紙の舟で眠る 上

kami no fune de nemuru

紙の舟で眠る 上
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神49
  • 萌×216
  • 萌7
  • 中立3
  • しゅみじゃない0

133

レビュー数
13
得点
333
評価数
75
平均
4.5 / 5
神率
65.3%
著者
八田てき 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
プランタン出版
レーベル
Cannaコミックス
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784829686881

あらすじ

俺の灯火

戦後、横浜。
元・天才脚本家の憬は、もう筆をとらないと決めていた。
脚本のモデルにした人物が、必ず不幸になるからだ。
ただ死を待っていたが、ある日、生きる理由が現れてしまった。
それは泥酔していた憬を、居候先の娼館で介抱してくれた燿一。
彼の無邪気さと妖艶さに、惹きつけられずにはいられず、どうしても燿一を書きたくなる……。
他の誰を犠牲にしても、何を犠牲にしても、
燿一だけは不幸にはしないと誓うが――。

表題作紙の舟で眠る 上

三上燿一,アマチュアカメラマン
北原憬,天才脚本家

レビュー投稿数13

言葉、景色、命の全てに圧倒される

小説を読んでいるようでした。2人の魂が示し合わせたように寄り添い合い昇華するような、ただただ美しい漫画でした。安っぽい言葉で語っては伝わりそうもないのでこの辺にしておきます。文句無しの神評価です。

0

神すぎてむずいけどすごい

難しくて理解できているかわからないけど、おいてきぼりにはされずに引き込まれました。もはや画力がすごいを超えたところにいる感じがするというか。娯楽というより文学作品でBLなのかどうかももはやどうでもいいか、な?こんな作品描いたら魂燃え尽きちゃうんじゃないかなって思いました。

0

買って損はさせません!

表紙も綺麗で上下巻合わせて飾りたくなります。
形態は漫画ですが、長編小説を読んでいるようなそんな気分になりました。言葉選びはわかりやすいですが、非常に文学的で文豪好きの私にはとてもハマりました。
明治~大正辺りの文学作品が好きな方はハマるかも知れません!
ぜひ紙媒体で買って欲しい作品で、読了後カバーを外すとそこにも仕掛けが施されています。
主人公の憬が葛藤する描写が鮮明で細かいので読んでいるこちらもドギマギしたような、心拍が早くなるような感覚になりました。
戦後日本の時代に翻弄される2人の人生が美しく、残酷に描かれています。
買って後悔はないのでぜひ上巻だけとは言わず下巻も一緒に買って欲しいです。上巻だけ買ったら後悔して直ぐに下巻も買いに行きたくなると思います。
同じ作者さんの他の作品も気になっているので読んでみようと思います。
素敵な作品に出会えて良かったです。


⚠️ここからネタバレ含みます⚠️
上巻の後半からラストに至るまでずっと2人が心中してしまうエンドなんじゃないかとハラハラしていました。心中エンドはそれはそれで趣がありますが、2人には幸せになって欲しかったのでハッピーエンドでホッとしました。良い意味で何回も期待を裏切られた作品でした。
2人の葛藤には時代背景が深く絡みついていて、どうしても逃れられないものだったと思います。高校で日本史を勉強しましたが、戦後の日本について少しおさらいしてから読むとまた深く感情移入出来そうなので勉強し直そうかなと思いました!

1

間違いなく神

上巻のみの感想です。
「遙か遠き家」でもそうでしたが、言葉が文学的で美しい。
そして絵が…情念というか魂というか、生と死、愛、苦しみ、喜びなどを描くための生半可ではないエネルギーが込められていて物語に引きずり込まれます。すごいです。

読んでいると、重い、濃い、怖い、深い、難しい、美しい、悲しい、苦しい…いろんな感情が渦巻きます。
嫌じゃないです。
目を見張って読んでしまいます。
すごい読書体験です。すばらしい。

死神とは何なのか。
憬の死への恐怖、または憧れ、生への執着、または嫌悪、罪悪感…そのようなものが具現化されたものなのでしょうか。
溢れて止まらない言葉は…生への欲望の表れか。
燿一が撮った憬の写真がろくに写っていなかったのは、憬が死神をまとっていたからでしょうか。
私には難しくてよくわかりませんが。

憬に対して燿一は生の象徴かと思ったら、空っぽな存在だというのがまた…きました。
燿一の「僕はそんなにも 愛しがいのない 信じる価値もない 人間なのかなあ?」
は泣きそうになりました。
誰もが一度は感じたことのある悲しい思いなのではないかと(そんなこと感じたことのない人はしあわせですね)
でも憬がすぐに「違う………っ‼︎」
─どれだけ救われたと思ってる
と抱きしめて
「愛してるよ」
と言えて2人にとって救済、再生になるよねとほっとしたんですが。これ下巻どうなるのか。
ハラハラドキドキしながら読んできます。

0

No Title

Can't express how much I love this story. I'm in awe at how breathtakingly beautiful the art style is and how amazing the storytelling is. It's a little bit dark and I have prepared myself for some angsty, heartbreaking love story. In the end, it's just another masterpiece from Yatsuda-sensei for no doubt. I really recommend it. I love Yatsuda-sensei so much.

2

陰鬱の中にある時代の美しさ

舞台は昭和24年、横浜。戦後の日本の雰囲気がひしひしと感じる技量高い一作。
すごいです…。
黒髪眼鏡の表紙の人が受けです。美人です。

絵がうますぎる。
正直絵画集としてでも良いくらいどのページを見ても美しいです。人物はもちろん書き込みも背景もすごいです。
ストーリーは上巻だけでは謎が残る感じなので下巻もセット購入がおすすめです。

呪いとトラウマを背負った主人公が、ある一人の青年に救われていく……
しかしそんな単純には進みません
苦悩と呪い、そして上の人間とのしがらみ……。上巻でちりばめられた陰鬱な雰囲気は上巻では解決しません。モヤモヤ・・・が残ります。なのでぜひ、ぜひ続きを。
下巻をぜひ見てください!

0

上巻だけでは難しい

終始圧倒された上巻でした。
過去に同じ列車事故に巻き込まれた2人の再会もの…かと思いきや、一筋縄ではいかない重苦しくも謎めいたストーリー展開が続きます。
画力も素晴らしければ紙媒体の装丁も素晴らしいですね。
カバー下まで凝った作りとなっていましたので、これはぜひ紙で読んでほしい1冊かもしれません。

事故に遭って以来、文字が、言葉が溢れて止まらない天才脚本家の憬。
そんな彼に常に付き纏うのは、言葉の濁流を耳元で浴びせてくる死神の影と人の死。
憬が脚本を書けば書くほど作品のモデルにした人物が死んでしまう現象に、死神のせいなのか?それとも?と、疑問と謎が深まる中、同じく列車事故に巻き込まれていた燿一と再会をすることになるけれど…

うーん…私の理解力が及ばず、上巻だけでは分からないことだらけでした。
燿一の憬への執着も、自然と寄り添い始める2人も、再び筆を取り始める憬を取り巻く環境と燿一の変化も見応えと凄みはあるのだけれど、夢か現実か不明瞭な描写が多いからか描きたいものがやや読み取り辛かったです。
おそらくあえてなのだろうなとは思いつつ、上巻時点では萌えはあまりなかったかな。
少々映像的と言いますか、少し見ただけでは全体像が見えては来ない描き方がこの作品の魅力なのでしょう。

まだ下巻を読んでいない状態でレビューを書いているので、読み終えた時に何が見えてくるのかが楽しみな作品です。
噛めば噛むほど、読めば読むほどな作品だとうれしいなと期待を込めてこちらの評価になりました。

1

貴方と紡ぐ夢物語

死んだら、生まれ変わる。
綺麗事を並べて、この腐りきった世界で貴方とまた夢を見ながら旅を始める。
死に損ないの2人は、昏い世界でどんな景色を見るのか。
物語全体を通して2人に本当に命が宿っているかのようなそんな世界が広がっている。
前回の漫画が好きで今回は作者買い。この作者さんの描く世界は本当に惹き込まれる。
冒頭のシーンから出会って、再び巡り会って、運命の赤い糸で結ばれたその糸は固く、何度も2人を呪い殺して。
憬の魔性さが本当にとんでもない。(?)
なんだこのエロスは…こんな男が現実にいてたまるか。でもめちゃくちゃいそうなのがまた沼なんだよなあ…
リアルと折り混ぜられて描かれてる感じがガチ感増してめっちゃ浸れる。

こういう本は装丁がめちゃくちゃ凝ってるから凄い好き。装丁も合わせて世界観なんだわ…!本の身ぐるみ剥がして見てほしい。(?)

憬の存在がエグすぎて耀一が薄れてるけど、多分憬にとって耀一の認識は読み手にとっての憬なんだよな、その関係性本当に好きすぎる。

死に損ないがひと殺しになって、この物語を精算するために2人で一緒に幕を下ろそう。
上巻は1度離れたふたりがまた運命の歯車によってふたたび再会して、_までの展開。下巻がどうなるのかめちゃくちゃ気になります。
同作者の前回の漫画の展開を踏まえると下巻を読むのが怖すぎるし超ドキドキする。

この作者さんの漫画は絵柄好みじゃなくても読んでほしい。2人だけの世界がそこにある、本当のふたりだけのこの世界がいちばん好きになれる。

1

緻密な作画に重苦しい展開

作画の書き込みがすごい、というのが第一印象。
どこまでも描いており、背景の隅々に至るまでまったく手を抜いておらず、それだけに画面のトーンが濃いです。
人物も背景も写実的というか、全体的に劇画調とでもいうのか、BLコミックを読んでいるというより、映画を見ているようでした。
このお話は戦後、昭和20年代~30年代の横浜が舞台です。昔あったという市電(路面電車)が登場し、驚きました。

お話は総じて重く暗いです。
昭和24年に市電と米軍トラックが衝突、子供二人を除いて全員が死亡したという痛ましい事故から始まります。
この生き残った子供の一人である北原憬は、その才能が認められ、名だたる映画監督にひっぱりだこの脚本家として成功していますが、上記の事故をきっかけに死神の陰に怯えています。脚本のモデルとして描いた人物がことごとく死んでしまうのです。
良心の呵責に耐えられなくなった憬は失踪。その間、もう一人の生き残りである三上燿一と出会い、助けられます。
こうやってあらすじを書いていてもドラマティック。
全体を覆うトーンが重く暗いのも、緻密な作画との相乗効果で二割増し、三割増しになっています。

ただ、上巻だけでは、よく見えてこない面があり、評価が難しいです。
燿一の真意が明確ではなく、過去のエピソードから自身をからっぽにして生きていたこと、生き残りである憬に憧れていたことは分かるのですが、甘々から一転した現時点のこのぎすぎすした雰囲気。憧れは憎悪の入口だったのか。
加えて、途中から、憬が悩まされてきた死神と燿一が一体化していくのも、これは夢なのか現実なのか分かりづらく(敢えて分かりづらくしている?)、捉え方が難しいです。
少なくとも、誰にも話していない構想段階の科白を、燿一が滔々と語るのは非現実的です。
憬も燿一も凄惨な事故により人生が変わってしまい、足掻き続けながら生きていることは伝わりますが、この作風は読者を選びそう。

0

光と闇

冒頭から憬の心の闇や苦しい過去が見えて、仄暗さを感じる部分から始まる上巻。
時代背景も関係して全体的に重たい雰囲気は拭えないけれど、ところどころで明るく光が差す場面もあり、そのメリハリのある展開にものすごく引き込まれました。

脚本家として誰もが認める才能を持っていながらもう二度と書かないと決めたのは、「作品の主人公のモデルにした人に不幸が訪れるから」という一見非現実的な理由なのだけど。
でも実際様々なカタチで「死」という不幸が訪れ、心が壊れていった憬は筆をとらなくなってしまうわけです。

そんな苦悩と絶望だらけだった憬の日常が耀一との出会いで変化していって、再び脚本を書くことができるようになり彼の世界はまた光を取り戻すことができたのに。
ふたりがそのまま順調に前に進んでいくことはできず、また闇の部分に襲われて耀一とのあたたかな日々が終わってしまう切なさに胸が苦しくなりました。

憬の中に棲んでいる死神の正体は何なのか、
そもそも主人公のモデルは本当に憬の作品が原因で死んでしまったのか?
胸に様々な思いを抱えている耀一がそれとどう向き合っていくのか?など…気になるところはたくさん。
この先のふたりがどうなっていくのかもまだわからないので、下巻への期待が高まりました。

0

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