちの行き違いが生じてしまう後半は切なくて…。別れのシーン、雪人の泣きそうな表情に、胸が締め付けられました…。

終盤もドラマチックな展開で、またまた胸がキューンとなりました!
雪人が日向への想いを、雪人らしいやり方、本によって伝えると言うのが、この二人にぴったりで、とっても素敵でした。

不器用でピュアな二人の遠回りした恋に、ハラハラしながらも何度もキュンキュンさせられる、とても素敵なラブストーリーでした♡

キスは数回ありますが濡れ場はなしです。電子で263ページでエロなしですが、とても充実した読後感でした。
でも欲を言えば、番外編などで二人の初めてを読んでみたい!色っぽい二人も見てみたい!ぜひ!w

3

雪人の気持ちを考える 

攻めの雪人という人物がなかなかに厄介で、だからこそ目が離せませんでした!
そして、この厄介さが中学生ながらも小説家デビューを果たしてしまう感性の持ち主である事を裏付けているんだろうなぁと思うと、私のような平凡の鑑のような読者だとその繊細さを拾いきれない所がありました

拾えないからこそ考えたり、日向君の気持ちになってみたりしてみるのですが。。。
結局雪人が何も言わずに消えたしまった理由に確信が持てなかったです
作中作を読んだ日向は雪人が何を想い離れたのか?を知る事が出来たようですが、読者視点からだと雪人の「そうするのが善良だと思った」という回想のみで。。。ここが分かり難かった所にもどかしさを感じました
雪人の気持ちが結局日向にしか伝わり切っていない。。。まぁ、彼にさえ伝わればいいと言えばいいのだろうけれど

もしかしたらココにこそ雪人の感じたBLらしさの葛藤があったんじゃないか…?!と考えると後半の駆け足感はあったのではないかな~。。。と思ってしまいました

なので、離れた意味をどうしても私は確信を持って感じたかった
あの期間があったからこそドラマティックにはなったけど、逆を言えばそう見せる為だけの展開に映ってしまったのでは?という風にも捉えてしまった所が評価が伸び悩んだ所です

作品が生み出す空気感やイラストで表現する切なさを含めたエモーショナルさが上手い先生なだけに雰囲気で感じる胸キュンは確実にあるのですが。。。
ふと冷静になってしまうと、「あれ?なんでだ???」と我に返ってしまう所もありました
行間や雰囲気から情緒を察して感性で感じる事が出来ると良かったのかもしれないし、冷静になる隙もなく没入できたのかも知れません

2

小説のような漫画、素敵な言葉の数々

まとまるのを待ってた作品です。
買って良かった、読めて良かった、出会えて良かった、と思える素敵な作品でした。
漫画らしく絵でガツンと魅せてくれるのに加えて、モノローグやセリフが独特で素敵。小説のようにたくさん書かれている部分もあるのですが、絵を邪魔せずむしろその文をじっくり読みたくなってしまいます。
思っていたよりも切ない展開で、不器用すぎる2人に後半はハピエンではないのか!?と不安になるところもありましたが、少しだけ歳を重ねて大人になれた事で、ちゃんとハピエンを迎えてくれました♡
涙が自然に出てしまうところもあり、読み終わった後胸がいっぱいでした。
大満足です!

2

タイトルの伏線回収に震える作品!!

自分の発する言葉が周囲に誤解されて悩んだ過去を持つ2人が、偶然出逢うアオハルBL。

ちなみにcpは、電車で受けの読んでいた小説を勝手に盗み見みていたヤンキーっぽい風貌の青年×本好きでとある作家の本に過去救われたDK。


というかこちらの作品の攻め。
読み始めてすぐに、もしや攻めがこの小説の作者なのではないのか、、、??
と、誰でも分かる伏線が他にも張られています。

その展開を受けて、攻めから擬似恋人を受けへ提案するのですが、お互い不器用なので相手のことを本気で好きになってしまっても、言葉を間違えて誤解されてしまいます。

結果、2人はすれ違ったまま決別してしまうのですが、、、


誤解によるすれ違いがとにかく切ないです。
そしてすれ違ったあとでも、密かに相手のことをずっと想う日々が続きます。
これがまた切ないです。

最終的に、その想いや行動が2人をまた再会に導くのですが(読んでほしいその経緯!!)、その場面がエモすぎてなんとも言えない空気感に鳥肌が立ちました。

また、言の葉というタイトルがつくこともあり、作中の言葉の運びの綺麗さが、なんとも印象的な作品でした。
あと、瞳の中に映る感情も綺麗で、豊かで。
こちらも視覚的にとても印象強かったです。


えちはないですが、心に響くアオハルBLが読みたい方にはとてもオススメの1冊です。

1

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