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tabenaino ookamisan
文句なしの神評価です。
一冊完結でこんなに満足度の高いBL漫画に出会えることってそうそうないのでは?
一冊で”大人”名作劇場です。
お話はとってもやさしいおおかみ男さんと、
かわいそうな(はずの)純粋少年が何年も季節をともにしながら進んでいきます。
おおかみ男さんは、それはそれはその少年を大事に大事に
傷つかないように何年も愛でて育み、おかげでは少年はピュアなまま青年に成長します。
2人のやりとりや取り巻く絵本のようなキャラクターにきゅん。
お互いがお互いをだいすきで大切な存在。
しかし、少年が青年となったことで、運命の日が訪れる。
運命の日を迎えたうえで二人が進む未来は・・・?
読了後もふと読みたくなって何度も読み返している作品です。
電子で買って後悔はなかった名作品!
人外ものは苦手なのですが、この作品はとっても好きで繰り返し読んでいます。
優しさと愛に満ち満ちている一冊。
身体が大きく全身真っ黒、歯もするどく、恐ろし気な見た目のおおかみさん。
いけにえになった少年、その名も太郎、と暮らしています。
童話のような設定で、少年の名前が太郎。
最初から萌え満載の素敵な世界観なのがうかがえます。
いつか生贄として食べられることを覚悟して、大好きなウルと丁寧に暮らす太郎。
お互いを慈しみあっていることがわかるやりとりが心に響きます。
妖精、魔物、動物、森の中で暮らす2人。
道に迷って行き倒れた猟師、保護されて一時、3人で暮らします。
猟師の存在によって、2人の関係が、愛情が、より鮮明に浮き上がります。
お互いを想いあっているからこそ、一緒にいられないと泣くウル。
その言葉を聞いて最後に顔を見せてと泣く太郎。
覚悟の別離、そして年月が経ち、覚悟と決意をもってウルのもとに帰る太郎。
何度も涙しながら読み、最後には号泣でした。
きれいで優しくて素敵で、何度も繰り返し読んでいる大好きな作品です。
この世界感、めちゃくちゃ好きです。
赤ずきんちゃんがベースにあるとかと思いますが、また全然違った印象です。
オオカミさんのお口が迫力あってわざと怖くしてちょっとドキドキするのですが、常に愛を感じられて本当に幸せな気分になれます。
旅人さんの登場で少し変化が訪れて、まさか百年以上?時が経っていたとは!ものすごく腑に落ちました。人間のままだとどうしても先にすぐ死んでしまうから、別れがきてしまうので、寂しいなと読み進めていたのですが。とても自然に時が流れていくので違和感が全くなくて。
とても可愛らしいお話です。
これぞ、童話BLという感じの赤ずきんちゃんとか美女と野獣とかヘンゼルとグレーテルとかを優しく甘く煮溶かしたようで、ちょっぴり切なくて、最後はほわっと心が温かくなる、そんなお話でした。
狼男ウルが人間の太郎を大切に育てた理由が切なくて泣けます。
表紙から獣姦!?と思いがちですが、ウル、イケメンの人間の姿になります。
獣姿のままハグやキスのような描写はありますが、いやらしい表現ではなく、親子の親愛を感じるような描写です。
過保護に育てられた太郎が大きくなるに連れて自身の身体の成長や芽生えてきた感情に気づく瞬間の表情がとても可愛いです。
優しいタッチで描かれる絵にとても癒されます。
ウルと大人になった太郎の体格差が良いです。微エロ、という感じの性描写もあります。
心が優しくなれるお話です。おすすめします。
以前よりよく目にしていた作品。試し読みが面白かったので読んでみました。初読み作家様です。
アワード受賞作ですね。
生贄として森に捨てられた太郎と、森の奥に住む狼男ウルの、愛情あふれる生活と、太郎の成長を描いています。ファンタジーですね。
絵がとても繊細で美しいです。動物たちや森の風景などが、繊細なタッチで大変美しく描かれています。ウルはリアルな狼顔で強面ですが、小さいコマでは可愛いお顔になるのでほっこりします。
ウルは強面だけど、太郎をめちゃくちゃ溺愛していて、口調も可愛らしくて、お茶目なところもあって、すごくギャップ萌えがあります。嬉しいとふさふさの尻尾をブンブンするの可愛い。
太郎は小さい時にウルに拾われて、「大人になったら食べるため」と言われながら、ウルに大切に大切に育てられています。
ウルはずっと狼顔なのかと思ってたら、いきなりすっごいイケメンの人間に変身したので、嬉しい誤算でした!たまーに変身してくれて、めちゃくちゃカッコよくて萌えます♡
妖精や人魚、一角獣なども出てくるファンタジックな世界で、二人のほっこりした生活が描かれていきます。
やがて太郎が成長し、思春期くらいの年齢になると、ウルを男として意識しだすようになります。「食べていいよ」とウルを無自覚で煽るのが、なかなか官能的です。ウルは耐えるのが辛そう…。
終盤ウルが泣いて偽りの言葉を伝えるシーンは、こちらももらい泣きしてしまいました。
BL的展開はゆっくり進みます。
二人の愛は、初めは家族愛だったものが変化していきます。終盤は大変胸キュンかつ切ない展開ですが、素敵なラストで、読後は幸せな気持ちに包まれました。
本編には濡れ場なし。
書き下ろしで二人が結ばれます。短いですが甘々で最高でした♡
獣顔キャラに苦手意識を持っていましたが、読んでよかったです!素敵な作品に出会えて嬉しい♪
DMM購入 修正必要箇所なし
先生の代表作。さすがに素晴らしい。
内容は、森の狼男に捧げられた小さな男の子の「生贄生活」。
口減しで生贄になった太郎。
あまりにも小さくあまりにも痩せて。
狼男は太郎があまりにも不憫で「大きくなったら食べるよ」と言いくるめて、献身的に「育児」する。慈しむ。
太郎は屈託なく「いつ食べてくれるの?」
でも読者にはわかります。
おおかみさんは太郎を食べる気なんて全く無いこと。
優しい狼男と可愛い太郎の暮らす毎日は、も〜う可愛くて可愛くて、切なくて切なくて。
で、かわい切ない〜と思いながら読んでて、終盤に来てハッとした…ギョッとしたと言った方がいいかもしれない。
だって。
百年経ってる…って。
やっぱり「生贄」は成立していたじゃない…って。
もう太郎は人間の世界の住人じゃない。
ここがグサッときちゃった。
だからちゃんと2人が結ばれてジーンときました。太郎には帰るところなんてないんだもん。
可愛い〜と見せかけてまた別の切なさが潜んでる。そんな作品だとわたしは思う。
思ったりも微妙でした、ごめんなさい。評価が高いのはわかります。
おとぎ話風の物語と小石川さんの絵がとても合ってはいるのですが、若干動きが少なく躍動感にも乏しいので読んでいる途中で眠たくなってしまいました。
ディテールなどは好きなので相性の問題だと思います、他作品に挑戦してみたいです。
おおかみ男のウル×生贄の少年の太郎。
おおかみ男が自分への生贄として捧げられた少年を溺愛して大事に育てるというお話です。おおかみのウルは「いつか食べるために育ててる」と言って溺愛しているのですが、本当はいつか自分の元から離れて人間の世界に戻すため、太郎は本気でウルを愛していて美味しく食べてもらうことを望んでいます。
世界観がかわいらしくて切なくて何度読んでも泣けます。
主人公2人がお互いを深く想いあって、それでもいつか別れが来ると思いながら生きている姿にきゅんとしました。
先に読んだ『獣王陛下と砂かぶりの花嫁』もモフモフ溺愛攻めで大いに萌えさせていただきましたが、本作の溺愛具合も非常に良かったです。
生贄の痩せっぽちな少年太郎を何から何までお世話して大切に育て、食べるためと偽り教養などもつけさせる献身にはトキメキましたし、大きくなったら離れなくてはならないという切なさもgoodでした。
太郎がじわじわと成長していく様をウルと一緒になって見届けた感もあり、あんなに可愛かった太郎が立派になって…とウルウルしてしまいました。
ウルのコミカルな動きの部分や、タヌキたちの会話も楽しくてクスッとなれたりとても癒し度の高い作品でした。
読んで良かった!
装丁も絵もとても綺麗でまるで童話の絵本のようですね
。
これは何度も読み返す本になりそうです。
狼の神様の生贄にされた太郎。
だけど狼のウルにそれはそれは大事に育てられて。
軽い!細い!食べるところがない!って。
美味しく食べるためだよって歌や勉強や肌のケアなど手厚く世話をされて。
太郎には誰よりも幸せになって欲しい。いつか森を出て人間界で暮らすべきだとの葛藤に苦しむウル。
とても素敵なお話でした。
ウルは人間の姿にもなれて。神様なのは本当なのかな?太郎が森に来て100年経ってたって。
太郎も生贄の意味を知り…。
すごく想像を駆り立てられるお話ですね。
ウルは太郎に会うまでどうしてたんだろう?今までも生贄ってあったのかな?
行商人も年を取らないのかな?
太郎の成長はゆっくりなの?
何度も読み返して楽しみたいと思います。
あまりのレビューの良さにドキドキしながら読みました。
語彙が追い付かないのですが…全て綺麗でした。
童話をモチーフにした作品は初めてです。
本当にBLの間口の広さに驚きです。
絵とストーリーがバッチリ合っていて1枚1枚読むのが勿体無かった。
生け贄として差し出され、狼男に育てられる太郎。
太郎は自分を美味しく食べて貰うために知識や肌のケアを念入りにしていて可愛い。
結構本気でやってます。私より女子力高過ぎ。
狼は美味しく食べる為と説明してますが、本音は太郎の為に。
考え方が違うのですが少しずつ解かされていく丁寧な描写が素晴らしい。
人間になった狼があまりに美形過ぎて、こんなにお綺麗な男性と狼のデロ甘々なギャップ最高でした。
上質なBLだと思います。心が浄化されました。
前回の毛玉はどうしても女性に見えてしまい苦手でしたが、今回は絵柄もピッタリ嵌まって気持ちいい。
評価の高さと良作だという噂をよく耳にするため、購入しました。
BL作品というよりファンタジー映画を視聴したような、そんな不思議な読後感があります。
狼男のウルと
彼に生贄として捧げられた太郎のお話。
口減らしの一環として捧げられ、何もできない痩せぎすの幼児だった太郎を
「美味しく食べるため」と言いながら、優しく暖かく慈しんで育ててきたウル。
太郎に危ないことはさせず、森の中の危険から体を張って守ろうとするところにウルの溺愛っぷりが窺えます。
一角獣や精霊、雪男など様々な存在が取り巻く森の中。
そんな森での2人のちょっと不思議で、でもとても暖かい日常が丁寧に描かれています。
素朴な絵柄が作風に合ってて素敵でした。
ウルが太郎を大事に大事に育てた理由。
他の沢山のレビュアーさんが仰っているのもあり、割愛しますが本当に愛情がこもっていて思わずウルッときます。
その理由を知ったうえで、「大人」になった太郎が選ぶのは………。
感動のラストシーンでした。
ウルが狼の形を取っている理由、そうなった背景の説明があまり無く戸惑ったのと、
あとラストにかけての描写がちょっと駆け足気味だったのでもう少しじっくり見たかったなあと思うシーンもあったのが少し引っかかりつつ…
本当に心にグッとくる素敵なお話でした。
オススメです。
人外モノは苦手というほどではないけど、特に興味はなかったのですが、ツイッターのフォロワーさんが人外モノ苦手だけど本作をおもしろかったとツイートされていたので興味を持ち読みました。
まるで童話のようなお話でした。
精霊や人魚や一角獣が出てきたり、時の流れが違ったり?
子どもの太郎がとてもかわいい。
成長するにつれ色っぽくなっていくのが萌えでした。
ウルが太郎に過保護で溺愛しお世話しまくるのが微笑ましく。
愛し愛されている存在なのだなと。
それでもウルは太郎のことを思って、太郎はいつかは森を出なければならないと、お行儀や教養まで身につけさせてあげるのがすごいなぁと。
ウルが元はどんな人だったのか気になりました(元は人間ですよね。たぶん)
一度は人間の世界へ戻った太郎だけど、またウルのもとへ戻ってこられてよかった。
すっかり大人になったということだし、ウルも今度は太郎を受け入れて、甘々のハピエンでよかったと思います。
ただ、ウルが狼から人間の姿に変わる途中の顔がちょっと怖かったですw
獣人ものは避けがちなのですが、獣人苦手な方もこれは良かったと言ってたのとBLアワード作でもあるので読んでみました。
評価に違わぬ優しさと可愛らしさが溢れる素敵なお話でした。
太郎を想い溺愛するウル、真っ直ぐ健気な太郎、2人の微笑ましいやり取りに森の生活がさらに心を和ませます。
いつ食べてくれるの?という問いかけが、いつしか性的な意味も加わってドキドキ。
あー良いお話…と浸っていたかったのに、後半の駆け足、詰め込みすぎで読了感は微妙なものに…
なぜ狼男だったのか、100年経っていたのかはファンタジーなので突っ込んじゃいかない部分であり、100年はそれだけあっという間で濃密な素敵な時間だったということだろうけど。
なぜ太郎は森に帰ったのか?再会して、体を繋げたのか?お互いに忘れられなくて特別だからなんでしょうけど、イマイチ盛り上がり、2人の思いが溢れてる感が弱くて、とりあえずBLだからエロシーンいれました?と斜めに読んじゃいました(ごめんなさい)
本当はやっとやっと結ばれて良かったね……と思うとこだと思います。
狼男なのも意味があったのかな。真実の愛で人間になるのかな?とかベタなことを考えてしまったので余計に気になってしまい(突っ込んじゃいけないと言いましたが!)
なんだか納得できない、物足りない気持ちになっちゃいました。
ふわふわ心地よい素敵な作品なのには確かで、最後のおまけエピソードは本当に可愛くて可愛くて、とっても愛おしかったです。
小石川さん、よく考えるとモフモフが多いかも。
この作品は、ひたすら愛しくかわいい二人を愛でるのが吉です。
狼のいけにえになった少年。しかし狼は、いつか君を食べるといいながら、それはそれは大切に少年を育てます。
森の中で、動物や妖精、様々な神などに囲まれながら、二人で紡いでゆく日常がなんともほほえましいです。
やがて少年は大きくなり、狼は広い世界に送り出すため、愛しい気持ちを抑えて少年を人間界に戻しますが。。
狼の神様と少年のカップルで、ほぼ最後までHはありませんが、むしろなくてもいいと思わせられる作品。
本当に番になったとき、イケメンに変身してしまう狼さんが素敵。
なんでしょう、この感動は…。
雷に打たれたようです。
本当に絵本を読んでいるような気持ちになりました。
森の中は童話の世界。
赤ずきんや人魚姫、美女と野獣などを彷彿とさせます。
妖精や一角獣、人魚に精霊など、ふわふわしてファンタジーな登場人物たち。
その中に人間の少年、太郎がいい意味で生っぽく、生きている、成長している姿が描かれています。
少年が大人になっていく過程が素晴らしい。
大人になるにつれて狼が心揺れるのも致し方ない。
だって太郎ちゃんたらあんなに可愛いんですもの!
好き好きオーラ、食べて食べてアピールがすごい。
そんな太郎ちゃんを手離す理由は、愛するがゆえに『人として』幸せになってほしいという願いですよね。
食べてしまいたいけど、食べてはいけないという葛藤。
本当は離したくないのに、心を鬼に(狼に?)して拒絶する切なさ。
それを太郎ちゃんは突然の別れで飲み込んで、大人になって好きな人のところへ帰ってくる。
ラストはプリンセス童話のようにハッピーエンドです。
神様の睦合いで森はこれからも豊かに季節を迎えることでしょう。永遠に…。
ストーリーと絵柄、描写も素晴らしくマッチしており、本当に絵本のようでした。
怖い狼と可愛い太郎ちゃんの対比、静かな森の舞台に生き生きとした生命たち。
穏やかと不穏のアンサンブル。切ない別れから幸せな再会へのカタルシス。
絶妙なバランスが、美しく繊細で、ときには力強く、ときにはコミカルなタッチで描かれています。
大判のハードカバーで重厚な金箔の装丁で出してほしいくらい、世界観の素晴らしい作品でした。
普段なら絶対手が伸びないタイプの本なんですが、試し読みの攻め狼があまりに可愛くてポチっちゃいました。しっぽブンブンで喜ぶ表情豊かな真っ黒狼がもう最高でした!!!
生贄に捧げられた太郎くんは、境遇的に悲惨なはずなのに、狼さんのおかげで明るく素直なよいこに育っていきます。無垢なままなのが過保護な教育の賜物って感じで、愛されてるのがよく分かって良かった~。
ウルは太郎といるときはずっと頬を染めてて、ちょっとしたことですぐしゅんとするんですけど、太郎より何倍も大きな体を丸めて落ち込む様子がなんかたまんないんですよねw応援したくなるし泣けてくるし切ないんだけど、ちょっと面白くもあったりしてw
狼男に関する設定は明かされないとこもあってよく分かんないままですが、まあなんでもいいかなって思える。細かい事とかどーでも良くなる、穏やかな癒し空間が出来上がってる。
電子おまけの4コマが可愛すぎて、永遠に続けてくれないかなって思いました。大好きだ~!
電子書籍で買ったんですが、これは失敗。
買うなら、絶対紙がいいやーつ!印刷の線とかがたまらなく映えるだろうなぁ…データで見るべき絵ではないと思いました。
こういう世界観嫌いじゃない…というか、いっぱいちゅき!
でも、BL…なのかな……?一応、描き下ろしでは体繋げてるけど、ブロマンスでもよかったような…。
雰囲気と世界観が最高に萌える、童話系BLの最高峰。
将来、同性愛が当たり前に認められる社会になったとき、中学生の課題図書にしたいくらいなんですけど、この良さはある程度育たないとわからない気もしてる。
大人になったからこそわかる作品の良さ。
あたたかい世界観。
最後、ウルと太郎を取り巻いていた環境に気づき、物語の核に触れたとき、本を抱きしめずにはいられない。比喩ではなく。ほんとに抱きしめたくなる。
それほどまでに、この作品には人間が大切にしてきた心や愛しさが詰まっている。
エロ殆ど無し、とても綺麗な御伽話BLです。
無邪気な太郎を愛してしまった狼は、太郎を食べることが出来なくなっちゃった。
太郎にとって、善い人過ぎる狼。
「生贄として森に捨てられた人間の子ども・太郎は、大きくなったら大好きなウルに美味しく自分を食べてほしいと願う。
森の奥に住む狼のウルは、痩せた人間は美味しくないと言い、太郎に美味しいご飯を食べさせ、きれいな洋服を着せ、怪我の一つもしないように、「可愛くなあれ」と、大切に大切に育ててくれた。」
実は、太郎をウルが育てていた訳は、不憫に思う太郎を何時か人里に戻してやる為だったなんて、ウルの健気さに心が震えてしまう。
「太郎」の名前に意味が有るのかもしれない。
太郎が里に帰ると、あれから100年過ぎていた・・・この作品は、赤ずきんと浦島太郎の合体版?
そして、太郎が選んだ自分の人生は・・ハッピーエンドでオシマイです。
表情の描写が丁寧で、妖精が居たり、精霊が居たり、万物に心が宿っていることを描いている綺麗な作品。
描写がとても美しい。画力高い。
人生の節目は、こんな綺麗な作品を読んで心を洗うと良いと思った。
最近ケモにハマり、獣人BLを同人商業問わず読み漁っていました。
その中でも、「何で今まで読んでなかったんだ!」ランキングベスト1位です。
いや、むしろBLとかそういう括りに閉じ込めるのがもったいないくらい、いろんな人に読んでもらいたい。
泣きたくなるくらい温かくて、愛に溢れてて、誰かを大切にする難しさと切なさを感じさせる、そんな本です。
可愛い、大切にしたい、だから食べない。
でも太郎は魅力的に育っていく。
そして、ウルに「食べないの?」
と聞いてくる。
「食べる」の意味も知らないくせに。
ウルが「おいしく食べるため」にやっていたこと全部が、
太郎を自分の元からいつか逃がすためのことだった、
つまり、「食べないため」にやっていた、という
パラドックスが、非常に胸に来ます。
ここで太郎の優しさと敬愛に甘えて「食べる」こともできないわけじゃない。
けどやっぱり、太郎の生きるべき世界はここではない。
そのウルの優しさが随所に見られて無性に泣きたくなります。
(※以下結構なネタバレです)
実はこの穏やかで不思議な世界は時間の流れ自体も穏やかで、太郎は長い長い間この森で過ごしていた、ってことがわかります。
震災、戦争、太郎を危険な目に合わせたくないウルは、まだ今じゃない、今はこの森の方が安全だ、とその時を先延ばしにしてくんですね。
でもそれも勿論本心だろうけど、そこには太郎とまだ過ごしていたいという気持ちを正当化している部分もあったんじゃないかと思うわけです。
ああ、今は危険だから、まだここに置いておける、と。
そして太郎も太郎で、ウルと二人の生活が大好きでずっと続けばいいと思っていたために、春をいくつ迎えたかなんて数えていなかった。
でも、終わりは突然訪れる。
永遠に続くかと思われた二人の生活も、一瞬で太郎の目の前から消えるんです。
「一瞬の永遠」、そんな言葉が脳裏にふっとよぎりました。
ど、ど、どうなっちゃうのこれから?
と泣きそうな(てかもう泣いてる)私をよそに、聡明で教養深い太郎は周りから好かれる青年に成長します。全てウルの結晶。ウルが太郎に与えたもの。生きていく術を、ウルは太郎に全部教えていた。
そう、このまま太郎は人間の世界で生きていくことができるんです。
つまりは、今までは太郎の意志は関係なく、ただウルの意志で全てが進んでいたけど、今の今、ただの青年となった太郎は、自分の意志で未来を選ぶことができるわけです。
森の中ではなれなかった、本当の意味での大人、になれた太郎。
太郎が選んだ未来、それはーー。
滂沱の涙なしには見られません。
綺麗な世界観と綺麗な絵の相乗効果で
ファンタジー映画でも見ているようでした。
評判が大変良いの、納得です!!
人外ものとしてはこれ以上ないほどのハッピーエンドで、ほとんど誰も傷つかない幸せに溢れているのに、ポロポロと泣いてしまった。
お伽話とBLが絶妙な配分で、不思議は不思議のままに、それぞれが溶けあっています。柔らかい雰囲気の中に少しずつ毒を潜ませながら、なお優しさは失わない。その毒を知ることが、無事に生きていく上では重要なんです。そして大人にならなくては。大人になって、太郎が自分であの世界にとどまることを選択したということが素晴らしい!あのまま離れる期間がなければ本当の意味で大人にはなれなかったのね。
表紙の印象から、獣人BLかな?ぐらいの知識で購入しましたが、期待をいい意味で裏切られました。
生贄で狼のウルのもとにやってきた太郎。ウルは太郎を自分の子どものようにあたたかく、優しく育てます。2人の住む場所には人魚や妖精がいたりファンタジーな雰囲気満載です。
ウルの太郎を思いやる優しさが、逆に太郎の気持ちを傷つけて涙なしには読めませんでした。
赤ずきん、キツネのお客様、美女と野獣。いろんな物語を彷彿とさせるような、愛するとは何かを考えさせられる絵本のようなとても素晴らしい作品でした。
たくさんの人に読んでもらいたいです!
〖DMM電子書籍〗
修正 : -
カバー折り返し : 著者コメント
カバー下 : あり
帯 : なし
裏表紙 : あり
カバーデザイン : コガモデザイン
電子限定特典 : 4コマ漫画「溺愛-生け贄時代編-」「太郎の勝ち」「うわき?-花嫁編-」「どっちが好き?」
備考 :
四言 : “神”の評価じゃとても足りない。“いいね”ボタンがあったら何万回でも押したい。この先何度だって読み返すって断言できる。この気持ち、読めばわかってもらえるはず。
〖紙媒体〗
未読
初読みの方でしたが、美しい絵とストーリーに引き込まれました。大人になったら食べてもらえる、美味しくなると信じていた生贄の太郎。太郎をでろでろに甘やかすオオカミ男のウル。他にも妖精や人魚などまるでおとぎ話。ピュアな太郎は、それはもう大切に育てられます。足の先から頭のてっぺんまで手入れをされ、可愛くて丸呑みしたいほど溺愛。そして、ウルが大好きなとっても良い子。読めば心があたたかくなります。この二人のこれからをもっと見たいです。
生贄として狼に捧げられた人間の子供と、その人間を大切に育ていつか自分の元から逃げ出してほしいと願う優しい狼の話。
まるで美しく切ない童話を読んでいるようでした…とても好きです…!!!
「おとなになったら食べちゃうんだって」
ってセリフが作中にあるんですが純真無垢な少年からこの言葉が出てくるのはとても残酷に思えます。
しかし当の本人はそれが心から幸せだと思っている…
このコマすごく怖いなって思いました。笑顔の太郎が怖い。ゾクッとします。それだけ絵で訴えるものがある。受けは自分には食料としての価値しかないと思っているから、それなら自分が食べられることも厭わず狼の糧になりたいと願う。なんて健気で悲しい願いでしょうか…。
基本的にはとても可愛いお話ですが、シリアスダークな一面もチラリと垣間見えてとても好みの一冊。
ストーリー、また物語と絵柄のマッチ具合、文句なしです!
…しかし、しかしですよ、ここまで表紙から受ける印象とお話を読んでの印象に乖離があるのはもったいない。このお話が好きな層にちゃんと響く表紙と帯が付いていれば…と少し残念に思いました。
異種族BLで生贄系は多々あります。
どれも切なくてとびきりのハピエン
(ハピエンじゃない作品は私の読んだ中ではなかったような…)
を迎えますが、この作品もとても素晴らしい愛のお話でした。
切なくて優しくて綺麗。
森の精霊や他の動物も素敵でした。
生贄の少年・太郎は痩せてて小さくて
「食べるとこがないから」と言って
狼のウルは彼に食事や服や教育など、とびきりのものを与えていた。
それは太郎を食べる為の事ではなく、いつか迎える最後の時の為。
ウルさんと太郎の切なくて拙い恋が
甘い甘い愛に変わっていく事で
とっても幸せな気分になりました…尊い✨
そしてウルさんの人型がカッコよすぎてもうダメ萌える←
こういう作品は初めて読みましたが、童話のような、とても素敵なお話しでした。絵も綺麗ですし、すっかりストーリーに引き込まれてしまいました。こんなBL作品もあるんですね。
BLを読み始めたのはまだ最近ですが、色々な作品があるんだなぁと、改めて思った作品の一つです。気になるけど、まだ読んでないという方は、ぜひぜひ読んで欲しいと思う作品です。
個人的には、続編のようなものも読んでみたいです。何度も読み返したくなるので、また最初から読もうと思います。
とってもとっても素敵なお話でした。ピュアの塊に押しつぶされそうです。そして号泣。
心が洗われました。
なんと初読みの作家さんでした。過去作振り返ります。
作画も綺麗で読みやすいです。
まだまだ2人の物語を読みたいのですが、番外編やってくれませんかね。。。
生け贄から晴れて花嫁になった後の幸せな日々のおすそ分けください。
ちなみにちるちるのくじでhonto1000円が当たりまして、他のBLといっしょに使わせて頂きました。
今回は森の奥深くに住む狼男と生贄に捧げられた少年のお話です。
生贄として攻様に捧げられた受様が攻様と幸せになるまで。
とある場所にある森の奥深くには恐ろしい怪物が棲んでいると言われ、
受様は怪物に捧げられる供物の1つ、生贄として森に置き去りにされた
子供でした。
受様は幼いながらも自分が怪物に食べられる事を理解していましたが、
現れた怪物とは綺麗な金色の瞳と優しい声をもつ狼男である攻様でした。
攻様は手足に傷を持ち細っこい受様を抱き上げるとそのあまりの軽さに
わなわなと震えだし、森の中のお屋敷に連れ帰って攻様にいろいろ食べ
ました。
攻様は「受様はぜんぜん食べるところがない」と言い、今まで受様が食
べた事の無いようなお料理を食べさせてくれます。そして勉強やテーブ
ルマナーばかりか歌や踊りまで教えとくれるのです。攻様はそれらを
受様を美味しく食べる為の下ごしらえみたいなものだと言います。
その上、受様が危ない事をすると叱った上でギュッとしてくれたり、危
無い目にあっていないかと、いつも心配したり、助けたり、見守って
くれて「大人になったら美味しく頂く」と言います。
受様はお風呂に入る時、山羊ミルクと蜂蜜の入浴剤、天然塩のスクラブ、
きゅうりのパック、アロエのローション、蜜ろうクリーム、椿油等々で
美味しくなるように下ごしらえに勤んでいますが、いつになったら攻様
のいう食べ頃の"大人"になるのかわかりません。
大好きな攻様に美味しく食べられたい♡
果たして受様の願いは叶うのでしょうか!?
雑誌掲載作をまとめてのコミックス化で、赤ずきんちゃんをベースにし
た神格化した狼男と生贄の少年のファンタジックな恋物語となります。
第1話を雑誌で読んだ際にお伽噺のようなファンタジックで繊細な世界感
がとても素敵で、可愛いお話だなぁ♪とちょっと気になったお話でした。
お口を開けると正に"獣"なこわ~いオオカミそのものな攻様なのに、食べ
られるために捧げられた"生贄"の受様を猫可愛がりしてたり、最後にハン
サムな男の人になって「逃げだせ」なんて言ってて秘密の匂いプンプン♪
雑誌は追っていませんでしたが、まとまったので続きを読もうと手にしま
した。期待通りにMYツボをバシバシ刺激して頂きました。
2話目は声変わりし始めた受様と蓮池の人魚のお話、3話目は一角獣を追っ
て森に入った猟師のお話、4話目は人間姿の攻様を雪男だと思うお話、5話
目は吹雪で迷った行商人のお話へと続きます。
攻様は長い時を生きていて神格化していて、受様を大切に慈しみながら
100年もの年月を共に過ごしてもなお、いつの日にか人の世界へ返そうと
思っていたのです。そしてある冬の日に攻様の屋敷を訪れた行商人に受様
の後見を頼みます。
人々から怖い怪物と言われていた攻様にとって受様は儚くてか弱い存在で、
守ってあげなくてはならない存在で、一途に慕ってくれる可愛い存在で、
何物にも代えがたいほどに愛しい存在であり、攻様が一番恐れたのはいつ
か受様を傷つけてしまうだろう自分自身だったのです。
受様を大事に大事にする攻様の言動にきゅんきゅんさせられてきたのに、
「きみのことなんてあいしてなかった」と言い、「いつまでたっても
やせっぽちでおいしくならない」と受様が結んでくれたリボンを外して
「出ていけ」と言うシーンは最高でした (T^T)
ここまできてハピエンじゃなかったら許さん!! 的な感じでしたが、エン
ディングへの落としどころも見事でとっても素敵なファンタジーでした♪
幼い受様を心配して樹の影から見守る攻様とか、攻様のふっとい指を受様
がきゅと握ってるとことか、コミカルシーンもとっても可愛かったです。
初めて読んだ小石川あお先生の作品です。
小石川あお先生は絵が綺麗で、コマ割りがスッキリしているので読みやすいです。
森に住むおおかみの神様のウルと生贄に捧げられた人間の子供 太郎のお話。
100年前に森の怪物の生贄として家族から差し出された幼い太郎。
森の怪物として恐れられていたウルは、ガリガリの太郎を見て「軽い!細い!!ぜんっぜん食べるとこない!!!」と憤慨します。
ウルは生贄の太郎に美味しい食事と素敵な洋服を与え、豊かな教養を身に付けさせ、惜しみない愛情を注ぎ、大切に大切に育てます。
何日も何ヶ月も何年も、太郎はウルとタヌキの佐助と小太の他に森の動物達や妖精と穏やかな日々を過ごしていました。
そして、太郎はずっと望んでいるのです。
自分が大人になったら生贄としてウルに食べられることを…。
いや~、素晴らしいです!!
全腐女子の皆さまに読んでいただきたい!!
それぐらいクオリティの高い作品だと思います。
舞台は昔の日本のとある田舎の山なのですが、ウルが住むお家や調度品、衣類までも全て西洋風です。
そして、ウルの山にいるのは妖怪…ではなく、森の妖精やユニコーン、人魚達です。
普通なら違和感を感じる組み合わせも自然と受け入れてしまうのは、小石川あお先生の絵柄とストーリー構成の賜物だと思いました。
赤ずきんちゃんを彷彿させる童話のような世界感をBLと融合させており、読みながら思わず唸ってしまうほど見事な出来栄えです。
さらに、第1話~第6話までの各扉絵とタイトルも素敵ですよ。
ウルは太郎を心から溺愛しており、また太郎もウルが大好きです。
しかし、その2人の暮らしは永遠には続きません。
物語の途中では、自分の声変わりに戸惑い、人魚の愛の行為を目撃してしまった太郎がゆっくりと成長する様子が描かれています。
幼かった太郎も少しずつ思春期に入り、こころとからだのバランスが変化していきます。
そんな時に、森の妖精から「生贄」の本当の意味を聞かせられました。
「生贄」とはウルに食べられることではなく、ウルの花嫁になることを意味するのです。
全体を通してウルと太郎の心理描写が丁寧に描かれており、冒頭から物語に惹き込まれます。
そして、ウルがどれだけ太郎を大切に想っているか、どれだけ愛しているかが手に取るように伝わるので、読んでいて何度も胸が詰まりました。
もし、太郎を自分の花嫁にすれば、太郎はずっと森に囚われることになってしまう。
ウルは「いつか自分のもとから逃がそう」と考えていたのでした。
そのために、太郎が小さい頃から教養や知識を身に付けさせていたのです。
しかし、別れは突然やって来ました…心の準備も出来ないまま。
ウルも太郎もどんなに辛かったか(泣)
とくに、ウルは太郎を突き放すために泣きながら嘘を言います。
「きみのことなんて あいしていなかった」
太郎が幸せだったらそれだけでいい。
ウルのたったひとつの願い。
でも、太郎の幸せはウルと一緒にいること。
それ以外は何もいらない。
描き下ろし『ぼくを愛したおおかみの事。』
2人が再会したあとのお話。
初めて結ばれるウルと太郎に感動を覚えます。
個人的には、離れ離れで暮らしていた2人の数年間を見たかった(泣)
ウルは毎日のように山の麓の太郎に想いを馳せ、太郎は山にいるウルに何度も会いたいと思ったに違いありません。
いつか番外編で読めたら嬉しいです。
溢れる愛情と優しさが詰まった珠玉のラブストーリー。
読み終わった後はただただ幸せに浸れます。
人の姿をしたウルがめちゃくちゃイケメンで眼福にあずかりました♡
ロマンティックな甘さの中にちょっぴり切なさも味わえる素敵な作品です。
生贄として捧げられた少年・太郎をいつか『食べる』ために大切に、慈愛に満ち満ち、過保護が過ぎるほどに傍に置き育てている黒い狼男のウル。
はじめはウルがぜんっぜん食べるとこない!!!と言うほど小さく、か細い身体だった太郎が華奢なラインはそのままに、声変わりをして体つきが少しずつしっかりとしてくると共に心も次第に成長を遂げていく過程が巡りめく年月の移ろいを通じて描かれていて、世界観が、描写が、繊麗で美しく惹き込まれます。
ウルの姿もリアルな狼の姿と太郎にデレデレでコミカルなテヘペロ姿だったりの振り幅もかわいいですし、人型には見惚れてしまいます。
ウルの深い深い愛情と、太郎の清廉で綺麗な心。
物語全体に漂い溢れる愛おしさと優しさと…
ふたりだけの楽園で過ごし重ねてきた時間の尊さに胸が締め付けられ涙が零れました。
穏やかで、切なさもはらんだ良質なファンタジーBLでした。はあ〜、とっても素敵なお話しでした…。
ふたりでいつまでも永久に永遠に幸せに…。
もうなんかすごくいい。
すべてがすばらしい。(語彙力)
まず絵が素晴らしい。
森に生きとし生けるものたち、そして人魚や妖精たちの絵画的な美しさ。
「怖い」おおかみさんのおどろおどろしい姿をきちんと描くことができる画力。
(次第におおかみさんの狼姿もイケメンに見えてくる・なんて表情豊か!)
視覚を楽しませてくれるという漫画の力というものが最大限に生かされてると思います。
恐ろしいとされているおおかみさんの心根は本当にやさしくて、なんていうのかな、おおかみさんと太郎の暮らしぶりはこのうえなく満ち足りていて「全てがここにある」って感じ。
お手製のすみれの花の砂糖漬けとか、そういう細々とした描写がなんかもうたまらんていうか。そんなの作れちゃうおおかみさん、好きとしか言えないというか。
とにかく真綿でくるむように大切に大切に太郎を慈しむおおかみさん。
彼の細やかな愛情がページの隅から隅まで満ち満ちていて微笑ましい。
そして時には切なくて、愛するがゆえに手放そうとするシーンでは、涙、涙‥‥。
電子限定のおまけは4コマ漫画が4つなんですね。
もうその過保護な溺愛っぷりが笑えて仕方ない。
完全にギャグ漫画の域の溺愛なんです。
小石川あおさんって、泣けるところと笑えるところがちゃんとあるので好き。
あ〜なんかほんと良かった。
こういう心が優しくなるようなお話、今の時期だからこそなおさら癒されるし、求めていた!という感じ。
小石川あおさんは「ご主人さまとけだま」もすごく良くて、先日読み返したばかりなんですね。
で、2017年を最後に新刊がなくて寂しかったので、久しぶりの新作を読めてほんとーにほんとーに良かったです。
2020年上半期の中で個人的にベストです。
どういうわけか、「Beauty & Beast」をモチーフにしたBLは多い。さらに「赤ずきん」が好きな作家さんも多い。これはそれらを絶妙に掛け合わせた様な趣き。
狼のウルはいわゆる獣人では無い。普通に恐れられる山の狼。
太郎は生贄として供えられた子供。「いつか食べられる」と思わせておきながら、狼は幼ない太郎を可愛がり、慈しみ、大切に。それはもう大切に育てる。
太郎の方も自分は「いつか食べられる」のだと思いながら、それまでその時が来るのを待っている。
BL的には、それはいつか凌辱、というか。抱かれるんだろうな、と匂わせていて。
おそらく太郎も子供ながらそれに気付いているんじゃなかろうか?と、期待もさせるんだけど。
そうでも無い。人並みに教養を付けさせながら、教育を施されている太郎は無知では無いがウブなのだ。
愛されたいとモヤーッと願いながら、あまりよくは分かってなさそうなのだ。
狼の方の苦悩はそれよりも大きい。いつか太郎が自分の元を離れて生きて行くその日まで。
太郎を一人前に育てようと、覚悟している。監禁して凌辱しようだなんて考えてもいない。
この狼の無償の愛を想うとき、号泣せずにはいられない。狼の孤独。
人々に恐れられ、忌み嫌われ、それでいて山の神だと奉られる孤独。
狼は獣人では無く、月夜の夜に美しい男の姿になる。彼が変貌する様子は些かグロテスクではあるけれど、狼男である彼の美男っぷりは麗しく。獣姦にはならない事にホッとする。
その姿を最初から晒してくれていたら。太郎はもっと簡単に落ちたであろうに、と精霊に心配される様子も良い。狼は決して。太郎を籠絡しようなどとは思っていないのだ。
お伽話の様な美しい愛の物語。
森には精霊が棲み、人魚が戯れ、恋を謳歌する。ユニコーン。ひっそりと木の精霊は美しく描かれ、
妖精が春の訪れを知らせる。それらは詩の様に美しい。
太郎に懐いて、側で丸くなって眠る狸も可愛らしい。あらいぐまかと思ったよ。
子供が育つのは早い筈なのだが、幼ない太郎は中々大人にはならない。
変声期を迎え、背が伸びて。いよいよ?と思わせておいて。「それはまだ僕が小さかった頃のお話。」と言って、遡ったりする。どんなに狼が太郎を愛していたのか、溺愛しているのか、萌えだけを楽しんでいくのかな、などと思わせてもいて。
突然に別れはやって来る。
狼は太郎の幸せの為に、太郎に別れを選ばせる。(号泣)
そして、あっ⁉︎ と驚かされてしまうのだ。森の楽園に2人きり。過ごしていたその時間は、100年も経ってしまっていた事を。
えーっ⁈ 100年も⁈ エンディングには「One Love」が私の頭の中を駆け巡る。
「〜100年先も愛を誓うよ。君は僕の全てさ〜♬」100年…。
この世の禍いの全てから太郎を守りたいという、狼の、永きにわたる大きな愛情。
森の精霊と生きることで、太郎も永遠の命を授かったのか。もしくは、時がゆっくりと流れたのか。
いつか太郎は自分の意志のままに森へと戻り、愛しい者と結ばれる。
必ず訪れると信じていた美しいハッピーエンディング。温かくて、優しくて。
そして2人はずっと。幸せに暮らしましたとさ。めでたし、めでたし。
途中、狼の縄張りに迷い込む猟師。盲目の行商人など、人間が介入したりしてヒヤヒヤしたりするものの、それは楽園をかき乱すほどのものでは無く。
もしかしたら、普通の人の目に触れる事なく、今も何処かで息づいているのかも、と思いたい。
これまでの100年とこれからの100年。そしてまたそれ以上に。
永遠にこの幸せを守られて欲しいなと、願ってしまうのでした。
満ち足りる、というのはこういう気持ちなのかもね。
まず表紙が素敵。
隅から隅まで眺めたくなる繊細な表紙です。
で、目次を開けば西洋の童話を連想させるロマンチックなタイトルがずらり。
ちょうど第一話が試し読みできたので見てみたら、なんと狼さんが人の姿になって…!??
もう、この時点で心をガッチリ掴まれてしまいました。
でもわたし…
ケモ耳程度なら大歓迎だけど、お口までリアルなイヌ科の獣人が苦手で。
(うちの飼い犬の顔が頭をよぎっちゃうんだもん!(笑))
それで買うかどうかかなり迷ったのですが…
発売日当日すぐにレビューを上げてくださった姐さん方のおかげで、これはわたしの好みの作品に違いないと確信し購入することができました。
素敵なレビューを書いてくださった姐さん方、本当に本当にありがとうございました。
絵もストーリーも、優しさあふれる世界観で最高でした。
どこまでも心の清らかな太郎に癒されましたし、いつだって"守る"ために自分の力を使う優しいウルに心底惚れました。
電子限定の四コマ(4本)もとっても可愛くてほんわかしました♡
特に最後のお話。
それわたしも聞いてみたい質問〜、なんて答えるかな?と思ったら。
ファー、ね(笑)
最後の最後まで可愛い太郎でした。
世界観がすごく綺麗で、太郎という名前なのに西洋風な絵柄で、オオカミなのにコミカルな動きもあって、ところどころにそういう柔らかなギャップがちりばめられているのが、自然に溶け込んでいる不思議なお話
ストーリーは、シンプルでオオカミとその生け贄のお話
最初から、イイ意味での肩透かしをくらう展開
とにかく美味しく食べるためにと、手塩にかけ太郎を成長させるオオカミがなんとも切なくて愛おしくて
優しさとか愛おしさとか、柔らかい感情がとても繊細に丁寧に描かれた作品だと思います
本当に胸が締め付けられたり、暖かくなったり忙しい作品でした
試し読みでとても素敵な世界観だと思い購入しました。
まさしく童話のような美しくてちょっと残酷で哀しい世界観がとても素敵でした。
ウルは生贄の太郎を溺愛していて、危険があればまさしく飛んで来てとっても過保護なんです。
太郎に着せる洋服もセンスがあって、家具とか何もかもが好みでした。
太郎が段々と大人になって行くにつれて、ウルが手放さなければと思う気持ちがとても切なくて…。
眷属が居なくなった森の神であったウル。今は何の力も無いけれど、ウルの花嫁になれば長い時間を森に囚われるから逃がそうとしていたなんて!
大切に大切にウルに育てられた太郎が、今さら人間の世界で暮らしてもそこにウルが居なければ幸せになれないよ!
それに時間のスピードが違ってたし!
日本の山のはずなのにウルの世界や妖精達は洋風で、ミックスされた世界観もとっても素敵でした。
太郎とウルの結末を是非読んで欲しいです。
幼い太郎も成長した太郎も愛らしいし、ウルにペロペロ舐められてしっとりしてる太郎が可愛いです。
この作品はエロはちょびっとですが、幼い太郎をお世話するウルの姿に萌える事間違い無しです。
生け贄ものの「子供かわいそう、不憫、、」だけだったら読まなかったと思うんですけど、電子で立ち読みしたら溺愛!相思相愛!かわいい!の予感。
これは良いものに違いないとポチりました。大正解でした〜やったー
もうとにかく世界観が素敵で素敵で!
昨日購入したのですが、本の中の素敵ライフに当てられて断捨離&物欲が今もすごいです。この2人の生活インスタあったらフォローします笑。
狼男ウルの好みなのか、家具や雑貨、手作りのお洋服やコーディネートがセンスの良いこと!短パンにソックスガーターとかセーラーカラーやギャザーのたっぷり入ったブラウスなど美少年にはコレよね!な、若干フェチを感じるアイテムの数々が自分のツボにハマりすぎて、、しあわせ。
物語自体もほんと優しくて、まるで童話か絵本のような世界観。だからこそ少し説明不足に思えるような展開があっても「?」が物語の邪魔にならずファンタジーとして最後まで楽しめました。
2人の恋愛も獣と子供という危うさ(個人的に)を感じなかった。ウルが獣型の時は父性(親バカ)を前面に出しているので獣と子供のじゃれあいにしか見えないのでひたすらかわいいんです。恋愛モードは人型の時に!ってしっかり分けているので安心です。太郎くんも成長するし。
いつもサンコイチ?な太郎くんと狸の小太・佐助に和み癒され、森の動物や精霊の可愛らしさ美しさにほうっとため息。
とくに蓮の花と人魚の回の美しさは個人的に圧巻でした、、紙の本だったら大人の塗り絵みたいに彩色して楽しめそう、、。
ブラッシング待ちのタヌ'sもかわいいなー。
2回通して読み、パラパラ捲ってはお気に入りのページをじっくり眺めています。かなーり堪能させて頂いてます(^^)
作者さま本当に素敵な作品でした。ありがとうございます!!
小石川先生の作品は、心を掴んでじわじわと揺さぶるような、深い根を張った優しさと寂しさがある。
誰も真似できない、圧倒的な個性。
限りなく優しくて、温かくて、悲しい。優しすぎてたくさん傷ついてしまう人たちを、静かに描く。
冬に初めて降る雪のような、春に降る温かな雨のような、そんな、読者の心を静かに包む優しさに溢れた作品だった。
ウルの愛情はひたすら慈しみに満ちていて、太郎の心と体をひたひたと満たしていく。初めて読んだ時は、なんて心温まる描写だろう…と思ったのだけれど、再読時にはその限りなく優しいウルの姿に涙が止まらなかった。
いずれ手放すと分かっていても愛さずにはいられない、そんなウルの愛、孤独の深さに胸をえぐられる。
とにかく読んでほしい。素晴らしい作品。
童話のような世界観で、ファンタジーが敷き詰められた物語でした。
どこか乙女心をくすぐられる雰囲気をまとっています。
読み始め、「大きくなったら食べる」というところで、生贄としてきたときが小さすぎたから大きくなったら”食べる”んだろうなあ...という、よくあるパターンかと思っていました。
ところが、その考えは後半で覆されます。
そこに到達したとき、そういうことだったのか...!と驚きとともに、感動を覚えました。
後半に向かうまでの過程では、精霊がでてきたり、木が喋ったり、受けと動物が戯れていたり...とってもほのぼので癒されます。
なにより、攻めのおおかみさんの受け溺愛っぷりといったら....!!!
受け溺愛主義には、たまらない愛され具合でした...最高.....
小さかった受けと人外なおおかみが、最後にどうやって心を通わせていくのか...
この過程は感動的でした。
もうずっとお互いのことが好きすぎているんですよね~最高です。
ところで、物語の途中で出てきた彼は何者だったのでしょう...彼も攻めや受けと同じ刻を生きていたのでは...?
これもまた、ファンタジーの素晴らしさが光っていました。
素晴らしかった!
もう、この言葉につきます.
今日は、朝に読んで、仕事終わって夜にまた読んで。
読んでも読んでも、良いところしかなかった。
ひたすら美しい愛の物語でした。
お話のモチーフは、赤ずきんだったり、ドイツの黒い森だったり。
アイルランドの古い妖精物語のような、古い日本でも有り。
たくさんのモチーフが集まっているのに、決してばらばらにならない。
黒い狼のウルと、小さな太郎。
食べられるため、下ごしらえのため、美味しくなるからと呪文のように、優しく話しかけながら大切に育てられた太郎。
そりゃあ、ウルが溺愛しています。
後半になると、太郎が成長していく過程での変化が訪れます。
食べないの?
とウルに聞く太郎が、うっすらと、でも確実に期待している瞬間。
食べられるとき。
太郎にとって甘美なときの予感なんですが、ウルは違う。愛するからこその苦悩が切なかったです。
美しくて、甘美な愛の話。
ウル、最高だ。
合間に入る狸の小太と佐助の冷静な突っ込みが、絶妙。
こだわりのある、太郎のための下ごしらえ(ボディケアグッズ)が堪らない!
良すぎて…物語に漂いますよ…
電子だったのですが、紙を買います。
紙のページをめくってうっとりしたい。
なんならイラストブックが欲しい。
私の今年度ベスト作品に加わりました。
小石川あお先生、素敵な話をありがとうございました。
上質な絵本のような美しさと愛らしさ。
童話のように優しさと残酷さが同居するストーリー。
先の気になる展開。
1話目から強烈に惹きこまれました。
(まず試読したのですが、続きが気になりすぎて即ポチでした。うますぎる)
切なく愛溢れる素晴らしい人外ファンタジーだと思います。
おおかみ男ウル×生贄に捧げられた少年・太郎。
痩せっぽちの幼児だった太郎を“大人になったら美味しく食べるために”という理由で、食事や素敵な衣服や教養などを惜しみなく与え、大切に大切に育てていくウル。
太郎はそんなウルのことが大好き。
いつか食べてもらうために、大好きなウルの側にいるのです。
そして太郎は少しずつ成長し、思春期を迎えるときが訪れて…。物語が大きく動き出します。
ウルの正体とは?太郎が大人になったとき、2人に何が起こるのか?
もう、先が気になって仕方ないのだけど、世界観があまりにも美しいから、先を急ぐのが憚られてしまう。
1ページ1ページをものすごく大切にしたいような、そんな作品でした。
ウルはめちゃくちゃ男前で優しくて、太郎は可愛い。
ウルはしょっちゅう太郎のことを抱きしめてペロペロ舐め回しているんだけど、これわかりすぎる!
ずっと愛でていたいくらいに反則級に愛らしいんだもん。
本当に「食べちゃいたいくらい」可愛い。
そんな2人の生活は、あたたかくて優しくて、その未来は感動的なものでした。
今、心がとてもぽかぽかしています。
文学的で童話的で叙情的な作品です。
「赤ずきん」やイエローストーン国立公園の狼……色んな要素をミックスしてると思う。
あまりに美しすぎて、これはBLか?と思ったのですが、少年が人魚の恋の歌を聴き、交わりを見、性を意識していく姿が鮮明に描かれており、あぁこれは立派な愛の話なのだと感じました。
各話のタイトルも詩的で素晴らしいので注目して下さい。
生贄として森に捨てられた・太郎を拾って育てるのは狼のウル。
過保護なほど愛情を注ぎ、大切に大切に太郎を育てるウルの目的は、大きくなった太郎を食べることーー…?
これは、狼の神様と愛しい生贄の愛の物語です。
読み切り形式で進むストーリーの中で、太郎の成長や性の目覚め、ウルの葛藤が描かれています。
童話的で可愛くありながら、太郎が子どもから大人に成長していく心と体の変化にそこはかとなくエロスを感じます。
ユニコーンや妖精、人魚など、ファンタジー要素が多数散りばめられており、太郎が〝春の妖精〟を見つける場面はあまりに可愛くて、何度も読み返してしまいました。
「おいしそう」は、太郎が成長している意味であり、愛しいけど少しさみしさを感じさせます。
ずっと手元に置いておくつもりはないウルは、いつか太郎を人里に返そうと思っているのです。
太郎が愛しくて愛しくて仕方がない様子がウルの全身から痛いほど伝わってくるので、ウルのこの思いはとても切なくて苦しい。
いつか太郎を壊してしまいそうな自分に怯えているウルの想いは、もう愛だよね。
太郎を一人の男として深く深く愛しているの。
人獣のウルが人型を晒すのは、人と交わる時だけ。
太郎に拒絶されたウルが、「それでいいんだ」と言った時の表情に胸をギュッと締め上げられて泣いた。
太郎もウルを愛しているのに、すれ違っていく姿が泣けて泣けて仕方がなかった。
離れても、何年経っても変わらない愛に感動し、再会後の二人が可愛すぎてどうしたらいいか分からない気持ちになりました。
ウルがイケメンなんだよ♡
優しさが、愛しさが溢れて止まらない。
掲載誌で本編しか読んでいない方には、ぜひ描き下ろしを読んでほしい。
初めて結ばれた二人に感極まりました。
コミカルな要素もキュンとするほど可愛い要素もたくさん詰まっていて、読み終わってため息が出ました。
和と洋が絶妙に組み合わさっているところはシュールだけど、美しくも感じます。
小石川先生の既刊作品もチェックします!
ウルという黒い狼男さん、
その狼男の生贄として森に捨てられたちっちゃな太郎のお話です。
もふもふ好きの私にとっては換毛期に毛が抜けやすいという設定が
The もふもふ!!でとても嬉しかったです。
森の精霊が出てきたり、大蛇や人魚、一角獣、
そして森の動物たちがたくさん出てきて、
雰囲気は魔法使いの嫁にとても似ているなと個人的には思いました。
精霊や魔法の動物が好きな私にはこれもツボ。
そして「食べられたい太郎」と「食べる食べる詐欺のウル」のやり取りが、
どちらもお互いを好きで微笑ましい部分もありつつ、
ちょっと切ない二人の気持ちも見えて、
すごくバランスのとれたいい作品だと思いました。
「たとえそれが正しい幸せでなくても その日が来るまでは そこは ふたりだけの楽園」
いい文章かくな〜と思ったシーンです。
森の中のウルの縄張りにある二人の家はまさに楽園で、
二人はそこで幸せに暮らしているけれど、
傍から見た二人は、生贄と、それを食べる者という、歪な関係です。
でもそれをシリアスな暗い雰囲気で
ドロドロに描いてないところがすごく好きです。
もふもふが好き、ファンタジーが好き、
ほのぼのした雰囲気が好き、
このどれか1つでもあてはまるなら、ぜひ読んでいただきたいです。
切なキュンキュンです。
あらすじがドツボにハマって購入したんですが、めっっちゃ良かった!200P越えで読み応えがあり、優しい童話のようなストーリー展開で2人きりの世界は甘くて切なくて…(;///;)「心温まる」と「切ない」が絡むともうダメですね。涙腺にきちゃう。童話BLがお好きな方は是非…!
さてさて。
内容はあらすじにもあるように、森に住むオオカミさんが生け贄の少年を大切に大切に育てるお話です。それはもう蝶よ花よと手塩にかけてめっっっっっっっっっっっちゃ溺愛してますw オオカミさんは大切に育てる理由を"大きく育てて美味しく食べるためだ"と説明。少年はいつか食べられることを待ちながら愛情をかけられる生活を楽しんでいます。
そんな2人きりの生活は優しさと愛に溢れて穏やか。けれど少年の成長に従い、共に暮らす生活も終わりが近づいていてーーーと展開します。
攻め:ウルはオオカミ男です。昔は神の眷属でした。太郎の前では隠しているけれど人間ver.の姿もあります。これがま~~~めちゃカッコよい!髭剃りしてるとこなんて色気が爆発してた。(個人的なシュミです←)けれど太郎の前で人間の姿にならない理由があって…。人間ver.の憂い顔にめっちゃキュンキュンした///
生け贄に来た当時、オオカミ姿だと怖がらせてしまうかもしれないと紳士風の服を着る気遣いがグッときますね。ウルは温かい心があってとっても優しいんです。そして多分ですが太郎が来る前は一人だったのかな?と。話相手の精霊もいますが、森の動物や精霊の一部はウルを怖い狼だと遠巻きに見てましたからね…。こういうのホント弱い…(;///;)
受け:太郎はウルが手塩にかけただけあってプリツヤの可愛い少年です。心も清らかなので森の仲間達にも好かれているようでした。けれど無垢な太郎は少しずつ成長し、いつまでも無垢なままではいられなくなるーーー。声変わり、身体の変化、性的欲求。恋を知ると更に『食べ頃』へと近づくんですね。
……ええ。そうです。食べ頃というのは性的なそういうこと。生け贄は花嫁。ウルと番うということは俗世を切り捨て一生森に縛り付けるということなんです。ウルは太郎をそんな風にしたくなくて、ずっとずっと人の世に返す為の教養を身につけさせていたんですね。ウルの優しさが切なくて萌えがシンドイ…(;///;)
太郎はそれを知らないまま育ちました。いつかガブリと食べられてウルの血肉になるのだと。そのために美味しい身体にしようと。でも出来ればこのまま穏やかで優しい暮らしを続けられたらいいな…と。『食べる』が性的な意味だと知った時の太郎は、芽がいっきに花開くような、青臭さから一気に花の香りが広がるような、そんな萌えを感じました(∩´///`∩)成長モノは大人になる瞬間が良きですね///
ウルの想い。
太郎の願い。
ある事実が明らかになって2人の想いはすれ違います。
ウルは太郎の為に、
森の中から出て行くべきだと考えているのですね。
しかし太郎はウルから離れたくないと願う。
この場面がもぅもぅ涙腺崩壊しました!!!
(アカン、レビュー書きながらも思い出し泣きする…)
(切なMAXメリバエンドを覚悟した…ビビった;∀;)
ラストから描き下ろしの多幸感に癒やされた~~~!良かった~~~!!
切ない展開はあるものの、大半はウルと太郎の穏やかな暮らしの場面が多いです。特にウルが過保護なぐらい太郎を溺愛しまくる描写が多い( ´艸`) ウルがベロベロ舐めるせいで太郎が"しっとり"してるのには笑っちゃいましたw狼というより犬に近いほど愛らしいオオカミさんと無垢な少年。童話のようなお話は癒やされ度が高くとても素敵なお話でした(∩´///`∩)
先ほど読み終わり、あまりの衝撃をくらいましたのでレビューいたします!
森に住む狼・ウルと生け贄の男の子・太郎のお話。
とにかく何がすごいのか。
最初私は獣×人間の、ストーリーが苦手で購入を迷ったんです。でも紹介文の切なそうなところに惹かれて読んだら、なんと一話終わりで衝撃の狼→人型描写が来まして!
ウル、すごい素敵!!
これがまた、ウルがとにかく狼姿でも紳士なんです。
○言葉が丁寧!
○ミシンで太郎に手作り服縫う!
○自分の着てる服が裂けてもかまわず走って太郎のピンチにかけつける!
○住んでる家、太郎への服、とにかくセンスが光る
全体的なこの本の魅力は、子供のころに読んだ美しい絵本の、優しく美しい空気をまとっているところです。
絵本。この表現がぴったりです。
太郎をはじめ、人間キャラクターの顔(特に、目、髪、手)も派手な描き方でなく、また背景は主に森の中。その他動物や人魚、景色やインテリアの整った洋館(二人の暮らす家)など、ファンタジーを自然に見せる丁寧な描写が続き、全ての存在と人間や狼の存在が、ことごとくマッチしています。
太郎は口べらしのため生け贄にされた、痩せている小さな男の子。その子に、おいしく食べるためだよ、と狼が言い聞かせながら手厚く育てています。
蜂蜜クリーム、へちま化粧水などを与え、とにかく、過保護に育てています。
いつかはウルに食べてもらえる、食べられると思いながら暮らしてきた日々。太郎は徐々に声変わりし始め、蓮の沼で見た男女の人魚の交わりに大人としての芽生えをしていきます。
もちろんウルは頭からバリバリ食べる気なんてなく、いつか自分が太郎を手放し別離する道を覚悟しています。
穏やかに穏やかに、進む時間。
この穏やかが怖いですので。←すごいネタバレです
腐女子になり色んな描写に慣れ、ちょっとやそっとの漫画ではこの心臓に生えた毛が揺らぐことも珍しくなってしまった昨今でしたが。
計三回、人型のウルと太郎(だいたいそのシーンで太郎は半裸)のところで、ウルの色気にとにかく、久しぶりに!!ドキーっというあの電気を感じました。
腐女子になりたてのあの頃の電気です。もうふさふさの心臓の毛が抜けた感じです。
本番シーンはシンプルでラスト一回のみですが、これ含めて三回は美味しいと感じるところがありました。絵本を読んでたら急に15禁漫画をくらった気分に近いです。
ちなみに、普段はメリバやバッドエンドを好む私ですが、この本はハッピーエンド以外受付けられないくらいの優しさで前半溢れているので、最後まで怖かったです。
大丈夫です、ハッピーエンドでした(  ̄ー ̄)ノ
なにげに素敵なのは、太郎の履いている靴。
いつも素敵な靴を履きこなしています。
お布団がまた、いい!!熊の毛皮です!
ちなみに、ウルは獣のときブラッシングされるのが大好きで、そのブラッシングコールがもらえた時の描写のかわいさたるや!
私の語彙力はこんなものなので、どうかこの絵本のようなBL漫画をぜひ一度読んで頂きたいです!
今年買ってみて一番良かったです。ちなみに電子で購入しましたが、紙でも欲しくなりました。
たくさんの方が、癒されることを願っています!!