条件付き送料無料あり!アニメイト特典付き商品も多数取扱中♪
nikurashii kare
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
いやもう清居が可哀想だよーと何度思ったことか。
平良の無自覚俺様っぷりに清居可哀想やんとヤキモキしましたーでもこの2人だからこそそこが面白くもあって、とにかく面白かったです。
そして野口さん、いいですねー平良と野口さんの関係も大好きです
待望の美しい彼の2巻目、楽しみにしてました。
個人的、各項目5段階で
もどかしい 3
俺様 3
エロ 2
な感じだと思います。
前作に引き続き、平良くん×清居くんのカプです。
紆余曲折を経て、恋人同士となった平良くんと清居くん。だけどやっぱりすれ違い、というか変なところで上手くいかなくて、もどかしかったですね。前作の「美しい彼」は清居くんのことでしょうが、今作の「憎らしい彼」は清居くんから平良くんへの想いでしょうね。
2人の仲や関係性もですが、今作は特に、俳優として仕事を熟す清居くんとカメラマンとしてのビジョンがモチベーションに戸惑う平良くんのお仕事や将来についての要素が多かったり、脇役キャラも絡んできての芸能人とファンの距離感や無関係な人達の誹謗中傷など、読む人によって色々と刺さる描写が違ってくるのかなと思いました。
それとは別で、清居くん視点での解読困難な平良くんのある意味俺様な脳内や独自の帝国など、なかなかにもどかしい距離感と何だかんだ平良くんのことが好きな、清居くんの想いに切なさも相俟って、少し心苦しくもなりました。好きな相手からの、別れる前提の将来を見据えられてたり、両親と関わることはない、なんて言われたら…そりゃないよ、俺様平良くん。
相変わらず、言わずもがなの平良くんと清居くんの心理描写とそれぞれが抱える想いや葛藤。置かれている状況や周囲の環境など、読者すらも考えさせられる物語りの展開なので、是非とも読んでほしいです。
ついこないだ、美しい彼のドラマ第2期を観て、続きどんなんだっけ?とすごく気になり「憎らしい彼」を今しがた読み返したところです。
初めて読んだのは2年くらい前だったかな。レビューしてなかったのでこのタイミングとなりました。
再読なのでストーリーは知ってるはずなのに、新たに読んだときのように読み入ってしまいました。そして、クライマックスのシリアスシーンも涙してしまいました。
平良の頭のネジがぶっ飛んでるとこや清居の乙女的な思考、脇役の面々の濃い〜存在感に、時にクスッと誘う笑いのスパイス……何年経とうが色褪せなく、読み返しても初読みのような気持ちを湧き上がらせてくれました。
あまりにも面白く楽しいので、私の鼻の下もデレっと伸びっぱなしでグフフと笑っちゃう。
こんな私も平良に劣らず十分キモい部類に属しているようです(笑)
平良の清居に関わる思考はある意味哲学的で、彼の言葉にはブレない一貫性と惹きつけるパワーがありますね。
キモくとも「清居」という絶大な信仰対象があれば、それくらいの考えは普通かもですね。清居を始め周囲はドン引きだけど、私はクククッと笑ってしまいました。
それでこそ清居教の平良教祖。
この「憎らしい彼」は、平良の進むべき道が示された大きな意味のある巻でした。
写真を趣味じゃなく仕事にすると決まった平良の今後の行動が以降とても気になります。奇跡的に関わりの近い職種になったことが2人の結びつきを強くさせそうです。
平良は清居を美しく撮れるようにカメラマンとしてがむしゃらに努力していくだろうし、清居も平良に撮られるに相応しい俳優になるため頑張っていくのだと想像できました。お互いの存在がいい刺激で目標になってるところが、唯一無二の関係なんだなと感じざるを得ませんでした。
タイトルは「憎らしい彼」なのに、読み終えてみれば清居の平良への愛情が濃く深い…まるで「愛しい彼」だと訴えているようでした。
清居の平良大好きが溢れていて、美しい恋人からのラブレターみたいな一冊に、最後の最後まで2人の愛に満たされ幸せな気持ちです。
前作「美しい彼」はあまりの面白さに瞬足で読み終えました。そしてこちらも速攻で読み終わりました。はっきり言って面白い。「美しい彼シリーズは巻を追うごとに面白くなる」と聞き、本当にそうなのだろうか…と半信半疑で読み進めましたが、まさにその通りでした。前作より最高でした。
平良と清居が同棲を始めましたね。いや〜平良が良い奥様になっております。実家では全くしていなかったとは思えないくらい、完璧に家事をこなしていてすごいです。私も見習いたい。清居が芸能と大学を両立させるために生活を支え、キングを一途に思う平良、素晴らしいです。
それなのに「不審くん」とあだ名をつけられて、清居や関係者、ファンから気持ち悪がられてるの、なんか可哀想になってきましたよ笑
それと、平良と清居ってまだ大学生だよな…。お互い仕事も大学も両立してるってすごいわ。性格は全く違うけど、なんだか大人びていて自立している感じがします。それは2人の愛がそうさせているのかもしれませんが…。もちろんまだまだ若くて幼いところの方が多いですけどね。
私が一番好きなのは、後半で清居が安奈のファンに襲われるシーンです。清居のピンチを聞きつけ、すぐに命懸けで助けにきてくれる平良がカッコ良すぎる。そして鼻血と涙と鼻水でぐちゃぐちゃになりながらも平良に縋る清居が逆に綺麗で、2人の愛の美しさが眩しかったです。でもハラハラしたシーンでしたね。
そして、愛を確かめ合うかのようなエッチシーン。病院から抜け出すって、なんだかスリルがあって良いですね。鏡越しでお互いの体を見ながらエッチ、良いですね。変態おばさんは興奮しながら読みましたよ。こんなおかしなアラサーに読まれているなんて、2人は思ってないでしょうね。
とにかく素晴らしかった。語彙力に乏しく大変申し訳ありませんが、この言葉につきます。平良と清居がもっと幸せになりますように。そしてこのような素敵な作品を生み出して下さった凪良先生、本当にありがとうございます。
『美しい彼』の続編です。
今回も全編通して平良がいい感じに気持ち悪かったです。
ネガティブになるのはわかるけど、ここまでネガディブが突き抜けると
謎の尊敬心をもって平良を見てしまいます。
そんなどうしようもなくネガティブな平良のことが
どうしようもなく好きな清居。
これがまたいいんですよね。
普段のツンツンキングの清居と、エッチの時の清居のギャップが凄すぎてもう…!
それは平良にも言えるんですけど、ギャップが凄い…!!!!!
キングが完全に陥落したところを見れて大変満足でした(*´▽`*)
続きも読むのがすごく楽しみです♪
一言で表すならキングがキングでありながら、一兵卒に完全に振り回されて陥落するお話です…(違う)。
1巻の美しい彼でも散々キングである清居を振り回してあろうことが告白までさせちゃった平良ですが、この2巻でも完全に清居を手玉に取っちゃったな〜、しかも無自覚に!という、凪良先生にしか書けないんじゃないかという、素晴らしい展開でした。
ついに芸能活動が本格化してきた清居の彼氏なのに、清居の追っかけをし続ける相変わらず謎でキモい平良。でも、芸能事務所にもファンの巨塔と言われるほど、ファンとしての一線をしっかり守りつつ、でも私生活では家事を完璧にこなし、清居を完璧に支えていて、平良のプロ彼氏感がすごく増してたなって感動を覚えました。もちろんそんなキャラじゃないんだけど、SNSで清居の私生活を晒すことも匂わせることもしなければ、家では抱き合っていたとしても一歩家から出たらファンとしての節度ある行動(不審くんですが)!これ、完璧にプロ彼氏ですよね?
ここまで尽くされたら、そりゃキングだって陥落しちゃうよな〜ってニヤニヤしながら読んでしまいました。
そして、1巻のときより清居の心情をより描写されているからでしょうが、清居がより人間臭くなったというか、一方で平良はネガティブオレサマ帝国の王により近付いてる感じがするのも面白かったですね。たしかにここまで来ると最強の俺様。交わりそうでなかなか交わらない、交わらなさそうでより絆を深める、確実に1巻よりパワーアップした2人が拝めて幸せでした。
もどかしい!!!!くっついてるのに!相思相愛なのに!なんでこんなにもどかしいの!!
キングなキヨイくんが、ヒラの前ではぐずぐずになっちゃうところが本当に萌えます。プライド高い受が欲しくてたまらなくなって、自分から折れて、請うように攻に求めるシーンが!たまらなく好き!
1巻ではヒラくんが気持ち悪い、というかナヨっとしているのが気になって神はつけませんでしたが、、この本、ページを捲る手が止まりませんね…!これを神と言わずしてなんと言うか!
正直、小説ってちょっと読むの面倒だな、と思っていたんですが(遥か昔は小説ばかり読んでいたけど)『美しい彼』を読み始めてから、自分の好きなように情景を想像できるって無敵だなあ、と。そして、挿絵の有り難み!!紙で読んでいた頃は挿絵のページだけ先に見てしまう派だったんですが、電子ではそれができず(できるのかな?)、不意に現れる挿絵が本当に尊い…!
3巻、勿体無いですが早く読みたい。ドラマも、もう終わりなんて悲しすぎるけど早く観たい。素晴らしい作品です。
こちらも再読です。
発売当時に評価ボタンを押していたのですが、どうして萌2にしていたのか悔しいです。
プロローグが前作の電子限定描き下ろしSSの「Chestnut」の清居視点という感じでした。
そして「神さまのミスジャッジ」が、二人の同棲までのあれやこれやが書いてありました。
実家に戻らないで友達と暮らすと告白した時の両親の喜びから母親の戸惑いまで、清居を褒められたことからスイッチが入ってしまった平良がイタくてキモくて流石でした。
そして平良のネガティブ俺様帝国に振り回される清居が気の毒で可哀想でした。
でも格好良いバージョンの平良を社長に褒められて、スカウトを阻止する清居がとても可愛いんです。
この章で平良の運命の師匠となる野口との出会いがあるのですが、二人のやり取りに爆笑してしまいます。
そして「憎らしい彼」では一転して清居視点のお話になります。清居視点で野口との出会い後の平良の動向が分かるのが面白いです。
「憎らしい彼」っていうタイトルが、このお話の内容を一言で表してピッタリでした。
安奈のスキャンダルでの平良の彼氏力にビックリで、平良の新たな魅力にヤラれた清一緒が微笑ましかったです。
思わぬ平良の両親との対面などクスッと笑える面も多くて、ファンには堪らない一冊でした。
でも清居と平良のラブ度は高くなってると思いました。恋人同士ですもんね。
「エピローグ」は再び平良視点で、ここで平良のカメラマンへの道が定まったのもあり、清居の新たなチャンスを掴んだと知れて、短いながらも読み応え充分でした。
そして、ここで一気に野口ファンになりました。
早く4巻でないかなと思ってます。泣
美しい彼シリーズは先日出た番外編も合わせて計4作出てますが、私は1作目の美しい彼と憎らしい彼がダントツ&同じぐらい好きです。
美しい彼での平良の行動って後半の清居目線ではただただ意味がわからないように思えたんですが、今作は意味がわからない+ちょっと面白いので、美しい彼よりいい意味でライトに読めます。美しい彼は最初の平良視点で平良の世界観にグッと引き込まれるので、良くも悪くも読むのに体力使うタイプの作品です。2作目も体力使う系だとどう頑張っても1作目のインパクトには勝てないので、このテイストで大正解だと思います。さすが凪良先生。
ライトといっても話は全くもってライトではなく、特に終盤はまあまあお腹いっぱい展開です。平良の清居に対する愛とその愛を前にしたらもう敵わない清居にグッときます…幸せになってねきみたち…
それにしても平良と清居という魅力的なキャラクターを考案し、そして平良の独特の気持ち悪さをここまで表現できる凪良先生って何者なんでしょう…平良はもちろんネガティブなんだけど、"どんより"していなくて、でも暗い。そのギリギリを攻められる文才が恐ろしいし、一般文芸で本屋大賞とられたのも納得です。
とにかく素晴らしいので迷ったら読んでくださいぜひ。
CD発売前に読み返し、CD聞きながらページをめくりました。
たまらなくかわいくて愛しい2人です。
受け様の若手俳優清居と、攻め様の大学生でカメラマンの元でバイトを始めた平良。
前作でようやく恋人同時になったのに、相変わらずな2人。
家に帰ったら暗い部屋で、彼氏が丸まって何やらブツブツ呟いてたら、マジで怖い。
でも、きっと今までもこんな平良と幾度となく遭遇してきたんでしょうねぇ、清居は。
煌めく星、絶対的存在として清居を崇め奉って、恋人となった今でもファンである事を大事に死守している平良。
『ネガティブ・オレ・サマ帝国』とはよく言ったものだと拍手です。
ニュースタイルな関白宣言とか、凡人の私には思い付きもしない思考回路。
こんな素晴らしくきもうざな平良を世に送り出して下さった凪良先生、凄いです。
ありがとうございます。
そしてそんな平良に振り回され、ジレンマを抱えて地団駄を踏む清居。
ホントよね…
仕事ではバッサリな強いメンタルでいけるのに、恋愛面では本当に普通の男の子でかわいいわ〜(*^^*)
平良、キングな清居しか見ないなんてもったいないよ!
こんなかわいい清居を気付こうとしないなんて、もったいない!!( ´△`)
同じ事務所の女優との熱愛報道に巻き込まれて、信奉的ファンに清居が拉致された時。
清居を助けるため乗り込んできた平良が、清居をどなりつけて逃がそうとするシーンが大好きです。
そして倒れた平良に泣いてすがる清居も。
必死な2人の姿にキュンが限界突破ですσ(≧ω≦*)
やっと変わっていかねばならないこれからを見据え始めた平良。
それでも、静かに今の幸せにたゆたっているラスト、とてもじんわりしみました。
『美しい彼』の続編です。
キモウザの平良とツンデレ女王様の清居の同棲生活続行中。
神様のうっかりミスで清居と付き合えて、一緒に住んでいると本気で思っている平良は相変わらずヤバい奴で、その安定感は2巻も変わりません。
そんなヤバい奴に惹かれて、認めたくはないけど完全に惚れちゃってる我らがキング清居サマ。
この2人のやりとりがヤミツキすぎて、もうずーっと読んでいたいです。
何気に素材の良さや、素質の高さが見えてくる平良の事が一周回って好きになってきました。
ネガティブの殻を被ったオレ様という清居の的確な表現には唸っちゃいます。
そんな超絶面倒臭い男を好きになってしまった清居にはホントご愁傷様としか言いようがないですよね。
特に自分みたいなヤツが清居の気持ちを慮るなんて、おこがましいと言って、気持ちさえ察してもらえないのとか絶望過ぎるのだが…。
何気に高校時代にパシリにしていた仕返しなんじゃなかろうか、とか深読みしてしまうほどヒドイw
2人は相思相愛なんだけど、その愛情のベクトルが微妙にズレててそこがもどかしく、可笑しいのですよね。
まだまだお互いを理解してる段階には及ばないけれど、なんとなく考えてる事に気づいて、歩み合える(主に清居の方が)関係に進歩してる感じ…かな?
さらに続編へと続いてるので楽しみです。
平良には気持ち悪さはずっと維持して欲しいな。
2人とも可愛すぎるううああああああああああああぁぁぁ!!読み終えてすぐレビュー書いてるのでテンションがおかしいですがこれは良作品です。安心してください。1巻よりこっちの方が好みでした。
ネタバレ(?)↓
すれ違いがっっっ!!!良い!!清井くんのデレが沢山見れます
まず、カラーイラストの下に書かれていた本文の抜き出しで噴きましたwwwあぁ、今回も平良は安定の平良なんだな、とw
前作『美しい彼』は平良視点で純文系っぽくしっとりとしたオープニングでしたが、今回は清居のターンからです。それが可愛いったらないです!!二三行ごとに可愛いあぁ可愛い!清居可愛すぎるー!!と叫びたくなるくらい、とにかく清居が可愛いです。
そして清居から見た平良のわけのわからなさはすごいです。安定の「きもうざ」っぷりでしかも頑固さに磨きがかかっている。そんな平良にドン引きしながらも、構われたい愛されたい普通の恋人っぽいことしたいと願ってしまう清居のいじらしさ……。
平良のターンはというと、清居のターンとはうって変わって純文ノリで相変わらず変にどシリアスな内面を披瀝しまくります。清居から見れば宇宙人のような彼ですが、平良視点で語られる独白は、「きもうざ」のはずが妙に説得力があります。私もオタクなんで、一々「わかりみが深い」と頷いてしまうのですが、平良の場合、他人からみるとああも度しがたいキャラクターとして目に映るのかと、感心してしまいました。(それとも何かのオタクって皆客観的に見るとこんなにもヤバみ溢れる人物に見えるのか?とちょっと怖くなったりも)
前作は高校時代の話が多く、イベントはちょくちょく発生していたものの日々は淡々と過ぎていく感じでしたが、今作は大学生活に慣れて来て、ふたりともそれぞれ行動範囲が広がり、ストーリーの動きもダイナミックになりました。周りを固める脇役達も味があって魅力的。そんな人々との関わりの中で、成長していく平良と清居を親戚のおばちゃんのように温かく見守る楽しみもありました。
後半、まさかというような事件が発生し、平良が予想外の大活躍・彼氏力を発揮するところが良かったです。そして終盤にまさかのゲストキャラ登場で爆笑しましたw
美しい彼の続刊
フォトコンに落ちた平良の様子に驚きました。勝手に平良にはないと決めつけていた感情を、彼も持っているという表現に、ただのキャラクターではなく人間らしさを感じて、より作品に惹かれていきました。
ただその後の野口とのやりとりを読んでいて、そうだった、平良ってこんな奴だと気づく。清居との会話シーンばかりだったので麻痺してだけど、清居以外には存外雑な男だった笑
芸能界的なアレコレのくだりは正直あまり好きではなかったので割愛。BL小説にはよくある感じですし、真面目に受け取って読むべきではないのですが、ありえなさに冷めてしまうのが抑えきれない。
平良と清居の2人のやりとりと関係性の変化、野口との絡みだけ抜き出せばとても好きでした!2人がどんどん良い方向に変化していて、いいなぁ。
もの凄く面白い!
BL小説なのに、ッププ!っと噴いてしまいました。
持病で吃音が出てしまうコミュ障の平良とモデルと俳優をする清居の続編。
清居ら平良にとってキング。自分はその一兵卒でしかなく、清居がこの世に存在しているだけで幸せなのに、なぜか一緒に暮らし彼氏になっている。
この現実がいつ神によって打破されるのかを恐れながら、だったら今の清居を目に焼き付けておこう。清居と自分の気持ちを推し量るなんて、おこがましくてできない。
そんなキモくて変に強い意志の平良が、ただ自分だけを見て甘やかして、イチャイチャしたい清居には、逆に俺様に見えてしまう。
この2人のやり取りが可笑しくて、笑えました。平良の思考と言動が原因なんですが、それすらキモ可愛くて、そこに時々キュンとしている清居がまた可愛い。
前作のレビューでも書いたのですが、先が読めず引き込まれる作品です。
「美しい彼」が『平良にとってなぜ清居だけが特別だったのか』という事を
全編通して伝えるお話だとすれば。
「憎らしい彼」は『服従する側に自ら望んで身を置いていた平良が
恋人として清居と共に、隣で生きていこうとするまで」を描いたお話だと思います。
いやぁ…ほんとに面白かったです。
「美しい彼」を読み終わった後夜中にパソコン起動して続編買っちゃいましたから。
電子書籍最高。
「憎らしい彼」は平良と清居が正式に同棲をスタートさせたり
清居の芸能活動も本格化しているので舞台裏の話が多くなったり
スキャンダル絡みの事件が起きたりと濃い内容になっています。
その中でも一番の大事件は清居の誘拐事件だと思うのですが
これに関しては清居も平良も後遺症もなく無事でしたし
結果清居が自分の殻…というか壁を壊すきっかけになったので
良かったって言い方は変かもしれないけど良かったのかな、と。
あれが無ければ清居は綺麗なだけの演技しか出来ない役者で終わってしまったかもしれないですし。
二人にとって心の傷にならなくてホッとしました。
私にとっての大事件はやはり「平良の気持ちの変化」です。
清居の所属事務所の持ち物件に引っ越しした時も
平良はいつも通り清居の写真を沢山撮るんですよ。
「どんな清居も逃したくない。清居の全ての瞬間を残しておきたい」までは分かる。
でもその理由が「清居と別れた後に見返すため」って…。
おいぃーーーーーーーーー!!!!!
タブレットの前でガックリ項垂れてしまいました。
_| ̄|○ 最近見ないけどほんとこんな感じです。
すごいわ。それを清居に直接言っちゃうのが平良だわ…。
そんな事言われた清居の気持ちを考えてみなよ!って言えるなら言いたい。
でも言ったところで
「俺ごときが清居の気持ちを考えるなんて恐れ多い」とか
「清居が自分なんかとずっと付き合ってくれるわけないんだから思い出が欲しい」とか
なんとか言いそう。うわぁ…絶対言う。きもい。ウザイ。
二人で年齢を重ねて、もう若いとは言えなくなったときに
『はじめて引っ越したのはこのマンションだったね』って
振り返る時に見るための物でしょうが!!
この後の清居の台詞が切ないんです。
『わかるけど、わかりたくない』
「なんでお前の語る未来にはいつも俺がいなんだよ」という清居の気持ちが伝わってきて
心の中で平良の事をけちょんけちょんに貶してました。
自分が隣にいない未来を思いながら撮られたって嬉しくも何ともないよね。
目の前の自分を見ているようで見てないんだもん。
こういう気持ちを察することが出来ないのが平良なんですよねぇ。
でも、この前半の「清居と生きる未来」なんて全く見ようとしない平良がいたから
後半の平良の気持ちの変化に感動するんです…!
いつも清居の後ろを歩いていた平良が、
清居に死ねと言われたら「清居の命令で死ぬなら本望だ」とかいって本当に死を選びそうな平良が、
清居の隣で、共に生きていく未来を思い描くようになった。
そして、その未来を実現させるために変わろうと努力する姿に猛烈に感動しました!
清居が求めていたのは自分を崇拝する下僕なんかじゃなくて「彼氏」だったんですよね。
「憎らしい彼」の中でも何度も何度も言っている言葉です。
彼氏彼氏言ってる清居。可愛過ぎるよ清居!!
だから病院から清居を連れて一緒に抜け出したときは「よくやった平良!良かったね清居!」と妙な感動が押し寄せました。
あの平良が!なんか普通にカッコイイ彼氏みたいな事してるよーー!!!
「面会時間過ぎてるから帰った方がいい」とか的外れな事言いそうなのに違った!!
彼氏域に入ってきた平良は文句なしにカッコ良かったです。
「憎らしい彼」は清居の全てが可愛いです。
こっちが照れちゃうくらい平良くんにベタ惚れでほんっとに可愛い!
バイトの面接で吃音のせいで嫌な思いをしないか心配したり
バイトが決まったら決まったでそこまで無理して働かなくてもいいって思ったり
隙あらば平良くんを養おうとする清居が可愛過ぎます。
誰にも見せないで閉じ込めたい願望は清居の方が強いのかもしれません。
いいですね。相思相愛の二人です。
今作ではまだ二人とも学業と仕事を両立している状態なので
卒業して仕事に専念している二人を見てみたいです。
リミッターを外すことを覚えた清居が役者としてどう開花するのか。
平良が独立して清居の写真集を撮るようになるのか。
20代、30代、40代…。
年齢を重ねた二人にまた会いたいなと思います。
凪良先生続編お待ちしております!
最後になりますが、これほどまでに原作の世界を美しく映し出した挿絵は見た事がありません。
奇跡の組み合わせだと思います。
葛西リカコ先生、思わず「神よ…」と言いたくなりました。
素敵な平良と清居に会わせてくれてありがとうございました!
高評価のみなさん 本当にごめんなさい。
ここから読まないでくださいね。
買ってしまったら読むしかないわけで、前作と一緒に購入してしまったので。
いや、前作でも人物に個性はあるが魅力がないな。
とは思っていましたが、前半平良についていえば個性がもう変人枠に達しておりました。嫌な奴でもないんですよ。別に。
そうなると、清居がなぜ平良を好きなのか分らないです。
ただ、前作より脇がまともな大人が多くてそこは良かったです。
ストーリー的にはそう笑えるというところもなくハラハラするということもなく。
うっとりするような恋愛模様でもなく。といったところでした。
清居が拉致られるあたりからちょっとバカバカしくなってしまいました。
前作で期待しすぎてはいけないことはわかっていましたので、落胆がなかったところが良かったです。
吃音
という精神的なハンディキャップを除けば
攻めくんの周りは一般人と比べて、ちょっとすごいこと、で溢れているんですよね。
裕福なお家だったり、親族だったり、とても美しい恋人がいたり。
そして彼自身も、みなぎる雄性や開きたくてうずうずしている才能の芽を飼っている。
ヘタレ、ワンコ、さらっと読めばそんな型に入れられてしまうような攻めくんですが、私は読後
この子は…色んな意味で隠れスパダリでは…?
とさえ感じたのです。
高身長で、恋人を吐くほど、死ぬほど愛していて、とある帝国の皇帝なんですよ?
本当に、スーパーなダーリンだと思います!
受け君にしてみれば、色々スペシャルすぎてもうたまったもんじゃないですよね。
飼っているかと思えば実は飼われている、ミイラ取りの代表!
酷い(精神的)暴力を受けて、その後男らしく護られ優しく包まれての繰り返しで、心はふわっと浮いたり地面に埋まるほど急降下したり…終始受けくんの事が不憫で仕方がありませんでした(いい意味で)
最後の方でやっと、やっと、同じ場所に立てたのかな…?
あとがきで先生は主に恋人関係になるまでを書きたいとおっしゃっていますが、まだ物足りないです、
まだこの二人には乗り越えなければならない事が沢山あると思うのです!
続きをどうやら?書いてくださるようなので気長に待っていようと思います。
今でもこの物語の攻めくんは、私の中でナンバーワンです(笑)
電子書籍で読みました。イラストはありませんでした。
清居が思わず言った「おまえ、俺と住みたくないの?」の一言で、同棲生活を続けることになった平良と清居。プライドが高くて弱音を吐けない清居と自分のネガティブな思考に閉じこもる平良は、気持ちがすれ違ってばかりですが、それでも一緒にいたくて、少しずつ歩み寄っていく様子が読んでいて楽しいです。
本作では、二人が恋人同士になったことで互いに影響を与え合い、それぞれの殻を破るところが、二つの山場になっていると思いました。恋する気持ちだけでなく、こういうお互いを高め合う関係性がとても好きです。
平良にとって現実逃避の手段だった写真が、清居の「グランプリ獲ってプロになれよ。」の一言で、絶対的な将来の目標になるのが面白いです。清居をキングと崇め奉っていた平良のきもウザ愛は、この伏線だったのだなあと納得しました。
そして、平良は行動を起こしたことで、プロカメラマン・野口と出会い、自己卑下に隠れた自意識や願望に気付かされていきます。
物語の終盤、野口の「乗り越えろ。恥をかかずに大人になったやつはいない」、清居の「野口さんより綺麗に撮らないと許さねえぞ」、に背中を押されて、カメラマンとしての一歩を踏み出す平良の姿に、胸が熱くなります。恐れと崇めの対象だった清居を撮ることで、平良は大きな殻を一つ破ったのだと確かに伝わってきました。
清居もまた、メンタルの強さ、プライドの高さの殻を破ることができず、伸び悩んでいました。しかし、同じ事務所の女優・安奈のスキャンダルに巻き込まれ、ファンの男に拉致された清居を助けに来た平良が大けがを負ったとき、清居は初めて悲しみの感情を爆発させ、それがきっかけで、感情のリミッターを外すコツをつかみます。
平良が殻を破るエピソードに比べると、ちょっと簡単な気もしましたが、清居にとって平良がどれだけ大切かが伝わってきて、清居の「多分、おまえのおかげなんだろうな」に、グッときました。高校時代からは想像できないほど、二人の関係が対等になってきた象徴的なエピソードだと思いました。
平良と清居が出会い、やがてそれが新たな出会いや成長につながっていくのが、とても良かったです。人は人と関わることでしか変わっていけないのかもしれないですね。清居を拉致した安奈ファン・設楽は、その対極に描かれているようで、彼の行き詰まりがとても悲しかったです。機会があれば、彼の更生した姿も描いてもらえると嬉しいです。
本作「憎らしい彼」を読み、やっと前作「美しい彼」を受け入れられたような気がします。二つは合わせて一つの作品だと思いました。
次回作は来年出版されるそうで、どんなお話になるのか、とても楽しみです。
久しぶりに再読したら、面白い面白い…。
以前読んだときも面白いと思ったけど、続編ということもあり、キャラを深追いせずストーリーを楽しんだだけだった。
今回は清居くんに感情移入し、その不憫さに同情しまくり。
通じない、「普通」は平良には通じないよ…(笑)
平良の、どうしようもないほどの清居教信者っぷりはスッキリするくらいまっすぐでかたくなで、安心感すら覚える。
展開が不安になると安心したいがために先読みしてしまう私だけど、何の迷いもなくゆっくり読めた。ありがとう平良。
しかし、信者と神様が恋愛するって大変なんだな…。
崇め奉られ、自分とは住む次元が違うと理解することを放置され、近付こうとすると遠ざかり、嫉妬も飲み込む信者っぷり。
その「オレ様」ぶりに、途中から清居くんが健気受けに見えてきた。
オレ様信者攻め✕オレ様健気神受けって他にはない。
フェラシーンが好きでした。
清居くんの平良に対する心情にキュンキュンさせられました。
清居くんを神として崇拝するその気持ちごと愛するしかないよね。
キモいところが最高に好きだとみとめるしかない。
キモいからこその平良。だからこそ満たされる。
それが清居くんのアガペーであると。
コメディタッチではないのにコメディで、楽しく読ませていただきました。
「美しい彼」も再々読したいと思います。
前作と比べると、二人ともちゃんと大学生になった分だけ成長してました。
平良の場合、「成長」というよりは、「パワーアップ」という気がしないでもないですが。
ネガティブなストーカー男子をこれほど俺様に書けるのは、さすが凪良先生だと思います。先生も仰られているように、平良に対して「気持ち悪い」は、イコール一途という点で、もはや褒め言葉のような気がします。
一方の清居は、今作では、役者を目指している割に、意外と普通の人になっている気がしました。前作の方が、より女王様キャラだったような気がしたのですが、パワーアップした平良のせいで、キャラが薄まってしまっていたのかもしれません。
笑えるしキュンとできるし、秀逸な作品に違いないですが、攻め受け両方とも、キャラがタイプではないという理由で、申し訳ないですが萌え1つにさせて頂きました。
これから先、清居といるためだろうけど、少しずつ平良が自分の殻から出てきてる感じ? それは清居のほうもそうなんだけど、平良の方がいちじるしく成長してる! 今回はストーカー話。 平良が清居に?それはいつものことなので置いといて、清居と同じ事務所の女優さんにファンの男が。 そのせいで平良がケガするんだけど、勘違いしてボロボロに泣きじゃくる清居が可愛いすぎる! でもそのおかげで一皮むけていい俳優さんになっていくんでそれはそれでOK! 平良の方もカメラの方で進んでいくみたいだし。師匠が癖のある人だけど平良にはちょうどいい感じ。 いつかは清居の写真集出してほしいな。
前作が衝撃的すぎて今作は面白さ薄れるかなと思ったのですが、全然衰えてなく、むしろ超えてくるぐらいの出来栄えでした。期待以上で、ページを捲るのがもどかしいくらいだれずに夢中で読み進めました。
とにかく二人のかみ合ってない会話が面白すぎて、下手なギャグ漫画より全然笑えます。シュールな面白さがあって所々声出して笑いました。攻めのネガティブ俺様っぷり最高です。こっちが予期しない言動や思考がすごく新鮮で、どう動くか予想できないのが面白い!
受けはもうとにかくカワイイです。俺様なのに振り回されてぐるぐるしてる様がかわいくて仕方ない、ほんとに巡り合うべくして巡り合った二人だと思います。
続編もぜひ出してほしい、飽きることのない面白さです。
今までコミックしか読んでなかった事を後悔しています。小説いいですね( ;∀;)
美しい彼を一気に読んでこちらも読みました!!
小説は二人がどこかにいそうと親近感が湧いていい!
しかも、その二人の関係性がどんどん良くなるのが嬉しくて嬉しくて(人´∀`)
どんどん良くなるのは、平良がすごくすごく成長するから。キモイを除いたら完全なスパダリ!キモイって欠点があるからこそ可愛く見えて好きになるんですけど…
いつまでも二人の事を見ていたいと思う作品でした!
2人のその後が気になっていたので、続きが読めて嬉しかったです。
今作では、平良の変人度がアップしていたせいで、真面目な話なのに何度も爆笑させられました!
また、工場でケーキに栗をのせながら、デュフッと笑う平良は超絶きもかった・・・。
でも!絶体絶命の危機にある清居を救出するシーンでの平良は、最高に格好良かったです!
(崇め奉っている清居を怒鳴りつけているし・・・)
傷を負った平良に泣きすがる清居は可愛いかった~♪
そしてその後、病室を抜け出してお互いを求め合うシーンは、美しくて凄くエロかったです。
色んなことを少しずつ乗り越えてきた2人が穏やかに寄り添うラストシーンは、感動的で涙がこぼれました。。。
プロカメラマンになった平良と役者の清居が、一緒に仕事する日が来るといいなぁ。
平良の師匠となった野口さん、前回から引き続きのアヒル隊長、お疲れ様でした~!
前作の「美しい彼」を読了後、続篇もあるという事で早速読みました。
ポール・ヴァレリーの「恋愛とは、二人で愚かになるものだ。」…という名言がよく似合う内容でした。
作者さんも言ってますが、攻めの平良くんが気持ち悪い(褒め言葉)
アヒルの隊長がどうのとか、キングがどうのとか常人には理解不能な独自の世界に入り浸り、実の両親を前にしてもぶっ飛んだ発言や行動をしてしまいます。
受けの清居くんもブンブンと振り回されて居ます。
前作の序盤の清居くんのクールで不遜でツーンっとした澄まし顔の凛々しいお姿は何処へやら…、益々電波に磨きが掛かった宇宙人な平良に振り回され、恋愛に振り回され、怒ったり舞い上がったりイライラしたりグルグルしたり…、お空のお星様でも雲の上の人でもなく等身大の人間らしさ(人間臭さ?)が顕著に表れて、可愛らしかったです。
平良くんは清居くんをお空のお星様に例え畏れ多いと頻繁に口にしますが、清居くんは平良と対等に普通の恋愛がしたい。
…が、平良くんはずーっとマイワールドに囚われ頑なに抜け出そうとはしない。そんな平良くんにドン引きしながら、やきもきしながら、イラつきながら、何でこんな男が好きなんだと自己嫌悪しつつも、そんな平良くんを嫌いになれないし離れられない…。
前作の「主人と奴隷」のような関係から、新たな関係性へとシフトする転機を描いて居ます。
続篇がまたあるなら、ぜひもう一度2人の今後を覗いてみたいです♪
『美しい彼』でがっつりはまってたので、なかなか続きを読みだすことができませんでした
・・・が!読みだしたらもうたまりません!!
作者様の文章力のすごいこと!
なんかほんとに私の身近にいるのではないかと思うほどハマってしまいました。
続編ともありより深いところまでわかって、この二人の世界観・・・好きだぁ。
「美しい彼」を読んだ時は、よもや続編が出るとは想像もしませんでした。
一応カップルになったアノ2人、どう展開させる?
…と思いましたら、前半、世界観的には同じです。
清居は平良の思考回路はよくわかっているけど、その事を平良には言わない。だから平良は俺様帝国に居続ける。生身の清居本人を置き去りにして、脳内妄想の世界に生きている。
そんな平良は、清居に『アーティスト系で食っていける写真家になれ』と命令され、絶望しつつもがんばろう、キングの仰せなら…と工場の夜勤やフォトコンテストへの応募を始める。そして有名カメラマン野口のアシスタントになって。
この辺りから、2人の関係性に変化の兆し。
平良独自の仕事や交友関係ができたらなんとなく嫉妬したり。
平良の追っかけの知り合いによる清居の監禁というアブない事件の際、清居の為に怪我した平良を目の当たりにして、清居も鬼メンタルの神の座を降りて弱さも見せるようになったり。
清居は、平良のキモさ、ウザさ、世界とのズレ具合、そしてその情熱を自分だけ、ただ自分だけが知っているのだ、と思っていた。でもカメラマンの野口はかなり正確に平良を理解してましたね。
平良はともかく、清居の方も平良をキモウザという枠にはめていたという事。
関係を隠してたから、というのもあるけど、閉じていた2人の関係に他人との開かれた世界が加わってきてる。
お互いが狭い感覚の中で方向性のずれた恋をしてたけど、これからは視線が合ってくるような予感。
平良。唯一、自分をめちゃくちゃにする権利を持った男。この清居の自覚に悶えちゃいました。
大好きな『美しい彼』の続編。
すっっっごく楽しみにしていました!!
しかしあまりに楽しみにしすぎたせいか、他の小説が読めなくなりそうで。
楽しみが終わってしまうのが寂しくて。
なかなか開けず、新年に持ち越し。
結局、今年はじめのBL小説&レビューとなりました。
キモウザな平良と、クールビューティーな清居。
この不思議カップルにハマるか苦手と思うかは『美しい彼』を読んだ時点でわかれると思いますが。
『美しい彼』にハマったからと言って『憎らしい彼』にハマるかは又、わかれる気がします。
何が言いたいかというと、それぐらい平良ワールドが炸裂する!ということです。
※ここからは、愛ゆえにネタバレし過ぎる可能性あり。
未読の方は読まないでね。
いや~、もの凄かったです平良ワールド。
あの思考回路、世界観、思わず漏れる笑い方。
わ~超絶キモウザだ!キモすぎる!ウザすぎる~!
でもなんか楽しい!
清居は気の毒だけど、ほんと楽し過ぎるよ平良!
凪良先生は「気持ち悪い攻が好きです」と宣言されていました。
確かに文章の端々に、先生の平良への愛情が駄々漏れしていましたよ。
平良は気持ち悪いを通り越して、もう宇宙人ですよね。
同じキモウザワールドの住人である私にも、理解出来ない突き抜け感が素敵過ぎる。
始まりの部分は、前にレビューした小冊子のお話を冒頭だけ変えている内容。
そこから膨らました?お話が、ここまで楽しいものになるとは!
新脇キャラの清居の先輩女優安奈、プロカメラマンの野口がまた良いんですよ。
他にも平良の親戚の菜穂、キモウザ仲間の設楽、清居の事務所の社長など。
この人達の見事なスパイスぶりにクラクラしました。
安奈の二つの撮影シーン、好きだなぁ。
実在したら絶対大ファンになるな。
清居は一皮剥ければ、安奈以上に化けそうですね。
清居の何が美しいって、秘めたる情熱だと思うんです。
平良は清居の化けの皮を、無自覚に簡単に剥ぎ取ってしまう。
この無自覚というのが曲者ですよね。
平良という宇宙人的生き物を理解するのではなく、理解は出来ないけど受け入れられれば。
溜まって鬱屈した感情は、演技で吐き出せればもう怖いもの無しになります。
頑張れ~清居!
君の忍耐力と情熱こそが、このお話の一番の萌えポイントだから。
最後に。
読んでいて、帝国という言葉が何度か出てきます。
私の脳内では、帝○の逆襲、という言葉があのメロディと共に頭をかすめました。
宇宙の川に浮かぶ宇宙船は、睫毛のクリンとしたアヒル隊長という私の妄想。
そして、まだまだ闘いは続くのだ…。
凪良ゆう先生、楽しすぎるお話をありがとうございました!
葛西リカコ先生、素敵な素敵な挿し絵をありがとうございました。
ラストの平良の眼差しが一番好きです。
あ~楽しかった♪
『美しい彼』の続編です。
自分が好きじゃないと思っていた設定やカップルなのに、めちゃくちゃ気に入ってしまい続編が出たらいいのにと思っていた作品の続きに会えてうれしいです。
今回も平良のネガティブさ全開で、神のように崇め奉るべき存在のそばにいられる至福に酔いつつも、神様の采配ミスだからそのうちきっと修正されるに違いないという思いに振り回される清居の悲喜劇が面白おかしく描かれていました。
本人たちは至ってまじめで真剣に想い合っているのですが、信念とか意地とか周りの事情で気持ちががすれ違っていく様子が可笑しくて笑いがこらえきれませんでした。
意地っ張りでプライドが高い清居の気持ちは理解できても、平良の独特な考え方は結論だけ聞くと全く理解できません。しかし、そこに至る本人なりの理由や道筋を聞けばなるほどと思ってしまうのが不思議です。
平良の心の中に住み要所要所で彼を励まし背中を押してくれる『アヒル隊長』が名わき役でした。
そんな気持ちを大事に思ってアヒルの人形をプレゼントする清居の想いにキュンとしました。
これからもきっと、普通の恋人同士として甘えたりいちゃいちゃしたいと思っている清居の気持ちなど慮ることなくオレ様自分ルールで頑固にわが道をゆく平良が少しずつ近づいていくんだろうなと思います。
卒業後の二人の成長していく姿も見たいのでシリーズ続編を強く希望します。
「美しい彼」の続編です!
この本から読まれる方もいらっしゃるのかな?
でも、前作「美しい彼」を読んでからの方がいいと思います。じゃないと、平良と清居の関係が疑問符だらけになりそう・・・なので、ここは堪えて、「美しい彼」→「憎らしい彼」の順で読んでいただきたいです。
前作に比べると、スクールカースト描写が無い分、ヒリヒリせずに読み進められました。
その分、平良と清居のラブラブが増えたので、ずっとニヤニヤしながら読んでしまいました。
二人の恋の危機は発生しますが、もう平良と清居がお似合いすぎて、互いが互い無しじゃダメなのが、読者にはもろバレで・・・もう最高です!!あぁ、この二人をずっと見守り続けたいです!
ただ・・・この作品は、平良のキモさを受け入れられる、もしくは共感できないと、全然萌えられないんでしょうね。前作がダメだった方は、諦めた方がいいかもしれません・・・平良は相変わらずなので。
そうじゃない方、平良にバッチリ共感できた方、分かる分かると頷いた方は是非今作も!期待は裏切られませんよ!!
ちなみに、私は作中で平良が語る究極のファン道に心をブッ刺されました・・・そうだよ、血の涙を流して祝福し、御家族の幸せを祈り、DNAが受け継がれたことを神に感謝しなきゃやっていけないんだよ(笑)
いろいろ時事ネタもありつつ、最後までぐいぐい読ませるのは、さすがです。
新しい一歩を踏み出した平良を応援したい気持ちになります。
平良と清居の幸せな日々が続きますように!もう、本当にこの二人好きだわ!!
一年の締めくくりに楽しみにしていた続編が発行されて嬉しいです。
憧れの人と恋人になれても、やっぱり平良は安心安定のきもさ加減でした。そして、あいも変わらず清居との会話が噛み合ってない!
暗がりで丸まって「ありがとうさようなら」て…序盤から笑かしてどうすんねんww
ネガティブ俺様とか、ニュータイプ関白宣言とか、迷惑なら毎分の割合でかけられてるとか、的確なツッコミを入れる清居に私も「デュフフ」となりました。
もういっそのこと、二人で漫才でもしたらどうだろう。だめ?
今回、そんなにシリアスな展開はなかったですが、なんというか…人の心理としてちょっとギクッとさせられた表現もありました。
それは清居と彼のマネージャーとの会話です。
「無意識に自分の理想を押しつけて、そこからはみ出すものに不快を感じる」
芸能人に限らず、好きなものに関して自分も確かにそういう所あるなぁ、と。勝手に好きになったくせにちょっと理想と違っただけで一気に怒りがわいてくる…みたいな。
うーん、凪良さんの作品は心理描写が巧みでけっこう毎回ゾッとさせられます。
平良と清居はお互いのことをまだ理解しきれていないけど、その噛み合わなさこそ二人の魅力だと思います。ホントにこの二人は見ていて飽きないです。できることなら、この二人がおじいさんになるまでシリーズ化してくれないだろうか。
(繰り返し読みなおし、16/12/30に加筆)
美しい彼の続編が刊行されるとのお知らせを目にした時は、幻視かな?と思ったほど嬉しすぎました。
【口絵】
なんといっても、一枚目の口絵を目にした途端、感動感激!
一糸まとわぬ絡みの口絵なのですが、透明感があっておそろしいほどに純潔。
絡み絵で興奮することはあれど、感動したことは滅多にないです。
この絡みの口絵での、平良の目線が輝かしく美しい。
平良のカメラ師匠、野口さんがこの二人を撮ったらこんな風になるのだろうと思っています。
【本文感想】
平良(攻め)の清居(受け)に対する崇拝は、ネガティブ俺様的なのを通り越して、確固たる美学に成長していました。
平良の清居を想い崇める精神は、禁忌と神秘が相反する複雑で堅いゴシックのようなもの。その美学を侵犯することは、崇拝対象である清居ですら躊躇われるようなものではないかと思いました。
そんな「難しい彼」平良を受け入れる、綺麗で気高く男らしくて人間臭い清居の懐がとても温かい。
清居は平良と人間らしく触れたい気持ちがある、だからこそ、この二人には肉体的な触れ合いが必然だと思います。
直で繋がっているときは、平良は清居への死ぬほど好きでたまらない気持ちが抑えきれないから。
全体的に、清居の人間臭いところで平衡を保っているような気がします。
平良は、男か女かではなく、清居だから愛しているのですね。
だから、清居が女性で生まれていても同じように愛したのではないかと邪推。
【邪道な妄想】
実写化したときのキャスティングまで妄想してしまっています。
平良は松○○○○チ氏が素晴らしく演じそうだな、と。
平良の父は落ち着いて飄々とした小日向○世氏で、心配性の母は松○○子氏、平良の師匠野口さんは神○佑氏で、と妄想してしまいます。
しかし、綺麗で人間臭い清居のキャスティングが思いつかないです。
なんだかすみません。
【総評】
ハラハラドキドキ感動する神作です。
凪良ゆう先生 「憎らしい彼」読了
読み終えて、神よ…こんなにぴったりする2人は本当に世の中に居るのかな…と思った。冷たくて何にも興味なさそうな清居と、小さい頃から吃音を持っていつも底側の人間である平良。何の交点もないはずなお二人が出会って…そして恋に落ちた。
・愛おしい清居。
前作に平良心中の清居の象徴として登場したアヒル隊長は今作では実物化になったことがすごくうれしかった。恋人になって同棲する記念に平良に買ってあげたのに「たまたま目に付いた、万札崩したかったから」なんてさりげなく言って平良にアヒル隊長をやった清居が愛おしくてたまらない。そして平良と痴話喧嘩して別居中の清居がそのアヒル隊長を八つ当たりにしたり、抱きしめたりして…最後はやっぱり人形なんて物足りない、自分から平良のとこに駆けつけてしまった…。なんてかわいい男だろう…!
職場の人に「鬼メンタル」と言われる清居が平良だけに心を乱されるところが特に素晴らしい。平良が自分のためにまた暴走してしまって、そして命をなくしたのかと思って顔をぐちゃぐちゃにして泣いてる清居…普段人間味のないような清居が彼氏にべた惚れの普通の男の子になった瞬間、想像するだけでキュンとくる…!さらにこのラブシーンで前「悪くもないけど惹かれもしない」と評価した演出家に認めてもらったという第三者視点もすごく良い。
清居は子供の頃から自分で自分をこういう強いキャラに作り上げた、作り上げざるを得なかった。でも本当はもっと愛されたかったし、甘えたかったんだよね。平良の登場が清居の世界を一変し、彼は完璧に清居の需要を再現した。平良は無条件で自分を愛し、自分のために命かけても戦ってくれるから、平良にだけ脆い一面を見せてやってもいいとでも思ってるんだね。
だからふだんのクールさと平良だけに素の自分を晒すギャップにすごく萌えました…!(笑)
・相変わらずキモウザな平良
こうやって清居と一緒にいられるのはきっと神様のうっかりミス。だから神様がいつかこのミスを気づいて修正作業をしたら、この儚げな思い出は夢じゃないって証明できるものを残りたくて清居の写真を撮る平良が切ない。
清居は至高のキングで、清居の命令は絶対だ。高2からこうだったし、今もそうだし、これからもそうでありたい。アヒル隊長はどんな汚い川で流されているとしても、自分は最後の一兵卒でアヒル隊長に尽くす。でも清居は自分と同じ世界の人じゃないから、無理に彼を理解しようとしない。もどかしさにイラたつんだけど、平良のこういうところこそかわいいよね。
清居は自分を好きなわけがない、清居は自分と食事をするのを楽しみにしているわけがない…まさに「ネガティヴ・オレ・サマ・帝国」の王様なんだね(笑)。しかもわけわからない理由(←平良にとって)で清居に怒られるばかりの平良を見てなんだかかわいそうで、憎らしいけど逆に愛おしく見えてくる。
それに今作では平良は有名なカメラマン野口さんにスカウトされ、自分に適する仕事を見つかったところも素晴らしいと思う。恋愛の中では対等ということが大事だと思っている。前作では平良は平凡である上、吃音を持って就職さえできなさそうな大学生で、それに対して清居は業界に活躍している人気俳優。この状況だとどれだけ愛し合っていても、この先はきっと考え方がずれたりしてしまう。だから「憎らしい彼」では平良は清居と同棲するためにバイトしはじめて、 清居の勧めにフォトコンテストに応募して…清居いなかったら自らこんなことしたいなんて絶対思わないはずなのに…。彼の人生も清居で大きく変えられたんだね。
キモウザだけど仕事してる平良はかっこいい!これからどんどん活躍していつか清居の写真集を撮る日は来るのだろう…
この2人はこんなに雲泥の差があるのに、こんな雲泥の差があるこそ究極な恋に落ちたんだよね。神のミスなんかじゃない。これは運命の出会いだとわたしは信じてる。
これから清居にはもっと素直になってもらって、平良にもネガ帝国から出てもらってもいいけど…わたしはこのままでもいいんじゃないかって思ってる。だって、傲慢なキングとキモウザな下僕みたいな感じこそ彼らの魅力じゃないか。「平良は一生ダサいままでいい」という清居もまるで平良を一生閉じ込めて独占したいと言ってるみたいでかわいい(笑)。
そして相変わらずリカコ先生の挿絵、目眩がするほど綺麗!一番好きなのはやはり向かい合う格好で平良の膝に座ってて不機嫌そうにキスをねだる清居…。なんだかこの光景を見てるだけで幸せすぎて泣きだそう。見返しのページは同棲初日布団のカバーに潜り込んでいちゃつく2人と病院に見舞いきた清居に第一声を発する平良。読み終えてもう一回ここのセリフを読んでまたしんどい…。リカコ先生が描いた清居は本当に清居そのものなんだなぁと改めて感心した。繊細で、強くて、冷たくて、美しい清居…!素敵なイラストありがとうございました!
まだまだこの作品の見所がたくさんあるんだけどいくら書いても書ききれないと思う。こんなに素晴らしいお二人のラブラブなお話を書いてくださった先生、本当にありがとうございました!
作家買いです。しかもすんごくツボにはまった『美しい彼』の続編とのこと。テンションMAXで発売を楽しみに待っていました。
くっついた後の二人、しかも超絶に面白かった作品の続編、という事でどうしても期待値が上がってしまう。期待が高すぎると普通に面白くても「いまいちだった」という感想にもなりかねないので期待しつつ、ちょっと怖かったりしたのですが。
すんごい面白かった…。
なんだろ、この気持ち。すごく清々しいです。
平良くんの気持ちがすっごく良くわかる。共感はできないのに、理解できる。それが気持ち悪いのに、面白い。
清居を崇め奉り、奉仕する立場でありながら、彼って超絶な「俺さま」だよね。
だって、清居くんの気持ちなんて、彼にはどうでもいいことなんですよ。常に「自分が」どうしたいか、で行動してる。
で、そんな平良くんに恋してる清居が!
これまた超可愛い。
清居くんは俺さま気質なのに、平良くんに対してだけは彼の気持ちを推し量り先回りして行動してる。平良くんの「キモさ」を含めて、彼を愛しちゃってるんですから。この健気ちゃんめ!と萌えた…。
『美しい彼』で恋人同士になった彼らですが、ここでやっと気持ちの凸凹がかみ合った気がします。まさに割れ鍋に綴じ蓋なカップル。ほかの人とでは、彼らは「自分らしさ」を出せないよね。
清居くんと一緒に住みたくて仕事を始めた平良くん。
同じ芸能人をひたすら見守る仲間だった同僚くん(こいつは困ったチャンではあるが)の存在を経て、清居くんへの想いを再確認して。
そして、カメラを通してこれからの人生を見通せるようになった平良くん。
うん、これは平良くんの成長の物語でした。
前作もすんごい面白かったけど、今作はそれを上回る面白さでした。
葛西さんの挿絵も美しくってイメージ通り。
文句なく、神作品です。
待望の「美しい彼」の続編は、清居視点のプロローグで始まり、平良視点のエピローグで終わります。その間に本編として二つのお話――平良視点の「神さまのミスジャッジ」と清居視点の「憎らしい彼」が収録されています。
「美しい彼」が清居を指していたのに対し、続編の「憎らしい彼」とは平良のことです。前作にも増して平良に振り回されっぱなしの清居ですが、比例するように平良にメロメロで、ぞっこんで、いかれていて…そのことを自覚しているのに認めたくないとジタバタする清居の様子をベースに、本格的にカメラと向き合うことになる平良と、周囲の人達のそれぞれの愛情、そして二人が巻き込まれてしまった事件の顛末が描かれています。
平良は相変わらずきもうざですが、高校生だった前作と比べると頼もしいきもうざになっています。今の幸福は神さまのミスジャッジだからきっともうすぐ死ぬんだ…という思考回路が最高にウェットで面白かったです。清居の感じているとおり平良って清居に対しては今でも挙動不審だけど清居以外の人にはそこまでヒドくないんですよね。そして、たまに発揮する彼氏力で清居を無自覚に骨抜きにする…本当、憎らしい男です笑
清居が悪態をつきながらも平良のことを「俺の男」とか「彼氏」とかさくっと言っちゃうのがもうたまらなく可愛いかったです。20歳だもんなー。これから平良が自分の帝国…もとい頑なな自尊心の殻から出て、今より少しバランスの良いオトナになって、清居と楽しい掛け合いを繰り広げる様子をまた読んでみたいなと思いました。
前作の「美しい彼」が面白くて大好きで、その続編、しかも2年ぶりということで、否が応でも自分の中でのハードルは上がっていました。
しかし、それを超えていくのが凪良ゆう先生…今回もまた本当に面白かった。
前作で恋人同士にはどうにかなったものの、本当のところお互いがお互いを想う部分までには至っていなかった印象だったのが、今作ではさらに踏み込んだ関係になっていきます。
特に、清居が何を考えてどれだけ平良を想っているのかが伝わって来て、それでも平良は前作のあの調子だし、やっぱり2人はとことん噛み合わない。
読者としては、どちらかというと清居に近い思考回路だと思うのですが、だからこそ清居目線で話が進んで行く部分では平良のセリフに翻弄されてしまいます。
読んでいて胸が痛い、せつない、なのに平良のセリフが相変わらずぶっ飛んでいて所々で笑ってしまいます。
前作であったいじめ問題がないぶん、重苦しさは軽減されていますが、とある事件に巻き込まれながら、2人の問題が具体的に浮き彫りにされている印象です。
あとは、平良の人間的な成長も注目ですね。
清居の影響で、社会と関わらざるを得なくなる平良がどんな気持ちで困難が待っているとわかっている外へ出て行くのか…。
2人の恋愛とは別のところで、身につまされる思いもしました。
2人を取り巻く環境も変わって、サブキャラクターたちもいい味を出していますし、欲を言えばもっと続編が読みたい…。
今回も二年空きましたし、気長に期待して待ちたいです。
これはある意味、究極のオレ様攻め。
清居がいくらツンデレたくても、全くデレさせてもらえない。
全てのデレを全否定されて、ツンだけを強要されるそのストレスたるや、本当に気の毒。
でも、それでも、好きだから離れられない。
清居は離れたくないのに、平良は自己完結してむしろ喜々として離れていってしまう。
このすれ違いも、清居の方が一生懸命埋める努力をして、なんて健気なんだ!と、清居に同情しながら読んだ。
傲慢オレ様攻め嫌いとしては、例えその帝国がネガティブ・オレ・サマ帝国でも、うわぁーむかつくわー感が拭えなくて、作品としてはおもしろかったけど、清居の努力に敬意を表しても、私の趣味的にはぎりぎり萌ひとつ。
一定の関係に辿り着いた二人のその後を書く。
人気作の続編というのは本当に難しいと思います。
ただでさえ「キングと彼を崇める男」という特殊な設定の二人。
恋人になるまでなら読む側も新鮮で刺激的な気持ちになれましたが、そんな二人だからこそ「ただのベタベタ甘々の数多のカップルと同じその後なら読みたくない」という複雑な腐女子心。
そんな読みたい気持ちと読むのが怖い気持ちとで複雑な高揚感を持って手に取った今作。
そこには、今までのオレ様攻めの概念を覆すニュータイプのキングが誕生するという、BL界にとって歴史的な瞬間に立ち会えた不思議な感動がありました。
冒頭の清居視点では、
清居が完全に普通に恋に恋する男の子状態で、
おいおい最後までただのオノロケ見せつける気じゃねーだろうな…と杞憂したのですが、
平良視点に変わった途端、そんな心配も一瞬で吹き飛ぶ清々しいほどの平良のストーカーっぷり!!
恋人になって尚、平良はその現実を「神様のキャスティングミス」であり、幸せすぎるから神様は帳尻合わせてくるはず、死か清居との別れが…
なんてトンデモネガティブ妄想を炸裂させてくれます。
待ってました!
これぞ平良クオリティ!!! (笑)
恋人になっても喧嘩をしても、
ファンとしてしっかり清居の出待ちをし、熱心なファンレターを書き、一定の距離と節度を保つ。
まるでファンの鏡のような平良。
それが勘違いするなよという自分自身への戒めだとしても、存在してくれるだけでいいというのは究極の愛のかたちな気すらしてきます。
しかし、清居が慰めてほしいときですら声をかけず
「清居の気持ちを推し量ることはしない」と言い切りスルーする平良のオレ様っぷりにはド肝を抜かれました。
それは「清居の考えていることはこうじゃないか…なんて、自分の高さまで清居を引き下げて考えることなんか出来ない」というロジックなのですが…
うーん…
破綻しているようで破綻していない…。
どこまでも頑固で
どこまでも面倒で
どこまでも一本筋の通った男です。
清居はそれを「ニュータイプの亭主関白」と表現するのですが、本当に言い得て妙!
関白宣言されればされるほど、自分の惚れた弱味を突き付けられ、それでも好きなんだと思い知らされる清居の姿に悲壮感はなく、とても可愛いらしくとても幸せな姿のように感じました。
清居が自分の中で、平良の好きなところと嫌いなところが絶妙にリンクしている、という事実を自覚している辺りから、もう二人の立場は逆転しているんですよね。
ストーリーの詳細には触れませんが、芸能界だからこそ起こる恋のトラブルや事件があり、その展開や対応などに多少の無理や綻びも感じるのですが…
それが気にならない位、新しいキャラを巻き込みながら、テンポよく物語を読ませる手腕には脱帽です。
(もちろん甘いエロもしっかり織り込み済み!)
何より終盤に見せる平良の男らしさには、大逆転ホームラン級のギャップ萌え!!!思わず跪きそうになりましたとも!!!
そして一見どうしようもない平良が、少しずつ自分の未来を自分の力、自分の武器で切り開いていく様子には感動すら覚えます。
気持ち悪い攻めが好き
という趣向を一切ぶれることなく貫き通した凪良先生の潔さには敬服するしかありません。
新たなキングの誕生により、地平線の向こうにはまだまだ未知の世界が続いているのだな…と、BL界の未来に胸踊らせられた神作品です。
相思相愛なのに、なぜかすれ違ってしまうカップルなんですよね。
清居視点のお話には本当にやきもきしました。
平良はあまり歩みよらないし。
神のようにあがめたてまつらなくっても普通に愛されたいって時には思ってしまう清居。
平良は相変わらず、思考がななめ上をいっているけれど、そういう崇拝めいたところも清居は気持ちいいと思っているし。
そして、肝心のところで平良は大活躍ですよ!
バランスがいいですね。
平良はまあ気持ち悪い攻めですが、なんか愛らしいと思ってしまって(^-^)
そして、イラストは神だった葛西リカコさん本当に素晴らしいです。
いい仕事してますねえ〰
楽しみに待っていた「美しい彼」続編。
高校時代、スクールカーストの上位と下位だった二人。
若手俳優の清居と、彼を神と崇めるストーカーのような平良の 元同級生二人が
大学生となり、何故だかカップルになって半同棲中。
吃音があって超ネガティブ、妄想が明後日の方に暴走する、きもうざ平良と
強気で努力家、メンタル鬼と言われるけれど、
本当は普通に愛を求めている清居の
噛み合わない会話に爆笑しながら読み進める。
カップルにはなったものの、お互い唯一無二に求めてはいるものの、
ねじれの位置にいるような二人が、事件に巻き込まれたりしながら
お互いを理解し(以前よりは!)、向かい合って求め合い、
そして、将来に向けて光が見えてくる。
ワクワク、ゲラゲラ、ドキドキ、ゲラゲラ、ハラハラ、ゲラゲラ……
そして、後半キュンとして、更には二人の神聖でエロい交わりに心奪われ、
最後は彼らの成長と変化に、暖かな涙が零れた。
清居視点のターンの、可愛いことったら!もう、抱きしめたいっ!
超ネガティブな平良の、その突き抜け方故のひっくり返った俺様ぶりや
(平良は清居をキングと崇め奉るけれど、実は清居は平良に叶わない!
本当のキングは誰?!笑)
その芯に眠る才能の描き方も、秀逸。
清居を囲む親族の雰囲気や、新たに出会った清居の俳優仲間、
写真の師匠の野口など、脇役のキャラクターやエピソードも魅力的。
葛西リカコさんの美しい絵がそれを彩る。
クスッとしながらも叙情的でシリアスだった前作を、
遙かに凌駕するパワーを持った続編。
文句なしに神をつけます。
続編でると噂を聞きかじってからずっと楽しみでそわそわしてた大好きな『美しい彼』の続編。初めて読んだBL小説だったし、人気がある作品への先入観で良く感じてるだけなんじゃないかって思ったりもしてたのだけれど、発売前に前作を読み返してやっぱり面白くて、続けて続編を読んでこれまた面白くて、そういうの関係なしに私にとって大好きな作品だなあと再確認させられた。
今回は前作と比べてシリアスさはなくなり甘みとコミカル色が強くなった感じ。
清居と平良のやりとりや心の中でのツッコミが面白くて何度も笑わせられた。
平良が同棲のための初めてのバイトに血反吐吐いてもやり遂げるって言ったのに対して、そんな気負うな、おまえのひとりやふたり食わすくらい…って言いかけて「今のは嘘だ。馬車馬のように働け。俺に迷惑かけたらその場で捨てるぞ」と慌てて言いなおす清居(笑)
こんな素直じゃないこと言った後で、「今日はするからな」と、自ら平良の膝に座る清居が最高にかわいかった。
くっついた後のカップルの話だし、新キャラが2人の関係に亀裂を入れてくるみたいな定番の展開(これはこれで嫌いじゃない)を想像していたけれど、そういう波風じゃなく、それぞれの成長していく姿というか、着実に時間は流れて未来へと歩んでいる姿を軸に書かれたストーリーが凄く読み応えがあってよかった。
前作では、狭い窮屈な世界からの解放感を感じさせたけれど、今回はそこから更に世界が広がっていた。
あとエロシーンが、清居が平良のことを大好きで大好きで堪らないって気持ちが伝わってくるのが凄くよかった。くっついた後のカップルだとマンネリさを感じて読むのが退屈だったりするけれど、前作より断然好きです。
清居の方からの初めてのフェラも想いの強さに突き動かされての行動って感じがよかったし、そのおかげで鏡の前でのプレイとか普段は読者へのサービスって感じがありありと感じられて苦手なのだけれど、これは嫌な気持ちにならなかった。
個人的な見どころは、平良が両親の前とか安奈の前で清居語りを炸裂させて変な空気を漂わせるところ(気まずい清居が面白かった)
と、清居に危険が及んだとき怒鳴る平良が初めて奇跡的にかっこよかったところ。
いざって時は彼氏力を炸裂させる平良。
波乱を経て、清居の想いが恋から愛に変わり、絆が深まったように感じた。
もう読み終わって胸がいっぱいです。
そして言うまでもなく葛西さんの絵もサイコーでした。
カラー絵とかもう神々しいし、凪良さんも書いてる通り「美しい彼」ってタイトルへの説得力が凄まじいです。
電子版出たらまたSSついたりするかな?出たら絶対買います。まだまだ2人の話を読みたい。
前作の「美しい彼」の続編ということで急いで購入しました。
相変わらず美しい表紙と、透明感のある挿絵に期待度はマックス。読んでいくうちに受けの可愛らしさと攻めの盲信ぶりに笑っていました。
前作では攻めのオレサマぶりばかりに注目し、受けのツッコミに頷くばかりだったのですが…。今作の受けの葛藤にニヤニヤが止まりませんでした。
今作は、とにかく受けが可愛い。
俺様でキングで鬼メンタルと呼ばれるのも頷けるほど正論で切りかかってくるのに、攻めを前にすると構って欲しいし愛されたいし一緒にいてほしいの可愛い受けがひたすら いとしかったです。
前作でもツンデレを発揮していたのですが、攻めなんてうざきもいなんて罵倒しながらも、攻めといる時間を大切にしているツンデレを発揮するところも堪りませんでした。以前よりツンもデレも甘くなっていて、また攻めのオレサマぶりの前に振り回されている健気さも可愛らしい。
また攻めのオレサマぶりもやはり凄まじいことに。
受けを盲信し、受けが健気に愛らしく甘えてきても受けの気持ちは読み取るつもりもないと宣言。その姿はまさに信仰でした。そうですよね、神様が何を考えているかなんて凡夫には分かりっこないんですから、その思いを汲み取るなんて畏れ多いですもんね…。
まぁそれで受けから「俺は神様じゃない」と怒鳴られるわけですが、止まらないオレサマワールド。
一見受けに振り回されている攻め。ですが彼自身は己のレールを敷き続けているため、振り回されるどころかマイウェイを猛進。結果、受けは振り回されて攻めの隣を並走せねばならないわけです…。
通常の攻めは本当に陰のある大人しい青年で、前作でも受け以外にはそのオレサマぶりを発揮していなかったのですが、今作では受け以外にもそのオレサマ被害者が現れていました。
そんな新たな被害者に共感しつつも、嫉妬する受け。やはりオレサマワールドを貫く攻め。お似合いのカップルです。
凪良先生の作品には泣いたりニヤニヤしたり胸が苦しくなったりと忙しかったのですが、今回はニヤニヤの割合が高かったです。
受けも攻めも前作の独特な世界の完成度を高めた印象で、前作がお好きな方は存分に楽しめる内容だと思います。
また私自身前作の受け攻めの世界にだけ注目していたのですが、今作ではそれぞれの俺様ぶりが楽しめたので、前作以上に受け攻めを堪能したいという方はもっと楽しめるのではないでしょうか…。
(というか私はかなり楽しみました)