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Ai, Sei
短編集。
作家さんの独特の線が好きで作者買いしています。
ディーン:
西部劇で保安官がズタボロになるところに欲情してしまう性癖のコト。人が苦しんでいることでしかイケない自分は死んだ方がましだと、誰とも付き合わず絶望している。
そんな彼と親しくしてくれる、警察官のソノ。実はずっと好きだったけど、性癖のせいで叶わぬ恋だとあきらめている。けれどその彼から告白してきて。。
明るく誠実なソノ。そんな彼の芯からの明るさに、優しさを初めて知ることが出来たコト。ラストじんわりくるお話でした。全4話の中編です。
クラスメイト:
まじめな委員長をめちゃめちゃにいじめる不良、ショーマ。ラストになんとなくヒントはあるものの、委員長が不憫すぎて萌えなかった。委員長が喜んでいるようすが一切なく救いがない。
ハレの日:
妻に逃げられた作家とその息子が、爽やかでイケメンのノンケ編集に恋をする話。これはよいお話でした。クローゼットだった自分と、若い息子。親子を通じて社会との関わり方、生き方のつれづれを語る作品。
イケメンがちゃんとイケメンな先生の絵が活きます。
アイ・セイ:
表題作。Hの相性バッチリなリーマンと大学生。ただそれだけだと思っていたのに。。
Hと愛とは別、という若者と、割り切っていたはずなのにせつないほどの孤独にさいなまれる36歳。
わかりやすいハッピーエンドではないけれど何か2人の関係性が発展することが期待される番外もあり。
萌えというかオススメ度でこの評価かな?
全部のお話が迫ってくるというか息を呑んで夢中で読みました。
タイトルのアイ、セイは最後のお話ですね。
「ディーン」
苦しくて苦しくて。死ぬしかないな主人公がもがき苦しむところがもう!
最後に乗り越えたのかな?どうかな?
こういう死ぬしかないなって人でも、自分を好きでいてくれる人がいるのが救われるような。
本当に朝田ねむいさんはすごいですよね。生きてる方がギリギリ辛い?なお話がお上手ですね。
「クラスメイト」
委員長はいったい何をしてこんな目に?胸糞悪すぎます。最後の主犯格の態度もなぜ?
「ハレの日」
良いお話だった〜!親目線で自分と重ね、わかっちゃうんだな、色々。でも子供は親を超えていく!ハレの日を迎えて。
「アイ、セイ」
複雑なセイの心境。俺だって愛されたい大切にされたい!でも性欲もほとばしる!
だんだん旅行の目的が変わってきてて笑えました。
この順番で良かったです!晴れやかな気持ちで読み終わりました。
ポップでキャッチーな表紙が最高〜〜なのに中身は朝田先生節が健在で、苦みのある作品ばかりなのがギャップを感じてまた良い...!
表題作『アイ、セイ』に惹かれて購入しましたが、その他のお話も難のある人間ばかりが出てきてとっても愛おしいです。
特に『クラスメイト』が好きでした。(朝田作品に登場する、愛し方が下手くそなキャラクターが大好きなので...)
巻末に収録されている先生の各作品へのコメントも良かったです。朝田先生への謎が深まりました。癖が強いなあ...
なぜこんなにも強く印象に残るお話が思いつくのだろうか?と、いつも思うのです。
独特の感性で描かれた、朝田先生の性癖と萌えが詰め込まれた中編〜短編作品集。
これは私の勝手な想像なのですが、読み手を選ぶ内容や設定でも関係なく、描き手側が描きたいものをNGなしで掲載している気がしてCannaコミックスさんが大好きなんですよね。
どの作品もガツンと来る読み応え。この短編集が読めてうれしい。
◯ディーン
今作の中で1番好みの作品でした。
幸せと恐怖の共存というのか、弾むような恋心と、自身の異常性癖に悩み苦しむ主人公・コトの脳内を覗き見ているような感覚になる1作。始まりから締めまでセンスの良さが光ります。
全編コト視点で進むものですから、何かを乗り越えた感でいっぱいになるのですが、動いているのはコトの世界だけ。ソノも「ディーン」も不変だったのが面白かったです。
◯クラスメイト
4作品の中でも好悪がはっきり分かれそうな作品だけれど、なぜか気になる作品。題材的にも、人によっては嫌なことを思い出してしまうかも。
重く歪んだ感情と執着の果てにある虚無感がなんとも言えない後味で、彼らの出会いがどういったものだったのか、そして攻めの背景を想像してしまいます。
◯ハレの日
タイトルの意味が分かるラストに晴々とする。
BLというより、家族愛のお話のように感じました。
コミカルな部分もありつつ、この短さの中でしっかり読ませる構成がすごい。ゲイであることを隠して生きてきた父親視点だからこその良さが効いている作品。
息子であるナツキがどんな思春期を過ごしたのかは分からないけれど、ラスト1ページが全てを物語っているのかもしれません。
◯アイ、セイ
セックスフレンドの関係性だけで良かったはずなのに、アイの大切な人の1人になりたいと願ってしまったセイ。
アイの言う愛と性の違いについての考えに理解出来る部分があるなあと思いつつ、やや頑なさも感じてちょっぴり疑問が浮かぶ。
セイがEDになって枯れてから〜とあとがきにありましたが、そこでアイのセクシャリティに気付いてなるほどと。アイはおそらくフレイセクシャルなのかな。
ならばセイの努力が実るか、もしくは枯れてからがハピエンにも納得。さあ果たしてどうなるのか。
その後の話はコミカルでかわいらしかったのですが、個人的には表題作のその後を想像したくなる終わり方のほうが好みでした。
良すぎて感想が書けなくなるタイプの1冊でした。良すぎて良いところを言葉で表現できない。そらそうだ、そういうことを漫画で表現しているんだもの。朝田先生大好きなのは大好きなんだけど、改めて好きだー!!!と思う1冊。
◾️ディーン
朝田ねむい先生の登場人物達それぞれの確固たる信念というか、ブレない部分が好きです。終わり方のドラチックさもいいんだよなぁ。映画の終わりとリンクする感じも。
◾️クラスメイト
BL界隈では割と擦られてる設定ながら、作家さんによって描き方が違う面白さ。短いのに強烈。
◾️ハレの日
と思えばこんな作品も描けてしまう朝田先生ってすごい。でも同じ作家が描いていることに納得感もあるんですよ。
◾️アイ、セイ
タイトルから好きです。「I say」の様な語感と、「愛、性」ととれる意味と、主役2人の名前と。性欲で生きている様な彼でも愛されたいと涙を流すのだという人間の多様性の肯定がたまらない。それでも勝てない愛しさと。あとがきで笑うまでがセット。
朝田ねむい先生の突き抜け方と、性癖を作品に昇華する手腕に感嘆。BLにあるまじきエグさで、いっそ清々しいほど。
先生には、BLの作法なんぞぶっ飛ばしこのまま果てまで駆け抜けていって欲しい。
作品のラインナップも素晴らしく、この作品群を単行本に収録する決断をして下さった編集さんにも感謝したい。
本当に好きな作品。セックスの意味を考えさせられる。
セックスは暴力とイコールという考え、わかりますし共感できます。
だからこそ「あなたにしたい」というのもあるだろうし、
「あなたにだけはしたくない」というのもあるのでしょう。
でも、どちらも私には愛に感じられました。
「アイ、セイ」はきっとこの後も何度も読み直すことでしょう。
朝田先生、大好きです。
◆ディーン
表題作ではないけれど、冒頭収録でボリュームもあり、一番印象に残った作品でした。性行為の際に痛めつけられる相手の様子に欲情するコト。こういう癖って、一歩間違えてというきっかけで0が1になるのか、元々潜在的に持っているものが発現するのか、どちらなんでしょうね。いずれにしろ本人にどうこうする術はなく、犯罪者にならないように上手く付き合っていかねばならない。ゲイである上に、特殊性癖。もう一生、誰とも恋人らしいことはできないだろうという諦念。でも、実際に好きな人と付き合ってみたら、向き合う術が見つかるかもしれない。新しい視点が生まれるかもしれない。一歩踏み出すことによって得られたコトの新たな人生。短編でも読み応えのある作品でした。
◆ハレの日
親子揃ってゲイという設定はまだ珍しいですよね。父親の見守り方、息子の失恋に際してかけた言葉、息子が幸せを掴んだ日の彼の表情、すべてが素晴らしく、温かい気持ちになれました。
◆アイ、セイ(表題作)
本当に大切な人とはセックスしたくならない。この考えも分かりますよね。たとえば彼氏や夫が家族のような存在になればなるほど、性欲が湧かなくなるのもそうですよね。いつまでも旺盛なのも、性欲がなくなって穏やかな時間の共有で満足できるのも、お互いが同じ温度ならどちらも素敵なカップルだと思う。その狭間で揺れる2人の行き着く先は分からないけれど、BLの多様性を広げてくれる作品だと思いました。