『行方不明。』

yukuefumei.

『行方不明。』
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神64
  • 萌×216
  • 萌11
  • 中立1
  • しゅみじゃない1

82

レビュー数
24
得点
418
評価数
93
平均
4.5 / 5
神率
68.8%
著者
kanipan 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
Jパブリッシング(ジュリアンパブリッシング)
レーベル
arca comics
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784866696577

あらすじ

「これでふたりとも殺人犯だね!」
清掃員として地味ながら堅実に働く楓、女性のヒモとして自堕落な生活を送る亮。かつて幼なじみだったふたりは、誰にも言えない秘密を共有していた。8年ぶりの再会、亮のために人を殺めた楓、激しく求め合いながらの逃避行、次第に明らかになる亮の過去の罪――互いを強く愛するが故にそれぞれが手を汚した、ふたりの殺人犯の行き着く先は救いか、それとも…。ストーリーテラー・kanipanが放つ、衝撃の問題作。

表題作『行方不明。』

亮、(中学生→)ヒモ、22歳
山口楓、(中学生→)清掃員、22歳

その他の収録作品

  • 描き下ろし

レビュー投稿数24

何度も読み返して理解したい作品

モノローグが多いですが、ふたりが相手を見る瞳が更に雄弁にお互いの気持ちを語っています。
亮のドエロな目つきや楓のトロトロの目つきには特にクラクラしました。

一通り読み終わって、もう一度、もう一度、とすぐに読み返しました。
ふたりの気持ちをもっともっと理解したかったので。

亮は、母親が奔放で彼氏をとっかえひっかえ。
誰でもいいから自分を見てほしい、ひとりになりたくない。
彼女にその穴を埋めてもらっていたけど、楓に出会って、その穴は楓にしか埋められなくなった。
もっと楓に求めて欲しい。あんな父親じゃなくて自分を。

楓は、暴力をふるう父親がいる。
自分のことを卑下している。
優しい亮のことが大好きになったけど、自信がなくて、一歩引いてしまう。

そういう性格とか考えは、大人になって再会してからも、変わってないのです(亮は8年分の思いでエスカレートしまくってるけど)

亮が楓の父親を死なせ、楓は離れることを選んだ。
そして今度は、楓が亮の彼女を殺し、その先に何を選ぶのか。

離れていたことを埋めるように、ふたりはとにかく身体を繋げます。
それがめちゃくちゃエロいのなんのって。
さすがヒモ時代の長い亮はエッチがかなり上手い。
初めての楓はそれに翻弄されまくり、されるがまま受け入れる。

楓はそうして亮と逃亡しながらも、そもそも自分がいなければ亮はマトモに暮らしていたのではないか、そしてこれからも亮のために自分とは離れるべきではないのか、と自分なんか、自分なんか、と卑下しています。根付いてしまった考え方は、なかなか変わらないんですね。
でも、楓はすごく真面目で、たくさん悩んだり考えたりするところがとても魅力的だと思います。

でも、車を暴走させた亮を見て、ようやく彼の思いがわかって。
どんなに楓を求めているか、どんなに楓なしでは生きていけないのか。

一緒に自首しようと決めてからの、そのあとの楓の笑顔とか、じっくり黙って楓を抱く亮の真面目な顔とか、見たことない表情がたまらないです。
お互いの気持ちを心から分かり合えたから、こんな表情ができたんだなーと。

やっと、自分を待っていてほしい、と亮を求めることができた楓。
楓にも自分を必要としてほしい、求めて欲しいという願いがようやく叶った亮の、震えるような嬉しさが伝わってきました。

出所したときの亮の笑顔!
これは亮ですか!?ってくらいに和らいでて、それに応える楓もはじけるように笑ってて。
ふたりを阻むものはもう何も無くなったんだなと思うと、本当にジーンとしました。

一気に何度も読み返したくなるお話はなかなかないです。読めてよかった!神作品です。

2

個人的ド性癖な神作品!!

あらすじの時点で大好き〜ってなって読んだけど、ほんとに2人の歪み具合が好きすぎるし全体を通してえろが過ぎる!本当にずっとヤッてる!でもそれが切なくて泣きそうになった。描写もすごい書くのが上手くて最高だった。ストーリーも濃くてエロいだけじゃない!私が求めてた作品!って感じだった。ありがとうございます。

途中メリバになってもいいなーって思って読んでたけど、ハッピーエンドで終わってそれも素晴らしいってなった。
ただ、もう少しだけページ数があればまた違った終わり方や自主してから再開までの時間とかその後とか詳しくわかるシーンが見れたのかなって思った。でも、書き下ろしとかカバー裏とか初回ペーパーとかがあって、すっごい尊いを浴びれたから大満足!!

あと、幼馴染だから2人の少年姿(ショタ??)も見れておなかいっぱい。普通に楓が可愛すぎて、襲われないか心配になったよ!

2

激重男子×背徳=エロい

なんでこんなにエロいのか!

あー、これどうなっちゃうんだろうなー。
いつか警察が来るのかなー…
でもエロいことしといて欲しいし幸せになって欲しいけど人殺してんだよなぁ……ぐぬぬ…

と、悩みながらエロBL漫画を読む日が来るとは思ってませんでした。

なんかこれ凄いな。
めちゃくちゃエロい。
うまく説明できないけど生々しい感じです。

攻めの方は罪に問われないの?
お前もうめうめに加担したろ?と思ったけど、それはいいんだね…笑

1

繰り返し読める

殺人云々のところで、おおーっとなってたんですけど確かに読み進めていたら、内容的に弁護士も挟むし出てくるのがめっちゃ先というわけでもなく出会いから数年にかけてようやっと平和に結ばれたことに最後は拍手喝采でした笑
受けが好みなうえに攻めも受けに執着しまくってて尚大好きすぎる設定も実に大好きで、お互いがお互いに救われたというところも大変良かったです☺️✨
この感じだと続編はなさそうですがこの先生の次回作がとても楽しみになりました♪

0

ただただ善良な子供2人

 題材、ストーリー展開はとても良かったです。誰かに理不尽に苦しめられた時、暴行や刃傷沙汰に遭った時、苦痛を受けている人を助けたい一心で犯す罪というのは、私はけっして軽くはないけれど、人間らしい感情を持つが故のごくごく誰にでも起こり得るものだと思っています。亮の行動も楓の行動も、十分に理解の余地があるものでした。

 一方で、2人の互いへの執着というか強い結び付きの基盤となる、事件が起こる前の関係性の描写は私には短く感じられ、相手のためにここまで行動できる理由にすんなり納得するには、もう少し時間をかけて辿ることが必要でした。また、濡れ場が多いのも刹那的な今を表現するには効果的でしたが、毎回とろとろにされる楓はエロ重視ではないこの作品の中では少し滑稽に見えたので、もう少し抑えめの方が良かったかなと。ただ、ちゃんと自首するのもそこに2人で向かうのも、この世界でこれからも長く相手と一緒にいるために下した決断であり、この若さでそれを選択できた2人に尊敬の念を抱きました。

0

すごく珍しい感じ

最初あらすじとか試し読みみた感じバッドエンドだと思ってのですごく不安な気持ちだったんですけど、最後2人が幸せな感じで終わってくれて良かったです。(最後どっちかが片方殺すか心しちゃうかと思ってた…)

0

想い合っているが末の犯した行い

kanipan先生の既刊作品は殆ど拝読させて頂き、今作も作家買いさせて頂きました。

個人的、各項目5段階で
エロ 4
執着 3
サスペンス 2
ヤンデレ 2
な感じだと思います。

亮さん×楓さんのカプです。

中学生時代、ある秘密を抱えたまま8年ぶりに再会した、清掃員として働いていた楓さんと女性のヒモとして生活を送っていた亮さん。そして、2人はまた新たな秘密を抱えて逃避行を…。

あらすじや帯に書いてあるので、隠しようもないですが、亮さんも楓さんも殺人犯です。
他の作品で、誰かを殺したメインキャラだが、結局その誰かは死んでなかったパターンを何度か読んだことがあるのですが、今作はちゃんとお亡くなりになっております。因みに、殺人犯の2人ですが、一応相手の為の末の殺人なので、殺し屋や殺人鬼のような積極的に人を殺めようとしている人達ではありません。

人を殺め、逃避行をした亮さんと楓さん。逃避行をしてはいますが、警察の捜査から身を隠すとか正体がバレそうになる様な描写はほとんど無いで、サスペンス要素は少なめかなと思いました。

中学生の時から8年ぶりの再会。何故そうなってしまったのか、そのことも描かれていますが、亮さんのほんのりヤンデレ具合とかなりの執着心が良くてゾクゾクしますね。

お互い想い合っているからこその言動にしんみりはしますが、悲愴感や重くシリアスになり過ぎてはいないので、読み易いと思います。そしてハッピーエンドにはなっているので、是非とも読んでほしいです。

0

何度も読みたい、何度でも読める、逃避行BL!!

逃避行BL
過去に数冊拝読した事のある設定です
そんなに多くはないですがやはりセンセーショナルなのでどの作品も印象深く残っています
そして、また新たに忘れられない「逃避行BL」がココに生まれましたね
(ちるちるさんで「逃避行BL特集」とかやりそう?…やって欲しい…!)

既読の作品の感覚で言うと「ダブルミンツ」程退廃的過ぎず「真夜中ドライバーズハイ」程フィクションのカッコ良さが前面ではない
(尚、「ダブルミンツ」はその退廃的な刺さるヒリヒリ感がカッコ良いですし、「真夜中ドライバーズハイ」はフィクションのカッコ良さがロードムービーのようなエンタメ性を魅せ付けてくれる秀作だと思います)
他作引用はあんまりレビューでしないのですが題材が題材なだけに極力ネタバレしないで読んだ方が楽しめると思っているので今回は他作の力をお借りしました

「行方不明。」はこのドロヒリ感とドキドキ疾走感の間に位置する作品かな?と思います
逃避行となってしまった経緯は重い、でもそこに凄く比重がある訳ではなくその事実よりもそこに至る迄の2人の「想い」自体が激烈に重い

その重い想いを描きながらも熱量と深い愛を感じる絆も十分示されるので激重感情に支配され過ぎるような読みながら苦しくなるような読み心地ではない
疾走感がカッコイイというよりしっかり2人を見守りたくなるようなラブストーリーなのです

何度も何度も読み返したくなるお話しでしたし、何度でも読める面白さを感じられるお話しでした!!

コミックスの表紙、めちゃくちゃカッコいいですね!!
単話の表紙だったらきっとビビッて購入をためらったかも知れないのでこの素敵な表紙にも☆評価をしたいです(*'▽')~☆

4

ッカァーーーーーーー!!!!

秘密の共有、共犯関係、共依存あたりド性癖なので手叩いて大喜びしたしエロいシーンは背徳感が相乗効果になってドエロでしたなんやこれ最高かあ?
歪んだド執着愛サイコパス攻めがずっと怖くて見てはいけないものを見てる感じと終始ずっと付きまとう不穏さがもうほんとツボで良すぎた。後半泣いてもうたし抱えきれなくなって無意味に家の中うろついちゃったし。ラストもハピエンにするとしたら妥当な締めくくり方。メリバ好きとしてはいっそもっと攻めたオチでも良かったけど。
読み手側の不穏を静かに煽ってくるような構図やセリフ、間の取り方余白の取り方のエモーショナル表現がすごいというか漫画が上手い。初めて読んだ作家さんだけど他の作品も読んでみたい。

4

共依存的な二人の逃避行

面白かった…!ダークすぎず、でも仄暗い…そんな雰囲気がとても好きでした。
罪を犯した二人の、逃避行ストーリー。

攻め受け二人の関係性や詳しいことが分からず、不穏な空気の再会シーンから始まる本作。
どういうこと??と首を傾げながら、いつの間にか物語に引き込まれていました。

逃避行の中には、ちょっと都合のいい展開があるかなとは思いつつも。

決して互いに離れられない二人の関係、共依存的な関係にゾクっときました。

エッチがまた良くて…!攻めが決して意地悪じゃないんだけど、優しく受けを追い込む感じが最高✨執着攻めの良さを堪能しました。

0

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