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「お願い」言ってごらん
iruka no jikotsu
何気ない日常の中にある近しい人たちとの関わり合いや恋愛への悩みなど、大学生のごく普通の日々が描かれているお話だけれど。
それぞれの心の内側を知るほどに表情を変えていく、そんな奥深さのある展開にものすごく引き込まれました。
何事にも無欲な千晃に欲を持って欲しくて
咎める素振りで口を出し、あれこれと身の回りの世話を焼く浅見。
ここだけ見ると"無頓着な千晃に手を焼いている浅見"みたいな感じに映るけれど、
お話が進んでいくと必ずしもそうではないことがわかります。
すごく近くに居るのに微妙に見ているところが違っていて、想いが強くなるほどに噛み合わなくなっていく…そんなもどさしさと切なさに胸がギュッとなりました。
千晃はわりと序盤から遠回しに好意を伝えていたのに、目に見えるカタチでの欲を求める浅見は気付くことができず。
同じ気持ちなのにずっと交わらないふたりにヤキモキもしたけれど、すれ違う日々もまたふたりにとっては必要で。
一つひとつの出来事に"要らない"モノなんてないんだと伝えてくれている気がしました。
"誰かのために生きる"ことが癖になっている浅見の心を満たすのは。
与える喜びなのか、それとも受け取る愛なのか…。
すべては浅見次第のような気がするんですが
彼はどこまでも自分のことには鈍感なので、無理矢理にでも気付かせてくれた千晃の言動に救われた気持ちになりました。
そして宝の気持ちがはっきりと描かれていないこともいい余白になっていたな、と。
宝がどんな風にそれを自覚していたのかによって浅見の考えも変わっていたと思いますが、あえてその道を断つように千晃が入り込んでいた部分に浅見への想いの強さが感じられたように思います。
静かで穏やかに進むストーリーの中に、心を掴む場面が幾つも散りばめられたとても素敵な作品でした。
正に”骨の髄まで味わい尽くす”ようなストーリー
読めば読むほど、三者三様の視点で見直せるストーリー
凄く作品の個性と雰囲気がしっかりとある1冊です
みんながみんな決して人付き合いが得意なタイプではない3人
得意な訳じゃないから出来ない訳では決してない
相手によって「素の自分」が出てしまうからこそのもどかしさ
他の人なら上手くかわす事も出来るけど、大事な人だからこそ嫌われたくない、本当の自分を知って欲しい、分かってくれるはず、、、そんなどこまでも人間らしい我がままでそして繊細な想いが入り乱れます
心理描写の巧みさに吸い込まれます
何度も読みたくなる
そして読む度に気付きがある気がします
それは例えば前提として千晃の琴線探しをしている浅見という導入部分、実は既に冒頭から千晃は浅見が興味ある事を把握しているし気にしてる…もうこの時点で千晃の心のベクトルはちゃんと浅見に向いている
「気付いていないのは本人だけ、、、」
この3人の物語は結果この第三者から見たら一目瞭然な状況に帰結しているように思います
この届き切らないもどかしさに翻弄されながら進むお話し
気付きは作中のキャラにも読者にも与えられます
それが物語を追い、読む、楽しさだったと思える引力がある作品でした
どんな状況で読んでもスッとこの作品に集中出来るようなお話し運びと描写力だったと思います
物語の本筋とはズレるかも知れませんが個人的にコレも味わい深いな~って思った事も少し書きたいと思います
魚の骨にあんなに色んな呼び名があったり、意味があったなんて初めて知りました!作品を通して知識欲を満たしてくれるお話しに出会えるとすごく嬉しくなります♪
純粋に「オモシロイ⸜⸜٩( 'ω' )و //」って思える小話、大好きですしちゃんとストーリーに上手く絡ませているのもやはり味わい深かったです
居並ぶ神評価の中萌2なのはまだ私が読み込み不足なのか…気付きが追い付いていない、自信が持てないという点があって、、、思い違いで評価するのが憚られたので今回はこの評価に、、、
もしも以下の点でご教示下さる方が居たら私にお知恵をお貸しください
>千晃が浅見に”ちゅー”をしなかった理由?
ココがイマイチ良く分からなかったです
物語の中で「ちくわ」としてだいぶ引っ張っていた事もあり、恐らくココは機転のひとつだと思うのですが、、、しなかった理由が良く分からなかったのです
考察としては、、、
・浅見が望んでいる事を知ってるからこそ自ら言わせたかった
└でもこれだと、千晃自身は望んでいなかったの?という疑問が湧きます
・特に意識してなかった
└ちゅーに対しての意識が単純に高くなかった?というのが何となく千晃っぽいなって気はしてますが、、、何となくコレだとパンチが弱い気がして、、、
この点がちょっと喉に引っ掛かった小骨のような感じで残ってしまいました
あと、これは評価には関係ないですが、、、浅見って下の名前?お家の前で千晃が待っていた時の表札が「作」ってなっていてそれまでずっと苗字だと思ってたからちょっと驚いたりしました←これも見解違い???
まだまだ灼先生作品の作風に不慣れなんでしょうかね、、、
まだまだ読み込んでみたいなって思える作家さまの作品でした
修正|本編は体位などの工夫で局部描写なし 描き下ろしでは無修正(強調した描写ではないからこそだとは思いますが、作風を邪魔しないでくれてすごく嬉しい…!)
浅見と宝の幼少期のトラウマの傷の埋め合いの中に突如現れた千晃が絶妙にゆっくり関係を溶かす
無欲そうなんだけど全然違うんですよ!
要所要所で放つ千晃の言葉
余韻に執着と甘やかしが隠れててこの攻め好きってなりました!
宝...なんとかして気持ちをね整理して
幸せになりなさい...
ってか宝もどうにか〜
独占欲、執着、琴線、、、誰かの気持ちを自分が満たしたい、自分で満たされたい
そんな気持ちに焦点が絞られたお話しでしょうか
読み始める前にあらすじを読んでから読む方が物語の筋を見失わずに入って行けるような気がしました
3人が3人ともそれぞれが心に抱く感情があります
でもその想いを上手く相手に伝えられない・・・というもどかしさが窺えます
相手の本心が分からないから、過去から来るトラウマのせいで傷付くのが怖いから、年齢故の拗らせ、単純に素で、、、など三者三様のすれ違いがとても絶妙なバランスで糸を張っている感じが描かれていると思います
ほんのちょっとあと一言足したり、目をそらさなければ、、、というほんのちょっとのズレとほんのちょっとの足止めと各々が抱える独占欲がすごく上手に内包されたお話しだったと思います
繊細さが際立つお話しなんだと思います
多分私のようにガサツなタイプだとこういう機微には疎いのですごく遠い世界のお話しだな~と思いながら読ませていただきました
素敵なお話しだとは思うのですが、宝の存在と宝の出て来なかった彼女の存在が少しばかりパンチが足りないのと後味がスッキリしないな、、、という感じがしました
恐らく読解力と行間を読む感受性のアンテナの向きが違うんだろう、、、というのは分かりますが、そんな感情を持つ読者の意見という事で・・・評価を下げたい訳ではないのですが今回は萌にさせていただきました
読後に気になったことがありまして…結局、宝の浅見への気持ちは“恋愛感情”だったの?ってことです。
個人的には、恋愛感情というより、自分を溺愛してた【母親】が突然再婚相手を紹介してきて、その状況をうまく受け入れられない子どもの気持ちに似てるなと感じました。
当たり前のように、【母親:浅見】にとってずっと自分が最優先だったのに、【再婚相手:千晃】にそれを奪われた。
母親の恋する顔はイラつくし、見たくない。もう一度母の心を自分に惹き付けるために必死で、焦って暴走してしまう。
浅見と宝は、離婚で【母親】が出て行くという似た境遇で幼馴染みとして育ちました。
共依存の関係で【母】のいない寂しさを互いで埋めてきましたが、もっと端的にいえば代わりの【母親】役と【子ども】役を演じてきたんだと思います。
浅見は『役立たずは要らない』という母親の言葉にずっと縛られていて、当時もっとも役に立ちたかった【母】の代わりに、宝に頼りにされることで満たされてきました。
宝もそれを知っていて、甘えてあげていました。
宝にとっても、わがままを言っても許してくれる【母】という存在を浅見に投影していました。
─最終話からの抜粋─
宝「アサも俺を置いていく」
浅見「俺、(宝に)甘やかされてる…」
この言葉からもわかるように、互いに甘え甘やかしてきた二人の関係性は【共依存親子】のようなものだったんだと伺えます。
共依存親子は、本人たちに共依存の『自覚』がないと言われています。
千晃の存在で初めて、浅見も共依存の自覚が芽生え、共依存から抜け出そうと思えました。宝は、今回の件で初めて共依存の自覚が芽生えるかもしれません。
共依存を自覚することで、宝は自分が浅見に抱いてる感情が何なのか、恋愛感情なのか、心の整理ができるでしょう。
ただ、宝はすでに浅見との関係性が今後変わってしまうことを受け入れているように見えます。
だから、仲直りのために宝が浅見に送ったメッセージが、いつもの『卵焼き』ではなく『煮ぼうとう 激辛』だったんだと思います。
「親離れ」「子離れ」から転じて、浅見いわく「宝離れ」は、まだまだ始まったばかり。
個人的には、たとえ共依存から抜け出し自立した関係になったとしても、二人が築き上げてきた信頼関係と特別な絆は失われてほしくないです。
神作家様の新刊✨
タイトルから既に名作の予感しかなく、ワクワクで読み始めました。
序盤のストーリーは淡々と進み...と、最初に読んでいる時は思っていたんですが、実際には大事な要素がそこかしこに落ちています。
一つ一つ拾いつつ読むとより面白いと思います。
結構さらっと読んでしまったのでまた読み直そうと思います。
ストーリーが終盤へ向かうにつれて、散らばっていた欠片が集まっていきます。
1冊でこんなにじっくり描ける作家様はなかなかいらっしゃらないと思います。
何度も何度も読み返す御本になりそうです。
"要る"か"要らない"
"役に立つ"か"役に立たない"
全ての指標がこの二択でしか考えられないって切ないですね。
自分の存在価値がそんな二択に振り回されてるなんてどうかしてる。
"都合のいいヤツ"に成り下がることでしか自分の価値を測れなくなった浅見にどこか怒りの気持ちも沸いたし、自分がどうしたいかより、相手がどうしたいかを優先させてしまうキッカケとなった暗い過去を思うと、どれだけ辛かったことだろうと思いました。
そんな性格の浅見なので、他人の機微には敏感なはずなんですけど、千晃のそれには上手く反応出来ないのは、千晃の琴線が浅見自身にあるからなんですよね。
千晃の言葉や態度からは結構出てました、浅見へのベクトルが。
あからさまにってわけじゃないけど、端々に見える浅見への気遣いがそれを物語るには十分な琴線でした。基本自分は無価値だと思ってる浅見はそのメッセージに気付かないのが何とも焦ったかったです。
千晃を無欲だと言っていたけど、めちゃくちゃ欲ありだわって感じていたのは私だけではないはず(笑)静かな独占欲と嫉妬を滲ませていた千晃の想いにトゥンクの思いでした^ ^
何もしなくても、傍にいるだけで価値がある。それが全ての答えです。
浅見の価値は、セフレとして千晃に奉仕することでもなんでもない。何もしなくても愛おしいと感じることが、お前の価値なんだよと。
自分の価値にこだわっていた浅見にとって、千晃の想いは過去のトラウマを払拭できる救いになったと思います。
今まで我慢していた"お願い"ができるようになって良かったですね。
何度も身体を繋げていた2人にあってはささやかなお願いだけど、気持ちの上では大きな"お願い"であったことでしょう^ ^
宝とのことは、同じような境遇できっと同志のような気持ちから故のことだったのかも知れません。
"イルカの耳骨"を巡る、複雑に絡み合ったトライアングルラブを胸に沁み入る思いで見守った物語でした。
文句なし!の「神」。
ここ最近読んだ漫画の中で、一番刺さるお話でした。
言葉やシーンの一つひとつに胸打たれて、読後少しぼうっと惚けてしてしまいました・・
読み終わったらもう一度、二人の出会いのシーンから読み直したくなります。
大学同級生のセフレ/年下幼馴染の二人が絡まるトライアングルラブ…
ではあるのだけど、その枠には収まりきらない背景や想いがあって、
物語にどっぷり浸って色々考えたくなる。
タイトルとなっている「イルカの耳骨」、調べてみたらその形から”布袋石”とも呼ばれて珍重されてきたものなのですね。知らなかった。
この”骨を集める”という浅見や幼馴染・宝くんの行動・描写が様々なところで
効いてきていて、心をグッと掴まれました。
特に終盤、宝くんの机の上に集められた貝殻(厳密には骨ではないけど;)にフォーカスするコマ。
なんだかはっきり言葉にできない感情が押し寄せてきて、たまらない気持ちになった。。
小さな頃、家を出て行こうとした母親に縋り付いて止めようとした浅見が言われた
「でもあんたは稼げないでしょ」という一言。
それがトラウマになり、”人の役に立ちたい”(=役に立たなければ意味がない)という思いに囚われている浅見の姿が、痛々しくて切ない( ; ; )
セフレ状態(と浅見は思っている)の千晃に対しても無意識に尽くして尽くして
「役に立とう」としていて、でも千晃はそんな浅見に対して欲を見せず、淡白で…
という切ない一方通行なの?という描写からの、終盤の怒涛の!!
攻めの想いの告白!!!!
…やられた。。
千晃、めちゃめちゃ浅見のこと愛してます。執着してます。
執着愛といっても、薄暗いやつじゃなくて、どこまでも優しくて深いやつ。
実は中盤ぐらいまで「宝くんの方がいいんじゃ?」なんて思っていた自分の頭を
殴りたくなりました。全っ然見えてなかったーーー!!
「君が君だから好きなんだ」という、ともすれば上滑りしてしまいそうな言葉が
こんなにも刺さるとは。
読み終わってこちらを書いている今も、胸がドキドキしてます。
うう…良過ぎて言葉にできない…けど、間違いなく自分にとって最高に最高の一冊でした・:*+.
詳しい内容は他の方々がしてくださってるので…わたしはキーワードの話についてします。
後半から本編ラスト、描き下ろしへと怒涛の伏線の回収は感動ものです!
この作品、たくさんのキーワードが出てきます。
パズルのピースのように散りばめられたキーワードが、最後にピタッとハマるのは爽快です。
下記のキーワードに注目して読んでみてください。何度も出てくるので面白いです。
【お願い】
【願うより叶えたい派】
【星】
【欲の琴線】
【“浅見”の名前入りの傘】
【イルカの耳骨】
【人魚】
【貝殻】
【冷蔵庫】
【卵焼きとおにぎり】
【煮ぼうとう】
【ちくわ】
【ちゅーしたい】☆
あと、千晃(攻)が後半からバンバン攻めていく感じがすごくいいです!
千晃は全てを言葉にして伝えるのは、無粋だと考えるところがあります。愛しさを伝えるときにもそうです。
例えば前半、浅見に『ただ そばにいてほしい』と想いを伝えるときも
「星は落ちなくっていいんだよ。そこにいるだけで結構満足」
というふうに、婉曲的に詩的に伝えました。
ところが後半、伝わってないと気づくと、もっと直接的にズドーンって言葉で伝えてくれるようになって本当にカッコよかったです。
特に、最終話のセリフはときめきました♡
「(砂浜でプロポーズのように跪いて)役に立つから 好きなんじゃない。浅見だから 好きなんだ 」
読後感がすごくいい作品だと思うので、そこも大事なポイントだと思います。要チェックです!
まず「イルカの耳骨」っていうタイトルが凄くロマンを掻き立てられるタイトルでとても素敵だなあと。とても好き。
一見コミュ力高めで明るい性格に見えて、実は傷ついた過去の経験のせいで大事なところで臆病になってしまい、必要とされたくて自分を蔑ろにしがちな世話焼きの受けと
何考えてるかわからないけどちゃんと人を見ていて実は愛が重いムッツリ攻め…
この組み合わせ大好物なのでまるで私のために作られた作品なのでは!?と思うほどドストライクなお話しだった。
イルカの耳骨も魚の骨も貝殻も、キーになるアイテムは申し訳程度に登場するといったものではなく、要所要所でちゃんと効いていて物語の軸になっているし、最後そこに戻っていくのが読んでいて気持ちいい。このタイトル回収感が好き。
そして最後のシーンがずっとして欲しかったキスの大ゴマで終わるのも凄く良かった。
浅見は幼少期の家庭環境のせいでついつい自分の存在価値を証明したくなって(それを奉仕癖といわれていたけど)、人から必要とされたくて世話焼きになってしまうんだけど
千晃はそんな浅見に君は存在だけで価値があるんだと言ってくれる人。
気持ちをあまり表に出さない千晃の方が深い悩みを抱えていて浅見は健やかに見えるのに
実は逆で千晃の方が安定していて浅見は不安定。
千晃は口数が少ない大人しい性格であって暗いわけではないし落ち着きとブレない自分を持っている。
淡々と…だけど歯に衣着せぬ物言いで浅見の奉仕癖を実直に指摘してくれる千晃は、きっと今まであまり浅見の周りにいないタイプだったかもしれない。
けど今後は、そうやって自分にとって耳が痛い話しでも、安定した千晃と一緒にいることで向き合い、少しずつでも前進していく浅見がいるんだなと思うととても愛おしい気持ちになる。
当て馬的存在の宝もちゃんとタイトルに絡んでくる役割での登場で
浅見との関係もかわいらしくて好きだった。
深い付き合いがあるわけではないクラスメート(浅見)のちょっとした一言と態度で、「そんなひとりぼっちの顔」とわかってしまう千晃は栞じゃないけど優しいいい男だ…って私も思うよ。