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henkutsu na kuchurie no nekokatsu
月村さんらしさが詰まった作品だと思います。
月村さんの描く手仕事男子が好きなんですが、今回は攻めが仕立て屋さんで良かったですね。
バンドカラーにサスペンダーパンツが似合う攻めというところにニマニマ(挿絵もとても良き。)
受けのリオンは、生まれてから今に至るまでさんざん裏切られたり嫌われたりした結果、
期待してはいけない、
甘えてはいけない、
信じてはいけない、
と心の中でお念仏のように唱えつつも、
本当は誰かに必要とされること、愛されることを渇望している……という不憫な子。
そんなリオンが洋裁店を営む攻めの大我に拾われて一緒に暮らすことになります。
大我は表情もほぼ変えないし言葉も少ないぶっきらぼうな人なので、どことなくとっきにくい。
でも時折、垣間見える面倒見の良さとか、優しさにキュンとなります。
私は、有限の幸せを噛み締めている受けが好きなんですね。
この幸せは今だけのもので、また独りになったとしてもこの幸せなひとときを思い出せば生きていける、生きていこうみたいな。
(というか、嫌いな人いないはず)
このリオンもそんな子なんです。
P138(電子で)にある「柑橘をぎゅっと搾るみたいに、ほのかな甘さも、酸っぱさも、少しの苦みも〜」という文章は、切なさすらも「今しか味わえない期間限定の貴重なときめきだ」と言い聞かせているリオンの健気な気持ちを、美しく見事に書き表していてさすがだなぁと思いました。
攻めの元奥さんや顧客のおばあちゃまなど、周囲を取り囲む人々も温かい人ばかりで、読んでいて安らぎました。
手作りのウサギ姫とかもいい。
そのうち、リオンにも仕立ててあげるよね?
イラストが素敵ですね!
月村作品を読むのはお久しぶりです。
新鮮なタイプの攻め、大我でした。
受けことリオンは悲しい境遇で愛情に飢えて主体性も育たず、良くない方へと転がって行ったのがなんとも…。
リオンがせっかく大我に拾われたのに、いや初めてこんな反抗的な態度をとれたのか、シャーシャー言ってて。すぐ虚勢をはったり何でそれ今言っちゃうかなあ?なところが…。
逆になぜ言わない?言わなきゃ!話を聞いてくれるって言ってるのに!なお得意様やらいたのに…。迷惑かけたくないって突っ走る方角が、違う違うそっちじゃない!っていうか…。
大我がそんなにリオンに振り回されてるの?具体的には?ムラムラだけど我慢してる以外にどこ?可愛くて仕方ないのに無愛想で言葉も少なくて本当はもっと愛でたいの?
大我視点も2ページくらいあったらなあ。
いいお話でしたがリオンの1/10でもいいので大我にしゃべって欲しかったです。
まあ伝わるんですがね、そこをやはり言葉でも欲しいわけですよ、こちらも。
生い立ちが複雑なリオンは、最近までアイドルグループの一員だった。
しかし、それもドラマの共演者で婚約者のいる俳優へのストー○ー騒ぎで解雇されてしまい、ほとぼりが冷めるまでと北関東のホテルへ避難する。
が、資金が底を尽きそうだったある日、街でリオンは2人組の男性に正体を暴かれ、執拗に追い回されそうになってしまう。
そのとき、リオンたちが立っていた店のシャッターが開き、長身の男が出てきて、、、
タイトルの「偏屈なクチュリエ」は、攻めのこと。
「ねこ活」のねこは、おそらく野良ねこ状態だった受けのこと。
寡黙でとっつきにくい攻めが受けを拾い、分かりずらいけれど、どことなく受けを大切に、愛おしく想っている片鱗が、少しづつ垣間見えていく過程がとても好きでした。
あと個人的な好みの問題なのですが、攻めは元妻の亡き兄のことが好きだったのですが、暗に、攻めはゲイですと作中には言及してなくて。
ゲイなのかを敢えてはっきりはさせていないけれど、元妻有菜から語られる攻めの若かりし頃の恋エピソードが、切ないけれど好きでした。
そしてこういう攻めほど、受けへの愛が激重だったりするんですよねえ♡
お墓参りの場面を、のちに受けが主だった説明を、攻めがわざわざ伝えるシーンもよかったです。
もう、過去の好きだった人じゃなく、受けが好きだよ…と。
受けもまた、生い立ちが複雑すぎて拗らせていて。
でも、その拗らせていたなかでも、ストー○ーの件を含め、攻めを初めとした自分を大切にしてくれた人を想って、迷惑をかけたくないと奮闘する姿がいじらしくて…。
最終的に、攻めを始めとした2人を取り巻く脇キャラの麗子さんや、元妻の有菜など、温かい人たちとの出会いによって居場所を獲得し、愛を得て、やりたいことを見つける姿には、応援の気持ちしかありませんでした。
これから頑張るんだよ、リオン。(商店街のひとの気持ち)
野白ぐり先生のイラストもお話にぴったりで、キャスティングした方、天才じゃない?? と思った1冊でした。
先生買い。安定の月村先生だったと思いますが、攻め受けともキャラがそんなに刺さらなかったので萌にしました。本編230P+あとがき。
仕事を首になり1か月。華やかな都心から北関東に場所を移し、ビジネスホテルに引きこもっていたものの資金が尽きた時に、人に絡まれていたところを助けてくれたのは、商店街で洋裁店を営んでいる大我で・・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
攻め元嫁、攻めの店の上客のお年を召したご婦人、木島(受けとスキャンダルになる俳優)、隼(故人)。
++ 攻め受けについて
攻めは大人気だったデザイナーさんなんだけど、訳あって今はひっそり洋装店を営んでいる方。自分でカットしてミシンかけて。ちょっとメンタル的に不安定そうだなと思ったら、ささっとツイードでぬいぐるみを縫って受けに渡したり。言葉数は多くなく、表情も豊かではないので、何考えてんだ?とは思うものの、悪い奴ではなさそう・・という感じの序盤でした。
受けは父親知らず、母親は亡く、引き取られ先でも上手くいかなかったところを、スカウトで家を出た方。アイドルグループの一員にはなったものの、二世俳優さんとなし崩し的に関係を持つようになったのをすっぱ抜かれて。攻めと出会った時は、警戒心むき出し、しゃーしゃー言っているだけの野良猫に近い状態。なんか人生上手くいかないもんだよな・・としょっぱい気持ちになりますね。
傷ついた状態の受けが、攻めを好きになるタイミングが、ちょっと早いなあと感じてしまったのと、しゃーしゃー言う部分がそんなに好きじゃなかったので、少し萌が下がっちゃったでした。
そんな受けを、攻めや攻めの元嫁(ええ嫁や・・・)、攻めの店の顧客(温かいおばあちゃん♡)が少しずつ関わって受け入れて・・・というお話でした。なんどでもやり直し、頑張っていってね、と思う一冊でした。
今回は洋裁店店主と元アイドルのお話です。
スキャンダルで悪者扱いされた受様が
攻様との出会いによって偽らない自分の居場所を得るまで。
受様には父の記憶が無く5才で母が亡くなると
施設に行くでしたが、妹の死を知った伯父に引取られます。
伯母は心から賛成していた訳ではなく
従弟妹達とも仲良くなれず冷遇されるようになります。
顔の良さだけが悪目立ちして学校でも孤立していた受様は
小さな芸能事務所社長に熱烈な口説かれた事で
高2で中退して事務所入りします。
翌年アイドルグループの脱退メンバーの穴埋めに抜擢されて
デビューし、SNS等で認知度を上げてファンも得ますが
ドラマ撮影で知合った若手俳優の好意を拒めずに交際した事で
スキャンダルとなり、若手俳優を守る事務所の圧力で
所属事務所を解雇されてしまうのです。
1か月所持金が底を尽きるも人目が怖く仕事探しもできず
北関東の街に流れ着いた受様は商店街で
酔っ払いに絡まれとしまいます。
騒動に気付いた店主の攻様が持つハサミが
視界に入った受様は衝動的に手を伸ばしてもみ合いとなり
縫うほどの怪我をしてしまうのです。
攻様は「怪我が治るまでおいてやる」と言いますが・・・
スキャンダルで芸能界を追い出された受様が
洋裁店店主である攻様との出会いで生き方を変えていく
恋物語になります♪
好き作家さんなのであらすじも独で読み始めましたが
読み進めるほどにカバーイラストに集約された
愛情と居場所を求めてもがく受様の寂しさと
暴君風味を纏いながらの攻様の不器用な優しさが
滲むとても素敵な物語でした。
攻様は祖母から継承した洋裁店を営む青年ですが
かつては友人とタッグを組んで活躍したデザイナーであり
病に倒れた友人ためにとその妹との婚姻までしていて
なかなか複雑な過去を持つ人物です。
そのため傷ついて行き場のないだろう受様を
見捨てられずに手を差し伸べるのですが
見返りを求めないために真意を伝える事もしないので
受様にとっては謎な人物なのです。
受様と口説きながらバレると切り捨てた若手俳優
攻様の元妻で料理教室を開く雑貨屋店主
攻様の洋裁店の顧客である老婆
受様がゆっくりとした日々の中で
徐々に攻様への恋を自覚していく過程にドキドキし
若手俳優の影が伸びてきてハラハラし
受様の恋が実を結ぶまで楽しく読ませて頂きました。
特に攻様が経過しまくる受様を猫扱いしたり
慰めるためにぬいぐるみを作り、服を作るエピソードに
めちゃくちゃ萌えました ヾ(≧▽≦)ノ
月村奎先生の新作!と楽しみにしてました!作家買いの先生なのですが、今回も大正解でした。
無実のスキャンダルで事務所をクビになったアイドルのカイル。人の目に怯えながら街を彷徨って酔っ払いに絡まれた所、洋裁店店主の大我に出会い保護されます。家族や仕事関係を含めて人に恵まれず、傷ついたカイルは野良猫ように警戒しながら大我と過ごしていき…というお話。
ボロボロに傷ついたカイルが、家事をしたり優しい人たちと出会って少しずつ癒されていく姿が本当にあったかくてホッと優しい気持ちになれるお話でした。
カイルはそれまでの経験から人の目に怯えたり警戒心が強いのですが、好奇心旺盛で人に教わった事を吸収できる素直な子です。
大我はぶっきらぼうでわかりにくい人ですが、静かにカイルを見守って心配しているのがわかるので、ちょっとした行動にきゅんとさせられる優しい人です。
大我の元妻有菜さん、大我のお客様麗子さんと…女性陣が優しくて良い人ばかりの環境なのも良い!
あったかい優しいお話が読みたい人にピッタリなお話です。
月村奎先生の作品は初めてなので、拝読させて頂くのが楽しみでした。
個人的、各項目5段階で
ツンデレ 3
胸キュン 3
しんみり 2
エロ 1
な感じだと思います。
大我さん×リオンくんのカプです。
スキャンダルで芸能界を干されてしまった、アイドルのリオンくん。路地裏で酒に酔い、現実逃避していたが、2人組の酔っ払いに身バレしてしまう。古いアーケード商店街に逃げ込むが、洋裁店の前で絡まれてしまう。更には、騒ぎを聞きつけ現れた大我さんに、助けられるどころか「人の店の前で迷惑だ」と言われてしまい…。
まずタイトルに「ねこ活」とありますが、怪我をしたリオンくんを大我さんが保護する形で、居候させてくれます。その時に、リオンくんのことを野良猫みたいだと言い、リオンくん自身もツンとした言動に、確かに野良猫だ、と自覚するので「ねこ活」と書かれているのだと思います。そういうことなので、リオンくんが実はネコの獣人ということではありません。
口数が少なく少しぶっきらぼうな大我さん。全体的にツンとした言動をしていますが、面倒見の良さやリオンくんに対しての優しさなどが垣間見える度に胸キュンさせられます。リオンくんもですが、大我さんもツンデレですね。でも口数が少ない分、一言一言の破壊力が凄まじいので、めちゃくちゃ萌えます。
個人的に、リオンくんが「ビスケットをもらった」の後の発言に対しての大我さんの返答がズルいですね。
スキャンダルの原因となった二世俳優の木島さん。リオンくんは兄のように慕っていたが、木島さんからの性的なアプローチを拒むことが出来ず、何度か関係を持ってしまいます。因みに絡みについて明確なことはあまり書かれてはいません。
そんな木島さん、やっぱり再登場しますよね。しかし、リオンくんに対してのあれだけの執着と脅しをしておいて、意外とあっさり身を引くし、憑き物が落ちたからって、普通に謝罪していたのはちょっと拍子抜けしましたね。
リオンくん達に、何事も無いのが良いことだけど、木島さんにはもう少し痛い目やしっかりと反省している描写があっても良かったかなと思いました。
あと、大我さんとリオンくんの絡み描写はありますが、後ろを解す過程じゃなくて、既に解し終わってた地の文だったりしたので、ちょっとあっさりめで、少し物足りなかったなと思ってしまいました。
誰かに必要とされたい、愛情や人の優しさに飢えていたリオンくんが、大我さんの言動に一喜一憂する心理描写が、読んでいるこっちも、微笑ましいと思わされたり切ないとしんみりさせられたりしますので、是非とも読んでほしいです。
楽しみにしていた月村先生の新刊。推し先生の新刊はいいものだなぁ……大好きでした…!
愛されたがっているリオンが自分を保護してくれた大我に恋心を募らせていく様子が切なくて切なくて……
帯にある「恋心を悟られたら、傍にはいられない」がまさに!ですよ…リオンの気持ちに何度胸がギューッとなったことか…。大我はかなり好みの攻めでしたね…。口数が多いわけでもない、甘い言葉を言うわけでもないけど少しデレる。そのデレがたまらんのですよ!!
そしていつもさりげない優しさでそばにいる…野白ぐり先生の挿絵がめちゃくちゃに素敵で…お話にぴっったりでした!!アクコ付き買ってよかった
できることならずっと浸っていたいような優しさのあふれる世界観に、読み終わるのがもったいない!!まだここにいたい!wと思いながら最後の頁を閉じました。月村先生らしさにあふれる内容に、野白先生のイラストが新鮮で、発売前からワクワクしていましたが、予想以上に雰囲気にマッチしてて物語のイメージが広がりました。
華やかな世界から逃げるように迷い込んだどこか地方都市で、洋裁を生業としている仏頂面のイケメンに拾われた元アイドル…もうこの設定だけでもご馳走なんですけど、それぞれのキャラ設定が大好物すぎました(特に攻め!)。何考えてるかわかんない寡黙攻め、表情筋を無駄遣いしない仏頂面から稀に繰りだされる”殺傷能力の高いデレ”に、何度か悶えながら転げまわったことをお伝えしておきます。私は同作家様の”ロマンス不全~”が大好きなんですが、ちょっとそれに似たカップリングのバランス(無口×おしゃべり)なのが、またさらに好きに加点してます。なにせ、職人気質の男は背中で語る(っていう個人的な偏見)、愛情表現下手だけど要所要所できちんと行動で示す深めの愛、昭和のお父さん的な(←これも偏見ですけど)古風な攻めに、性癖をメッタ刺しにやられました…。さら~っとぬいぐるみ作っちゃうって死ぬかと思いました!w
そんな攻めの過去ネタもだいぶ萌えるんですよね。古のBL感あります。さらに、周辺の女子部がかわいらしくて好感度高めです。途中、麗子さんと一体化しちゃってました。全員善人みたいなこの地方都市の描写には夢があると思います。物語は受けさんが人生に絶望してるところから始まるんですが、人との縁を通して、不幸なのは自分だけじゃないって徐々に気づいていく、その場所で必要とされる役割を果たしながら、渇望していた愛情を自分から周囲に与えることで初めてその本質を知って、改めてちゃんと自分の人生を生きようとする、よくできた成長と再生の物語でもあるんだな~と思いました。
後日譚はなんぼあってもいいと思います。
本物のねこは出てきませんが、野良猫みたいにツンとしたり甘えてみたりする受けを、攻めが距離をうまくとりつつ手懐けていく、そんな素敵なお話です。
月村先生らしい、優しい作品です。
先生の作品にはよく登場する天涯孤独な受けですが、自分に自信がないながらも、これからは自分のために、自分の力で生きていこうと前向きに変わっていくところがとても魅力的でした。
攻めも「偏屈」に見えるけど根っこはとても優しくてかっこいい(野白ぐり先生の絵で更に魅力マシマシ)です。
リオンはとにかく愛に飢えていて、誰かに必要とされたい一心でアイドルになり、優しい先輩俳優に嫌われたくない一心で身体の関係を持ちます。
その木島との関係がスキャンダルとなり、リオンが一方的にストーカーしたのだと事実を捻じ曲げられたため、事務所を解雇されてしまいました。
居場所をなくし自暴自棄になり、自分の顔を傷つけてしまうリオンは本当に苦しそうで見ていられません。
大我は初対面こそ氷のように冷たかったものの、その後はずっとちゃんと優しいのです。
ただ同じ優しさでも、どうしたどうした?と常に気遣う優しさではなくて、リオンを放っておく、好きにさせておく、距離をとる優しさなんですね。でも、リオンが何をしてるのか、したいのかには、ちゃんと目を向けてるんです。
そのへんが「ねこ活」たる所以かと。
大我はクチュリエ(服を仕立てたりお直ししたりする仕事)として自宅で仕事しているのですが、手仕事をするひとならではなのか、生活感のある古い家のなかにもそこかしこに愛着とか、愛情が息づいてる感じがします。
リオンは掃除や庭の草むしりなど、居候のお礼として細々と手入れをするのですが、まんまとその居心地の良さに居着いてしまう、まさに野良猫のような可愛さ。リオンの居場所を作る大我のねこ活、大成功です。
大我の妻の登場には最初びっくりしましたが、正確には元妻で。料理の楽しさをリオンに教え、褒めて励まして、なんだかお母さんのようにリオンに愛情をむけてくれるのが自分のことのように嬉しく感じました。
そして麗子さんも本当におばあちゃんのようで、2人ですごす優しいひとときには本当に癒されました。
そしてかんじんの大我。
はじめのほうにも書いたけど、リオンとの距離の取り方が本当にうまい。見てないように見えて、リオンの気持ちまで見ています。
リオンの苦しみを知って、ウサギのぬいぐるみを手作りしてくれたところ、やっぱりいちばんキュンとしました!
リオンに似た可愛いウサギ。リクエストに応えてワンピース(表紙で着てる)ささっと作ってくれたり、手仕事する攻めに萌えます。
サイズの合わない指抜きを、首からひもに吊り下げて身につけてくれたり、かなりリオンのことが好きでしょう!という感じなんですけども。
でもリオンは、育っていく大我への恋心を一生懸命抑えようとします。
大我の過去を知ってしまったから、自分の思いは届かないと思い込んでいるからでもありますが。
まずは大我に迷惑をかけないように。
そして愛を得ようとして、自分を無くさないために。
他人から愛情をもらって自分を埋めるのではなく、自分で自分を愛そう、大切にしようと、自分のために生きようと頑張るリオンの成長には、とても感動しました。
前向きな気持ちになり、今後の生き方にも希望が見えてきたとき、リオンの前に木島が現れ、大我との関係をバラすと脅しをかけて関係を迫ってきます。
リオンはうまく隠して離れて行こうとしましたが、さすが大我、ちゃんと手懐けたねこの行方を知っています!
颯爽とホテルから助け出し、これからはちゃんと俺に言えと叱る大我。
勢い余って、大我が好きだと本音をぼろぼろこぼしてしまったリオンに、「愛おしいと思ってる」という大我の答えがどれだけ染み渡ったことでしょうか。
文字通り、リオンを愛おしむように抱く大我。
ものすごくリオンを大切に、大事に思っていたことが伝わってきて、最高に素敵でした。
有菜さんのことや、木島のことにもうまく収まりがついて、麗子さんに紹介してもらった料理のお仕事もぶじうまくいっていて、最後にしっかり安心させてもらいました。
人を、自分を愛することで、前向きに生きていくことができるようになったリオン。
大我もまた、初めて思い思われることで、同じように生きる幸せを感じることができたんだと思います。
愛する人の頼みとはいえ、有菜と結婚したところだけは頂けないと思っていたのですが、さいごに謝る場面も見られて、溜飲が下がりました。
(有菜目線で考えたら、気持ちの返ってこない苦しい結婚生活だったはず。でもその気持ちを昇華させて、離婚後は近しいものを亡くした同志として、大我のことを気にかける優しさをもつ、本当に強いひと)
彼らの日常に幸せがあふれますように。