愛の蜜に酔え!

ai no mitsu ni yoe

愛の蜜に酔え!
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神109
  • 萌×261
  • 萌23
  • 中立11
  • しゅみじゃない4

158

レビュー数
35
得点
869
評価数
208
平均
4.3 / 5
神率
52.4%
著者
樋口美沙緒 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
街子マドカ 
媒体
小説
出版社
白泉社
レーベル
花丸文庫
シリーズ
愛の巣へ落ちろ!
発売日
価格
¥648(税抜)  
ISBN
9784592876847

あらすじ

クロシジミチョウ出身で天涯孤独の里久は、クロオオアリ種の有賀家で世話になっている。次期王候補で片想いの人でもある綾人が病気と知り、治療のため星北学園に編入するが!? 
擬人化チックファンタジー!

(出版社より)

表題作愛の蜜に酔え!

18歳,クロオオアリの次期王
16歳,クロシジミチョウ

その他の収録作品

  • あとがき&おまけ(SS「王子様のお人形」)

レビュー投稿数35

No Title

今作も泣かされました。
樋口先生のムシシリーズ、感情がもってかれるのですごく疲れます。
が、読んじゃう。

絶対的な女王に縛られる綾人、クロオオアリの助けがないと生きられない里久。

綾人と里久ががんじがらめのしがらみから抜け出して、それぞれが少し大人になってしっかりと自らの足で立って勝ち取ったふたりの暮らし。
最後は文句なしのハピエンなんだけど、
それまでの道のりはまぁ辛かったですね…
どうしていつも、いたいけな受けが拉致られるんだ…涙

カフェのテラスで綾人が手紙を書いてるっていうあのくだりが大好き。

0

つらい痛みを乗り越えて、2人で叶えた初恋

ムシシリーズ第2巻、綾人と理久のお話。
ストーリーは王道ラブロマンチック。
エロ度は少なめとなっているけど、個人的には設定がどエロく感じます。

1巻の澄也と翼でも、タランチュラの毒が媚薬のように作用したり、糸が触手のように動いたりなど、ムシの特性を生かしたエロにドキドキしましたが、この綾人と理久の体液のやりとり…(意味深)

クロオオアリの綾人が出す蟻酸と、クロシジミチョウの理久が出す甘露が、お互いが気持ちよくなる快楽どころか、生命そのものにまで作用する(それがなければ生きていけない)というところが、すごくエロいと思うんです。
甘露はなければないで、クロオオアリは生きていけるのかもしれないけど、一度その味を知ってしまえば、それを得るためにすべてを捨てるくらい虜になっちゃうわけですよ。
最後ようやく2人が本当の意味で身体を繋げるシーンは、その言わば命の源、を互いに与え合う喜びが伝わってくるようで、まさにハピエン、ひとつになる幸せに溢れていました。

そんなふうに身体面でも離れ難いふたりですが、お互いの心には幼い頃からの淡き純情が。
まさに初恋を叶えるストーリーです。
理久はたったひとり、最後のクロシジミチョウ。
すぐに枯れてしまう花の命さえも愛しんで絵に残しておこうとするような、あらゆるものに愛をたくさん注ぎたい、心の優しい子です。
理久は狭い世界に閉じ込められるようにして生きていますが、そのなかでほんのわずかな繋がり(天ちゃん)や過去の思い出、写真からふくらませた温かな風景などを絵にして、その絵柄で焼き物を作るのがとても好きで、なんというかその愛の表現が、もうとても健気でたまらなくて…
なので、その理久の愛そのもののお皿を綾人が割ってしまったとき、同じように理久の心もこなごなに砕け散ってしまいました。

でも、綾人の心もやはり同じように砕けてしまっていたんですね。
子供なりに覚悟を決めて理久とともに駆け落ちしようとした綾人が、仕組まれた別離によってひとりになってしまってからずっと、綾人も壊れていました。

理久といることだけが望みだった幼い綾人が、周りにも、そして当の理久からも「王になれ」と望まれていると誤解し、感情をなくすしかなかった綾人。
理久に憎しみや悲しみをぶつけるようでいても、それでもふとしたときの優しさや好意が隠しきれず、綾人の心には、どこにも行けない愛が膿んでしまっているようでした。

つらい目に遭い記憶喪失になってしまった理久の痛みはいかばかりか。
自分を忘れた理久を前に、どれだけの後悔と自責の念が綾人を襲ったか。
心の苦しみを少しずつ癒していったのは、幼い恋心の過去をやり直すかのような文通で、この辺りからの流れが本当にかわいいかわいいかわいい。
街子マドカ先生の挿絵の理久に(手紙読んでる)心をむぎゅっと掴まれます。
理久が意を決して関西にいる綾人に会いに行くところで、ものすごーく可愛さに胸を打たれた文章がありまして。
P243
自分は綾人に好かれたら、嬉しいのだと気がつくと、理久はあまりにドキドキして、息ができなくなりそうだった。

なんて可愛いことを書くんだ樋口先生。
こういう文章がすきなんだよなぁ…
読者を虜にして離さない甘露のようです。

ふたりを引き離した有賀の女王ですが、私は彼女をあまり憎めません。
家を背負う覚悟を貫いているからかな。私情じゃなく。
血の強いものを王にしなければならない、そして絶滅に瀕したクロシジミを最後まで守り抜かなければならない。
彼女もひとり戦っているのだと思うと、綾人と里久の苦しかった紆余曲折も、けして全く不要なものではなかったと思うのです。

最後やっとやっと甘露を口にした綾人。
このシーンを楽しみにしていました。
ありがとうございました。

書き下ろし、綾人の溺愛ぶりがたまらず。
ようやく全ての愛を注げるようになったんだもんね…愛と慈しみにあふれた世界で2人が生きていることを、いまも想像しています。

0

一度は引き裂かれて…”繋ぎ合わされた二人の絆に涙

ムシシリーズ最新刊を読んで完全にハマり、順番通りではないのですが一冊ずつシリーズ作品を読んでいます。

まだ2作品しか読んでいないんですが(こちらを合わせて3作品)、どの一冊も毎回毎回読みながら泣いてる。自分でもびっくり。。

こちらの「愛の蜜に酔え!」は、既読3冊の中で一番攻めが可哀想というか、救われてくれーー!!と強く思わされた作品でした。

記憶を失った里久に拒絶され震えながら背を向けて涙を流す綾人の姿が、もう、たまらなく切なかった。。( ; ; )

そして、里久(受)が強く変わっていく様子、自ら立ち上がって行動しようと変容していく様子が頼もしく力強く、ぐーっと胸を打たれる感動がありました。

それぞれの生態から、共依存的な関係でないと生きていけない二人。
体の弱さもあって、一見受けの里久の方が綾人(攻)に一方的に寄りかかっているように見えるけれど、実は綾人も里久以外の人ではきっとだめで、心は救われない。

一度は引き裂かれ、粉々に砕けてしまった恋の破片をもう一度繋ぎ合わせた二人の絆に、胸が震えて仕方ありませんでした。

そしてシリーズ全般に言えることですが、種族ならではの特徴を使ったえちが…たまらないよーーーー…!!
蟻酸を注入しないと生きられなかったり、胸から蜜が出ちゃう描写がなんともエロス。。最高でした。

はー……なんて最高のシリーズなんだ。まだまだ未読作品があるので、一冊一冊大切に読んでいこうと思います。

週の始まりから徹夜して読んだけれど、悔いなし!!文句なし!の、神作品でした。
これからの二人に幸あれ…!!!

最後の攻め視点のお話も、執着溺愛っぷりが伝わってきてにんまり( ̄ー ̄)
はあ、、最高。。

0

No Title

かなりこのcp好きかもしれない…。里久もまた健気受けだけど前作よりキツイ目に遭ってる…しんどかった…。しんどかったが記憶をなくしたあと、綾人とまた距離を縮めてついに気持ちが爆発する瞬間よかったなぁ。記憶が戻るのもあのバリバリに割った食器を綾人が全部くっつけてそれを手に取った瞬間というのがいい。綾人もかわいそうだった…ひどいところももちろんあるけど。運命に翻弄された2人という感じですちょっと泣いた…。

0

綺麗で切なくて。

今まで読んだBL小説の中でベスト10に入るくらい好きな作品です。

BLを読み始めたばかりの頃は、ファンタジー要素のある作品にはあまり興味がなかったので有名だとは知りつつも読んでいませんでした。
「パブリックスクール」がとても良く、同じ樋口美沙緒先生の作品だということで、“ムシシリーズ”を読んでみることにしました。その中であらすじと設定を読んで一番気になったものを読もうと思って手に取ったのがこの作品です。

結論から言うと、とてもとても良かったです。
ムシシリーズは、他の作品で言うところの身分差と、虫の生態を組み合わせた唯一無二の作品だと思います。身分差ゆえの行き違いが切ないです。そしてなによりクロオオアリとクロシジミチョウの共存関係がうまく作品の中に落とし込まれていてとても面白かったです。
気になって読み終えた後調べたりして、勉強にもなりました。

男性同士の恋愛の葛藤は全く描かれていませんが、普通の恋愛小説としてでもすごく面白い作品だと思いました。

一番この小説で好きなのは、綾人のグンタイアリの病の設定です。怒ると目も髪も金色になるという特性が話の展開のなかですごく綺麗に描かれています。
とにかく綺麗で切なくて最高の作品です。

0

黒アリx黒シジミチョウ

2012年の人気作を今頃読んで、びっくりしたのは、
黒オオアリと黒シジミチョウの関係、これは、作品内の妄想じゃなくて、
本当に自然界でそういう関わりが有るんですね。

★「シジミチョウの幼虫がアリを操っていることを発見 - 神戸大学」
・・・シジミチョウとアリは、異なる生物種がお互いの利益を交換しあう「相利共生」の代表例として知られています。
・・・「好蟻性(こうぎせい)昆虫 代表的なのが、シジミチョウの仲間です。 化学物質の力でアリを欺くチョウ.
・・・シジミチョウ -アリと共生するチョウ-: アミメアリに随伴されるムラサキシジミの幼虫: 幼虫はアリに蜜を提供し、・・

驚いた。・・綾人が、まるで悪いことをしてしまったように描かれているけど、
実際は、里久が無意識に出す化学物質の為に起こしていた衝動じゃないのかな。

短命で病弱な里久だけど、捕えようによっては、黒シジミチョウが、一方的に幸せな環境を黒アリ族から得ている物語だった。
面白いだけじゃなくて、昆虫世界の勉強にもなりました。

0

攻めの嫉妬が大好きなんだよなあ

ムシシリーズ2作品目!
これはわりとシリーズ序盤の作品なんだけどこの作品単体で完結してるので最後の最後に寝かせてました
今回はハイクラスのクロオオアリ✖️ロウクラスのシジミチョウ

.
全然知らなかったけどシジミチョウって蟻と一緒に暮らす種なのね。シジミチョウが蟻に甘露をあげる代わりにシジミチョウは蟻から蟻酸を貰うギブアンドテイクでできてるらしい(ふーーん)

今回のお話はシジミチョウで身体の弱い里久(受)が有賀家の次期王 綾人(攻)と再び再開し、恋に落ちるお話になっております☺️❤️もう自分は黒髪センター分けが大大大好きなので綾人のビジュたまらんかったです
.

2年前の過去でお互いに誤解があってわだかまりのある2人がある出来事をきっかけに同じ学園に通い、2日に一回逢瀬をする事に。『お前なんか好きじゃない』といいつつ情事の時は冷たく出来なくて未練タラタラな綾人が萌でした正直2年前の事でこんなに食い違ってるのになんで最後の最後まで気づかないんだ?って思ったけどなw
.

愛の蜜に酔え!は、綾人の里久への愛が深くていいですね〜、攻めが勘違の嫉妬で激怒したり、普段キツイ態度なのに受けが苦しんでる時には誰よりも紳士でいてくれることが大好物なのでそこも良かった

なんやかんやありながらも、最後は2人に憚る障害やすれ違いも万事解決し、幸せな世界線で安心しました‍♀️

0

シリーズ2作目

「愛の巣へ落ちろ!」よりも好きでした。色々突っ込みたいところはあれど、「愛の巣へ落ちろ!」同様にテンポいいし読みやすいし、娯楽としては自分に合っています。

終盤までの里久のうじうじ加減や、対話しないことで生まれるすれ違いにはうんざりしていたのですが、それを上回って綾人が好きでした。
王になる血統、優秀な頭脳、穏和な性格を持ちながら完全に恋に溺れた男…もっと楽な生き方があっただろうに。里久にしても綾人にしても、天ちゃんの「世界が小さすぎるんだよ」のセリフの通り、世の中互いだけじゃないぞとは思う。
おそらく柔和なお顔の作りであろう彼が、金髪を振り乱しながら皿を割りまくる情景を想像するだけでかなり好き。駆け落ちを目論みそして失敗するあたりの若さと浅はかさもかなり好き。成績優秀でも、狡猾で策略家タイプではない賢い子なんだと思うと可愛い。
里久に出会わなければ平和な人生だったのでしょうけど、おまけSSで微塵もそんなこと思ってなさそうで、やや狂気すら感じさせる彼が非常にいいです。

天ちゃんが里久に「次の男はお前のこと好きになるって」と言うのだけど、男確定なんかい!って突っ込んでしまう。そう、最初に書いた通りツッコミどころは満載なんですよ。

萌〜萌2

0

キレ過ぎの攻め(病気)×無知受け

虫シリーズ、気になった巻だけツマみ読んでるんですが、このお話の世界観を受け入れないと終始ポカンとしてしまいがちです。特にこのお話とか。

なんか冒頭から薄幸の地味メン(受け)が、仲が良かったのに突然自分をフッた攻めが病気ってんで、それを治せるのは自分しかいないとか言うもんだからそれまでずっと会ってなかった攻めに今、会いに行きます……ってところから話が始まります。
そっから攻めがサ◯ヤ人化する病気(金髪になってやたらとキレやすくなる)で、治療法は受けとのセックス……ということで訳もわからぬままベッドイン。
キレやすくなってる攻めは、困惑気味の受けを有無も言わさず無理矢理抱き、何かあればキレ、受けが泣けばヘニャヘニャ、受けが他の男といればキレ散らかし、となんだか忙しい様子。

前半の受けは何も話が飲み込めていないので、終始「なんなん?」って感じで、それに対して攻めはキレ散らかしまくるので私も一緒に「なんなんなん???」って感じでした。
そっから名探偵◯ワロかよ、みたいなネタバラシが展開され、攻めが「俺は幸せにはなっちゃいけないんだ…!」とか面倒くさいことになりつつも二人は幸せなキスをしてハッピーエンド……。
まぁ、二人が幸せならそれでオッケーです。


とりあえずこのシリーズの癌は狂った大人で、そりゃあこんな大人の下で育ったらみんな狂わざるを得ないよね……みたいな話でした。
受けが白痴系と健気の合わせ技で泣かせるんですが、それよりも後半のネタバラシがちょっと馬鹿っぽくて涙が引っ込みました。

余談。
攻めがナイフみたいにキレやすいのは病気の所為、みたいな書かれ方してるんですが、BLの攻めって大体こういう面倒くさい拗らせ方してる攻めばっかなんで、ちょいちょい「キレやすいのは病気の所為」って台詞を見て「そういやそうだった…」とハッとすることが数回ありました。じゃあ病気でも無いのに、やたらとグジグジギャアギャア騒いでるBLの攻めって一体……いやでもこの攻めが普段菩薩系なのか……?ならなんかそういう菩薩要素を病気克服後に見たかったです。

2

激しくすれ違う恋の行方!

なぜか未読だった本作ですが、
シリーズ再読の中でようやく読んでみました。
正直いうと、あまり萌えられなかった……

ハイクラス・クロオオアリの綾人とロウクラス・クロシジミチョウの里久。
クロシジミはクロオオアリから蟻酸をもらわないと生きていけない生態なんですよね。
自然界でもクロオオアリに擬態して世話をしてもらうのがクロシジミの特徴です。
こんな世界があるなんて知らなかったなぁ。
とても不思議ですよね……と、普通に感心してしまいました^^;

二人の恋はすれ違いの恋ですね。
綾人も子どもだったと思うくらい、
里久に振られたと勘違いした後は冷たく当たりまくる。
クロオオアリから怒りでグンタイアリとして定着してしまった綾人でしたが、
結果的に有賀家から解放されて自由になれました。
里久もまた、綾人から定期的に蟻酸を貰えることになって元気に、
自由になりました。
色々あったけど、結果的には良かったのかなと思います。

あまり記憶喪失という展開が好きでないこともあるのと、
記憶喪失中の里久が積極的なのもあって違和感を感じてしまいました。
ただ、遠距離中の綾人の健気さには萌えた♡
カフェで2日に一回手紙を書くエピソードにひっじょーに萌えました(〃ω〃)

ただ、涙が止まらないほど泣いてしまった他の作品ほど切ないと思えなかったので、そこが自分の中で残念でした。

0

振り回される

ムシシリーズ第二弾。クロオオアリとクロシジミなので、気楽に読み始めたら内容が痛かった。周りにあまりに振り回される二人が気の毒すぎて萌がやや減少したため、萌にしました。もう少し強い二人の方が好きなのかもしれないです。本編270P+あとがき+後日談9P。

絶滅危惧種のクロシジミである里久(りく)。クロオオアリの有賀家で保護してもらっていますが、ある日、女王から「もう蟻酸は与えない、今後はパートナーからもらえ、また、綾人が病気になったのでその治療に役立つように」と言われ、綾人の通う星北学園に一時入学することになり・・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
天ちゃん(テントウムシ、有賀家のアルバイト)、有沢遥(綾人と同じく王候補)、有塚(有賀家の分家筋、星北学園生徒)など。
澄也もちょびっとだけ出てきました。

**内容に触れる感想

出会った頃の二人は幼過ぎて、大人の思惑どおりに振り回されて、気の毒過ぎて。
有賀家女王様の思惑は分からなくもないのだけど、それで子供たちの人生を大きく左右してよいものでもないし、だからといって酷いと女王を責める気持ちにもなれず、もやもやしたので、萌が減ってしまった感じです。

二人して酷い事態を乗り越えて、なんとか二人の新しい人生を勝ち得て終わったので良いのですが、後日談の9Pだけじゃ甘さが足りなーい。もっともっと甘いお話を読みたい!!!
二人の同人誌を探してみます・・

0

虫シリーズの2作目

虫シリーズの2作目です。
現代の文明が滅亡し、生き残るために虫と融合した人類の世界が舞台で、虫がカギとなるとても独特な設定です。
シリーズは出版順ごとに読んだ方が理解がし易いかもしれません。
特に1と3と4は繋がりが深く、6と7はほぼ前編後編です。

今作はクロオオアリの綾人×クロシジミチョウの里久→ハイスペック執着攻めと健気無垢不憫受けのお話です。
両片思いがすぎる!二人ともお互いへの気持ちが強すぎてこじれがハンパないです。
終始「違うの!ほうれんそうだよ!ちゃんと報告、連絡、相談して!」と脳内で叫んでいました。
天涯孤独設定や駆け落ちの約束、他人からの策略、そして昔懐かしの禁断の手法(記憶喪失)までも出てくるので最後までドラマチックな展開に切なさとワクワクハラハラで夢中になりました。
途中の里久の不憫ぶりは相当です。里久…
今作も虫ならではの生態が興味深く、読了後はかなりググりました。

5

擬人化世界観は神評価です


ドラマCDを少しだけ聴いて「こういう健気受けは好きかも!」と思い、原作を購入しました。1巻の「愛の巣へ落ちろ!」も読了です。(村瀬歩さんの小動物系受けボイス最高すぎます!!)
切なさは期待に裏切らなかった。一気に読み終え、号泣しました。クロシジミの受けちゃんがかわいそうで、かわいくて…(涙)幸せになってくれて本当によかった…。

正直最初は「擬人化設定でなければ普通の王道BLじゃん、ストーリーの展開が韓流ドラマみたい」って思ってたんですが、白泉社のものだと気付いたとき「!!!」ってなった。某先生の某作品のあとがきの中で、「新人時代白泉社で本を出させてもらえたんだけど、タイトルに◯◯をつけなければならないとか、設定は◯◯でなければならないみたいないろな厳しい条件付きで、大変苦労した」という話をされていました。虫シリーズも樋口先生の初期の作品なので、もしかしたらこの作品もそうではないかと勝手に推測しました。
だからいろいろな厳しい制限の中でこのような壮大な世界観を作り上げた樋口先生に尊敬しかありません。パブリックスクールシリーズはまだ未読ですが、ますます興味が湧いてきます。Charaさんのバースデーフェアのときに買おうかと思います。
虫シリーズの次作は時間があったら読んでみたいと思います。

0

萌えるし泣けるし最高!

虫シリーズの2作目。
1作目のような、執着攻×健気受が大好物なわたしにとっては、今作も1作目と似たシチュエーションに願ったりな2作目でした!

身分差やすれ違いに萌え、さらに途中から
すごく泣ける...(;O;)

可哀想な受が好きな方は読んで損しないと思う!!!!!
私は、健気でスキがありまくる受けがモブや当て馬にちょっかい出されちゃうのが大好きなので、本当に本当に萌えました///
ハラハラするけど、
最後にはちゃんと報われるので、安心して読んでもらいたい!

3

涙と鼻水とでティッシュ必須

樋口さんの虫シリーズニ冊目。
虫の擬人化もので、種によってハイクラスとロウクラスにはっきりと分かれています。

**********************
受けはクロシジミチョウ最後の一人の里久、16歳。
体が弱く、クロオオアリと共にいないと生きていくのが困難な種のため、クロオオアリの一族から保護され依存して生活しています。

攻めの綾人はハイクラス・クロオオアリの王種で、高校三年生。
王種でありながらも次期王となることを厭い、里久だけを愛するハイクラスとは思えぬ性格。
**********************

里久は天涯孤独で施設育ち。
クロオオアリの女王宅へ引き取られるまでは、毎日が死と隣り合わせのような日々を送っていました。
ですので綾人との出会いは里久の奇跡で宝物。
そしてそれはつねに孤独を感じていた綾人にとっても同様で、いつしか彼の望みは流れのまま王となることではなく里久と駆け落ちしてでも共にいることとなります。
ただ彼らの前には女王という越えるには困難な壁があり…というストーリーです。

このシリーズに挑戦するのは二回目です。
一冊目の攻めがかなり横暴で、その時は読むのをやめてしまいました。
多くのお話がハイクラスが攻めというパターンかなと思われ、しかもハイクラスは大抵俺様なので、当時自分には無理かなぁと感じたんですよね。
ただ、綾人はそういうタイプとはかけ離れています。
ですのでわたしのような俺様攻めが苦手な方は、こちらから読むのが良いかもしれません。
世界観や内容は把握できますので、問題ないように感じました。
そして今回面白いと感じたのは種の生態。
樋口さんがどの辺りまで実際のその種の特性に合わせてお話を作られているかはわからないのですが、今回のオオクロアリとクロシジミチョウの関係性は本当のことならばひじょうに興味深いです。
調べてみたくなりました(苦笑

0

過剰な不憫さ

ムシシリーズ2作目。
1作目と同様、身分差、すれ違いです。その上に、病弱、孤児といった要素があります。
本作では、より相互の離れがたさの象徴として、受けの病弱さは攻めの体液(蟻酸)で治り、攻めの隠れた血の出現を抑えるのが受けの体液(甘露)で、という関係性が描かれています。
受けは天涯孤独のクロシジミ里久。クロオオアリの女王に養われているためいつも言いたいことも言えず。
攻めのクロオオアリ綾人は、王種の生まれなのに先祖がえりでグンタイアリの血が出たり怒りのコントロールができなくて、いつも里久に酷い事を言ってしまう。
この2人のすれ違うやりとりが後半まで延々続くので、里久があまりにも不憫で読むのも辛くなってくる。その上アテ馬ですらないモブ男に最後まで犯されるって…
それを知った綾人に怒り狂われてついに記憶喪失に。
記憶喪失設定ってあ〜んまり好きじゃないんですよね…でもこの場合は、里久の辛さを一度まっさらにリセットして、いじけて何も言えない性格から変わっていけるので結果的には良かったです。
何も思い出さないまま、また綾人に恋をする里久。でも今の里久は以前の里久とはもう違う。待つのではなく、自分から離れていこうとする綾人に会いに行き、想いを伝える事ができる。
終盤やっと2人の甘々な様子が描かれるので、前半の哀しさとの対比もあり良かった良かった、と涙も出そうなくらいですが、あまりにもメロドラマ的な気がしますので評価は「萌」で。

3

ゆっくりゆっくり

シリーズ2作目。
私に知識がないからそう思うのかわからないですが
思いのほか、虫の習性とか特徴とか
うまく取り入れられててそこがまた面白いなと思うシリーズ。

今回の二人は、クロオオアリ×クロシジミ。
立て続けに読んだせいか、キャラの境遇やら設定やら流れやらが
少々デジャブwま、致し方ない。

ふたりの出会いはもっと幼いころ。
施設にいた受を保護すべく、女王に連れだって迎えに行った時。
お互いにお互いが大好きだった・・のに!というところ。
女王様の策略故にすれ違わされてしまった二人が可哀想。
グンタイアリの血が現れたせいで暴走気味な攻がまた痛々しい。
受視点で読んでいるせいもあるのだが、
なぜそんなに攻が怒っているのか。
2年前の事件とはなんなのか。
明かされるまでがヤキモキしてしまう。

解決してからの記憶喪失。
少しずつ少しずつ。
氷が解けるようにして近くなる距離感が好き。
結局どんな形であれ、好きになってしまうという結論が
可愛いなと思いました。

終わりよければすべてよし。
最後は気持ち悪いくらい受にメロメロな攻にエールを送りたい。

6

なんだか懐かしい。

ムシさんシリーズです。
ついつい何度も読み返したくなります。

懐かしさを感じる安定的な王道路線でした。

1

古典的少女漫画+α

以前読んだものを細かい部分を忘れていたために再読。初回は読後浸りすぎてレビューできませんでした。再読してやっと冷静になれたのでレビューを。

このシリーズでは定番の健気受がこれでもかとつらい目に合う展開にロミジュリ要素も加わってお話を盛り上げてます。完全にすれ違って受けは記憶喪失、引き裂かれるも未練たらたら一生お前を…という攻め。ここまでだと70年代少女漫画王道展開。
しかし見どころはここから。カプだけでなくそれを取り巻く環境や思惑も、いったんリセットされてもう一度きちんとやり直していく様子で、前半の鬱気分がすっきりできるのです。なんだか陶芸家さんができの悪い作品をおりゃー!と叩き割って作り直していくイメージとモチーフの陶芸が重なります。と同時に自由と希望のイメージや、恋は二人でするものというメッセージなんかも見えつつの大団円。おまけの攻めの溺愛生活はデザートのようで、満腹です。
難を言えば受けが男である必要性がまったくなくてですね。前半の受けがうざいのは後半で成長するための布石なので仕方ないにしても、BLである必要性が全くない話になってしまった部分かな。受けに男らしさは皆無です。それがダメな人には無理かも。そこを重要視しない人にはこってり少女漫画を読む気分で楽しめると思います。クオリティとして星四つで。

4

里久が可愛すぎます。

受・クロシジミの里久と、攻・クロオオアリの綾人のお話。

前半では里久がひたすら可哀そうです。
特にひどい状況がMAXになった、綾人が怒りで皿を割ったり、その直後に犯されてしまうシーンでは胸が締め付けられました。

「あまりにも辛すぎて記憶喪失」というのが私が読んでいた話の中ではあまりなかったので、新鮮でした。
すれ違いが生んだ結果ですが、最後は互いの気持ちが通じ合ってよかったです。

それにしても…あんな可愛らしい子の乳首から甘露でちゃうって…えろすぎる!!この設定が神です!!
虫って色んなことが可能になるからすごいですね。夢広がりますね。
里久がえろ可愛すぎて悶えました。

今回も、街子先生のイラストが可愛くて素敵でした!

5

第2弾 儚く健気すぎる

シリーズ2作目はクロオオアリ科の綾人 と クロシジミチョウ科の里久
一族のために引き裂かれた二人が傷つきながら遠回りして漸くたどり着く愛の軌跡です。

想い合う二人を引き裂き傷つける女王アリの憎たらしいこと。
一族のためにと言いながらも実は自分の血筋があまりよろしくないコンプレックスから次期王を最上の血筋で作り上げることばかりを考えている非情な女でした。
後継者の第一候補である綾人を言いなりにさせるために里久を人質にし、里久を利用するために綾人の将来の安泰を枷にする。
なんてバカな…もっとちゃんと話し合えよ…と思っても、13歳と15歳の無力な少年には難しいことでしょうね。
特に、無知で力のない里久が行動することもできず待つだけの日々を送るのも仕方ないことなんだけれど、いいように操られだんだん追い詰められていく二人を読んでいくのはとても辛くなります。
綾人が凶暴性と不信感が増していく中で弱っていく里久。

前作と同じ名門高校の生徒だったので同じ登場人物たちが出てくるかと思ったら全く別物というくらい居ませんでしたが、終盤で出てきた若い医者が愛の巣への澄也でしたから、時系列でいうと前作から7〜8年経った頃でしょうか。

前作の翼が病弱ながらも気が強かったので、里久は絶滅危惧種で日本で最後の一人、そのうえ狭い世界でやっと生きてる病弱ないたいけな子というところで健気度も高いでした。

愛の蜜というのが里久が出す甘露のことかなと思いますが、綾人が夢中になって吸う姿を想像すると、母乳を欲しがる赤ちゃんのようで可愛いです。

番外のショートストーリーでは超甘々です。
やっと心から結ばれてともに暮らせつようになって1年経った頃のある朝のこと。
健康に気遣った朝食を食卓に並べ里久をお起こしに行く綾人がとても幸せそうで読んでいてやっと安らげました。

3

ムシシリーズ2

里久はクロシジミチョウだけど、アメイロアリだと偽っていてアメイロアリに思えてしまって、世間のアリが里久みたいに可愛く見えたらどうしよう…なんてバカな事考えたりしてるんだけど…。
(クロシジミチョウなんだけど…)

里久が綾人にあげるために作ったマグカップ。
怒った綾人がそれを割ってしまってから、里久が可哀想で思わず泣いてしまった…。

純粋で健気な里久が可愛い。
翼も里久も可愛い。

乳首から甘露という蜜が出るとかエロすぎですね。

綾人も良いけど、遥が好きです。
遥は王になるから、カップルになる話はないのかな。

綾人と遥のやり取りもなんか萌えました。

可哀想な仕打ちばかりの里久だけど、綾人も里久を思っての事だし、女王さまも悪気あった訳じゃない。最後はちゃんと謝ってるしね。

怒ってる綾人は怖いけど軍隊アリなら仕方ないよな。軍隊アリって恐ろしいしね…。

とにかく記憶も戻ってハッピーエンドで良かった。

6

サイテー野郎にも、愛はあったのか?

虫の擬人化シリーズ第二弾です。

「虫~~~!? キモい、キモい!」と
思われるかもしれませんが、
擬人化なので、全然平気です。

しかも、舞台も現代日本で、
みんな、普通の人間って感じで暮らしているので、
全然違和感が無く、読めます。

今回も第一巻と同じく、
星北学園が舞台となっています。

   ◆◆   ◆◆   ◆◆

主人公は、ロウクラス種クロシジミチョウ出身の
里久【りく】(受け)。
里久は、絶滅危惧種のため
ハイクラス名家でクロオオアリの有賀家に保護されています。
次期「王」の綾人(攻め)だけは、
ずっと里久に優しかったのですが、
高校に行ってからは、会うことも手紙も拒否されていました。



…と、書かれても、多分初めてこのレビューを見られる方は、
なんのこっちゃ分からないですよね。

設定は、絶滅の危機に瀕した人類が節足動物との融合を
図って、各人が節足動物化で呼ばれている…というという
ものなのですが……

難しく考える必要はないと思います。
今も人間にあるように、
「貧富の差がある」
「身体能力に差がある」
「頭脳の良し悪しに差がある」
のと、同じと考えれば難しく無いと思います。

強い節足動物ほど、それが強く、
弱い節足動物ほど、それが弱い!というだけのことです。



ストーリーのほうですが、
そんな綾人(攻め)に恋焦がれる里久(受け)。

ある日、綾人が病気だと知り、
しかも治療できるのは自分だけだと知ります。

綾人(攻め)の元へ里久(受け)は行くのですが、
「俺に顔を見せるな。お前だと思わずに、俺は抱く」と
言われ、里久が生きていくために必要な「蟻酸」を
注入されながら、愛の無い一方的なセックスをされます。

あああああ、もうこの綾人という男!!
殺してやろうかと思うほど、サイテー野郎です!
何が治療だ!
治療なんかされずに、倒れてしまえ、このヤロー!!

うう、優しかった綾人は何処へ行ってしまったんだ、
チクショー……。
もう遣り切れません。

でも、綾人は里久に裏切られたと勘違いしてたんですね…。

しかしながら、「治療」のために2日に1回、
愛の無いセックスを繰り返す綾人と里久。

ううう、なんて虚しい日々なんだ…。
里久がどれだけ心を痛めたことか…。


綾人は自分が怒ると、髪と瞳が金色になり、
グンタイアリの血が出てしまう症状がありました。
怒りが頂点に達すると、その姿が固定化されてしまう綾人。
それをなんとか阻止しようとする有賀家の女王。


里久は、綾人が自分のことが本当に嫌いになってしまったと
思うようになります。
それほど、綾人の行動はひどい!
態度もひどい!
綾人のことを「サイテー!」と100回ぐらい
罵りたいぐらいです。

綾人のひどい言葉の連続。
「俺は、お前に会いたくなかった」
「お前と出会ってなければ、俺は苦しまずに済んだ」
「そんなに俺の役に立ちたいなら、俺の前から消えてくれ」
「あの子にはこの学園に来られて、迷惑してるんだから」
「消えてくれ…俺の前から…」


そして、綾人に敵対している有塚に襲われ、
乱暴されてしまう里久。
薬を飲まされ、意識を失い、
意識が戻った時には、もう遅かった…。
里久は、有賀家の記憶を全て失っていたのです。
勿論、綾人との小さな頃からの思い出も、恋心も全て…。

あああ、ここの場面は切なかった。
丸い目をきょとんとさせて、記憶喪失になった里久。
チックショー、全部、綾人のせいだ!
あんなにも健気に、一途に、綾人だけを
想い続け、その言葉を紡ぎ続けたのに、
綾人は目を背け、愛の無いセックスばかりして…。

里久を思うと、可哀想で可哀想で…。
胸が締め付けられそうです。
しかも心因性の記憶喪失…。
全ての原因は、綾人…。


それから懺悔をするように、綾人はコロッと
人が変わります。
実は、二人の仲は女王によってことごとく邪魔をされ、
綾人が里久を憎むようになったと、
綾人は真実を知ります。
そして、綾人は泣きます。
本当は、里久に優しくして、守ってあげたかったのだと…。

ううう、ここは切ないシーンです。
事が起こるたびに、すれ違い、すれ違ったら、またすれ違い…
ついには最低な男に成り果てた綾人。
しかし、里久が本当に綾人を好きだったという
真実を知りました。
それでも、里久は何故綾人が泣いているかが
分かりません。
綾人の涙は、報われないのだろうか?
後悔の涙は、もうすべてを元に戻せないのだろうか?
懺悔の涙は、もう全てを許してはくれないのだろうか?
胸がぎゅうっとなる場面でした。


そして、クライマックス。
雨の中、綾人に会いに行く里久。
「好き」と告白しますが、
綾人は決して首を縦に振りません。

「俺にはもう、里久を好きになる資格はない」
綾人の中ではもう、里久に対する罪悪感で
いっぱいでした。

もう、じれったいな!
男なら、うじうじ、もじもじせずに、
里久の告白を受け入れろよ!
里久の大告白の方が、よっぽど
男らしい! と、思いましたね。

そしてストーリーは、記憶喪失のまま、
綾人に抱かれることを選んだ里久。
そして、大事に大事に里久を抱く綾人。
今まで、一方的で愛の無いセックスを強要してきた綾人が
初めて、真綿で包むように里久を抱いたシーンでした。
優しいセックスシーンでした。

ラスト、記憶を取り戻した里久。
それでも綾人を想う気持ちは変わりませんでした。
ということで、愛の中でハッピーエンドに。

   ◆◆   ◆◆   ◆◆

冒頭から、攻めの綾人はサイテーヤローで、
ずっとそれが続いて、続いて、
怒りは募るばかり!!

このやろおおおおおおおお!!
そこに直れ!
成敗してくれる!!

そんな気持ちでいっぱいでした。

中盤以降も、綾人が里久に対しての態度が
酷いものだから、
「これからどーなるんだよ……」と
かなりハラハラものでした。

最後はなんとかハッピーエンド。

健気受けというのは、里久にこそあるような言葉かもなぁ。

5

健気受!きゅんきゅんきます!!

シリーズはこの作品が初読みです。でもきちんと世界観に入れたので、単品でも大丈夫だと思います。
健気受、六青みつみさんの作品とか好きな人ならハマると思いますよ。
話は王道なんですけど、設定が新しいのと流れがうまいので飽きずに読めます。
追い詰められる受けに感情移入しまくって胸が締め付けられる思いでした。
読む前は正直、虫の擬人化って…と思っていた自分を叱りたいです。身分の差に毒、媚薬、共生の関係など、虫だからこそのおいしい設定が盛りだくさんです。
特に乳首から蜜がでちゃう身体とか…えろ、とによによしちゃいました。
挿絵も可愛らしくて、おめめうるうるな受けに心臓をやられますw
切ない話が好き、王道がすき、健気受が好き、誤解すれ違いおいしい、って人にはおすすめです!

9

アイタタタ、痛い!

私いつも思うんですよ、BLの攻に。
とりあえずお前、人の話をまずちゃんと聞けって。

今回もご多分に漏れず、そんな人の話をまったく聞かない攻と、分かって貰えないけど健気なの、な受の王道少女漫画的展開一直線の擬人化昆虫シリーズ続編です。
前回カップルの澄也なんかも脇で登場しててニヤニヤ。
王道って一歩間違ったら安っぽくなってしまうのに、しっかり肉付けされてるとこんなに安心して楽しく読めるのか、と嬉しくなりますね。

前回と同じパターンのハイクラス×ロウクラス(病弱)です。
またか……? と思ったものの、樋口さんのファンタジー大好きなので全然気にせず読めました。
『身分違い』『すれ違い』『健気受け』の三拍子揃って嵌らないわけないです。
切なくてきりきり胸が引き絞られる展開が、序盤から終盤までこれでもかってほど続きますが、最終的に幸せなので大満足。

幸せまでが遠ければ遠いほど、不憫であればあるほど、そして酷い目に遭えば遭うほど、ラストへの期待とそのカタルシスを前に滾ります。
今回なんて幸せまでの道のりがハードすぎて、萌え滾った。
攻のちょっと気持ち悪いくらいの執着にニヤニヤすること請け合い。

8

泣いちゃうね・・・

どうやら前作品から数年後の設定の様です
でも前作品にとは
別話なので単品読み可だと思います
後半、前作品の攻め様がチョイ役で登場します

今回の作品、前回にも増して悲しく痛く涙がでましたよ つД`)
虫と融合をはかった人間なので
虫の生態系や特徴を引き継いでいるために、攻め様受け様の関係も
それに準じて成り立っている感じです

健気受けが好きな方にはお勧めですね
とことん受け様がかわいそうな感じ・・・かわいそうですが
たまらなく話に入り込めて、萌える事も出来ました

痛いながらも最後は攻め様が溺愛している気持ちを隠し綺麗ないのが
この作品の救いですね(;^ω^)

3

クロオオアリとクロシジミの関係に激しく萌を感じた

前作「愛の巣へ落ちろ!」は私を商業BL小説の魅力を教えてくれた私にとってかなり印象深いというか、大切な作品でありました。そしてやっとスピンオフ読めて嬉しい限りです。

なんだか前作もそうですが前作よりさらに痛い印象を受けました。幼少期から同じ環境で育ち互いに想い合っていたのにもかかわらず、ある事情により2人は離れ離れになりその間にすれ違って、綾人(攻)は里久(受)に裏切られたと勘違いしでいます。再会した2人ですが里久は真っ直ぐに想いを伝える一方、綾人は冷たい態度を取ってしまう。
読み手として綾人の本当の気持ちとは逆の行動をとる苦しみがばんばん読み手に伝わりました。優しくしたいのにそれができないでいる姿にむずむずしてしまうのです。
里久も非常に健気で純粋、綾人のためならすべて我慢してしまうなか、それが心身ともに憔悴しきって極限の状態のときの溢れ出した本音を告げたシーンは胸が締め付けられました。私はこのシーンで鼻水ずるずる状態で泣きじゃくってしまいました(笑)
久しぶりにBL小説で泣いた気がしますw

ただちょっと後半少女漫画要素が私的につよすぎてちょっと気持ちが降下。里久がただ純粋で健気ってのが…前作の翼のように健気でありながらも攻に反抗し男前な感じが私は好きだったのでマイナス1ってことで萌にさせていただきます。

とかいろいろ言っていますが全体的にはよかったです!

今回はクロオオアリ×クロシジミチョウということで前作でもそうだったのですが、この2種類の虫について調べながら読み進めていきました。ビックリしたのはこの2種類の虫さんたちホントに共存しながら生きているってこと。まさに綾人と里久のように!
クロオオアリはクロシジミが出す甘露に引かれてやってきて自分の巣の中でクロシジミの幼虫を育てるらしいですよ。なんかそれ知っちゃうとよりこの2人の関係がリアルに感じられより感情移入できキャラやストーリーだけでなくその設定に魅力を感じることができました。

11

虫の生態を上手く使った、古き少女小説の世界観

虫シリーズ第二弾。
あ、でも、商業誌では第二弾ですが、『愛の裁きを受けろ!』が同人誌で出ているので
(何故これを商業誌で出さないのかな?と本当に疑問。私はボロ泣きした長編です。)
実質第三弾です。
ただし、世界観と舞台になる寮制高校は『愛の巣に落ちろ!』と同じですが、
澄人が医師としてちょこっと出てくる以外、全く話は関係ありません。

              :

一族の王になることを決められているクロオオアリの綾人と、
クロオオアリの蟻酸がないと生きていけない、絶滅危惧種クロシジミチョウの里久。
出会った時からお互い強く思い合っているのに、
大人の思惑と二人の幼さからすれ違い傷つけ合っていく。

昆虫の特徴を持った人々の階級社会という斬新な世界観。
身分差とか病弱とかに必然性を与えるそんな前提の上に、何故か暮らしは21世紀初頭風で、
話の全体の雰囲気はレトロな少女小説風。

今回の組み合わせは、蟻酸と甘露を与え合うことが重要なファクターだが
妙に科学的だったり、媚薬のような効果があったりして面白い。

樋口先生の描く受けは、ピュアで健気なのだけれど、鈍感で馬鹿とも言え、
前半読んでいてイライラすることが多いが、これもまさしくそのパターンだった。
受けにイライラしながら、攻めの不器用さにヤキモキし、
時々キュンとしながら話が進んでいって、最後は優しい空気になるのもいつものおはなし。

脇役の遥くんが結構好きでした。
スピンオフあるかな?あ、でも、彼は女王様の婿になるからダメかなw?

13

やっぱ樋口作品はいい。

樋口先生の作品は商業ベースで出されている物は全部読んでます。
まだ8冊ですがクオリティが高いですね。今回の作品も読み出したら止まらなかったです。翌日仕事なのに・・・と思いながら泣きながら一気に読んでしまいました。

最近はもふもふが流行?で、哺乳類系のBLはよくありますが、虫をBLのネタにするとは! 私は虫は非常に苦手なのですが、この話は人間の体に虫の特殊な性質が付随している感じなのでBLネタとしては美味しく頂けるようになっております。

本作はクロオオアリとクロシジミチョウの特殊な関係がとても上手に演出されています。クロオオアリが蟻酸をクロシジミチョウに注入し、クロシジミチョウの甘蜜をクロオオアリが舐める必要があるなんて、なんてBL的素敵設定でしょう!

そして前作の愛の巣と違うのは攻の綾人が以前から里久の事が好きでいる事ですね。綾人が一途で愛しいと思いました。里久が綾人に告白するシーンは特に良かった!気持ちがあふれる感じが伝わってきました。

前作の七雲が医者としてほんのちょっとだけ登場したのも嬉しかったです。愛のー!シリーズ続くと嬉しいです。オススメです。

7

死ぬほど泣いた

いままで小説で一番泣いた気がする

4

痛い・・・ですか?

皆さまのレビューはもちろん、あとがきで作家さんまでが『痛い』と言われた今作。

私は『愛の巣へ落ちろ!』がもう言葉にならないくらい好きで、こちらも出るとわかった時から『絶対読むぞ!』と待ちかねてたんですが、あまりにも『痛い』という声が多く・・・私、『痛い』作品はとにかくダメなんですよ。ですから、土壇場になって悩み始めてしまって・・・

でも、やっぱり初志貫徹ということで、思い切って読んでみました。読み終えた最初の感想は『・・・痛いか?』でした。
もちろん、『痛さ』がまったくないとは言いませんが、『痛い作品』とは感じませんでしたね。『切ない』とは思いましたが。『痛い』というなら、私は『愛の巣~』の方がまだしも痛かったな(でも、こちらも『痛い作品』とは思ってません)。

どうやら、私は『痛い作品』の捉え方が他の皆さまとは徹底的にズレているようですね。いえ、いまさら気付いたわけではなく、これまでに何度も感じてはいたんですが。
とりあえず、途中の展開がどんなに痛くても、最終的に『(疑問の余地のない)ハッピーエンド』なら、『痛さ=ストーリーのスパイス』程度で、大抵はOKなんですよね。まあ、いろいろと細かい好みはありますが。

作品としては、もう本当によかったです!やっぱりこのシリーズ好きだ~!と叫びたい気分。
『擬人化』『ファンタジー』と言う部分を除けば、『身分違い』『健気受』『すれ違い』って風に、もうこれでもか!と王道一直線の展開です。逆に、それがダメな方にはちょっと厳しいかもしれませんね。

ホントにこのシリーズ、『擬人化・ファンタジー』という要素よりも、根底に流れる『少女漫画』のような王道っぷりの方が、読み手を選ぶんじゃないかと思うくらいです。

でもなんというか、そういう部分も合わせて私とは『相性ピッタリ』って感じなんですよね。私、樋口さんの他の作品はどれも好みじゃないんですが、このシリーズだけが例外なんですよ。

それにしてもこのシリーズって(同人誌のみのCPも含めて)、全部が『ハイクラス×ロウクラス(かつ体が弱い)』と、もう見事に同じパターン。まあ、私はそれも含めてお気に入りなので一向に構わないんですが。

イヤもう、やっぱりこのシリーズが大好きだ、と再確認しました。あとがきで作家さんが『(このシリーズで)もう1作書きたいものがある』と言われてましたが、是非!書いてください。待ってます。

14

も~ッ樋口先生大好きだ~

『愛の巣へ落ちろ!』が大好きでこちらの続編を希望していたので正直
今回のお話は違うカプということでどうなのかと思っていましたが、も~やっぱり樋口先生の書くお話が大好きだ~!と再確認できた1冊でした。
樋口先生の書く攻様は相変わらずへたれでしたが受様の愛を受け入れてからの溺愛っぷりに
いつもにやにやさせられます。
あとがきに『愛の巣へ落ちろ!』の方が明るめな?要素が多いかも、とありましたが私的には
こちらの作品の方が痛くなかったかもです。
なんせ澄也は結構下半身にだらしなかったですからね~
その点綾人のほうは受様に初めからぞっこんだったので一途っぷりは半端なかったです。
樋口先生の書くイチャイチャ表現が凄く好きで。今回も萌えさせて頂きました。
乳首からクロオオアリを酔わせてクロシジミを守らせる甘露がでるっていう。一種の麻薬らしいですが。擬人化ならではのエロですよ。こういうの書かせるとほんとに上手いです。樋口先生。
帯にもありますが「舐めて、そばにいさせて。おれの甘露は、綾人さんだけにあげる」
って里久の台詞が~綾人を自分の虜にできるなら何でも利用したいって気持ちが溢れてて
やられました。
あとがきの後のSS『王子様のお人形』がが最高です!
樋口先生は凄くショートを書くのが上手だな~といつも思います。脂下がった綾人を堪能していただきたいです!
澄也×翼も本当に大好きでやっぱり続編希望ですが、綾人×里久もとっても良かった。
もう1冊このシリーズで書きたいものがあるということで。『愛の裁きを受けろ!』とかは文庫だしてもらえないんですかね・・・
次のムシシリーズもイラストは街子マドカ先生でお願いしたいです。このタッグは不動ですよ!
つたない文章でだらだら書いてもあれなんで、ほんと読んで欲しい1冊です。

7

半端な擬人化なんだよねぇ~

シリーズと言っていいのか疑問に感じるけれど、同じような世界の設定で半擬人化と
言うようなファンタジー世界のお話でした。
ファンタジーは好きなのだけど、これはちょっと嫌だなぁ~すべてに於いて萌え半分。
設定も、ハイクラスとロウクラスって言うのは身分的な階級は萌え的には有りだけど
遠い過去に人類が生き残る為に昆虫と融合したと言う設定が今一なんですよね。
人類が生き残る為なら絶滅危惧種や弱い昆虫とは融合しないでしょう?なんて一人
ツッコみしちゃいます。
個人的には、ガッチリ未来の昆虫の世界で擬人化の方がしっくり行ったのになって
ちょっぴり思ったりもしちゃいました。

それに、絶滅危惧種のクロシジミチョウ受け様とクロオオアリの攻め様の擦れ違いの恋。
どんだけ、人の話を聞かない攻め様なのだと只々あきれ返るばかりでした。
まぁ、好きで好きで可愛さ余っての世界で冷静な判断が出来ないのは仕方無いとして
何度も話してるのに、普通なら何かおかしいと感じる展開が何度もあるのだけど
いつも二人ともスルー&激怒か落ち込みで終わらせるんですもん。

そして、擦れ違いがピークになった時に攻め様が受け様を拒絶したために受け様が
攻め様の親戚に筋に犯されてしまい、受け様は全ての苦しみから逃れるように記憶を
無くしてしまう。
ファンタジー世界に、これでもかっ!て感じの痛さですよ~、
それに端から虚弱な受け様にその扱いはあまりにも酷なのではないかと思ってしまい
どうしても入り込めないのです、設定がファンタジーのそれも昆虫系なのに、痛い!!
記憶を無くしてもやっぱりもう1度好きになる運命って事なんでしょうけれど
やっぱりどうしても萌え心を擽られないのです。
大好きな攻め様に傷つけられて、更に別の相手から手籠めにされるなんてちょっと
好きになれない展開でした。
この手の作品だと好き嫌いがはっきり分かれてしまうストーリーだなぁ~なんて感じます。

8

痛、イタタタタ・・・

『愛の巣へ落ちろ!』と同じ世界観の2作目はクロオオアリとクロシジミチョウでした。
ハイクラス、ロウクラスという明らかな身分差のある中、前作はどんなに虐められても健気に頑張る主人公の姿が痛さもありながらそれでも前向きでありましたが
今回は更にその上を行く痛さがあって、何度胸がつまって涙してしまったことか!
思わずクロシジミチョウを検索して生態を調べてしまいましたw
クロシジミチョウの出す蜜が蟻の好物であることから、子育てを蟻にしてもらうという生態。それでないとクロシジミチョウの幼虫は生きられないという。
それらの設定が上手く生かされているのに加えて、絶滅危惧種であるということも、そして以前にも増してその種族の生き方みたいのも大きく絡んでくるから、徹底的に痛くて痛くて。
もうここまで落とさなくてもいいじゃないか、というくらいシガラミと誤解が極限まできたところへ、持ってこられる追い打ちのような事故。
それが救いに働いてやっとラストの幸福へたどり着くわけですが、本当に最後まで苦しかったです。
ここまでくると萌えとかいう部分はちょっとすっ飛ばしてる感もあるのですが、でも、話としてこういうのも有りだし、とてもよくできていたと思います。

日本で最後のひとりになってしまったクロシジミチョウの里久は親を亡くし施設で育っていましたが、それまで種族が特定されていなかったために、クロシジミということが判明したときに、クロオオアリの王族・有賀家の世話になることになったのです。
その時出会ったのが、次期王を継ぐ予定の綾人。
体が弱く、外へ出ることもできず行動が制限されている里久にとって、自分の書く絵や焼き物の絵付けをほめてくれて、傍にいてくれる綾人は唯一無二の存在になっていくのでした。
全寮制の学校へ綾人が入ることになり別れが来たその後、里久は手紙をこまめに出すのですが、それはいつも送り返されてきて、そしてある日届いた手紙には「俺は王になる。だからお前にはもう二度と会わない」という文章が。
でも、王になったら会えるのだと里久は健気に綾人を想い続けて待っているのですが、ある日女王から綾人のいる学園に行くように命じられます。
期待と不安に胸をふくらませ学園に行った里久をまっていたのは、他の人には優しい顔を向けるのに、二人になるととたんに不機嫌に里久を拒絶するような態度を取る綾人の姿でした。
もう自分を嫌いになってしまったのだと、悲しみながらも綾人の役にたちたい、ただそれだけの一心でいる里久なのですが、綾人にグンタイアリの兆候があるという噂が流れ、王位継承問題が絡み、里久に打ちのめされる出来事が次次におきるのです。
そして激しく傷ついた里久に追い討ちをかける出来事が・・・

彼等の置かれた環境と、起きた出来事、心情を読めば、とても切なくて痛くて悲しくて、もう八方塞がりは明白です。
だからこそ辛くて痛い。
女王がとても冷たくて冷酷な感じを与えますが、彼女は種族を統べる者としてそれは必要な態度だったと思います。
ただ、里久をただ単に義務感で育てていた部分もあるのでしょうが、綾人の未来を危惧した部分もあるということはとてもわかります。
王になれば、里久とはなれなくてはならない。でも綾人は里久を手放したくない。
”のがれられない宿命”なんて、便利な言葉ですが、一応擬人化モノですから生態は周到している設定ですから、これはそうでなくてはいけなかったのだと女王を責める気にはなりません。
ただ、蟻酸を与えるのが1ヶ月に1回なんて、里久が弱いのもこのせいだったのね、と、生かさず殺さずな飼い殺し状態は切ないですね。
里久も綾人のためといいながら、深く考えてなかった。執着しているようで今ひとつただ一心に慕うのみで、立場の状況を深く理解できなかった子供だったという部分も悪い方向へ向かう原因にもなっていたようです。
綾人もよく冷静になって考えれば色々と思いつくはずですが、それにおもいあたらないのも、彼もまた世界が狭いせい、そして勝手な思い込みだと思われます。
よく考えたら、絶滅危惧種なんだから、日本でただひとりなら、裏を返したらハイクラスよりも更にアッパーなんじゃないか?とも思うんですけどねwww

クロオオアリと綾人だけしかなかった里久の世界が広がった終わりには、希望がありました。
あとがきの後の、その後の話で里久がバイトまでできる、色々な事を精力的にしている姿に驚愕です!
綾人もまた狭い世界で生きていた人だったんだという、里久をちょっと見くびっていたと思わる部分が垣間見える(ただの深い愛情による嫉妬だけではなくて)話でもあったような気がします。

ひょっとしたら、里久が記憶をなくした期間というのはサナギの時期で、記憶が戻ったことにより羽化して、そして有賀の家から羽ばたいたという、蝶の成長をなぞった物語だったのかもしれませんね。

13

シリーズ2作目

前作である「愛の巣へ落ちろ!」に心底はまったことから、
本作も楽しみで仕方ありませんでした。
「萌」具合を言うと、前作には及ばなかったかな?と思いますが、
前作が良すぎて「神」評価であったので、シリーズとして
十分楽しめたと思います。

私は、あまりにフェシミスティックな考え方の登場人物は、
どうしても好きになれません。
が、このシリーズは結構、悲観路線を攻めていくので、
この作品を読みながら「これ以上は、悲観的にならないで!!」
と思ってしまうのですが、ギリギリのところで踏みとどまってくれます。
(心から、物語を楽しめて良かった~と思います。(笑))

前作と同じ高校が舞台になりますが、
登場人物は皆、新キャラクターです。
ロウクラスの絶滅危惧種である里久は、
ハイクラスの名家に保護されています。
ある日、想い続けていた綾人が病気であり、その治療をできるのは
自分だけだと言われ、綾人の元への行くことになります。
ずっと想っていた綾人の傍に居られることが嬉しいと思う反面
綾人の態度がとても冷たい・・・。

すれ違いもので、せつなかった・・・。

ただ、ちょこっと澄也が登場するのが、
同人誌までチェックしている者としては、嬉しかったです。

12

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