囀る鳥は羽ばたかない 4 小冊子付限定版

saezurutori wa habatakanai

鸣鸟不飞 4

囀る鳥は羽ばたかない 4 小冊子付限定版
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神613
  • 萌×233
  • 萌16
  • 中立6
  • しゅみじゃない7

--

レビュー数
61
得点
3251
評価数
675
平均
4.8 / 5
神率
90.8%
著者
ヨネダコウ 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
H&C Comics ihr HertZシリーズ
シリーズ
囀る鳥は羽ばたかない
発売日
電子発売日
価格
¥990(税抜)  
ISBN
9784813031277

あらすじ

真誠会若頭の矢代は、男好きの淫乱と噂されているが、部下とは関係を持たないと決めていた。
しかし、矢代の命が狙われる抗争のなか、付き人兼用心棒の百目鬼との関係が、大きく変わりつつあった。
自分の気持ちを自覚し、矢代を守ることを決意した百目鬼。
守られる立場から、守る立場にーー。
欲望を向けられることのない存在であったはずの百目鬼に、矢代は別の感情を持つようになる。
そんなとき、矢代はある事実に気づき……

表題作囀る鳥は羽ばたかない 4 小冊子付限定版

百目鬼 力,25歳,元警官で不能のヤクザ
矢代 ,36歳,ドMで変態のヤクザ,真誠会若頭

その他の収録作品

  • 遠火(描き下ろし)

レビュー投稿数61

だから見たくなるのかもしれないなって

今回は七原視点から見る過去矢代とヤクザなゴタゴタと二人の進展?って感じかな。ヤクザなファミリーに夢見てる七原の好感度が上がる巻。
矢代は過去も現在も他の誰を通して見ても、人間に見えない不思議なキャラ。もう4巻分も見てるのに、いまだに温度が感じられません。でもだからこそ見たくなるのかなあと思ったりもします。矢代がまるで人間のように感情を揺さぶられることがあるのなら、ぜひその瞬間を見てみたい。
百目鬼は薄々苦手かも?と思ってたけど、今回やっとその理由が見えた気がします。矢代にとって相性が良すぎて最悪で、矢代の奥底で守られているものを壊す気配を強く感じるからかなあと。こういう話はすごく怖い。読む方もダメージを負うから気合いと心の健康が必要です。
そしてラストは矢代らしい破壊の呪文で百目鬼的にはジ・エンド。ここまで来たら最後まで見せてもらわなきゃ気が済まない!となりました。次巻が出てなかったら、このやり場のない感情をどうしたら良いのか本当に困っていたと思います。
読後は本当にたまらない気持ちになったので、これは(自分の中で)神評価じゃなきゃいけない気がしました。

0

めでたいんだけど、不安しかない

ついに百目鬼のアレが治っちゃいました。
トラウマの克服という点でもめっちゃめでたい。
でも良かったねー、って喜べないのがとても残念。

百目鬼が不能だから、側に置いて可愛がって、色んなお手伝いもさせていた矢代なわけだけど、百目鬼の百目鬼が覚醒したとなりますとね、不都合が出てくる訳なんですよね…。

あんなだけど、自分の部下には手を出さないことをポリシーとしてきた矢代だから、向こうは自分に気があるみたい、自分もやぶさかではない、すなわちポリシー崩壊の危機。
恋愛初心者ゆえに自分の気持ちもよく分かってないから百目鬼のこと(というか、自分自身の気持ちが揺らぐのが)が怖いという心理になっちゃってる矢代さん…。
やっぱり百目鬼の事、遠ざけようとするのだろうか。
めっちゃ気になるシーンで終わってて、悶えました。
組から出て行けってならないで、セックスしようかって言ったのが逆に嵐の前触れのようでハラハラしてます。

1

目が離せない展開

カバー表紙の決意に満ちた百目鬼の表情が意味深な4巻です。

もう色々な情報が交錯してて、頭の中が一杯です。

まず七原が無事で良かった〜。七原が矢代の下に付いた過去編がとても良かったです。それに七原の気持ちが熱くて、この中では1番善良な人物に思いました。

そして平田の掃除屋たちに矢代が頼んだ内容がとても気になりました。

個人的には三角の片腕の天羽がとてもお気に入りです。

竜崎が平田の元に連れ去られてしまった所で終わってましたが、三角が平田の企みに気が付いたので平田をどうするつもりなのかとても気になります。

とうとう百目鬼のインポが治った事を矢代は知りましたが、2人の関係は既に変わりつつあったのでこれからの展開が目が離せません。

0

最高で最強の神作品!

劇場版を最初に鑑賞しました!ほんとに、音楽もいいし、絵も綺麗だし、エロ加減も含めて最高でした!劇場版を見た時、矢代の声が矢代でしかなく、初めて声優さんってすごい!って思いました!その後、Netflixで同級生も続けて見ましたが、矢代か草壁くんかっていうぐらいこの2作品は私が声優さんにも意識を向けたアニメーション作品になりました!どちらも映画(アニメーション)入りですが、面白すぎて所謂BL作品は初めてでしたが、全巻購入し、一気見しました!本当に神でした!どうか矢代と百目鬼に幸せが来ますように!

0

兆候と変化と一歩

いろいろなひとの狙いと思いが複雑に交錯しております。
集中しすぎていたせいか、気がついたら読み終わってました。

組に入る前から矢代を知っている竜崎の思い。
竜崎が思い浮かべるのは、簡単に風で飛ばされていきそうな、心許ない矢代の背中。
「殺せ」と言われて、すんなり割り切れない感情があるのを感じます。

平田の子飼いに拉致された竹原にも、矢代への強い思いがある。
いいように使われて、騙されて、嵌められた自分を拾ってくれたあの日から、何があろうと矢代について行こうと決めた。まさに仁義の世界です。
そんな竹原だからこそ、盃を交わした親子を、家族を信じたい気持ちがつらい。

そういう「男同士の絆」がいくつもあって、損得では割り切れない結びつきがある。
損得で動いているように見える平田も、大元にあるのは「誰よりも三角に認められたかった」という思いで、自分より矢代を可愛がる三角への歪んだ反抗心が拗れた結果。
損得だけで動けば、人を裏切るのは簡単で、その逆も然り。
事態を把握しつつある三角がこれからどう動くか、見ものです。

組の方はこのくらいにして、矢代と百目鬼ですよ。
ついに矢代にバレてしまいました、百目鬼がもう不能ではなくなったことが。
右手が動かないせいで自分でうまく処理が出来ない矢代を、百目鬼が躊躇なく口で処理すること数回。
出会った頃の矢代なら面白がったんじゃないかと思うこの状況で見せる矢代の反応が、「こいつは汚したくない」なのか、何なのか。
不能でなくなったことを知られたら側にいさせてもらえなくなると考えていた百目鬼が、矢代にバレたときに、祈るように絞り出すように思うモノローグが切ない!
のですが、矢代の意外な一言が…。
矢代は、組対の刑事とホテルで会ったときに百目鬼が「部屋に入らない」と言った辺りで気付いていたのか、それとも車の中で見せた百目鬼の衝動的な顔で気付いたのか。
見たかった顔を自分に向けられたことを、これまで自分が惚れた相手とは一度も寝たことがない矢代がどう思って、あの一言を言ったのか…。
果たして矢代の真意は!?

部下とはしないというルールを破る意味を、悪い方にばかり深読みしすぎてソワソワします。
取り急ぎ5巻へ!!

0

暴力と嫉妬と殺意のブロマンス

ヤクザが自分の利のためにどうやって人を動かして、どうやって敵を排除していこうとするのか、その行動原理/思考回路がよくわかる巻。
つまりは、平田がどう「掃除屋」の2人を使い、どう竜崎を陥れ、何を七原に囁き、なぜ豪多組の組長に取り入ったのか。
それは矢代を目の前から消すためだったから。
それは、表面上は真誠会組長である自分を差し置いてオヤの三角が矢代を引き立てようとしているから、なんだけど。
だけど矢代はやっぱり頭がいい、というか勘がいいのかな、拉致られた七原をちゃんと見つけ、その上「掃除屋」も下につける。
一方三角と天羽も平田の思惑を「知る」のですよね…
この辺は完全にヤクザ映画の既視感で、こう考えると今までの膨大なヤクザ映画を腐目線で見直すととてつもなく面白そうだよなぁ…
全てが暴力と殺意に彩られた一種のブロマンスで読み解ける。
ただし、イマドキは恋情慕情の任侠は滅して、この「掃除屋」みたいにひたすらカネ&恐怖で動く輩ばっかりなんだろうな。

BL作品としての場面ということなら。
①車の中でのオーラル。七原救出時のアドレナリンに駆られた矢代の発情。
②「勃つ」事に気付いた矢代にしゃぶられて…
…とそのまま5巻に続く。
BL的には寸止めなのですが、正直ヤクザの駆け引きの方が面白い巻。

1

すごい展開にひきこまれまくる

生涯No.1作品✨ ツイッター専用アカで感想を呟いています。 https://twitter.com/mo_to_curry

0

七原ほんと可愛いな

 百目鬼と矢代の関係はまだまだ先が見えませんが、抗争の流れを追っているだけでもかなり楽しめました。暴力と暴言と血に溢れた喧騒の世界の中で、矢代の常に平然としている様が冷風を吹かせ、読者をすんなり裏社会に繋いでくれている気がします。そして、やはりヤクザものはBL以外にもいろんな情が見え隠れするのがいいなぁと思いました。三角は矢代にしか興味がないのかと思っていたけれど、平田にも天羽にも情を持っている。確かにこういう人間には、誰しも認められたいと思うもの。人間と人間の繋がりである以上、いろんな物事が情に左右される。ヤクザものはそれが一番分かりやすいジャンルなのかなとも思ったり。

 終盤、とうとう勃起できるようになったことを矢代に知られてしまった百目鬼。彼の焦燥が手に取るように伝わってきて、2人しかいない安全な空間だったはずなのに、どことなく緊迫感のあるシーンでした。そんな百目鬼を怖いという矢代。彼の恐れはどこにあるのか。淫乱という殻の中に閉じ込めていた、父親や同性への失恋に絶望してきた人間くさく同情を誘うような自分を見られることでしょうか。長年築き上げてきた砦が崩されるのは怖いでしょう、でも、影山を含めた彼の過去を断ち切ってやれるのはきっともう百目鬼しかいない。矢代がどんな選択をするのか、見届けたいと思います。

0

変化していく関係性。

4巻はどの巻よりも矢代の「頭」としての魅力が満載。
普段は七原なんてヒドイ扱いしかしない矢代なのに、こうしていざ七原に危険が迫ると先頭に立って助け出す情の篤さ。
人の上に立つからには頭脳明晰さはもちろんのこと、気概とか情が必須条件なのだろうな。
そうした条件が揃わないと人はついていかないし、部下から本当の意味で信頼されて「ついていく」という決死の覚悟はうまれないですよね。
ちょっとバカだったり、頼りがいとしてはどうなの?という部下を抱える矢代ですが、本当にイイ奴らを部下にもったなぁ、と。

矢代はどうしたってヤクザであり、ふとした隙に命を落とすかもしれない立場にいることをまざまざと感じさせられた巻でもありました。
命のやり取りがあったがためにアドレナリン大放出で、これまで以上に踏み込んだ扇情的で官能的な「お手伝い」シーンに至るのですが、ここ、カラーページもあり端的に言ってエロい。
矢代のスーツの裾から覗く細い足首、磨かれた艶やかな茶色の革靴。百目鬼の唇を濡らす液体。
百目鬼の独占欲(影山に万が一にも見られたくない)により、途中でスッと体を離し、矢代に自分のジャケットを掛けて運転席に乗り込む百目鬼。
途中で放置された矢代は呆然とし、拒否されたと思い傷付き自嘲の表情をするのですが、その数コマでの矢代の心情描写が本当に素晴らしい!
そして、場所を移しての続き。
そんなひとときの情事の後、眠ってしまった矢代を百目鬼のアパートに連れ帰ったところから二人の関係性が大きく変換する場面へと物語は流れていきます。

百目鬼は自分の気持ちが漏れ出てしまったかと恐れ、矢代はこれまでとは違う空気を感じとる。
百目鬼を可愛いと言い、他の部下より扱いが甘々だと認めつつ、お前のことが恐い、と言う。
この辺りの矢代の言葉は百目鬼に語りかけているけれど、実際は口にすることで自分自身で様々なことを確認しているようにも感じます。
その「確認」の最終形が、シャクらせろ、と。
当然、否を唱える主張は聞き入れられず、百目鬼は勃ってしまいます。
不能が治り、本当であれば良かったね!なのですが・・・。
ここから切なくも辛い、ほぼ断絶宣言に近い「せっかくだしセックスするか」という矢代の発言で4巻は終わります。
このあと一頁めくると見開き真っ黒。
当時「この先どうなるのー!!ここで終わりは殺生な!」と脳内で叫びをあげたことを覚えています。

2018年11月現在、5巻まで発行されています。
二人の関係性においてひとつの大きな転換をもたらした大切なシーンの端緒が収録された4巻であったと思います。

神評価は何度読んでも揺るぎません。

2

いつかの遠火。

時間軸が前後して、キャラクターの背景を浮き彫りにしていく手法を多用しているのは分かっていたことだけれど。ななタン(七原)にスポットが当たるとは⁈ 思ってもみなかったから、少し驚いた。頭のアレをしょっちゅう覗く様なバカで。「機会があれば一発お願いしたい」などと軽口を叩く様なバカで。血の気が多くて直ぐ喧嘩して。矢代にボコボコに殴られても抵抗もしないバカで。ほんの脇役だと思っていたのだ。七原が七原なりに矢代に心酔していて、大事に思っている事がよく分かるエピソードで、胸に迫るものがある。(矢代さんが粋!)また、百目鬼を兄貴分として、大事に思ってたことも。そんな七原をまた、矢代が大事にしていることも。そして。七原は竜崎を追い詰めるが殺りはせず、一発殴って許し、身を挺して矢代を護ろうとする。ななタン、カッコいい‼︎
「子を殺す親があっちゃいかんでしょう」「俺は…っ、絶対 頭、裏切らねぇ…っ」と、矢代の前で泣く七原。可愛く思わないわけがない‼︎‼︎

激しいカーチェイスも見ものだが、その昂りのまま、欲情する矢代と百目鬼‼︎‼︎‼︎
美しいカラーページにて、押さえつけられた矢代の脚が細い事にも驚く。
冒頭の百目鬼の「力では この人が 自分に敵わないということ。」というモノローグに繋がっていて。弱々しく抵抗しながら、敵わない矢代。「…強ければいいのに。あなたが俺よりも。」
その後、まっぱでその重戦車ばりの裸体を見せつける事になるのだが。

一方でその頃。平田の描いた絵図は三角さんも知るところになるのだが。天羽さんでさえ気づいている、「他人がそこまで自分を求めるとは思っていない。」…罪な男。
まぁ、この人もいちいち惚れ惚れするほどカッコいいのだが。

キリキリとした緊張感のまま、激変の5巻へとなだれ込む。

描き下ろしにはホッとする、「遠火」
「初めて見たとき、綺麗なひとだと思ったーーー」
そもそもの最初から、幾度となく百目鬼が言葉にしているこの言葉。「立ってるだけで、すごく綺麗で。」金貸しの事務所で矢代を見かけたのが最初だった筈だが。
「遠火」ではそれ以前、百目鬼が警察官だった頃にも路上で矢代を見かけた事になっている。店の明かりを背にして、冷やかす様にひらひらと手を振る矢代。今より少しだけ若くて、やはり綺麗だ。
この頃からずっと惹かれていたのだ…と思わせる。
警官のコスプレのまま、矢代の部屋のトイレの前でうたた寝していた百目鬼の。記憶。
いつかの遠火。

4

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