わきの
今作は在り処・本能・罠の番外編三本立てでしたが、どれも良かった!
ざっくりとしたネタバレ感想で失礼します。
「きみは世界で一番、美しい」愛の在り処をさがせ!
シモンの弟・テオ視点。
テオは飛び級して大学を卒業するが、この先どうするか悩んでいた。
進学するか働くか、自国に戻るか否か…そんな悩みの原点は「自分は誰かの一番ではない」という事で…。
テオがフリッツを好きだったなんて!と驚き、そしてテオの想いが切ないです!!
フリッツがテオへ向ける愛情は「弟」としてなんだけど、その奥底にあるものがチラリと見えるんです。
それが果たして何なのか。
これは続編が凄く気になります!
テオがフリッツの「一番」になるのが見たすぎる…(*´Д`*)
「愛も本能も、誰のものでも」愛の本能に従え!
黄辺視点。
久史と離れて6年、黄辺は誘われても誰ともセックスしない状態になっていた。
ある日、連絡を絶っていた久史が現れて…。
久史がクズです!!!
離婚し子供も居たが、離婚したと言って黄辺の所にやってくるんです。
そして黄辺をオナホ扱いする発言するわ襲うわ。
クズな久史に憤りながらも、黄辺は久史への想いが燻っているんですよね…切ない。
これまた、二人のそれからが読みたい。
正直、黄辺には他の人と幸せになって欲しかったけど(^^;;
「あっちゃん、えっちしよ」愛の罠にはまれ!
兜視点。
今や子沢山あっちゃんだが、まだ子供は一人の時。
兜があっちゃんにお誘いしても、子供第一でかまってくれない。
そこで兜は義母に子供を預け、思う存分セックスすることに…。
ちょ、やりすぎ(笑)というくらいの兜の暴走です。
各部屋全部でやりまくりで、あっちゃんのお尻が心配( ̄▽ ̄;)
兜視点(語り口も兜)のため、あっちゃん愛が暑苦しいです。
今作のR18を全て担ったお話でした(笑)
三本とも趣向が違い、とても読み応えがありました。
テオと黄辺のお話の続編を期待しつつ神評価で。
愛の在り処をさがせ!のシモンの弟テオの話と、愛の本能に従え!の黄辺視点。
そして愛の罠にはまれ!の兜視点の3本立てでした。
この本だけでも読めますが、兜さんの性欲爆発なえっち事情は通常運転として、それ以外のお話は「え?ここで終わり!?」というところでおしまいです。そして、読後感はほろ苦いです。
特に2話目、黄辺視点の話がかなりえげつない。
他の方も仰っているように、久史の黄辺の扱いが読んでいて辛い。
久史は音信不通だった黄辺と6年ぶりに再会したというのに、彼をオナホ呼ばわりし、自分のいいように扱います。
百歩譲って、それが「昔馴染みの黄辺への無意識での甘え」だったとしても、10代の子供ならともかく、それなりの立場を持ち、人の親になった経験もある成人男性の行動と考えると、やっぱりみるに堪えません。どうしてこうなった…。
片思い、横恋慕、攻受以外との結婚、離婚、子供の存在に地雷がある方は要注意です。
私はこの本の発行をとても楽しみにしていたのですが、残念ながら現状ではちょっと読み返すのが辛いです。
ただ、今作に出演した兜さんちのあーちゃんのように、ムシシリーズでは、悪役ポジから華麗に主人公へ転身を果たしたキャラの実績があります。
もしも黄辺と久史との未来があるのだとしたら、久史が、現状からどう変異していくのか楽しみではあります。
この話の登場人物たちが、自分なりの幸せを掴める未来を信じて、評価は萌で。
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