初めて読む作家さんなので悩んでましたが読んでみると読みやすい文章を書く方です
内容は他の方も触れてるので省略して、
家を乗っ取られ財産を奪われ身一つで追い出された不憫な受けくんが、優しい攻めの家に使用人として住み込みで雇ってもらう話ですね。ここまでもよく見る王道。不憫な可哀想な受けとそれを庇護する上位貴族の話です。辺境伯ですがこの期間はたまたま王都に来ていて出会ったという経緯ですね。
内容は途中まではゆっくり書き込んでくれてたので良かったのです。ギフトについても分かりやすく書いていたのでそれも良かったです。良かったのはそこまでです。
後半から二人の気持ちの描写が駆け足だったのと、もう番になる?っていう最後の勢いには少しついていけず。というか戦ってる隣国の敵が夜会にも街にも出没するって。そんなうろちょろできる街って国としてちゃんと機能してるのかそっちが不安になりまして正直話が入ってきませんでした。寧ろその状態の街中だというなら治安が悪い所に受けを一人で待たせますかね。せめて護衛を雇ってください。攻めの親友宅で行われる夜会に受けを追い出した受けの従姉妹が現れるのもおかしい。何故ならその夜会前にこの親友は、フラウミュラー家で受けくんが追い出された経緯を調べています。つまり受けとその従姉妹は接触出来ないように気を配るべきですよね。それをまさか誘った夜会で鉢合わせにさせるって…立場がある人がやりますかね?という矛盾。
そういういくつかの矛盾が露骨に目立ったのと、言葉の選び方がおかしい部分が何点か。編集の担当者はこれをOKしたのだろうかと思う部分はありました。
ただ作者は一生懸命書いたのだろうと言うのも伝わってきたので面白かったので「萌」を選びました。絵も可愛くて良いですね。これからも作家活動頑張って下さい。
内容は他の方も記載の通りなので省略して、
まずは今流行りの転生ものとオメガバースを掛け合わせた内容で、いつもの在り来りなものかと思う方いると思うのですが、この作品はちょっと違います。
普通転生するならアルファはアルファに、オメガはオメガに転生する。または受け攻めどちらか片方が転生の時に性が変わるのはよくあるパターンだと思うのですが、こちらはアルファとオメガが入れ替わります。
更には身分差も綺麗に逆転してしまい、主人公は「名のある家元のアルファを前世を持つ今は貧乏宿屋のオメガ」という難しい立場の人物になっています。
他の方も仰られてる何でこんなに主人公の子は一人で悩み続けてるのって疑問も、まず前提にこの子は中身が前世が良いとこ出のアルファなのもあって基本何でも自分で思い込んで突き進んでしまう一人で勝手に自立タイプの人間。外見はオメガだけど中身はアルファの気性が幾分残っているので素直になれないんですよね。そして前世で相手と分かり合えてない経緯もあって気持ちを口に出来ない。それが何ともいじらしくて可愛い。王宮に上がって周りに虐められてもそれに屈せず昼間も頑張る姿が健気で立派で、そりゃあ攻めの王子は仕事ほっぽり出して見守ってしまいますよね。ちゃんと仕事してるのかたまに不安になりましたが…。
同じく攻めの彼は今はアルファだけど元オメガ。そのせいか発情や薬に対しての理解力や包容力が普通のアルファを凌駕していて優しすぎる。一度頭に血が上って受けくんに無茶をした時もありますが…ちゃんと実家まで迎えに行って謝れたから偉い。受けの子が好きすぎて前世から拗らせてる一途な童貞です。
しかもこの二人の素晴らしいのが前世ではキスすらしていない初心な関係で、ただお互いのことが好きだったのに素直になれなかった二人のまま現世に繋がっているので長い青春の続きを見ているような感覚で終始切なくて涙が止まらず一気読みしてしまいました…。
ただ頁数に縛りでもあったのか途中駆け足の部分が少し気になりました。折角いい話なだけに交渉のところや攫われたり逃げ出したりの部分がうまく伝わりづらく何度か読み返す部分がありましたが、それでもとても面白かったです。
前世から繋がる話ってどうしてこんなに切ないんでしょうか…素敵ないい話でした。
続き、待ってます。二人の今度こそ幸せな結婚編をどうか書いてくださいね。
アルファポリスでgrottaさんの作品は毎回面白くてハズレ無しなので、こうして文庫として販売に至ってまずは嬉しいです。ずっと応援してたから記念に早速購入。
連載中もずっと読んでましたがやはり読み直しても面白かったです。
家柄が良くて身内も多く、期待も重圧も大きい環境で若いのに一人で頑張り、遂には治らない不眠症に悩むアルファと、唯一の母も亡くし身寄りがなくて保険料も抑制剤も高い中で毎日一人で必死にその日を生きるオメガ、その受けくんの幸せを見守ってる優しすぎるベータ、それぞれの性に振り回された不器用な生き方が読んでいていじらしく切なくて切なくて…(涙)
出会いは香りに惹かれた攻めに言い寄られる形で添い寝の仕事を承諾した受けくんでしたが、圧倒的コミュニケーション不足が招いたその後のすれ違いや、それに過去の悲恋の真相まで。とっても濃い内容で終始涙が止まりませんでした…。この方の書く文章は描写が凄く分かりやすく丁寧に書いてありオススメです。
ネタバレあり
前のシリーズが面白く読み返してから、こちらの本を読破しました。
結論から言うと、フィンレイはお前には勿体ないの一言です。
どんだけ嫁の世間狭くしたら気が済むのでしょうか。
朝帰りして口論になった途端、お前も浮気してるんだろう発言は100年の恋も冷める言葉です。
フィンレイが強かだったから良かったですが、普通なら離縁して実家に嫁さん帰ってますよ
最期の仲直りも読者が許すほどには謝罪と懺悔が足りなかったように思います。フィンレイもこれで許しちゃダメだよ……こんなんで許してたらまたどうせ同じようなことやるよと思ってしまいました。
モヤモヤしたけど、フィンレイが良い子だから「萌」で留めましたが、旦那にはとても萎えました。