鷹虎くんとオメガたち 1

takatorakun to omegatachi

鷹虎くんとオメガたち 1
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神69
  • 萌×215
  • 萌3
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

90

レビュー数
19
得点
414
評価数
87
平均
4.8 / 5
神率
79.3%
著者
朝田ねむい 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
プランタン出版
レーベル
Cannaコミックス
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784829686997

あらすじ

【圧倒的王者、Ωに】Ω×Ω
朝田ねむいによるオメガバース!

将来有望な有力者の子息が集まる歴史ある学園。
そこのエリートコースとも言える
"α特進クラス"に通う熊獅子鷹虎は、
学園の中でも随一の名家の跡取り息子である。
頭脳、体格、容姿にも恵まれた圧倒的なカリスマ力で、
学園で知らない者は誰一人としていない。
そんな鷹虎が、ある日体調に異変をきたすと
Ωの特徴である「ヒート(発情期)」のような症状が出てきて……!?

表題作鷹虎くんとオメガたち 1

熊獅子鷹虎、名家の跡取り息子、高校2年生、α特進クラス→Ωクラス
有坂卯月、高校2年生、Ωクラス

同時収録作品鷹虎くんとオメガたち 1

熊獅子鷹虎、高校2年生、Ωクラス
亀山、高校2年生、Ωクラス、学級委員

その他の収録作品

  • 描き下ろし

レビュー投稿数19

鷹虎君の変人ぷりが、憎めない

大企業の後継者だった鷹虎が、高校2年生でΩ性が出現してしまい、今まで誰よりも強い立場になる事を約束されて生活していた人間が突然家畜(自分でΩをそう呼んでた)の仲間になってしまうというお話です。
この設定を聞いただけでも鷹虎はΩだった事にショックを受けたり、人間性や考え方が変わる様な経験だと思いますが、
実際には、鷹虎はこの世界は自分かそれ以外か(どこかで聞いた様な表現ですみません)くらいに考えているような人間なので、自分が約束されていた財産や地位を自力で獲得すれば良いや!くらいに思っている感じが、凄くタフである意味かなりの変人に見えて読んでいて面白いです。
Ωクラスに変更されて、クラスメイトがみんな個性的で私は好きでした。それぞれのΩの結婚観や、将来の不安や、社会のあるべき姿などを議論している様子は、子供を産める人なら一度は悩んだことがある様な悩みばかりで、そういうのを真剣に語っている場面が他のオメガバース作品とは違って、とても興味深い表現でした。しかし、鷹虎はそこでも、自分がΩであるにも関わらず、Ωの役割は繁殖資源だなどと言ってしまい、悪びれもしないんですよね。鷹虎の考え方はあくまでも合理的で人を役割としての存在で見ているんです。なので、感情面での意見は全く出てきません。それゆえ差別的な考え方もないんですよね。そんな鷹虎にクラスの子も読者の私も興味が湧いてきます。
そして、鷹虎はΩ同士で有坂と関係を持っているのに、学級委員の亀山が鷹虎を好きになってたりするのが、この話まだあまり恋愛感情出てこないですが、今後気になるところですね。大学も鷹虎と亀山は一緒だし。
このお話がどんな方向に行くのかまだ分かりませんが、それぞれのΩの生徒がどうなるのか?有坂君が特に、なんだか不安な終わり方していたので気になるし、登場人物色々を巻き込んで鷹虎君が俺様の力で何かやってくれそうで、とても期待が高まる一巻でした。

0

濃い!!!!とにかく濃い!!!!

朝田ねむい先生のオメガバースだからきっとものすんごい作品なんだろうなと思ったら、そんな覚悟の上の上を行く作品でした。ぶん殴られました。さすがです朝田ねむい先生……一生ついていきます。

色々と語りたい点はあるのですが、まずは鷹虎の堂々たる態度よ……アルファだと思ってたおぼっちゃまが実はオメガでした〜っていうのは、何百回も見たオメガバースあるあるですが、もうそこからの展開がね……(笑)すごいですよほんとに。笑 

アルファだと思ってたけどオメガだと分かった主人公って、基本プライドズタズタで自己肯定感ダダ下がり→しゅんと落ち込んでるところをきらきらで優しいアルファに救われ……というのが一般的な流れですが……鷹虎はオメガでも鷹虎のままで、それがすげーかっこいいなと思いました。ブレなすぎの鋼メンタル。笑

あとは、一応は鷹虎のお相手?なのか……有坂をはじめとした、オメガクラスの生徒たちも個性があって魅力的でとてもいいです。ひとりひとりオメガである自分に対してこういうふうに思っているというのをディスカッションしているシーンは、BLというより社会派小説のような風合いで……新鮮で面白いし、よく考えればこういうシーンがあってもいいよな、とオメガバース作品に対しての新たな考えも生まれました。

オメガバースの世界観が朝田流できっちり練って作りまれているのもすごいです。作中ではオメガイズムという言葉で様々なことが語られていますが、現代社会にも通じることばかりで……痛いところ突かれました、という感じです(笑)そういう意味でもさすがすぎます。朝田先生。

1巻であっさりと高校編は終わり、2巻は大学編?になるのでしょうか……まだまだ序章という感じがします。続きが楽しみというか、読まない選択肢がないです。最後まで見届けたい。朝田先生がこのテーマをどう描きどう締め括るのかをこの目で確かめたいです。

あとは描き下ろしで、鷹虎(Ω)×トレーナー(α)の話があるのですが、トレーナーの気持ちが分かりすぎて……(笑)
『こんな恵まれた肉体をして、ヒート期にはアルファを求め身悶えるのか…』『うわ……やば』←同意しかないです(笑)

堂々とした体格のいいオメガが上に乗っかる(下でもいい)シチュがひそかに好きだったのですが、自分の妄想ばかりで商業ではどうあがいても見られないと思っていたので朝田先生が描いてくれて心が満たされました(笑)ありがとうございます(笑)

今作を読んで、やはり朝田先生はどこまでも朝田先生であり、私は、そんな朝田先生が大好きなんだなと気付かされました。

これからも唯一無二の朝田ワールドを見せてください!楽しみにしています!!

0

諦めずに生きるしたたかな人々

オメガバース結構好きで読んでます。バース性が足枷になってしまいホントの気持ちを伝えられなかったり、ぞんざいに扱われたりする描写が多かったりしてかなり「切ない」ので泣きながら読むこと多いですが!
この作品は全くそういう感じではありません。
主人公の鷹虎くんは完璧なαで学校内では逆らえる人なんていません。
金、家柄、権力、頭脳と全てを持っている「THE α」でしたが、ある日校内でΩとして初発情してしまいます。
以前に対立したことがあるアルファの同級生達に見つかり、まわされそうになりますがそこをΩの有坂に助けられ…と話が続きます。
全てが終わった後、鷹虎と有坂が顔を合わせるシーンの展開が好き!すごく面白くて吹き出して笑っちゃいました。
やっぱり朝田作品はこうでなくちゃねっ。
現実を受け入れ、今自分は何をすべきなのか?と自問自答し行動する前向きな鷹虎くんがカッコいいです。性格かなり悪いけど。

Ωクラスに変更になり新しいクラスメイト達が登場する巻なので、人数とセリフが多いです。
寝る前読みの初回はちょっと字を飛ばしながら読みました。すみませんっ。

Ωだからと悲観することなく1つの個性として捉え、与えられた環境、条件下でしたたかに生きていく高校生達。
1巻は卒業式のシーンで終わります。
次はどうなるの?やはり科学者が絡んでくるのかな?
とても楽しみだなぁ。

1

空想なのにリアリティのあるやり取り

タイトルとあらすじで何だかよく分からなくて手に取っていなかったですが、クチコミの良さに挑戦してみました。結果素晴らしい作品で…記憶を消してもう一度初めから読みたい。

まずは登場人物がそれぞれ味と個性があって素晴らしい。よく見るオメガバースのシンデレラストーリーではなく、またよくあるαがΩで、実は狙ってたαにアタックされて番になる話でもなく、なんというか……語彙力が足りなくてもどかしい。

主人公の鷹虎くん(α→Ω)の彼はとにかく雄みが強く性欲もちゃんとあって相手は抱きたい性格。Ωになってもそれは変わらずΩと判定が出た途端に即子宮を摘出してしまう徹底ぶり。しかし学校の規則でクラスはΩ専用クラスへと移されてしまう。そこはまさに彼にとってはハーレムのような場所であり、それまでの彼は食う対象としか見ていなかった人達が必死に葛藤しながら頑張る空間。Ωの立場の弱さに必死に抗い、立場を良くするために将来のことを討論し、でもαの庇護がないと生きていけない前提の自分達に絶望している者。それでも希望を捨てずに努力し続ける者。Ωクラスにはタイプの違う色んな子達が居ます。鷹虎くんもその子たちと生活していく中で最初はキツくて傲慢だった性格の部分も変わってαだった頃よりも一段とかっこよく成長していく。
Ωクラスの子たちの中には今イイ感じになってる子も居たり、鷹虎くんに片思いしてる子も居たり、疎遠になった元カレが居たり、同じ元αのΩの子も居たり、色んな子達が居て彼らのやり取りや周りの環境がとてもリアリティがあって寧ろ生々しいほどです。
鷹虎くんもこれからどう成長して誰とどうなるのか、Ωクラスの子たちとの恋模様も気になるし、彼の男らしさもΩになってからグンと増してる気がしてカッコイイ。

凄くいい作品でした。紙も電子も両方買います。
2巻早く出してください先生。

2

朝田流オメガバース すごく面白かった!!

好きな作家様でほぼ全作拝読しています。
本作は連載時に1話を読んで、その独創的なストーリーにすごく痺れて、単行本化を待っていました!
(以下ネタバレありますのでご注意ください)

名門校が舞台のオメガバース。
名家の長男で、α特進クラスの熊獅子鷹虎は、頭脳、体格、容姿に恵まれ、自分も周りもαと疑っていなかったが、ある日突然Ωのようなヒートがきてしまい…というお話。

あらすじにあるようにΩ×Ωです。私は初めて読むカップリング。
1話からグッと心を掴まれる展開で、これからどうなってしまうんだろう?!と先を読まずにはいられない内容です。まさに「朝田流オメガバース」といった趣ですね!

個人的にオメガバースは王道のα×Ωカプを好むので、鷹虎がΩになってしまって、初めはどうかな〜と思いました。
でも鷹虎は、超名門家で跡取りαとして育てられてきた強い人で、Ωになって跡取りから外されても、その矜持を失わない。まるでαのようにプライド高く強く振る舞い、生きようとする。
そんなところがすごく心惹かれるキャラクターです。

鷹虎のセフレのようになる同級生Ωの有坂卯月。ホルモン異常があり、常にフェロモンを匂わせてしまう難儀な体質。さらに母親は妾で、名門校に通いながらも金欠で、金でαに抱かれる…という不憫なΩ。
この卯月も、ただの不憫なΩではなく、ままならない運命を諦めているかのように見えて、実は諦めておらず抗う強さがある、そんなところがとても魅力的です。

先生が本のそでに『BL学園的なのを書こうと思って』と書いている通り、Ωクラスの生徒たちがたくさん出てきて、Ωの未来について議論したり、修学旅行に行ったりするシーンは、学園ものっぽくて面白かったです。

後半には新たなキャラが登場し、卯月に深く関わってきます。2巻以降も絡んでくるのか、気になるところです。
私は鷹虎×卯月CPを気に入ってたので、終盤はちょっと寂しい展開でした。鷹虎も何気につらそう…クスン。゚(゚´ω`゚)゚。

さすが朝田先生のオメガバース、独自設定が個性的で且つしっかりした世界観で、とても面白かったです!
2巻はどうなっていくのか、楽しみに待ちたいと思います♪

ラストの鷹虎がαのトレーナーを食っちゃう話、鷹虎の雄みが大変良きでした♡

電子 白抜き修正(修正箇所は少なめ)

2

不屈のΩ

決して笑えはしないけれど、だからといって暗すぎることもなく。
朝田ねむい先生の新感覚オメガバース!

名家の御曹司でαの特進クラスに在籍する熊獅子は
ある日突然ヒートのような症状に見舞われ、
同級生たちから襲われかけているところをΩの有坂に助けられます。

αからΩへ、
弱者を見下してきた自分が見下される側へ急転直下。

そんな不幸に追い打ちをかけるように
同じΩである有坂からも犯されてしまい…。

普通ならその不憫な境遇に同情心でも湧きそうなのですが、
この熊獅子自身も元はかなりの俺様ゲス野郎なので、
むしろスカっとしちゃいました(笑)

しかも、落ち込むどころか、子宮を取ってしまう猛者っぷり。
Ω性が判明したことで奪われたものも多いけれど、
彼自身は生き方も、誇りも何一つ失っておらず、変わらないまま。
Ωクラスに編入しようとも変わらず偉そうで毅然とした態度に
彼がただのお金持ちのぼっちゃんではなかったという芯の強さを
感じさせてくれました。

俺様で偉そうだし、愛かわらずの上から目線発言もムカつくけれど、
彼の自分を貫く信念みたいなものは案外嫌いじゃなかったりします。

そして、Ωに覚醒した熊獅子を救い、彼の処女を奪い、
以降は同級生兼セフレのような関係に落ち着いている有坂。
彼もまたフェロモン異常という体質を抱え、
なかなかにしんどい人生を送っていました。

けれど、そんな不憫な境遇をおくびにも出さず、
ふてぶてしくもしぶとく懸命に生き抜こうとするその姿は
好ましく感じられました。

αから一転Ω性が判明し、弟に跡継ぎの座を奪われ周囲から嘲笑されようと
子宮をとってΩとしての人生に甘んじようとしない熊獅子。

フェロモン異常体質のせいで散々αたちに犯されてきて、
親にすら見捨てられようと、夢を見続ける有坂。

境遇は違えど、不幸で不憫。
それでも芯を失わない不屈のΩたち。

当初タイトルからハーレムものを思い浮かべていたのだけれど、
(ある意味ハーレム?)全然違いましたね。
でも、断然面白い。
重いけれど、辛いけれど、ページをめくる手が止まりませんでした。

1巻の後半では有坂の周囲で不穏な空気が漂っていましたが…心配。
今ですら人生結構なハードモードなのに…。

朝田ねむい先生の作品を読んでいると、
絶望ってこんなにも身近なんだなとひしひしと感じてしまう。
昨日までの平和がこんなにもあっさり消え失せて、
あっという間に絶望の底に突き落とされちゃったりするのです。
それは熊獅子であり、有坂であり、クラスメイトのΩたちであり…
とりあえず、直近は有坂を助けてあげてほしいな。
次巻も引き続き、熊獅子とΩたちの生き様を見届けたいと思います。

モブレ、Ω×Ω、リバ…と人によっては地雷になりそうな要素あり。
苦手な方はご注意ください。

2

ドカンと顔を殴られたような……衝撃的な作品

やー…本当に朝田ねむい先生、すごい。としか…貧弱なボキャブラリーで恥ずかしいのですが;衝撃的な面白さでした。

なんというか、Ωの少年たちがされたり経験したりしてることが、女性である自分の身に覚えがありすぎて。現代社会への痛烈な風刺だなと感じました(あくまでも自分は)。

「股を開いてればΩは楽でいいよな」と言われたり、まだαだと思っていた鷹虎の言う「働くといっても育児の合間のパートタイムだろう?」「学があってどうする」という言葉、そして体が小さく弱いΩだからといって夜道で襲われたり狙われたりする……これ、程度の差はあれみーーんな女性が経験してることだよな、と。。
Ωを女性に置き換えるだけで、既視感ありありの社会が見えてくる…

かわいい❤︎という萌えとかトキメキはほぼ、というか多分一切ないんですが、ここ最近読んだ中で一番印象深く、深く刺さったし考えさせられる作品でした。

有坂と鷹虎の中に、まだ熟してはいないけれど芽生え始めてる不思議な情のようなもの。この二人の関係の行方、気になるよー……!
今から早く続きが読みたくてたまらないです。

2

いろんなΩの物語

さすがですね、朝田ねむい先生が描くオメガバというので、一筋縄ではいかないとは思っていましたが、ここまでとは!

「α特進クラス」のある学園内で、名家の跡取りですべてに恵まれた圧倒的王者であるはずだった鷹虎にある日突然ヒートがやってくることから物語がはじまります。
誰よりも優秀で強かったはずの鷹虎がヒートによって、それまで格下だったと見下していたαに襲われそうになります。その時に助けてくれたのが、家畜だの公衆便所などと言って蔑んでいたΩの有坂。
救われたと思ったら、なんと有坂に襲われます。Ω×Ωだと思っていたけど、主人公が犯されるとは!鷹虎はΩによってΩの洗礼を受けます。
でも、そこで屈することもなく、1週間休んだ間に子宮を取ってしまい自分は家畜にはならないと宣言します。たとえΩになって家族から見放されても、鷹虎には今まで培ってきた力とお金で自分らしく生きようとしているところがとてもよかったです。それでもΩを否定することもなく、ちょっと勘違いもありますが… クラスメイトとなんだかんだと仲良くなったり、語り合ったりする鷹虎に好感を持ちました。傲慢に見えていたけれど、ただのリアリストで素直なだけだったんだなと感じました。それは鷹虎が高校生だからかもしれません。

登場人物はあまり高校生に見えませんが、高校生の思春期による学校内でのヒエラルキーや雰囲気は独特な世界観があるので、大学生や社会人とは違う傲慢さや未来への期待や不安、甘さやかわいらしさのある中でのΩとしての第二成長が描かれているのは納得でした。

タイトルのまま、鷹虎だけでなく他のクラスメイトのΩたちの物語も語られています。いろんなタイプのΩがいて、それぞれにΩとしての生き辛さや将来の夢、家族や友人との関係などが描かれています。ただαとΩがいて激しく恋をして身体を重ねるというラブストーリーを求めている人には物足りないかもしれませんが、とてもおもしろいと思いました。Ωクラスだからみんなが同じ方向を向いていることもなく、互いにけん制したり言い争ったりしたりするのは、それこそ高校生らしかったです。ランチ会をしたり修学旅行を企画したりして、Ωの学生もリアル社会のΩの立場の低さや狙ってくるのはαだけじゃなくβでもあると知ります。

後半は有坂の家族・置かれた辛い状況とそこから逃げるために出会った怪しげな製薬会社の人との出会いなどが描かれています。有坂が利用している
のか、大人が有坂の性を摂取していくのか、鷹虎は有坂をどうするのか、謎が深まっていきます。
高校卒業したΩたちがどう行動していくのか、2巻が待ち遠しいです。

3

朝田先生ワールドやっぱり好き

朝田先生のオメガバ、しかも総攻め学園もの…ってどんなの?と想像つきませんでしたが(毎作そうですが)先生らしいひねりがあっておもしろかったです。

鷹虎が一見クズ攻めのように描かれていますが、彼の価値観は支配者教育によるもので洗脳に近いですよね。
圧倒的α優位主義者。
でも自分がΩだとわかり立場が覆る。
そこでザマァと一瞬なりますが、なんと子宮を摘出して生殖できない存在になる。
Ωでありながらαに依存しない、搾取されない立場になる。
Ωたちにとって安全?な攻め誕生。
私的にはルックス、性格の一部は理想的な攻め様。
朝田先生らしい荒療治と言いますか、子宮を摘出しちゃうΩなんて初めて見ました(私がオメガバ読んでいる数が少ないだけかもしれませんが)

鷹虎は支配者教育により傲岸不遜で偏った思想の持ち主だけど、根っから性格が悪いわけではないと思うんですよね。Ωでも野心家は好きだとΩだからと見下すことはしないし。
どSでありながらど天然ぽく描かれているのが朝田先生らしいユーモアだなぁと。そこが好きです。

Ωの置かれている状況、それぞれの考え方、鷹虎を交えた議論が現実の問題とリンクしまくっているのもおもしろい。
出生率上昇を最優先と考える鷹虎は政府側だし、Ωたちは現実の女性差別や性的マイノリティ差別とシンクロする。
おもしろい設定とストーリーの中に、社会的な視点、それぞれの人生、尊厳などがしっかり描かれている。ここも朝田先生らしくて好きなところです。

Ωたちが悲壮感を漂わせず、それぞれ逞しく生きていこうとする姿もいい。

BL的要素が薄いのは1巻だからというだけではなく「総攻めハーレムハッピーエンド」との先生のお言葉から、やっぱり一般的なBL萌えはそれほど期待できないだろうな〜と思います。
それも朝田先生らしいし、それでもおもしろいのがすごいです。

ここで終わりー?!となりましたが、続きものでしたね。2巻がもう楽しみです。

1

個性豊かなΩクラスの人たち

凄く面白かったですし、色々と考えさせられました。

自分をαだと思っていた頃の鷹虎くんは、家柄も凄くてイケメンで傲岸不遜な態度で誰も敵わない感じだったけど、Ωだと分かってからは、初めてのヒートで戸惑ったり鰐淵くん達に狙われたり有坂くんにやられたり、端から見たらズタボロなんだけど、それでも割とすぐに冷静になって立ち直っていくのが本当に只者じゃないなって思いました。
そしてあんなにばかにしていたΩのクラスに入ってどうなるのかと思っていたら、淡々と少しずつ打ち解けていったり守ってあげたりするのが面白くて素敵だし、その状況に応じて冷静に対処していってる(ように見える)鷹虎くんが何か素敵です。

Ωクラスの子たちが個性豊かだし、会話のやり取りが凄く面白くて、読む度にニヤニヤしてしまいます…!

読んでいてハッとするような表情がたくさんありました。
朝田ねむい先生の描かれる人物の表情は凄く繊細で、感情移入してしまうし、心動かされます。

鷹虎くんの総攻めハッピーハーレムエンドの予定ということなので、続きがとても楽しみです!

0

面白うてやがて…?

なんか「侍女の物語」が思い浮かぶなぁ…
それに苗字/氏名が動物で、別先生の「オメガ◯◯エラ」を思い出して、あちらはもっとドロドロで問題提起的だけど、本作は意外にフラットに感じました。

世界観はα絶対主義。
その中でΩは性欲処理相手だったり子産み要員だったり。
主人公の鷹虎は超名家のα跡取りなんだけど、突如実はΩだったと判明します。
という事は真っ逆さまの転落のはずなんだけど、鷹虎に染み付いたα思考は変わらず、Ωクラスに転入してからもΩのクラスメイトたちにαの本音をズバズバ語ってみんなをドン引きさせたり。
クラスメイトたちはひとくくりにはできない様々な考え方を持つ子たち。
好きなαと家庭を作りたい子。
Ωの地位を向上させたい子。
αを憎んで学業で身を立てようとする子。
まだふわふわしてるけど、鷹虎や他の子たちに刺激を受けて変わろうとする子。
中でも、有坂というΩがもう1人の主人公なんだけど、したたかであり同時に諦めている。とても現実的な子です。

まだ1巻目なのでこの後どう転んでいくのか注目ですが、やはり鷹虎のこれからが気になります。
だってさ。
子宮取っちゃうって…
自分でも知ってる通り、αにとって世界にとって子供を産むことがΩの本分。
そこを早々に捨て去って、アナタどーすんのよ、と。
「金があれば」理論は本当に有効かしら?
奇しくも鰐淵が言ってた通り「それはお前がαの場合だろ」だと思うのだけど。
その辺の波乱を読みたいなぁ〜。
引き込まれてグイグイ読んだけど、まだ1巻目なので評価は「萌x2」で。

1

やっぱり予想の斜め上をいく、朝田先生のオメガバ。

学園を牛耳る熊獅子家の跡取り鷹虎(字面だけでもすでに強そう!)は、ある日ヒートみたいな症状が起きてαからΩになってしまう。

そこで以前、鷹虎が蔑んでいたような輩たちに、慰みものとして見られてしまう。
が、過去に鷹虎が家畜扱いしたΩの有坂に助けられる。


そして、鷹虎はα特進クラスからΩのみの家畜クラスへ異動の知らせが。
子宮摘出手術を受けて登校した鷹虎を待っていたのは、有坂を始めとした風変わりなΩだらけで、、、


※比較的序盤に、リバ的描写あるのでご注意を!


鷹虎の前向きさ、というか元はプライド高い熊獅子家の跡取りということもあり、いざΩ=家畜と思っていたソレに自分の体が変化してしまうと、さすがに一度は大きなショックを受けてしまいます。
(見た目だけはどこからどう見ても恵まれたαのソレ)


そして、最初こそ有坂に尻を許してしまった弱弱しい描写もありましたが、中盤からは「α」というより「熊獅子鷹虎」自身の矜恃を取り戻し、周囲へ依存することなく、いつものように堂々振舞う野心家な姿は、さすがとしか言いようのない唯一無二な設定だと思いました。


そもそもΩ×Ω設定で、片方子宮取っちゃって、しかも精神的に独立した強めΩが攻めって、先が読めなくて面白すぎます。
すごいです。

今回、1巻ということで高校卒業するところまでが描かれていましたが、卒業を前にして学校へ来なくなってしまった金に困っている就職組の有坂の行方が何やらきな臭いような、、
頻繁にかかってくる実家からの電話。

そして、薬を提供してくれた人物との再会。


強めΩの鷹虎はそんな有坂を、言われた通りにお金で飼おうとしていましたが、果たして、、、


まったく先が次が読めない展開に、ドキドキしかない新感覚オメガバでした!



0

鷹虎くんは運命なんて力でねじ伏せてみせる

待ちに待った朝田ねむい先生の最新作『鷹虎くんとオメガたち』。
今回の作品も最高でした…。先を予想させぬ展開に引き込まれてなりません。

確かに鷹虎くんの性格は捻じ曲がっており、発言内容も差別的な部分が多々ありそれは作品中でも他者によって指摘されるところであります。
登場するキャラクターには他にもまた別の方向で偏った思考をする猪俣くんや円馬くんなどが出てきます。

そうしてそれぞれに差別や偏見を持つこの作品の登場人物たちが、今後どのように社会を、世界を生きていくのか、一人の人間としてとても興味があります。

『鷹虎くんとオメガたち1』を読み終えて、まず感じたのはフツフツと湧いてくるような活力でした。鷹虎くんには森羅万象すべてを無理矢理にでも気合いでねじ伏せてしまいそうなパワーがあります。
鷹虎くんを見ているととても元気が出ます。生きるちからに溢れています。それを人間的魅力と呼ばずして何と言おうか。

世の中なんてうまくいくヤツは一生うまく行き続けるのかもしれない、それが生まれとか性とかそういうもので決まってしまうこともあるのかもしれない。運なんて平等じゃない。
鷹虎くん自身、この先更に痛い目をみるかもしれないし、打ちのめされることも恐ろしいほどの絶望もあるかもしれない。

でもそんなことはどうでもいいわけで、鷹虎くんはきっとどうしたって何をしたって必ず立ち上がる。
鷹虎くんにはそんなしたたかさがあります。
運命を力でねじ伏せる鷹虎くんを、有坂くんと一緒に爆笑しながら見ていたいです。

鷹虎くん頑張れ。この先も楽しみにしています。

4

待望の朝田先生のオメガバワールド♡

装丁からして異端な雰囲気に(゚A゚;)ゴクリ
朝田先生のオメガバ劇場はじまりはじまり~~~!

主人公の鷹虎君はα尊Ω卑の高飛車な嫌な男。
傲慢であればあるほどフラグを感じてゾクゾクしました。
朝田先生ドSですし(褒)
どんだけ貶しめられるのかと…。
aの王様的存在だった鷹虎が
第2次性徴期でΩと判明してからのザマアが強烈でした。
こんなオメガバ展開があるんだ..。

一度は取り乱して泣いた鷹虎クンでしたが
「子宮を取る」=「Ω(家畜)ではない」
すごい発想で瞬速自己肯定、メンタル鋼です。

新しいクラスメイトに対しても
全く他人事。
Ωになっても変わらぬ
鷹虎の考え方には本当に反吐がでました..。

卯月に対して性欲処理といっていましたが、
特別な感情が湧いたのか気になります。

キャラの中で一番の推しは卯月でした。
生まれ持った体質、お金のために寝る。
悲惨な境遇だけど気丈でたくましい。

様々なキャラに色々な伏線があり、ミステリーの様でした。
今後の展開がすごく楽しみです。
ドロドロですかね..!?
朝田先生の掌で転がされるの最高です!

先生のインタビューを拝見しました、
ご苦労あっての作品発表なのですね。
続編での情熱もしっかと受け止める覚悟ができました!

3

別格!溜飲が下がる

朝田ねむい先生を読んでしまうと、正直他の漫画は読めなくなる。その中でもここまでオメガバ設置を逆手に取ってあけすけに言いたいこと言ってくれて最高。
オメガバって正直何これ?オメガは女じゃん、少女漫画でやれやって思ってたけど(あんまりいうと怒られるから言わなかったけど)なんか溜飲が下がった。モヤモヤを言語化してくれるというか、実生活で言うと叩かれる?ことを鷹虎くんが全部言ってくれてかっこいい、大好き。金は力なり。彼のような生き方同意しかない。と言ってもこれだけで終わらないだろうなという予感もあり、続き超楽しみ!
学園もの的わちゃわちゃも楽しめるし、なんと言ってもオメガがみんな考えが違っていて多様性があるのがいい。愛や恋に生きないオメガたちの生態をまざまざと見せつけれて楽しい。そして、オメガの遺伝子と性器にやっと納得がいった。
これはBLで描いてるのが正直勿体無いと思う!もっと多くの読者層が読んで楽しむべき(べき?)漫画だと思う。

3

妙だけどおもしろい、、、

積極的にオメガバースを読む方ではないので、どちらかと言うと苦手なほうなので。
が!
朝田ねむい先生のなのでやはり!避けては通れませんでした。
傲慢不遜な超エリートα鷹虎くんが後天的に?Ωと判明したあと、その鷹虎と仲間のΩ達のどうやら群像劇風、1巻目だからまだなんだかよく分からん、です。
先生は鷹虎総攻めとのお話ですが初っ端から同じΩに攻められてんですけど。
しかも子宮を取ったΩとかこの類の作品で初めて見ました!
学級委員長はΩの地位待遇向上をスローガンに活動しているようで、この辺りこのオメガバースというのは元々女性の地位向上願望アンド男性をディスるものだったと遠い目で記憶しているのですが違っていたら笑いで済ませてね。

1巻目なんで誰もまともに恋愛ベクトル出してないし誰と誰がくっつくのかもよく分からん、どいつもこいつも性格的に可愛くない、ピュアで健気、一途なんていうBLの鑑みたいなのはおらん、(あ、でも薬品研究者に望みを託そうっと)
当然萌えとか感じません、ですがなんかもうやっぱり面白いんだな、これが。
次巻が待ち遠しい!

4

見事な朝田ワールド

非常におもしろかったです。
今までに読んだことがない新しい切り口で描かれたオメガバース作でした。

タイトルにもなっている鷹虎くんこと熊獅子鷹虎。
いっそ気持ちが良いほどに偉そうで、無意識に上から目線で人を見下しながらものを言う自信家です。
そしてなにより、本人に全く悪気がないのだからタチがわるい。
ようするにものすごく性格が悪いわけなのですが…いやいやこれがおもしろい。
序盤からこんなにも性格が悪そうならば、やはり個人的には鼻持ちならないやつがころっと足元を掬われて、突然ひっくり返されるような見事な転落劇が見てみたいところです。

そんな淡い期待通りのみっともない泣き顔を無様に晒してくれる鷹虎に思わずわくわくとしていたら、驚くことに彼はこれだけでは終わらないんですね。
期待のそのさらに上をいく鷹虎の行動が本当に予想外で、ああこれだから朝田先生作品は読むのがやめられないんだなあなんて。

オメガバースといえば何を思い浮かべるでしょうか?
主にアルファやオメガの恋愛が描かれることが多いのではないかなと思うのですけれど、こちらの作品はそうではない。
カメラでいうのなら、常にピントがオメガたちに合わされているんです。
オメガバース設定を使って学生ものを描いたら自然とこうなった…みたいな、朝田先生らしい少しのえぐみや毒が入った独特な味付けがすごく良く効いています。

多種多様な個性を持つオメガが集まったオメガクラスにポンと入り込むこととなった鷹虎という名の異分子。
彼の思想と野心のブレなさと空気を読まない姿に清々しさを感じながら学園生活を追っていくと、オメガたちが常日頃抱えている問題が浮かび上がって見えてくる。
我が道をいく鷹虎をメインに置きながらも、クラスメイトたちにも深みが増す話運びが上手い。
異分子である彼がいったいどう周囲に影響していくのかが今から楽しみです。

5

Ω同士の世界観が素晴らしい

鷹虎(Ω)×有坂(Ω)


学園を舞台にしたシリアスなオメガバース。
丁寧に描かれているΩ同士の世界観や、
Ωとして生き方を模索する若者たちが抱える現実や葛藤に引き込まれました。


階級差別と性格差別が色濃く残る上流学園で、
圧倒的王者として君臨している名家の息子、
2年生の鷹虎が突然、Ωの覚醒を迎える。
今まで見下していたα不良たちに狙われそう鷹虎が、
公衆便所である有坂に助けられる。
有坂に救われるも、彼に蔑まれ、卑しめられて、
自尊心が崩壊し悲惨な状況に陥ってしまう鷹虎・・・ダークな展開だが、
そんな鷹虎がΩとしても特別なオーラを持ちながら、
『鷹虎くんとオメガたち』のお話へと進む。

最も感心したのは、
鷹虎が子宮を取るという決断と
跡取りの役割を失っても、
Ωでありながらも落ち着きを取り戻していく強者姿!

鷹虎がα特進クラスからΩクラスへと移されると、
そこには
Ωの体に頼りながら生きようとする有坂、
Ωの平等な社会を目指して奮闘する学級委員の亀山、
変わり者の円馬など、個性豊かな生徒たちがいる。

Ωクラスの生徒たちと交流しながら新しい現実に適応していく鷹虎。

1巻では、鷹虎のメインの相手となるのは有坂。
小柄で軽い美人、淫乱で不憫で、
ホルモンの不調から常にフェロモンを放出しているため多くの困難に直面して、
αに頼らざるを得ないという痛切さに圧倒された。

Ωとしてもの自分らしさを失わない鷹虎がカッコよくて、
自信に溢れる抱く側の男前さが素晴らしい!
Ωクラスの生徒たちの個性も見逃せないポイントで、
それぞれがΩの問題に深みを与えていて、
鷹虎と彼らが共に成長していく姿に期待が高まって、
非常に魅力的なオメガバースです。

9

鬼才フルスロットルのオメガバース

My 神作家 四天王の一角・朝田ねむい先生の新作はオメガバース。


普通の話が普通ではなくなるところが朝田ねむい先生の腕の凄さだと思うので、オメガバースという大枠の設定があると本領が発揮されないのではと(何様感はありますが)少しドキドキしていたのです。

が、やっぱり朝田ねむい先生は朝田ねむい先生でした!!!

⭐︎朝田ねむい先生フルスロットルのポイント・その①
【鷹虎くんの存在そのもの】
αである自分を誇ってすらいないような圧倒的強者が、その土台から覆されたら......
朝田ねむい先生が描く"絶望"は唯一無二です。

⭐︎朝田ねむい先生フルスロットルのポイント・その②
【明確なポジションがある登場人物たち】
これも朝田ねむい先生ならでは。
登場人物の肉付けが半端じゃないです。
個人的には委員長が可愛くて好きです。

挙げればキリがない朝田ねむい節。

オメガバースの大枠から外れられない部分はあるにせよ、その範囲内で大暴れしていらっしゃる。

続きが楽しみすぎます!

7

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