黒騎士辺境伯と捨てられオメガ

kurokishi henkyouhaku to suterare omega

黒騎士辺境伯と捨てられオメガ
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×24
  • 萌7
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

186

レビュー数
4
得点
37
評価数
11
平均
3.4 / 5
神率
0%
著者
葉山千世 

作家さんの新作発表
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イラスト
木村タケトキ 
媒体
小説
出版社
三交社
レーベル
ラルーナ文庫
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784815532888

あらすじ

ルディは男爵家の嫡男だがオメガだったため、三年前父が亡くなると後見人の叔父に家を乗っ取られ、以来使用人同然の扱いを受けていた。 さらに頼みの綱の許嫁、伯爵家三男からも婚約破棄され、ルディはついに屋敷を追い出されてしまう。途方に暮れる彼を偶然、路上で拾ってくれたのは、辺境伯のラフェドだった。 強い魔力と冷酷無比な戦いぶりから鬼神の異名をとるラフェドだが実は情に厚く、ルディを使用人として雇ってくれて……。

表題作黒騎士辺境伯と捨てられオメガ

ラフェド・クラウゼ,エネリアの鬼神と呼ばれる辺境伯,α
ルディ・フラウミュラー,男爵家の嫡子,Ω,18歳

その他の収録作品

  • 知音
  • あとがき

レビュー投稿数4

王道的で可もなく不可もなく

初めて読む作家さんなので悩んでましたが読んでみると読みやすい文章を書く方です
内容は他の方も触れてるので省略して、
家を乗っ取られ財産を奪われ身一つで追い出された不憫な受けくんが、優しい攻めの家に使用人として住み込みで雇ってもらう話ですね。ここまでもよく見る王道。不憫な可哀想な受けとそれを庇護する上位貴族の話です。辺境伯ですがこの期間はたまたま王都に来ていて出会ったという経緯ですね。

内容は途中まではゆっくり書き込んでくれてたので良かったのです。ギフトについても分かりやすく書いていたのでそれも良かったです。良かったのはそこまでです。

後半から二人の気持ちの描写が駆け足だったのと、もう番になる?っていう最後の勢いには少しついていけず。というか戦ってる隣国の敵が夜会にも街にも出没するって。そんなうろちょろできる街って国としてちゃんと機能してるのかそっちが不安になりまして正直話が入ってきませんでした。寧ろその状態の街中だというなら治安が悪い所に受けを一人で待たせますかね。せめて護衛を雇ってください。攻めの親友宅で行われる夜会に受けを追い出した受けの従姉妹が現れるのもおかしい。何故ならその夜会前にこの親友は、フラウミュラー家で受けくんが追い出された経緯を調べています。つまり受けとその従姉妹は接触出来ないように気を配るべきですよね。それをまさか誘った夜会で鉢合わせにさせるって…立場がある人がやりますかね?という矛盾。
そういういくつかの矛盾が露骨に目立ったのと、言葉の選び方がおかしい部分が何点か。編集の担当者はこれをOKしたのだろうかと思う部分はありました。

ただ作者は一生懸命書いたのだろうと言うのも伝わってきたので面白かったので「萌」を選びました。絵も可愛くて良いですね。これからも作家活動頑張って下さい。

0

偶然がもたらす運命の相手との出会い

今回は鬼神と恐れられる辺境伯と男爵家の嫡子のお話です。

叔父一家に家を追い出された受様が
攻様に拾われて幸せになるまでと続編短編を収録。

この世界の男女の性とは別に
アルファ、ベータ、オメガという個体差があります。

先天的にカリスマ性と優れた能力を持つアルファは
貴族に多くみられますが、数は多くありません。
ほとんどの人は一般的な能力をもつベータであり
社会を構成しています。

そしてオメガは他種よりも更な数が少ない上に
非常に美しい容姿を持ち男女ともに妊娠できるため
繁殖目的に利用されたり、差別を受ける事も多いのです。

また性別によらず人々は
神からギフトと呼ばれる様々な能力を賜ります。
エネリア国ではギフトにより就く職業までも変ってきます。

受様はエネリアの男爵家にオメガの嫡男として生まれたため
両親は伯爵家の三男を婚約者とし、
ギフト発現の兆しが見えない受様をできるだけ
人前に滅多に出さずに育てますが

早くに母が亡くなり、3年前に父が亡くなると
受様の後見人となった叔父が我が物顔で男爵家を仕切り
受様を使用人のように働かせ始めます。

そして受様の婚約を破棄して娘の婚約者とし
自らが当主となって受様を男爵家から追い出すのです。

行く当てのなかった受様ですが
辺境伯である攻様を乗せた馬車に汚水を跳ねられた事で
攻様の屋敷での働き口を得る事となります。

攻様の使用人となった受様の未来とは!?

強い魔力と戦いぶりで恐れられるアルファの攻様と
ギフトを持たないオメガの受様の王道オメガバースです♪

叔父一家に使用人のように扱われた受様ですが
従妹に婚約者を奪われて家を追い出されても
前向きに生きようとします。

そんな受様の健気で実直な生き方は
人との付き合いを苦手とする攻様を穏やかに変えていき
受様もオメガでもギフトが無くても1人の人として見てくれる
攻様の公平さと優しさに応えるため仕事に励むのですが

あるきっかけで受様のギフトが
細工したものを通してアルファの加護を与えるという
非常に稀なものである事がわかるのです。

受様から男爵家を乗っ取った叔父一家の横暴
攻様の幼馴染である伯爵の知略
攻様を逆恨みする隣国の公爵の策略

受視点と攻視点を交錯させながら
受様のヒートやつがい設定を上手く活かした展開で
受様が攻様大切な飾区となるまでハラハラ&ドキドキ
楽しく読ませて頂きました (^-^)/

初読み作家さんかと思って読みだしたのですが
デビュー作を読んでいた作家さんでした。
1作より格段に読みやすく楽しくなっていたので
未読作も読んでみようと思います。

1

辺境伯が好きなのです

初読み作家さまでしたが、辺境伯という単語にホイホイされて予約購入しました。www
辺境伯である事には間違いないのですが、殆どの場面が王都のお屋敷が舞台なのでその点はガッカリしました。

そして期待通りにラフェドは優しくて格好良く、魔力にも優れていて圧倒的な強さを持つ武人なのです。そしてそんな彼に庇護されたルディが本来の美しさを取り戻して行くのですが、お互いに好意を持ちつつ臆病で気持ちを伝えられない2人にヤキモキするんです。

個人的には中盤以降のルディを取り巻く事件の数々がワザとらしく感じてしまい、ラフェドらしくないと感じてしまいました。

例えばラフェドの親友であるシモンのお屋敷でのパーティーでの出来事とか、街での馬車が来なかった時のラフェドのルディに対する扱いとか、更には最大の危機を呼び寄せたルディのお使いですね。

ルディのせっかくの加護の力を活かして辺境伯領の騎士団に貢献するとかのエピが欲しかったのと、彼を虐げて来た叔父一家の処遇も好みじゃなかったです。使用人たちの気持ちをもっと考えて欲しかったです。

最後に逃げた黒幕の事とか、ちょっと中途半端な気がしました。

1

王道の良さ

今どんな感情を相手に抱いているのかが分かるのは読み手だけなんてとってもおいしくないですか?
攻めと受けの両視点で語られるこちらの作品も、2人の出会いから順を追うようにして、少しずつ心の距離が近付く恋模様が楽しめる仕様になっています。

ギフトと呼ばれる魔法が存在する、ちょっぴりファンタジーテイストな世界の中にオメガバース要素が入った王道シンデレラストーリーといった印象です。
読みやすい文章で難しい設定もないので、するっと世界観に入り込めるかなと思います。
一度懐に入れたら愛情深い美丈夫×前向きかつ健気に頑張る思いやりのある良い子の組み合わせの今作。
スタンダードな良さをお求めの方なら安心して読めるはず。

男爵である父親の死を機に、後見人として現れた叔父一家にお屋敷ごと乗っ取られ、不遇の扱いをされているルディが主人公のお話です。
オメガな上にギフトもないからと、本来であれば家を継ぐ立場のはずが、ボロを着せられ食事も与えられず、挙げ句の果てに婚約者まで従姉妹に取られ、遂には家から追い出されてしまうという…
叔父一家が絵に描いたような悪役で、ルディも反発しても良いのになと思わなくもないのですけれど、オメガの立場があまり良くない世界+ギフト魔法が使えないというのがネックなのでしょうね。
それでもいつかきっと良いことがあると自分に言い聞かせるルディ。これはもう幸せになるしかないですよ。

そんなルディの相手となるのは、冷酷な戦い振りから「エネリアの鬼神」と呼ばれ恐れられる辺境伯のラフェド。
しかしながら、実際の彼は飾り気のない非常に情の深い人です。
家を追い出されたルディをひょんなことから別邸で雇うことになったことをきっかけに、2人の距離が縮まっていくわけなのですが…

ぼろぼろだった健気な良い子が明るい笑顔を見せる姿って、やっぱり何度も読んでも良いなあと思います。それが攻めとの何気ない生活によっての変化ならなおさらです。
お出かけシーンが微笑ましくて好きです。
ギフトの有無や初めてのヒートなど、お約束エピソードが描かれる中、ちょっとずつお互いへの好意が積み重なる様子が両視点で丁寧に語られます。
こんなに健気に頑張る姿を見ていたら気になっちゃうよね・こんなに優しくされたら好きになっちゃうよねが詰まっていて、どちらの気持ちも理解が出来るものなんですよ。
ルディの針仕事が素敵な展開になったり、緑とお茶が好きなラフェドだったりと、合間に挟まれるエピソードも好ましいものでした。
気になった点があるとすれば、中盤までは歩みがゆっくりで良かったのだけれど、後半からはエピソードが詰め込み気味に見えたことと、「ただ」の多用や「見た目の容姿」等、重複表現がやや気になります。チェックする方はいないのでしょうか…

とはいえ、時に切なく、時に焦ったくなったりしながら最後まで2人を見守る楽しさがありました。
個人的にはラフェドの親友で侯爵のシモンのキャラクターが好みど真ん中でした!
どこか飄々としていて気さくな人。うーん、好きです。
ラフェドとの掛け合いも面白いですし、おそらく彼がいなければ2人は今の関係性にはなっていないのではないかな。
シモンがいると場面がパッと明るくなりますね。
末長く良い関係でいてほしいです。

4

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