田辺さんがころんだ

tanabe san ga koronda

田辺さんがころんだ
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神41
  • 萌×237
  • 萌8
  • 中立3
  • しゅみじゃない0

137

レビュー数
22
得点
380
評価数
89
平均
4.3 / 5
神率
46.1%
著者
阿部あかね 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
バーズコミックス ルチルコレクション
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784344854666

あらすじ

お笑いコンビ『タナベシマ』の”じゃない方芸人“田辺さん(40)は、くすぶり続けて18年。腐りかけの心を引きずって、しばらくぶりの帰省中。タナベシマの大ファンだという(((類いまれな)))青年・爽くんと出会ったけれど、この青年、実はトンデモ健気なド変態でした⁉ このほのぼの空間で「なんにも起きそうにない」と確信する田辺さんだったが、爽くんとの出会いにより仕事も恋も思わぬ方向へころがってゆき……?田辺さんの油断ならないスローライフ、はじまります!

表題作田辺さんがころんだ

40歳,売れないコント芸人
23歳,田辺の地元の電器屋の息子

レビュー投稿数22

田舎で癒やされてチャージ満タン♡

阿部先生の面白い作品ダイスキです!
今回はほっこりニッコリしました♡

コンビで売れてない方の田辺さんが
やさぐれ帰郷、
(塩顔、愛嬌なし、方言最高です!)
田舎の細やかな描写が切なく、
いたたまれな感半ハンパなかったです。

爽くん若い!17歳差...?(*ノェノ)キャー
実は田辺さん同様実家に逃避した過去もち、
絶妙なシンクロ具合です。
田舎のお祭りで一気に化ける爽君、
エチ可愛いです...。
田辺さん、元々はファンである
爽君を笑わせたいと復帰、復活!
心の拠り所が出来て、
傷心を互いに救済、尊いです。
もう転んでも大丈夫ですね!
読了後ほんわかした気持ちになりました♡

0

初めての出版社

カバーにもあるように阿部あかね先生はこちらから作品出すのが初めてなようで、なんだかいつもとは違うようにも感じられた先生の作品でした。先生の作品がめちゃくちゃ好きでどれも時間出来れば読み返しているんですが、本当先生の作品って心掴まれて読み終わったあとは満足感がすごいんですよね。ここ最近は今回のような可愛いらしい系統の男の子受けが続いているような気がしますが、例え苦手な組み合わせでもストーリーにひきこまれるので本当大好きです。好みで言えば最初の方の作品の長髪攻めとか本当男前的な受けがドタイプです(=^・^=)

0

人生って素晴らしい

お笑い芸人タナベシマとして18年間燻り続けている田辺は、相方の鍋島だけ急にブレイクしてしまい田舎に帰省する事に。電器屋の爽や家族にファンだと言われるも、気持ちは晴れず…。
のどかで穏やかな空気の中自分自身への焦りや葛藤を抱える田辺に、まさかの展開が…!

平穏な田舎の生活に突如飛び込んでくる、爽の意外な告白と狐のプラグ!!やはりあかね先生だ〜。
田辺は爽の存在によって癒されまた前を向けたし、爽も過去を昇華して新たな恋を見つけられた。2人の出会いは偶然で必然で運命…最高だ!
人生は捨てたもんじゃない。ほっこり心が温まった。

1

四十路のじゃないほう芸人の恋バナ

阿部あかね先生の作品が好きで、本作も作家買いでした。
が、ちょっと予想してたより展開が急だったかな。

主人公は、相方だけ売れてる「じゃないほう」芸人の田辺さん、ノンケ。
現実から逃げるように田舎に帰ってきたところ、自分らコンビのファンだという爽と出会うんですが、田辺と爽が体の関係を持つ展開が急だったし、田辺が爽を好きになったことも説得力が弱かった印象。
絵柄とか構図とかは、さすが阿部あかね先生。
テンポもよくおしゃれでした。

2

のどかなる純愛

本作はのどかな田舎を舞台に描かれる
おっさん・ミーツ・ボーイ的スローライフBL。

夢に破れ(かけ)たしょぼくれた四十路が
年下の青年と出会って再起を図る物語です。

背景は山でそこら辺に普通にヤギや鶏がいるし、
恋のはじまりは寂しさを埋めるためと不純な動機だし、
ドラマチックとか胸キュンとかからは程遠いのだけれど、
読み終えた後はぐっとくるものがありました。

齢四十にしてい未だ売れないお笑い芸人の田辺は
自分は週7連休なのに相方だけが売れているという
しんどい現実から逃れるために田舎へ帰省することに。

久々の帰郷にもかかわらず急な帰省で家族にすら嫌な顔をされてしまう
田辺でしたが、そんな彼の熱狂的ファンだという地元の青年・爽と出会い、
退屈な田舎生活がじわじわと面白おかしくなってゆきます。

はじめは腐りきって態度も発言もひねくれていた田辺でしたが、
人懐こい爽と過ごす日々の中で腐れメンタルが回復してゆきます。

この爽も一見明るい能天気ボーイなのですが、
ゲイで切ない初恋や実ったはずの恋も手痛い結末を迎え、
恋愛においては幸薄き過去を抱えていました。

そして、こんな爽やかな見た目をして実は結構な変態くん!
その色香でノンケの田辺をその気にさせてしまう罪深き淫乱っぷりでした///


誰にも才能を認められない田辺と、誰にも愛されない爽。
そんな傷を心に負った二人は寂しさを埋めるため、
そして、湧き上がるムラムラによって体の関係をもつように。

決して口には出さないけれど、余裕のない表情に、
熱のこもった視線に、情が芽生えてゆく様がわかります。

きっかけこそ性欲なんてロマンも愛もないものだったけれど、
そこから「爽を笑わせたい」一心でお笑いへの情熱を取り戻してゆく
田辺の変化は胸アツでした。

その後、もう一度お笑いに向き合う田辺。
爽の笑顔だけを原動力に、
お笑いに真摯に打ち込む姿は見違えるほどに男前で。
でも、お笑いの先に見えているのは爽の姿なんですよね。

そして、一年の離ればなれ期間を経て遂に再会。

その間、連絡もとっていなかったようですが、
田辺は爽のためにお笑いに邁進し、爽は地元からひっそりと応援し、
遠く離れていても互いを想い合っていた二人。

ここに至るまで「好き」という言葉はなかったけれど、
この二人の絆にがっつりと愛を感じられました♡

色恋なんて冷めているように見えていた田辺でしたが、
本気の恋だと誠実で、あまあまで、愛が重めな一面が意外でした!!

一年遅れで両想いになり、東京と地元で遠距離恋愛をするように。
田辺が頻繁に帰省するようにはなったみたいだけれど、
やっぱり傍にいられないのはちょっぴり寂しい…。
そのうち爽が田辺の元へ転がり込んだりするのかな?と
その後の二人も気になっています。
いつか続編とか…こないかしら?

2

新作が読めるということで

阿部あかね先生の作品大好きなんですよ。そしてルチルさんからは初めての作品という事でとても楽しみにしていました。感想としては面白いけどいつもよりインパクトが少ないでした。でも軸にスローライフがあるから納得でした。

読んでいて直ぐに思ったのは阿部あかね先生は絵が上手いでした。力を抜いて描いているように見えて(線が)も、バランスは良いしどの絵を見ても綺麗なんですよね。そしてストーリーが面白い。読んでて阿部あかね先生の作品だなと感じられるのが凄いです。

田辺の芸人としての挫折や苦しみ、爽と出会ったことで立ち上がって再生して行く様子がコミカルに時にはホロッとさせて、実に憎らしいほどに胸に来ました。このバランスの良さが阿部あかね作品の特色だと思ってます。そして脇役の田辺の母親たちや爽の妹、田辺の友人であり爽の思い人である加地の存在が光ってました。

惜しいと思ったのが田辺が戻って芸人として成功し始めるところが駆け足だったところでした。これってこの巻で終わりなんでしょうか?もっともっと続きを読みたいと思いました。そして、爽の元カレはあれで幸せになれたのでしょうか?彼のその後も気になりました。

2

二人の関係性はリアルでありそう

初めて読む作家さんでした。

試し読みを見て、この二人がくっつくんだろうなとは思いつつどうやって?と疑問に思い、こちらのレビューで2話から加速度が違うと書いてあって気になり購入しました。
個人的には確かに2話ラストで突然ふぇらしてるので、おっ?、と最初はなりましたが、読んでいけば置いていかれるという気にはなりませんでした。

ある程度歳を重ねると気持ちと体は別という話は色々ありますし、お互いあいた隙間を埋めてる感じの関係と思えば特に何も。

尻尾付きのおもちゃは、あー動物が好きなんだねーいろんな意味で。と最初は思いましたが、後半読んでいくと、爽くんのエロさは過去に培ったものなのかもなー、と勝手に思いました。

話全体としてはサラッと読める作品で面白かったですが、
「ここにハマった!」とか「ここがダメだった!」という所がない作品だったのでこの評価にしました。

エロ目的の方にはエロくないので物足りないと思います。
お話重視の方には1冊でサクッと読めるもの、現実にありそうな話をお求めの方にはどうぞ。

0

ちょっと切なくてハートウォーミングなお話 読後はほっこり♡

好きな作家様。特に「I'm in Love」シリーズが好きです。本作も試し読みが面白かったので読んでみました。

40になっても売れない芸人田辺は、相方がピンでブレイクして腐ってしまい、田舎に帰省する。そこで田辺たちの大ファンという爽という青年に出会って…というお話。

田辺の実家がかなりの田舎で、ヤギやらニワトリやら山やら畑やらお地蔵さんやら色々出てきます。
阿部先生はなんとなく都会的な作品を描くイメージだったので、本作の田舎ののどかなスローライフは新鮮に感じます。ほっこりしますね。

田辺が実はかなりイケメンで、すごく好きなお顔で読んでて楽しいです♪(イケメン設定じゃないけど)

ほんわか読んでたら、好青年っぽかった爽くんがエッチな本性あらわしてきて、先生の作品っぽくなってきます。アナルプラグはいいけどなぜ尻尾付き?!『ド変態な健気』ww
田辺もセフレ関係をナチュラルに受け入れるなぁ。バイなのかな。

しかし他に想い人のいる爽との関係はこじれ、田辺は東京へ戻ることに。
「アイツを笑かしたろ」。いいモノローグだな〜。

後半には爽の重めな過去が出てきて少し驚きました。初めは普通の青年だったのに、こんな重さ抱えてたのね、クスン。でも吹っ切れたみたいでよかった!

タナベシマの公開説教動画とかライブが普通に面白くて笑っちゃいます。さすが先生w
爽を想って東京で頑張る田辺にキュンとします。あと相方のナベがすごくいい人でよかった〜。

ラストの「お前を笑かす為にー」のシーンすごく素敵でした。
ちょっと切ないけど、心があったかくなるような作品でした。阿部先生やっぱり好きです♡

濡れ場は少なめで描写もあっさりめでした。ルチルさんの傾向なのかな?

電子 トーン修正(かな?ほぼ修正不要な描き方です。フェもアレをきちんと描かない感じでした)

1

フラットな視点の加地や鍋島もいい脇役

 今回攻め受けの好みがグサッと刺さるほどではなかったけれど、ストーリーの運び方は阿部先生らしく、そう持っていくかという驚きと、現実って意外とこんなものよねという妙な共感を覚えました。爽の加地への懸想は本物だったと思いますし、一方で、体の関係から田辺に情が移ったのも自然な流れに感じました。薄情に感じる人もいるかもしれませんが、こういう現実的で変に美化されていない移り変わりを描いてくれるBLって貴重だと思います。田辺もけっしてゲイの気はなかったと思うけれど、燻っているところに自分のファンだという子に迫られ、悪い気はしないし気持ちいいなら別に……、と受け入れてしまうところも現金でイイ(笑)。始まりがそんなでも、徐々に2人なりの誠実さを見せてくれ、序盤とかなり差があるラストの甘さに萌えました。

3

ひとりでもみていてくれるなら

めちゃくちゃ沁みるお話でした…。
阿部あかね先生。この安心感と安定感。落ち着く…。

オレっておもしろいだろ?ワタシっておもしろいでしょ?って
アピってくる存在には、人ってそんなに惹かれないんですよね。

「売れない芸人が久しぶりに帰省したら台風来そうなときで
こんな時に来るなと家族にめっちゃ迷惑がられる」状況。
それ以上でもそれ以下でもなさ過ぎて、初手から笑わせてもらいました。
モノローグだけで田辺さんのヒネクレ具合もわかる。物語の入り方すごい。

田辺さんは「じゃないほうの芸人」さん。
コンビ内格差とかリアルで、田辺さん帰省時はもう、
本当に腐りかけちゃってて。
「おもしろい」を苦しみながら生み出すつらさ。
しかも売れてない=おもしろくないを突きつけられる毎日。
一人だけ売れてしまった相方に対しても愚痴や妬みが爆発、
自嘲できる理性があるうちに、なんとかしたい田辺さん。

そんな中で出会った、電器屋さんの息子爽くん。
田辺さんのお笑いコンビ「タナベシマ」の強火ファンで、
極厚ファンレターを送ってくれていた地元のコ。
彼もワケアリで地元に戻ってきているのですが…。

ん?化かされた?
突然のBL展開にワタシも狐につままれた気分…。
あれなんか見落としてたかな?と前のページを確認笑
祭りの熱気にあてられたのかな?2人。
爽くんはぜーんぜん爽やかではなくいたずら好きな変態チャンでした。

ニワトリが羽ばたきヤギが脱走する呑気な昼下がりにセックスに耽る。
爽くんの想いは違う人へ。ここでも「じゃないほう」の田辺さん。
田辺さんのぐるぐる拗れる複雑な心境と反比例するように、
同じ毎日が繰り返される、ほのぼのとしたふるさとの日々。

ココロが動かなくなりかけていた田辺さんが
息を吹き返した理由は、爽くん。
ずっと見ていてくれて、元気がないときに自分たちのコントを見て
笑ってくれていた爽くんのために、
田辺さんはまたお笑いの世界に戻っていきます。

やぎ座のラッキーアイテムはピンクの靴下。
転んでもただでは起きない芸人魂で、すべてをネタにカムバック。

おさまってほしいところにしっかりおさまって、
ニコニコ~ホロリ…のハッピーエンド。
すーごくイイお話なんですが、は?なんのことですか?
そんなのいいから、笑って笑って。と、サラっと終わります。
照れ隠しのような素っ気なさ。
そんなところもすごくいいな…とおもいつつ読了。

何度も読み返したくなるような、そんな優しい作品でした。
阿部あかね先生、ありがとうございました。

4

ほのぼのと侮ることなかれ

前半は仕事がうまくいかない漫才師田辺が実家に戻ってきてスローライフな生活を動物交えてほんわかと描かれていますが、そこは阿部あかね先生の作品。地元の爽やか青年、爽君がなかなかの、いやかなりのどエロ青年という事が色々判明してきて阿部先生ワールドが広がっていきます。アラフォーで仕事がうまくいかず挫折した田辺を幼馴染や爽君が暖かく支えてくれるところは田舎暮らしの彼らのやさしさが溢れていて読んでいるこちらもジーンと来てしまいます。

2

たのしいことは ふたりぶん かなしいことは はんぶん

BLカテゴリーにもかかわらず、1話は とりあえず主要人物であろう二人は出会いますが マジでなーーんにも起きそうにない。けど
すでに、ちゃんと面白い。テンポがいいなぁ。
と思ったら2話目での加速度が半端なかった。でも読み手の情緒も置いてけぼりにしない。
自分にしては珍しく、事前に左右の確認もせずに読み始めました。
実は逆かと思ってたんですよね・・・阿部さんの作品て(いい意味で)思い通りにすすまないことが多々あるので。
すごいなぁ。田辺さんの顔が最終話に近づくにつれ格好よく見えてくる。進むべき道がはっきりして腹をくくった男の人って格好いいんですね。
面白かったです。全然説教くさくないのに、人生訓みたいなものも感じられて。芸人でもないのに、どうやったら【タナベシマ】の単独ライブのポスターみたいなの考えつくんだろう。天才か。
あと、悪人が一人も出てこないので読後がとても爽やかです^^

1

恋をして変わっていく田辺さんにご注目

相方に文句ばっか言ってた田辺さん。
なんじゃこの卑屈キャラは〜〜と思ってたけど、田舎ののんびり空気と爽の健気さに毒気抜かれていく姿は激オモロでした。

不満と文句も後半にかけては無くなっていき、、頭の中は爽のことばかりになっていく田辺の気持ちの変化にニヤニヤとドキドキでいっぱい。友人に恋する健気な青年に恋をしていく40歳、崖っぷち芸人の真剣な想いは胸アツでした。
お祭りの日に親密な関係になったのは、展開はやっっ!ってなりましたが、田舎のスローライフの中にあってはひと夏のアバンチュール。秘密の逢瀬は、ばーちゃんに知られませんように…と祈りながら見守りました(笑)

尻尾プラグのアイテム、これはなかなか良き逸品でしたね!
野外セックスんときも、田辺のコントのネタにしても存在感あり。作者さんあとがきの横の4コマ"しっぽちゃん"は面白すぎました(*´∀`*)


腐っていた田辺が気持ちを奮い立たせるキッカケが、爽の笑う顔がみたいという理由にジン…ときちゃいました。
いやもうめちゃくちゃ愛されてるな…って。爽が田辺の笑いの原点って言ってるようなもの。すごい素敵な告白にキャーなりました(=´∀`)人(´∀`=)
爽との出会いは田辺にとってまさに運命の出会い。ファンレターを出していたってところからして、爽は最初から田辺の幸運の女神様だったと思います。

スローライフのホッコリ感と、そんな場所での熱い逢瀬とのギャップにドキドキ。コミカルなテイストの中にも、切なさが混じる演出にはグッときました。緩急のバランスがとっても良かったです。
爽への愛情がいっぱいな田辺に見惚れてしまいました。
今度は爽も自分の気持ちを大事にして向き合って欲しいですね!
田舎の素敵な空気感といい、人々ののんびり感といい、めいっぱい癒されました^ ^

6

動物たちにも癒やされる

のんびりした田舎の空気感にピッタリとマッチしたゆるーいお話、とってもクセになる面白さでした。

売れていないとはいえそれが嫌で芸人を辞めたくなったわけではないけれど、色んなことが重なって現実から目を背けたくなってしまった田辺さん。
そんな彼が久々に帰った地元で刺激を受ける出会いをして、お笑いにも自分自身にも逃げずに向き合おうと思えるまでの日々は様々なドラマであふれていました。

爽との掛け合いもテンポが良くて心地良いし、家族や友達とのやり取りにものすごく"地元感"があってなんとなくホッとするような。
最初はかなり腐っていた田辺さんがその環境の中で少しずつ毒気が抜けていく感じ、すごく良かった…!

お笑いへの情熱はなくなってしまったのかな…?と感じる場面もありましたが、
芸人をやっている自分を好きでいてくれる爽のためにまた頑張りたいと思えるあたり、やっぱりお笑いが好きなんだなというのが伝わってきたのが嬉しかったです。
あえて関係を変えることなく東京に戻り、結果を残すために努力していた田辺さん、格好良かったな…。

色恋に向き合うだけではない人間関係ってとても奥深いものですね。
いろんな偶然が重なって交わることになった田辺さんと爽の日々、見守れて良かったなと思いました。

3

じゃない方芸人の田辺が、田舎のスローライフで得たものは、、、?!!

昨今、BL界隈では“じゃないほう”に焦点が当てられる作品が増えたように思います。(小説とかだととくに多いですよね)

こちらの作品も、「タナベシマ」というお笑いコンビの、じゃない方の芸人で40歳の田辺が腐った結果、田舎へ帰りスローライフを始めるつもりだったが、脱走ヤギいたり、電気屋の孫である爽やか青年の爽と出会ったり、しかも爽から田辺の親友で妻子持ちの相手が好きだと告白されたり、、、
と、なかなかスローではないライフが繰り広げられたお話でした。

爽と致した田辺。
実は爽は、芸人田辺の大ファンで、いつも宛先などリターンアドレスは書いてないけれど、びっしりと厚みあるファンレターを昔から送ってくる大ファンでした。

この爽は、実は片想いの相手がいて。
それが田辺の親友で。
遠くから見ているだけでいいと割り切っていた健気さがあり。

けれど、2人で過ごすようになり、お互い惹かれていき。
そんななかで芸人として燻っていた田辺は、やがて目標を見つけ、東京へと帰っていきます。


たったひとりの人を笑わせるために。
爽のために。

この理由が超絶エモくて。

しかもその後、一年めっちゃくちゃ必死に頑張って。
そして、その先の単独ライブでの再会エピソードにはほろりと泣きそうになりました。

哀愁というか、
愛情というか、、
爽を変えたのはタナベシマの田辺で。
で、田辺を変えたのもまた、爽で。

エモしな関係性が、見事に腐の民のワビサビの心をがっちりと掴みました。
(あ、あと尻尾のコレクションもですね///)
がんばれ!!
2人とも!!
お幸せに!!!!


追伸: 春一番や柿兵衛、ピヨスケなんかの脇キャラも愛おしかったです!

1

読んで良かった!本当に面白いです!

阿部あかね先生の作品の中で一番好きかもしれません。と言っても新作が出るたびにそう思っているのですが(笑)。本当に面白かったー!!動物達がいい味出してて爆笑しっぱなしでした。柿兵衛が本当に面白くて可愛くてたまりません。爽くんの過去切なかった。セリフがいちいち秀逸で笑ったりしんみりしたり…。もう本当におすすめです。またまた名作がこの世に誕生しましたね。阿部あかね先生、本当にありがとうございます。

6

描写が微笑ましくって気負わずに読める1冊

田辺さん、動物とキッズに懐かれる40歳
ナチュラルに動物が寄って来て(何なら頭に鶏乗っけて畦道歩いてますw)、キッズはもじもじしてたハズなのに気付いたら田辺さんにあやされてる、、、
こういうさりげない(鶏は全くさりげてないですが…w)描写でホッコリさせてくれつつ、田辺さんのキャラを分からせてくれるのがとても良かったです

相方との格差を感じてクサクサしてしまって、悪口を言っちゃう情けなさはあるけれど、最後まで「嫌なヤツ」にはなれない、、、
相方を目の前にしちゃったら陰で悪口を言った事を謝っちゃう所が愛おしい
更に言うなら悪口も小学生レベルwwwもし私が「うんこやろううんち」っていう悪口言われたら何か笑っちゃうかも…うん、確実に笑って許しちゃうなぁ~

こんな具合に全然スパダリなんかじゃないけれど(…ごめんね田辺さん(。-人-。)…‼)ついつい肩を預けたくなっちゃう自然体で居れそうなオーラが出てる
マイナスイオン的な癒しオーラでは決してないけれど、肩肘張らないで居れそうな気楽さが魅力なのかも?
これは40歳っていうのが効いてるんではないだろうか?と思ってます!阿部先生のキャラデザの上手さの説得力!

きっと爽君もそんな田辺さんの居心地の良さとちょうど良さに吸い寄せられちゃったのかな?

この2人、確かにお互いを認識してからの始まりはカラダ先行だとは思うけど、実は爽君は芸人としての田辺さんの事も強火で好き!というベースがちゃんとある
なのでカラダ先行からの絆されってだけじゃないと思うんですよね

18年もやって来た芸人としての捨てきれない田辺さんの情熱をしっかりと自然に後押しした爽君は田辺さんにとってすごく大きな存在なんですね
その辺を盛り込んで下さった描き下ろしがすごく良かったです

一家でタナベシマ推しな佐和山電器屋さん
彩ちゃんと仲良し兄妹な感じも好きでした
初めての出版社さんでの執筆と知りました
阿部先生の新たなファンが増えたらいいな~って思いました
そしてきっと初めて先生作品を読む読者さんにも読み易いと思うのでおすすめです

可能なら、、、番外編とかでも良いのでその後の2人も見てみたいな~って思います!!

7

ただでは転ばない田辺さん

先生の大阪弁、ネイティブで心地よくて好きなんです。しかも今回は芸人モノ、一人ボケツッコミが冴え渡る。「話を聞かんのは家系ですか」が特に好き。
ネタを書く方が取り残されるの切ないですよね。腐るのもわかる。
腐ると逃げたくなるし悪口言いたくなるし嫌がらせしたくなるし構ってちゃんになるのもわかる。その後の罪悪感もわかる。
そんな田辺さんだけど動物に懐かれたりして、根っから嫌な奴に見えないように描かれるのが阿部先生の好きなところです。

1話ラストの「なーんにも起きそうにないな」がそんなはずないやん!と思わずツッコんでしまい盛大なフリで笑いました。さすが芸人さんw

腐った時には自分たちのことを好きだと言ってくれるファンの言葉がいちばん効きますね。
それでもデレっとうれしそうな顔をしないのがいい。ひねくれてなんやかんや言い訳するところがネタを書く方の芸人さんぽいです。

それぞれの挫折や現状がありつつ流れでそうなった2人ですが「体に心が引っ張られてしもた」んでしょうね。爽うまいこと言うなぁ。
嫌な記憶は薄れない…との爽の言葉にも大共感です。

爽を笑わせたいと田辺さんの再起の原動力になったのが自然でよかった。
それを早速動画のネタにしたのがおもしろかったし、1年間がんばってコントの賞レース決勝に進んだすごい。
コンビの絆がさらっと描かれていたのがちょうどいいし。
加地が素朴でいい人なのもよかった。
実家の人たちのカラッとした描き方がおもしろくて大好きです。

4

ノスタルジーと四十路の再起!

刺さったーーーー!!!
すごくぐっときて引き込まれて。こんな気持ちになるなんて〜。

表紙からゆるフワなお話かな?ここ何日間か落ち込んでる私だけど楽しめるかな?と心配してたら、すっごい良かったよーーー!!!

上手く言語化する自信がないんですが、まずは各話の表紙のほのぼの動物との優しい絵。
まるで大好きな「◯物のお医者さん」みたいで、グワシッと掴まれました。鶏とワンコに山羊が普通にいるんだよ!

そして田辺の実家の実家感がリアルすぎて、ノスタルジックな気分になれました。あの麦茶ポットやテレビの横の日本人形!

それに幼馴染のガソリンスタンドの息子や電器屋のお爺さん。いるいる!!地元あるあるだよね!家の家電はそこの電器屋で揃える感じ。

田辺の帰省もあるあるだよ〜。家族が喜ぶどころか怒るのわかるよ!
こんなに面白いあるあるばかりでなんか郷愁な感じがたまらない!

売れない芸人の腐った田辺が帰省して地元で自分たちの大ファンだという青年に出会い…。

ここからが阿部さんの腕の見せどころですよね!ありそうなエピソードに見えそうで違うんですよね!爽の行動も、あ〜阿部さんっ!大好きですよ!
笑かしたいやつができて心機一転な田辺。

良かったねえ(泣)田辺も相方も、ずっと熱く見守っていてくれた爽も。

あるあるネタ?に四十路のふんばりに涙腺がやばいです。

8

ほのぼの…からの急展開。いじらしい健気青年にきゅんが止まらない

もーーーーなんだこの可愛い年下受け君は!!!!

見た目爽やか、でもド変態な健気青年の爽(そう・受)(名前からして爽やか…!)に、攻め視点で何度も何度もキュンとしてしまうお話でした…!

売れない40歳芸人×その第ファンだという23歳の青年のお話。
一回り以上の年齢差にびっくり。そして、最初攻め受け反対だと思っていたので、
「あっ、そっち!?」とそこでもびっくりした作品でした。

読み終えた今は攻め受け、これ以外はないな〜とニヤニヤしてしまいます( ̄∀ ̄)

売れない芸人・田辺。
ピンで跳ね、売れ始めた相方と自分を比べてクサクサし、しばらく故郷に
帰ることにしたところ、脱走したヤギ(”春一番”って名前が可愛い笑)と
それを追う青年(自分たちコンビの大ファン)・爽に出会いー

というところから始まる年の差ラブストーリーです。

可愛い柴犬や鶏なんかも出てきて、ほのぼの田舎のスローライフ・:*+.的な
お話なのかと思いきや!

夏祭りからのお話の急展開、そして爽の心に残る過去の恋愛の傷・現在の叶わぬ
片思いの切なさに、心をぐっ!!!と持っていかれました。

「他人の恋愛事情に足突っ込みたくない」なんて言っていたのに、
ズルズルと体から絆されていく攻め。
だけど同時に受けの爽もいつのまにか絆されていっていてー

という心情変化、関係性の変化が流れるように自然で、ページをめくる手が止まりませんでした。

なんだかんだ言って、ちゃんと言葉で「俺は好きだよ」と伝えられる田辺は
立派なスパダリな気がする!!(大金持ちではないけれど)

爽の傷となっている昔の恋愛も片思いも、そっとくるんで新たな愛を注いでくれる
田辺に、爽くんはこれからもめちゃめちゃに甘やかされて癒されてほしい✨

尻尾プラグはなんと3種類持っているとのこと、本編に出てきた狐の尻尾以外での
プレイもぜひぜひ見てみたいです(。-∀-)

狐のように化かし、化かされ……だったはずが、いつしか本気の恋へと。

「わああああ!」と叫び出したくなる萌えとはちょっと種類が違うけれど、
ほのぼの、のほほんとした空気感の中に漂う切なさやきゅんとする感情が
なんとも心地いい、素敵な作品でした・:*+.

3

バイプレーヤーにくぎづけ

ちょっとしたきっかけで相方だけがチヤホヤされちゃう芸人
そんなとき ひとり取り残される「じゃないほう」

膨らむ不満と焦心を晴らすための里帰り なのに晴れ渡るのは無駄に広がるのどかな空間


いや のどかなのはいいんです 
脱走癖のあるヤギやら狂暴なにわとり 地蔵に田んぼに山 雑草
なんにも起こらなさそうな畦道も 鎮守の森の虫刺されも
なのに 三角関係でそののどかさをぶち壊しにくるたぁ 誰が想像したか((怒))

初恋と忘れられない苦い恋

ド田舎ボーイのクセに爽くんの爽やか笑顔の内がけっこう熟してやがって けっこう重たい展開がくるのかと身構えれば なんでいきなりそうなった?な尻尾の生えた変態仮面と間に挟まりながらほだされていく干され芸人 ってことになっちゃってて
あれ? のんびり眺めすぎて あたしはまたどっかで大事な何かを読み飛ばしたっぽいッ!
って 何度も行ったり来たりを強いられちゃったんだな ここに


起きあがりかたがわからず燻り ころがった先で出会ったつまずいたままの彼

おかざき尊とメイちゃんには敵わないけど どっかくたびれかけのヘタレ攻めと 世間ズレしてないわりにどっか変態じみた受けの塩梅 すきだわぁ


立ち直りの瞬間だけをみるのにはもったいない原風景に動物
そこにいる人や町が癒しスポット然なポジションにあったのはよかったんだけど 肝心な恋の続きは遠距離なまま?


ほのぼのなわりに駆け足でお話がすすむので 注いだ先の報われない情が読みきれなくて少々せつな足らずには感じてしまったのだけれど 田辺と爽のコミカルな掛け合いとテンポの良さ 
主役の周りで己の自由を謳歌するクセの強い彼ら(家畜)と尻尾が妙に脳裏に残るお話で うん しっぽが読みたくなったらいの一番に思い出すわ これ

一身上の都合(阿部さんのお話は電子買い)でモーニング読書になっちゃったんだけどアッサリめなエロといい いい人しか出てこないほっこりさ いいお買物したな 今日のあたし

2

気付いたら癒されてる(*˘︶˘*).。.:*♡

全6話+描き下ろし+あとがき(+電子限定)で構成されています

攻めの田辺さん(芸人さん)が少々伸び悩み的な感じで自分の田舎に休養がてら戻る所からお話しが始まっていきます

すご~く緩やかで、でも関西弁のノリが程よくクスッとさせてくれて、田舎の実家感が長閑に伝わって来ます
私自身は帰省できる田舎のない民なのでこういう表現があるといつも羨ましく思いながら疑似体験させてもらってます(´ ˘ `*)

さてさて心が少々疲れた田辺さんが久々帰省の田舎で出会った爽くん
こちらの爽くんと動物に徐々に毒気を抜かれ癒されていく田辺さん
この長閑な感じでほわほわ癒し系で進むのかな?と思っていたら……急転直下な2話の終わり…!
阿部あかね先生劇場の開幕ですね!キタ――(゚∀゚)――‼と急なギアチェンジに心が沸き立ちました

実はある人に片思い中の爽くん
尚、この片思い相手がまたイイ男…♡御神輿担ぐ男は無条件で大好きです!半纏姿を拝めただけでめちゃアガる(>ω<)⤴⤴⤴
あ、脱線した、、、スマセン…‼
想いを遂げられぬ相手を健気に慕いながらも居心地の良さに絆されたか、疼く熱を治められなかったか、、、
虚しさの種類は違えど気持ちの寂しさを分かち合えそうだった田辺さんと駆け引きの魅惑に浸っていく祭りの夜

寂しいのはカラダかココロか
触れて絡めた指先から始まる関係はいかに???
と、しっかりLOVEい展開に入っていきます!!

最初の導入ではもしかしたらあかね先生初のルチルさんからの御本だし、穏やかな大人ぴゅあなスローライフ系で行くのかな~なんて思ってたので、2話以降の展開があって私的にはめちゃ良かったです♡

でも、やっぱりルチルレーベルらしさというか?しっかり親和性もあって、エロもあるし笑いもあるけどどれも「やり過ぎ感がナイ」のがとてもイイ!
どれもが程好いバランスで組み立てられていて痒い所に手が届く…行き届き切ったテンポと濃さで進んでくれているのが読み易かったです(ღ˘͈︶˘͈ღ)

そして気付けば一途で真っ直ぐな愛情に癒されてる読後感…♡
またまたあかね先生作品で愛しいキャラが増えました

ちょっとこのレビューの感じだとだいぶしっとり感多めに感じるかも知れませんが、、、案ずることはございません!?w
「ド変態な健気」
「わしゃ玉の裏までいかれとるわ」
と、数々のパワーワードもしっかり繰り出されておりますので…♪
そこかしこに感じるあかね先生ワールドを拾いながらも穏やかに読み進められる1冊…!!

すごくこの表紙がお似合いな素敵なお話しでした(*´ェ`*)

あと、ヤギとか鶏とかワンちゃんとか動物の動き・表情がめちゃカワです!
ヤギのお食事擬音の❝へむへむ❞はツボに入り過ぎてもはや萌えてしまう始末(笑)

修正|濡れ場はありますが白抜きなどの必要のない描かれ方!ノンストレス!!

10

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