レトリック

rhetoric

レトリック
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神226
  • 萌×285
  • 萌35
  • 中立11
  • しゅみじゃない8

--

レビュー数
48
得点
1586
評価数
365
平均
4.4 / 5
神率
61.9%
著者
山田ノノノ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
新書館
レーベル
Dear+コミックス
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784403668692

あらすじ

Domとして、そして伊達グループの後継者として育てられた御門。だが中学生の時検査でSubと判明してしまう。ある日、病院で同級生の須藤と遭遇。苦しむ須藤を助けようとするが実は彼の性別は……!?

表題作レトリック

高校生,Dom
高校生,伊達グループの御曹司,sub

その他の収録作品

  • non rhetoric(描き下ろし)
  • カバー下(あとがき)

レビュー投稿数48

レトリックの意味がわかるシーンが切ない。

名家の息子でDomであるべきとされる受け。

Domのように振る舞うことを求められているけど、
Subである自分を忌み嫌っているわけではなくて
Subとして見てくれた攻めに対して
受け入れてもらえたと感じるのが印象的だった。

後半、当主にSubだとバレてからは
まさかのDomになる治療…というのが出てきてめっちゃ衝撃!!
親からのそれを受け入れようとする受けの気持ちが最高に切ない…。

個人的には
「跪いて愛を問う」の2人がちらりと出てきてくれたのが嬉しかった…!!

0

No Title

名家の後継ぎとされDomとして厳しく育てられた御門。実は彼はSubなのを無理に薬で抑えていた。ある日病院で出会った同級生の須藤が苦しむ様子を見て助けようとするが、Subだと思った須藤は意外にもDomで…。その出会いから抑え込んでいた本能と想いが溢れ出す2人。
昔から御門を愛してやまない須藤の一途で誠実な気持ちがいじらしく、人生を諦めかけていた御門が彼によってまた前向きに変わっていくのが素晴らしい。赦される事、肯定される事の大切さ。2人が出会えて本当に良かった。
自分のあげたカラーを御門が付けてるのを見て泣いちゃう須藤が可愛いすぎる〜。

0

ネタバレ注意

表紙買いしたのですが、最高でした。まさか、dom subだなんて思いもしなっかったので本当に最高の作品でした!!dom subはコマンドを言うけれども、この作品はコマンドではなく『言葉』だったのでさらに良かったです♪もうめちゃくちゃ性癖に刺さりました!!!そしてそして、最後の終わり方が本当に大好きです本当に上手くいって、最後歳をとるまでこれの事などを愛してるんだなって感じました!!本当に大好きな作品の一つです!!

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最高のDomSubがここに

Domとして、そして伊達グループの後継者として育てられた御門。しかし中学生の時に受けた検査でSubと判明してしまいます。
ある日、病院で同級生の須藤と遭遇し体調が悪く苦しむ須藤を助けようとしますが実は彼はSubではなくDomで…

ここまではありそうなストーリーにも見えるのですが、もうね、本当にすごいです。
DomSubものは何冊も読んでいますが、こんなに胸にくる、泣けるお話あったかな?
Subであることを隠しDomとして生きていかねばならぬ御門くんの苦しさ、後半泣けて仕方がなかったです。須藤くんもめちゃくちゃ良い子で、Domとして苦労もしていて、御門くんを心の底から愛してる!
DomSub好きな人もこんな素晴らしいDomSubがあったのか、と思えると思うし、苦手な人も泣けるから読んて欲しい。

重めのストーリーではありますが、2人のプレイシーンはとても良いです。エッチだし胸にくる。

苦しくて押し潰されそうな2人の愛と救済の物語は、切なくて美しくて最後は温かな気持ちになれました。
これぞ神作品!

0

2人の関係性が尊い

Dom/Subアンソロジーで初めて読んだ時に短いながらもとても心惹かれて、それがコミックとなると知ってとても嬉しかったです。

親や先生など周りからの期待と重圧に負けないように必死に生きてきた中で、同じように自分のダイナミクスに悩む須藤くんと出会う。
始めはチグハグだった2人が、お互いを求め認め合える存在になっていく様がとても尊いです。
御門くんは、DomでもSubでも差別なく誰でも自由に生きられる、そんな時代へ導く礎となるような功績を残したのも、須藤くんに出会えたからだとおもうと本当に素敵だなと思います。

何度読み返しても感動して胸が熱くなる作品です。ありがとうございます。

0

すごくいい話だ

Dom/Subものでした!
たぶん、軽めかな!
すごっい支配してされてって感じではなかった
優しさに包まれたDom/Subでした。

でも、ちゃんと読んだことないかもな、、
Dom/Sub
これは初めて読むならいい感じでした♪
理解しやすかったし、奥深さを感じたし
欲望に素直になりたいけど家柄や
性格とか色々悩み苦しむことがあって
なかなか切ないなと思いました。

愛があるからDom側がすごく優しくて
セーフワードの設定もすごく良かったです!
全てを受け入れてあげる言葉を設定してて
泣いたぜ。。。
途中続きあるのかなって考えながら読んでたけど
終わり方も完璧です!

続きがなくて逆にいい!
清々しい!
久々にこんな晴れやかな気分で
最後の1ページをめくった!
これは、誰かに優しくしてあげる心を
失いかけたら読んでほしい作品ですわ。笑

エロエロって感じではないですが
私は満足です!

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言葉巧みに伊達じゃない

レトリックはトリックの一種ではありませんが、逆転したものを錯覚させる面白さがありました。
作中で示されたのはそのスピーチの文脈での意味であり、うわべだけと言う皮肉でばかり使われる単語ではないと思います(知らんけど)。
命令なりセーフワードなり、言葉のやり取りが鍵になるDom/Subだからこそ、セリフがより響く作品でした。

「10年」という言葉を踏まえての終わり方、背姿での歳月経過演出が最高…。
伊達ですが、伊達じゃないからこの苗字かと思えば、既存作の血縁者なのでこの名前のようでした。

最後のフキダシが奥付にあり、セリフがエンドロールに被る映画みたいな後味です。


最初のComeで大きく鼓動し、仰け反る描写。ここが作品への引き込み所でした。
顔も良いですが、爪が食い込んだ掌や、そうならないように握った手、絵を描く手、海の中で感覚が戻る指先なども良かったです。
vol.1のカラーはvol.0のシーンの差分!海もカラーで見られて嬉しかったです。
個人的にナンマイジャー(電子p157)が気になっています。

0

それが当たり前の社会となった未来

幼い頃から、真っ直ぐ前を見据える強さのある御門くん。
必死に耐えながら、周囲に対する思い遣りや素直さをなくさないところが本当に魅力的だけど切なくて…。
須藤くんにあの一言を言えるようになったことで、あの未来に辿り着けたのだと思う。じゃなきゃ、きっと潰れていたと思います…。
必死に一人で闘おうとしてきた御門くんが須藤くんと出会うことで、大切な一言を声に出せて本当によかった。二人が海に行く場面は感動しました。

須藤くんが明かしてくれた、幼い頃の二人のエピソードが好きです!
御門くんの真っ直ぐさや強さを感じられるし、須藤くんの思いの強さも知ることができました。
海の場面は、カラーで見てみたいくらい、モノクロでも綺麗で想像力をかきたてられる!須藤くんの描いた絵もカラーで見てみたい!

閉じ込められた御門くんを助け出す須藤くんがめっちゃくちゃかっこいい!
御門くんが言った「大事にしろ!」を違う意味で受け取ってしまうところも須藤くんらしくて、愛おしい…。自分よりも須藤くんを心配する御門くんも御門くんらしくて、愛おしい…。ほんっと二人とも愛おしい…。
須藤くんも、御門くんも、二人ともがお互いに出会えて本当によかった!!
逃げながらでも、回り道をしながらでも、前を見据えることを二人ともがやめなかったから、掴めた二人の求める未来。それがとても眩しくて、あたたかくて、見せてもらえたことが嬉しいです。
一番最後のページに載ってる、あの一言が当たり前になる未来を作り上げた御門くんと須藤くんに感謝です。
差別や偏見のない社会に変えることができた未来。それをずっと求めているので、作品の中だけでも実現してもらえたことが嬉しかったです!
最後のページに、という演出も素敵!

1

号泣!!!

Dom/Subの金字塔 山田ノノノ先生の作品です。

伊達グループの跡取りとしてDomとして生きるSubの御門くんとDomの本能が強く人と関わらず生きている須藤くん。
本能に抗うことができない2人が出会い支え合うことで救われ強くなっていく相互救済ストーリーです。途中、御門くんが優しすぎて母親の想いを1人抱え込んでいる姿は辛く心が痛くなりますが、そんな御門くんを見逃さず理解し救ってくれる須藤くんの行動で御門くんが救われます。海のシーンは感動で号泣しました。最高です!!
そしてノノノ先生と言えばセーフワード!!セーフワードの意味に使い方が圧巻です!!
付箋回収もお見事でアッパレです!!
愛の深さにストーリーに心が刺さる作品です。
読んでない方はハンカチ用意して読んで欲しいです。

1

ンハァとため息が出る

Dom/Subユニバースもので一番好きな作家さんですが、今回もため息が出てしまうほど読み終わり最高の気分でした。


最初、攻めはヘタレ暴走機関車と言うかんじでした。
しかし受けに叱責され、必死にSubという性別を理解しようとする姿に胸打たれます。
スパダリとはまた違う、穏やかな『海』のような優しさ(?)

対し受けは真っ直ぐ凛として淡々としたかんじです。財閥嫡男であり、完璧を求められる。そこに来てSubである事に否定的な一族。幸い両親には愛されているようですが、やはりSubへの偏見がある…
その中でもやさぐれずひたむきで、人を助けたり出来る人。
男前です。
中盤、受けの母親により心身共にやつれた受けが不憫で、受けの為に悩み葛藤し奔走する攻めが健気で、ハラハラドキドキです。母親も息子を愛するが故というのが辛い。

受けがセーフワードを使ったシーン、最高でした。
文才が無い為、この二人のカッコ良さや萌えが伝えられず歯痒いです。ンハァとなるので読んでみて下さい(笑)

個人的に『跪いて〜』のキャラがちょい出するのが興奮をさらに高めました!
妄想が止まらなかった山田先生、ありがとうございます!

1

ドムサブで右に出る人いません

山田先生の作風はストーリーがとても美しくて、どこかにきっと彼らが存在しているんだろうとさえ思える素朴だけどリアルなキャラクター像がとても魅力だと思います。人間味がある、そんな感じ。
前作もとっっても良かったのですが、それを越えてくるヤバい大作です。おかげさまで立派なDom/Sub沼の奴隷と相成りました。
今作は特にセリフなど言葉にも何だか不思議な魅力があって、心が温まるだけでなく、いい意味で悲しくなったりと、作中のキャラクター達と感情がリンクします。惹き込まれすぎて結ばれた時は良かったねぇぇえ(嗚咽)とならずにはいられません。
抽象的にはなりますが、絵にも文字にも先生が大切にされている、注ぎ込まれているなにか魂のような熱が感じられます。最後の1ページまで余すことなく浸ってほしいし、読んだらきっと、Dom/Subの世界が広がるはずです。

2

萌えるだけでなく、物語として最高すぎて神

最高すぎました…!
まず、受けですが凛としててかっこいいし、優しいし、読んでるこちらが一刻も早く救われてって思うような苦痛にも耐えています。こんな人物応援しないほうが無理ですってくらい、魅力的です。
攻めは、最初はもじもじしてて、頼りないなって思っていたのですが、読み進めるうちにとても素敵な攻めだという印象に変わりました。受けを助けるために行動する、そんな姿に頑張り屋すぎる受けを任せても大丈夫だと思えました。

そして、最後ですが、受けでも攻めでもない、子供の言葉で終わります。でも、それがよかったです!
攻めが受けを救って、受けが頑張った結果がその子の言葉に繋がったと思うと感動です。

3

親のためにと腐らない御門の強さが素敵

 DomSubはまだそんなに多くは読んでいないのですが、Domである須藤のタイプが珍しいなと感じました。支配欲が強いDomである一方で、ほとんどのシーンでは御門を思いやる穏やかな優男。最初こそセーフワードも決めずに暴走しましたが、御門にそれを指摘されてからはずっと気を付けていて、セックスももちろん激しくなる時はあるけれど、自分本位になることはありません。Domとして振る舞ってきた御門の雌落ちを期待して読むと物足りないかもしれませんが、かなりストーリーに比重を置いている作品だと思います。DomSub初心者の方や、支配被支配とはいっても優しい物語が読みたいという方にはオススメです。

1

高校生Dom✕同級生Sub

伊達グループの御曹司だけどSubの御門が同級生でDomである須藤に救われていくお話です。

Dom/Subユニバースですが、コマンドはほぼ出てきません。
須藤が御門に命令らしい命令をするのは最初だけで後は普通のセックスなので、もっとコマンドを使った関係が見たかったです。

母親の勝手な懺悔を背負わされ、Domになる注射をする御門がかなり痛々しくて見ていられませんでした。
でも、須藤が御門を救ってくれたので最後まで読むことが出来ました。

シーモアは白抜き修正でした。

2

山田先生の作品の中でも1番好きな作品です!

「跪いて、愛を問う」が好きすぎて今後それを超えるものはないだろうと思うほどだったのですが、発売初日に読んで最高すぎて泣きました。
健気受けラブ、溺愛ラブ、Dom/Subユニバースラブな私にとって最高の作品…
Dom/Subユニバース苦手な人でも、そこまで重くないので読みやすいかなと思いました。

1

やはりノノノ先生は裏切らない!

BL新参者という事もあって、はじめて発売日を待ち望んで購入した、山田ノノノ先生のレトリック。
まず表紙から美しすぎる!!

御門くんの名家故の苦悩や、自分ではどうにもならない性(sub)への葛藤がやるせなかった。
須藤くんの大きい愛情が、自分を偽らず、そのままでいいんだよって身をもって、体当たりで訴えていく姿は本当に心に響きました。
お互いに出会えてよかったねって涙が出ます。
心を交わしてからの最後の○ックスは幸せすぎました。
後日談的にもっとラブラブな2人も見たいなぁ。
CD特典に期待したいです!

4

最高

ほんとに最高
強がり受け好物

1

Dom/Subの最高を更新

山田ノノノ先生にDom/Subを描かせたら右に出るものはいない!「跪いて愛を問う」もとても好きだったのですが、こちらの作品も負けず劣らずの出来となっております、、、!優等生subの御門くんは、家柄からdomとして育てられ息苦しさを感じていましたが、あるdom須藤と出会い本当はsubとしての自分を見てほしかった、認められたかったのだと気づきます。須藤は一見domに見えないけれど隠れスパダリな気がします笑
えっちもさすがというしかないですね!!とてもえっちです!

2

作文書きたい

今まであまりDomSubユニバースは読んでこなかったのですが、とっても良かったです!!海の描写がとても綺麗でカラーでも見てみたいと思いました須藤くんが真剣にキャンバスに向かって絵を描いている姿めっちゃ好きです

3

感動しました

Dom/Sub作品
ほんとにウルッとしてギューってしますよ
Domの須藤くんSubの御門くん2人の素敵な関係性を見て欲しいです
お互いを救済していく泣けます
めちゃくちゃお勧めです

2

攻めの重くて純粋な愛

常に完璧を求められている御門くんの完璧でないところを自然に受け入れ、愛してあげる須藤くんが、いつもの気弱さとはまた違い、かっこよかったです。初めに須藤くんが決めたセーフワードがそこに来るとは……!!!、と伏線回収に驚かされました。人物も勿論そうですが、背景、特に海や水の作画がとっっっても綺麗で素敵で大好きです。

2

ストーリーが本当に良かった

先生の既刊本は全て拝読させていただいてます。

前作があまり刺さらず、今回はどうだろうと思っていたのだけど…まずストーリーが凄くいい。
決して色々と強いわけじゃないけど、愛情が深くて全て包み込む優しさがある執着心強めの攻めが本当に良かった。

跪いて愛を問う、の2人にまた会えたのも嬉しかったです。

最後とか感動して思わず涙が出てしまった…

落とすとこまで落として地の底から救済する系、流石先生です。作家買いして良かった。
今後も応援しようと思います。

3

表紙に惹かれて購入したが…

表紙を見てまず秒で購入を決意 山田ノノノ先生の御本は未読だったのでワクワクしながら本を開きましたが… 読了後には必ず2人のことを好きになってしまう本…!
最初は御門くんが少しひねくれてるのかな?と思ったけど全くそんなこと無くて、とてもいい子で真っ直ぐなところが可愛い
須藤くんが助けに来てくれた時の表情と心を開いた様子にきゅんきゅんした お互い相手が学校に来ないとソワソワして心配してるのが最高、、、須藤くんもただの一途攻めではなくて、御門くんを常に思いやってるのが伝わってきて途中苦しくもありながら幸せだったな…!最後のプレイはニヤニヤ必須です

4

読んだ後、全私が歓喜乱舞したっ!!

いや、こんなん絶対おもしろいじゃん。
オモシロイじゃん!!!

絶対、面白いから見てっっっ!!!!!!

終わり方が、ハッピーを超えたエンド!!!
DomSub設定の使い方が神!!!!
山田先生の他作品でも神だと思っていましたが、これは神を超える神!!!!

泣けるし、滾るし、雄叫びを上げたくなる一冊です!!!!

読んだ勢いそのままでここへ書きに来ました!これは、すぐどこかに感情を発散させなければヤバいと思いました!!
そんくらい、おもしろかったです!!!
今もドキドキしてて、この胸の高まりが抑えられないんですけど、これってもしかして恋ですかね!?恋かもしれない!!

皆さんも早く読んで恋して!若返る!
若返ったあと、枕に頭打ちつけて昇天しそうです!

追伸、描き下ろしで無事三途の川まで行けました。来世でも絶対、これを読もうと思います。ありがとうございました。

4

泣いちゃった( ᐡ•̥ •̥)

ずっと単話でおってたノノノ先生のレトリックが単行本になりました(т-т)♡
ありがとうございます!おめでとうございます!

伊達グループの御曹司御門くん(sub)とクラスメイトの須藤くん(dom)のおはなしです!

好きなシーンは沢山あるけど1番はやっぱり海かな!!!!!絶対みんな読んで欲しい!!!
最初の須藤くんと読むにつれて変わってく須藤くんの様子にも注目して欲しい、、、ほんとうにかっこいいですよ、、

途中、悠生くんと正己くんも出てくるので探してみてね!!ワンシーンでも幸せそうだったよ> ·̫ <

4

真っ直ぐな攻めの気持ちが眩しい

山田ノノノ先生の作品を読むのは2作目で、今回もDom/Subユニバースでした。実は御門の親戚の医師として「跪いて愛を問う」の攻めの悠生が登場してて、正己も一瞬だけ出て来ました。

前作と比べるとこちらの方が閉塞感が強く、それは2人が通っている学校の特色でもあると思いました。Subへの偏見というよりは、家柄とか本人にはどうしようもない物に嫉妬して執着する者が多かったように感じました。持てる者が持たない者を踏み躙りるのではなくて、持たざる者が持てる者に取り入ったり成り代わろうとしたり、胸糞悪い生徒が目に付いたように思いました。

だからこそ御門に真っ直ぐな憧憬を向ける須藤の気持ちが眩しくて、このお話の清涼剤になっていたように思います。

Domとしての力が強くて周りの影響を恐れて萎縮していた須藤と、Subである事を隠してDomらしくあろうと常に期待に応えようと背筋を真っ直ぐ伸ばし続けてた御門はまさに会うべくして出会ったのだと思いますが、須藤のそれまでの努力を知ると良くぞ御門に近付く努力をしてくれたと感動さえしました。

須藤のおかげで自分は何者で何を目指してどんな事をしたいのかを知ることが出来た時、今までの御門の表情とは違って両親や祖母の前でも凛としていました。

御門がどんな困難にあって乗り越えたのかは描いてないので分かりませんが、次代の子ども達の明るい笑顔があり彼が成し遂げたことが分かって感無量でした。

6

救済系Dom/Sub

山田ノノノ先生のDom/Subユニバース作品3作目です。
もはや山田先生といえばDom/Sub的なイメージになってきました。

そして、本作は既刊跪いて『愛を問う』と同じ世界観になっており、
一瞬悠生が登場していたりします。

今作はこれまでとは少し違った印象でした。
何が違うかというと受けと攻めの力関係。
既刊ではどちらかというとステータス高めな攻めが多かったけれど、
今回は陰キャな攻めとエリート家系に生まれた受けという
ステータスだけを見れば攻め<受けなイメージです。

けれど、そんな非の打ちどころもない御門にも実は葛藤があって…。
まだまだ子供なのに彼の背負うものが重くてしんどかったです。
家のために体に毒を入れて第二性まで転換しようとする母親が
怖すぎて鳥肌が立ちました。

蓋を開けてみれば不憫受けな御門ですが、須藤との出会いによって
救われてゆきます。
一見おどおどしていて頼りなげな印象ですが、こと御門のことになると
気持ち悪い程の執着と行動力を見せる須藤の健気さがよかったです。

最後の最後で二人の過去が明かされると、
須藤の途方もなく一途すぎる片想いにぐっときてしまいました。

そして、ラストで描かれる少し先の世界の描写に
御門は夢を叶えたんだな、と救われた想いでした。

8

ドムサブ・・・?

オメガバースのようなお話しでした。ドムサブで読むには違和感があって。オメガバースだったらしっくり読めた気がします。
あまりドムサブらしさは無かったと思います。

それと表紙に惹かれて購入したのですが中面の絵がだいぶ違うように感じました。
綺麗なところは綺麗なのですが、急に雑になるというか・・・
お母さんやお婆ちゃん・・女性の描き方も気になりました。

御門くんの魅力は伝わって来たのですが、須藤くんがちょっと弱かったかなぁ。

9

上下巻で読みたかった!!

2021年の11月に発売された「Collar me Dom/Subユニバースアンソロジー」のイチオシとして表紙と巻頭で短編が発表された「レトリック」の続編になります。
続きを連載にするためにコミックスでは描き下ろしの1.5話も収録されているので、スムーズに繋がっています。
短編では物足りなかったSubの御門くんとDomの須藤くんの生い立ちや葛藤などが丁寧に描かれていましたが、惜しい!!あともうちょっと欲しかったです。せめて上下巻で読みたかったです。

Dom/Subユニバースですが、須藤くんがDomとして未熟で初恋をこじらせていたせいかコマンドによるプレイが少なくてセックスシーンが多いです。やはり1巻だけで終わらそうとしているせいか、後半が畳みかけるように話が進んでしまった感がして、まだドムサブの設定が活かしきれていなかった気がします。
ドムサブとしてよりもどちらかというとオメガバの設定の方がよかったかもしれません。

それでも、ノノノ先生らしい主人公たちが自分のアイデンティティを見つけ・認めてパートナーと共に困難に向かっていく物語は満喫できます。
攻めをコントロールしようとする強気受けと受けにメロメロでヘタレだけど大事な時にはちゃんと愛する受けを守れる攻めはいいですよね。

帯に書かれているように「Subである俺自身を、認めてほしかった―――」と、自分を「ゆるす」ことがテーマだと思います。これは読んでいくととてもいいシーンとセリフに出会えるので楽しみにしていてください。

タイトルの「レトリック」とは「言葉を巧みに用いて美しく効果的に表現すること。また、その技術のこと」であり、それは「表現だけを飾り立て中身がないこと」と作中に書かれている御門くんを表しているんですね。SubなのにDomのふりをしたりDomになろうとしたり。そうでなければ伊達グループの後継者として相応しくないからと何事にもがんばって1番であろう姿は中身がないわけじゃないのに。

親からSubだからと否定されてきたから自分もSubを認められないのは辛いですね。親からの愛とどんな自分でも受け入れてもらえることが子どもには一番必要なのに。
御門くんのすべてが大好きでどんな御門くんでも受け入れている須藤くんに出会えてホントによかったです。

今作では悪役の同級生が出てきます。あっさりと解決してしまうのでもったいないと思ったことのひとつですが、林くんも大人の世界で傷ついて歪んだ心を持ってしまった被害者でした。彼もいい人に出会って幸せになってくれたらいいなと思わずにはいられません。

単行本では、裏表紙そして奥付にまでみっちりと使われています。
奥付の言葉、とてもよかったです。過去も現在もそして未来もきっと差別はあるでしょうが、その差別がへんなものになるのは御門くんのような勇敢な人たちの第一歩からなんだとつくづく実感しました。
とても後味がいいハピエンでした。

6

自分にはあまり刺さらなかったけど、良いストーリーでした

山田先生の「跪いて愛を問う」をだいぶ前に読んで感動した記憶があります。こちらも試し読みで面白そうだったので読んでみました。

受けの御門(Sub)は、大グループの御曹司でDomとして教育を受けてきて、美人ですが堂々とした男前な性格で格好いいです。
一方攻めの須藤は、自信がなくちょっとヘタレですが、Domとしては強い力を持っています。普段はオドオドしたりちょっと可愛かったりするんですが、プレイ中はグイグイきます。
2人ともギャップ萌えのあるキャラだな〜と思いました。

序盤からエロエロで、おお〜となりました。
複数回プレイ場面があるのですが、そこには少し違和感を感じました。D/SのプレイはDomがコマンドを使ってSubに命令する事で、互いの欲求を満たすんですが、こちらの作品、コマンドがあまり使われず、プレイというより性行為の描写ばかりだなあと。しかもゴムを付けずに何度もいたす場面があって、まるでオメガバ?と思ってしまった。D/Sのプレイという感じがしませんでした。とはいえ濡れ場の描写はかなりエッチで良きでした。

でもお話のメインは、Domであることを家族から期待されながらSubとして生まれてしまった御門の苦しみと魂の救済、そして御門と須藤の愛、これかなあと。その辺りが丁寧に描かれていきます。

物語中盤で御門のライバルのDomが急に現れて、御門を追い詰めてくるので、残りのページでどう収束させるんだろうと思ったら、後半はそんなに登場しなくて少し肩透かしでしたw

「跪いて愛を問う」の悠生くんが医師として少し登場しました。相変わらずいい子でよかった。

全体的に、御門が結構しんどい思いをするお話ですが、最後はとても清々しい終わり方で、良いストーリーだなと思いました。
ですが、なぜか自分にはあまり刺さらなかったです。あまり感情移入できないというか。「跪いて〜」以外の作品もそんなにはまらなかったので、相性の問題かもしれません。

山田先生作品がお好きな方は、楽しめるのではないかと。本の厚みもまあまああって、読み応えのある作品でした。あと絵がとても綺麗です。終盤の海のシーンがとても美しくてキュンとしました。

電子の試し読みが30Pで、濡れ場もしっかり読めるので、気になる方はぜひ読んでみてください♪

紙本購入 修正は細めの白短冊

9

2人の救済に泣きました

山田ノノノ先生の既刊作品は殆ど拝読させて頂き、今作も作家買いさせて頂きました。

Domとして、将来人の上に立つ者として育てられた、伊達グループの後継者の御門。しかし再検査をしても結果はSubだった。ある日病院で同級生の須藤と遭遇する。そして須藤からプレイしてほしいと頼まれ、引き受ける御門だが…。
個人的、各項目5段階で
涙 4
エロ 3
救済 3
痛々しい 2
な感じだと思います。

山田ノノノ先生の作品では2作品目となるDom/Subユニバース作品です。1作品目の跪いて愛を問うとはまた違ったDom/Subの良さと魅力的なキャラクター達と引き込まれる物語となっております。勿論メインカプは1作品目と違いますが、少しだけキャラクター達との関係性は繋がっています。なので1作品目のキャラがちょっとだけ登場します。キャラクターの名前で気付けなかったのが悔しくてなりませんね。

Dom至上主義な現会長の祖母やSubは圧倒的に立場が弱く差別される為、Subであることを隠し生きてきた御門くん。しかしSubだと思っていた須藤くんが、まさかのDomだったことで、Subである自分自身を認めてほしいと思う様になります。伊達グループの後継者として教育を受け、凄く真面目な御門くんが須藤くんとのコマンドプレイでぽやぽやしたりトロトロになったりする姿がエロ可愛くてギャップ萌えします。でも祖母に啖呵を切っていた姿は凄く格好良かったです。
須藤くんはDomとしての力が強く、その為人と目を合わせない様にしたりとオドオドした泣き虫なのに、御門くんに関してはとてもワンコで、御門くんが危ない時に垣間見えるDom性と雄な感じが格好良くてこちらもギャップ萌えします。特に倉庫の扉を開けた時の表情が個人的に好きです。

だけどその後、須藤くんの手の怪我を見て御門くんが「もっと大事にしろ」と言ったら、須藤くんが御門くんのことを「もっと大事にする」とポロポロ泣いて抱き締めていた姿にはまたギャップ萌えです。そして須藤くんが泣いた所で私も涙ぐみました。

泣いてしまう描写の他に、祖母にSubだとバレてしまったことで、Domになる為危険な治療を母親から強いられ、見るからに体調が悪くなって、須藤くんが久しぶりに会った時の御門くんの目の隈やこけた頬が物凄く痛々しくて、御門くんを休ませる為にコマンドを使ったのに気付かれなくて、それを須藤くんは別の意味に捉えてしまう描写にはとても心苦しかったです。

それでも御門くんを守ろうと頑張る須藤くんと少しずつ自分の気持ちを吐露する御門くんが健気で、御門くんがセーフワードを言った瞬間涙が溢れました。お互いを救済し合う2人に涙が止まりませんでした。更には奥付けの言葉にも泣きました。現実世界もこんな風になればいいのにな。

脇役キャラとして、御門くんを嵌めようとしたり敵意剥き出しな林くんですが、開き直って、ある意味御門くんの良いライバルになってて少し好感が持てました。

Dom/Subユニバース作品と言えば山田ノノノ先生かなと思うくらい圧巻の物語となっております。是非とも読んでほしいです。

4

ストーリーが良い

ノノノ先生のDom/Sabです!
まずはストーリーがとても良いです。ラストはウルッします…。
アンソロに0が掲載されていますが、コミックスはお祖母さんについてなど少し追加されています。
絵についてはほとんど追加されていません。(tnkに白短冊1つ追加されているのはみつけました…)

そして絵柄もとても綺麗で、表紙が目を惹きます。
見開きも海のシーンも良かったです。

エロは最初と最後(とアニメイト小冊子)にえちえちする感じで真ん中はストーリー重視でした。
許すというキーワードがとても良いですね…。

ハッピーエンドで良かったです!


…今回、コマンドはそれほど重要ではないかな?と思いました。
冒頭に説明もありません。
Dom/Sabを読まれたことある人のがオススメかもしれません。









紙本購入
修正は白短冊です。

3

王道の新しい形

数多くのBL作品と出会う中で、
どうしても「王道」的なのいくつかのパターンに
話の系統が寄ってしまう作品が多く、
それはそれで予定調和的な面白さがあるのですが、
DomSubという設定はその形に変化を与えて
新たな王道を作っているように思いました。

例えば本作では、御門の家柄や容姿から「攻め」であり
スパダリであることがかつての「王道」でしたが
ベッドの上ではぐにゃぐにゃになってしまい
それでも意志の強さを貫き通すストーリーは、
新たな王道の形を作っているのではないでしょうか。
真の強い者が乱れる姿に、色気も増します。
新たな王道、新たなエロを感じた作品でした。

有償特典はその後の仲良しエッチでした。
もう少しボリュームがあっても良かったです。

3

本当の自分で生きるために

今回は高校のクラスメイト同士のお話です。 

Sub性を隠していた受様が第二性を受け入れるまでと
本編後の続編短編を収録。

この世界の人類は
ダイナミクスと呼ばれる第二の性が存在し
人の上に立つ人物はDom性が多いため
対比するSub性への差別意識が蔓延っています。

伊達グループの1人息子として生れた受様は
将来の後継者として沢山の期待と愛情をもって
育てられます。

しかしながら中学時代のダイナミクス検査で
Subという結果が出て母からは
「一緒に治していきましょう」と言われ
月一で抑制剤をもらいに行くようになります。

そんな日々を重ねていたある日
受様は病院で具合の悪そうなクラスメートの
攻様を見かけます。

受様は攻様が雑用を押し付けられているところを
助けた事があり

受様は攻様もSubだと思い、
Domとしての心得を学んだ自分なら
攻様の欲求を軽くすることができるかと
プレイをすることを提案します。

ところが攻様はDomで
受様は攻様のコマンドに逆らえず
Subとしてプレイをすることになるのです!!

結果的にそのプレイは攻様だけでなく
受様の体調も良くすることになりますが
受様にとって攻様は様々な意味で危険になります。

果たしてSubバレした受様の未来とは!?

雑誌連載作をまとめての書籍化で、
Sub性を偽る受様と欲求の強いDomの攻様との
dom/subユニバースになります♪

本作には既刊「跪いて愛を問う」の攻様が
受様の従兄弟で客演していますが
初出のアンソロにて関連性は生まれていたそうです。

私はアンソロは未読なので連載万歳!! です ヾ(≧▽≦)ノ

タイトル"レトリック"は作中で
「表面だけを飾り立て中身がないこと」し表現され
Domを擬態し続ける受様を暗示、揶揄しています。

第二性とはその人の本能であり
本来意思の力や薬でどうなるものでもないのですが

受様は自分の為だけとか
野心的にDomでいようとしている訳ではなく
息子がDomではない事を受け入れられない
両親のためにもDomとして生きようとしているのです。

伊達グループの最高権力者でDom至上主義の祖母
Domとして生きる覚悟があれば問題はないという父
Subである受様を治療しようという母
子会社の署長子息で受様を追い落とそうとする同級生

自らの性を認められない事で
受様が体調を壊していく様は尋常でなく
どうなってしまうのかとハラハラMA!! 

クライマックスの海のシーンもまさかな展開でしたが
とても胸打たれるシーンでもありました。

そして受様が選んだ道は困難ながらも受様らしい選択で
とても素敵な幕引きでした (^-^)v

カバー下にあとがきがあります。
ぜひ忘れずにペラッとして見てくださいませ。

4

社会派DomSub

たんなるえちえちDomSubではなく、御家騒動?と社会における性差別を描いた作品。

出逢い、というか、須藤くんがDomだとわかるシーンでは、これからはじまる火力強めのえちえち展開にドキドキしてたわけですが、、思った以上に“伊達家”の色が濃かったです。

子どもにまで影響する利害関係(ムナクソ同級生の父親が伊達家子会社社長)、Dom至上主義、目的のためなら孫の生命すら厭わなそうなそぼなどなど・・・萌よりも萎な展開が続きます、、_(:3 」∠)_

ラストの女の子のセリフも含めてハピエンではあるんですが、光属性としては手放しには楽しめない系DomSubでした。

6

優しいDom/Sub

Dom/Subもので初めて読んだ作品が跪いて愛を問うだったので、他の作品もいいけど自分の中での元祖は山田ノノノ先生だったのでまた新作が読めてよかったです!

ストーリーがしっかりしていて2人だけの世界って感じがしてやりとりが優しくてあたたかくてほわほわしました。

須藤がDomの力が強く、過去にそんなつもりはなかったのに友達にコマンドとして受け取られたことがトラウマになっているので、過激さやDom/Subらしいプレイは少ないというかほぼ無かった気がします。優しさの方が印象強いです。

5

エンドロール後も見逃せない

独自の世界観での物語ですが、今生きてる人たち、みんなに響く内容だった。
可能性は大きくて、目標や夢、やりたいことが人を強くしてくれる。
なかなかやりたいことが見つからない人も多いと聞く(うちの三人の20代の姪っ子も)。
でも諦めてはいないか?
そんな問を自分に向けるきっかけになった作品。
背負う現実の厳しさ、環境。
ゆるして。
そう吐露出来ない人もいるだろう。
許すよ。
その一言で、自分の世界観や視座が変わるのかもしれないとも思いました。

で、ここから先の奮闘も読みたいし、ラブいちゃも見たい。
でもコミック最後の見開きに、サラリと未来が描かれていて。
やられました。
映画のエンドロール後に隠されるストーリーのように。

こうやって終わらせてくるところが、山田ノノノ先生らしい。

次回作が楽しみ

6

レトリック

アンソロジー掲載作の短編を大きく膨らませた作品。

Domとして人の上に立つべく育てられている財閥御曹司の御門が、検査でSubと判明。
その時は抑制剤を飲んでいればどうとでもなると考えていた御門だったが、病院で体調が悪そうな同級生の須藤を見かける。
須藤から縋るようにプレイを持ちかけられて助ける気持ちで応じるが、須藤はDom。
コマンドに抗えずそのままセックスまでしてしまう…

体調を整える、という意味で須藤とプレイ(=セックス)を続ける御門。
だが次第にありのままで生きることを許されない御門の苦しみがクローズアップされてくる。
ただ、物語の中盤くらいまでは須藤と御門はDomとSubの本質以前の欲求でセックスばっかりしてしまった2人、のように見える。
DomとSubの本能はコマンドによる安定。
だけど本作ではあまりコマンドが出てこない。
だからDom/Subものとしては物足りないような気分で読んでいたわけだけれど、この作品の狙いはDomとSubだからの結びつきではない部分にあるのかもしれない、と思い至った。
というのは、須藤がDomもSubも本能も知る前に御門を好きになった、という設定。
全部の御門くんに恋してる…
そのことで御門が、また同時に須藤が、囚われた心/囚われた第二性から解放された、そんな物語だったのかな。
ラストシーンの御門、その傍に須藤が寄り添っていたのかはわからないけれど、多分ずっと半身のように補い合っていたことでしょう。

絵柄に関しては、御門の大きな大きな目が彼の色々な感情を映していた。そこが良かった。

4

サブキャラの林くんがとてもよかった

Domでなければならない立場でありながら実際はSubだった。Subであることを隠し、Domであるかのごとく振る舞う主人公。
バース系でよくある設定ですが、まるで初めて読む設定のように新鮮に味わってしまいました。こういうところが著者の読ませる力なのかなと思います。
主人公の伊達御門は成績優秀で容姿端麗で品行方正。絵に描いたような優等生です。
彼に憧れる人は引きも切らない状況ですが、努力を欠かさないだけでなく、抑制剤を飲み、伊達グループの権力者である祖母をはじめ周囲にSubであることがばれないよう気を張っています。
クラスメートの須藤と病院で出会い、勘違いをきっかけに秘密を共有する、この流れがとても自然で運命的でもありました。
この最初のエピソードでぐぐっと掴まれて、あとは一気読みでした。
Dom/Subユニバースを扱ってはいますが、自信のない自分を認めて前に進むという、心の成長がテーマだと思うので、セックスはしてもプレイはあまり出てきません。
御門と須藤はお互いがお互いを思いやり、気遣い合う関係性というのもあってか、コマンドはほぼ発しなくて無体なこともせず、セックスは濃いめですが普通の恋愛です。ものすごく気持ちよさそうなので、相性の良さも分かり、よかったです。

個人的にとてもツボだったのは、野望に満ちたクラスメートの林が、向上心のある野心家だったこと。
意地悪ではあるけど悪人ではなかったし理由もあるし、横恋慕でもなかった。この設定が本当によかったです。むしろ林くんの今後を応援したいくらいです。
将来は、いつでも取って代わるぞくらいの野心を見せつつ、そつなく立ち回り、御門の右腕として辣腕を振るってほしいです。

4

素晴らしすぎて、飛んだ

いや、「飛ぶ」と言うより「昇天」?
なんかもう、色々と満たされすぎて成仏しました、心が。
もう…めちゃくちゃ浄化されました。

兎に角、御門君の生い立ちが、重くて辛い。
何で、この子はこんなに辛い立場なんだろう?
どうして、この子ばかりが全てを背負わなきゃいけないんだろう?と、精神的にかなりキます。

自分の「Sub性を認めて欲しい」。
その気持ちすら罪になっていて、本人もが「自分を認めない」。そんな風に教育した、周囲の大人達に腹が立って仕方なかった。
母親も極限状態とは言え、無認可のホルモン剤で無理矢理Domに変えようとするなんて…恐ろしすぎる。

今回はDom/Sub世界のお話で、大企業の御曹司なのに〝Sub〟に生まれてしまった葛藤が、痛い程に描かれた作品でしたが、この御門君の葛藤は私達が生きる現実世界でも同じだよな…と考えさせられました。

少しでも周囲と違うと、否定する人っているよね。
その人の「当たり前」から外れただけで、すぐに「空気が読めない人」「変わった人」認定されたり。
そう思われたく無いから、無理矢理人に合わせてしんどい思いをしたり。
そう言う意味では、誰もが〝レトリック〟なんじゃないかな……なんてね。

だからこそ、御門君の葛藤に胸が締め付けられて、須藤君の「ゆるし」で、私も解放されたような気がしました。
「ゆるし」が平仮名なのは、「許し」と「赦し」両方の意味があるんだろうか。

〝許す〟は「聞き入れる」「自由にさせる」こと
〝赦す〟は「刑罰や義務を免除する」こと

両方の「ゆるし」が当て嵌まる気がして、この演出に更に泣いた……!

もう、本当に素晴らしい作品を、有難うございました!!!
現実世界でも、誰もがありのままの自分で居られる…そんな社会になる事を願って。

▶︎Renta!/刻み海苔 ※カラー原稿→白抜き&刻み海苔

3

Dom/subはノノノ先生しか勝たん

『跪いて〜』『手を〜』に続き購入の作家様。
本誌でも拝読しておりました。

Dom/subユニバースの先駆者にして、理解して、色んな視点から凄く考えられている先生だと感じます。
『跪いて〜』以降にDom/subもかなり増えてきましたが、設定や展開の発想が唯一無二です。

今作は、クラスの陰キャの須藤(Dom)×財閥系の跡継ぎの御門(sub)です。御門はDomとして振る舞い、須藤のこともsubと見下していました。ある時プレイを機に縛られていたものから開放されていきます。しかし須藤は何故陰キャだったのか、御門はDomとして振る舞っていたのかが追いかけてきます。

二人で乗り越えて、最終的には開放されますが、その過程がDom⇔Subの性転換、御曹司としてのお家や血統、高校生の未熟さや非力、それぞれのキャラクターの設定が上手く取り込まれ作用しているようでした。
これらが苦しく重かっただけに、二人が救われて、地に足をつけて、自分の意志で歩もうとなったことに感動しました。

設定やキャラクター含め、ストーリーの重厚さや深さは圧巻でした。
イラストも美しく、息を飲むシーンも多く、キャラクターの喜怒哀楽も伝わり、満足です。

ただどうしてもバース系は、BOYSと言うジャンルとしての根底が曖昧になってしまうので、物語としては最上級でもBLとしては評価は迷ってしまいます。
BOYS要素のあるDom/subをノノノ先生はどのように解釈するのか、今後期待したいです。

8

先生は私の神!

ホントに先生の作品が大っ好きです!
どの作品の2人も絶対にその2人じゃなきゃ!と強く思わせてくれます
そんな大好きな作品の中でも愛して止まない「跪いて~」の世界と今回の「レトリック」の世界が同じ世界線での話という、ファンにはとんでもない興奮する設定…!
先生、、、ありがた過ぎます…神ですか?…間違いない、神ですね

今回の受けの御門くん(表紙の子)の苗字が!
そう!伊達です‼
伊達と言えば、、、伊達悠生くん!
なるほど!あの清廉潔白で真っすぐで慈愛に満ちた男の子
「伊達家」は確かに厄介なのかも知れないケド決して憎むべき存在ではないんだな、寧ろ伊達家の血筋というのは元来「芯の強さ」がいい意味でも悪い意味でも色濃く根付いているんだな、と悠生と御門くん2人を通して見る事で納得させられキャラの理解が更に進みました

ファンサだけであの2人を登場させた訳じゃなく、物語に深みを持たせる為の息遣いの感じる登場だと思います
やっぱり先生、神!!

神が創造した須藤くんと御門くんが、そして悠生と正己が歩む世界、、、
御門くんの穏やかな背中に幸せの痕跡を感じたい!と妄想膨らむ終わりでした

神評価とめちゃくちゃ悩みましたが…ホントに悩みました…大好きな先生の作品の神率を下げたい訳では決してないのですが…
中盤の圧巻の追い上げ、そして気持ちが固まった後の御門くんの鬼気迫る終盤が素晴らしかっただけにもう少し「2人で歩んだ」世界を感じたかった、、、!というワガママな1ファンとしての願望強めな評価とさせていただきました…
2人の大学生以降がただただ見たい、、、御門くんのあの背中を支え続けたハズの須藤くんとの日々が見たい、、、!
絶対に画で大成したであろう須藤くんも見たい、、、!
そう、、、続刊を見たい!!!という希望を残しての評価です

2人のDom/Subならではの本能の絡みもモチロン素敵でした♡
カラーを付けた後のアレやコレやのイチャコラもDom/Subを活かしまくってまだまだ見たいなぁーーーー!(←しつこい?スミマセン、ほんとに見たいんです…(;゚Д゚)w)

ただ、、、修正が…もぉ少しどぉにか、、、とは正直思ってしまいます
こんなに素敵な画で溢れてるのに、、、となってしまう感じの発光白抜きでした(DMM)

8

最高。

山田さんの新刊は、『跪いて愛を問う』と同じくDom/Subユニバースもの。
『跪いて~』のスピンオフ作品、というわけではありませんが、『跪いて~』の攻め・悠生の従兄弟が今作品の受けちゃんという繋がりがあります。ちょびっとではありますが悠生は重要なキーパーソンとして登場していますので、思わずニヨニヨしながら読んでしまいました。

山田さんてとってもきれいな絵柄を描かれる作家さまですが、その美麗絵柄で紡がれるDom/Subユニバースは視覚に訴えかける部分が多く、それだけでおかわり3回イケそうな萌えが詰まっています。

表紙の彼は大企業・伊達クループの御曹司・御門。
容姿端麗、有能で、幼いころから帝王学を叩き込まれてきた彼は当然のようにDomだと思われていたが、実は彼の性はSubだったー。

と、まあここまではよくあるお話というか。

が、もう、もう、めっちゃよかった…!
人の上に立つべき人物、だと自他共に認めて生きてきた彼の張りつめた日々。
そんな彼の懐に入ってきたのは、人目を避けるように学生生活を過ごしている須藤くんだった。初めは須藤くんを助けようと声をかけた御門くんが、己の性をまざまざと見せつけられる出来事が起きる。

受け入れがたい行為のはず、けれど、彼の身体は紛れもなく満ち足りていて。
Dom/Subものであること、そして山田さん作品であること。エロ度はかなり高いです。高いのですが、エロに特化した作品では、決してない。

登場人物はそう多くはありません。
ありませんが、密度が高いというのか濃度が濃いというのか。
複雑な人間関係があり、まるでジェットコースターに乗っているかのような二転三転するストーリー展開に引きづりこまれる。

とにかく御門という男の子がカッコいい。
どんな時でも、彼は自分の足で立とうとする強さがある。けれど、人は強さだけでは生きていけないのだと。

タイトルの「レトリック」。
中身のない、うわべだけのもの。
御門くんの、自虐を込めた己をさした言葉だろうか。

御門くんは、「伊達グループのトップ」になる入れ物でしかなかった。
そこに、彼の意志は、彼の思いはあっただろうか。義務感しかなかったんじゃないかな。

彼が、真の「伊達御門」になっていく。
その軸にあったのは、須藤くんの一途でひたむきの愛があってこそ、だったのだと、そう思いました。

御門くんはですね、本当にかっこいい男の子なんですけれど、須藤くんもいい…。
彼の御門くんに向ける深く一途な愛情に萌え滾って仕方なかった。

二人が近づいていく因子がきちんとあるのもいい。
個人的に「海」がツールになっているのがすごくロマンティックで素敵だなと思いました。

須藤くんの描く絵。
海にまつわる二人の過去のエピソード。
そして、二人で行った、海。

それらが山田さんの美麗絵柄で紡がれるという眼福さよ。
最高か。

そして、最後のページにも。
本当に、差別のない世界。
御門くんが、作ろうとした世界。
これが泣かずにいられますかという、最高の終わり方だったと思いました。

Dom/Subユニバースものは、一歩間違えるとオメガバものと何が違うのか分からないお話だったり、SM風味の強い作品になってしまいがちなバックボーンだと思いますが、今作品ほど上手に設定が生きた作品はそうそうないなと。Dom/Subものという因子がありながら、それを思わず忘れてしまうほどのキャラの素敵さがあり、ストーリー展開でもありました。

須藤くんの愛に支えられ、「伊達御門」として満たされた彼の強さとカッコよさに萌えが留まるところを知りません。

文句なしの神作品。
初めから最後まで、萌えのない部分を探すのが困難な、そんな萌え作品でした。

15

Dom/Subが好きで読みましたが...

ダイナミクスにより自分の置かれた立場や葛藤や心情など表現が豊かで、お話の内容や流れはとても良かったですが、Dom/Subという特殊設定のお話なら、もう少し設定を活かして欲しかったところです。

ストーリーがしっかりしていて、内容もちゃんと考えられていて登場人物の関係性も上手な作りだなぁと思いながら読みましたが、D/S要素が少なかった感じがありました。
コマンドもあまりなく、プレイ=セックスみたいな感じだったので D/Sである必要性があまり感じられませんでした。
がっつりD/S設定重視で読みたい方には少し解釈違いな感じかなーと思います。

10

圧巻の見開きに釘付け

ずっとお待ちしてました…
先生の作画Liveなどを拝見して「レトリックの2人」の存在はモチロン存じ上げておりましたがお話しの全容自体は不明のままこの日をただただ楽しみにしていました

そしてまさかの電子配信も有り!?
直前まで紙先行かと思っていた所にとんでもないサプライズで嬉し過ぎて泣けます(ノД`)・゜・。
そんな訳で思いがけず予定より早く読めた興奮から始まったレトリックの世界…!

2人のキャラが輝き過ぎていて眩暈がして来るほどです
そしてお話しの世界の創り込み、創作の世界に圧倒的な説得力を持たせる画力…眩暈に加え全身鳥肌ものデス!言い過ぎじゃなくホントに…!
読後もこの爆発しそうな興奮が止まりません…⸜⸜٩( 'ω' )و //

すっごく心をときめかせるシーンやワクワクするシーン、そして狂おしく気付かぬ間にきゅっと唇を噛みしめてしまうようなシーンなどが余りに多過ぎて、、、
語ろうとすると止まらない位に1ページが、1シーンが、1コマが…この作品自体の威力に魅入られるばかり

中でも圧巻なのが2人が自転車を走らせ辿り着いた先に広がるマジックアワーの「海」を見開きで魅せて下さったシーン…
今、このレビューを書きながらも手が震えて来る位脳裏に焼き付いています
これぞ「画の力」です!!!!
是非…是非っ!見て欲しいです…
実際は白黒で表現さてるのにマジックアワー寸前のあの幻想的で夕陽と水面が溶け合いそうで反射して輝いて見える、そんな色使いが見えてくるようなんです
きっと2人の目を通して「海」を私も見ていたのでしょうね…こんなに輝いて見える、見る事が出来る綺麗な目、そして心の持ち主である須藤くんと御門くんを感じる圧巻の見開きです
足元さえ見えない位真っ暗だった心に陽の光が真っすぐ伸びるように御門くんの心に須藤くんの真っすぐな想いが届いているように感じて…言葉を奪われる程に魅了されます
画に感動するってこういう瞬間!というのをハッキリ感じられるおススメのシーンです

読後は興奮と余韻を楽しみながら2人が歩んだ年月に想いを馳せながら妄想に耽ってしまう事必至な終わり方で、またまた先生の世界に囚われる幸せな日々となりそうです
叶うならいつか妄想の世界を先生がカタチにして下さる日が来たら…と願ってます
そんな期待値を込めての神評価です(´ ˘ `*)

Dom/Subの世界ならではの陰影を映しながらも未来を感じる力強いストーリー
表紙の御門くんの挑むような力強い目力の印象が読後には頼もしく映ります

14

DomSub作品の限界突破

最初の1話からスゴ……
購入に至った試し読みの内容から心臓鷲掴みにされてしまいました。

最初、ヤベーDomに捕まったSubのお話かと思っていたら、全っっっ然!(全力否定)
この始まり方で、あのエンディングが待っているとは予想できませんでした。もちろん最高の意味でです。
途中から泣いてしまいましたし、喜怒哀楽がギュッと詰まっていて感情を整えるのに大忙しです。それなりにページがあるせいか、中身が非常に濃かった。それだけ見応えがある作品です。


これまで何作品かのDomSub作品を読んできましたが、ここまで第二の性のブラックな部分に触れた話は無かったんじゃないでしょうか。(少なくとも私はそう思っています)
今までDomSubの作品は、主人公2人の問題に収まる作品しか読んでこなかったので、この作品のように家族が大きく干渉してくるものは初めて読みました。

御門が大企業の跡取り息子だからこその、Domへの執着・依存性がとてもダークで怖かったです。ここまでするか…?と。それが家族という小さな囲いの世界でやられちゃうと逃げ場ないですよね…

"伊達 御門"であることに変わりはないのに、ダイナミクスがDomではないことで存在そのものが否定されてしまう御門のやりきれない思いに感情が揺さぶられてしまいました。と同時にDomであることの価値を優先する世界に怒りが湧きました!


自分を、"自分"らしく律するために頑張る御門に寄り添うのが、須藤です。1話で御門をコマンドで強引に従わせた彼が、御門にとってヒーローで、まさしく救世主。精神的にも肉体的にも御門の拠り所で、側にいて見守ってくれる存在です。普段はオドオドして頼りないけど、ここぞっていうときは恐ろしくカッコいい。

須藤もまた、第二次性にトラウマを抱えた人物でもあります。御門はSubであることに、須藤はDomであることの息苦しさを感じている……境遇や立場、ダイナミクスは異なる2人だけど、どこか似ている2人は元から惹かれ合う運命だったのかも知れません。


DomはSubを支配して従わせる、そんな図式を想像しがちなDomSubストーリーですが、実はDomはSubを、SubもDomを苦痛から解放してくれる存在なんですよね。DomSub作品は、コマンドの使い方によってはどうしても嫌な方に目立つけど、コマンドは言い換えれば薬にもなるし癒しのツールにもなります。

「ゆるして」。
がプレイ中のセーフワードだけじゃなく、御門の生きてきた時間そのものに対する「ゆるして」なのだと。
こんなに重くて苦しいセーフワードを私は聞いたことがありません。胸が潰れそうでした…
その「ゆるして」に応えられるのは須藤だけ。彼が御門の「ゆるして」の言葉をどう受け止めてあげるのか、これはぜひ直接読んで2人の行方を見届けて欲しいなと思います。


こんなに苦しく切ない中盤・終盤を迎えてどう終着するのかドキドキハラハラしっ放しでしたが、とっても最高のエンディングでした。
はーーー……読後感最高です。

DomSubの特殊設定メインの話じゃなくて、それを超えたところで魅せていくストーリー展開が素晴らしかったです。

11

切ない救済の響き

須藤(Dom)×御門(Sub)


痛くて泣けちゃう。
エロいけど切なくて萌える。
心を掴む、救済系のDom/Subユニバース。


『レトリック』、なんか響きがいいよね。
「レトリック」の意味は、
感情や説得力を持たせるために言葉や表現技法を使うことを指す。
主人公、御門と須藤にとってレトリックはーーセーフワード。
そのセーフワードの愛の力で、相手の心をつかみ、傷を癒し、
お互いの心の壁を乗り越えて、救い合い、成長していくのでしょう。

伊達御門は、
上流家庭の大企業の跡継ぎで、
優秀な彼が中学生の時に検査でSubだと判明された。
当然Subの性別は許されないという厳しい現実に直面する。
彼は戸惑いや否定の気持ちで心が揺れている。
期待や立場に縛られつつも、御門は本当の自分を求めている。
彼の心の叫びはただ一つーーSubとして認められたいという願いなんだ。

そんな御門がある日、病院で
須藤と出会う。
須藤はコミュ障で学校でいじめられていて、
かわいそうな状況にいるらしい。

御門は須藤の苦しみを救いたくて、
手助けしようとするけど、
実は須藤の正体がなんとDom。

それで、意外なオチが待っているーー

2人のDom/Subの関係がますますエスカレートしていく中で、

まだ高校生の2人なのに、
この年齢で抱える精神的な苦しみは本当に辛くて・・・。

須藤は過去のトラウマに苦しんでいて、
御門の存在が彼にとっての癒しになっているのがわかってくる。
須藤は弱くてヘタレな一面を持っているけど、
その中にある強くて悪魔っぽい、
病的な御門が大好きで求めている姿が
ギャップが激しすぎてたまらなくヤバい!
ただ御門のために一生懸命で優しい
一途な想いも胸キュン必至だ!

須藤がどんな風に御門をDomとしてサポートしてくれるのか、
またドキドキする。

御門はただ認めてもらいたくて、
自分のプライドとの戦いもあるけど、
Subとしての苦しみも抱えながら、
須藤を導くことで次第に彼に惹かれていく姿が
切なくてウルウルするのだ。

「ゆるして・・・」ーー2人だけの「レトリック」!
ゆるして欲しいーー御門と須藤の超特別な意味。
2人も過去の痛みや苦しみを手放し、愛情という力で
新たな自分自身を築く勇気と優しさが込められているのだよね。

須藤の絵は、
最後の海のシーンでの海の広がりや壮大さとつながって、
2人の感情と心の声が詰まっているようだ。
さらに過去と現在が結びついていて、感動が倍増!

『跪いて愛を問う』の
伊達悠生が白衣を身にまとってカッコよくなったし、
頼もしくて理想のドクターになったね。
今回も彼の登場があって嬉しい。

当て馬の林が嫌がらせをすることで、
御門の脆さを浮き彫りにして、彼の成長を見せる。
そして、御門と須藤の関係をより強固にするのだ。

Dom/Subのエロエロ関係が激しく、
切なく痛々しく萌えが上昇して最極最高!

須藤の泣くほど一途な愛が神レベル!

彼の純粋な心で御門を支えて、

お互いに許し合いながら傷を癒やし合い、

御門はSubの自分を受け入れてもらうために

闘志する姿が超カッコいい!

2人の愛と絆は尊敬するしかなくて、

偏見のない未来を創れるなんて、

もう感動が限界を超えている!

2人の内面の葛藤や成長を丁寧に描いていて、
エロさと切なさ、痛みが交錯しながらも、
2人の愛の行方がどうなるのか、
まだまだ想像が膨らむばかり。
心に深く響く救済系のDom/Subユニバースでした。

11

『許し』の救済

山田ノノノさんの描く救済系のお話はホンット泣ける。
何を守り、何に守られ、心が救われる過程が緻密で
ストレートに読み手の心を揺さぶるんですよね…;;

ノノノさんのDom/Sub作品で、
「跪いて愛を」が守りの救済とするならば
「レトリック」は許しの救済という感じでしょうか。

(「赦す」は、罪や過失を咎めないことにする。)
(「許す」は、そうであると認める・容認する。)
(との定義に当て嵌めると「許し」が合ってるのかな)

生まれながらに許されない立場の人が許される。
それによって救われる心が切なくて眩しくて、
めちゃくちゃ良かったです…!!!


さてさて。

表向きはDomもSubも平等な社会を謳っていても
Dom以外は許されないDom至上主義が暗黙の了解の中、
伊達グループの御曹司・御門の二次性は「Sub」。

父親はこれからも変わらずDomとして育てると言い、
母親はこれから一緒に「治して」いこうと言います。
「Subの御門」は決して許されない上流家庭ーーー。

Domとして振る舞い本能を抑えて生きる御門でしたが、
勘違い事故的にクラスメイトのDom・須藤とプレイをしてしまうんですね。

そこで初めてSub本来の欲求を満たされた御門は
その後も度々須藤とプレイで息抜きをするようになりーーーと始まります。


受け:御門
生まれながらにして自分に与えられた立場を理解し、
その道を全うすべく自分を偽って生きています。

「Subの御門」は受け容れてもらえないのは当たり前。
「Domの御門」になることで初めて認めて貰える家庭。
許されない立場が重くのしかかります。

攻め:須藤
御門のことが大好きで、
御門のことならものすごーーーーく頑張る良い子。

コミュ障でおとなしくオドオドしているけれど、
実はDom性がめちゃくちゃ強い。
不用意に怖がらせないよう人と目を合わせず生きてます。
過去のトラウマで怖くなると逃げちゃう癖があるかな…。


御門は生まれも立場も恵まれているけれど、
ありのままの自分では許されない環境で育ってて。
SubなのにDomとして生きる歪さがシンドイです。

けれど須藤は「そのままの御門」を愛してくれる。
その事実が御門の心を救っていくーーー。

御門にしろ、須藤にしろ、
今の性格が作られた環境がしっかり練られているので、
物語にグイグイ引き込まれるんですよー!!!

御門は歪な環境なのが読んでてツラいけど、
御門なりに与えられた立場を貫こうとしているだけで。
自分で自分のことすら許してあげられないんですね…。

じゃあ許されなかった「Subの御門」はどこに行けばいいのか。

Domの御門は完璧に振る舞っていても危うい存在でね。
(そりゃそうだよね)
(本能をねじ曲げるなんて無茶だよ;;)

許しを得てからの御門が強くなっていくのが胸熱でした。
ただそこに辿り着くまでの道のりがもぅ涙・涙で…。
須藤に出会えてホンッット良かった。ありがとう須藤…。

須藤は最初逃げ癖が見られましたが、
御門を守る覚悟を決めたあと芯が強くなるとこが良い。
明るく笑いかけて、愛を注いで、光属性の攻めでした。
須藤が変わっていくところも泣けます(;///;)

ずっと御門を想い続けてる感情重めな攻めですが、
恋というよりは終始「愛」だったなーと思います。
見守って、包んで、ありのままをゆるす愛。

あたたかな愛情にゆるされるお話で涙・涙でした(;///;)
「レトリック」のタイトルとも相俟ってグッとくる…!

ちなみに「跪いて愛~」と世界観が繋がっていて、
少しだけあの2人も登場しててテンション上がりました♪


※紙・電子両方ゲットしたので追記※

表紙でもわかるようにノノノさんのカラーは美しい…!
同じカラーページをカラーで堪能するなら電子です。
(表紙・口絵を含めずに6P分ほどです)

修正重視なら絶対に紙!!!!!(///Д///)
(シーモアは白ボカシです。他サイト不明)

9

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