『行方不明。』

yukuefumei.

『行方不明。』
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神53
  • 萌×213
  • 萌6
  • 中立1
  • しゅみじゃない1

21

レビュー数
21
得点
336
評価数
74
平均
4.6 / 5
神率
71.6%
著者
kanipan 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
Jパブリッシング(ジュリアンパブリッシング)
レーベル
arca comics
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784866696577

あらすじ

「これでふたりとも殺人犯だね!」
清掃員として地味ながら堅実に働く楓、女性のヒモとして自堕落な生活を送る亮。かつて幼なじみだったふたりは、誰にも言えない秘密を共有していた。8年ぶりの再会、亮のために人を殺めた楓、激しく求め合いながらの逃避行、次第に明らかになる亮の過去の罪――互いを強く愛するが故にそれぞれが手を汚した、ふたりの殺人犯の行き着く先は救いか、それとも…。ストーリーテラー・kanipanが放つ、衝撃の問題作。

表題作『行方不明。』

亮、(中学生→)ヒモ、22歳
山口楓、(中学生→)清掃員、22歳

その他の収録作品

  • 描き下ろし

レビュー投稿数21

繰り返し読める

殺人云々のところで、おおーっとなってたんですけど確かに読み進めていたら、内容的に弁護士も挟むし出てくるのがめっちゃ先というわけでもなく出会いから数年にかけてようやっと平和に結ばれたことに最後は拍手喝采でした笑
受けが好みなうえに攻めも受けに執着しまくってて尚大好きすぎる設定も実に大好きで、お互いがお互いに救われたというところも大変良かったです☺️✨
この感じだと続編はなさそうですがこの先生の次回作がとても楽しみになりました♪

0

ただただ善良な子供2人

 題材、ストーリー展開はとても良かったです。誰かに理不尽に苦しめられた時、暴行や刃傷沙汰に遭った時、苦痛を受けている人を助けたい一心で犯す罪というのは、私はけっして軽くはないけれど、人間らしい感情を持つが故のごくごく誰にでも起こり得るものだと思っています。亮の行動も楓の行動も、十分に理解の余地があるものでした。

 一方で、2人の互いへの執着というか強い結び付きの基盤となる、事件が起こる前の関係性の描写は私には短く感じられ、相手のためにここまで行動できる理由にすんなり納得するには、もう少し時間をかけて辿ることが必要でした。また、濡れ場が多いのも刹那的な今を表現するには効果的でしたが、毎回とろとろにされる楓はエロ重視ではないこの作品の中では少し滑稽に見えたので、もう少し抑えめの方が良かったかなと。ただ、ちゃんと自首するのもそこに2人で向かうのも、この世界でこれからも長く相手と一緒にいるために下した決断であり、この若さでそれを選択できた2人に尊敬の念を抱きました。

0

すごく珍しい感じ

最初あらすじとか試し読みみた感じバッドエンドだと思ってのですごく不安な気持ちだったんですけど、最後2人が幸せな感じで終わってくれて良かったです。(最後どっちかが片方殺すか心しちゃうかと思ってた…)

0

想い合っているが末の犯した行い

kanipan先生の既刊作品は殆ど拝読させて頂き、今作も作家買いさせて頂きました。

個人的、各項目5段階で
エロ 4
執着 3
サスペンス 2
ヤンデレ 2
な感じだと思います。

亮さん×楓さんのカプです。

中学生時代、ある秘密を抱えたまま8年ぶりに再会した、清掃員として働いていた楓さんと女性のヒモとして生活を送っていた亮さん。そして、2人はまた新たな秘密を抱えて逃避行を…。

あらすじや帯に書いてあるので、隠しようもないですが、亮さんも楓さんも殺人犯です。
他の作品で、誰かを殺したメインキャラだが、結局その誰かは死んでなかったパターンを何度か読んだことがあるのですが、今作はちゃんとお亡くなりになっております。因みに、殺人犯の2人ですが、一応相手の為の末の殺人なので、殺し屋や殺人鬼のような積極的に人を殺めようとしている人達ではありません。

人を殺め、逃避行をした亮さんと楓さん。逃避行をしてはいますが、警察の捜査から身を隠すとか正体がバレそうになる様な描写はほとんど無いで、サスペンス要素は少なめかなと思いました。

中学生の時から8年ぶりの再会。何故そうなってしまったのか、そのことも描かれていますが、亮さんのほんのりヤンデレ具合とかなりの執着心が良くてゾクゾクしますね。

お互い想い合っているからこその言動にしんみりはしますが、悲愴感や重くシリアスになり過ぎてはいないので、読み易いと思います。そしてハッピーエンドにはなっているので、是非とも読んでほしいです。

0

何度も読みたい、何度でも読める、逃避行BL!!

逃避行BL
過去に数冊拝読した事のある設定です
そんなに多くはないですがやはりセンセーショナルなのでどの作品も印象深く残っています
そして、また新たに忘れられない「逃避行BL」がココに生まれましたね
(ちるちるさんで「逃避行BL特集」とかやりそう?…やって欲しい…!)

既読の作品の感覚で言うと「ダブルミンツ」程退廃的過ぎず「真夜中ドライバーズハイ」程フィクションのカッコ良さが前面ではない
(尚、「ダブルミンツ」はその退廃的な刺さるヒリヒリ感がカッコ良いですし、「真夜中ドライバーズハイ」はフィクションのカッコ良さがロードムービーのようなエンタメ性を魅せ付けてくれる秀作だと思います)
他作引用はあんまりレビューでしないのですが題材が題材なだけに極力ネタバレしないで読んだ方が楽しめると思っているので今回は他作の力をお借りしました

「行方不明。」はこのドロヒリ感とドキドキ疾走感の間に位置する作品かな?と思います
逃避行となってしまった経緯は重い、でもそこに凄く比重がある訳ではなくその事実よりもそこに至る迄の2人の「想い」自体が激烈に重い

その重い想いを描きながらも熱量と深い愛を感じる絆も十分示されるので激重感情に支配され過ぎるような読みながら苦しくなるような読み心地ではない
疾走感がカッコイイというよりしっかり2人を見守りたくなるようなラブストーリーなのです

何度も何度も読み返したくなるお話しでしたし、何度でも読める面白さを感じられるお話しでした!!

コミックスの表紙、めちゃくちゃカッコいいですね!!
単話の表紙だったらきっとビビッて購入をためらったかも知れないのでこの素敵な表紙にも☆評価をしたいです(*'▽')~☆

3

ッカァーーーーーーー!!!!

秘密の共有、共犯関係、共依存あたりド性癖なので手叩いて大喜びしたしエロいシーンは背徳感が相乗効果になってドエロでしたなんやこれ最高かあ?
歪んだド執着愛サイコパス攻めがずっと怖くて見てはいけないものを見てる感じと終始ずっと付きまとう不穏さがもうほんとツボで良すぎた。後半泣いてもうたし抱えきれなくなって無意味に家の中うろついちゃったし。ラストもハピエンにするとしたら妥当な締めくくり方。メリバ好きとしてはいっそもっと攻めたオチでも良かったけど。
読み手側の不穏を静かに煽ってくるような構図やセリフ、間の取り方余白の取り方のエモーショナル表現がすごいというか漫画が上手い。初めて読んだ作家さんだけど他の作品も読んでみたい。

2

共依存的な二人の逃避行

面白かった…!ダークすぎず、でも仄暗い…そんな雰囲気がとても好きでした。
罪を犯した二人の、逃避行ストーリー。

攻め受け二人の関係性や詳しいことが分からず、不穏な空気の再会シーンから始まる本作。
どういうこと??と首を傾げながら、いつの間にか物語に引き込まれていました。

逃避行の中には、ちょっと都合のいい展開があるかなとは思いつつも。

決して互いに離れられない二人の関係、共依存的な関係にゾクっときました。

エッチがまた良くて…!攻めが決して意地悪じゃないんだけど、優しく受けを追い込む感じが最高✨執着攻めの良さを堪能しました。

0

良すぎて言葉をなくす

最高です。この一言につきます。
kanipan先生の執着ものは健康に良い。

殺人犯×殺人犯というインパクトある関係性に、ハッピーエンドなのかわからずどきどきしていました。逃避行はあまり明るい未来が想像できなかったもので...
けれどハッピーエンドだったので、そこは本当に良かったと思います。

1話からぐっと引き込まれたのは、明らかに不穏な空気が漂う中、受けの名前をほんとうに幸せそうに笑顔で呼ぶ攻めを見たとき。
物語の序盤からこの雰囲気を見せられたので、今作も最高だと確信しました。

暗さと明るさの絶妙なバランスで描かれている執着は、人間的な部分がきちんと見えるので安心します。
行き過ぎた執着ものだと、ヒトコワ的な恐怖を感じることがあるので。

少しネジが外れて受けしか見えない攻めは、不安定さが見え隠れするものの、基本的に受けさえいれば良い。
まだ良識的な受けは、自分のせいで攻めがこうなったと思ってしまうけれど、傍にいることで安心を得ている。

お互いがお互いをお求めて愛しているのに、逃避行のために不安定でどこか暗い。
どうなるんだろう、とハラハラどきどきな展開は、罪を償えば後は一緒にいるだけ、という2人にとって最大の幸福のために進んでいきます。

攻めに手を引かれれば、受けはついていってしまう。物語の終盤、2人の未来のために、攻めがぐっとこらえるシーンは切なかったです。

最後がハッピーエンドで本当に良かったです。
本編その後の、2人だけの幸せな時間をずっと読んでいたいと思いました。

個人的に初版ペーパーの言葉のやりとりが、攻めの歪み具合を感じられてお気に入りです。ぜひ読んでみてください。

2

じっとり重くて不思議とエモい

単話から追ってました。
単行本の表紙イラストがハイセンスで改めて電子と紙書籍どちらも買っちゃいました。

この作者さん、人間の光と闇の部分を描き出すのが相変わらず上手いですね。
攻め受けどちらのビジュアルも個人的な癖ドンピシャでえち中の二人の表情を眺めるだけでも眼福でした。
ちょこちょこ挟まるギャグパートが束の間の安らぎ感ありバランスいい。
難しい題材ですが二人の過去がしっかり描かれてるので物語に没入できました。

もはや恋と呼んでいいのか怪しくなるようなじっとり湿り気を感じる攻めの執着心にゾクゾク。
受けは健気で可哀そうなのが可愛くて、離れがたくなる攻めの気持ちも分かる…となりました。

ダークに始まり不思議と穏やかな結末。
バドエン苦手な方でも安心して読めると思います。
二人が海で遊んでるシーンはモノクロのページから色を感じるほど美しかったです。エモいってこういうこと。

追記…作者さんの個人通販でこの二人のパラレルえっちとコスプレえっちが読めるので大人な方はぜひ購入してみてください。トべます。

3

闇に光が射すまで

シンプルながら何やら不穏な空気を感じるタイトルに惹かれ購入。
あらすじにも帯にも"殺人犯"という言葉があったので、ドロドロな愛憎劇やメリバも覚悟で読み進めたけれど。
ふたりの言動は変に計算しているようなところがなく、重たすぎるくらいの執着を形成する感情は想像以上に純粋な愛だったので、精神的な苦しさを感じずに読むことができました。

正当防衛とはいえふたりが犯した罪は軽いモノではないし、もしかしたら最悪の事態は避けられたかもしれない。
でも亮も椿もその時の最善を"相手のために"選んでいるというところにこそ、ふたりが一緒にいる理由があったのかなと感じました。

椿を追い求める亮の執着にはゾクっとする部分はいくつもあり、真っ暗闇みたいな瞳で椿を見る眼差しが恐ろしく感じるところもありましたが。
どこまでも真っ直ぐに相手を想うことができるのが眩しくもあって、彼の不思議な魅力にずーっと惹きつけられっぱなしでした。

何があったのかわからない状態からはじまるので最初は戸惑ったけれど、色々なことが明かされて繋がっていくたびにお話も深くなっていって。
たくさん身体を重ねた逃避行劇の終わりにもドラマがあり、切なくて苦しいのに光が射すような…
様々な表情を見せてくれた作品だったな、と。
読み応え抜群、大満足でした。

1

後ろ暗いふたりは何故こんなにもえっちなのか・・・

逃避行モノなのになぜ『行方不明』なんだろう?と疑問に思いながら読み始めたんですが、まさに、でした。

1巻完結でストーリーギッシリなのにセックスシーンとのバランスもすごく良くて・・・また線の細い濡れ場がやたらと色っぽいんですよねえ。そんなことしている場合ではないのに、ずっとこれが続けばいいと思ってしまう。

ラスト、彼らの逃避行が逃避行のままメリバにならないのも光属性としては大変有り難いです!こういうお話ってくらーいまま終わっていくのも多いので・・・。

もっと読んでみたい作家さんに出逢えました。

1

No Title

最初から最後まで濃密でした。

0

ああ〜〜〜〜kanipan先生〜〜!!

よかった…本当によかった………読んだ方なら分かると思うのですが、漫画としても中身の彼らにとっても本当に"""よかった〜〜!"""なんです…。不穏で魅力的なタイトルと、表紙、、連載時からまとまるまで我慢していました。読書中に何度も残りページ数を確認し、怖い…どうしよう…かわいい…怖い…かわいい…ってなりました。

目に光がないイケメン(ヒモ)の亮と、可愛らしい清掃員の楓。どうやら逃避行中らしいこの二人。最初は誘拐?脅迫?と思いましたがお互いへの愛が溢れているので、その真相を知りたくページを読む手が止まりません。

話数を追うごとに明かされていく二人の過去と、今現在お互いの存在を確かめるように、抱き合う二人が交互に描かれて胸がグリグリ切なくなりました…。
そして何よりすごいのがそのラストに向かっていくシーン展開。

kanipan先生の作品ってなんて言うのでしょうか…一人起きてしまったの朝のような、夏の日の対岸の光のような…ちょっと寂しいけれど一等光る灯りみたいなんです。フワって静かに目の前が明るくなる感じ。二人の選択に、あ、そうかそういう選択あるか…!って気付かされました。よかったよ〜!!!

交番の前のシーン泣きすぎてしばらく読めなかったです。お互いの為に罪を犯した二人。償いは相手に会えない期間なんだろうなと思いました。これからはずっと穏やかに二人で過ごしていければいいなと願ってやみません。深く暗いけど、悲しいわけではない、希望があって胸に残る物語が読みたい。そんな人にとってもおすすめの一作です。

7

スヌーズ止めるボタンは大事

携帯(いまだにパカパカ)をひどい落とし方したんです
そしたら マナー/シャッター つう(スヌーズ止めるのに使ってる)脇ボタンが飛んでったらしく 無惨に小さな穴がぽっかり

慌てて秋田の友人にメール『脇のボタンが行方不明です』と
なぜ秋田の友人に連絡したのかいまだ謎ですが これが今月2日にあたしに起こった行方不明です ←何の話や?
※ メールしたあとソッコー家に電話して母・さちこ(仮名)に無事保護され その日の夕方には穴 塞がりました 4Gが使えなくなるまで大事にする所存です


タイトル買いです もうどぉにも気になって また表紙画像もないときに予約 ポチッ
薄ッ暗い 不気味 猟奇的 奇々怪々 『行方不明』このたった4文字にいろんなものを期待しました   


あの スゴくわかりづらいです
お話が逆行するやつが苦手なわけではないんですが 過去と今を行ったり来たりするのに彼らの関係がまったくわからないまま 説明ないまま執着を膨らませながらすすんでいくんですよ

ほんとなら『お話にぐんぐん引き込まれます』って感想を言わなきゃいけないんだろうけど ハテナがいっぱいコレクションみたいになっちゃってなかなかその一言が言えない

んですがッ!

幼く小さな世界でふたりが共依存に堕ちるところはまぢよかったし
子が親を選べないのはしかたないとして どんな親でも どんなひどい仕打ちをされても離れないのが子どもで 気まぐれに与えられたもので喜ぶ姿に泣けてくる

ただ最後がね え 片方だけなの? 罰を受けるのって ってなっちゃったんですよ

いや 終わりはよかったんです 明るい未来が見えるような終わりで
でも 自分の欲や嫉妬で起きてる二つの事件が片や遺体があがってないからいいのか?っていう
事件にすらなってないから? 未成年だから? 虐待があったから?
離れる辛さをひとり耐えるなら過去を遡ってそれこそ一緒に自首すれば… と

いやそこよりなにより 楓の起こした事件が万が一正当防衛になったとしてもふたりで遺棄した時点で亮もアウトなんじゃね? とか
そもそも 楓と彼女の関係が不明なまま起きてるんだからその辺り調べられたら 亮も事情聴取はされだろうし そうなるとふたりの関係のほうに目はいくよね? と

あぁぁん ココです こぉゆうとこですよ
変なところを延々気にするあたしが黙っていられなかった

たった数日の逃避行 自首に繰り返す強い感情
はじめましての作家さまだったけど詰めこまれたものはほんと面白く読めたんだけどな

3

終わり方が好き

お初の作家様。

泥沼共依存。
普段はそこまで多くは読まないタイプの作品なのですが、何となく気になって手に取りました。
結果、大正解でした!
ストーリーの展開がとても魅力的で、特に終わり方がとても良かったです。

先生の絵柄とストーリーの相性が抜群で、ぐわっと引き込まれる一冊でした。

他の御本も読んでみよう......と思ったら、『キャント・ヘルプ・フォーリンラブ』の先生か!
気になっていた作品でした。
こちらも読んでみます。

1

殺人犯を題材にしてもなおどこか穏やかで。

殺人犯×殺人犯、一体どんな人たちでどんな経緯があってどんな結末を迎えるのか。
書影を見た時からどきどきしていました。

ぜひネタバレを見ずに読んで欲しい1冊ですが、強いていうなら予想以上に心穏やかに読めましたし、彼らの幸せを願うまでもなく作中わりとずっと葛藤しながらも幸せそうだった印象が強くて最初想像していたものといい意味でギャップが激しい1冊でした。

可愛らしい見た目で言葉遣いは意外と悪くて流されやすそうな楓が殺人を犯してまで心のどこかで亮を愛して独占したいと思っているのも、楓を見つけるためならなんでも、それこそ女と寝ることなんて容易くできてしまう、そして自分を守るために人を殺めてしまった楓に喜んでしまう激重拗らせ執着の亮もどっちも設定としてたまらない。
拗らせまくってる2人がさらに時を経て再会した時にまた楓の態度がリセットされてるの最高でした。

2

No Title

脳が焼かれてこれしか書けません。
あくまで例えですが、家賃でソシャゲのガチャを回しているような極限の麻薬のような快感を味わえるでしょう。

2

愛のかたち ネタバレ有り

作家様買い。
あれ、kanipan先生の絵柄がなんだか変わった?
とんがり顎が丸みを帯び今どきのお顔に近くなって、等身というか肩幅とかも前よりがっしりして華奢で細っこいイメージがやや薄れてきた感じ。
変わったとしたらわたしは今の方がぜんぜんイイ。

先生の描く物語は心ない大人たちから世界の理不尽さから自分自身と大好きな人を護る子たちのピュアさがいつも際立っている印象だ。
今回も大人になった子達の再会から始まる。 
女のヒモをやっているという亮と清掃員の楓。
何故ヒモなのかというと8年前に急に行方知れずになった少年=楓を捜すのに都合がよかったから(!)
とうとう見つけられた楓は迷惑そう。
何故なら他ならぬ亮の為に姿を消したのだから。

2人は最初から惹かれあっていてお互いの家庭環境も良いとは言えず、だからお互いが自分の一部であるかのように一部でないのが辛すぎる程に求め合っている。
こわいくらい。
楓を邪魔する楓の父を抹殺するのは亮にとって当たり前だし、亮の邪魔をする女を抹殺するのは楓にとって当たり前だったのだ。
再会後の2人が激しく求め合うシーンは繰り返し有りエロエロというよりなんとももの悲しい。
どうしたって時間が足りない。
彼らには破滅が近づいている。

とジリジリしながらページをめくっていたわたし、でも楓が自首する決意で亮が楓の帰りを待つ決意でラストへと話は向かう。
病めるときも
健やかなるときも
死がふたりを分つまで
との言葉が交番に自首する楓と後ろにいる亮に注がれる。
美しくて哀しいシーンだ。
2人は再会後の濃密な日々の中で上記の言葉の意味が痛い程理解出来たので、ここでまた離れ離れになる覚悟が出来たのだと思う。

『神』評価にしたかったのだけど、実質『神』なんだけど後でこっそり変えるかもしれないけど『萌×2』で。
だって!
自首シーンのコマの後ページめくると
出所シーンだよ、、、

ページ数が足りなかったというのも分かる。
刑期年数分2人がどう過ごしたかが分かるようなページをつらつら描けというのもムチャな話だ。
でもねー
なんかこうその間の歳月が流れたさまを少しは感じたい。
恋人の為に犯罪者となり刑務所に行きその恋人は出所日に迎えてくれる、ってのはわたしの短いBL読書歴でも結構多いシチュ。
で今回のように自首或いは刑務所入り次ページでハイ出所シーン、も多く見られる。
なんか感動が削がれるのはわたしだけかな、、、




2

1冊でこのクオリティは流石過ぎます、kanipan先生!

kanipan先生がストーリーテラー足る所以をまざまざと魅せつけてくれる1冊‼

とにかく集中し過ぎて周囲で流れる生活音も流れる音楽の音も一切聞こえず、ただドキドキと鳴り響く自分の心臓の音が鼓膜に直接響く様な感覚だけが研ぎ澄まされて読み切りました
すごい速さでページを貪るように読みました

そしてもう1度読み直して反芻して、そしてまた読む…
完全エンドレスループ入り確定になりそうなので一旦呼吸を整える為にもレビューを書く事にしました

そんな訳で興奮冷めやらぬ中なので変なネタバレをしないように気を付ける為にも簡潔に…(と言って簡潔になかなか書けた事がない( ;∀;)…)

亮と楓の2人は中学時代の多感な時期を一時過ごした事のある昔馴染み
ある事がきっかけで楓は突如亮の前から消えてしまう

それから8年間、楓を忘れずに常に意識の中で楓を求め続けながら「楓を探し出せる生活をする」為に都合の良い生き方=ヒモとして生きる亮
その時が来るのを虎視眈々と待つ亮の執念深さにゾクッとして仕方ない

再会までのカウントダウンのような展開や、再会後の新たなカウントダウンの始まりを感じる生き急ぐかのような疾走感と刹那の時が甘いハズの蜜月さえも甘さだけではない❝甘苦しさ❞を常に供給してくれます

そして進む逃避行とその行方ーー…・・・


亮のヤンデレ具合にゾクゾクします
楓が恥ずかしがる事に興奮して、楓が可哀そうでひとり寂しくしていて欲しくて、そして誰とも共有したくない程に好き
これを執着・固執と言わずに何と言う。。。
更にこんなにもグチャグチャでドロドロな想いを抱えているのに表面上は至って飄々とした恋に溺れる1人の男として完璧に楓には映っている
ヤンデレってこういう事だな、と実感

そしてそんな男に一方的に囚われているようにも見える楓
楓が亮を「かわいそうに…」と思っているという所から自分が亮を狂わせている、という無意識の内の自覚を感じる
天然の魔性を秘めている楓
か弱そうにしか見えないし守ってあげたくなるような存在なのに本人は実はしっかり自分の足で立つ事も歩く事も出来る強かさを備えている
だからこそ不安定な亮は必然的に楓に傍に居て欲しくなるんだろうなぁ
強力な引力を感じる、楓というキャラに私も囚われちゃう…‼


時間の経過もモノローグを効果的に活用しながら駆け足感を感じさせずに魅せ切ってくれた後半は今迄のそれとは違う、クライマックスに向けたドキドキ感が味わえてとても気持ちが逸りました
最後の終わり方も笑顔で終われてこれからの2人を想う余韻に浸れます
でも、、、ココで気付く訳ですよね。。。
あれ。。。?そう言えば、、、
もう1人の「行方不明」の存在は。。。と…
そして、、、また頭から読み直したくなっちゃうんです

結局キャラにもお話しにもドキドキとゾクゾクが止まらない
すげぇ1冊なのですよね!!


もう1人の「行方不明」に関しては2人を共犯者として結び続ける為にもそのままになるのかな?
それでも全然構わないので番外編でも短編でもいいです
2度目の再会後の2人の何にも迫られないただただ甘いだけの時も読ませて欲しいっ…!

。。。結局ね、こんなに長く書いちゃいましたwww
「簡潔」という日本語を私は知らないのかなwもぅ自分でもヒドイと思ってます(゚Д゚;)
書き直せばいいのですがその力は残っていないのでこのままにします←諦めw

もぉココまで書いたからあと一息!
濡れ場に関しても書いちゃおう~♪

逃避行と濡れ場の相性って何でこんなにいいんですかね???
種の保存という危機意識が高まるからなのかな?とにかく2人の8年間を埋めるかのようにカラダを重ね、繋げる描写が大変官能的でした
体格差のあるえっちや亮がリードしながらの開発っぷりにまたまたドキドキが止まりませんでした(〃ω〃)
どんどんグズグズに溶かされていく楓
絡め取っていく亮
エロかったです、とても。。。♡
絡みの描写もセリフも癖をだいぶ刺激して来ます///
この貪るような描写がまた2人だけの時間をすごく強調してるなぁ~とも感じます
エロいだけではなくて(確実にエロいですが…!)2人が存在を確かめ合うかのような行為としての意味も感じるのでグッと来ちゃうのも見所だと思いますので是非、その辺も併せて濃厚な時間を楽しんで下さい

私はゾクゾクしにもう1周行って来ようかと思います⸜⸜٩( 'ω' )و //

修正|白抜き(シーモア)※基本挿入仕切ってる描写が多いのでそこまで白抜きが煩わしくは感じなかったかな…?まぁ良くもないのですがねwww

5

kanipan先生ファンなら買って損無し

タイトルの通りですが、購入をためらわれている方のために。。。
題材は重いですが、kanipan先生の描くボーイズたちの共依存からのカタルシスがお好きな方ならきっと読んで良かったと思われることでしょう。。。
ラストを読む頃には、楓と亮が大好きになっているはず。。。
これからの2人が幸せであることを確信できる結末にほっとしました。
次回作も期待しています!

そしてkanipan先生のエロは繊細かつ湿度があって大好き!!ということを再確認。
まじで性癖にささる交合を描いてくださってて神です。

2

愛が重い!切ない!ドロドロ!

亮×楓

Kanipan先生の個性的な絵柄が、
重たい雰囲気とぴったり!


愛が重い!切ない!ドロドロ!
過去から再会の現在に重なって、
拗らせてきた想いと共に、
闇に覆われた背景や共有の秘密に錯綜して、
楓の健気からくる嫉妬と歪んだ感情と、
亮の執着に狂わせたヤンデレ心理が見事に描かれて、
2人の孤独から生じる異常な愛が、
共依存への移行の鮮やかさに圧倒された!

罪を背負って逃避行、
抱き潰してトロトロでの
お互いを求め合う姿がもう・・・!

殺人、ストーカー、少しミステリーで、
重厚なテーマが心の準備をしっかりしないと読めない(かも)一冊だが、

2人をどんな結末に導くのかーー?
夜明け属性ラストだから、大丈夫、安心で読める。
読み終えた後、心が温かくなりました。


22歳の地味な清掃員・楓と、
ヒモ・亮。
同級生だった2人が、
8年ぶりに再会し、逃避行が始まるこの物語。
亮の強引で不安定な雰囲気を醸し出し、
お互いがお互いに会いたかったり、好きであることや、
2人が恋人関係ではなかった。ということだけはわかる。

なぜ逃避行をしているのか?
現在の状況や、
一体2人が昔はどんな関係だったのか知りたい!
これからの展開も気になりすぎてたまらない!
とにかく、彼らの2人だけの世界に没頭してしまう。

読み進むと、次第に
それぞれの家庭の事情や、
2人の中学時代の関係性が明らかになってくるのが巧みで、
亮の寂しさや、
楓の父からの不憫な境遇、顔の傷のことも痛々しい。

8年間の空白の間、
会わない道を選んだ楓。
必死にふ楓を探す亮。
2人がお互いを守る方法や、生きる術を模索して、
それぞれの葛藤との闘いも垣間見える。
お互いの想いが交錯する中、
2人も会いたいという本心を抱えていたことにグッとくる!

亮、
一見クズで、
実際は楓を所有したいという過剰な執着から狂愛に陥って、
女を利用し、策略的な計算で行動し、ストーカー行為まで・・・
ヤンデレ気質を具備する
溢れ出る笑顔が優しさと狂気の境界線を揺らめかせる表情にややゾクゾク・・・

そんな亮の愛情に注ぎ込む楓、
健気で健気で最高!
自信のなさや、最初は亮の気持ちに気づかず無知な姿が可愛くて、
感度の高い体がどんどんの快楽に堕ちて、
常軌を逸した蕩ける顔が異様で悶絶必然!

罪や愛にを巻き込まれる2人・・・どこか愛おしい。
2人がたどり着く結末が、共有した未来が見える。

愛が行きすぎてしまった、
楓の純粋な恋心と嫉妬、そして、
亮の狂愛と執着。
対照的な2人がお互いを守り合って、
会いたいと、会ってから離れたくないという 
長年にわたる依存愛に心がかき乱されて、
感動で身震いするほどの衝撃を与える物語でした。

1

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