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mousukoshi dake, sobani ite
普段はハッピー甘々ラブコメを好むのですが、たまに読みたくなるタイプのどっしりと地に足ついた重めのお話です。
あくまでもフィクションですが、リアルだなあと感じました。晴人も晃もお互いを想っているだけなのに、ぶち当たる壁、壁、壁。読んでいるこちらまで苦しくなります。
そんな中ですがるような本書タイトルの切実なこと。なんて尊い願いなのでしょう。「もう少し」の積み重ねがエピローグに繋がったのだと考えると切なくて嬉しくて涙が出ました。
2人が最後まで一緒にいられてよかったです!
SNS試し読みで読んで惹かれ、
その場で電子を購入し、
読み終わった瞬間に紙本をポチっていました。
タイトル「もう少しだけ」の意味が本当にグッとくる。
人生まるごと描いてくれる作品が好きで、
今年一番胸に刺さった。
ずっと手元に置いて何度も読み返したくなる作品です。
車椅子生活になった晴人の不自由な生活や
心情が思った以上に克明に描かれていて、
ほっこりしたタッチなのに
彼が追い詰められていく描写が本当に凄まじい。
そのため、
読者に晴人の秘密をうっすら感じさせるのも
秘密が明かされた時に晴人の選択に納得感を抱かせるのも
すごく上手いなと感じました。
個人的に今作のようなタイプのエピローグが大好きで、
彼らの人生の歩みを感じさせながら、
想像する余白を与えてくれているのがとても良いです。
「もう少しだけ」があそこまで積み重なってくれたのだな、
とわかる皺の刻まれ方に感動しました。
もう少しだけ、そばにいて…タイトルが持つ意味が読み終わるとまたグッとくる。
今年ベスト級かもしれない...事故で車椅子になってしまった晴人と晃の物語。ラストに向けて泣いてしまった。事故による人生の変化、障がいを抱えること、周囲の過度な気遣い、同性のパートナーに何かあってもずっと傍にいられる状況にないこと...。考えさせられることがたくさんあった。あらためて、同性婚は実現してほしいなと願う物語でした。2人の人生の物語...素晴らしかった
BLと言う枠に収まりきらない作品です。
交通事故で障害を負い車椅子生活になる
一生誰かの世話に(迷惑)になって生きていく
その誰かが最も愛する人だなんて、、、死にたい、、、その思いが胸に痛く迫ります。
愛する彼のためにたくさんのものを諦めた、、、ただ彼を守りたい、、、それでも等身大の青年が障害を持った人間を1人で抱え込むのはとても難しいことで、、、
互いに愛するが故に苦しむ二人
そんな2人の姿が、ご都合主義に走らず描かれています。
決して、楽しい気持ちで読める作品ではないですが、是非2人の愛の形と選択を観て欲しい!!
すごい、、すごすぎる作品でした
ランキングに入っていて何となく夜中に読み始め、
ボリュームと内容の濃さにすごくじっくりと時間をかけて読みました
途中切なくて休憩を挟まないと読めなかった
当事者の2人は、どんな思いで暮らしているんだろう
自分にもまだまだ理解は足りてないから軽率に言うのは間違っているかもしれないけど、生きやすいやさしい世の中になって欲しいなと思った
エピローグがまた中々…無くても終われたと思うけどそこで終わりにせず、2人(晴人)の人生を描き切るという先生の責任?とか覚悟みたいなものを感じた
2人にとって悲劇じゃなければ、幸せな日々ならば、それが全て!
元になった描き下ろしのあきらがすごく素敵だったので本編でも見たかったな〜それがあっての2人の旅の日々なんだなあと妄想します!
あらすじを読んだ時点から涙ぐんでしまい、覚悟を決めて読み始めました。
読んでいる間中、そして読後直後の今も涙が止まらず、うまく言葉が出てこない。。
自分にも突然訪れるかもしれない未来、老いていった先の可能性の一つである
未来が、容赦なくリアルに描き出されていると感じました。
朝起きた時の体の痙攣、夜中襲ってくる神経痛、汗がかけないため下がらない熱、
尿道から管を入れての排尿と感染症の恐怖、3日に1度の3時間の排便…
そんな日々の辛さをできるだけ直視せずに、淡々とこなし生きていくということ。
そしてそんな自分のそばにいるために、大好きな旅を手放してしまった
パートナーへの罪の意識…
晴人も晃もどちらにも責任はなくて、どちらも悪くなんてなく、
ただそれでもどうしても生じてしまうすれ違いや寂しさに胸が締め付けられました。
そばにいられることが一番で、そこに後悔はないけれど
何かを捨てた、諦めたことも事実だという晃のセリフが胸に突き刺さる。
そして作中、「別れよう」と告げられた晃が取り乱し落ち込む描写がありましたが、
その言葉を告げた晴人自身が、きっと誰よりも傷ついているんですよね。
スイスの安楽死制度についても、考えさせられる描写がありました。
晃(攻)から見れば、パートナーの命を奪う恐ろしいもの。
けれど晴人にとっては、「自分が選択権を持っている」と思え、まだこれから先
したいことを思い、生きていこうと決意できる”希望”であって…
数え切れないほどの葛藤の中で、正反対の二人が選んだ”そばにいる”という選択。
そこに込められた決意や覚悟に、ただただ頭の下がる思いがした作品でした。
エピローグ、年老いて認知症になった晴人の車椅子を晃が押しながら
スイスの街を歩くシーン。もう、もう、ただただ号泣でした。
”僕らの物語は悲劇だろうか?”という最後の問いかけ。
晴人と全く同じ答えを、読者として返したい、そんなことを思って本を閉じました。
考えさせられました。
男性同士の同棲カップルのお話ではありますが、このお話は全ての人にとって無関係ではありません。
ある日突然身近な人が車椅子になったら?
介護が必要になったら?
今まで何不自由なく普通に生活できていたことが出来なくなったら?
そんなとき自分はなにが出来るだろう、どうしたらいいんだろう……たくさん考えることがあります。もちろん、その状況は自分自身にも起こり得るという可能性も含めた上で。
パートナーとの関係、親と子の関係、きょうだいとの関係……色んな人と人の関係性の中でとるべき行動や受け入れなきゃいけない行動は変わっていくでしょう。
この作品を通して見える景色はきっと1つだけではない。読み終わる頃には見える世界が変わっているかも知れません。
この物語の主人の晃と晴人も、恋人同士としての当たり前の時間……バリアフリー席を気にせず映画を観たり、ベッドの上で肌を重ねたり。小説を思いっきり書ける、世界中を飛び回れる……そんなことがずっと続くと信じていました。
だけど、ある日の事故によって生活が一変します。
仕事以外の時間は晴人の生活のサポートをする晃と、事故によって下半身が不自由になってしまった晴人。恋人に献身的に尽くす晃の甲斐甲斐しい姿が眩しく映る一方、晃に無理をさせているのではと心苦しく思う晴人の心情が痛さと切なさでいっぱいでした。
BLの枠に収めるには重めのストーリーかなと思います。社会的問題も絡んでくるので仕方ないですが、それ故に読み応えは十分。パートナーシップ制度の問題、多様性の物語、介護の問題、尊厳死の問題など、リアルな問題に直結しているストーリー展開に引き込まれます。
色んな感情や葛藤、苦悩を経て、愛情や絆の深さを通して見えてくる彼らの想いは非常に共感性が高く、胸に熱く込み上げるものを感じながら読み入りました。
私たちはどう生きるべきか……そんな強いメッセージ性を感じました。
未来に目を向けた目線も確かに大事です。でも私はこの物語から、"当たり前"に生きることは"当たり前"ではない。何気なく普通に生活を過ごす時間を大事に生きて欲しい、というメッセージも感じました。
その時その時を普通に過ごせる日常は、地味であっても実は幸せなこと。その有り難みには気付きにくいけど、忘れないようにしたいものです^ ^
晴人には、晃との日々を共有して生きて欲しい。
決して生かされていると思うのではなく、生きていたいと感じる人生であればと願っています。
泣ける、とか、感動とか、そんな安っぽいものではなくとても辛くもある作品でした。
題材についてとても誠実に向き合われ、取材された上で描かれたのだなと思います。
不覚にもたくさん泣いてしまったのですが、この涙や感情は一体なんなのか、もう何回か読んでよく考えようと思いました。
BLというジャンルにとらわれずたくさんの方に読んで欲しい作品です。
この話をBLというジャンルで描くことにもすごく意味があるのかなとも思いました。
ジャンルがBLなのが勿体無いかも?
括りがなければ☆4.5
晴人のルーティンがかなりリアル。普通は知らないこと(痙性や神経痛とか)を細かく書いてる。作者さんは、細かく取材をしてるんだなーと思った
それに、障害受容の精神状態や変化の表現が上手くて、かなり考えさせられる。
晃の覚悟や言動は愛がないと絶対できない。晃すごいよまじで。
BLとしての要素はあるけど…
障がいから波及する当事者の悲観や、心理的変化をリアルに表現してるからこそ、自分だったら…とか、自分もきっと…と考えてしまい、ずっしり重みが来て自分には辛かったです
事故で車椅子生活を余儀なくされた晴人と一緒に暮らす恋人の晃のお話です。
自由に動けない身体を抱えて生きていくことの難しさが描かれていて泣きながら読みました。
尊厳死に希望を見出して、もう少しだけ生きていようと日々を過ごしていく晴人に胸が締め付けられます。
晴人が自由に生きていた晃を縛り付けてしまったと思う気持ちも、晃が晴人の傍にいたいと思う気持ちも痛いほど分かるので、お互いを想うあまりすれ違う二人に胸が痛みました。
一緒に生きることを選んでくれて本当に良かったです。
もう少しを積み重ねながら最期まで一緒にいたんだと思うと涙が止まりません。