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心(ここ)には、一人入れる空きがある…ってこと?
shangrila no tori
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
2巻、バッキバキに切ない・・・!
アポロとフィーの関係が少しだけ縮まる2巻。セックス中毒のように言われながら、アポロといるときは存外幼く、セックスよりも、身体の触れ合いを重視しているかのようなフィーがとても可愛らしいです。
フィーの前に現れた不審者と、アポロに明かされたフィーの過去。
ラスト、精神的に参っているフィーに『好きな女にするように触って・・・』と頼まれ、無言で電気を消して行為を始めるアポロ。拒んでいたキスもし、激しい行為ではなかったが、フィーは達してしまう。結果として、アポロは“当て馬”の3つのルールの1つを破ってしまった。
ここから二人の関係はどんなふうに展開していくのか、カメラの男は誰なのか(連絡先を知っているということは知人?)、アポロと妻の結末は?など気になるところがありすぎて・・・早くラストまで読みたいような、終わってほしく無いような。
別の作家さんの作品ですが、『カーストヘヴン』を読んでいたときに感じたような感覚です。作品の内容などは全く違いますが、キャラクターが魅力的でストーリーが巧み。続きが楽しみです。
待望のシャングリラの鳥2巻目、楽しみにしてました。
シャングリラ。そこは男娼達が性を謳歌する楽園。その娼館で試情夫として雇われたノンケのアポロ。奔放なフィーのどこか不安定な一面を見ては気になってしまい、ついにはフィーに縋られて…。
個人的、各項目5段階で
関係性 3
エロ 2
恋愛 1
な感じだと思います。
今作のあらすじや帯に犯してしまった試情夫のルールは、と書いてあったので、アポロとフィーの関係性や接し方が徐々に、だけど大きく変化していく描写に目が離せません。試情夫としての仕事の描写が前作よりは少ないですが、それを抜きにしても、犯してしまったルールや唇どころかフィーの身体にもキスをしていなかったのに、キスの描写だけでも釘付けになってしまうくらいのエロさとドキドキでした。
今作ではフィーの過去や地雷の原因、前作での人を殺したかもしれない発言の真相が分かります。その為、フィーにとってシャングリラやオーナーの存在がどれだけ大きい物なのか、客にとってもフィーの存在や執着具合が大きいようで、今後の展開にどれだけ影響するのか、かなり気になるところです。
思い出してしまった嫌な記憶やフィーの周りで怪しい動きをする人影など、不安定な心情を紛らわす為にアポロのベッドに入り込んでいつの間にか一緒に寝ていたり、はっきりとアポロの部屋で寝たいと告げたりするフィーの無意識なのかわざとなのか、そんな甘え方が可愛いです。そしてそんなフィーを邪険に出来ないアポロの優しさにキュンとします。
アポロやフィー以外の脇役キャラも魅力的ですが、前作からアポロには衝撃場面だったシェスの絡みにはびっくりしました。だけどよくよく考えたら、試情夫同士の本番行為はルール違反じゃないもんなと納得しました。メインカプ以外のカプ要素なんて何でもアリだなとちょっとワクワクしました。他のキャラ達の絡みも拝みたいですね。
2人だけの秘密、犯してしまったルール、不審な人影、様々な出来事が絡み合って更なる変化が波乱が起こりそうで、ハラハラドキドキします。勿論次巻も買わせて頂きます。エロと細かな心理描写に引き込まれる作品、是非とも読んでほしいです。
2巻ではアポロとフィーがシャングリラに来るまでにあった出来事がわかってきます。
二人とも、とても心が傷ついている時にシャングリラに来てゆっくり休むと良い…とオーナーに誘われた。という共通点がありそうです。
オーナーが偏見を持たれる仕事ならではの政治的な根回しの場面、そして彼の美意識などが結構語られていて。そんな中で作られたシャングリラのルールが大切な事が分かります。
美しい風景に、官能的な男娼の体、そういう絵がたくさんある中で、シャングリラの存在意義が形而的、論理的な言葉で整然と語られています。
その辺りのメリハリがこの漫画の魅力だと思います。
そして、だからこそオーナーのルールを破った時の二人はどうなるんだろう。そういう今後が心配になりましたが、早く次のお話が読みたいです。
座裏屋先生の世界観は本当に美しくて怖いと感じるほどです。
汚く厳しい世界であっても美しく描かれるので、読んでいるこちらも色々と錯覚してしまうほどです。本当に素晴らしい。
ゆっくりと丁寧に描写を重ねられているのも印象的。他の作品もそうですが、このシャングリラの鳥も丁寧に濃密に登場人物たちの心理描写が綴られています。
コマの一つ、その中の表情一つとっても重要さが秘められていて、こちらも逃すまいと読み込んでしまう。
次巻もとても楽しみです。待ってます。
彫刻的な美しさ、南国の空気、アポロとフィーの距離感!!!
言わずもがですが、とにかく作画がすんごい!
目がすごい!目から溢れる感情が!!指先が!
二人とも優しくて切なくて…本当は情熱的に愛し愛されたい2人なんだろうな。
フィーの可愛さと艶めかしさと健気さの引き出しがすごくてすごくて。
アポロは無自覚に雄フェロモン出しまくってて、
染みついたエスコート力、ヤバかったです!
フィーの過去がどうなってしまうのかとても不安だけど…
紳士の本気、早く見たいです。
旅行なんて行かなくても一瞬で脳内を南国の楽園へ連れて行ってくれる作品、大好き!先生なんでこんな話が描けるのか・・。1巻ではフィーの魅力にノックダウンされていたのですが、2巻ではアポロにじわじわ魅了されてきました。(いないけど)こういう無表情で地味ないい男いるような気がすると思わせてくれる、疲れた感、ベッドでも無口なのがリアルでセクシー。フィーとの組み合わせの美しさ、空気感、うっとりしちゃう。ストーリーも絵も天下一品、傑作。大好き。本当に好きです。
はああぁぁ〜〜(どデカため息)
やや進展がありましたね。
でもまだ引き続きキュンキュンするやら切ないやら。
フィーがね、アポロをすっかり好きになっているようで。でもアポロにまだその気はなく。少しずつ気にはなっているみたいだけど。
ほんとに座裏屋先生作品は絵が細部まで隅々まで美しくて。
一コマ一コマ見惚れていると中身が入ってこなくて、何度も行ったり来たりするので読むのに時間がかかる。
売れっ子の小鳥ちゃんであるフィーがアポロのことを
「あんたの体はオスとして完璧だよ」
「おまけにこんなにフェロモン垂れ流してさぁ」
てすごい惚れ込みよう、口説き文句ですよね。
でもアポロはあくまでも仕事としての姿勢を崩さない。
フィーが悪夢で目が覚めて、二度寝できないと言いながら、アポロのベッドに忍び込んで眠っていて起きた時、ボーーとしていたのかわいかった。アポロにひっついていたら眠っちゃったんですね。
2人で飲みに行った帰り、別れる時、フィーがしばらくアポロの後ろ姿を見ていたのが切なかった。離れるのがさみしいのねと。
「…今日あんたと一緒に寝たい」
と言うフィーが棒立ちで、普段の小鳥ちゃんの色っぽさを意識しない素の姿を見せているようでこれまたきゅんとくる。
「…何もしねーから…いいだろ?」
もそうだし、アポロが手を差し出してくれた時のフィーの表情が…素でうれしそうでかわいい。
アポロが手を差し出すのって左手なんだな(1巻ラストも)
スリスリくっつき虫なフィーに萌え〜。さみしがりの甘えっ子なのね。好みの受けだわぁ。
オーナーとロイドが20年以上の恋人と知り、羨ましいと見るアポロ…男同士でもアリだなと認識されましたね!今はまだ自分のこととは思えなくてもw
アポロは妻に裏切られてに心にポッカリ穴が開いていると知ったフィーの
「…アンタのここ 今は誰もいないんだな…」
「じゃあ今ここには一人入れる空きがある…ってことなんだよな?」
の言葉にアポロは驚いた顔をしていたけど、どう思ったんだろ。
そんなことすら考える余裕がなかったてことかね。
そこにフィーが入りかけていると気づいた…ならうれしいな。
「一回だけ…嫁さんにするように触って」
「挿れなくても イかせてくれなくてもいい」
「いつもの仕事前の準備みたいなのじゃなくて…もっと本気のやつしてよ」
「してくれたら今日はもうホールには行かない アンタの言うこと聞く…だからアポロ一回だけ」
フィーのこのお願いがまた切ない。
ここまで言われたらさすがのアポロも応えますよね。
不安なことがあった後だし。
アポロに触れられてフィーが何度もアポロの名前を呼ぶのも萌え〜。
フィーの反応が…アポロを好きでしょうがないのが伝わってくる。
アポロにしがみついてねだって…いい感じのところで、やっときた!ここでちゅう〜〜!!
ちゅうはまだかな〜そろそろかな〜でもまだかな〜思っていたので、うれしい(キスシーン好きなので)
アポロは途中でやめるつもりだったろうけどフィーにねだられてやめ時を逃して…フィーはイかせてもらえてよかったね(アポロの手が離れないようにフィーはしっかり押さえてるしw)
ルール上はダメだから「二人だけの秘密」よね。
以降、この二人だけの秘密が増えていくのかな。バレたらクビ?かもだからヒヤヒヤものよね。
でも、ちゅうはOKなんだからもっとしてほしいところ。
とてもすばらしい体をしていると言うフィー、アポロのアポロはアポロンらしいので、2人が本気に恋に落ちて結ばれる時は大変なことになっちゃうだろうなと期待が高まります。
まだ先だろうけど。
座裏屋先生作品で、ここまで体の関係がないのって珍しいですもんね。
フィーに嫌な写メ送ってきたり、フィーの写真を撮りまくる奴や、条例の件…が今後からんできて、まだ先は長そうですね。
シャングリラは、フィー、アポロ2人にとっても理想郷なのではと思う。
フィーはそれまでは地獄のような世界にいて、シャングリラは逆に天国のように感じただろうし。だから他に行く所はないと言う。
アポロも妻に裏切られて生きている実感さえなくしてしまっていたところ、シャングリラに来てフィーと接して徐々に本来の自分、や、もっと本来のアポロになるのではないかと思う。
今後は不穏な展開はそこそこに、2人の甘々いちゃいちゃがひたすら見たいですw
実際に行ったことはありませんが、それでも絵の中から南国の海風が吹いてくるような、圧倒的な絵力!そして美しさ!
2人の設定に最初はビックリ、これ読んで大丈夫?と思いましたが、少しずつ少しずつ心の距離が近づいていく描写が素晴らしく、ちょっとサスペンス的な要素も加わって、続きが気になって仕方がありません。
アポロとフィー、二人の関係性がゆっくりではありますが徐々に近付いていくのがよく分かる巻でした。
お互いに過去を深く知りたいと思うのってもう惹かれ合ってる証拠だし、知った後も秘密を共有することによってより惹かれ合うんじゃないかなぁと…
身体の関係もラストではついに一歩前進といった感じで、心と身体が比例したかのように徐々に進展していく過程を見られて楽しいです。
物語もしっかりしているので、フィーの過去が今後どう影響してくるのか気になる所で終わっています。
絵も相変わらず美しくて色っぽいです。
本番行為はないもののアポロとフィーが抱き合ってるだけで眼福!
二人とも違う意味で(フィーは色っぽい、アポロは雄雄しい)良い身体つきなので肉体美がすごい!裸描写が多めなので存分に拝めます。
物語には1巻の時よりさらにぐっと引き込まれました。開放的な楽園にいる2人の、心に抱える問題が深いところまで見えてきて。フィーの過去はなかなかハードなものですね。美人局的なことを相棒とやっていただけでなく、その相棒を殺してしまったかもしれないという罪悪感を抱え続けていたなんて。むしろ、よくここまで自分を保ってこられたなと思ったくらいです。脳が極力忘れさせていたのかもしれないし、オーナーと楽園のおかげでなんとか持ちこたえたのかもしれないですね。アポロへの甘えはまだ、どうしても彼じゃないとダメというわけではないように見えますが、ここからさらに2人の仲がどう深まっていくのか、期待が膨らみます。
ピンクのベストを着た某芸人のネタが浮かんでしまいました。
すみません。
2巻は大きな爆発が起こる前の準備段階という感じでした。
風俗営業法の規制改正を巡る動き。
フィーに届いた謎のメール。
フィーをつけ狙う怪しい影。
水面下で良くない状況が進行している中で、アポロとフィーの間にできた2つの秘密。
一度羽根が汚れた小鳥は、汚れを洗い落として綺麗に整えても汚れたままなのか。
行き場所のなかったフィーがやっと手に入れた居場所が、フィーのせいで崩れるとしたら…。
そんな不吉な予感をさせる展開の中で、救いのように思えるのがアポロとフィーの距離が近付いたことでした。
フィーの過去は予想通りでした。
母親の顔は知らず、息子が体で稼いだお金で酒を飲む父親。
その父親すら姿を消して、ストリートチルドレンになったときに出会った「相棒」。
掃き溜めの中で彼の言葉だけが唯一縋れるものだったフィーが、「口は嘘をつく」と思うようになるのも無理はないと思えてしまうんだなあ…。
自分を邪険に追い立てる手に理性を失うほどキレる意味も同様に。
その過去から抜け出して、オーナーに拾われて、守られる温かさをやっと知ることができたのに、利権や政治というものはいつも弱者に残酷なものです。
アポロとフィーについては、フィーはアポロに安心感を求めているだけかもしれないし、アポロも同情しているだけかもしれません。
でも何かが確実に変わってきています。
信じられる1人を愛したいアポロと、自分がどんなに愛しても愛されなかったフィー。
アポロの胸に空いた一人分の穴にフィーを入れることができたら、もしかしたら求めているものが得られるかもしれない。
だけどそこにたどり着くにはまだまだハードルがたくさんあって。
今回も冒頭部分が素晴らしかったです。
オーナーの考え方をアポロは完全に理解できるという点に、深読み隊としてはいろいろ期待してしまうんだなあ。
3巻はいつでしょうか。
1巻は序章でしたが、2巻はまだ起承転結の「起」の部分だったように思います。
恋が始まりそうでまだ始まってない段階。
お互いに興味を持って内面に触れていく、そんな2巻でした。
そもそもシャングリラでは試情夫と小鳥ちゃんたちの恋愛は禁じられているので、易々とはそうならないんだけども、3つの禁止事項のうち1つがこの巻で破られました、やっと。
2人だけの秘密を持つことで、関係が形を変えはじめるのでしょうか?
また、フィーの過去の出来事が落とす影が不穏でハラハラします。
シャングリラの存続にも関わりそうな、そんな流れもあり続きが気になり過ぎます。まだ二巻出たばかりなのにね( ;∀;)
シャングリラなのだから、時間軸が違うのは当然とばかりに非常にゆっくりと進んでいるこの作品、そのゆっくりさにストレスを感じるどころかますます引き込まれています。2巻はいよいよアポロとフィーの関係の幕が上がりましたね。
楽園を取り巻く環境や、フィーの過去などがじわりじわりとわかってくる2巻ですが、その不穏さと並行するように二人の関係が盛り上がる……座裏屋先生の丁寧さと巧さがとても際立っていると感じました。また、キャラクターの(モブに至るまで)書き分けと美しさも素晴らしいです。
この話は子供の売春などにもフォーカスをしています。センシティブに扱うべき話題なのですが、作品半ばで出てくるオーナーとフィーのやりとりを読み、座裏屋先生を全面的に信頼できると確信しました。待ちきれない思いはあるものの、南国時間のまま丁寧にこの先を描いて欲しいです。次巻も楽しみです。
今回はアポロの堅物さが良く分かる話が随所にありました。
奔放なフィーとは基本的に考え方が違うのでどうなるかと思って読みましたが、フィーの異変に気が付いてそっと寄り添うアポロの存在感に萌え滾りました。
男娼達にノンケ♡ノンケ♡と持て囃されて戸惑いまくるアポロですが、その逞しい肉体美は読者にも眼福でこれだけでも読む価値ありです。画力の素晴らしさにうっとりしました。
アポロの離婚訴訟も気になるところですが、フィーに忍び寄る不穏な影が気になってしょうがありません。
そしてフィーにとってシャングリラという場所がどんなに大切か、オーナーにどんなに恩義を感じているかも分かった回でした。
試情夫同士のセックスまであるとは奥が深いです。またシャングリラを取り巻く厳しさも描かれていたので、今後の展開に目が離せなくなりました。
アポロに抱きついて眠るフィーがお気に入りでした。
一方はストレートで、もう一方は男娼。
単なる性的指向の相違に留まらず、価値観も全く噛み合わないこのふたり。
今回はアポロの元妻についての会話があり、ますますそれを感じさせられました。
浮気を「裏切り」と呼び、決して許せないアポロに対して、遊びなのに許せないのか?と不思議そうな顔をするフィー。
こんなに価値観が違うふたりが、一体何を分かち合えるのだろう。
って、読みながら頭のどこかで彼らを否定する自分がいるんです。
それでも彼らは、お互いの過去に触れ、少しずつ少しずつ心の深いところに踏み込んでいく。
そして、自分とは違う相手だからこそ、触れた時に自分の中で動くものがある。
ふたりの内に生じつつある微妙な変化が伝わってくる度、たまらない気持ちになって、さーっと鳥肌が立ちました。
特にフィー。
「ここ(心)には、一人入れる空きがある…ってこと?」
帯にも引用されているこのシーン。
自分が本当に必要としているものは何かをまだ掴めきれていない彼が、まるで何かに気付き始めたような…
そんな表情が印象に残りました。
もう次巻が待ちきれない〜…(TT)
今後はオーナーの動きが重要になりそうです。
保護するか突き放すか分からないけど、どちらにせよ良い道を示してくれるに違いないと思います。
続きが楽しみです!
性を謳歌する男娼達の楽園シャングリラ。
1巻からもう1年以上たっているんですね。
待ち長いわ〜。
受け様の男娼のフィーと、攻め様の試情夫アポロ。
暗く思い出したくもない過去を抱えていたフィー。
フィーの爪を噛む癖、よくみたら1巻の表紙のフィーも爪を噛んでた。
フィーにとって、底辺にいた子供時代からすくいあげていくれたオーナーは、本当にとても大事な存在なんだね。
シャングリラも、フィーがフィーでいられる場所であるホーム。
姿を見せずあからさまにフィーの写真を撮って、存在をアピールしてくる謎の人物。
意味深な写真付きのメール。
精神的に追い詰められたフィーがアポロにすがる。
「好きな相手とするように触って」
2人の恋愛観、セックスに対する価値観もまるっきり違っていて。
性を商品としてしか扱われてこなかったフィーの今までを鑑みたらもうそれは仕方ない。
甘い言葉や気持ちのイイ愛撫ではなく、唯1人の相手として触れてほしい、というフィーの願いが、胸に刺さった(T_T)
自らシャツを脱ぐアポロがセクシー。
それからの行為もとても甘くエロくて、ドキドキしちゃいました(///∇///)
オーナーが決めた3つのルール。
『男娼をイかせないこと』
『挿入行為はしないこと』
『絶対に恋に堕ちないこと』
このルールの1つをラストで破ってしまった2人。
これから物語がどう進んでいくのか、楽しみでしかない。
本気の恋に堕ちたアポロが見たい!
だもんで、待ち長いわ〜〜( ̄~ ̄;)
本編がけっこう重かっただけに、書き下ろしの2人のやりとりに癒されて糖分補給しました。
風にめくれて見えちゃたフィーのおしりが美しか〜〜〜( ☆∀☆)
新刊を読むにあたって、前作を読み直したら、これは。やっぱり「神」評価に値するな、と反省。以前私はコレを「萌×2」評価に留めておいたのだ。理由はもちろんある。
しかし、本作の導入部に過ぎなかった1巻は、物語が進むに連れて神がかって行くのだ。
表紙の緑が美しい。この絵を見て、既視感を憶えて画像検索すると。これは1974年の映画「エマニュエル夫人」に似ている。藤製の椅子にしどけなく座る夫人の構図。詳しくは知らないので、さらに検索すると。初心な若妻がどんどん性愛に目覚め、解放されて行くというお話だという。当時の女性たちにとって、性愛を自由に楽しむという理念は無く、その憧れと共に映画は世界中で大ヒットしたのだと。ザックリ言うとそんな風に書かれていた。
アポロの心はこのシャングリラで自由になるのか。開放されて行くのか。
1巻で「匂わせ」程度だったフィーの過去とトラウマは、不穏な影となってヒタヒタと迫って来る。フィーを性玩具の様に客に売っていた毒親。親から逃れたのも束の間、仲間で、恋人だと思っていた男からも同様に扱われ、裏切られていたという絶望。
そんな腐った街から拾い上げてくれたオーナー。
オーナーが大切に作り上げ、守って来たシャングリラは、自治体から目を付けられている。
営業を続け、彼が「小鳥たち」と呼んで大切にしている男娼たちを守る為に。彼は弁護士を雇い、金を使い、これまでは上手くやり抜けていた。けれど、今度はそう上手く事は運ばないかも知れないという。フィーの過去に起こった「事故」(だと私は信じてる。)は、引き金になってしまうのか。
地上の楽園は瓦解し、霧散してしまうのか。桃源郷は幻となってしまうのか。
緊迫したまま次巻へと続く。
一方で離婚調停中で、鬱屈とした憂いを見せるアポロは、いけないと思いながらも多分フィーに惹かれている。フィーの一方的な誘いや時に見せる寂しさにも。放って置けない気持ちが募る。フィーの不安そうな、爪を噛む癖は、読み返すと1巻から描かれていて。その細やかさには今更ながら感嘆する。
この緊張感を強いる物語の中で。同じ男娼で、同僚、ツン過多のカルナの優しさにホッと一息。
「小鳥たち」である男娼に手を出せないルールの当て馬たち同士が、実は文字通り、突きあっていたり。
客の中にはレイモンの様にイケメンで優しい者もいたり。
甘くてエロい、濡れ場シーンもみっちり。
後半にはルールを一つ、破ってしまうアポロとフィーのエロくて切ないシーンも。
アポロの心の穴を塞ぐのはフィー?シャングリラの終わりは来るの?アポロはフィーを連れて下界へ戻るの?その時こそが2人が真の意味で「自由」を謳歌するときになるのか。
美しい絵に溜め息。ただ続きを待ちます。
1巻も興奮気味に神評価を入れたのですが、それでもまだ全然過小評価だった気すらしてくる2巻の内容でした。
2巻を読んで真っ先に思ったのは、男娼の「心のケア」をする試情夫、という設定を1巻の時点での私はまだ十分に汲み取れていなかったなということ。
1巻をレビューした際に物語冒頭に出てくるアポロとオーナーの会話に言及しておきながら私はその部分を「感性」という一言で終えてしまっていたのですが、2巻の冒頭で再度繰り広げられる2人の対話を読んだ時にようやく、もしかしてこれってオーナーがアポロの何を買って試情夫に雇ったのか、つまりはアポロの人物像を分かりやすく伝えんとするために導入されてるのかなと、そんなふうに思いました。
オーナーはきっとアポロのずば抜けて優れている察しの良さや、相手の言葉の奥にあるものをしっかりと汲み取れるところを「試情夫」に相応しいスキルとして買ったんだろうな。
もっと言えば、フィーが抱えている何かにだってオーナーレベルの人ならとっくに気付いているだろうし、それをこの男(アポロ)なら解放できるんじゃないかと考えてフィーをアポロの教育係にしたのかもしれないな。
そしてもうひとつ2巻を読みながら思ったことは、朴訥なアポロの「目」が印象的に描かれているなということ。
これはアポロが言葉は少ないけど人をよく見ていることを表している以外に、フィーが「口」と「目」は嘘をつくと考えていることに対して、実直な視線がくれる安らぎだったり、ちゃんと自分を見てくれる相手の目の心地よさのようなものを伝えているんだろうなと思うのですよね。
それは確実に少しずつフィーに伝わっているように思います。
アポロを見る時のフィーの表情がすごく穏やかだから。
「満たされる」って気持ちを少しずつ知り始めているんじゃないかなぁ。
2人の関係性は中盤から少しずつ進展を見せ始めるのですが、アポロに最初のきっかけを与えたのはオーナーが同性の恋人と20年以上連れ添っていることを知ったあのシーンなのだろうなと思いました。
仲睦まじい2人の姿をじっと見つめるアポロの目のコマ。
アポロの目に小さな光が灯ったように見えたんですよね。
愛する1人と一生添い遂げたいと考えるタイプのアポロに、オーナー達の姿はきっとハッとするような何かをもたらしたんじゃないかな。
で、そんなアポロに、少ししてフィーが言う“帯のセリフ”。
アポロがまたハッとした目でフィーを見て、そんなアポロの表情にフィーもまた…( ´艸`)
静かな水面にゆっくりと波紋が広がっていくような始まりにドキドキしました。
はぁぁぁぁぁぁ〜〜〜すごい良かった。
なんだろうこのゆっくりと満ちていく心地良さ。
そして思っていた以上にじっくり読ませてもらえるのかもしれない!
読むと分かりますが、2人の心の変化がものすごい丁寧に描かれていくんですよ。
言葉で語りすぎない良さ。読み飛ばさないようにと、めちゃくちゃ時間かけて一コマ一コマを読みました。
最後まで読んでもう一度最初に戻った時、オーナーの「楽園」論が心に響きます。
座裏屋さんの画力がまたシャングリラのユートピア感に凄まじい説得力を持たせてくれるのよね。
こんな楽園に1週間でも滞在できたらほんと命の洗濯が出来るだろうなぁ。
南の島の男娼たちの楽園〝シャングリラ〟を舞台に
物語は一層深まり、面白くなってゆく2巻でした。
1巻に引き続き、フィーを相手に試情夫として職務をこなすアポロ。
男娼たちに囲まれる生活にも少しずつ馴染み始めた
そんなとき、フィーの周りをつき纏う不審な影が…
今回はアポロとフィーとの関係にも変化が生まれ始めます。
からかうようにアポロを挑発するフィーと
子供をなだめるように押しとどめるアポロ。
以前はフィーを相手にしていなかったアポロだけれど、
今回は試情夫の職務中に艶めかしい反応を見せるフィーを前に
揺さぶられ、辛うじて自制しているような描写がありました。
それはもちろんシャングリラのルールを破らないようにするためで。
でも、もし、そのルールがなければどうなっていたんだろう?
また、情緒不安定なフィ―気にかけ、仕事としてではなく、
一人の人間としてフィーと向き合おうとします。
正体不明のストーカーに怯え、アポロの部屋で眠りたいと言うフィーに
黙って手を差し伸べるシーンもアポロの不器用な優しさが滲み出ていて
とても素敵でした。
フィーの方もアポロに対し心を許し、眠れない夜には
こっそりアポロのベッドに潜り込むようになります。
はじめは拒んでいたアポロも次第に受け容れ始め、
フィーが起きるまで静かに添い寝してやります。
アポロのそういうところ、すごくいいですよね…♡
すりすりとアポロに懐いたり、その厚い胸板ですやすや眠る
フィーのあどけない寝顔がなんとも可愛らしいのです♡
異なる価値観をもちながらも少しずつ惹かれてゆく二人ですが、
今回は互いの過去を打ち明け合い、さらに一歩踏み込んでゆきます。
妻に裏切られたアポロと仲間に裏切られたフィー。
互いに目を背けたくなるような辛い経験をして、
傷つき、疲弊した末にシャングリラに流れ着いた二人。
誰にも触れられたくない過去を持ち、今もまだそこに
囚われているという点で似たもの同士なのかもしれません。
そして、だからこそ、分かり合える部分もあるのかな。
今巻ではフィーのかつて犯した罪が明かされました。
売春を取り締まる規制がシャングリラにも暗雲をもたらし、
フィーの過去にも絡んできそうな感じですが…大丈夫かな。
そして、今巻の最後、自分を付け狙う不穏な影に取り乱すフィーに
「一度だけ、好きな女にするように触って」と乞われたアポロは
遂にシャングリラの3つのルールのうち、1つを破ってしまいます。
禁忌を犯した二人に待ち受けるのは<楽園>からの追放で、
それは二人だけの秘密となってしまいます…
こうして少しずつ秘密が増えてゆくのかな?
せっかく距離が縮まってきたのに、近づくほどに、
シャングリラのルールが重くのしかかり、息苦しくなってゆきます。
二人に明るい未来はやってくるのでしょうか。
情熱的なアポロや甘ったれなフィー、堂々と
イチャつく二人が見れる日が待ち遠しいです!
首を長くして待っていた2巻。
作画の美しさは言わずもがなですが…
いやあ、読ませますね。すごく面白かった。
ワケありのアポロと、同じくワケありそうな男娼のフィー。
生まれも育ちも異なる2人がシャングリラという楽園で出逢い、これから何かが始まりそうな予感をひしひしと感じさせてくれた1巻。
1巻でも同じことを感じたのですが、直接的な性描写よりも、性的な意味を持たない肌の触れ合いや仕草の方にエロティックさを感じるのが不思議。
特に指の動きと目線、口元なんてものすごい色気がある。
体のパーツだけでも魅せられます。
今作でも2人の関係はゆっくりとした速度で進んでいきます。
BL作品としては、2人の距離感だったり、恋愛になるの?ならないの?なんて部分がかなり緩やかな速度で描かれていると思うんですよ。
この作品はむしろそれが良くて。
なぜかというと、座裏屋先生の読ませ方が本当にお上手なんですよね。
ちょっとした視線や間、仕草、絶妙なコマ割りから、登場人物達の感情の機微がしっかりと感じられるというか、すごくリアル。
じっくりゆっくりと、静かにアポロとフィーの距離が縮まっていく様子がとても自然で、相手を意識して目で追ってしまっているのが見て取れるんです。
お互いに少しずつ他の人間とは異なる感情を持ち始めているのも分かる。信頼が1番近い言葉かな。
1巻からじっくりとページ数をかけて丁寧に描かれていたからこそ、2人が過去を語る流れも自然ですし、アポロに甘えるようなフィーの姿にも、無意識にフィーを受け入れつつあるアポロの姿にもたまらなくなる。
もう、2人まとめてなんだかすごく萌えてしまった。
でもこの関係にまだ名前はないんですよね。
過去を振り返る2人を見て、なんだかアポロとフィーって、価値観が異なる者同士ではあるけれど、根底に抱えているものは同じような気がしたんです。
もしかしたら、オーナーは2人の距離が縮まりそうなことまで、すべてを見透かしていたのかも?なんて思ったりして。
うーん、考えすぎでしょうか。
そして、何かが始まりそうなのは2人の関係性だけではなく、物語も新たな展開を迎えます。ここも上手いなと。
シャングリラでの男娼・試情夫としての仕事や、仲間たちとの日常も描きながら、それらがまたもや良いバランスで組み込まれているんです。
その日常の合間に、薄幕で覆われたような正体の見えない何かがひたひたと近付いて来る。
不穏さを感じる周囲、フィーが内側に抱えているもの、楽園の"ルール"、少しずつ変化する2人の関係性など、気になる部分と萌えが入り交じり、読み応えがあって本当に面白い。
タイトルがタイトルなだけに、すべての掟を破ってしまったら楽園追放なんてことになるのだろうかと考えてしまったり。
2巻を読んだばかりだというのに、もう次巻が気になって仕方がありません…なにとぞ…続きを…
今後の展開が楽しみです。
それから、前作に引き続き、今作でもメイン2人以外の楽園で暮らすキャラクター達も非常に魅力的でした。
やっぱり、全員を甘く抱きそうなシェスが好き。
名前をなかなか覚えてもらえないカルナも可愛いです。
彼らの過去も知りたいなあなんて。
まだ、物語は核心まで遠い感じでした。
ゆえに、”神”評価はとっておきます。
いつも思うんですけど、途中経過での評価って難しいですよね。作品って完結してやっと全体像が見えて、作者の意図を汲めるんじゃないかなと、個人的には思うので。。
いつもの座裏屋先生です。(つまり、極上のエロス!肉感的で美味しそうな身体!匂い立つ官能!溜息ものの美しさ!ページをめくる楽しみ、眼福です。)
今回、憂いのないはずの楽園にも少し翳り?というか不穏な気配が忍び寄っているようでした。大きな気配として政治的な問題があり、もしかしたら、それはフィーが抱えている過去が影響するのかも。
そんななかで徐々にお互いの秘密をシェアしながら距離を縮めていくアポロとフィー。じわじわすぎてちょっとじれったい。でも、この過程が楽しくもあり。フィー→アポロの「心には一人入れる空きがあるってこと?」は、二人の関係性が変化する”合図”みたいで意味深です(あの間はどういう…!?)。おそらく、フィーはまだ恋愛感情を知らないんですよね。時々アポロに縋るような表情をするのが、すごく切ないです。あの表情がフィー本来の姿で、アポロ以外には見せないんだと。
アポロのフィーに対する庇護欲がちらちら見えてきて、いよいよかぁ~とドキドキします。後半、やっとアポロにエンジンがかかります。
(なんとなく、今までのアポロって、素材はいいけど、テクニックはいまいちの人だったんじゃないかなと。もちろん女性相手のとき!)
お預けは続きます。本気のアポロが早く見たいです(≧▽≦)
互いの過去に触れ少しずつ距離を縮めていく
『心には、一人入れる空きがあるっ…てこと?』
そこに込められたのは 慰め?求め?
もぉぉぉぉおおッ!
朴訥なストレートのはずのアポロがこなれた感じに試情夫こなすとか(怒)←?
ベッドに潜り込んでアポロをからかうフィーはかわいいわッ(怒)w
嗜める割に甘ちゃんなアポロはカッコいいわッ!(怒)w
なんなのよッ!きみたちッ!
昂ったフィーのおねだり聞いてのベッドインなんて 危うく鼻血出るとこだったわッ!Orz
まぢか………フィー
フィーに届く写真や不穏な空気はそのままに 秘密の共有で今まで以上に二人から目が離せない
それにしても座裏屋さんの描く筋肉質の男の身体ってんどうしてこんなにそそるんだろ?
とりあえず 鼻の血管切れないように落ち着いたらもっかい眺めにいってきます (〃ノωノ)
シャングリラ2巻。
はじめに言うとまだ続きます。
だから、この巻ではまだ核心までは遠い。
絵、美しい。丁寧。緻密。
内容、ワケあり。これからもっともっと切なくなりそう。
正直、そんな期待だけで終始してる。
もちろんこの巻も悪くなんかないよ。
フィーとアポロは近づいてる。
例えばセックス、例えば射精、例えば挿入。そういうモノに頼らない別物のエロスは色濃く漂っていて、そこは非常に私好みである。
試情夫のオキテを破ってリアル恋人のような戯れ。
フィーの過去、怖れている何か、何も聞かされず肌のぬくもりを求められるアポロ。
シャングリラの上に薄くだが覆い始める影の予感。
物語の展開への期待や、絵そのものに対する賞賛などありつつも、ここではまだ核心に近づいてない。
次巻への持ち越しという事で「萌」で。
作家買い。
座裏屋作品の『シャングリラの鳥』の2巻目。続きものなので1巻未読だと理解できません。未読の方は1巻から読まれることをお勧めします。
1巻の表紙はフィーでしたが2巻の表紙はアポロ。
どっちも素敵。
でも、どちらも一人のイラストなんですよね。いつか、二人並んでる表紙になるといいなあ…。
座裏屋さん作品と言えば麗しすぎる絵柄が大きな魅力の一つですが、綺麗なだけじゃないんですよね。とっても丁寧なんです。背景、衣服、筋肉、表情。などなど。どれ一つとっても、丁寧に描かれているのがよく分かります。芸術の域に達してるなーといつもしげしげと眺めてしまいます。
もうね、フィーの肌なんて質感まで分かるよう。褐色の、つやつやで、しっとりした感じ。あー、触りたい!アポロ、よく手を出さずに我慢できるね、アンタ…、と褒めてあげたいです。
というところでレビューを。
高級娼館「シャングリラ」を舞台に繰り広げられる人間模様を描いた作品。
オーナー・ジャンの美学によって形成されている娼館「シャングリラ」は小鳥(シャングリラでは男娼を小鳥と呼んでいる)たちが心地よく働けるように運用されていて、その一環として小鳥たちの精神面、肉体面をサポートする「試情夫」がいる。
とある事情により金銭が必要になったアポロがシャングリラで試情夫として働くことになり、ノンケの彼の教育係としてついたのが小鳥のフィー。快楽至上主義で、短気で、陽気で。そんなフィーと、訳アリのノンケさんのアポロが出会い―。
というところまでが1巻で描かれていたストーリー。
2巻に入り、二人の内面に焦点が当たった内容になりました。
フォーの過酷な過去。
アポロの、指輪の跡の理由。
座裏屋さんの絵柄が綺麗なだけに、より一層圧倒的な質量で読者に訴えかけてきます。
フィーは大切に抱かれることに慣れていない。
そんなフィーが出会った、アポロという男性。行為の時は電気を消し、優しく、壊れ物を扱うように、フィーに触れる。
それは、男との性的な接触に慣れていたフィーが初めて感じた「何か」なのかも。
まだ自覚していないのかな?けれど、心の奥底で、すでにアポロに気持ちが傾きかけているのが、ちょっとしたしぐさとかで見て取れる。
可愛い…。
尊い…。
一方のアポロも。
快楽のために人と接触をする男性ではない彼にとって、男娼という存在はある意味不可思議な存在。どう接していいのかわからずに右往左往するものの、いろいろな顔を見せるフィーに少しずつ惹かれていく。ほだされていく、と言ってもいいかも。けれど彼は「自分」がしっかりしている男性なので、嫌ならフィーを受け入れることはないはずで、うんうん、距離が縮まりつつある二人に萌えが滾ります。
アポロとフィー。
二人の「関係」という点においてサクサク進むことはないんです。が、これがじれったいとか、中弛みしている、といったネガティブな感想にはならない。
緻密で美麗な絵柄で、彼らの内面、過去。そういったものが実に繊細に描かれていて、じんわりと、でも確実に読者に染みわたってくる。ゆえに、このじれったささえも今作品の真骨頂だと感じるのです。これぞ座裏屋マジックか。
そして2巻に入り、ある不穏な出来事が起きます。
これが、過去を話し始めたフィーと、フィーを大切に思い始めたアポロとの心情面と相俟って、ミステリアスさが増してきます。この展開の仕方がとっても秀逸です。ドシリアスに振り切った作品でも、コミカルなだけな作品でも、エロメインな作品でもありません。そのすべてが、とてもいいバランスでミックスされている作品なのです。
明るさの裏に隠したフィーの孤独や闇に、心鷲掴みにされて仕方ありません。
すでに続きが気になって仕方ない。
次巻を、正座してお待ちしております。
2巻もすっごい良かった…(∩´///`∩)
2人の関係を少しずつ形を変えながら過去が明らかになっていく2巻。ピリリとした空気にドキドキ緊張しながら読み進めると、巻の終わりにグワッと一気に捲り上げてく高揚感が堪らない。めっっっっっちゃ興奮した!!!
そして相変わらずシャングリラの景観は素晴らしいですね。2020年は簡単に旅行すらできないような情勢になってしまいましたが、シャングリラを読んでいると常夏の楽園にいる気分になれるのも癒やしになります。波音な聞こえてくるような背景がとても好き…!
さてさて。
2巻は過去が更に掘り下げられていきます。
ある日フィーを盗撮する不審者の陰が…。不審なメールがまた届き、フィーのトラウマの原因が蘇ってきます。シャングリラを潰そうとする輩の存在も強くなってきました。(オーナーの頼もしさがカッコイイ)
フィーの過去が明らかになると同時に、アポロ自身の口からも夫婦間で揉めている理由や奥さんを受け容れられない気持ちなども語られます。少しずつ少しずつ距離が縮まって変化をみせる関係。ある日とうとう1つのルールを犯してしまってーーーと展開します。
ストーリーが進むスピードは緩やかでした。けれど、心理描写や2人の距離感・シャングリラを取り巻く環境など丁寧に掬い取って進むので読み応えがありますね。この緊張感の中でフィー&アポロが寄り添う図はとてもキュンキュンしました。
で!!!
(あらすじや帯にも書いてる情報ですが) えーーー?そういうこと?(´⊙ω⊙`)?? 3つのルールがどう物語に関与するのか楽しみだったんですが、1冊につき1つのルールを犯していく構成だとしたらめっっちゃワクワクしますね!(大興奮)
ふと思うんですが、シャングリラは小鳥ちゃん達が絶対的優位で、小鳥ちゃん達を守る為にオーナーはルールを設けたと思う反面、もし小鳥ちゃん達自身が望んだ場合はどうなるんでしょうね…?それでもルールは絶対なのか。けれどルールによって小鳥ちゃん達がストレスを溜めることになったら、それはオーナーが目指す楽園とは矛盾しちゃうわけで。。。
1巻の印象だとオーナーはルールは絶対で厳しく罰しそうなイメージもあったんですが、2巻の印象だともっと柔軟な人なのかもしれないなーと思いました。その辺りの矛盾も思慮した上で決めたルールな気がする…ぞ?どうかな。ちがうかな。
というのも、ルールを破った後のフィーを見るとそんな気が少しするんですよね。フィーにとってシャングリラは唯一の居場所で心の拠り所なんだと感じるシーンがあったんですが、その時の怯えた表情とは全く違ってたので…。この辺りが物語にどう作用していくかも今後が楽しみです。
また、アポロとフィーの変化もすっごい良かった。
フィーが不安に揺れる展開の中で、まるで安心を求めるようにアポロの寝床に潜り込んでいるのが可愛くて可愛くて。アポロが起きると腕の中にスッポリくるまっているのですよ(∩´///`∩)アポロはフィーが起きるまで本を読みながら腕枕ずっとしてあげてるとことかニヤニヤしました////同衾萌えです!!!
肌と肌を擦り合わせる描写がとても艶めかしくてエロティック。あと試情夫としての仕事(客とエッチする前に盛り上げるヤツ)の時に、穴を攻めながら口ん中に指入れてニュルニュルするのとかね。挿入してないのに挿入並みにエロすぎて眼福でした(∩´///`∩)座裏屋さんのこういう生っぽいトコすごいですね…!大好き!!(嗚呼…求・語彙力)
アポロが1巻では拒否したキス。今度は素直に応じるのが大興奮の極み。まだハッキリと「恋」が始まってはいないけれど、無意識下で受け容れちゃってるのが萌えて萌えて。アポロのような不器用な人間は分かりやすいですねぇ…( ´艸`) フフフ。
あとあとフィーの本気のおねだり…というか、本気の甘えというか、演技ではなく心からアポロを欲したであろうセリフが健気で切ない気持ちになりました。誘いに応じたアポロは「フィー」を「フィー」として大切に扱ったはず。けれどそれにフィー自身が気付いているかどうか…という曖昧さも切なキュンキュンでした(;///;)
周囲は不穏だし、恋の行方は未知数。
うあーーー3巻が待ち遠しい…!!!
『シャングリラの鳥』の2巻です。
今回も表紙が素晴らしい!
人物だけではなく、繊細なタッチで描かれた背景もまた美しい。
何かを語りかけてくるようなアポロに目を奪われます。
映画のように美しく幻想的な娼館「シャングリラ」を舞台に描かれた本作。
朴訥としたアポロがシャングリラに来た理由が明かされた前作でしたが、今作ではフィーの過去が明らかになります。
不審な男に写真を撮られるようになったフィー。
そして、送られてくる意味深な写真。
過去のトラウマがフィーを怯えさせ、不安を掻き立てます。
1巻で、なぜ背中を押されたフィーがキレたのか……
フィーの地雷の理由がハッキリしました。これは重いなぁ。
ストレスで爪を噛むフィーを気にかけるアポロ。
アポロがフィーに緩やかに絆されていくのが分かります。
ひとりで眠れなくなったフィーが、アポロのベッドに潜り込んでスヨスヨ眠る姿にキュンとしました♡
水面下で育っている信頼感。
形の見えない恋心。
仕事との境界線が不明瞭な甘えと甘やかし。
ーーここに、ものすごく萌えました♡
アポロに自分の過去を語ったのもそう。
あっさり話したなと思ったけど、これはアポロへの信頼の証だと思う。
フィーの情緒を心配するアポロとアポロに安心を求めるフィー。
フィーが「嫁さんにするように触って」と、アポロにせがむ場面は切なくて扇情的です。
変わりゆく関係を予感させる前戯で、初めて交わされたキスに胸が高鳴りました。
そして、ついに試情夫のルールが破られます。
「男娼をイかせないこと、挿入行為はしないこと、絶対に恋に堕ちないこと」
このうち、2人はどのルールを破ったのかーー…?
心の機微や関係の機微が丁寧に描かれていて、切なくほろ苦い気持ちにさせられながらも、その圧巻の表現力には感動しかありません。
得も言われぬ感情を抱かせてくれる、稀有な作家さんだと思う。
局部を描かなくてもこれだけエロさを感じさせるって凄いよ‼︎
これも表現力ゆえですね。
秘密を共有した2人は他のルールも破ってしまうのか?
フィーを付け狙う男の正体は?
条例改正によるシャングリラの存続は?
と、すでに次巻が楽しみで待ちきれません。
恋愛に能動的に動くアポロが見たくて堪らなーい!
今回も描き下ろしが可愛くて癒されました^^