条件付き送料無料あり!アニメイト特典付き商品も多数取扱中♪
kami no fune de nemuru
八田先生の前作、「遥か遠き家」のラストに衝撃を受けたので、今作も楽しみにしていました。「紙の船で眠る」というタイトルの時点でもう、不穏な空気が漂っていて、そして冒頭の電車事故の時点でかなりホラーな絵が展開されていて最後の最後までこれはどんなエンドになるのか?不安な気持ちのまま、ずっと読み進めていました。
絵は、戦後の復興し始めのまだまだ落ち着かない日本を表していて、古い映画の様なとても雰囲気あるそして、写実的な感じの作画で、隅々まで素晴らしく表現されていました。
モブで出てくる人一人一人が自分が生きるだけでも精一杯で、余裕の無い人、悪い事をしていると分かっていても、生きていく為には仕方ないという開き直った生き方をしている人。そういう時代背景からくる苦しさや粗雑な喧騒など隅々まで描かれています。
1話1話のタイトルも、難しい言葉が使われているのですが、言葉の意味を調べながら読んでみると、その話が何を意味しているのか、理解する上で役立つと思います。
脚本家の憬と、写真家を目指す燿一。二人は同じ電車事故に遭って唯一生き残った子供達という運命的な繋がりがあったからこそ、お互いに出会って心と体を通わせる事で今までに無い心の安らぎを得るのですが…
憬の深層心理なのか妄想?幻想?死神として出てくる子供はどのような存在なのか?自分が脚本を書くことで人を殺してしまうという恐怖。そういった心の不安定さから来る恐怖心が1度は安らぎを得ていたのにも関わらず、また死神の姿が出てきます。燿一は何度も捨てられた事で心が空っぽになるっていた経験から、そして創作に没頭する憬との心の乖離に恐怖を抱いて…二人同時に悪夢を見ます。互いに自分を救って貰ったという存在でありながら、二人には死神の影が現れます。生きていたいのか死にたいのか?そういう感情すらも、浮いたり沈んだりが、まさに紙の船の漂う様に感じました。
憬が自分を(死ぬ運命の)モデルに描いていた脚本はどうなるのか?本当に死が迫っているのは憬なのか燿一なのか?そして、燿一にハッキリと「愛している」と伝えた憬。これからの二人はどうなってしまうのか?
下巻は怒涛のストーリー展開なので、是非最後まで読んで欲しいです。
とにかく上下どちらにも言えることですが作画コストがすごかったです。
八田先生の作品は前作も含めて建物、花や木々などの自然が丁寧に細部まで描写されていてすごいなと思います。
なので、セリフのないコマでも細部までしっかり見るので読むのに時間がかかりました。
上下巻を通じて2人の人生が壮大に描かれていました。
事故で生き残った2人の少年が12年後に再び再開し、、離れても運命の糸で引き寄せられるようにまた再開する2人
どこか欠けた部分を補い合うように存在する2人を見ているのは辛くて、一緒にいる幸せを見つけることはできるのかなとハラハラしながら読んでいました。
小説を読んでいるようでした。2人の魂が示し合わせたように寄り添い合い昇華するような、ただただ美しい漫画でした。安っぽい言葉で語っては伝わりそうもないのでこの辺にしておきます。文句無しの神評価です。
難しくて理解できているかわからないけど、おいてきぼりにはされずに引き込まれました。もはや画力がすごいを超えたところにいる感じがするというか。娯楽というより文学作品でBLなのかどうかももはやどうでもいいか、な?こんな作品描いたら魂燃え尽きちゃうんじゃないかなって思いました。
表紙も綺麗で上下巻合わせて飾りたくなります。
形態は漫画ですが、長編小説を読んでいるようなそんな気分になりました。言葉選びはわかりやすいですが、非常に文学的で文豪好きの私にはとてもハマりました。
明治~大正辺りの文学作品が好きな方はハマるかも知れません!
ぜひ紙媒体で買って欲しい作品で、読了後カバーを外すとそこにも仕掛けが施されています。
主人公の憬が葛藤する描写が鮮明で細かいので読んでいるこちらもドギマギしたような、心拍が早くなるような感覚になりました。
戦後日本の時代に翻弄される2人の人生が美しく、残酷に描かれています。
買って後悔はないのでぜひ上巻だけとは言わず下巻も一緒に買って欲しいです。上巻だけ買ったら後悔して直ぐに下巻も買いに行きたくなると思います。
同じ作者さんの他の作品も気になっているので読んでみようと思います。
素敵な作品に出会えて良かったです。
⚠️ここからネタバレ含みます⚠️
上巻の後半からラストに至るまでずっと2人が心中してしまうエンドなんじゃないかとハラハラしていました。心中エンドはそれはそれで趣がありますが、2人には幸せになって欲しかったのでハッピーエンドでホッとしました。良い意味で何回も期待を裏切られた作品でした。
2人の葛藤には時代背景が深く絡みついていて、どうしても逃れられないものだったと思います。高校で日本史を勉強しましたが、戦後の日本について少しおさらいしてから読むとまた深く感情移入出来そうなので勉強し直そうかなと思いました!
上巻のみの感想です。
「遙か遠き家」でもそうでしたが、言葉が文学的で美しい。
そして絵が…情念というか魂というか、生と死、愛、苦しみ、喜びなどを描くための生半可ではないエネルギーが込められていて物語に引きずり込まれます。すごいです。
読んでいると、重い、濃い、怖い、深い、難しい、美しい、悲しい、苦しい…いろんな感情が渦巻きます。
嫌じゃないです。
目を見張って読んでしまいます。
すごい読書体験です。すばらしい。
死神とは何なのか。
憬の死への恐怖、または憧れ、生への執着、または嫌悪、罪悪感…そのようなものが具現化されたものなのでしょうか。
溢れて止まらない言葉は…生への欲望の表れか。
燿一が撮った憬の写真がろくに写っていなかったのは、憬が死神をまとっていたからでしょうか。
私には難しくてよくわかりませんが。
憬に対して燿一は生の象徴かと思ったら、空っぽな存在だというのがまた…きました。
燿一の「僕はそんなにも 愛しがいのない 信じる価値もない 人間なのかなあ?」
は泣きそうになりました。
誰もが一度は感じたことのある悲しい思いなのではないかと(そんなこと感じたことのない人はしあわせですね)
でも憬がすぐに「違う………っ‼︎」
─どれだけ救われたと思ってる
と抱きしめて
「愛してるよ」
と言えて2人にとって救済、再生になるよねとほっとしたんですが。これ下巻どうなるのか。
ハラハラドキドキしながら読んできます。
Can't express how much I love this story. I'm in awe at how breathtakingly beautiful the art style is and how amazing the storytelling is. It's a little bit dark and I have prepared myself for some angsty, heartbreaking love story. In the end, it's just another masterpiece from Yatsuda-sensei for no doubt. I really recommend it. I love Yatsuda-sensei so much.
舞台は昭和24年、横浜。戦後の日本の雰囲気がひしひしと感じる技量高い一作。
すごいです…。
黒髪眼鏡の表紙の人が受けです。美人です。
絵がうますぎる。
正直絵画集としてでも良いくらいどのページを見ても美しいです。人物はもちろん書き込みも背景もすごいです。
ストーリーは上巻だけでは謎が残る感じなので下巻もセット購入がおすすめです。
呪いとトラウマを背負った主人公が、ある一人の青年に救われていく……
しかしそんな単純には進みません
苦悩と呪い、そして上の人間とのしがらみ……。上巻でちりばめられた陰鬱な雰囲気は上巻では解決しません。モヤモヤ・・・が残ります。なのでぜひ、ぜひ続きを。
下巻をぜひ見てください!
終始圧倒された上巻でした。
過去に同じ列車事故に巻き込まれた2人の再会もの…かと思いきや、一筋縄ではいかない重苦しくも謎めいたストーリー展開が続きます。
画力も素晴らしければ紙媒体の装丁も素晴らしいですね。
カバー下まで凝った作りとなっていましたので、これはぜひ紙で読んでほしい1冊かもしれません。
事故に遭って以来、文字が、言葉が溢れて止まらない天才脚本家の憬。
そんな彼に常に付き纏うのは、言葉の濁流を耳元で浴びせてくる死神の影と人の死。
憬が脚本を書けば書くほど作品のモデルにした人物が死んでしまう現象に、死神のせいなのか?それとも?と、疑問と謎が深まる中、同じく列車事故に巻き込まれていた燿一と再会をすることになるけれど…
うーん…私の理解力が及ばず、上巻だけでは分からないことだらけでした。
燿一の憬への執着も、自然と寄り添い始める2人も、再び筆を取り始める憬を取り巻く環境と燿一の変化も見応えと凄みはあるのだけれど、夢か現実か不明瞭な描写が多いからか描きたいものがやや読み取り辛かったです。
おそらくあえてなのだろうなとは思いつつ、上巻時点では萌えはあまりなかったかな。
少々映像的と言いますか、少し見ただけでは全体像が見えては来ない描き方がこの作品の魅力なのでしょう。
まだ下巻を読んでいない状態でレビューを書いているので、読み終えた時に何が見えてくるのかが楽しみな作品です。
噛めば噛むほど、読めば読むほどな作品だとうれしいなと期待を込めてこちらの評価になりました。
死んだら、生まれ変わる。
綺麗事を並べて、この腐りきった世界で貴方とまた夢を見ながら旅を始める。
死に損ないの2人は、昏い世界でどんな景色を見るのか。
物語全体を通して2人に本当に命が宿っているかのようなそんな世界が広がっている。
前回の漫画が好きで今回は作者買い。この作者さんの描く世界は本当に惹き込まれる。
冒頭のシーンから出会って、再び巡り会って、運命の赤い糸で結ばれたその糸は固く、何度も2人を呪い殺して。
憬の魔性さが本当にとんでもない。(?)
なんだこのエロスは…こんな男が現実にいてたまるか。でもめちゃくちゃいそうなのがまた沼なんだよなあ…
リアルと折り混ぜられて描かれてる感じがガチ感増してめっちゃ浸れる。
こういう本は装丁がめちゃくちゃ凝ってるから凄い好き。装丁も合わせて世界観なんだわ…!本の身ぐるみ剥がして見てほしい。(?)
憬の存在がエグすぎて耀一が薄れてるけど、多分憬にとって耀一の認識は読み手にとっての憬なんだよな、その関係性本当に好きすぎる。
死に損ないがひと殺しになって、この物語を精算するために2人で一緒に幕を下ろそう。
上巻は1度離れたふたりがまた運命の歯車によってふたたび再会して、_までの展開。下巻がどうなるのかめちゃくちゃ気になります。
同作者の前回の漫画の展開を踏まえると下巻を読むのが怖すぎるし超ドキドキする。
この作者さんの漫画は絵柄好みじゃなくても読んでほしい。2人だけの世界がそこにある、本当のふたりだけのこの世界がいちばん好きになれる。