運命すらも呼吸をとめて

unmei sura mo kokyu wo tomete

運命すらも呼吸をとめて
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神82
  • 萌×245
  • 萌13
  • 中立4
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
17
得点
633
評価数
144
平均
4.4 / 5
神率
56.9%
著者
滝端 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
一迅社
レーベル
gateauコミックス
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784758024297

あらすじ

「何もかも目の前の雄に委ねてしまいたい」

自他共に認める優秀なα・恒吉は今日も今日とて完璧な一日を過ごす――はずだった。
大事なプレゼンテーション中に突然Ωとしての発情期を迎えてしまった恒吉は、αばかりが集まった会議室中にフェロモンを充満させてしまい…!?
逃げ帰った自宅マンションで、隣人の麻川に助けられるも、β性だと思っていた隣人が実はαだと知ったときには、疼く身体を抑えるすべもなく……。
麻川に組み敷かれるなかで、自分がΩになってしまったのだとまざまざと自覚させられて――。
そして、麻川もまた突然変異のαだと知り――。
滝端が描く、突然変異型オメガバースセクシュアルラブストーリー!

表題作運命すらも呼吸をとめて

SE,β→α
製薬会社勤務,α→Ω

レビュー投稿数17

想像を超えるポジティブ

α至上主義だった恒吉が、突然変異でΩに性別が変わったところから始まるお話です。
第1話から衝撃でした。理想が高くて自意識が高く、α以外は人ではないくらいの勢いで生きていたのに、大事なプレゼンの席上でヒートになってプレゼンは台無しになるし、青天の霹靂でαからΩになったと宣告されるし、上司と同僚のさらし者になって部署替えにもなる。こんな悲惨なことあるだろうかと気の毒で仕方なかったです。
だけど、最初こそ自分の身に起きた出来事を呪い、戸惑うあまり自暴自棄になっていましたが、彼のすごいところはそれまでの自分の態度や生き方を反省して、新たに生き直そうとしていくところで、その変貌ぶりは実に驚異的でした。こんなに短時間にこの悲劇を受け入れて、前向きに生きるというのは、ちょっと出来すぎなくらいで、あまりに理性が勝ち過ぎて人間味に欠けていると思ったほどです。
一方で、恒吉を救った、同じマンションの麻川は、βからαに突然変異した人ということでしたが、でもそれ以外の情報がしばらく無く、読んでいく上での不安要素でした。一番最初の登場シーンがかなり不穏だったこともあって、この人はどういう人なんだろう、から始まり、実は以前恒吉に酷い目に遭わされた人で恨みがあったりして、など、妄想が広がっていきましたが、結局そんなことは一切無かったです。(あまりにも恒吉が真っ白なので、対比で黒い要素を脳内で生み出してしまいました)
結果として麻川も真っ白な人で、二人は光と光のカップルでした。
Ωになった恒吉にちょっかいをかける、同じ会社の別部署の下種が居まして、この人とその界隈がわかりやすく黒い人でした。
第1話を思うと、全体としてどういうお話になるのか、人間のいやな部分を映し出す暗い展開にすることも充分可能と思うので、本書の展開は私にとっては意外なものでした。

0

運命に翻弄されて出会った2人

オメガバースの新機軸。
本作のオメガバース設定は、「バース性の突然変異」が起きる、という世界観。

主人公はαの会社員・恒吉。
重要なプレゼン中に突然ヒートを引き起こし、αからΩへ変異してしまった…!
家に逃げ帰った恒吉のヒートを応急処置セックスで抑えたのは隣人の麻川で…
…と激しく物語が動き出します。
恒吉の変異。
よりによってαしかいないプレゼン中にだなんて。会社中に周知、Ω用の部署に異動になって打ちのめされる恒吉。
一方、助けてくれた麻川もβ→αの突然変異者。αになったけれど彼も苦しみを抱いていて。

こんな感じで、冒頭から暗くて重い雰囲気が立ち込めています。
絵柄がまたシリアスな世界観によく合っていて、美形同士が眉を顰めたり睨んだりとニヒルな表情で絡んでいく!
Ωが受ける不条理と、αになっても心も体もついていけない麻川。
苦しみを抱く2人の間に確かな結びつきが…という物語なので、かなり終盤までシリアスです。
描き下ろしにて、番になる瞬間の2人の行為がアツく描かれて圧巻。
軽く明るく読める作品じゃないけど、読み応え十分でおすすめ。

1

受けの強さ⁇が好きです。

受けが、辛い状況になってしまっても前向いて自分の力で頑張って、それが攻めにも力になる…
っていう作品が大好きなんですけど、ほんっとうにそれでした!!!!
お互いが支え合ってる感じがさいっこうにだいすきです。

1

オメガバースの良さ全開!

突然変異したバースに振り回されてしまった二人が支え合っていく姿に尊みを感じまくってました。それまで生きていた世界から突然放り出されて途方に暮れて沈んだり、相手に対して抱く気持ちがバース故に感じるものなのか悩んだり、相手の世界が広がることに焦る自分を嫌ったり、ホントにいろいろな思いが溢れていました。特に攻め様は中々拗らせてましたね。受け様は苦悩の中にも、攻め様の存在があったから歩けておりかなり良い感じだなと思って読んでましたが、攻め様の拗らせが悪く作用し離れてしまったときはもう読んでてこちらが悲しかったです。
あ、でも心が通じ合ってからは、攻め様の糖度がぐんとあがります。受け様にメロメロです。そこもまた良きなんですよ〜!
大人たちだけあって最初は少し距離感はあったものの、ラストではちゃんとラブラブしてくれてますので安心して読めます!セックス描写もしっかりありますので、ストーリー共々楽しめるかと!

2

お互いでなければ癒せない

電子で買ってから紙でも改めて布教用に購入しました

突然変異した二人の愛と葛藤の物語です

傲慢だった恒吉がしなやかさと強さを併せ持つ人になり
ずっと一人になりたがってた麻川も恒吉を受け入れる
お互いが傷を持つからこそ惹かれあったのではないでしょうか

「…麻川との時間が俺を変えたんだぞ」

このセリフにハッとされられました

優秀な人とて必ず優秀なまま人生を終えれるとは限らない
改めてそのことに気づかされました

このお話読むと辛口チキンカレーが食べたくなります(苦笑)

1

clove

DMMさんで電子版を購入しましたが残念ながら発売のほう終了しています

強い

初読み作家さまでしたが、1ページ目からアッコリャヤバいとものすごい吸引力、ページを捲る手が止まりませんでした。今から他の作品を電子であさる旅に出ます。

もし自分がαからΩになってしまったらどう生きるか、考えさせられました。強く生きることが果たしてできるか、、、
受の恒吉は元αと言うこともあり見た目もα然としていますが、彼の強いところは心です。落ちて落ちたその先をどう足掻くか、本当にかっこいいです。かっこいいΩってこんなにドキドキするんですね。

お話の内容はここまでにして、個人的にとても萌え散らかした部分をかかせてください!!!

恒吉が基本的にスーツで登場するところです。スリーピース万歳!!!!!!!男性の格好で一番色気があるのってスリーピースだと思います!!!!万歳!!!!!!!!しかも体格がいいから似合う!!!スーツは肩で着る!!!着てますね恒吉!!!イイ!!!!!!!そんなめちゃかっこいいスーツ姿の恒吉のワイシャツの首から、チラッと首輪が見えるのがまた、、、、!!!!!!どうしてつけてるかってことを考えると辛くなるんですけど、仄暗い色気を感じて、、、
恒吉はあんまり服装乱れないです、麻川の前以外では、、、そこがめちゃくちゃ萌えます。
いつもピシッとスーツ着てる人が起き抜けにワイシャツをだらっと着てるところ、袖のボタンが空いて普段見えない腕が見えてるところ、襟が後ろに下がって首が見えてるところ、、、!!!はちゃめちゃに切ないシーンなのに、、、背徳、、、!!
ご飯作るときにワイシャツだけになるのも最高です

最終的に攻の麻川のスーツも拝めるし(もちろんスリーピース)ジャケットで巣作りだし、家帰ってネクタイ緩めてソファに座ってお話する時、2人はベスト脱ぐ派脱がない派で別れるんですね、そこも2人の違いが出ててリアルでめちゃいいしそのままスーツを脱ぎ捨て気持ちが通じてからは初めてのセッ、、、!!!!やったー!!!!
最後のシーンはスーツで待ち合わせる2人、左手薬指には指輪がはまってるし、手を繋いで帰る後ろ姿がよすぎて、、、!!!
ここで表紙を見て欲しいんですけど、もう本能一直線みたいな、服乱れてる受と引きこもりスウェットの攻、最後のシーンが上記なんです。happy!!!

2

絶望ののち、愛

素晴らしかった…の一言に尽きます。
まず最初に男たちの逞しさが際立つ美しい絵に目を奪われ、
ページをめくればめくるほどにストーリーに引き込まれてゆきました。

内容はオメガバース作品でも最近ではよく見かける
いわゆる“バース性の変転”がテーマとなっていますが、
本作が他と少し違うのは受攻の両者が突然変異型のΩとαであること。

優秀なαの恒吉はある日、仕事のプレゼン中に突然Ωのヒートを起こし、
帰宅途中に動けなくなっているところを隣人の麻川に助けられます。
けれど、Ωとαの本能で惹かれあった二人は衝動的に身体を繋げてしまいます。

病院で目を覚ました恒吉に告げられたのはΩ性への突然変異でした。

そして、偶然なことに恒吉を助けた麻川もまた彼と同じ突然変異型のαでした。

誰よりもαとしての自分に誇りをもち、α以外の性を蔑んできた
恒吉にとってΩへの変転はあまりにも残酷な現実でした。

これまで築き上げてきたものを全て失い、
残ったのは「突然変異のΩ」という差別的なレッテルだけ。
追い打ちをかけるように周囲からも掌を返され、
自棄になりかけていた恒吉ですが、そんなとき、麻川と再会を果たします。

どこか投げやりで厭世的な麻川と高慢な恒吉、
最初こそ険悪な二人でしたが、二度も麻川から救われ、
さらに同じバース性の変異という苦しみを抱える同士として
恒吉は麻川に心を開いてゆきます。

麻川と過ごす時間の中で傷ついた心は少しずつ癒されてゆき、
Ωとして生きる自分を受け容れられるようになってゆく恒吉。
そして、一度は投げだした人生をもう一度歩み始めますが…。

はじめはいけ好かない奴だった恒吉が麻川と一緒にいるうちに
穏やかになってゆくことで、ひた向きさや弱さだったり、
彼本来の人間味が出てきてどんどん魅力的になってゆきました。

麻川もまた無愛想ですが、困っている人を放っておけない一面や
恒吉の来訪時間になると家の鍵を開けていたり、ぶっきらぼうだけど優しく、
そんな表と中身の落差にキュンときてしまう不器用イケメンでした。

彼自身がバース性に振り回される苦しみを知っているから、
というのもあるのかもしれないけれど、決して恒吉を性的に軽んじず、
Ωとしてではなく、彼自身として尊重し、誠実に接するところも素敵でした。

途中、すれ違いから二人が距離を置き、恒吉がモブαから襲われる(未遂)
場面もありますが、駆けつけた必死な麻川と麻川を縋り求める恒吉に
この瞬間、本当の意味で初めて二人の心が通じ合ったように感じられて
ぐっとくるものがありました。

そして、その後のようやく自分の気持ちに向き合った二人の
告白からの両想いエッチシーンでは麻川のαらしい独占欲や庇護欲、
恒吉の麻川にだけ見せる弱気な表情や愛情深さが垣間見られて、
障害を乗り越えた後のご褒美のようなときめきと感動が詰まっておりました。

恒吉と麻川が並んでいると男前二人の迫力と
そのガタイの良さから攻め同士にしか見えません。
そんなΩらしさ皆無な恒吉ではありますが、麻川の前でだけ見せるか弱さや
甘さが表面の凛とした格好良さとギャップがあり、可愛らしかったです。
そして、エッチのときには普段の男前っぷりからは想像のつかない色気が
溢れ出ておりました///

バース性の変転作品って変異者の苦しみや葛藤がメインとなってきますが、
本作の場合はそれが二人分なだけあってかなりの重みがありました。
でも、だからこそ、突然変異によって多くを失い、傷つき、
バース性に人生を翻弄された二人が苦しみを分かち合い、
寄り添って生きてゆくささやかな幸せがとても沁みました。

ただ、一つ気になったのは二人の過去が最後まで詳しく語られなかったこと。
恒吉は幼い日の父との約束、麻川は過去の恋人との別離がそれぞれ
匂わされていますが、さらっと描かれるのみで詳細がよくわかりませんでした。
抽象的にしか描かれず、読者の想像力にお任せって感じなのかな?

描き下ろしは二人が番になった日のエピソードでした。
ヒートが来て、巣作りをして麻川の匂いに包まれている恒吉が
めちゃくちゃΩの顔をしていて可愛いらしく見えてしまいます♡
その後の二人が番になるための愛と本能にまみれたセックスも
とても濃厚でドキドキしてしまいました(*//艸//)

本編中でバース変異者は妊娠率が低いと描かれていましたが、
いつか二人が子供を持てる未来があればいいなぁ。

4

変わってしまった環境のなかでもがく主人公たち

実力の伴った自信でエリートを突っ走っていたαだったのに、ある日突然Ωになってしまった受・恒吉。
Ωの母を持ち、虐げられてきた母を見て、オメガバースへの嫌悪を募らせていた、βからαの突然変異攻・麻川。

自分でも、気づかないうちなのか、それか意図してなのかはわからないけれど、βやΩへの偏見と差別が、自分へと返ってきた、と自覚するシーンの恒吉が、根の真面目さというか、素直さが出ていて、印象深いシーンです。
基本、頑張り屋さんな恒吉は、自身のバース性が変わっても、落ち込んだり塞ぎ込んだりはするものの、表では決して見せず、何事にも一生懸命で、向上心があります。眩しいですね。
恒吉が、αだからというだけではなく、元々の性格や、父からの呪いのような言葉による脅迫めいた心理から、努力を重ねてきた結果のポジションであることがわかりました。
それだけに、同僚の手のひらくるーは辛かったです。
結局は、バース性しかみてないんですね。

麻川は麻川で、引きこもりがちなんですが、根が優しいから、恒吉を助けてしまう。そして、いつの間にか家に入り浸らせるように。
なんだかんだ口ではいいつつ、気をゆるし始めている麻川と恒吉との関係性が、可愛かったです。

えっちシーンは、Ωならではの身体の変化が大変にえっちで、それに戸惑う恒吉もめちゃくちゃ可愛かったです。

あと、スーツの二人がとてもかっこいい。映えます。
Ω性用の部署でも、今まで通りのパキッとしたスーツを着こなす恒吉が、周囲から浮いているのですが、悲しくもあり、自分を強く持っていることの現れでもあるので、かっこいいなと感じました。
本当にどこまでも努力家。

これから恒吉は出世できるのか?
麻川が外交的に変わりつつあり、ふたりの仲はどうなっていくのか??

まだまだ見ていたいふたりです。
是非続編を〜!!!!

4

男らしいΩ

滝端先生の「今夜、君と眠りたい」が好きなんです。
今作は初めてのオメガバだそうで、タイトルとカバーイラストからしてドラマティックなのだと期待してました。

画力も凄いですがオメガバとしても他に類を見ない作品だと思いました。

突然変異のΩだといっても華奢で綺麗なβからの変異じゃなくて、α代表のような優秀で男らしいαからのΩなんですよ!
そりゃあ、いきなりΩとして生きろなんて言われても受け入れられる筈もなく…。

恒吉がΩだと分かった途端の会社や同僚の対応が酷過ぎて、あんな立派なプロジェクトを掲げていたのは本気だったのかと思わず憤ってしまいました。
それに恒吉を2回も襲ったαの営業のヤツ!警察に突き出されたその後の転落を知りたかったなと…。

で、お相手のβからαへの特別変異の麻川なんですが、こちらは父親のせいでα嫌いだったのでα性になった事で掌を返したような周りからの態度で人間不信になっちゃってます。

こんな2人が偶然出会って麻川が恒吉を助けた経緯から、お互いに影響を与えあって変わって行く過程に凄く萌えました。

決して明るい話じゃないけど、じっくり読ませてくるっていうか、最後には2人でじっくり地に足をつけて生きて行くんだろうなって思わせてくれる良さがあるんです。
骨太なオメガバって感じでした。

3

滝端先生の描く独特の暗さと葛藤にもがくキャラの様が好き

元βの麻川(α)×元αの恒吉(Ω)

バース性でしか人を見てこなかった恒吉とバース性で人を判断されることに嫌気が差して引き籠もりの麻川。
そんな二人がマンションでお隣さん。
そして、恒吉の突然のヒートにより助けてしまった麻川。

こんなにも対極な二人なのに、読めば読むほど二人の本質が見えてきて、お互いを思いつつ、また葛藤しつつも光を求めて進んでいく様がたらまなく良かった!!

滝端先生の描く独特の暗さと葛藤にもがくキャラの様がどんどん愛しく感じてくる。
アニメイトの小冊子は本編ではなかなかないいちゃラブです❣️

何度も読み返すことで深みに嵌る作品です‼️

7

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