紙の舟で眠る 下

kami no fune de nemuru

紙の舟で眠る 下
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神70
  • 萌×217
  • 萌4
  • 中立2
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
17
得点
432
評価数
93
平均
4.7 / 5
神率
75.3%
著者
八田てき 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
プランタン出版
レーベル
Cannaコミックス
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784829686898

あらすじ

僕はあなたでできてる

戦後、横浜。
娼館の居候・燿一は、北原憬 脚本の映画に、人生を与えられた。
北原作品を観あさってカメラマンを志し、写真館の助手となる。
ある日、泥酔していた男に声をかけた所、それが何とあの北原憬で……。
憧れの人と、夢のような日々を過ごすことに。
だが、増していく恋慕とは裏腹に、憬と己の埋められない才能差を感じ、憬の存在は遠のくばかり。
燿一のやり場のない恋心は、いつしか、彼との心中を望むまでに――。

表題作紙の舟で眠る 下

アマチュアカメラマン
天才脚本家

その他の収録作品

  • 最終幕(描き下ろし)
  • 締め口上(描き下ろし)

レビュー投稿数17

燿一という存在の温かさに安心する

 下巻は上巻で謎めいていた部分もすっきり明かされ、死神や呪いの正体、憬の幼少期の経験も知り、それらを踏まえた上で2人の関係に目を向けられるので理解が深まって満足度が上がりました。列車事故の前には両親との虚しい別れがあったのですね。憬の物書きという仕事に対する一筋縄ではいかない想いの理由が分かりました。そこに目を瞑らずもう一度正面から向き合うこと。燿一といたからこそ、できたことですね。

 そして、本当の死神は憬ではなかった。しかし、その片棒を知らぬ間に担がされていたという事実は憬の中でけっして消えないでしょう。それでも、脚本家という人生を通して燿一と共に生きることで、時間をかけて昇華させられるだろうと信じています。憬の生み出す言葉には人を救う、人に希望をもたらす力もある。そのことに気付く機会がこれからたくさんやってくるだろうと思います。

0

美しく、残酷で、最後は…。

あ~~~すごい……。やはり画力…なんだこの圧倒的な画力は…。
そして話をまとめる力もすごい~~。ハッピーエンドでした。
苦しみとトラウマを乗り越えてある今。そんな話です。映画のようでした。娼館が舞台なので女性の息苦しさや辛さなんかも描かれていたなぁ。
受けの映画のタイトルも秀逸。秀逸というかまあ、ここに帰するんだなぁという感じ。
ただシリアスで難解なので2,3度読まないと入り込めないかも。上巻でのホラー感が下巻で人怖モノになっているので、あ~なるほどなあ~と思うと同時に、ちょっと駆け足気味に感じました。
しかし幸せそうなふたりのその後の描きおろしは読んでいてニコ…!となりました。

0

最後まで読んで良かった、そう思わせてくれます。

2巻では、電車事故に遭ったときに、憬が絶対に燃やしたくないと、胸に抱えて守った物が何だったのか?そして、過去の憬の忘れていた記憶が戻ってきます。自分の生い立ち、過去に何があったのか?自分に現れていた死神の正体も分かってきます。1巻のカラーの扉絵はじつは2巻のあるシーンだったのも分かります。
ウェブ版のザ・テレビジョンのインタビューでの八田てき先生のインタビューを読みました。先生がずっと温めてきたお話だったこと。そして、戦争による生命の尊厳と文化の破壊によって…トラウマティックな体験をした人の創作物からは、生命と魂の慟哭が泥臭くむせ返る様に感じる…
と、書かれており。(本文を読むことオススメします。先生の語彙力を私では表現出来ないです)先生のこのインタビューを読んだ時に、私自身も、八田先生がこれくらいの(憬の様な)覚悟というか、キャラクターが憑依しているかの様な、想像を絶する集中力でこの漫画を描きあげたのでは無いかと。先生の熱量を感じました。

2巻の後半からは、どんどん謎解き要素が強まって、今まで不思議に思っていたことが実はあるカラクリがあった事。ストーリーにどんどん引き込まれます。それにしても、創作物を作り出す為の人の心、執念の闇の深さに恐怖を感じました。
特に憬が苦しめられていた死神の正体、そして、自分の父親の思い出との決別。死神となっていた過去の自分との別れ。

傷を負った心で描かれる脚本は決して自分を傷つけるものでは無いと教えてくれた燿一。そして自分が脚本のモデルにして亡くなった森さんも憬の脚本を喜んでいたと。死神から決別して自分の創作に自信を取り戻す憬の姿がとても心をうたれます。魂の浄化です。
上巻は憬が燿一を守る為に、彼を遠ざけてしまいますが、下巻では燿一が憬の創作の為に憬の元を去ってしまい…最後まで二人の恋心の決着がどうなるのか心配でしたが、本当に素晴らしいラブレターを憬は燿一に向けて送ります。ここに来るまでにも何度も様々なストーリーのカラクリがあったのに、まさかラストにもこんな仕掛けがあったなんて!と驚きでした。
映画の様な二人の物語を文字どうりに楽しめます。
最初から最後まで素晴らしい作画で物語が綴られており、苦しい場面がたくさんありますが、そういう合間にも、安らぎを得る二人の場面が何度か入れられていて、二人が苦しみから解放され心が浄化されていく場面はとても美しく描かれています。
八田先生の魂を感じられる神作だと思います。

0

下巻

ファンタジーのような独特の世界観がある場合に難しいのは終わり方だと思うのですが、この作品はすごく綺麗に完結していました。
圧倒的な世界観を圧巻の画力と素晴らしい文章で語られていました。

憬が記憶と向き合ったことで死神と決別し、過去の泣いてばかりの自分も救うことができた下巻

特に、憬の過去が印象的でした。これだけ悲惨なことが幼少期にあれば記憶に蓋をしてしまいたくなるのも当然だなと思いました。

憬と燿一の物語こそが、タイトルの『紙の舟で眠る』
フィルムのように今までの印象的なコマと共に添えられた言葉、半生を語る言葉がすごく素敵で、こんな文章を綴るのが本当にすごいなと思いした。

描き下ろしの特に、3年後の憬は表情が柔らかくて、すごく素敵でした。
2人が当たり前のように一緒にいて過ごしていく日々を感じられてうるっときました。

カバー下が上下巻共に憬の書いた原稿になっていてすごく凝っていてよかったです。

0

なんかとにかくすごい

正直好きな系統の話じゃないんだけど読んで損はないというか質が良すぎて言葉を失う感じ。作家先生の世界観ガンガン出てるし熱量すごいし純文学って感じで読み直そうと思うまで半年くらいかかる感じの重さだけど、読むの止められない。圧倒的美!話が難しいし、アホには辛いんだけど圧倒的な美!途中もえ。。。。。?ドユコト?なんだけど買って損はない!とおもひます。

2

良かった!

「遥か遠き家」のラストがけっこうトラウマになっているビビリなんで、今回ここでレビューをいくつか読ませて頂きどうやらバッドエンドではないと確信した後購入。
上下巻通しての感想となります。

緻密で繊細な絵で圧倒されます。
戦前戦後のお話の場合、あの時代にこんなものはなかった、こんな言葉はなかったなどとつい重箱の隅をつつく性格の悪いわたしでもこんな丁寧なお仕事を見せられると感服するしかありません。
BLマンガ内でハエトリ紙を見たのも絶対初めてです!
主人公の2人も美麗で眼福、、、
しかしエロ?シーンは相変わらずエロくないです。
もちろんエロくなくてもぜんぜんOKです。
お話はわたしには難しくてよく分からないというか説明が面倒なんでぜひ読んでください!
と言って逃げますね!すみません。
ただ大きなネタバレなんですが






最後、2人がパリに向かうというのは適切な良い落とし所だとつくづくおもいました。
古今を問わず作家、詩人、絵描き皆パリに辿り着きます。
心の逃亡を求めて。
パリには特別な何かが有るのです。
特にセーヌ川。
2人が彼の地で心の平穏と精神の高揚を得る未来を紡ぐ事を祈ります。

最後にこの作品はコミックスではなく小説にすべきではなかったかとつい思いました。
多才なかたなので小説で表現されていたら、と贅沢言いました。
わたしの好みとしては独白が多い、地の文が多いのはマンガとしては最上位にはこない。
なので⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎にしました。



3

タイトル回収がいい

上巻は「間違いなく神」とタイトルにつけました。
2人の生きざまが交差し、生と死、不思議な現象、謎…それらが盛り上がり緊張感高まりました。
その謎が明かされる下巻。
憬の両親の記憶が蘇り幼き憬を解放する。
死神の正体は映画会社の社長だった。
昭和のメロドラマみたいなことだったの?!となりまして。
舞台が昭和なので何らおかしなことではないし、結局生きている人間がいちばん怖いですもんね。
ストーリーとしておもしろいと思います。
が、上巻で描かれた超常的な現象やホラーチックなものはなんだったのか。
精神的に不安定な憬が見た景色…なのだと思いますが、それだけでは説明つかない部分もじゃっかんあるのではないかな〜と私の頭では理解できないだけですね。
生と死の狭間で苦しむ憬の救済って、そんな感じでいいのか…とちょっと拍子抜けしてしまいまして。
勝手ながら思ってたんと違う〜てだけで、作品としてはすばらしいと思います。

映画のタイトルが「紙の舟で眠る」だったのはよかったです。
紙の舟は憬と燿一のことですもんね。

言葉の使い方、絵の描き込み、全編通して緻密でした。

湖の描き方が好きです。
「遙か遠き家」でも魂が返る場所のようでしたし。
本作でも熱海や横浜かな、印象的な場面できらきらした海が描かれて生命の生まれた場所、返る場所という象徴のようで神秘的でした。

1

No Title

Can't express how much I love this story. I'm in awe at how breathtakingly beautiful the art style is and how amazing the storytelling is. It's a little bit dark and I have prepared myself for some angsty, heartbreaking love story. In the end, it's just another masterpiece from Yatsuda-sensei for no doubt. I really recommend it. I love Yatsuda-sensei so much.

1

凄い余韻

上巻だけではどう解釈したら良いのかが難しい重苦しさが渦巻いていて、いったいどんな結末を迎えるのかとはらはらしながら読み進めた下巻。
結果から言いますと、期待以上の決して予想通りにはならないドラマチックな展開が待ち受けていて、こう来るとはと夢中になってページを捲る自分がいました。
八田先生、本当に印象深い作品を描かれる作家さんですね。

上巻のあのずっしりとくる重みがあったからこその下巻だったと思います。
燿一と憬の関係性。憬が手掛けた作品関係者の謎の死。憬から離れない死神。
夢が誠かと不明瞭だった全てが明らかになっていくわけですが、先述の通りそのどれもが納得のいくもので、なおかつ非常にドラマチック。
ひとつひとつのエピソードの魅せ方が素晴らしく、苦しくも美しく強い彼らの生き様に思わずのめり込んでしまう。
人間の怖さ、そして愛情を強く感じる1冊でした。
濃厚な映像作品を観たかのような読後感です。
いえ、もしかしたら観ていたのかもしれませんね。

本編は勿論、描き下ろし・タイトル・カバーイラスト・カバー下まで、全てが見どころです。
濃厚で濃密。素晴らしかったです。

2

上下巻通して読んで欲しいです

一言、すごい作品でした。
これは最後まで読んで初めて真価が分かる作品です。
上巻の最後が重苦しいので、下巻に手が伸びない方もいらっしゃるかもしれませんが、もったいないです。
横浜の市電(路面電車。昔あったんですね)と、米軍のトラックが衝突して起きた凄惨な事故。
生き残った二人の子供が成長し、巡り会ったその後の物語です。
あれは運命だったのだと、素直に思えるストーリーでした。
上巻では途中からどろどろしてきて、結びあったはずの二人の思いが綻び、ほつれ、傷つけあい、どこまでが夢なのか現なのか、真意なのか擬態なのか問い直されるようでしたが、下巻ではしっかりと向き合って、絆も強くなって、大いに安堵しました。
大変な話です。2冊でまとめきり、最後まで書き上げる力量にも舌を巻きます。
作画は上巻に劣らず、おそろしいまでの書き込みで、一切の手抜きがなく安定しています。
まさに映画を見ているようでした。内容と絵柄、画面がマッチしていて、説得力にも繋がっています。
下巻に登場したポスターがとても幸せな写真でした。
そうか、タイトルはこういうことか、とストンと落ちた思いです。

2

呪いなんかじゃない

一人の脚本家を落とし込めるまでに周りの全てを犠牲にして崇高に創られた一世一代の尊い、作り話。
全てが嘘で死神なんていなかった。あったのは、過去の記憶に蓋をした過去の幼い自分自身だった。
全てがわかった時、悪夢のような夢なんじゃなくて、美しい夢だった、そう描かれているシーン読んだとき泣きそうになった。幼い憬が報われるシーンが、手のひらからこぼれ落ちるほどの呪いにかけられた今の憬が救われるシーンが嬉しすぎて読んでいる時に感情が昂りすぎて笑っちゃった。

あの日生き残った2人だって死に損ないなんかじゃなくて、運命の糸なんてもので繋がっていなくて、ただ大事な存在同士だったからまたお互い再び同じ世界にいた、それだけだった。
こんなにも人生に大きな爪痕を残して、狂わされる存在がいる事が羨ましい。きっと私は、あなたの隣に居たかった。
全てを暴いて、もう大丈夫になった世界でようやく2人はまた新しい世界を歩いてゆく。
うわああああ尊い、尊い、供給過多すぎる。呼吸も忘れて読み耽りました。
上巻はふたりがお互いに沈みゆく共依存てきな関係なのかと思いましたが、ちゃんと自分の足で立ってこの世界を歩いてゆく、でもそこにあなたが居たらいい。そうやって世界を生きていく下巻の2人のラストで感情がぶわああって膨れ上がって口角上がりまくる。
ずっと笑っていてほしい。ずっと隣にいて欲しい。出会った時の思い出を抱えて、愛してるってはにかみあって。
ラストシーンで若干成長したふたりがかっこよすぎてしんどい。
ウワアアアアアしんどい!!!←

3

命の色を探して

憬が心からの想いを耀一に明かしたところで終わっていた上巻。
そこからすぐに事態が好転するはずもなく、少しずつ気持ちが噛み合い始めても未来がどうなるのかは見えないまま…
それでも現実から目を逸らさず前に進んでいくふたりの姿はとても美しくて、愛は人を強くするものなのだなとしみじみ思いながら
それぞれの選択を見守るような気持ちで読み進めた下巻でした。

最後には自分の死が待っていることを理解し覚悟をした上で、耀一を守るために新しい脚本を書いた憬。
生きることを諦めているようにしか見えない彼の言動は見ていて本当に悲しかったけれど、
変えられない運命に飲まれてしまおうと思えたのは、耀一のことを本当に愛しているからなんですよね…。それがなんともやるせなかったです。

でも最初で最後だと思っていた耀一との旅で、幼い憬が蓋をした一番ツラい記憶を思い出すと流れは変わっていくことに。
ずっと囚われ続けていた原因に辿り着けたことで本当の意味で前に進めるようになり、諦めてしまっていた耀一との未来を描けるようになるわけです。
すべて受け入れた憬の目に映った死神の姿はこれまでとまるで違う姿をしていて、
それが彼の心の闇の終わりを表しているようでとても感動的でした。

耀一もまた憬という大切な存在がいたからこそ夢を追うことができたのだろうし、自信を持った自分で向き合うためにたくさんの努力をしたのだろうな、と。
再会の場面で思わず涙が滲む耀一と、そのすべてを包みこむ憬の柔らかな微笑みに胸が熱くなったのでした。

とても深く作り込まれたストーリーに八田先生の絵柄がマッチしていて本当に素晴らしかったです。
何度も読み返してこの世界観に浸りたいなと思いました。

2

ぜひネタバレなしで読んでいただきたいです

下巻で一気に話しが動いて物語がどう転ぶのか見守らせていただきました。過去の回想がこれまた衝撃的でした。タイトル回収も素晴らしい。。

作画コストどうなってるんだ…という細やかさなのでそちらも楽しめました。
1ページ1ページ大切に読まねばと思わせてくれる作品です。
どちらにとっても救済のお話しなんだろうかと感じました。

最悪なパターンを想像して読みましたが良い意味で裏切られました。
ただ読後晴れやかかと言われると難しい。すごく消費カロリーの多いお話しで安易に読み返せないと思いました。でも面白かったです。

1

No Title

本当に終盤になるまで結末が予想出来ず面白かったです。

予想はメリバだったのですが、想像以上にハッピーエンドでまとまったなという印象です。

別れる別れないではなく、もう死んじゃうんじゃないかと思いながら読んでいたので、畳み掛けてくる終盤の流れがハラハラしましたし無事で安心した場面もありました。

ホラー要素があるのかと思いきや本当に怖いのは人間だなと。
結ばれたふたりの穏やかな日常もまたどこかで読めたら嬉しいです。
これからも作家買いします!

1

映画作品のように美しかった

上巻のレビューにも書いたのですが、本当に短編映画を一本観終わったかのような錯覚に陥る作品です。
BLという括りでいいのかな、、と思ってしまうほど。

下巻ともなるとだいぶ世界観に慣れてきて、上巻よりも肩肘張らずに作品に入り込み、読み切ることができた気がします。

(以下、ネタバレありの感想となります)





憬の書くシナリオに出てくる人物が必ず死んでしまう謎の謎解き、そしてその強大な的にどうやって立ち向かうか…
攻めが受けを守る展開になるのかと思いきや、予想を大きく裏切られました。
憬が「守りたい存在」のために、最後の最後まで一人戦い抜く姿が、良かった…!!語彙力がなくてうまく言えないのですが、輝いていてとてもかっこ良く、素敵でした。

そして。最後の「納め口上」の再会後の二人の様子。これ、良かったなあ…
まったりと喫茶店でお茶を飲み、憬の見せる愛情表現に恥ずかしそうにする燿一の姿に萌えました。
上巻からずっとシリアスな展開が続いていたので、ここでやっとほっと息をつけたというか。やっと心臓をドキドキさせないで安心して読めた(笑)

この二人にはパリの街が似合いますね。
ニューヨークでもなく東京でもロンドンでもなく、パリ。セーヌ川沿いを歩き、振り返って燿一に話しかける憬の笑顔と立ち姿にうっとりしました。

複雑に絡んだ糸が綺麗にほどかれ、二人の愛に希望と萌えを感じさせてくれた下巻。

気力・体力のある時でないと読み返すのはなかなか難しいかも…ですが、十二分に世界観に浸ることができました◎

1

下巻は神評価。

下巻は伏線回収です。

そして、受けが脳内から溢れ出る死神の言葉と対峙するお話が核となっております。



が、少しずつ伏線が回収され、真実が少しずつ見えてきて、まさかの展開にびっくりすることでしょう。

ホラーファンタジーではなかったことに。

少なくともまりあげはは、ホラーでもファンタジーでもなかったことにびっくりしました。

人って怖いよね、という一言に尽きる。

そんな怒涛の伏線回収劇でした。


そしてね、完全にこれはネタバレになるのですが、2人は一度離れてしまうのです。
八田先生の作品なので、その瞬間メリバを予感するのですが、今回のお話は違いました。とだけ、お伝えさせてください。


ではどうやって2人がハピエンとなるのか。


圧倒的読了後の余韻体験を含めて、百聞は一見にしかず精神で、ぜひぜひ今から読んで、鳥肌の立つラストを自分の目で確認していただきたいです。


なにが言いたいかというと、結局はこの一言に尽きます。
八田先生ってばまたすごい作品を発表したなあ、という感想。

映画とかでも観てみたい作品でありました。




3

鬼才ここにあり

八田てき先生の最新作!

赤線地帯が取り締まりによって消えつつある頃。
娼館の居候・燿一と、脚本家・憬のロマンチックでラブラブなほのぼのストーリー。
......とはいかないよなぁ、やっぱり。

下巻では思わず「そうきたか!」と叫びました。
八田てき先生の頭の中を覗いてみたい...

そして相変わらず圧倒的な画力。
紙本をめくりながら「これ...もはや画集だわ...」と唸りました。
ストーリー構成も圧倒的で、読者に畳み掛けてくる大作でした。

最後に言われた通り上巻のカバーを外してみたらビックリ。
表紙から始まって何もかもが凄い作品でした。
これからもどんな作品を創られるのか楽しみにお待ちしております。

2

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