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hime muko
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
「雪の妖精」「グレープフルーツムーン」は個人的に合わなかったんですが、本作は参りました。素晴らしいとしか言いようがないです。
実際に読んだのは発売当時(2021年9月)でしたが、今でも強烈に心に残っています。
話もキャラも設定も絵も全部良く、トータルバランスがものすごく高い。
もういっそのこと全国の歴史の教科書これで良くね?て思うぐらい(よかねぇよ)、脳内の日本史知識があやうく上書きされそうになりました。おぉあぶねぇあぶねぇ。
ガッコではもちろん卑弥呼は女性と習いますよね。
彼女の側近には弟のほかに隠し夫のような男性がいて、寝所にも出入りして身の回りの世話をしたそうですから、彼がこの物語のモチーフになっているのでしょう。
ラストは賛否ありますが、先代もそれを見越した発言をしていたし、そもそも作中のような特殊能力のない、素晴らしい王もこの世にはたくさん存在するし、そういった特殊能力が王になるための必要最低条件ではないのですから、私的には大いに納得のいく終わり方でした。
なによりとにかく全ページ絵が美しい!タトゥーが色っぽい!
ただ、ちょっとした難点を挙げるなら:
①受けの見た目がちょっと女性っぽい。
まぁでもこの設定なら致し方あるまい。
(シーンによってはちゃんとロン毛の男性に見えるし、一人称も「俺」、言動はちゃんと男です)
②最初のえr描写(3話)は
「あ~はいはい、やっぱりBLお約束ね、即物的なのね、こじ付け感パねぇな」
ってモヤりました。
でも①も②も、我が神作判定においては誤差でしかないです。
◆さて、本作で えr不完全燃焼と思われた方に朗報です◆
「20ページ小冊子」は必見です!
えrえrです!198円です!ぜひ!
(関連作品欄に表示されるように依頼出しました)
・・・と思ったら、なんと本作も小冊子も2024年8月31日で販売終了してますね?!
(追記)新装版が10月9日に発売となりましたので、そちらをぜひ!
卑弥呼という存在に振り回されることになったヤマトとシキのヒストリカルBLです。
巻末に参考文献が記載してあり、かなり読み応えがあったので、1巻完結というのが非常に勿体なく感じました。
もっと読みたかったです!
卑弥呼であるシキに尽くそうとするヤマトに好感が持てました。
シキより先に死なないと宣言する姿が格好良かったです。
ヤマトのことが好きだけど身体を重ねたら卑弥呼の力が失くなってしまうからと気持ちを押し殺すシキが切なすぎました。
クニの行く末が気になるものの、二人なら何があっても乗り越えていけそうだと思えるラストで良かったです。
ebookは白抜き修正でした。
シキが乱れる姿が最高でした!!
この先生の作品4冊読んだ中で一番好きだった。
儀式や衣装、刺青とか細部にこだわりが見える。
最後の赤子が気になるけど続編は連載中なのかな?それとも一巻完結?
もし続編が出るなら読んでみたいな
古代の神秘的な世界観と圧倒的な画力で紡がれる美しい冒頭シーンに惹かれて購入しました。幼馴染を失ったヤマトが卑弥呼となったシキに再会して以来、まっすぐシキに向かっていく姿がかっこいい!そして、そんなヤマトに対峙するシキの揺れる心を丁寧に描いているところがすごくいいです。最後、神託がなくても自分の空読みの力を信じられるようになったシキが「俺を抱け、ヤマト」という場面、感動しました。その後の場面、入れ墨がこんなに色っぽいとは……古代ファンタジーいいな!と思えるお話でした!!
完全に表紙買いでしたが、大当たり!
絵も綺麗で内容もしっかりしていて
心抉られるような時代に翻弄される
愛の物語でした。。。
残酷な時代の中でも人間は確かに
愛を育て、愛に生きることができる生き物なんだ
いい作品だな、おい!w、、失礼しました。
悩みながらも結ばれる❤️
愛あるエロは心満たされますね。
あと、服装です。
時代物は民族服とか和装とかもうカッコいいですし
はだけっぷりがみててドキドキします。
まず!作画が素晴らしい!特にヤマトがホントに弥生時代?に居そうなイケメンで!ただのイケメンはいろんなところにいますが、ちゃんと弥生時代に居そうなイケメンってところがスゴイ。
あとがきからもこだわりが伝わってきます。卑弥呼周辺のなんとも言えぬ感じがガッツリ書き込まれていて、これどのくらいかかって描いてるんだろう・・・と思わずにはいられません。そのほか、ストーリーに編み込まれた“歴史”の重厚感も凄い。
が!萌ですかね、、萌、、まあ二人の一途さとかめちゃくちゃ尊いシーンとかあるにはあるんですが、ストーリーが重厚すぎてあまりBL的萌という感じではありませんでした。
ガッツリめなストーリーがお好きな方はぜひ。
秘め婿!!発売当時に買って読んだときにも面白いと思いましたが、読み返してみるとさらに面白かったです!
まず第一に、絵が美麗!瞳についつい引き込まれてしまいます。また、入れ墨や筋肉の書き方、髪など、様々な部分の繊細な表現が本当に素敵です!それだけで、とても満足感があります。
そして何より内容!この話は、主人公たちは結ばれますが、それは神が国から消えてしまうことをさしています。これから先の未来がどうなっていくのか、色々妄想するのが楽しいです。
卑弥呼が男ということで、つかみは最高。
ただBLでもいいけど、トランスジェンダーでも全く問題がない中身は正直肩透かし。
ストーリーは王道で素晴らしいが、BLである必要をもう一押し欲しかったところ。
書き忘れ。
受け攻め逆の方が世界観に対して説得力が増す。いろいろと惜しい作品
時代物のBLはそこそこ読んだことがありましたが、邪馬台国時代まで遡る作品は初めてでした。芹澤先生のとても現代的な綺麗な絵で描かれるとあまり古代という感じがしませんが、読みやすくて良かったとも思います。
特に悪いことをしたわけでもない少年少女が神などへの生贄とされる風習は様々な国や時代であったこと。それを当然のこと、仕方ないこととして人々が受け入れているなかで、風習に対して怒ることができ、贄となったシキの生を長年信じ続けたヤマトのブレなさが眩しく、こんな人でありたいなと思わされました。この時代に好いた人を航海へ出したり、神聖な力を捨てたりすることを決断するのは並々ならぬ覚悟のいることだったでしょう。幼い時分から濃い信頼と愛情を交わしてきたからこそ、そんな決断ができる、そして相手の決断を受け入れられるのだなぁと2人の絆を尊く感じました。
すっごい作品!!
読んでいて背中がぞわぞわしました。
圧倒的画力!壮大なストーリー!
綿密に考察された歴史を舞台にした、シキとヤマトの長い間想い続けた純愛。
もーーーすごくすっごく良かった…。
涙が出そうになりました…。
卑弥呼モチーフで、これだけのBL作品に仕上げる作者さま…エグいです。参考文献見ましたが納得。すごくこの作品の舞台背景を勉強し、研究されたのだと思います。かなりの時間を費やされたんじゃないでしょうか。
世界観に見合った絵柄も本当に素敵でカッコよくて…とにかく表紙は仏壇に飾りたいくらい最高。
エロパートがほとんどないけど、物足りないと感じる気持ちは薄く読後感がとても良い。もうちょっと読みたいな…って思わせてくれる、腹9分目くらいの終わり方が絶妙です。
普通に日本の歴史書と並んで本棚に置いといても見劣りしないと思います(笑)
繊細かつ力強い絵柄とストーリーに、初めから終わりまで惹きつけられました。ノベライズ化でも読み応えありそうな作品ですね^ ^
言葉にならない面白さでした。
素晴らしい、めちゃくちゃ読み応えがあった。
ストーリーも具体的で、スケールが壮大!
何より、絵柄が美しい。
この1巻で終わらすのが勿体ない!
是非、シリーズ化して欲しい1冊。
タイトルの「秘め婿」の意味が、読んでいて、そういう事だったんだ!納得。
シリアスな部分も多いけど、ヤマトが少しコミカルで面白かった。
赤子の頃から、傍にいたヤマトとシキ。
突然の別れは、幼いヤマトの心に暗い影を残した・・・そして、シキは幼いながら辛い運命を背負う事になる。
幼いヤマトとシキの泣き顔には泣けた・・・
シキに会う為だけに生きてたヤマトの執念と情熱は、再会したシキの心を折ったね。
しっかし、信仰って厄介だわ。
人間なのに、神様を演じるって大変。
神様と言う架空の物でなければ、秩序を守れない国を、シキとヤマトがお互いを信じる心で打ち破ったんだね。
感動したぁ〜!
古代日本が舞台。卑弥呼となった青年とその幼なじみの恋。
題材が変わっていてい面白い。それから絵がきれいです。もっと読んでいたいと思わせられるような漫画。
小さい頃から不思議な力があったシキ。その幼なじみヤマト。
しかしある日、シキは先代の卑弥呼に見初められ、その跡継ぎとしてつれて行かれてします。。
人としての世を捨て、神にも等しい存在として国をおさめる卑弥呼。
ヤマトはシキを追って宮中(?)に入るが、シキは個人を捨てた存在で。。
覚悟を決めて世を捨てたはずのシキに未練があり、というあたりがちょっと安きに流れた印象がありましたが、キラキラした目のヤマトと美しいシキの恋物語として難しく考えず楽しめればOKだと思います。
卑弥呼って誰でも知っているミステリアスな存在をBLに入れるって凄いなと思いました。その想像力すばらしい。
卑弥呼って女性だから魅力的な存在なんだけど、それが実は男性だというのも納得できる。それ程圧倒的な存在ですよね。
シキのヤマトの恋する気持ち、民を思う気持ちが、どっちも大切でどちらも選べない辛さが伝わってきて涙です。
ヤマトはシキ一択。シキのためなら何でもする。めちゃくちゃ一途ですね。イケメンで懐が深い感じが凄く好きです。
人ざらなるモノを辞めたいけど、辞めていいのか迷うシキ。ヤマトじゃないけど、助けてあげたい。力になりたい。でも、自分で選ばないと後悔するよね?という気持ちで見てました。
シキが選んだ人生、幸せなものとなりますように。
ヤマトが支えてこの先も邪馬台国が幸せでありますように。
大河ドラマにしてもらいたいくらい素敵でした!
ずっと読みたかった作品で、この度やっと手にすることができました。
この作品前にレビューした『雪の妖精』の作者様なんですよね今作は、それより前の作品になりますが、雪の妖精がほのぼのとしたお話に対して今作は中身がすごく濃厚で素晴らしい作品でした。何より絵の美しさにぽーっとなります。ヤマトの刺青とか服装とかとても凝って美しいです
シキの長髪で、女性みたいなんだけど所々に男性の力強さも感じさせてくれるイケメンな美人さんです。
ヤマトは、攻なのにもう可愛いの一言です。正直受攻反対でも全然良かったです
でもシキを一途に想うそれも赤ちゃんの頃から?そんなヤマトはほんとに理想の攻なんですよね
あと設定がとても珍しく卑弥呼とは?神とは?色々と考えさせられました。
幼い頃から天気を読むことが得意だったシキですが、気象に詳しい職業の人なら簡単なことでは?シキは物覚えが早く一度覚えたことは忘れないそれって神様じゃなくてもすごい才能なんだと、そしてカリスマ性と先見の明があったらそして隣にヤマトがいて支えてくれれば十分に変な儀式などしなくても王としてやっていけそう
したがって最後に出てきた赤ちゃんは2人の子としてそだてればオッケーですね♡
虹の下でのキスシーンは泣けましたね2人の強い絆を感じました。
ストーリーは、もう少し掘り下げてほしかったです。
神とシキの関係、シキの出生、2人の想いが通じるところなど。2人には重い秘密があるのにあまりにも無防備に行動しているようにも見えてしまいました。たくさんあるはずの恋の妨げも感じられなかったです。
絵はきれいで、基本的な資料も調べられて画面に絵として落とし込まれているところはすごいと思いました。シキの天気がよめるという設定、神になる方法の設定は面白かったです。
高評価レビューに釣られて購入したのですが、話が駆け足すぎてついていけませんでした。ここまで凝った世界観で描くのであれば、せめてもう1冊分の余裕は欲しかったかな・・・と。
全体的に掘り下げが浅く、急展開が続くせいで、没頭する前に話が終わってしまうのはもったいなかったなと思います。絵は綺麗だし、キャラクター設定も魅力的です。体にタトゥーが入っている攻めも設定はツボだし、美人受けも好きなのですが・・・うーん、と言わざるを得ない内容でした。
幼いころのシキの無邪気な笑顔やヤマトへの好意がにじみ出ている表情が本当に可愛くて
それからすぐに離ればなれになるなんて思いも寄らなかっただろうな、という部分は切なかったけれど
お話全体を通しては読んでいて苦しくなるということはあまりなく
その運命にどう立ち向かうのか?というのを
わりと冷静に見守ることができました。
ヤマトの芯の強さ、シキへの想いの大きさが
安心感を与えてくれていたのだと思います。
そして幼い頃からお互いに想い合っているのがわかるふたりだったので、再会するのもまた運命だったのかなとも思いました。
人としてヤマトの側に居ることを選び、結ばれた後に生まれた命はその後どうなるのだろう…
その先まで見てみたかったです。
そして前作も感じましたが、絵が本当に綺麗。
どこもかしこも美しく、細部までこだわって描かれてるのが伝わってきて
1ページをスルッと読んでしまうのがもったいなくて…
何度も読み返してみたくなるような作品でした。
『グレープフルーツムーン』に続いて読んだ芹澤知先生の作品です。
村長の息子 ヤマトと同じ村に住むシキのお話。
邪馬台国から南の果てにあるムラ。
そのムラでは幼馴染のヤマトとシキが暮らしていました。
肌や瞳の色が異なるシキは同年代の子供達からいじめられていましたが、いつもヤマトが守ってくれました。
ある日、5年に一度で執り行われる五穀豊穣を祈願する祭りのため、邪馬台国の女王 卑弥呼が大行列を引き連れて村にやって来ます。
――卑弥呼に選ばれた子供は神の元に還る
そして、贄として選ばれたのは…。
村長の息子であるヤマトは強くて優しい心の持ち主。
幼馴染のシキが好きで、子供ながらに将来は結婚したいと考えていました。
一方、赤ん坊の頃に異国から母親に連れらて来たシキは、他の村人と肌や瞳の色が異なっています。
しかも、不思議な能力も持っていました。
仲良しの2人を待ち受けていた過酷な運命。
それは、太陽の神様に祈願する祭りでシキは贄に選ばれたことから始まります。
…いや、もしかしたら、生まれた時からシキの運命は決まっていたのかも知れません。
10年後、ヤマトは村を出て野良のように暮らしていました。
神によって、国によって、村人によって、大切なシキを奪った全てが許せない。
あの日、炎に包まれて消えてしまったシキがどこかで生きていると信じ続けるのですが…。
芹澤知先生の綺麗で丁寧な絵柄がパワーアップしていて素晴らしいの一言です!
日本国民なら誰もが知っている邪馬台国の卑弥呼。
現代でも謎多き卑弥呼の正体が「男」だったという歴史をひっくり返す設定にチャレンジし、最後まで描き切っていました。
壮大な歴史ロマンにシリアスな要素も絡ませているのでドキドキとハラハラが止まりません。
単巻なのがもったいない(泣)
最低でも上下巻にしていただき、もっと複雑で深いエピソードを読みたかったです。
それくらい伏線も回収されており、全体のストーリー構成もまとまっていました。
このお話には、当て馬は登場しません。
脇キャラとしては、ムラの人々、海人族、卑弥呼の側近等が登場します。
個人的には、卑弥呼の側近でマコとユウ&メイがもっと見たかった。
Hシーンは、本編の最後にあります!
コマ数が少ないのでエロさも薄いのですが、絵柄の美麗さも加わって妖艶さが漂っていました。
とくに、ヤマトの刺青がセクシーで良かったな。
おすすめは、アニメイト限定セットの小冊子。
愛情が溢れる濃厚なセックスを堪能できます。
何があろうともシキを諦めなかったヤマト。
己の立場から一度はヤマトを諦めたシキ。
お互いの想いが重なった瞬間に新しい日本の幕が開けます。
――未来とは祈るものではなく、信じること。
読後は、ヤマトとシキに思いを馳せながら日本の歴史にも興味が出ると思いますよ。
ぜひ、倭(日本)列島の初めての王として認められた卑弥呼の壮絶で鮮烈な人生をご覧ください。
表紙が迫力ありますね!
時代ものコミックはどうだろう…と思っていたら、とっても面白かったです!まさか邪馬台国ものとは!
どのページも力強いタッチで描かれてあり、黒い?部分が多くて迫力があります。
幼馴染みで大好きで結婚する!ずっと一緒にいる!って思ってた子が突然生贄にされ焼き殺されたら…。
胸がいたみますね。国も神も信じないヤマト。
試し読みでシキが生きてるって先に知っちゃったんですけどね。
シキに会うために宮中へ上がり奴隷でも去勢でもなんでもやってやる!というヤマトが一途で。
シキに殺されそうになったりヒドイことを言われたりしたのに。それでもシキを助けようと、傍を絶対に離れないと。
ヤマトの頑張りにこちらも応援する気持ちが盛り上がります。
巫女として卑弥呼として生きるしかないと諦めて、また重責と責任感にたった一人で耐え続けてきたシキ。
ヤマトに再会して心が乱れ神の宣託も正確に読み取れなくなり…。
後半はもう怒涛の展開ですね!
どうなるんだろう?シキとヤマトは結ばれるの?卑弥呼の役目はどうなるの?とハラハラしました。
約束の虹のたもと。神様がいると信じてきた場所。
結局神様なんて象徴を作って人心をまとめようとするのが都合が良すぎるんですよね。
ちょっと先がわかる力があって、知識を皆で共有すれば違う平和があると思うのですが。
巫女の力を無くす方法も洞窟での二人も良かった〜。
巻末の設定資料が興味深かったです。
シキがまるでもののけ姫?
二人ともBLにしては小柄なのが古代な感じですね。
シキはどこから来たんでしょう。赤い瞳に白い肌。大陸ですかね?
そして最後に赤ちゃんが。まるで次の卑弥呼に?と思われますがどうなんでしょう。
参考文献もたくさん参考にされたんですね。
歴史ものとしてもBLとしても楽しめました!
浪漫がありますね。大作でした。余韻が残ります。
歴史は詳しくないし卑弥呼や邪馬台国の話はどれも憶測でしかないけど、誰もが聞いたことがある事柄も多いので、BLになって説明がなくてもストーリーに引き込まれやすかったと思います。
絵柄も美しく、幼馴染の初恋と運命による別れ、そして再会したのに大きな障害と秘密。両片想いだってわかっているのに、ドキドキする内容でした。
えっちは最後だけ、でもそれで十分でした。焦らされたのはヤマトとシキだけじゃなくて読者もだけど、それがふたりの感情が溢れる感じがとってもよかったです。
これだけ壮大なお話を1冊でよくまとめたなぁとは思いますが、せめて上下巻で読みたかったです!
最後の終わり方が、まるでハリウッド映画のように「売れれば続編あるよ」って感じでしたし。
それはいいのか悪いのかは別として、結ばれた後のふたりと国や民が気になりました。
歴史的に邪馬大国は卑弥呼の死後に倭国大乱が勃発して、その後大和国に受け継がれるということでしたよね…? 攻めがヤマトという名前であることに何か意味があるのだろうか? そしてあの赤ん坊は?
続編を期待しています!!
ずいぶん評判が良いようでつられてに2版目を有償冊子とともに購入しました。
私は結構歴史ミステリーとか歴史ロマンが好きな方でして、こちらのコミックは読まない方が良いのでは、、と思ったり思わなかったり。
読み進めていく時は絵柄も丁寧で綺麗だし、ワクワク感でいっぱいでしたがBLならではのシーン、つまりいたすとこですね、急に醒めちゃった感否めません。
いや、太古の昔にも男色あったでしょうし、兜合わせとやらもあったに違いない。
でも無理矢理BLにしちまった感が、、
多分、壮大なヒストリーアンドロマンがたった1冊に収められてしまっているから、ホントはえっちなシーンだのBL設定だのは入れる余地なかったんじゃないの?とまで思えます。
お話も人物描写も丁寧にして頂いてせめて5、6巻位の長さであれば、、スッキリ楽しく読了出来たのではないかと。
あと、いろいろモヤるとこ、言いたいこともあるんですが、ひとつだけ言うとすれば最後、シキの神的な部分は消え失せたわけでしょう。
残っているのは気象予報士みたいな能力のみ?
最後に赤ん坊がポッと登場してましたが成長するのは人間と同じ時間がかかるんでしょう。
ならばダメじゃん!ヤマトとシキの幸せな時期はおしまい、邪馬台国はまもなく終わりを迎えるんですね、切ないな。
ま、それが歴史的事実なんだから先生はそのつもりで描いたんですよね??
「グレープフルーツムーン」既読で、絵は綺麗ながらどこか刺さらなかった中でのこちら。今作も絵がとっても綺麗です!ファンタジーを描くに相応しい画力…今後も現代作品より積極的にファンタジーを描いていただきたい。そして今作かなりヒットしてるようなので、ぜひ編集さんは長期連載をもぎ取って欲しい…それぐらい駆け足なのが惜しい作品でした。
いろんな葛藤が2人に生じたのは分かるのですが、数年が一コマで過ぎ去ってしまっていて…苦労をしたであろう時期が描かれていないのが特に勿体無い。
さらに終わり方。悪しき流れを断ち切ったのかと思いきや後継が見つかってしまうのか?瞳を強調しているのは赤いことを示しているのよね?とモヤモヤ。ヤマトとシキが致して子を授かる流れにもモヤモヤ。
萌〜萌2
絵もストーリーも美しかったです。
美しさだけで最後まで飽きずに読めます。
ただ、もうちょっと続きが読みたかったです。
描き下ろしに期待したんですが、その後の話ではなかったです。そこが残念。
ストーリーはかなり予想通りに進みます。
だからこそ、人としてどういう風に治めるのか、二人の秘め事はこの先も上手いこといくのか、飲まず食わずができなくなったら側近たちにバレるはず、どうやってやり過ごすのか、などが知りたかったんですよねぇ。
でも本当に美しくて……ヤマトはかっこいいし、シキは顔も身体もちゃんと男性なのにかわいくて色っぽくて。
二人の幸せを願ってやみません。
世界観の設定や、絵の美しさはとてもよかったのですが、全体的にいろいろと詰め込みすぎてしまったせいなのか、、、すべてのエピソードの解決が駆け足すぎてラストも満足感が得られませんでした。
もう少し一つ一つのエピソードを掘り下げて、心情も丁寧に描いてほしかったです。長く描けそうなお話しだっただけに1冊でまとめてしまうのは本当に残念。とても消化不良です。
でも本当に絵は魅力的な先生なので次回作に期待したいと思います。
芹澤先生の作品を読むのはグレープフルーツムーンに続いて2作品目です。
前作でも絵が美しいと思いましたが、古代日本での民族衣装や装具がとっても美しいです。
お話は時期の神として選ばれ連れ去られた幼馴染のシキを探して、また巡りあうヤマト。昔とは変わってしまったシキだけれど、諦めずに何とか近くに行くために頑張る様子が愛しいです。最初はヤマトを拒絶するシキだけど、ヤマトが諦めずにシキに寄り添うところがかっこよかったです。
式は見た目も美しいし、特殊な能力を神になった時に身につけて。
ヤマトのピンチを救います。
壮大な大河ドラマのようなお話で、他の方もおっしゃっていますが、削ったお話も多いようなので、長尺で読んでみたいという願望があります。
グレープフルーツムーンではエロがなかったのであまりこちらの作品も期待してなかったのですが、ちゃんと一つになったところが見られて良かったです。
ヤマトの入れ墨の模様とか、いろんなところが細かく丁寧に描かれていて、どこをとっても素晴らしかったです。最初は時代物だったりするのでとっつきにくいかもしれませんが、おススメです。
こちらの作家様、前作もそうだったんですが、絵と設定はかなり好きなんですよね~。でも読み終わってから、なんかちょっと足りない気分になってしまう。今回の場合、すでに何人かのレビュアー様も指摘されていますが、1巻で完結してるのが足りない気分の原因です。この素晴らしい画力と、古代日本史に着想を得たドラマチックな内容、3巻完結くらいで見たかったかもしれないです。でも、逆に言えば、そのくらい壮大なものを上手く、破綻なく、まとめられていて凄いなと。
贅沢を言えば(?)、幼少期から別離までで1巻、再会に至るまでで2巻、ヤマトが持衰になって戻るまでの3巻、くらいの分量で読みたかったかも~と妄想してしまいました。物語に、そのくらいの広がりを感じるんですよね~。
ただ~、本当に画力が素晴らしいんですよ~。トライバルの細マッチョ(ヤマト)は眼福だったし、艶やかな質感まで伝わってくる黒髪の描写とか、他一コマ一コマ丁寧で緻密な描写に圧倒されます。だから、もっと読みたい気分になるんですね。
が、ラストがやや消化不良で…。虹のたもとに”神”はいないとわかる→でも、もう一人じゃないから、いない”神”に頼らず、信じあえる相手と一緒に未来を作ればいいんやろ!→神託や人柱(犠牲)に依らない政治をしていこう!→人が政治するから神にささげるための純潔はいらんよね→(だから好きな人と結ばれます)感動の合体!(尊いエロい…)と思ってたら、次世代の人柱を思わせるようなものが出てきて、、合体前の誓いと矛盾するような気がしてモヤりました。
というわけで、akabeko先生の”皇帝と怪物”でも思ったんですが、歴史描きつつBたちのLも盛り込んで1巻完結は難しい気がします。
表紙からわかる通り時代もの。内容めちゃくちゃしっかりしてるからすごく読みごたえはある。でも受けの見た目?顔?が女寄りであんまり趣味ではなかったかな。顔あんまり気にしないのなら全然買うべき。
皆様ご存知卑弥呼(のような)物語。巫女となるものの性別は問わず…という方向で合っているのかわからないけれど、民衆の子のなかから選び育て前任の巫女と替われるときが来たら交代。という巫女候補に選ばれたシキ、大陸にルーツを持つ民族の生き残り?なのか赤い瞳を持っています。そのシキを小さなときから大好きなヤマト、シキがムラから消えて自暴自棄な生活をするようになって…。序盤からもう少し話を広げられる要素がたっぷりの作品です。
まぁふたりは運命に引き合わせられて信用度と愛情を爆上げイベントを経て巫女をやめる決心をしたシキはヤマトと生きていく…なんですが。
やはり早足の印象が否めない。
InRedの連載中も追っていましたが、なかなか理解するのに何度も読み返しました。
出版社が別のところなら緩やかに連載も出来たのかもしれませんね。
InRed、大好きな電子雑誌だけにこの早足はもったいない…
歴史物が好きなのと表紙の赤い雰囲気に目を奪われイラストも綺麗だったので購入しました。
中面も表紙と同等に綺麗を保ったままで凄い画力だと思いました。
卑弥呼であるシキの心情が割と最初から読み取れて予想出来てしまったのでもう少し謎めいていても良かったかもしれません。
また、結構壮大なスケールの物語でしたがラストが駆け足だったように思いました。
なので最初はヤマトと行為をすることを避けていたシキが最後は案外あっさり…受け入れたように感じました。
『邪馬台国の卑弥呼』
歴史が苦手なわたしでも聞いたことのある人物の名前。
その卑弥呼という謎多き不可侵な存在を巡り運命を変えられ翻弄されてしまうヤマトとシキの物語。
特にシキの境遇は辛く、残酷ともいえます。
自らの身体を作り変えてクニを背負うという重責を全て独りで抱え込んで…。
そのシキの精神的な支えとなっていたヤマト。
ヤマトの強い想いに心が揺らぎ、助けを求めるシキの姿がせつなく、ラストの選択は『卑弥呼』としての立場から考えるとクニや巫女の力のこともありやや飲み込みがたい部分もあるのですが、『シキ』としての立場では納得のいくもので、この先起こるであろう困難もヤマトと共にきっと乗り越えていくんだろうと感じさせてもらえました。
今まで幾度となくシキが越えてきた孤独な夜。
いろいろなものから解き放たれて無防備に眠るシキの穏やかな寝顔が印象的で胸がぎゅうっとしました。
これからはヤマトがずっと隣にいてくれるのでよかった…。
史実も絡めつつたくさんのエピソードが詰め込まれていて、美麗な絵も相まってとても読み応えのある一冊でした。
まずは圧巻の画力に心奪われました。力強い目の威力に、あっという間に物語に引き込まれます。
ストーリーは、邪馬台国の卑弥呼について。もともと諸説あるので、これもありかな、くらいで読むといいと思います。歴史が好きで拘りがある人にはオススメしません。色々細かく卑弥呼には設定があったのが、とても分かりやすくて良かったです。ほんとに一冊に収めるには勿体ないほどの重量感で、映画を見ているようでした。
そして卑弥呼であるシキの美しさよ。ヤマトのカッコ良さよ。最後の人に戻る交わりのシーンのエロさよ。最高でした。仰け反るシキの肋が浮き出てるのが、めちゃくちゃエロいと思うのは、きっと私だけではないはず(笑)
最後も綺麗に纏まっていて、スッキリとした読了感でした。まー、新たな巫女様になるであろう赤ちゃんを2人で育てる所も見てみたかった気もしますが、あれはあれで良い終わり方だったと思います。しかし、この本が売れまくっているようなので、続編出ちゃうんじゃないかなーと、心配と期待の間で揺れ動いているのも事実です。
前作グレープフルーツムーンから大きく作風が代わり表紙タイトルから圧倒的な存在感を放つ今作
日本人なら誰でも知っている邪馬台国の卑弥呼が男だったならという設定がその美しいキャラクター達により魅力的に描かれている
幼い時から異能を持っていた少年シキと彼を守っていた幼馴染ヤマト
ある日卑弥呼に見染められたシキは贄に指名され村の安寧のために炎の中に消えてしまう
残されたヤマトはシキがどこかに生きていると信じてシキを探しながら生きてきた
そんな2人が青年になった偶然再会するが…シキはヤマトを拒み…
卑弥呼が神であり異能者であり続ける為に守られなければならない秘め事
女の卑弥呼に支えることになったヤマトに課せられた秘め事
沢山の秘め事の中
シキとヤマトの互いを思う気持ちも秘め事だけど
真っ直ぐにシキを見つめるヤマトの瞳にはひとつも翳りがなく美しいです
何より男達が美しい
物語は一冊にまとめるためか少し性急だったり物足りなかったり緩急の付け方が私の心地よいリズムではなかったので評価を悩みましたが
2人の装飾のされ方の違いによる美しさの違いも含めて
この逞しく美しい男たちには一見の価値ありと思い評価は神にしました
【グレープフルーツムーン】で作家様の作品が大好きになりこの度も購入しました。
【グレープフルーツムーン】とは全く違う世界観で、世界観が圧倒的でした。
圧倒的すぎて皆様のように上手い感想がかけないのですが
もはやBLの枠を超えているな…と思いながら読んでいました。
きちんとボーイズラブしているのですがそれだけで収まらないお話で
ほんとにすごいの一言でした。
最後少し駆け足になってしまった感じがあるのですが
それにしても1冊にこんなにお話を広げれるのがすごいなぁと思いました。
単話で読んでいたので描き下ろしを楽しみにしていたのですが、
描き下ろしは1Pだったのが少し残念です。
でも、設定資料が載っていたので
そちらを読めたのはよかったです(*´ω`*)
第一印象。
強くて優しいお話…
結局のところ、幼い頃からずっと一緒だったのに引き離されて、の初恋が、ドラマチックな再会ののち、一途愛で成就。というお話なのかな。
それが壮大な「卑弥呼神話」と組み合わさってBLとして繰り広げられている。
謎の女王・卑弥呼…
こういうの、大好きだったなぁ昔。邪馬台国は何処にあった?とか。
今の私は正直歴史苦手人間なので、これくらいのなんちゃって具合が読みやすいです。
「卑弥呼」とは能力の継承であり、紅い眼を持っていたシキが選ばれてしまった…という真実。
シキを失ってしまった、と思っていたヤマトは偶然の再会の後、執念にも似た強い気持ちで宮中へ、シキの近くへ。
卑弥呼としての役割の重要さも受け継いだシキは、すぐには「恋愛」はしません。
そんなストーリー展開は私には好ましかったです。
なんといっても2人はまだ少年とも言えるような年齢。
だからか2人の恋はとてもまっすぐで真剣で、でも同時にまだ青さもあり。
お互い若くても大きなクニの役割を担っているわけで、そこをちゃんと考えている所が良かった。
だからこそ2人の切なさも増すというもので。
ただ…
結局結ばれるのはお約束とはいえ、ほんとに普通の人間に戻って良かったの?
周囲はどうなるの?という疑問。
内外に卑弥呼が王である、と知らしめたのはともかく、儀式や神託は?
次の紅い眼を持つ者の暗示もあるけど、空白期はどうすんの?
…とか。そんな事を思ってしまった。
絵はとても綺麗で好み。私は長髪も刺青も大好きなのでこの2人ドンピシャ。
総合「萌」で。
ほんとうにもったいない!
1巻のページ数は、この設定を活かすには少なすぎます。
2人の恋路としては、別れからの再会というざっくりした流れでは王道だと思います。
けれどその道を彩る設定が、重厚感があります。
その厚みが、ほとんどモノローグでダイジェストに語られていて...
面白くて良い設定なだけに、少しだけ残念な気持ちになってしまいました。
最後の方、気になる終わり方だったので、続きがあるのでしょうか...
設定の活かされ方に思うところはあるものの、2人の恋路は萌えました。
お互いにお互いのことを想っていて、どれだけ高い壁でもあきらめずに挑んでいく。
物語の終了からが、この2人の本当の試練だと思いました。
「日本書紀」を少し齧った事のある人なら馴染みがあるだろう。卑弥呼の事は教科書でも学ぶが、私はそもそもあれは何処までも伝承と神話を引っくるめたものだと思っている。
かつて。邪馬台国と呼ばれた地域に卑弥呼と呼ばれる巫女が居た。
「魏志倭人伝」というのもあったわね。むしろこの、外から「倭人」を見たというこちらの抜粋の方が本作のリソースになっているのかも。
1000人の従者、たった1人の男の世話係、とかね。
いずれにしても「伝承」や「神話」には、不確かなところがあるからこそ、作家様の自由な発想が膨らんで行く。それがとても興味深く面白い。
卑弥呼は何処から来たのか。
ただBLだからと男女逆転にしたのでは無く。人ならざる者として、伝えられて来た儀式。
天気読みだけでは無く、供物を食す事も無く、生きながらえている事。
その神秘性も相まって、とてもロマンティックなのだ。
この精神性と神秘性を、次代に繋いで行かなければならない「宿命」。
先代がたまたまシキを見つけた時、どんなにか安堵した事かと思うと、胸を締め付けられます。
この赤い瞳を持つ子供に、過酷な運命を背負わせなければならない、という事と。これでやっと人に戻れるという安堵。それは少なからず罪悪感を伴う事でもあったと思うのです。
また、ヤマトと言われるとどうしても私たちはあの「日本武尊」もしくは「倭建命」を思い浮かべてしまうが、彼もまた豪気で勇敢であった、という以外の逸話は「神話」の域を出ない。「魏志倭人伝」にあった「たった1人の男」と「日本武尊」を結び付けるのは些か強引かもしれないが、ああ、あの「ヤマト」ね、と何となく納得させられてしまうし、寧ろそうであって欲しいなんて思ってしまうのだ。
「神話」の時代、やんちゃで勇敢なあの男が、巫女にとっての「たった1人の男」であって欲しいと願わずにいられないのだ。
彼は、必ずシキを護るし、永遠の愛を誓う。
「魏志倭人伝」には、卑弥呼亡き後、卑弥呼以前にそうであった様に、邪馬台国はまた長きに渡る動乱の世を迎えた、とある。しかし、睦み合う彼らの傍らにまた、不思議を担う赤ちゃんが目覚めるという描写で締め括っている新たな夜明けを感じさせて、明るい。
他の方も触れていらっしゃる様に、ドーンと長編で描いて頂きたかったな、と欲望は募ります。これこそね、大河ロマンだと思いました。
絵も素晴らしい。ヤマトの凛々しい体躯に描かれる刺青。これはエロい。
景色や、細工の描写など。
天気読みをしている聡明なシキが、虹の麓に行けると思い込んでいたのが可愛いし、その虹の麓で口付けする2人にも惚れ惚れ。
読み終わってからの、心のざわめきとその後の放心。素晴らしい作品に出会った時は、いつもこんな感じです。
幼少期のシキの瞳や涙の美しさに惹き込まれ、そして贄となり焼かれる直前のシキの目。それを止めることが出来ないまま、叫ぶヤマトの姿が凄く印象深く、その後語られたシキが卑弥呼になるまでのことなど、かなり胸が締め付けられました。
はっきり言って、壮大で私なんかがレビュー書くのはおこがましい。。。
たくさんの方が、この美しい絵と、素晴らしい物語に酔いしれてもらえたらとばかり思います。
最後も本当に好きです。ここで終わりではなく、この先があるのなら読みたくなる終わり方です。
BLコミックとして見たら神作品だと思います。でも言いたい、めちゃくちゃもったいないって!コミックス一冊で消費されて良い題材じゃないと思う…惜しすぎる!こんなの関係性だけで十分萌えるから、長編で描かせてくれる別レーベル探して描いて欲しかったです。BLだと萌え優先で戦闘シーンなんか省略されて内容が軽くなってしまいますし。でも一般だと埋もれちゃうのかな。どっちにしろ、すごく悔しいなあと思ってしまう読後感でした。
幼い頃に辛い別れをしたヤマトとシキ。偶然再会したシキは、現卑弥呼だった――?というお話。
とにかく絵の説得力がすごい!背景や小物の描き込みが徹底して世界観を作り上げ、キャラの意思の強そうな瞳が骨太な物語を期待させてくれます。
一人では重すぎるものを背負ったシキが、唯一弱みを見せられて心のよりどころにできる存在がヤマトっていう、ブロマンス作品で一番萌えるところが描かれてます!でもこれはBLなので、その先があるわけで。見開きのキスシーンが壮大な雰囲気で素敵でした。
Hはなぜあのタイミング?とそこは疑問。神の力を失くす目的で初Hはよくある展開で、重大事項として扱うべきことなのに、今後のクニのことも考えずヤっちゃうのは気になりました。エロなしでも良かったよ…。他にも謎は多く残ったままで、やっぱり萌え要素以外が省かれるBLレーベルの宿命がもったいない作品!
とはいえ絵が素晴らしく関係性に萌えられるBLでした。
「グレープフルーツムーン」ではあまりハマり切れなかったんですが、こちらの作品は文句なしに良かったです。
皆が知ってるけど詳しくは知らない難しい題材を見事に描き切っていたと思いました。
もともと画力のある作家さまでしたが、前作よりこちらの作品の方がより魅力が伝わって来ました。
シキの男性としては線の細い美しさやヤマトの入れ墨とか、とても好みでマジマジと見てしまいました。
ヤマトの明るく人を惹きつける魅力や、シキを強く思う気持ちとか、またシキの民を思う気持ちとヤマトを求める気持ちのせめぎ合いとか、とても読み応えがある内容になっていました。
そして二人が選んだ結末にも納得出来ました。
二人が結論を出すまでは結ばれ無いのでエロは少ないです。
でも絵そのものが色気があるので、とても満足出来ます。
巻末の設定集も見応えがあったし、この作品を描くにあたって芹澤知先生が参考にした文献も興味深く思いました。
作家買いです。
とても綺麗な絵を描かれる作家さんなので、最後まで安心して読めます。
今回の作品はいわゆる歴史ファンタジーで、おそらく大多数の読者が小中学校の社会の授業で習ったであろう人物「邪馬台国の女王・卑弥呼がもし男だったら?」というテーマで巧みにストーリーが組み立てられていました。
村の長の息子であるヤマトと、赤い瞳を持つ美しい少年シキの別れと再会の物語です。
卑弥呼に選ばれ神への贄とされたシキをずっと忘れることのできなかったヤマトはある日死んだはずのシキと再び巡り合うが、彼はもう普通の人間ではなく性別を偽り新しい卑弥呼として国を治める立場だった、というところから二人の物語は進んでいきます。
全体としてはエロよりはストーリーメインの作品といった印象でした。
特にヤマトの一途にシキを想い続けるところや、シキのためならと身体を張るところはグッときます。
お互い胸に秘める相手への想いはありますが、それが身体の結びつきとして作中に出てくるのは本当にラストの方ですので、あくまでもHシーンはメインディッシュの後のデザートという気持ちで読むといいかもしれません。
ラストに関しては賛否あるようですが、私自身は二人が幸せならオッケーです派なので特に気にはなりませんでした。
歴史を基にした作品なので奥付に参考文献が一覧になっていましたが、歴史物語というよりはファンタジーなので軽く読めます。
アニメイト限定版の小冊子は二人が結ばれたシーンの詳細が描写されているので、本編だけじゃ物足りないという読者も満足できる内容でした。
芹澤先生の作品を初めて読んだので、
ヤマトの男前さと、シキの美しさに圧倒されました。
現代ものでもよかったのかもしれないけれど、
それが更に古代に落とし込まれている耽美。
私個人としては古代という時代設定、
卑弥呼の後継問題や男の子だったという設定は、
歴史的評価には及ばず耽美の域から出ることはありませんでした。
神の力を失っても、
シキの知識で卑弥呼を続けることはできると判断して結ばれる二人ですが、
知識でどう統治していくかまで書かれていないので説得力が無く
二人の決断に無責任さを感じざるを得ません。
他の方も書かれていたとおり、知識でどう統治していくのか
人の姿で統治するメリットも、書かれるべきだったのかもしれません。
そうでないと二人が結ばれたのが、激情的なものだけになってしまって、
シキの魅力がぼやけてしまった気がしました。
アニメイト限定小冊子の内容は二人の求め合う姿が書かれており
耽美系BLとしてはこれをもって完成されるように思います。
本誌だけではどうしても歴史ものとしても、耽美系BLとしても
不完全燃焼だったので萌×2にしました。
どうしてこれ小冊子にしたんだろう?ページ数の問題でしょうか?
だとしたら上下巻にした方が良かったのでは?
とはいえ綺麗で読み応えある一冊でした。
歴史を学ぶ上て最初に習う人物➖卑弥呼➖が『男』なら。
物語のテーマに沿った作画の美しさ力強さもさることながら、歴史的神話をBLに落とし込む技量に脱帽です。
表紙の赤、時代背景として高貴で高級な色に目を奪われ、ふたりの目力に吸い込まれます。
ストーリーも、史実を織り交ぜながら、読み手に飽きさる事なく物語の展開にドキドキしっぱなしです。
全てがふたりを際立つよう計算尽くされたストーリー。
メイトさんの小冊子は涎モノでした。
神評価以外見えないような濃厚な作品に出会えると嬉しいです。もう少し二人がくっつくまでの切ない何年かが欲しい所ですが。
「もし歴史人物が女性なら」ifは度々ゲームとかでありますが、卑弥呼でBLってワクワクする題材。そしてそれを描き切るって凄い。
流石に「もしかしたら本当にこうだったかも」とは思わないですが、あの時代背景無知な人間で、歴史×夢みたいな創作があまり好きではない私でも楽しんで読めました。卑弥呼のお部屋がとても素敵。
参考文献も多数で設定もかなり考えられていて、絵柄も青年誌風の熱さがあります。
神と人間の体液の交換はエロティックでした。神格化した人の脆さはなんて魅力的なんでしょう。
二人結ばれて良かったしセクシーで良いシーンだったけど、問題山積みだからハラハラ(笑)人間でも能力あるシキならOKかもだけど、人柱選出であんだけ狼狽えてたし(それが人間だとも言えるが)、先代には受け継いでいくことを土下座されていたのに…
もう作品の雰囲気に引き込まれました!
歴史的にも謎が多い卑弥呼を題材に、BL描こうとするなんて良く思いつくな〜と感心しました。
それに絵が美しい!
前作「グレープフルーツムーン」の時も綺麗な絵だなと思っていましたが、パワーアップしていました。
子供時代からブレないカッコ良さのヤマトに惚れました。
子供の頃から好きだったシキの事を、贄にされたとなっても信じず探し、卑弥呼となったシキに辿り着き、側に仕える所までいくんです。
先代卑弥呼の力を受け継いで人ではなくなったというシキを、昔の様にシキと呼んで人として扱うんです。ずっとブレないヤマトが本当にカッコいい!
シキの為なら全てを賭けちゃうヤマト、すごかったです。
よく一冊にまとめたなぁと感心する内容でした。上下巻くらいのボリュームで描いても絶対面白かったと思います。
BLにしとくのが勿体ないような、歴史ファンタジーだったです。邪馬台国はロマンがあります。
圧倒的美!な作画に惹かれて読みました。
1巻で完結するには惜しい、壮大な歴史ファンタジーがまたここに。
ある日突然に神への生贄にされ、離れ離れになったヤマトとシキの再会の物語です。
シキは卑弥呼として生きているというストーリーで、卑弥呼って謎の多い歴史上の人物なので、事実こうだったのかも?とか想像が捗りました。
シキの鬼の面には某もののけのアニメが過ったりしましたが、衣装や武器、装飾品にいたるまで設定がなされていて、世界観がしっかりとしていて細かい部分でも楽しめます。
後継者に血を分けていないのにヤマトと結ばれたラストに納得できない人もいますよね、きっと。
あの赤ちゃんが物心ついた数年後に結ばれる、っていう展開の方が良かったんじゃないかなぁ、と私も思います。
とは言え、ヤマトと同じ人間として生きたいっていうシキの気持ちも理解できるなぁ…とか登場人物の心境やその後に思いを馳せるのも楽しい作品でした。
元々謎の多い歴史ポイントだけに、これはアリだなと思えたりします。
本当の歴史家も恐らく常に妄想しているのでしょうから。
絵の描きこみも素晴らしくて、どうしても端折らなければならない部分だったり、説明不足になりそうな展開が気になってしまうスキが出ない様に読者を飲み込んでくれます。ただ最後に出てくる赤ちゃんが白黒では目の色なんかが分からない事が残念。
秘め婿という題名も良いですよね。
それにしても、こうした内容でBL誌に連載出来るようになったという事が感慨深いですね。
「グレープフルーツムーン」の芹澤先生の超話題作。
超美麗なカバーにキャラも画力の高さも期待しかない
卑弥呼がもし男だったらな壮大なドラマチックBLです。卑弥呼の男のお話でこれはワクワクしますよね。
自分もめちゃくちゃ楽しみにしてメイトで特典付き
予約して挑みました。
幼馴染み一途なワンコ攻めは大好きだしあのヤマトのトライバルな入れ墨とかもほんと素敵だし萌え所は満載でしたが
どうしても解せないのがラストで
力を次の卑弥呼に受け継がせてないのに
なんでセックスしちゃったのかが納得できなかった、、濡れ場がないと確かに作品として盛り上がりに欠けるけど
交わると力が無くなるし
常人だとばれたら統べる事が難しいし
力を失うなら後継ができてはじめて
2人は交われるんじゃないの?
交わった後も卑弥呼として続いていく感じだから
ちょっとBL的にラストに安易に交わって
盛り上がるシーンが持ってこられたように見えてしまいました。
失くしたら力を次に繋ぐ事もできない事を考えると
国を統べるものとしては無責任な気がして
腑に落ちないので
沢山萌えのある2人のお話が一気に
中立な評価に、、
後継ができる描写がないと辻褄が合わないてか
そこは必要な描写だったんじゃないかなと思いました。
もっかい読んだら違う感想になるかしら、、
面白いからこそなんだか残念で
盛り上がってる所水を差すような評価ですが
みんなはこれで納得できたのかな?って
思っちゃいました。
あまりにも良かったので今までレビュー読み派でしたが初の書き派へ(笑)
↓ネタバレ注意ですー!
※迷っている方、ネタバレせずに読まれた方が世界観引き込まれるかな。
私はネタバレなしで読ませてもらいました(^^)
★読んで良かったと思ったところ
・まず絵がびっくりするほど、とんでもなく綺麗!!!特に目の描き方が上手く目で心情が分かるくらい!
(個人的に絵が綺麗だとそれだけで読みたくなっちゃう)
・服や建物までも文献と相違なく同じように描かれていて、世界観をとても大事にされているのが分かり感動しました。
(また全身の入れ墨がとても魅力的で!!
リアルでは好きでは無いのですが、ここは別腹でとても好みです。この入れ墨が色気を引き立て役というか惚れ惚れします)
邪馬台国ものは初めて読みましたが、予想以上に良かったです!
(最後の赤ん坊、もしや後継者なのかな。そこから繋がっていくのも見てみたいなあ。続き考えておられるなら待ってますーー!!)
※追加感想
読み終わり、ふとこのように考えました。
「卑弥呼」とは何なのか。
「神様」とは何なのか。
「後継者」はどうなるのか。
この話の鍵となるのがここの部分を考えることなのかなと。
自分自身を信じて生き抜いていくか、神様という掴めぬものに縋り生きていくか。
先代は過去に愛したひとがいながらも神様との綱渡し、未来が見える「卑弥呼」となりました。しかし過去に愛した人を忘れることが出来なかった。やがてその思いは皆を未来から助けることよりも強くなってしまった。その時「後継者」シキが現れた。
先代が限界に近付いた時、シキに託し、自身は人間に戻り、愛した人がいた世へ戻っていく。
シキもヤマトと出会い、先代と同じように愛する人をずっと忘れられずにいた。
やがて先代と同じようにその想いが強くなっていく。
シキは神様より愛する人の言葉を信じ切れたことで神様に依存することはなくなり、人間として生きていくことに迷いが無くなった。
ヤマトと愛し合えたことで自分自身を信じて生きていく人間として生まれ変われたのではないかと。
では疑問点の後継者は?というと、未だ神様を信じないと生き抜く覚悟ができない「皆」がいるため、遠き彼方から海と共に「赤ん坊」がやってくる。
この「赤ん坊」は先代やシキと同じように船と共に渡来してきているので、作者さんは文で見せずとも、「後継者」として表しているのかと想像しました。
(久しぶりに歴史について調べ考えましたが、邪馬台国は中々の謎に満ちていて未だに仮説がいくつかあるのですね。その曖昧さを上手く汲み取り物語へ繋げていて、とても良きです。)
ここまで読み手に考察をする醍醐味を味合わせてくれる作者さんは中々お見かけしたことがないので、熟考することが大好きな私にとって、とても噛みごたえありました╰(*´︶`*)╯♡
日本史の謎を大胆にBLにしてくださり、大変興味深く読ませていただきました。
幼馴染の死を受け入れられず、生きていることを信じ続ける一途さがすごい。
この部分だけで一冊分くらいじっくり描いていただきたかったですが贅沢は言いません。
逆に言えば、そんなしんどい展開を読んでみたいと思わせることのできる作者様の力量ということでしょう。
要所要素、主に濡れ場で描かれる主観カメラワーク?
攻め視点の受けの表情が本当に色っぽいです。
二人の決断にハラハラしましたが、最後はふんわり安泰を匂わせてくださり、後味も爽やかでした。
画力・ストーリー構成・演出、全てすごいクオリティの高さでした。歴史大作映画を観たような読後感です。でもちゃんとBLになっている!
冒頭の幼少シーンからがっつり心掴まれました。これ少年ジャ◯プとかで連載してもいいんじゃないか?と思えるヒーローのヤマトのカッコよさ。気後れする相手にかまわず「俺はお前がいいんだ!」と突き進む精神的なゴン攻めのどストレートな人大好きです。
受けの少年シキはミステリアスな美人タイプ。赤い瞳や不思議な力を持っている。邪馬台国って謎めいてて色んな説があるらしいけどもうこれが公式でいいじゃん!ってほど素敵なお話でした。
作者インタビューではおいしいとこ取りのダイジェスト版みたいという事でしたが、少年漫画のようなテンポの良さがわかりやすくかえって良かったです。他にも構想があったそうなので外伝、スピンオフ、続編など出るならぜひ読みたいです。
最後に参考文献一覧がズラっとあって、こういう作家さんって信用できるな、と思いました。ちゃんと調べた上でより興味深い部分を取捨選択してくれたんだなって。最後の設定資料もムック本とか映画のパンフレットみたい。もう劇場版アニメ化してよ、有名監督の誰か!
歴史大作ロマン、面白かったー!
【おすすめポイント】
☑︎ 禁断の恋
☑︎ 両片思い
☑︎ 幼馴染
☑︎ 共依存
☑︎ ストーリー重視
☑︎ 美人受け
☑︎ 一途で真っ直ぐな番犬攻め
中国ドラマでも観ているかのようなしっかりとしたコチラの作品。ボーイズラブに留めておくのがあまりに勿体ないです。
ふたりが惹かれあっているのはもう既に大前提で、その先の如何にしてふたりが人生を歩んでいくのかをドキドキハラハラしながら見るお話。
悩み苦しむシキに完璧な言葉を投げかけるヤマトは本当にかっこいいし、気高くはあれどヤマトの前では少し幼くなるシキも本当に可愛い。
決して簡単じゃないふたりの距離感に感情移入するのは容易です。
たった一冊なのにドラマのワンクール分の満足度でした。最後のページまで最高で大満足な作品です。
完璧すぎるのでおすすめでしか無いのですがストーリーがしっかりしてるため上級者向けではあるかなと思います。
理屈もストーリーも設定もちゃんとしたBLに飢えていた私は凄く楽しめました。
初読みの作家さんです。
表紙の美しさに釘付け。
たまに表紙と中身にギャップのある作品もありますが
こちらは間違いなく表紙の世界観が皆さんをお待ちしております!
人物も背景も小道具類もとてもキレイ(お上手)でうっとりしました。
そしてタトゥーが美しい!エエもんですね~!!
新しい扉を開いたような気がしました。笑
アニメイトの有償小冊子は二人の初戯れを本編より少し詳しく書いてます!
タトゥーが良きです!←2回目!!
もう美しすぎる、それに尽きます。
背景や構図の一コマ一コマ、ヤマトもシキ等のキャラクター達も、本当に美しい。
やっぱり私は先生の描かれる目が大好きです。吸い込まれそう。
題材が珍しく古代の日本ということで、そこまで歴史に明るくない私は少し不安があったのですが、全く問題なく楽しく読み終えられました。
むしろ歴史上の人物を題材にしている分、詳しい方の方がもしかしたら違和感が勝ってしまうことがあるかもしれません。
先生がインタビューでも仰っていた通り、ストーリーはきっと超大作だったはずのものからダイジェストを読んでいる感じです。
欲を言えばフルで読みたかった!
ヤマトの宮中潜入編も見てみたすぎるので、先生の初期構想がどこかで形にならないかなと思ってしまいます笑
一つ一つのエピソードがイベント性豊かで丁寧な心情描写にすごく萌えられる分、今回描かれていないなんでもないような時間経過にも萌や切なさがたくさんあったに違いないと思うと、、!何巻でも読みたかった。
何はともあれ萌えました、特に最後のキスシーン。
二人きりで、約束の地で、虹のたもとで、文字ですらどう切り取っても美しいのに、先生の美しい絵で描写されるなんてそんな贅沢があってもいいんでしょうか?
心が洗われたような幸せな気持ちになりました。
惜しむらくは省略されたストーリーですが、良いとこ詰め合わせと割り切ればとても幸福度の高い一冊です。
エロは最後(と途中の治療も若干)にありますが、汁気や局部描写がほとんどなく、ただただ純度100%の強烈な色気を堪能できるという個人的にはドストライクのタイプでした。
あ〜もっと読みたい!
前作「グレープフルーツムーン」で、デビュー作とは思えない画力とストーリー展開を見せつけた芹澤さんの新刊。
今作品は前作とはがらりと雰囲気が異なり、舞台は邪馬台国。そして卑弥呼が描かれるという歴史もの、というかファンタジーもの。史実に忠実でないと、と思われる方にはもしかしたら不向きかな?が、個人的にはロマンあふれる非常に萌え度の高い作品でした。
とある村の、村長の息子であるヤマトには、シキという名の幼馴染かつ親友がいる。
シキは天候を予測するのが上手く、けれど赤い瞳を持っていることもあって、村の子どもたちからは煙たがられていた。そんなシキを慰め、いつも隣にいるのはヤマト。二人はお互いが唯一無二の存在だった。
が、そんなある日、「巫女」が村にやってくる。
そして、シキが贄として選ばれ、彼は小屋ごと燃やされてしまいー。
大切な幼馴染を、自分の魂の片割れを、そうやって失うことになったヤマトは村から心を閉ざし奔放な生活を始めるが、とある場所でヤマトはシキと再会し…。
というお話。
「邪馬台国」という国を舞台に描かれるファンタジーです。
卑弥呼、と呼ばれる、民を守るべく崇め奉られた存在。
神、と言い換えてもいいかもしれません。人びとの心の拠り所になるべく、「人」として生きることを許されなかった、そんな人物を軸に紡がれたストーリー。
そこに、ヤマトという青年が加わることで、一気に血が通う。
ストーリーにも、卑弥呼という人物にも。このストーリー展開が秀逸です。独特な世界観、ストーリー展開、芹澤さんが描かれる美麗な絵柄に(登場人物たちがイケメンで眼福ですが、彼らが身に纏う衣類や宝飾類も美しい)、そして魅力あふれる登場人物たち。
お好きな方にはドはまりするであろう、そんな1冊かと思われます。
そんな独特な世界観の中で紡がれていく、ヤマトとシキの恋。
運命に翻弄され自分の「未来」を諦めたシキと、シキに恋焦がれ、自分の手でシキの手をつかみ取ろうと奮闘するヤマト。この二人の恋の行方にハラハラし、そして萌えが滾りました。
んー。
これって、これで完結なんですかね?
まだ続きがある?
これで終わりというのも味があるし、でも、続編があるならぜひとも読みたいし、不思議な感覚に包まれた終わり方でした。