6と7

6 to 7

6と7
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神29
  • 萌×25
  • 萌5
  • 中立0
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
14
得点
180
評価数
40
平均
4.5 / 5
神率
72.5%
著者
凡乃ヌイス 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
東京漫画社
レーベル
MARBLE COMICS
発売日
電子発売日
ISBN
9784864425216

あらすじ

幼馴染の禄斗と七海は恋人同士。 無愛想で甘えん坊の七海を愛している禄斗だけど、七海に時たま感じる奇妙な”違和感”があり…?。

レビュー投稿数14

ネタバレは読んだ後に!

ホラーアンソロの「東京戦慄奇譚」で読んでいたのですが、消化不良というか、もっとふたりのことを知りたい!読みたい!と思っていたので連載になったのを知り、単行本になるのを楽しみにしていました。
でもやっぱり難しかったです。伏線がとても多くて複雑で、これは1度読んだくらいでは自分の中で消化できない物語でした。

簡単に「メリバです。ホラー系です。残酷に人を殺めるシーンなどがあります。読む人を選びます」とは伝えられますが、物語をきちんと理解して語るのは難しいです。
これはネタバレしてから読んだ方が分かりやすいと思いますが、自分で気づいてハッとして欲しい気持ちがすごくあります。読んだ人それぞれの感想や解釈があるので、ぜひ自分が読み終わった後に他の人のレビューも読んでみるのをおすすめします。

同棲している幼馴染みの禄斗と七海。もしかして七海は宇宙人なのかもしれないと禄斗が思うところから物語は始まります。


!この先からネタバレ!
人肉を食すために、弱っている人間の寂しい心のすき間を埋めてその人の求める相手に擬態する人間ではない者。自らの体液を与えることによって相手の記憶も自分の記憶も改ざんしていきます。
でもなぜか禄斗は他より弱く純粋のようです。禄斗をコントロールするというよりも七海にコントロールされています。禄斗の食事のために人を殺めていく七海。七海だけを求めて無邪気に残酷になる禄斗。
幸せなふたりも描かれています。楽しいデートもいちゃいちゃのエッチも。当たり前のカップルの幸福のそのそばに仄暗い謎や残酷なシーンも描かれていきます。
いつも手を繋ぐのはほのぼのラブラブではなく、禄斗が勝手に誰かを殺したり何かを知ったりしてしまわないように。共存してふたりだけで生きていきます。

実は、禄斗は七海が高校時代に愛して失った恋人のコピーでした。皆に愛されていた完璧な恋人とは違い、七海が望んだ通りの不完全な恋人。ずっと一緒にはいられないと分かっているのに人を殺め、禄斗に嘘を吐いてふたりの世界を守ろうとします。
でも自分の正体を知ってしまった禄斗は苦しみ、自分が人間のまま死にたい、生まれ変わった七海と出会いたいと望みます。
そして互いに呪いをかけ一緒に生まれ変わることにし、クリスマスイブ七海は禄斗と一緒に屋上から飛び降ります。

クリスマスの朝に見つかった遺体はひとつだけ。ミサンガが左腕にあるので亡くなったのは七海のようだけど、洋服も違いますし雪が降った様子もありません。この亡くなった人は違う世界観の七海なのか、それとも別人なのか。
その後、生まれ変わりや時代の変化が描かれます。そして、ブランコに小学生ぐらいの男の子の前に裸の人間ではない者が現れます。それは後世の七海なのか。結局ふたりはどちらも人間にはなれないのか。
それとも気がつかないうちに漫画の中のふたりは別の世界のふたりだったのか。

上手く言葉にまとめられず、まだわからないことばかりです。だからまた読み返さなくてはいけません。

キリスト教には輪廻転生の思想はありません。七海はカトリック教徒のようでしたが、完璧じゃないことによって親から追放されたけれど自ら「禄(神からの贈り物)」と名付けた禄斗と永遠に人生を繰り返すのかなと思ったら、これぞホラーだなと怖かったです。なぜならキリスト教にとって死は、神のもとに召され天国で過ごす安息であるから。

6は「不完全」でありながらも「思いやり」「母性」の意味があり、7は「完全」であり「世界」であります。タイトルの「6と7」だけでも設定について考えるとまたまだたくさん語れそうですよね。

1

恐怖よりも哀しみ

元はアンソロジー「東京戦慄奇譚」の1編としての読み切りが、その後続いて1冊となって…という作品。
だからテイストはホラーっぽい。そしてSFっぽくもある。
というのも、一緒に暮らす恋人が人間ではない、というお話。

視点は禄斗。
幼馴染で恋人の七海の様子がおかしい…
…と始まるんだけど、実は禄斗の方が…という物語が始まります。
アンソロ掲載部分の第1話では、禄斗がどうやって生きているのかだけが提示されて宙ぶらりんだったけど、2話以降禄斗の「食料」は七海が調達している様子が明かされて、いよいよホラー味が増してきます。
禄斗は明るくてワンコで、でも嫉妬してる時は殺気が凄くて、そんなところも怖い。

そして、読んでいくうちにクリスチャンらしい七海がここまでしてしまうのは正に禄斗への愛ゆえである事が伝わってきて、段々哀しみの色が見えてくる。
禄斗が自分の真実を知り七海がある決意をする展開は、本当にこれしか無いの?と思いながら読みました。
5話の解釈は…
禄斗は七海と同じようには死なず、またさまよって新しく「寂しい子」の前に現れた…そんな風に読みました。
途中で出てきた同族とは違って、「禄斗になった個体」はただ寂しい人を笑顔にしたい、そんな存在なのかな。
ラストに向かって、怖さよりもただ哀しさが漂って…「萌」で。

2

ひたすらホラーかと思いきや

今年は話題作を読む!と毎年宣言しつつ我が道を行ってしまうのですが、◯度目の正直で話題作もどんどん読む年にしよう...ということでコチラ!

XのTLが『6と7』で溢れていたので、早速拝読しました!

話には聞いていましたが、ホラー系でした。
黄昏か闇かは微妙なところです。
ホラーでありつつ、ふたりの間には幸せがちゃんと存在していて、だからこそ終盤の切なさが際立って、読後は何とも形容し難い気持ちになりました。

解釈が分かれる系?でして、個人的に作品の考察があまり得意ではないので読後は「え?え???え?????」でした。

誰か〜〜〜(他力本願)

0

汲み取りきれない部分もあったけど好きなお話

闇の腐女子歓喜な作品なので、我こそはと思う方は手に取ってみてほしいです。

↓↓↓ここから下はネタバレしまくりますのでお気をつけください。

七海の方が宇宙人(?)なのかなと思っていたので、禄斗が人間じゃない側でびっくり。
あの口移ししてるのは例のお肉...ですよね?……え?七海もすごいな....(衝撃)
それともお肉じゃないんだろうか、サーモン?いやでも七海のお皿の上にサーモンはないと思うしやっぱり例のお肉…だと思う。(何回か見返した)

読み進めているうちに、6と7にはそういう意味があったんだなとタイトルと名前の意味を理解しました。
ていうか七海……七海が禄斗の為に一線超えすぎていて。
禄斗も何者か分からない怖さがあるけど七海も怖い。どタイプだけど怖い。
いくら記憶を曇らせられたって、いくら好きな人のためだからって、人殺しできる人は少ないと思うのだけど、宿主はみんなこうやってご飯を与えてあげてるってことですよね......どうしてそんなことができるんだろう...宿主全員病んでるということなのか…一度大切な人を失った経験があるから二度と失わないために手段は問わないくらい必死ってことなのか...。

すごく好みのお話で面白かったのだけど、正直なことを言うと最後がよく分からない...。
これは死んでしまったのは人間の七海だけということですよね...?
でも服(?)が違う...服が違うと思って考えていたけど、シートを被せられているのか?(理解力...)
で、あの裸の黒髪の子は姿を作りかえた禄斗ということ?
ブランコに乗ったマフラーの子は?赤の他人?七海の生まれ変わり???
分からない...好きなんだけど分からない...。
本編だけでは私はこんな感じに汲み取りきれなかったんですが、シーモア特典を見てあぁやっぱりそうだったんだと理解できたこともありました。
私みたいに思った方がいらしたら、見てみられるとスッキリできるかもしれません。
メリバ作品に該当すると思うんですが、最後のブランコに乗ったマフラーの子と裸の黒髪の子が2人の生まれ変わりなのか、片方は赤の他人で片方は禄斗なのか、はたまた2人とも赤の他人なのかで読み終えて残る感情が変わってくると思うんです。
その辺がもう少し分かりやすかったら神作品となっていたかもしれないので、惜しいなぁと思いました。

話が変わりますが、私も魚が好きというわけではないけど水族館の雰囲気が好きであの場にいると落ち着くタイプなので、七海の気持ちがよく分かります。
お仲間さんで嬉しかった。

作中で出会った褐色肌の子達のエピソードでスピンオフが描けそうだなと思ったんですが、(そしてそこで最後の子達のことも触れてもらえたら...とか思うんですが)これで終わりなのかな?
もし続きが出たら買います!

シーモア→白抜き

2

テレビの使い方が秀逸でした!!!!!ほんと…巧かった…‼

私史上かなり衝撃的なアンソロとして心を一瞬で鷲掴まれた「東京戦慄奇譚」に収録されていた、大好きなヌイス先生のお話しの「その後」が描かれて完成された1冊!

あのお話しの「その後」が読めるとは、、、Σ(゚Д゚)‼
と、楽しみな気持ちと怖いような、、、分かり易い言葉で言ってしまえば「怖いもの見たさ」マンマンで1冊になるのをお待ちしておりました~!!!

尚、圧倒的に読者を選びます!
先ず絶対に光属性の読者さまには向きません(>ω<)
逆に読後に後引く光と真逆な感じのお話しがお好きな方には出会えたら刺さるタイプの作風なのかも知れません

BLのLOVEとしては、、、
求め合うより与え合う、切り開いていくよりは埋めていく、、、そんな「2人だけの世界」を感じる愛でした

相手を見ていながらも、相手を通して自己救済をしているような…少しの痛みがずっと伴うような、そんな切なさを感じる2人の秘密を抱えた日々の終着を見届けてみて下さい

そして!私は今回ストーリー傾向としてはじっくり読むには得意な方の内容ではなかったと言えば実は無いのですが、、、
それでも神評価した理由がありまして…( ・ิω・ิ)‼
そこを是非、レビューで残したいと思います
それは、、、お話し運びの上手さがバツグンだった事!

特に”テレビ”を通して読ませて行く上手さ!!
もぉこれには流石だ…!!!!!と、更に先生の漫画が大好きになりました!
始まりの1コマ目から
「ナニカあるかも… (。゚ω゚)⁈」
「ナニが起こるんだろう…( º言º)」
と思わせる始まりの1コマが効いています!!

この先の不穏さを感じさせる情報なハズなのに、どこか幼児向け番組のようなPOPなキャラクターが伝える自然界の残酷さをサラッと読者にインプットさせます(しかも数字を使って遊び心とブラックユーモアの間の絶妙なネタを効かせてるのが、、、この作品タイトルとも相まって巧いんだよなぁ~~~。。。マジで天才‼)

そこから始まり、お話しの中の要所要所で生活に紛れたテレビの存在を通してお話しのサポートをしてくれるんですよね。。。
「読ませる力」がまさに熟練者のそれでしかない!!!
これぞ神業、プロの技⸜⸜٩( 'ω' )و //

これを体験しちゃったら、、、☆は満点付けちゃう訳ですよね、どうしたって、、、‼
そう、、、終盤の演出さえも、、、
テレビで始まりテレビで終わる、、、
その伝える雰囲気の温度差も内容のエグさも尋常じゃない。。。
凄かったです、、、ホント、、、‼

でも、くれぐれも地雷持ちの方などは十分に、ホント十分に注意してくださいね
私は苦手なタイプですが、お話しの特性から考えて読めたのでそこまでダメージは残りませんでした…あくまでも””そこまでは””です‼
そしてヌイス先生の読ませる上手さに惹き込まれた所が多分にありました(`・ω・´)ゞ

修正|カタチ分からないタイプの白抜き(シーモア)

1

ゾワゾワが止まらない‥

ヤンデレものが大好きで読み漁ってる時に出会ったのが凡乃ヌイス先生の作品でした。『愛してるから嵌めさせて』『好きピ過激派リアコ勢! ヤンデレBLアンソロジー』が大好きで、こちらの『6と7』も電子コミックで単話で購入して読んでました。
コミックも出たので購入!!


幼馴染みの禄斗と七海…。恋人同士になり同棲をするが、七海がどことなく隠し事をしている気がして禄斗は不安になるが‥七海が隠している事実とは!?そして禄斗とは一体何者なのか!?

読んでいて得体の知れないゾワゾワ感となんとなくラストの展開が予想できる段階になると読んでいて切なくて
哀しくて、もどかしくなりました。
禄斗が何者でも七海は愛していて
禄斗に救われたから七海は生きてこれた

最後の終わり方は色々な解釈が出来そうです。

引っ掻き修正で、エロもありますが
ホラー、グロ要素のが強烈に印象に残りました。

良い意味で、後味の悪さが癖になる作品です。



1

強固な愛の形

ダークBLですねえ
これ、闇の腐女子には相当癖にぶっささるのではないでしょうか。
当方夜明けの腐女子故、わかりやすい(穏やかな)ハッピーエンドを好むところがあるのでこの評価にさせてもらいました。
好き嫌いは別れるかもしれませんが、クオリティが高い作品であることに変わりありません。

最初の、受けと攻めのどっちが人間じゃないのか問題にはまんまと騙されましたw
(なんなら受けと攻めがどっちなのかもw)
カニバ表現なんかもあって、抵抗あるページもありつつ、続きが気になって一気に読み終えてしまいました…。

七海が本当にあいしていたのは■■(禄のモデル)じゃないかとか考え始めるとすごく切なくて、でも自分だけを求める可哀想な生き物ってことも混みで七海は好きになったのかなとか色々と考えさせられるお話でした。
自分たちは長くは一緒にいられないっていう予感がしてるのに、この不完全な生き物を愛さずにはいられない、長く一緒にいるには殺人を犯し続けることになる、そんな矛盾を抱えた二人が「終わり」がくるまでは一緒にいるって決めたことに二人の強固な愛を感じます…。
一緒に死んでも死ななかったみたいだけど…。
ラストは解釈が難しかったけど生まれ変わった後の二人かと思いましたがどうでしょう…

シーモア特典の書き下ろしページが飛び降りた後の補足をしてくれていてすごくいいですね。
二人の周り、1,2,3,4,5 禄 七 になってるのね。

2

ダークです

てぺとる!で大好きになったヌイス先生。

今回はダークという事で…何でも大丈夫な私なので、とても楽しみにしていました。

主食が「人」なのか…こりゃ大変…。
なるほど、警官を警戒していたのはその為だったのですね。
読み始めは、2人のどちらがヤバいのかしら…と考えながらでした。
結果的には2人とも…という感じでしょうか。

2人で一緒に身を投げましたが、発見されたのは1人。

2人とも輪廻転生したと思って良いのかな?
(そもそも、寿命とかいう類の生物なのか??)
それとも宿主乗り換えながら、七海の生まれ変わりを探しているのかな?

最後は、裸で幼い姿との出会い…結局、何度輪廻転生しても2人は人間同士に生まれ変わる事は出来ないのかな?

と、色々とぐるぐる考えましたが…永遠に人間同士では巡り逢えないと思うととても悲しい2人です。

2

久々

久々のドメリバ作品ありがとうごさいます。最近、メリバにはまっておりまして読みたい欲求があふれすぎてありがとうございますいや、なんか続きがある感じの終わり方だったのでめちゃくちゃ気になって仕方がありません。いや、あってほしいですよ!!だって、2人が自殺??して、もう一回来世で会う?みたいなラストシーンだったので、しかも再会した姿が子供。また、そこからスタートするのかなぁと思いました。メリバだけどぜったいに続きがある感じの終わり方だった。

1

驚きにあふれたダークBL

単話配信で1話を読んだときの衝撃は忘れられません。
序盤からじわじわと怖い雰囲気を放ちつつ、七海を危うい物体?として禄斗に語らせつつ、しかし本当にやばかったのは……!?という大展開。締め方もゾワッとくる形で、癖にぶっ刺さりまくり。1話でこんなにも魅せてくるヌイス先生、すごすぎる……天才やん……!!!と震え上がりました。

どんでん返し大好き、シリアス大好き、メリバ大好き、の私には最初から最後まで余すところなく最&高でした。物語のラスト、私ひとりでは解ききれない謎が提示されていたので、自分でも考えつつ、他の読者さんの解釈も読んでみたいなと思っています。

ヌイス先生は、作品ごとに全く違う毛色のものを描かれています。ほんとにすごいです。多種多様なシチュエーションを鮮やかに描いていく先生の手腕にもぜひ注目して頂きたいです……!!!!

6と7、本当に最高でした!ありがとうございました!

2

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