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作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
事情でまとまった金が必要になり割の良い運転のバイトに応募したら、デリバリーホストの送迎だった。
男娼のシロは売れっ子で、信虎は付き人として毎日ホテルに送り届けるが、たちの悪い客もいてシロを助ける。
自己肯定感が低く自虐的でもあるシロを見守り助けるうちに、信虎は彼を好きになっていくというお話。
生い立ちや過去の出来事等が原因で自虐的に自分を投げ捨てるみたいに生きている人が、心の温かい人に出会って包み込まれて恋をして、生き直すような、そういうお話はBLでよくあると思います。
本書もそういうお話なのですが、読んでいる最中はそんなことを一切思わず、作品の雰囲気に飲まれるように読んでしまいました。画力も素晴らしいですがそれ以上に、読者を世界観に溶け込ませるそういう力を感じます。わたしは読んでいる間、シロと信虎のいるこの街に居るような気持ちになっていました。
二人のキャラクターもいいですが、大人組というか春さんも時雨さんもすごくよいです。
特に時雨さんが魅力的だからこそ、シロの心の闇が際立っています。あのときの絶望感が手に取るように分かる。人生で初めて見出した一条の光に、手を伸ばした瞬間に暗闇に閉ざされたのです。もといた闇よりももっと深くもっと暗く感じたことでしょう。
それ以降のシロの日々がどれほど無意味で無機的であったか想像に難くないです。
そこから引っ張り上げた信虎は本当にすごいと思います。信虎に時雨をかぶせて見ている所もあると思うのですが、でもこれから二人でやいやい言いながら暮らして行って欲しいなと祈るような気持ちでいます。
シロの本名、手書きの崩れた筆跡で知れて、ぐっと来ました。
それから本書のタイトルの意味も、最後のページで頭文字だと分かるのもよかったです。
2016年の作品でした。雰囲気もセンスも何もかも、8年も前の作品とはまったく思えません。名作と語り継がれる所以ですね。
スピンオフもあるようなので、そっちも読んでみます。
私は電書で読んだのですが、最後のページに断り書きがあり、帯とカバー下の書き下ろし部分、特典ペーパーは収録してないということでした。御注意ください。(今後変わるかもしれませんが)
妹の借金を返済するためゲイ向けデリヘルRainの運転手を始めた信虎。人気の男娼シロの付き人となるけれど、信虎を顔と体が好みだと誘ってきたかと思えば全てが投げやりで無気力。これしかできねぇから…と呟くシロには過去何があったのか。ヤバい奴と思いながら危なげなシロから目が離せなくなる信虎で…。
シロの抱える苦しみと悲しみ、想いを寄せた相手を失う恐怖。その全てが痛い程に伝わってきて、信虎が全部受け止めて頑張ってくれる人で本当に良かった!
人は変われるしどん底から抜け出す事も出来る。隣りにいてくれるその人が、心も体も温めてくれるから。
ナツメ先生の過去作、ひとつ読み返し始めると通して全部読みたくなる不思議。
重たい話だとわかっていても闇の先にある救済部分のあたたかさに浸りたくなってページをめくる手が止まらない。そんな魅力に引き込まれます。
愛に飢えていた自分に初めて熱を与えてくれた時雨との別れは、シロの心が凍っていく充分な理由となって。
信虎と出会わなければそのまま壊れてしまっていたのではないかと恐ろしくなるほどに彼の行動は痛々しく、そして敢えてそれを選んでいることが本当に悲しかった。
でも。自分で自分を縛り付けてその場所からあえて動けないようにすることで、シロは生きている実感を得ていたところもあったのかもしれません。
そんな自分を大事にするという概念がない彼の偏った思考の中に信虎が入り込んだことで、少しずつシロの心が変化していく様子に目が離せませんでした。
何かと世話焼きで首を突っ込みたがりな信虎にペースを乱されて、たくさんぶつかり合いながらも。
どこまでも真っ直ぐな信虎の想いが伝わり、もう一度人の温もりを信じてみようとシロが思ってくれたことに感動したのでした。
苦しくてものすごくツラいシーンもたくさんありますが、「終わり良ければ全て良し」と思えるくらいに素敵な結末で、読み応え抜群な作品でした。
スピオフを先に読んでいて、元を読まねばと思っていたのですが絶対痛い、とわかっていたのでめちゃくちゃ二の足踏んでいました。
痛い〜‥
でも攻め的にはいちばんマトモというか、カタギの男だったのでとにかく幸せにおわってほしいと願いました。
NIGHTSBEFORE〜の春もめちゃくちゃ痛いのですが、シロは、もう幼児虐待もはいってくるのでキツイですね。虐待の時期が人格形成期だけあってそれに囚われているシーンが辛いったらないです。
それに攻めはカタギの男なだけでハイスペでもヒーローでもないので間に合わなかったりすれちがったりシロを見失ったりでヤキモキしてしまいました。
スピオフ作のほうがラスト重ためなのに比べて、こちらは明るめのラストってこともあってホッとしました。
ドラマCDを聴いてから読んだ感想です。メイン三人が声のイメージよりめちゃくちゃ人相悪くてびっくり笑。あとCDより虎の存在感があってキャラが濃くて表情豊かでした。んで絵がカッコ良すぎる…!粗野な物言いとか仕草とか、男臭くてカッコ良い!各話の表紙も好きでした。
虎はほだされていく感じで、反発と拒絶を繰り返すシロに勝手に情をかける形で寄り添っていきます。さすが妹の借金のために働く兄です。見た目とのギャップ萌えもあってきゅんきゅん!
一番刺さったのは、ソファの前で物理的に寄り添うところ。虎の包帯に配慮して拭き掃除をするシロの小さな変化も見れて、大好きなシーンです。
時雨との回想はやっぱり辛いな…。絶望から初めて希望が見えたのに、さらに下まで落とされて。それでも時雨を追いかけるんじゃなくて、一人で生きようとするシロに泣けました。虎は死んでも死ぬなってやつだ。
終わり方もすごく良かったです。時雨の喪失を乗り越えたと分かる描写になってて感動。後日談的な二人の日常ほのぼのも微笑ましくて好き。
絵柄とストーリーが綺麗に合ってて引き込まれる空気感でした。キャラや話がどうというより、全体の雰囲気やどっぷり浸かりたくなる世界観に惹かれます。このまま貫いて欲しいなあと思いました。作家買いしますので!
付き人×デリヘルボーイ。日給二万につられて面接来たらゲイ向けデリヘルだったよ☆というポップな?話。90分2マンとかいっめナマナカ誘って違約金むしりとる、ちょっと黒めのデリです(攻はコワモテなのではまっているけど善人)。
危なっかしくて放って置けない系受のシロ。過去めちゃくちゃ重いです。父親からのセーテキギャクタイに、15から(もしくはもっと前から)ウリしてて、信じられると思った大事な人を失って。そりゃ、心も閉ざすよなあ。
そっからなんやかんやあり、ハピエンです(ハピエン厨なので一安心)。シロはこれからどうなるのかな?という疑問は残る。
二人の初セッのときの、シロの
「俺 好きな奴に抱かれるの 初めてだから」
がパワーワードすぎる。だいすき。
初読み作家さま。
まず絵柄がとてもカッコいいですね。顔が良い!
ストーリーは男娼ものの王道ど真ん中でした。でも王道が極まると、全然陳腐じゃなくなるから不思議です。
不幸な生い立ちで、心を殺して売りの仕事するシロ。しかも守ってくれた大事な人を、二人で新しい世界に踏み出す直前に亡くすという、もう切ないを通り越して悲惨な経験をしています。そんな諦め切ったシロを救おうとする虎が、顔も性格も男前で良かった!
そして今は亡き時雨さんの存在。彼の温もりを思い出すシロには泣けました。
王道のストーリー展開ですが、キャラが皆魅力的で、表情や感情の描写が上手く、引き込まれて一気に読んだ作品でした。欲を言えばもう少し捻りがあれば良かったかと思います。
スピンオフも是非読んでみたいです!
ナツメカズキさんの、雰囲気のある作品、毎回、大好きです。シリアス+切ないトーンのお話で、色々考えさせられ、読みえたあとも余韻を楽しませていただきました。
妹の借金を返済するため、男娼(シロ)の付き人となった新虎。見た目はややヤクザっぽいですが、芯はしっかりとしていて心優しいキャラクターです。一方、ゲイ向け男娼・シロは新虎の顔と身体が好みだといいセクハラを繰り返す日々。しかし、心の奥底で傷を持ち、悲しみを抱える。そんなシロを気にかけ、光を与える存在となるのが新虎です。後半でシロが言った「こわいんだよ...お前を好きになるのも 失うのも」というセリフがとても印象的でした。お互いが支え合うのが愛なんだなと感じるシーンでした。ノンケの新虎がシロに落ちていくのが分かりやすく描かれていてとても読みやすいストーリーでした。
何が言いたかったかいうと、最後はしっかりハッピーエンドでほんとうに良かったです!!!
ナツメ先生は「I HATE」に続き2作目。
この後「NIGHTS BEFORE NIGHT」「バイ マイ サイド」を読みます。
I HATEは粗さを感じましたが、本作は完成度がグンと上がっていますね(偉そうにすみません)さすが高評価なだけあると納得。
のっけから、信虎が黒髪短髪長身いい体いかついイケメン、ソラが憂いと色気ある美形で、身長差もバッチリ、2人ともタイプ〜いい雰囲気やん⤴︎
この2人がどうLしていくのかしらん、とドキドキワクワクしました。
と、思ったのも束の間、そうだ、シロは訳あり、しかもこれ相当の過去があるよね、と想像した通りのエピソードが続き。
時雨との唯一あたたかい関係も、あんな形で終わってしまったのかと(悲)
かけおちする流れで、直前に不幸に見舞われ、添い遂げられないのって、古典的な定番で、まさかこんなスタイリッシュなBLで見られるとは思いませんでしたがw
信虎の性格は、居酒屋をやめる時、後輩や周りに慕われる様子などで、情の厚いいい奴なんだと示していたんですね。
そんな信虎が時雨と重なってしまい、突き放そうとするシロ。
シロは自分は売りをするしか生きる道がないと思い込まされてきたけど、そんなことないと言ってくれたのが時雨と信虎なんですね、
そんなシロが今更、生き方を変えるのは怖い。でも信虎に惹かれる。
信虎があきらめず食い下がってよかった。
くっつくくだりも萌え〜、
シロが泣き止まなかったから手が出せなかった信虎。やっぱりいい奴。
シロがかわいかったり、信虎がかっこよかったり、2人のやりとりが萌え萌えだったり、好きな場面を挙げるとキリがありません。
タイトルはモッズコートから、と見せかけて、曲名だったとは!?しかも先生オリジナルの曲名。
ラストで冒頭のシーンにつながるのが、やられた〜!とかっこいいです。
正直な所、ヤクザモノのBLの何作かで見たことあるようなシーンや設定が何ヵ所か見受けられましたが、ヤクザ、売り、を題材にする場合、どうしても被ってしまうことはあるんでしょうね。
BLあるあるの場面を見ると、またそれか〜と思っちゃうことは多いんですが、攻めが受けのほっぺに触れて、受けが頬を赤らめうっとりしながらスリっとするのは何回見ても萌えます。
もちろん、信虎がシロにそれをするシーンもいいわぁ〜となりました(2回はあった)