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作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
暢が男らしく成長してる!
前作からの変化を見ると、あらまー頼もしくなっちゃって。しかも男っぷりが上がってるし。大地良かったね〜〜(^ ^)♪…なーんて思ってたら。
どどどどどどどうしました、大地ー?!((((;゚Д゚)))))))
ってな感じでした。
大地の不安が痛くて胸にトゲトゲ刺さる。
前作と逆んなっちゃってるのね、大地の方が今回は色々考えちゃってて。余裕がまるでない。
暢の職場の女の子に嫉妬とか、女の子扱いするなよとか…日常のなんでもないことを暢にイライラをぶつける大地……どうしちゃったの。こんな大地、見るのツラすぎました。
大地が思うこと、考えていること、不安なことも分かるけど。暢はちゃんと大地に寄り添ってくれているのに、大地の想像や妄想が先走って、暢の言葉や態度を信用しないで自分の感情で突っ走るの、前の大地からは考えられなかったです。2人がそれですれ違ってる姿は、あまり見たくない光景でした…(泣)
暢はちゃんと向き合っているのに、大地はそれを怖がってばかりで、しかも暢へのリクエストや注文が多い。そんなこと言われても……っていう内容で、2人の距離が開きかけていることに肝が冷えました。
なんていうか……大地は暢に強く当たって、暢の気持ちを再確認したいのかなって思いました。俺のこと好きならこれくらい分かってよ。受け止められるでしょ、というメッセージが、大地の不安心から見え隠れしてる感じ。
私ねー…この大地の気持ちのぶつけ方が卑怯だなと思って。暢を責める割に、自分からは決定打を出さないの。そんで暢を試してる。"別れ"のニュアンスを引き合いに出して、暢の出方を伺ってるのがすごくモヤモヤしました。
結局、大地は何がしたい?どうしたい?何を望んでるのかそのシーンでは分からなかった。大地が暢と望む未来像が見えなかったです。
大地の言動に思うことは色々あるけど、この作品のすごいところは、こんな風に入り組んだ感情の浮き沈み絡みを作品に落とし込んだこと。すごく難しい内容だったと思います。ストレートな感情じゃなく、その奥底で渦巻く暗い感情だったりを表情やセリフで表しながら、それも2人分。一番の見せ場となった、2人の話し合いのシーンはその迫力と臨場感にゾクゾクしました。細かい描写や心理変化が本当に作者さんの見せ方が巧くて、映画を観てるようでした。
そんな波乱の話し合いからのその後の描きが、これまでのモヤモヤを吹き飛ばすが如くで、ささささ最高でした。やっと素直になった大地。うんうん、そうこなくっちゃ!(=´∀`)人(´∀`=)
ひと山超えて、ひと回りスッキリした暢と大地の2人の姿に涙が出そう…。この光景が見れたことに大満足でした。
人物の動き、心の揺れ動きにこんなに感動したことはないかも知れません。切ないシーンでも、モヤモヤするシーンでも、最高の作品を構成する一要素だと思ったら全部が受け入れられました。何よりエンディングが良すぎたんでね、それだけでもう言うことは何もなかったです。
素晴らしい作品に出会えて良かったです。
SUPER NATURALから4年が経ち、暢はアパレル店員、大地は美容師として働いています。
職場には同居人と彼女がいるということにして同棲している二人ですが、大地が暢に女扱いされることを気にして徐々に険悪なムードになっていきます。
暢に女扱いしているつもりはなくても「夜道が危ない」といわれたら大地だって女扱いするなってなりますよね。
どちらの気持ちも理解できるので、読んでいるのがしんどかったです。
しかし、悩みが吹っ切れた後の二人がラブラブで最高でした。
ずっと一緒にいられるように寄り添い合っていてとても素敵です。
末永くお幸せに!!
初読み作家さんです。
わぁー良かったです。こういう心理描写がしっかりした作品を読むと充実感が違う。
絵もシンプルですが表情とか繊細な描写を上手に書けてます。言葉選びが秀逸。あと、方言!方言萌えた。これは他の作品も読みたい。
ノンケ×ノンケをここまでしっかり書いた作品は珍しい。
美容師の学生同士ですが愛情を認めたくなくて友情と愛情の間を行ったり来たりしてます。そんな2人のほのぼの空気が可愛いんですよ~。ほぼ暢君目線ですが不器用な所が可愛い。好きだけど上手く言語化出来ず、キツく当たってしまい、後悔。素直な所が可愛い。あら、可愛いしか言ってない。
変わって2巻
、四年後の2人。暢君のぶれない芯の有るところに救われます。大地君の不満に対して、良い感じ!その調子!って喜ぶって(笑)愛だよね。大地君の悩みがどんどん表面化して、見てるこちらまで心苦しくなりました。これぞノンケの悩みと言うか、男としてのウケ側の悩みとか周りの目とか…。あれ、これフィクションなのかな?と考えてしまった位引き込まれた。
最後の●と○には何が入るか教えて貰えませんか!?
前作、SUPER NATURALとはまた雰囲気の全然違う今作。前作がノンケ同士のキラキラしたあまずっぱい恋愛だとしたら、今回は現実と自分と向き合う2人の関係の障害物競走。
続きものですが前作を読まなくても読むことができます。
どんどん体も中身も変わっていき、ゲイではないのにゲイだと指摘される自分がわからなくなる大地と、昔とかわらず大地を愛していて、ただかわったところと言えば大地を思いやってやわらかくなった暢。
変わった人と変わらない人。最初は少しだったズレが時間とともにどんどん大きくなっていく。
2人のいきつく先は、ズレが修復された未来なのか、ズレが取り返しのつかなくなる未来なのか。
この作品はマイノリティの捉え方に違いのある2人のすれ違いです。
まるで自分のことをみているかのようで、それでいて私はとても救われました。
私はバイセクシャルなのでレズビアンではないです。ですがバイセクシャルなので女の人を好きになります。
レズビアンだっていわれると、男も好きになるからなぁとおもうので読んでいて大地のきもちはわかるんです。
でも、彼女がいたときに自分の指向をなにかいわれて大地のように悲観的にとらえたこともなかったのでBLや本とかインフルエンサーの発言は共感できないことも多くて自分はおかしなやつかと思ってましたし、なんかそういうのをみるとしんどかったんです。
そんな私を、暢の発言の1個1個が救ってくれました。
彼は思いつめる大地とちがい、私とにていてマイノリティに思いつめる様子はありません。
どの漫画でもテレビでもマイノリティをなやむのが美であり普通みたいな昨今で、彼は暢としてただ生きてるんです。
だからこそ、言葉狩りのようになんにでも敏感に反応する大地の気持ちはわからない。
暢からしたら、言ってるやつは言わせればいいし、自分は大地にしたいことをしてるだけ。
女の変わりでもなく、他の男でいいわけでもなく、男の大地にしたいことをしている。
それがすごく府に落ちて、共感できてなんか自分はおかしくないんだって泣けました。
その反面、周りの目に敏感だった元カノに、なんでわかってくれないんだと言われたときにわからなかった彼女のきもちを大地を通してしることができて少し申し訳なくもなりました。
ほかにも、同性で付き合うのを受け入れてくれない人は100%悪みたいな風潮も、逆にゲイの人から異性とも付き合うのを受け入れてもらえなかった経験からちょっと嫌だなとおもっていました。
マイノリティがある人は批判してよくて、ない人は率直な感想すらもってはいけないのかと。
それも、最後の方のお話で暢が、男と付き合う暢を受け入れられない人に対して「そいつらが悪いわけじゃない。自分の感想を言っただけだ」といっていたのに本当になんかすごく救われたんです。
漫画や創作物でそんなことをいえば叩かれるような世の中で私と同じ考えのキャラクターがいて、それはおかしなことじゃないんだと
所々にある暢の発言にここ数年なやんだ全てのモヤモヤがとかされていくのを感じました。
これはいわゆるゲイであることをなやむマイノリティのお話ではありません。
ですが、ゲイではないからこそのマイノリティの悩みやどうしようもない不安を描いているとても深いお話です。
また、片方はかなり悲観的ですが、もう片方は同性と付き合うことを悲観的にとらえていないため、みんながみんなマイノリティに悩んでるというステレオタイプのイメージを吹き飛ばしてくれます。
世間はゲイじゃなかろうが、バイセクシャルだろうが同性と付き合ってればそれをひとくくりにしますし、実際してることは変わらないんです。
それを上手く描き、マイノリティの問題に切り込んだ素晴らしい作品だと思いました。
この2人はバイセクシャルではなく、ノンケですがバイセクシャルのこともよくわかってもらえるんじゃないかとおもう作品でした。
バイセクシャルがテーマのものも、本当に悩んでいることを描いた作品もなかなかないのでマイノリティをしるためにも是非、他の性的指向をもつ人たちにも届いてほしい一冊です。
リアルタイムで連載を追ってたら、ノブルの大成長ぶりにしみじみと感動して泣けたんじゃないかなと思うのですが、生憎、専門時代編とまとめ買いし一気読みしたもので……。リアタイ出来なかったの悔しいです!
ともあれ。
ノブルがすっかりスパダリっぽくなり、平穏にイチャラブ暮らしをしている二人なのかと思いきや、今度は大地が悶々とするターンです。……て、よ、四年後にか……? むしろ今までそこ気にならずに暮らしてこれたのがすごいのでは。
なぜか「ゲイですか?」と聞かれるようになり、自分の雰囲気に滲み出る何かがあるのか? と悶々とする大地。四年の間に気づけば「受け」でないとイケないように身体が変わっているわ、ノブルが自然に甘やかしてくるわと、自分の男としてのアイデンティティーが危機的状態であることに大地は急に気づくのです。そして彼は(おそらく)いまだかつてなく愚図り始めるのですが……。
これはいわゆる「喧嘩するほど仲がいい」ってことなのかなと。大地は何が不満なのかちゃんとノブルに言葉では伝えられないけど、とりあえずグズグズごねごね出来るのは、ノブルの包容力を信頼してる故なのではないかと思いました。
作田ちゃんが彼氏に本音でぶつかっていけずに悶々としているのと対称的ですね。仲良くないと喧嘩って出来ないもんなのですな、うん。
ところで作田ちゃん! BLの間に割り込んでくる鬱陶しい女キャラポジションの作田ちゃんですが、私けっこう作田ちゃんのことが好きです! キラキラ猛禽系女子だけどガチで幸薄そうで、でもちゃっかりノブルの事は狙い撃ちしようとしてくる強かなところがw でもちょっと肉食かますのには勢いが足りてないというか迷いがあるところが。いいですね……。自分の身の回りに出現しない限りは、味のあっていいキャラです。
作田ちゃんの恋愛相談シーンは、切なくてついノブルと大地そっちのけで熟読してしまいました。でも作田ちゃんそれ、「踏ん張り時」じゃなくて「潮時」のほうだと、おばさんは思うの……。
うっかりノブルと過ちを起こしかけたけどなんとか踏みとどまれた作田ちゃんに幸あれ!
で。本筋に戻ってノブルと大地ですが、「喧嘩するほど仲がいい」タイプの痴話喧嘩だから仲直りへの道は真っ直ぐだろと余裕ぶっこいて読んでいたら真っ直ぐ別れ話に行き着いたのでびびりました。
えー!? でもこの進行めっちゃリアルだ……。それまでずっとラブラブだったのにこの流れで突然の別れになって一生会うことの無かった二人って、人類史上で何兆組いただろうか……。うわ、絶望? これ絶望かな???
とハラハラしましたが丸く収まってよかったです。でも別れ話シーンの心理描写のリアルさには「神」ボタン百回押したいですw
ラストで仕事仲間にカムアウトし、結婚指輪も嵌めてるノブルと大地にほっこりしました。末長くお幸せに~☆
1巻では暢がグズグズ言ってた感じもあったけど、数年たったらちょっとイケメンになってた。何年経っても恋人を大事にする人って素敵。
暢は大地がグルグル悩んでいるのを受け止めようとしている。
暢は「大地が好き」という揺るぎない思いがあって、他人にどう思われてもいい、自分たちの思いが大事と思ってるから落ち着いてるのかも。
でも、受けになる大地の気持ちもわかる。暢の気持ちは疑わないけど、自分が女の代わりになっているんじゃないかと思ってしまうのは仕方ないよ。男の人に嫉妬されたり、優しくされたりとかすると「俺は女じゃない」って思ってしまうよ。
自分と付き合うことで大地が苦しむんなら、別れる選択もしてしまう暢。カッコイイけど、でも別れることを選んで欲しくなかったな。でも大地が大好きなんだよね。お互いの気持ちがわかってしんどいよ。
大地が吹っ切れてくれて良かった。
この先も2人仲良く幸せに。
暢はいつまでも「大地バカ」でいて欲しい。
美容専門学校の同級生で両片想いを実らせてめでたくカップルとなった暢×大地の社会人編。
それぞれアパレル店員と美容師になった2人は東京で同棲して仲良くやってるのですが、あらゆる瞬間に同性である事やそれに纏わる周りとの関係、自分だけが変わってしまった不平感、いつかやっぱり女がいいって去られるんじゃないかという不安…などなどで悩んで抱え込んでしまう大地目線のお話。
4年が経って、暢が落ち着いた大人の男に成長してるのが感動的でしたね。
割と考えなしのテキトー野郎だったのにさ。
とにかく大地を大切に思ってるのが伝わってきて、キュンが止まらんかった。
お互いが大切だからこそ言えないこと、溜め込んでしまうのだけど、それを分かった上で自分らしく居られる相手っていいなぁ。この2人もそうなるんだろうなぁと思います。
時は止まらないし、それに伴って人も、人間関係も環境も考え方も変わっていく。そんな移ろいを感じさせる作品でもありました。
描き下ろしの1週間禁欲後のイチャイチャが萌えました♡
紙で買っていたのを電子で再購入しておいたので読んだ
心に染み入りすぎて涙が止まらなかった
学生時代上手く行ってても社会人になって別々に価値観生活リズムを過ごすことや
長く一緒にいることで生じる小さな齟齬が積み重なっていく不安
好きという気持ちがほんの一瞬空に浮く不安
ふわふわと糸の切れた風船の様に飛んでいってしまいそうな気持ちを縫い留めようとするのは好きとか覚悟とかじゃない何かだな
と
このお話を読むたびに思う
二冊揃ってやっぱり名作だなあ
おお!付き合って4年!!
いきなり年数経っていてビックリ。
2人順調そうでよかった。
と思ったのも束の間、ここから始まるてことはここから何かあるてことですよね(そりゃそうだ)
ノブルは髪切って大人っぼくなったね。
個人的にはこっちの方が好き。
大地は相変わらずかわいらしい。
大地が男同士であること、ノブルがいつか心変わりしてしまうかもしれないことに不安がるのはわかる。
4年も同棲していたら、倦怠期てやつ?とも思うけどw
こんな漠然とした不安、自分の気持ちはノブルにはわからない…てノブルは言ってほしいでしょうに。
大地にためこまれて不安そうにされるのがノブルはいちばん気にするのにそこんとこ大地はわかっていそうでわかっていないのかな。
というより、その辺自分の不安を抱えているのでいっぱいいっぱいなんですかね。
ノブルからしたら4年経っても隙あらばいちゃいちゃするくらい大地大好きらぶらぶしたいのにね。
あ、大地もノブルを好きだからの不安なわけですけど。
ああ、大地は受けゆえとノブルに大事にされるのが彼女扱いみたいで男としてのプライドがうずいてたのか。
それだとこの気持ちはノブルにはわからない、となるか。
前作ラストで、ノブルが大地のことを大事にしようと心に誓ったのが裏目に出たわねw
ちょいと気の毒やけど、大地の気持ちもわからなくはないかな。
でもさぁ〜
大地がノブルが作田さんと一緒にいるのを見ただけであんなに不安になるって完全な独りよがりでノブルを信用してないってことよね、と思ってしまう。
ノブルの気持ちが大地に通じてないやん、ともどかしい。
はぁ〜結局話し合って解決してよかったよかった。
前作の最初の頃を思ったらノブルが大人になったよね〜と感慨深い。
で、ずっと大地のことが好きで好感持てる。
大地は前作で言いたいこと言わずにためこむ性格だとノブルが心配していたそのままこうなったと。
でも解決して逆に今度は、ノブルのことを隠さず堂々としたいという心境になってスッキリね。
自分がどう見られたいかより
どうありたいか
その通りですわ、と。
雨降って地固まるですかね。
お互い好き好きらぶらぶで周囲にカミングアウトもできてこれ以上ないハピエンかと。
描き下ろしもごちそうさまでした!
浅田暢で夢女子デビューしちゃうんじゃないかとすら前作では思ったのですが、今作で暢の嫌なとこが見つかりホッとした!
映画観てるっちゅうねん!!自分の気分で勝手にことに持ち込もうとする人苦手なので殴らない大地は優しいし暢と合ってると思った
後、夜のこと全くの他人とは言え誰かに話すの最低
夢女子デビュー回避!!
とは言え、やっぱり彼氏としてかなり良い男だし、良いところは何も変わらずむしろ強化されているのでやっぱり暢は総合的に最高
大地が行為中の役割もあって女役なのかと自分が一人前の男として扱われていないのではないかと泣くほど思い詰めるの、とても辛い
暢は女扱いしている訳ではなくただ大切な人を大事にしているだけなんだけれど、夜道を代わりに行くってのは相手の方が弱いからって風に捉えられるのはあるだろうな…と言うか、無意識にそう思っているところもあったのかも知れないな
でも、もともと甘いもの買ったげるから好きなの選び的な、好意の示し方する人だったじゃん
女っつぅか子供扱い?
マフラーのこととか、一貫性のないこと言ったり思ったりしちゃうのが凄く悩みに翻弄されている様子を表しているようで、どんな場面でも大地のこと勝手だとか感じることなくひたすら苦しさが理解されて大地も暢もどっちもしんどいのが堪らなかった
暢の良いところなんだけれど、相手が嫌ならすぐに退くから大地はすごく頑張ってあのタイミングで叫ばなければ終わってしまった、てかもう一度ってことは一旦終わってた
大人だし、どんな傷も意外とそれなりに癒えてしまうので、あそこで叫べて本当に良かった
大地は悩んでいたせいで自分のことに注目しすぎて暢のこと見えなくなっていたもんね
浅田暢から愛されて何年も過ごした後離れるって、想像すると生きていけるか不安だもん、大地はよく頑張れた
もう一度だから、付き合い始めだから、手ぇつなぐって!大地の彼氏最高だな
悩み終わるとすごく吹っ切れた態度取れるようになっちゃうところ、凄い
男っぽい思いきりでメチャクチャ可愛らしくなって、大地は大地で最強
運命とかじゃないし条件なんか不明でどうしてなのか好きになり、好いてくれた相手をただ愛し続けるってことこそが幸せになれる人の恋愛なんだろうなって、憧れるような恋人同士のお話、とても面白かった
この作品は「SUPER NATURAL」の続巻になります。前作ではお互いに美容専門学生だったふたりも、24歳の社会人になっています。攻めの暢(のぶる)はアパレル店員に、受けの大地は美容師です。
上京したふたりは同居生活をしておりますが、順風満帆なカップル!とは簡単にはいかないようです、、。これにはやっぱりノンケ同士ゆえの葛藤みたいなのが見受けられます。あー、たしかにな。言われたらそこも気にするの分かるな。と共感する場面も多々ありました。
しかしこの葛藤を乗り越える様がBLっていいんだよな!!!と改めて感じた作品です!!!!!
付き合って四年、ラブラブ同棲中の2人の日常編。
大波乱が巻き起こるわけではないけど、悩みや葛藤の切り口が巧みなので、ままならない二人の心情が刺さるように伝わってきました。
悩みつつも、暢が快活で明るい包容力攻で、大地がどこまでも初々しく天使なので、読み心地はほっこり優しいココアみたいな感じ。
ラストの別れるか別れないかのシーンめちゃめちゃ心臓鷲掴みにされました。
そのあとオープンになった大地がまたかわいすぎる。
読後感想
アパレル店員の暢と美容師の大地は美容専門学校の元同級生
関西の上方言葉が柔らかくて鋭い雰囲気(真綿で棘をくるんでいる感じ)を作ってます。
大地が暢にいう言葉。
「人前でそういうの せんといて」
「友達以上の関係にみられたら いややねん」
・・私の周囲に、気にせずスキンシップする同性カップル、普通にみかけます。これはBLが生んだ社会効果なのかも?
「世間がいう普通」に納まりきれない人が、生き辛さを感じないようにしてあげたい。もし二人のように、ひっそりと小さな幸せを守りながら生きる人が身近に居たのなら、そっと見守ってあげたい。
でも、どんな条件の恋愛でも、恋愛は永遠の関係性ではないので、愛を繫ぐ努力は必要。番を求めて彷徨うサバンナの豹のような狙う人は、死ぬまで消えない。嫉妬は、維持する努力の活力源かも。
あーあの二人がなんだか大人になってる。
前作のかわいい二人が、何年かかけて愛を深めたゆえの悩みに翻弄されます。
なかなかに難題で、大地の言いたいこともよくわかる。
盲目な愛ではなく、育んできたものだからこその葛藤がとても現実的で、物語に引き込まれました。
なんといっても、暢の愛が深い!かっこいいよ!
川縁での別れを意識した暢のセリフがかっこいい…どんだけ大地が好きなんだよと一緒に泣けてしまいました。
思いを伝えることの難しさを考えさせられます。
同時に信じることが簡単ではないことも。
二人が幸せな方向に歩んで行けたことが嬉しい。
こうやって育んでいくんだなぁと未来が見える終わりは幸せな読後感でした。
好きという思いの交錯で人と人は繋がり合える。
でも、歳を重ねるごとに自分自身もまわりの環境も変わり、ふたりだけの世界で完結する訳でない関係性の中で、はじめの頃と同じように好きと思い合える瞬間を貴重なものとして積み重ねていくことの難しさを感じました。「ゲイとして恋人と生きていく」ではなく、迷ったりしながらも「大地だから好き」「暢だから好き」という気持ちはブレず、好きな人と自分らしく生きていくということを選択する過程にキュンとしましたし、胸にストンと落ちた気がしました。
あと、なかなかの深刻な話でも、「ほんまや」「フシギやね…」で一旦落ち着いてしまう二人の間のしっとりしてるけど暗すぎない、梅雨時の曇りの日みたいな空気感が心地いいです。
あとあと、繊細な線で描かれる横顔とキスの時に重なる唇と、感情がこもった手背が美しいです!
あとあとあと、あれやこれらを乗り越えた後の大地のぎゅっ♡が異常に可愛いです!!
心の空気清浄機〜
濃い…とても濃い恋愛を見せつけられました。ずしんときた。殴られた。生々しく現実感のある恋愛のすれ違い。テンプレBLの真逆の絵津鼓先生だから描ける世界。多くのBL漫画の付き合ったその先に、自分が常々あるのではと思ってる不安を描いてくださった。
◾︎暢(のぶる,アパレル店員)×大地(美容師)
予備知識なしで読んだら4年経ってる〜〜
ノブルの成長が凄まじいです。中も外も。ほんと、カッコよくなって…
もともと、好きな子いじめる小学生みたいなところはありつつも明るいイイ奴でしたが、大人になって服が綺麗目になって爆モテの気配を感じる男になってました。大地は「挿れて」とかいう子になっちゃったのね(照)とか思ってたら、それは珍事件だったようだ。
この一冊、ずっと大地が怯えてます。異性だからってあり得る話ですけど、同性である故の悩みもあり。最終的には吹っ切れるし、愛されてる自覚ばりばりの大地になってとっても嬉しいのだけれど、ヤキモキしました。は〜苦しいね。
ノブルは別に無神経なわけでもなく、でもじわじわと4年の間に変わってることがあって。大地は心配しぃですが、彼が悪いわけでもないとは思う。
客観的に見ないと、あるいは相手の主観は相手にしか分からないから、1人で悩むのではなく伝えることって大事ですね。あの時嬉しかったことがずっと嬉しいとは限らないし、周りも自分も変化するし。
「前だけやったらイキづらい」にああいう反応をする大地を描く絵津鼓先生に、あー先生すごいです好きです堪んないですって気持ち。前だけでイッて攻めが褒め称えてくれる作品は沢山見たけど。この漫画の中で人間が、生きている。マフラーの演出とコマ割とかね、好きです先生(拝み)。まぁ大地の受け取り方とは全然違う印象で捉えたから、びっくりしたけど。
最初にも書きましたが、ノブルがとにかくカッコイイです。話し合いにも冷静で、大地に伝えたいことはしっかり伝えて、でも感情が溢れて涙をこぼす…素晴らしいシーンでした。前巻では大地がノブルの好きなところを語るシーンが好きだとレビューしてましたが、ノブルが大地への思いを語るこのシーンも胸に響いた…
絵津鼓先生の作品は、JOYとSUPER NATURALとIN THE APARTMENTは拝読済みで、すっきりした絵柄に内容のテーマは重めというギャップに加え、どの作品の受けも可愛く、続編出てるのか!と、思わず手に取りました。
結果。
ものっっっそい良かった…………
もっっっっと人気出ろおおおおおおおおおおおおおおお
しばらく多分、この作品のことばかり考え続けると思います。
ここからレビューで、ネタバレちょい入ります()
まず前作では、ちょっとツンデレ気味?だった攻めの暢が、めちゃくちゃかっこよくなってます。大地大好き〜!な感じは相変わらずですが、ただの大地ラブではなく、大地が人前でマフラー巻かれるのはちょっと…と周りの目が気になってしまい、ちょっときつめに言っちゃうんですね。
暢はそこでびっくりして、大地は、しまった!となっちゃうんですが、暢はいつも遠慮気味だった大地がこんなこと言えるようになるなんて…!!
て、感動してるんですよね。ここ、すごくびっくりしました。
あと、外食の好みが恋人と合わなかったらどうするか〜っていう話をしてるときに、
相手と一緒に食事することに意味があるから、合わせるのは苦じゃない〜って言うんですね。
の…暢!!いつの間にそんなにかっこよく…!!!
こんなカレシほしい!!!!と私が思ってしまったことはこの際どうでもいいのですが、この作品はずっとラブラブというわけでなく、相手のことが好きだからこそ不安になってしまったり…という不穏な雰囲気が続くのですが、そんな中でも相手のことを大切に思いやる気遣いとか、一途な気持ちが所々に溢れてて、終始温かいきもちになりました。
あと、ノンケ同士ということもあり、あぁ、ありそう…というリアルなすれ違ったりしてしまうシーンはとても辛かったです…
絵津鼓先生は本当、ノンケならではの悩みを描かれるのがうまい…
そんな中でも、暢の大地大好きな感じにすごく救われました笑
癒しすぎるぜ……
あと、ちるちるのカテゴリで、攻めの暢が前作ではツンデレ、ヘタレ、だったのに、
今作ではそれらが消えて、男前、になってることにとても感動!
いや〜〜あれを男前と言わずして何を男前という??って感じですよね…
ケンカぽくなって大地が泣き出したときも、感情に流されたりせず、一旦座ろ??って言ったりしてたのがすごく、大人で良かった……。
彼が感情的になりがちだった学生時代と変わったのは、
最後に、ずっと大地と一緒におりたいから 大地の隣にいる俺は なるべくマシな奴でいたいねん と、大地が成長させてくれた、と言ってた彼はすごくかっこよかったよう!!!!
で、受けの大地は、健気、天然、だったのに、意地っ張り、が加わってるんですな笑
前作の大地はとっても可愛かったけれど、ちょっといいこすぎるかなぁとも思ってたので、今作で彼が感情を爆発させるのを見て、暢と共に感動。笑
そして、今作でも何気ない挙動の一つ一つがとっても可愛かったよ〜〜!!
暢が夜道が心配になるのも…ゆるしてあげてください笑
でも、彼もとても男前でした!ネタバレ注意…
関係が対等じゃない、という台詞にぐさっときてしまいました〜。
私個人としては、どんなBL作品であっても(SMものは別として)、攻めも受けも対等な関係であってほしくて、だから、攻めが余裕そうに見えて、描き下ろしでは実は余裕がなかった、とか愛が深かった…とかが見れたら嬉しくなります。
レビューに戻ると、だから大地の言葉にうんうんわかる!!とすごく感情移入して、よく言った!と思いました。
おすすめのレビューするつもりがすごく長くなってしまった…。
まとめると、この二人最高!前作買った人も買ってない人もとりあえず買え!!読め!!!
です!はい!!
続編です。付き合って4年経ち大人っぽくなってる…!
1巻の終わりが引っ越して新居で終わったので、一緒に住んでるのかわいいなあ!と思ったのも束の間、 大地がもんもんと悩んでいきます。
嫉妬の対象が女から男になったことや、女子のように扱われることなど…。暢からしたら大地を思ってなんだけど難しいです。どっちの気持ちも分かる~!!と思いながら読み進めました。
よくある妬きもちとはまた違う男同士の付き合いの深いところが描かれていたと思います。この漫画はBLファンタジーじゃなくてすごいリアルだなぁと。別れるってワードが出てきたときはすっごい切なくなりましたね。
その分、最後の展開や1週間我慢のお話しは萌えました。えろは少ないけど満足な作品です。
シリーズもので、私は一応前作から読みましたが、今作からでも多分十分楽しめます。
めちゃめちゃリアルな話です。本当にありそう。ナチュラルな絵柄も相まって余計リアルです。
読み心地としてはライトな感じですが、テーマとしては重いというか、少し考えさせられますね。でもほのぼの系の絵柄のおかげで、いい意味で深刻すぎずさらっと読めました。
ただ、結構私の性癖に刺さる話なのに、なぜか思ったほど萌えませんでした。多分絵柄のせいなのかな?絵柄が よく言えばほのぼの、悪く言えば全くエロくないです。
このエロくない絵柄がこの絵津鼓先生の持ち味だと思うし、この話の良いところなんですけどね…うーん
いわゆる"BL漫画"として読むのではなく、"恋愛漫画"として読んだ方がいいです。 萌えとエロを求めてる方にはお勧めできませんが、話はずっしりめな割に読後感がすっきりしていて読みやすいので、一読の価値は十分にあります。
前作から4年後の姿が読める作品です。付き合ったその後を読めるのはすごく嬉しいです。
2人にとって当たり前になってきた事が周りには当たり前じゃなかったり…自分の体の変化に気付いたりして戸惑う大地、いじらしくて可愛すぎです。特におねだりするセリフよかったです。
暢は大地のこと大好きでとても大事にしているのが分かります。それ故の大地の悩みっていうのもあると思います。
こんなにもお互い大切に思えるのは素敵です。
同僚など周りの人の変化も印象的でした。
大阪に戻って大地が自分のお店を持ったり、その後の2人の話もまた読んでみたいなと妄想してます。
専門時代を描いた「SUPER NATURAL」より先にこちらを読んで大感動したものですが、今日前作が届いたので読み直しも兼ねて続けて読んでみました。
こちらだけだと暢は細かい変化まで気を配って、大地のことを思いやれる理想的な恋人に見えて、大地は繊細すぎるように思っていました。
前作を読んで、あらびっくり。
4年前は暢がわけのわからない行動に走るコントロールの効かない子で、大地はすごくしっかりとした子でしたよ。
社会経験を積んだこともさることながら、一緒に暮らした年月が2人を変えたんだなあと感慨深い気持ちになりました。
ゲイに見られる大地と見られない暢。
昔とは違う暢の気遣いが大地のことを「彼女」のように思っているからなんじゃないかと思ったり、自分が昔の対等だった友人のときよりか弱い存在だと思われているから優しくされるのかと悩んだり。
目標に向かってあんなにストイックに頑張って来た大地が、こんなにもアンバランスになってしまうほど「自分は男なのか、女のようなものなのか」というアイデンティティの揺らぎって大きな問題なんだと気付かされました。優しくされればされるほど対等じゃないと思えてしまうのは大地にとっても、気遣う暢にとってもきつい状態ですよね。何をしても裏目に出てしまう。
暢の職場の女性に嫌な気持ちになる大地と、美容室の同期の男性に牽制したい気持ちになる暢。体の関係を含むパートナーである以上、どちらかが女性の役割をしなければならないけれど、そのことが体だけでなく意識にまでこんなに影響を及ぼすこともあるんですね。
相手はまた女性と付き合える可能性があるけれど、もう付き合えない体に変えられてしまった自分はゲイというわけではないからもう誰とも付き合えずに独りでいることになる。こんなことを考えながら一緒にいるのはしあわせどころか、本当にしんどいですよね。
前に読んだときはこの作品のテーマを読み切れず、大地にことを考えても仕方ないことでイライラしてばかりで嫌な子だなと思ったものですが、前作と続けて読んだら全く印象が変わったことに驚きです。
好きだから優しくしたいし、気遣いたいだけなのに、相手に真っ直ぐに伝わらない。
自分には相手しかいないから失いたくないと思えば思うほど、不安が募る。
そんなどうにもならないジレンマ。
ただ「信じる」だけがこんなにも難しいことを見事に描き上げた作品でした。
好きだから一緒にいたい、それだけでしあわせという段階から、もっと先へ進んだ2人。
しっかりと向き合って、受け入れ合って深まった絆はきっと切れることはないだろうと思える素敵な作品でした。
最初の漫画を読んだ後に直ぐ読みました。最高でした!
二人で上京して、立派にお仕事頑張ってます。
一巻では色々あったものの、大きな障害という障害なくくっついた二人でしたが、この漫画では受けの大地君が同性と付き合ってることに対して色々と悩みます。今までは理解のある馴染みの大学の友人に囲まれて、気にしたことが無かったのだろうと思いますが、社会に出て付き合いが広くなり、周りとの距離の測り方など、思い悩む癖のある受けの大地君は兎に角悩む。女扱いされてるとか、周りにノブルを正式に紹介出来ない、紹介されない、ノブルの女性の友人との付き合い、周囲の反応・・・
何回か軽い口論になったりします。大人しい大地が声を荒げたりしますが、ノブルは結構落ちつた感じでした。そういう時でも何で大地は怒ってるんだろうと順を立てて考えて、解決策を見つけようとします。
ノブル、大地より子供っぽいなと思い勝ちでしたが、大地との口論の時に関わらず、そのまとまった思考回路は凄いと思う・・・。アパレルも良いけど、カウンセラーとか向いてそう。
大地のぐるぐる思い悩む性格や、普段おっとりなのに、時々ストレスが爆発して声を荒らげたりするのが、私自身にもよく身に覚えがあるので、気持ちはよく分かります。大地にノブルがいてくれて良かった・・・。
最終的には仲直りHとかではなく、主に話し会いでハッピーエンドです。友人や家族は理解のある人達のようでよかったです。これからもずっと幸せでいて欲しいです。
前作から読んでますが、やっぱり好きです!
美容専門の時に付き合った2人が、東京に出てきてからのお話です。
大地は美容師になり、のぶるはアパレル店員。同居人がいて、彼女がいると周りには言っている2人。
大地が色々と悩みます。
その気持ちもわかる!でも、のぶるの気持ちもわかる!
大地は考え込むタイプで、普通だったら、ギクシャクしちゃって、嫌な雰囲気とかになるんだけど、相手がのぶるでよかった!
最後の散歩のシーン泣けます。
その後、吹っ切れた大地も可愛いし。のぶるも、作中何回も可愛いと言ってます(笑)お互いが、ちゃんと好きなのが、やっぱりいいなぁと思いました。
書き下ろしの『④一番大事なこと』の、のぶるが大人な対応をみせてます。一体何を言ったのか、気になります!
そのへん含めて、ぜひ!ぜひ!読んでみてください。
基本、受好きな私ですが、こちらの作品は受も攻も私好みで、いつも以上にキュンキュンしました。
はぁー、良かった♡
SUPER NATURALの頃から暢と大地が大好きで続編と聞き飛びつきました。期待に胸を膨らませて読んでみたら予想以上に面白くて改めて絵津鼓先生の作品が大好きだと実感しました。文句なしの神評価です。
大地が身体が変わっていくことに対する悩みを抱えている所では、「なるほど。こういう悩みもあるよね。」ととても頷けました。今まで読んできた様々な作品の中でこのような悩みを持つ登場人物はいなかったので、新鮮に感じました。私自身シリアスな展開のお話が苦手で、このお話もよくよく考えてみると少しシリアス要素を含んでいるのですが、絵がとてもかわいいのと、ハッピーエンドへの流れが自然なため、全く苦になりませんでした。むしろめちゃくちゃ楽しめました。笑
暢と大地のイチャイチャをもう一度拝めることになるとは思っていなかったので今回続編を読めてすごく嬉しかったです。絵津鼓先生に感謝です。
こういうのって男も女も関係ないんだなぁって感じました。
二人ともお互いのことを大切にしたくて。
でもそのために自分を偽ることはしたくなくて。
長く長く一緒にいるからこそ生まれる不安ってあるよなって思いました。
そういう不安は男女のカップルだって絶対生まれるものだから、本当に恋をしている当人たちには大きな差はないと実感しました。
相手と一緒にいると幸せなはずなのに、いつかこの幸せがなくなってしまうことに漠然とした不安を感じる。
人の気持ちって一概には言えないからこそ、その不安はなくなるものではない。
ましてや男同士で付き合っているからこその、女の子に対する圧倒的コンプレックス。
終わりの見えないこの悩みは、二人で一日一日を重ねて、幸せで少しずつ上書きしていくしかないんですよね。
そんな二人の今までとこれからの長い長い生活の一ページを覗き見たようなそんな気持ちになりました。
こう言う感情って言葉にしづらいもので、だから相手に伝えるのも難しいものですが、それを漫画にしてこんなにも感情的にリアルに伝えることができる絵津鼓先生って本当に素晴らしい方です。
どっちも素敵なキャラクターだけど、どっちもしっかり人間らしいところがあって、漫画のキャラクターなのにこの人たちは本当に存在するのではないかというようなリアリティ。
ここまで繊細な気持ちを丁寧に描ける作家さんはなかなかいないと思います。
そして、暢が…!前作よりもずっとずっとかっこよくなっている……!
前からかっこよかったけれど、今作は特に男前度というか中身のかっこよさが尋常じゃないです。
それを最後に「大地のおかげ」って言う暢が本当に素敵だと思うし、その言葉も事実だと思うから暢をこんなにかっこいい男にした大地はすごいなぁって思います。
でも自分でかっこよくした暢は大地にとって、他の人に取られちゃうかもって不安になるほど魅力的になっちゃって、不安に思う大地がかわいそうだけど可愛かったです。
二人の今までの四年間が、そしてこれからの長い長い人生が、とても素敵なものになることがわかって幸せな気持ちになりました。
幸せで胸がいっぱいになって涙が溢れました。
前巻はストーリーがずっと穏やかで導入的内容だったので萌評価に留まったんですが、今作は絵津鼓先生のまさに本領発揮という感じで、非常に細やかな心情描写がされておりぐっと評価が上がりました。攻め視点と受け視点の切り替えの回数やタイミングもちょうど良く、どちらの考えも読者がよく理解できるようになっているのも良かったですね。暢視点の時に大地がどうしてこんな言動をとるのかいまいち分からないと思っても、次は大地視点で彼の想いを描いてくれるのでなるほどと納得がいきます。対等に扱われていると思っていたのが段々女の子扱いされていると感じるようになり、女の子の代わりなのかも、いつ捨てられてもおかしくないのかも、と不安を覚える大地。好きな人を大事にしたいという気持ちをそんな風に疑われるのって辛いし、最初は暢が可哀想にも思えました。でも、大地の気持ちを丁寧に辿っていくと、どうしても受けになる方ってそういう考えが芽生えてもおかしくないのかなと思えたり。ただ暢が言った通り、相手を信じるか信じないかは、暢の行動によってではなく最終的には大地自身の意思が決めること。そこに気付いた大地は、暢から少し置いてきぼりになっていたのがまた対等な立ち位置に戻れたのではないでしょうか。
心情描写も良かったのですが、前巻に比べて暢のスパダリ感が増していたのが最高でした。短くした髪がきっちりセットされスマートな立ち居振る舞いになっており、大地の感情的な言動にも言い返したり面倒臭がったりせずに終始落ち着いて相手の気持ちを理解しようと努めるところが、凄く大人の男になったなぁと思います。その分大地の可愛さが目立ち、ビジュアル面では互いに相手を引き立て合っているように見えますね。2人とも自分が相手の立場だったらどう感じるかをちゃんと考えるので、本当に思いやりのあるお似合いのカップルだなぁと改めて好きになりました。
あれから4年。
絵柄的には前作と同じく、サラサラっとシンプル。人物たちの経年変化描写は特にありません。
特に大地くんは可愛らしいまんま。
前作では「男同士」の葛藤は特になく、ナチュラルに自然に恋愛が始まる、という物語だったけど、一緒に住んで4年、受けの大地が葛藤を感じ始める…という展開です。
傍観者(読者)としては、確かに暢は大地を女の子扱いしてるようにも見えますね。過保護な感じっていうの?特に大地の小柄で可愛らしい外見のせいで余計そう見える。だから大地の苛立ち、不安、不満は理解できる。
でもその葛藤、4年経っての今?
前作は正に発行の2015年にあった「最早男同士はナチュラルです。これから世界はそうなるんです」的空気に満ちてたのに、今2017年で俺はやっぱり女の代わり?って後退しちゃったの?
まあ、ちゃんと言いたい事言えて、お互いの想いを確認して、甘く収まったのはめでたい。
吹っ切れた後の大地はこれまた可愛らしいですなあ〜。
私がいいな、と思ったのは、暢の表情です。この作者様の絵柄ってすごくシンプルなのに、大地といる時の暢と職場の人といる時の暢の顔がちゃんと違う。そこ凄いな、と。
もともとノンケの二人ならではの悩みでしたね。(←妄想だけど)男同士、対等なはずなのに女役だから女扱いされてるとか、そう言うのが駄々漏れしてるのか?とか、悩む大地がなんか切なかったです。そして、そういう悩みを素早く気づいたり、怒っている大地に安易に謝ったりせずにものすごく一生懸命考えてあげる暢がめちゃくちゃ素敵です。とりあえず謝ってその場を取り繕えばいいんだろ?では、根本的な解決にはならないですもんね。
アパレルにしても美容にしても業界にそっち系が多いからと言うのはあるのでしょうが、そんなの個性だしとさらっと言う友達も素敵。
絵津鼓さんのお話は根っから悪い人がいないのも読んでいてモヤモヤしませんね。
前作『SUPER NATURAL』の爽やかさから一転、こちらでは最初からほぼ一冊、好きな気持ちはあるものの、いつ壊れてもおかしくないような不穏な雰囲気。
前作の流れからはちょっと違和感を感じたのですが、読めば読むほど切ない想いがじわじわと胸に迫ってきて、やっぱり絵津鼓先生好きだなぁ~とじみじみ。ストーリーにぴったり合っているさらっとした絵も本当に好き。
元々ノンケだった二人だけに恋人が同性であることが周囲にどう思われるのか?
たまたま好きになった相手が同性だっただけでゲイになった訳ではないのに、男性の同僚に嫉妬する恋人にイラっとしたり、本来感じる部分ではないところで感じるようになっていく体の変化に動揺したり、暢が女の子が好きになったら…と怯える反面、女の子のように甘やかされる扱いに傷ついたり、山程の不安要素を抱えながらも、どうしたらいいかわからず、口にすることさえできずに、もがき苦しむ大地の姿に胸を締めつけられました。
大地のそんな苦しみの片鱗を切ないキスで表現したり、声を殺して泣く姿で表現されるとたまらない気持ちになる一方で、理由はわからずも何かに苦しんでいる大地の髪をそっとなぜたり、ぎゅっと抱き締める暢の優しさにはキュン…。前作では子どもっぽさがあった暢ですがスゴくカッコいい大人になっていてドキドキ…。絵津鼓先生は機微を表現するのが本当にうまいです…うるうる
好きだからこそ不安に押し潰されそうな大地、好きだからこそ自分らしくいられない大地のために身を切るような決断をする暢、そんな二人の葛藤は胸にぐっと迫りくるものがありました。
ノンケくん同士だったが故に苦しいこともいっぱいあった二人ですが、悩み苦しんで乗り越えた分、かけがえのない相手と巡り合って結ばれるってやっぱりいいなぁ~と幸せな気持ちにさせる一冊でした。
SUPER NATURAL の続編
上京後の2人です。美容師の大地と暢は美容学校時代の同級生で、学校時代に付き合って大地が東京で就職することになって、暢も大地についていく形で東京で就職して、今は一緒に暮らしています。
絵津鼓先生のかわいらしい絵と自然な関西弁が心地良いです。
前作では暢の方が大地に対してヤキモキしていたのですが、今作では大地が暢に対して不安になったりしていてもどかしいです。
前作では暢がヤキモチ妬いたりして子供っぽかったのですが、今作では大地のこと凄く愛していて気遣いもできるスパダリみたいになってて、とてもいい男になっててちょっと驚きました。
大地の様子が変なのもすぐ気づいたり、大地があまり言わないので察するものの何に対して大地が不安になってるのかはなかなか気付かなくて、大地も自分自身で最初漠然とした不安の正体がわからずもやもやが募っていきます。
もともとノンケ同士の2人なので、大地は暢が職場の女子と一緒にいるところを見て更に不安になってしまって、今までもいくつか違和感があったけど、もう溢れてきてしまって喧嘩して暢に別れたいってことなん?といわせてしまって別々の場所で寝ます。大地の気持ちもわかるけど、暢はいつも大地のこと想ってきたし、一番大事にしていたけど、伝わってない部分もあって少しのすれ違いがたまって爆発しちゃった感じで、大地にそういう思いをさせてたことに暢は傷ついて悲しくなりました。大地も好きすぎるから不安になったり、ヤキモチ妬いちゃう自分が嫌で、酷いことを言ってしまったと後悔して暢にあやまってもう1回俺と付き合ってと仲直り。
大地は内にため込んじゃうタイプなので、喧嘩したことで、今までの想いをぶつけたのが良かったのか、喧嘩した後は更にラブラブになった2人。
職場ではお互い彼女がいる、そして同居人がいるということにしていたけど、カミングアウトして、外でも堂々と手をつないだりして本当に素敵なカップルになれて良かった。
絵津鼓先生は割とエロはあっさりめで、Hの描写少な目なイメージだったのですが、今回は割と多めでちょっと嬉しかったです。
2人がいちゃいちゃしてたり、くっついて座ってたり、眠ってたりの日常の描写も素敵で、まわりに出てくる職場の人たちや学生時代の友達との会話とかが自然で読んでいて気持ちよいです。
レビューというより感想です。
前作よりさらに、暢が見た目も中身もカッコ良くなっていました。
大地の事を気にかけ、大切に思い、真剣に考えていて、その姿に泣けてしまいました。
二人で散歩するシーンは、本当に胸に刺さります。
二人が悩みながらも、成長し、自分達らしく、共に生きていってくれる事を願ってやみません。
『SUPER NATURAL』の続編。
専門学校を卒業して、暢はアパレル店員、大地は美容師となり、東京で一緒に住んでます。
付き合って数年、すっかり恋人として落ち着いているように見えるけれど、二人ともゲイではないから、大地は抱かれるカラダに変わってしまっているのに暢が女の子を好きになったらどうしようと不安になったり、暢が気づかいで優しくしてるのを「女の代わりじゃなく、男として対等にみてほしい」と拗ねたり…大地がすごく不安定です。
そんな大地にどう接すればいいのか暢は戸惑って…
前作の暢はちょっとやんちゃなイメージがあったのに、大地の不安定さを気づかいながら冷静に受け止めていて、すっかり大人になってます!
そして不安を乗り越えた大地はめちゃくちゃかわいくなります!
大きな問題が起こるわけではないけれど、長く付き合っていても、ノンケ同士ゆえに感じる不安や戸惑いを繊細に描きだした良作だと思います。