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初のCanna×はらだ。衝撃の禁断愛、ついに解禁…。
niicyan
BLを好きになった際に、友人にはらだ先生を勧められ読み始めました。
その中で読んでみたいが、読むのに勇気が必要だった作品。
結果読んでよかったと思いました。
BLなんだけど、その枠を超えてる作品です。
万人にオススメはしませんが、とてもリアルな作品だと思います。はらだ先生だから描き上げられるストーリーではないでしょうか。
普通って何なのでしょうね。
普通って存在するようでしないものなのかもしれません。自分が普通と思ってたことが他人には普通では無いこともありますしね。
私はこの作品、月一で読み返しては心を沈めております。
ずっと気になっていたものの怖くてなかなか読めずにいました。
前半は読んでいてキツかったです。最後まで読めるかな、と漫画で初めて思いましたが、にいちゃんの過去やゆいの強さが見えてくると意外とすんなり読むことが出来ました。
個人的には2人が幸せそうだったのでハッピーエンドだけど、手放しでめでたしとは言えない。この本の最後の時点ではハッピーエンドだったけど、これからバッドエンドに向かって行く道に足を踏み入れてしまったような感じです。
彼らが異常とされる世間に抗った結果、2人の愛が行き着く先はあそこしかなかったのかもしれません。
でも、私たちにとってはバッドエンドとも捉えられるこの結末は彼らにとってはハッピーエンドかもしれない。この結末を悪いと考えてしまうのは彼らの結末は一般的、いわゆる普通の恋物語とは大きく違っているから。それなら"普通"ってなんだろう?普通じゃないなら、世間と違ったら幸せにはなれないのか?…とか、色々と考えてしまいます。
人の複雑な感情や衝動、本能の渦巻くようすが描き表されています。語彙が乏しいので上手く言えませんが、すごいです。本当に何とも言えない気持ちになります。BLの枠にとどまらないけれど、BLだからこそ暗さ、重さが出せた名作だと思います。
良かった、けどほんとになんとも言えない気持ち、
1回読み終えると、もう一度読むのに勇気がいる(私だけかな)
普通とはなにか、普通では無いといけないのか、、、色々考えさせられる作品だった。
ベッドシーンは結構あってまぁまぁ激しめ。
読んでる最中結構辛くなるシーン多め、病んでる時は読まない方がいい気がする
作中の女の子キャラが結構タイプでおもしろい
最初の方とかは結構これはちょっと気持ち悪いかも、とか思っちゃったけどそれが全部一旦なしになる、というか、、、とにかく色々考えてしまう。
インパクトのある表紙と、シンプルなタイトル。
だいぶ前から知ってはいたけど、読むきっかけがあったので読みました。
結論からいうと、今まで読んだBL作品で断トツでした。
人ひとりの人生を変えちゃうような存在の人というのは、何年経っても根強く残るんだなぁ。
終わり方としては、ハピエンでいいんですかね。
女の子もなかなか…いいキャラです。
共依存というものに、ぞくぞくしますね。
一冊完結なのに読みごたえがあって、何度でも読みたくなります。
いつも遊んでくれる近所の優しいおにいちゃんが大好きだったゆい。ある日彼に襲われそうになったところを母親に見つかり、そのまま彼は姿を消して両親からは過保護なまでの監視を受ける事に。にいちゃんが忘れられず探し続けていたゆいは奇跡的に再会を果たすけれど、にいちゃんは昔の優しかった彼とはすっかり変わっていて…。
私はタブーが余り無い人間だけれど、ロリ・ショタだけは抵抗がある。子供相手の性行為は絶対NGだ。(子供の頃に知り合って大人になるまで待てば可。)ゆいは景(にいちゃん)によって人生が変わってしまうけど、景自身も幼児性愛の被害者でもあり苦しみを抱えていた。普通って正しいって何なのか。周りから見たら2人の愛は歪んでいても、正解は1つだけじゃない。
景は出会った相手がゆいで良かったと思う。ゆいも舞子もすごく強いのが救いだ。その強さで負の連鎖を止められるかもしれない。この作品かなりメンタルに来るとの事だったので覚悟して読んだのだけれど、私には意外と大丈夫だった。とても重くて厳しい内容だけれど、加害者であり被害者でもある景の弱さを受け止めようとするゆいの存在は、暗闇の中の一筋の光にも思える。幼い景に加害した「おじさん」の娘である舞子もまた逞しく、皮肉な運命の頼もしい理解者だ。切ない衝撃作。
前々からはらだ先生のはおすすめしてもらったり、人気でよく目に入っていたりしたことから、気になっていました。遂に最近勇気をだして買ってみました。
話のストーリ構成、着眼点が他の先生と全然違うのが、興味深く感じました。
重めですが、最後まで読んでしまいました。
全て読んだ後にじわじわと重さがのしかかってくる感じです。
読むことができてよかったですが、、また手に取って再読をする力があるかと言われると、、、ちょっと今は考えられないといったところで、中立としました。
勇気が出たら、また別の作品を手に取りたいです
嫌いじゃないけど好きじゃ無い。でもどっちかというとしゅみじゃない寄りかな。物語的には全然良いし、考えさせられるけど単純にショタに手を出すのが私的にダメ。でもほんとに色々考えさせられる。
今まで「ちょっと怖いなぁ」と思って逃げていましたが、先日意を決して購入、拝読しました。
読む前は「最後まで読むの厳しいかな?」と偏見(?)で思っていましたが、意外とすんなり読み終わりました。ただ、読み終わったとき、ぐちゃぐちゃしたなんとも言えない感情で、放心状態でした笑「普通とは何か?」「普通じゃない人は悪者か?」と、問いかけられているような。考えさせられる作品でした。
BLで哲学的な問題を考えさせられるのが「とてもおもしろい!」と感じ、また、個人的に好きな雰囲気でもあったので、今回は「神」で評価させていただきます。
長文失礼しましたm(*_ _)m
最初はにいちゃんがかわいいゆいくん騙してえっちしてそれで終わるのかと思っていました。女の子のメインキャラが登場し、にいちゃんの正体を知ったゆいくんの行動に私の中で新しい性癖が開きました!
ゲイのにいちゃんが周りからどんな目で見られたのか考えさせられて胸が苦しくなります。にいちゃんがゆいくんにしたことは悪いことだけど、最終的には2人が出会えて良かったと思えます。オチも最高です。一巻完結の作品の中でめちゃくちゃ大好きなのでぜひ読んでください。
ペドフィリアでショタコンのにいちゃんに子供の頃性的いたずらをされた主人公が、数年後ににいちゃんと再会しまた関係を結ぶ。今度は合意で。
初恋の人を忘れられない受けがけなげで切ない……というのは序盤の感想で、中盤以降は受けの元カノを交え、ドロドロ泥沼な昼メロが展開される。
小児性愛は罪なのか?
なら小さい男の子にしか欲情しない、できない人間の存在はまるごと否定されるのか?
現代社会を生きる上で避けて通れない問題提起が繰り返され、二人の行く末から目が離せなくなった。
久しぶりに読んでみたら新たな発見があったのでレビューします。
本当に、読む人の数だけ解釈がある作品だと思いました。
ハッピーエンドかバッドエンドどちらなのか、など。
個人的にはハッピーエンドだと思っていますが、別の角度から見るとバッドエンド。そうやって自分の中でも角度を変えて読んでみるのも面白いです。
小児性愛を肯定とも否定とも捉えられる描き方をされていて、そこもまた良い。
何度読んでも、主人公のゆいが本当に魔性だな…と思います。
帯に書いてある「愛を証明して?」という言葉が、本編を読んでからだとさらに深みが増して、心を抉ってきます。
きっとこの作品は、誰が悪いとか被害者とか、そういうことじゃないんだろうなーと思います。
番外編の「ゆい」が、読むたびになんだか泣けてきて本当に大好きです。
読み終わってから表紙を見ると、ああ、ここはこういう意味なのか、と考えさせられます。
読めば読むほど深くなる、神of神作品だと思います。
乱文失礼しました。
正直BLというより、ヒューマンドラマ見させてもらった気分で、エグいです。考えさせられるどころじゃない。
ただ、萌え要素で神と付けるというよりは、全体のストーリー自体が神って感じですね。
最近はLGBTも寛容になってきてるけど、昔のこういう迫害される中で普通に生きながら愛した人と人生を共にする難しさを表現してくれるのがやっぱりリアルで好きですね。
今では寛容になってると言ったものの、理解あるから、そういうのもあるよね!みたいに、結局は例外扱いされる苦しさとか、自分の思想を自分で信じることが出来なくなる環境って苦しいだけじゃなくて、凄い複雑な気持ちになるよなぁって思ってたことが、そのままこの作品で感じ取れました。
始まりは歪んでたかもしれない、好きになった原因も歪みから来ていて本当の気持ちじゃないかもしれない、自分がおかしいかもしれない、色んな思いや葛藤がある中で、この2人はこれからもこの世の中を生きていかなきゃいけないんだよなぁと最後まで立体感のあるお話でした。
段々自分でも何書いてるか分からなくなってきたけど、とにかく一言では説明できないです。読んでください!
レビュー欄の皆様も書いてたりするから私が重ねて書くのはどうかと思うけど「BL」というよりは「普通とは何かをすごく考えさせられる作品」だと思う。テーマもテーマだし終わり方も終わり方だし好き嫌い激しく別れる作品だと思うが間違いなく神作品だとは思う。キャラクター全員に感情移入ができるから読んでいてしんどくなるときもあったが最後まで読みたいと思えるし読んだあとはエンドのモヤモヤ感が残りつつも読んでよかったと思えた。自分の中での考察(?)みたいなのがあるが、それも人生経験を積んでいくうちにどんどん変わっていくと思う。しばらく経ってからまた読み返したい。
ハピエン厨にはおすすめしない。
わたしはバッドエンドや不明エンドが大好きなんですが、「にいちゃん」は、初めからどこか暗い雰囲気があり、最終的に、両想いで、くっついたのにハッピーでは無い終わり方で、分かり合えるのは2人だけって言うのが本当にすきです語彙力が皆無なんですが、これだけは言えます‼️ほんとにはらだ先生に出会えて良かったです
しっかり犯罪的な内容だけど、ただ大人が子供に無理やり手出しかけちゃいましたーとかそういうレベルとか類の作品では無いです。寧ろどうレビューすれば良いのか、はらだ先生の作品の素晴らしさをどうやって表現すればいいのか分からなくてしばらくレビューが書けなかったくらい物凄い作品です。ただ好き嫌いはハッキリ分かれると思います。わたしは多少歪んだキャラや闇があるキャラが好きなのでとてもハマれました。攻めの危うさがとても良かったです。最終的に2人の世界で幸せにハッピーエンド?かと思いきや、やっぱり不穏。苦しくて読んでる途中何度も泣きました。これで続編がないのも逆に良かったです、綺麗な終わり方だったと思います。
児童を対象とした性犯罪の加害者と被害者の話です。
少し前に「流浪の月」を読んだのですが、テーマとしては流浪の月に近い物があります。加害者と被害者の関係からお互いの理解者に心情が変化していく話です。
ただ、流浪の月は美しく、2人の関係が描かれていました。しかし、こちらの作品は実際に身体的苦痛や精神的苦痛を受けている表現もでてきますし、
加害者は過去に、やはり同じ様に性犯罪の被害者であった、という話が出てきて。
加害者側も、被害者側もお互いにかなり苦しいながらも、恋愛なのか依存なのか分からないまま交流を持ち続けます。
そんな中で、ある女の子が二人に関わってきて、、
その女の子の登場でこのお話は閉塞的で不快な話から劇的に救いの物語へ変化していきます。彼女の活躍をぜひ見て欲しいです。
色々あった中で、加害者と被害者の青年と男子高校生は恋人同士になりますが、結局、二人だけが理解できる世界で生きていけると思っても、そこには常に社会のしがらみや世間の目などがじわじわと二人にストレスを与えている。そんな表現でラストは締めくくられていました。最後ハッピーエンドにはしなかったはらだ先生、凄いと思いました。逃げない表現です。
社会の悪とは、人間を壊す存在とは?社会全体の閉塞感、ごく「普通」の考え方の中にに生きている人がとても気持ち悪い存在としてでてきます。
「普通」に生きることが悪いことではないのでしょうが、普通から外れてしまった時の、人間の弱さ、苦しさ葛藤、家族とのしがらみ。そういう中で自分達はどうやったら心地よい生活を手に入れられるのか?また、逆の立場に立った時に、どの様に自分とは違う考え方の人を受け入れるのか?そうい深いテーマを投げかけているお話だと思いました。
絶対賛否両論分かれる作品だとは思うけど、私は読んで良かったです!とにかく内容が濃く、衝撃過ぎるので痛々しい描写が平気な方はぜひ読んで頂きたい!私はBLでリバが1番苦手なのですが、この作品だけは嫌悪感が無かったです。はらだ先生の作品には毎回予想外の展開で驚かされているのですが、今回は特に驚きました。
にいちゃんは小さい男の子が恋愛対象だからゆいが好きなのだと思いきっていたら、まさか自分が過去におじさんとしていた行為を正当化する為だったとは...。初めはゆいが可哀想で仕方なかったけれど、最終的にはにいちゃんも辛い過去を抱えていて、みんな幸せになって欲しいなと思いました。
小学生をレイプするなどとは……。
その描写の時点で私は本を閉じた。
神評価している人には哀れみすら感じる。
やっぱり犯罪だけれど結とにいちゃんの気持ちを考えると肯定も否定もできないのかなぁーと私は思いました
やっぱり賛否両論別れますね
読後、どうしようもなく引き摺ります。軽い気持ちで読むと読後何も手につかなくなります!、、普段、メリバ作品は読まないのですが、はらだ先生のハピクソや、ワンルームエンジェルを読んでたのでメリバ作品が気になりはじめ、どうせなら読んでみようと思って読んだのですが、あまりにも重かった…、、まずこの2人の圧倒的な「普通じゃない」人感、でもこの2人を見ると認めてあげたくなるんです不思議と、でも絶対に犯罪だし、「普通」に見ると異常者なんですよ、、でも、、それでも認めたい、でも自分がこの2人の親族だったら心底異常者だと思うと思いますし、矯正したがる親や、過保護な親になってしまう気持ちも痛いほどわかるし、こちらの方が「普通」だと思う。なんだろう、表現が難しいですが、ここまで人間社会に適応していない2人が人間社会で生きなければならないことに凄く焦燥感や悲壮感を感じました。景くんは自分の過去をゆいくんに重ね、ゆいくんを襲った異常者であることは間違いないんですが、ゆいくんも相当の狂愛。初めはゆいくんが圧倒的に被害者でした。景くんに狂わされ、人生を変えられたと、そう見えてました、、でも、、、是非読んでみて欲しい。
あと、最後のハピエンに見せかけた、崖っぷちの幸せが辛いです。親との縁を切るって相当ムリがある、ゆいくんも縁はいつでも切れると言いながら先延ばしにしている所に人間というものを感じます。読んでいる時は嘘つくなよ、と思ってしまうのですが、実際人間こうだなと、、。景くんも相当、相当ストレスかかってそうです。社会の「普通」と自分の利益の両方を優先することは出来ない。2人とも2人で生きていきたいのに絶対に生きては行けない、ということがもう分かっているんです。それでもこの関係を続けたいと、この幸せはほとんど続かないんだろうな、と思わされるラストが辛すぎます。
はらだ先生は凄いですね、、是非ハピクソみたいな軽くて楽しい〜みたいな作品読んでからこっちも読んで欲しい!はらだワールドハマりそうです。こんな性犯罪者臭プンプンの作品にこんな気持ちを持たせてくれるなんて、自分の「普通」という考えがなんなのか考えさせられました。メリバ苦手な人は後悔するかも!、、でも心に残り続ける作品になることは間違いないです!是非読んでみてください!
評価は萌2にしたけれど、そういう評価には入れられない読了感。
テーマ性と展開のうまさ、登場人物の設定の作りこみ、デッサン。すべてが素晴らしい。
きっとこの作品の評価が分かれるところは、テーマだと思う。
現実世界を思うと、このテーマはかなり重い。BLの世界では設定に入っているものはある。この作品は、その中でも現実に寄っている作品だと感じた。
レビューを見て、覚悟して読んだが、辛い、悲しい、苦しいとだけにならない、生きている人間の力を感じられてよかった。
はらださん全開のドロドロ歪んだ物語だった。中学生とか犯罪臭するのは好きじゃなくて読んでて良い気分ではなかった。ストーリー展開はにいちゃんの過去が予想外で驚かされたけど、まぁ、人間ここまで歪むのはやっぱ理由があるよなって納得。前の自分だったらこういう作品は地雷だし嫌いって思ってたけど、リバのシーンも可愛いなと思ったし萌えた。2人のこと異常だなって思ったけど、そうやって世間の目とか親から扱われて来たと思うと……私も所詮理解しきれない世間と同類なんだなって嫌になったな……この子達も歪まされた被害者だし……被害者という言い方もいいのか分からないけど、普通になりなさいと言われるけど、普通ってなんだろうなって考えさせられる。普通になれるならなりたいって泣いてたの見て辛くなった。最後の終わり方も「俺たちだけ分かってれば良い」って吹っ切れるんじゃなくて、「俺たちは間違ってない」って自分に言い聞かせるように言っててそこがリアルだなぁと……いくら自分が正しいと思おうとしても世間の目を無視するのは簡単じゃない。
1人で抱え込むのは重くて押しつぶされそうになると思う。これからは薬も徐々に減らして、頼らなくても良くなるようになればいいな……いっぱい傷ついてきたから2人で支え合って幸せになって欲しい。
この漫画はBLと言っていいのか…。
最後に大団円のハッピーエンドで終わらないのが流石はらだ先生です。バッドエンドに突き落とすわけでもなく、あぁ、いつか落ちるんだろうなー、というエンド。当てはめるとしたらメリバが近いのかもしれないけどそれもまた違う気がする…。幸せだと自分に言い聞かせるような主人公の姿を見ていると切ないような苦しいような。
鬱系BLが好きな人にとってはたまらない作品です。光のBLが好きな人は読んだらいけない。
この作品は、最初は小学生のゆいくんと近所のにいちゃんというとこから、ゆいくんが大学生になるまでを描いています。
レビューを見ていると、読むのに覚悟がいる作品だとか、他作品から読んで慣らしてから読むべきとかいろいろあったので正直ちょっと怖かったです笑そもそも、私ははらだ先生の作品は何個か読んでいて、世界観も好きだったので読んでみました。
実際読んでみて、鬱屈としたおもーい感情にずどーんと沈みました笑私はそういうカタルシス重めのやつ大好き人間なので大歓迎なのですが、ハッピー!イチャイチャ!エッチ!を求めてる方は趣味じゃないと思います。
世間的にダメなことはしちゃいけないと私は思いますが、せめて誰が誰を好きになるかは自由にオープンに喜ばしいこととして扱われるようになったら嬉しいですね。
これは紛れもなく性犯罪だしふたりの関係を完全に肯定することはできない。ただ、肯定も否定もできない。誰も景とゆいの関係性を引き離す権利はないけれど、事実としては紛れもなく犯罪だし何よりこのままずっと世間体から目を逸らし続けてふたりだけの閉じた世界で生きていくことは無理だって、内心では分かっているんじゃないだろうか。
最後の巻末ストーリー「ゆい」を見て、ふたりの未来はバッドエンドではなくとも明るくもないんだろうなと察してしまったというか。
「普通」を押し付けてくる親と絶縁したものの、今度は薬とタバコに依存しているにいちゃんと、「("普通"からはみ出すことを許さない親に対して)切り捨てる、見切りをつける覚悟がある」と言いながら両親には彼女がいる、と嘘をついて"普通"に擬態して薬(恐らく抗不安薬か抗うつ薬)を飲むゆいの描写。
明確なハッピーエンドにしないところが本当に素晴らしいなと思いました。この関係性はこうなるよね、という少し諦観も混じった目線でふたりを見てしまう。どうしても。
"普通"=異性愛がマジョリティとされる今の日本社会にいる限り、ふたりはきっと本当の幸せは掴めないんじゃないかと思う。
確かに景は被害者だけれど、それでもやっぱり当時小学生だったゆいに手を出して、ゆいの人生を滅茶苦茶にしたという事実は消えない。ゆいの両親の立場からしたらそりゃあ頭がおかしいと言われても何も反論できない。
あと何よりふたりはこのまま世間の目から隠れて、陽の当たらない部屋の中で一生ふたりきりで生きていくのかもしれないけれど、他に誰にも頼れる人が居ないあの状況だと、今後お互い更にドロドロの共依存になるのも目に見えてて。(もう既にどっぷり共依存だけど)
常に暗雲が立ち込めててふたりが幸せになれる兆しが見えない……漫画の中で白黒で描かれている通り、ふたりの世界はこのままずっと色が付かないんじゃないかなと思う
ずっとはらだ先生の漫画が気になってて、ハードな描写が多いと聴いて中々勇気が出なかったのですが、あらすじ等読んでて気になって好奇心のまま初めて読ませていただきました。本当に買って良かったです。
大団円ハッピーエンドで終わらない、リアリティと空白のある終わり方が大好きで初めてBLで感想を書きました。絵もストーリーも上手すぎて本当に大満足です、他の作品も読ませていただきます。
この商業BLのあらすじをずっと前から知っていて、試し読みもして、作者の他作品を読んでいて、絵柄も作風も好みから離れていない、読んでみたい、そう思ってもなかなか手が出なかった作品。
導入には鳥肌が立つほどの嫌悪感があるけれどそれでも間違いなくこの作品が刺さることは分かっていた。
思い切って読んでみたが、読了後の感想としては想像していたよりは重くはない。痛くない。けれど登場人物の心理描写は強烈で、毒がゆっくりと回るような作品。
ゆいが大好きなにいちゃんは自分を愛していたのではなく、ゆいを通して自分自身を見ていただけと気づいた時の爪を噛む「くやしい...」という気持ち。にいちゃんもまた、愛していたおじさんが自分を忘れていることを知る。
周りに嫌悪されても愛していた、捧げた相手が自分を本当の意味で愛していなかったことを知るほど理不尽で残酷な話はない。
彼らの虚しさを思うと涙が出てくる。
ゆいは暴走したような熱量でにいちゃんを愛すけどにいちゃんは曖昧な応え方をしているように見えてスッキリとしない。個人的な解釈では全く幸せな終わり方ではない。けれど確実に心を貫いてきた。一生忘れられない作品になった。
最後に、女子のまいこちゃんがとても良いキャラクターだった。彼女がこの作品の重みを軽減してくれた。
鬱本です。めちゃくちゃに鬱。こんな終わり方無理。つらい。読み返したくない
人間の、仄暗い部分をギュッと凝縮させた一冊。救いがない。どのキャラクターもそれぞれ病んでいたり、差別主義者だったり、とにかく、救いがない
ネグレクト?
ペドファイル?
リベンジポルノ?
それから?それから??
一冊通して重々しい雰囲気です。手放しに愉しめるセックスシーンなど一つもない
それは愛なのか?本当に?共依存では?にいちゃんの言っていた通り、「一緒に苦しんでくれなきゃ、」では?
でもきっと、手離しても幸せにはなれなかっただろう。苦しい。辛い。それは愛か?
もう100回くらい読み返したかもしれない
メリバBLで検索して試し読みしたら
もう景がドストライクすぎて秒で購入。
真面目にレビュー書いちゃうと巻物みたいな
長さになるので超かい摘んで申し上げます。
初期の優しいけど目が怪しい景も
再会時のやや思いやりにかける自分本位な景も
中盤の手負いの獣みたいな寄らば斬るな景も
後半のノーブルな男前風な悟りひらいた景も
全部好きです←
描き下ろしはなんだか最終ページが
ヒリヒリした一縷の不安を感じましたが
一般大衆の「普通」が無理な事は
お互いがよくわかっているのだし
長く一緒にいれば慣れても来るだろうし
絶対乗り越えてくれると思ってます
でも本編読破後に出されたいろんな物を
細々と見るに二人は大事な気がする笑
とりあえず景がかっこいいんです←
まず、景の情緒の変わりようがすごいです。
はじめは、ゆいが小学生の時。
ざっくり言うと、「優しそうだけど実は腹黒」みたいな人です。
笑ってない目や、ただゆいのことをそういう目で見てる。でも、ただ犯したいと思っているような、、そんな感じ。
続きまして、ゆい(高校生)と再開した時。
もう、ただの怖い人。全然優しくないし、顔も怖いし、ゆいのことめちゃくちゃにするし。
ここだけ見たらただの最低人間ってくらいの表情と性格。
次はゆいに犯されてる?時。
もう全然違う。このちょっと前あたりから、廃人みたいになってると思います。顔もボロボロだし、部屋も散らかり放題。 親から連絡があったのも原因ですが、それがきっかけでどんどん心が崩壊していってる感じです。
行為が終わった後は、もう誰がどう見ても廃人でした。 個人的に、進○の巨人のブラウンに似てると思ってしまいました。(ごめんなさい)
そして、ゆい(大学生)と再開した時。
もう、悟りを開いたような顔。
最初に性格が戻ったって言われれば戻ったかもだけど、個人的には前よりもっと柔らかくなった気がしました。優しくなったというよりかは、なんでも諦められるような、なんでも受け入れるような、弱い人。 弱い人間になったと思います。
景の変化を書きましたが、ゆいもかなり変わったと思います。表情というよりかは思考かな?
なぜ、はらだ先生がたくさん支持されるのか分かった気がします。
とても面白い作品でした。 自分はストーリー重視&メリバ、バトエン大好きなので、プレイとかはなんでもOKなので楽しく読まさせていただきました!
斉藤壮馬さんがゆい役をやっていると考えると興奮してやばいです。
リバ要素があるので地雷の方はお気をつけて。
最後に。
まいちゃん、抱いてください。
はらだ先生の作品は全て購入しています。どの作品もいい意味で期待を裏切られます。この作品を読み終えたあとはなんとも言えない後味でとても考えさられる作品だと思いました。正解がないというか。私は感情移入をして読むことはできませんでしたが、出来たらできたで苦しそう、、、。この作品では、ゆいとにいちゃんどちらの視点も描かれていて、どちらも被害者です。お互いの人間性や心の葛藤が丁寧に表現されていて本当に圧倒されました。私の語彙力では伝えきれないので、とりあえず何の予習もなしに1回は読んでいただきたい作品です。
雑食読みですが、基本ほのぼのした作品が好きです。
地雷も多い方だと思います。
BLハマりたての4年前に読んで、それからずっと読み返せないでいました。
読んで切ないとか、きゅんきゅんするという類のテーマじゃなくて、正解のない苦悩のループを描いているので、読んで何かを感じるという作品です。
なので感情移入して読む方だと、かなり引きずられてしまうかも。
わたしは初読のときにそういう読み方をしたせいで、かなり苦しくて、「どうすれば良かったんだろう?」とか「どうしたら本当の意味でしあわせになれたんだろう?」という答えのない無限ループにハマってしまって、レビューも書けませんでした。
さっきこの作品に関する質問を見つけて、何となく読み返してみようという気になって。
最初の経験があったので作品を傍観する読み方をしたら引きずられることはありませんでしたが、それでもやっぱり考えてしまいました。
小児性愛者。
年齢の近い人にのみ性愛を感じる人間には、まったく理解できない世界です。
知識として分かっても嫌悪感は消えないし、愛しむべき存在をそういう対象として見ること、実行に移す人間がいることに憎悪さえ感じます。
そういう社会倫理や道徳は置いておいて、「起こってしまったこと」で人がどう影響を受けるのかを、その人間の内面を抉って晒していく。
被害を受けた子供がどう感じるかはそれぞれですが、わたしが好きだったバンドのボーカルはそういう被害を受けて、家庭を持って、子供を何人授かっても、その傷が癒えることはなかったのかなと感じる部分が歌詞に現れていました。
結局自ら命を絶ってしまったので、何も彼を救えなかったのかと、それほどまでに深い傷を残すものなのかと、改めて思いました。
この作品では、ゆいとにいちゃん、それぞれが被害者です。
何が起こっているか分かりつつも、友達は誰も知らないようないけないことをする危険な遊びに高揚感があるゆい。
だけど、土壇場になって、高揚感や優越感よりも恐怖が勝ってしまう。
にいちゃんは高揚感が恋に思えて、その行為が自分が愛されている証だと刷り込まれてしまった。
にいちゃんだけがその行為を完結してくれる存在というゆいと、自分が受けたものは本当に愛だったのかを確かめたいにいちゃん。
その違いが2人の辿る道を大きく変えていました。
当時の自分のような対象に同じことをしたところで、その当時の自分が本当に相手から愛されていたのか、それともただの興味だったのか、それは証明できません。
だけどにいちゃんにはそれしか方法がない。
ゆいは洗脳のように愛を刷り込まれたにいちゃんと違って、恐怖の方が大きかった。
だから年を重ねて、恐怖が薄れるにつれて、完結しなかった行為の続きを求めるようににいちゃんを求めてしまう。
ゆいの行き着く場所はどこまでもにいちゃんでしかなくて、にいちゃんがゆいを通して過去の自分を見ている限り、2人の気持ちが重なることはないように感じました。
加害者は甘い言葉とは裏腹に、ひとの目のある場所に行けば被害者を自分の世界から完全に引き離して、妻や子供のいる一般的な成人男性を器用に演じることができる。
被害者である子供は、加害者だけが世界のすべてになる。
それを目の当たりにしたにいちゃんの気持ちは計り知れません。
今までの自分や、自分が親に抗ってまでしがみついたものをすべて否定されるような、それ以上の衝撃だったのかも。
考えても答えが出ないから、考えるほどに長くなってしまう。
単純に被害のループを描くだけでなく、被害者だったはずの少年の思いが加害者へ向かう。
それが恋なのか復讐なのか救済なのかは、読んで確かめてみてください。
被害者だった少年、被害者であり加害者である大人、その家族の苦悩、加害者の娘の憎しみ、そして大元の加害者の行く末。
たくさんのひとの思いが交錯する中で、正解も不正解もないけれど、貫き通した思いの意味を考える。
ひとはひとを完全に救えないし、自分をも救うことはできない。
そこにしがみついている限り前へ進むこともできないけれど、そこにしがみついていないと生きていけないひともいる。
そんなことを教えてくれた作品でした。
【話の雰囲気】現実的・暗い・ストーリー重視
【不向きかも】 楽しいものを読みたい時・甘い恋愛希望・犯罪行為NGさん
【エロ度:60%】
とても性的です。
ストーリーに合わせ行為は、エロさと心の葛藤が味わえます。
ただエロいのでなく、身体は熱を持つがどこか身体の奥が冷えているものを感じます。
【感想】
何も無い人生でも、人は悩み生きていきます。
人との関わり、自分の選択肢を日々葛藤します。
そこにもし、自分の生き方を変える人と出会ったら、どうなるか?
例えそれが、一般的に「性犯罪」と呼ばれる関係でも惹かれるのは、愛情と言えるのか?
自分は間違っているのか?
そんなもしもを体験できる重い良い話しでした。
ストーリーが凄いのは、被害者、加害者、その近辺の親族、一般論もなどを、どれも見落とさず諦めず、全て話に練り込んでます。
読み応えがあり、心に苦味を残してくれる怪作であり名作と呼びたいBLでした。
もし、読みたいけど悩んでるなら、残るものもあるので、読んだ方が良いと言いたいお話です。
【個人的に】
読むにあたって、主人格のキャラ気持ち、親の気持ち、一般的な気持ちと、色んな角度で悩んでしまいました(笑)
まずは電気書籍で買ったんですけど、はらださんの本は、紙で捲りたくなるんですよね。
めくってその話の重さや、速さを楽しみたくなります。
これは後からまた何度も読む漫画になると思います。
紙媒体でも買おう〜。
いやー、凄いのを読んだー。
SNSのプロモーションで見かけたのがこの作品との出会いでした。
当時BLに全く興味が無く、むしろ嫌悪感さえ抱いていました。
でも猛烈にこの作品を読みたい衝動に駆られてしまって…。
正直初読み後は謎の罪悪感というか、後ろ暗い気持ちになりました。
あー、なんかブラックな漫画読んじまった、みたいな。
でも3回くらいは周回しましたけどね←
多分数ヶ月後だと思うんですが、また読みたくなり…そこからBL作品に興味を持ち始め、エロ少なめのモノから読み始めました。
はらださんの作品はこの作品のようなダークな物が多いんだろうと読まずにいたのですが、今ではもうすっかりファンですよね。
面白いものからダークなものまで、しかも全部が面白いという…恐るべき才能!
作品のレビューじゃなくなってしまった汗
とにかくこの作品は凄いです。
私の語彙力では語り切れません。
地雷になりやすいシチュエーションが多いかもですが、一度は読んで欲しい作品です。
BLとしてもそうですが普通に作品として素晴らしいと感じました。普通とは?を考えさせられる作品です。二人の共通点がわかった時凄く味方が変わって面白かったです。二人で生きていきたいと思った中で、最後実家を出たあとの男の子が精神安定剤?を開けようとする所と本音に、周りに左右されないで生きようとするけど、本当に正しいのか、苦悩する二人の姿に苦しくなり、激しく共感しました。過激なシーンはとてもセクシーで良かったです。
問題作、と評判なので流血のコワイ内容だったら嫌だと迷いました。噂通りの作品でした。
エロスのファンタジー=BLで、児童への偏愛と暴行、被害者が加害者となるテーマを取り扱って、読者にどのような反響を期待したのか、作者の意図に興味を抱きました。興味本位の反響狙いの軽い気持ちで扱うと、色々波紋を広げそうな微妙なテーマです。
暴力と児童性虐待を扱う作品、という評判の作品でしたが、児童を犯罪被害から子供を守るには、といった子供をみんなで守って育てる環境造りなど、色々考えさせられる作品でした。
私が関心をもった所のレジュメ:
共稼ぎ夫婦の小学生の一人息子。
一人でいる時間が長い少年が、近所の優しいおにいさんに連れ込まれて、悪戯をされる。
性行為に及ぶと、少年はおにいさんの目が怖いのと痛いので、戸外に飛び出すと母親が見つけて保護、事件となり、引き裂かれる形で別れます。
でも少年は、「おにいさんにまた会って抱かれたい」と思う。
高校生になり、偶然あのおにいさんと再会する。
おにいさんと交際を再開、暴力と脅しを受ける・・少年はこれは愛ではなく、復讐をされているだけだと気づく。(※ここの性描写はかなりグロいので、苦手な方はご注意。)
少年に同級生の彼女が出来る。彼女は母子家庭。
或日、おにいさんから受ける暴行に悩み、彼女に相談をする。あのおにいさんは、彼女が知る人だった。
彼女の父親とおにいさんとの因果関係=おにいさんが受けた事件を知る。
それから、少年は彼女と相談しながら行動する事によって、おにいさんとの関わり方が大きく変化しだす。おにいさんは実家に戻る。
別れ際、少年の「同じ事を僕にしないで」は、この後の鍵になる言葉。
おにいさんは、「彼女の父」=加害者を探し出し、遭う。
彼女の父は再婚していた、そしておにいさんを全然覚えていなかった。
・・おにいさんは「少年に許しを請う為」に探して再会。一緒に暮らしだす。
おにいさんは落ち着きを取り戻しつつあるけれど、精神は不安定で薬を手放せない・・少年も、何かの薬を飲んでいる。
このままだと、近い将来薬の長期服用で二人とも早世することになるか、廃人になって終わるかも?、という不安を予感するシーン。少年が何かの事情で動けなくなった時が、二人の関係が終わる時になるという暗喩を含む台詞。で終り。
作品に出てくる、鍵になる描写は幾つかあって、
・少年もおにいさんも少年の彼女も、埋められない心の穴がある。
・少年は、どんな事をされてもおにいさんを想う気持ちを変えない、おにいさんを愛する為なら全てを捨てる覚悟を持っている=おにいさんと少年は、被害者という意識を持っていない。
・おにいさんが親や専門家から受けた矯正教育は、体罰と言葉の虐待でしかなかった。萎縮と嘘で逃げる事しかできず、衝動の連鎖は解消していない。
・おにいさんの潜在意識=偏愛を産む深層心理の不調和を治すせない大人たちが、最後に言うのは 「死になさい」という言葉。
・繰返し出てくるのは
「普通とは何?」 「心から受け入れてくれる世界」 「普通のふりをすれば・・」(少年とお兄さんを追い込むのは、周囲の人達の「普通じゃない」という目)
この作品は、愛とは何?普通とは何?を問う作品?虐待や暴力を受けても、少年は「優しかったおにいさん」を想うことを止めない。・・この心の動きは、愛なのか?それともDV被害者の依存なのか。一緒に暮らす所までの物語なので、そこまでは分かりません。
はらだ先生の作品には、ドン伝返しやトリックが仕込まれています。
少年が、「にいちゃんの自分への想いは、許しを請うだけで愛とは違う」ともし気づいたとき、どうなるんだろう?と不安を感じた読後です。
神評価。
これでこそはらだ先生。心からそう思える作品です。
あらすじからも分かりますが、アブノーマルで仄暗い属性てんこ盛り、賛否両論の展開です。正直同じ趣味の友達にも勧められそうにありません。
基本的にこの本では性犯罪と共依存関係がかなり濃厚に描かれています。そこを楽しめるかどうかが重要だと思います。激しめな性描写含め、それを差し置いても陰鬱な雰囲気の中で2人がお互いへの思いを煮詰めていく様子は見ていてかなりハードです。例えるなら江戸川乱歩の「芋虫」を読んだときのような気持ち。
個人的にははらだ先生の作品の中でもお気に入りの部類ですが、誰彼構わず読んでみろとは勧められない作品。
この話は賛否が激しく分かれると思う。
内容自体がかなり過激であり、はらだ先生が描く独特の空気感により気持ち悪いと思ってしまうのも無理はない。
私はドラマCDを聴いてから漫画を読んだのだが、衝撃だった。怖かった。お化けや心霊のような怖さではない、人間の怖さである。幼い子しか愛せない大人、依存・執着している子ども、普通を強要してくる周囲、そしてこれに萌えを感じ好きだという読者。何もかもが恐怖なのだと思った。
怖いと言うても漫画ですから、ファンタジーですから。
作品としては素晴らしいと思った。愛のカタチは様々だとよく言うが、この二人の関係は愛なのだろうか。愛なのだとしたらなによりもいびつだ。
二人は支えあっているというよりは、二人の世界を生きているのだな、と。言いたいことはたくさんあるのに全然まとまらない。この漫画一冊で考えてしまうことがたくさんありすぎる。みんなの論点もバラバラだろうし、良いと思うポイントも実に様々だと思った。
ラスト、続きが気になるがもし続きが描かれても読みにくいなと思ってしまう。
まとまらない。
いつもどおりのはらだ先生の世界観が爆発してました。
「ポジ」や「ワンルームエンジェル」を読んでから、来た人はびっくりしちゃうかもしれませんね笑
はらだ先生は「くず」や「しんどい系」が多い感じがするので、それらが苦手でほのぼのした感じが好きな方は、心の準備が必要かもしれません。
「ポジ」や「ワンルームエンジェル」は誰でも楽しく読めると思います。
この作品は一言では言い切れません笑
普通のBLに見られるような、ほのぼのとしたハピエンではなく、本当にゲイカップルが直面する現実、しんどさがそのまま描かれています。
心にささる、考えさせられる素敵な作品なので、是非、勇気のある方は読んでほしい作品です!!
びっくりしました。テーマの重さというか、深刻さに。
「大人×ショタ」を娯楽ではなくガチの犯罪として描いた作品。ゆいの小学生時代の件も高校生になってからのことも、断固として娯楽消費させないぞ!という気迫に満ちたおぞましい描写に震えました。BL読みはあまり自分が性的消費をする側という意識を持たないですが、ゆいがにいちゃんから痛めつけられるシーンを見てぞっとしつつも思い知らされました。あ、腐女子だって性的消費者の側なんだわ……と。こんなに怖い濡場ってないよぉ!と不平を言いたくなるお前、何言ってんだよ未成年に手を出すって犯罪以外の何物以外でもないんだよ……何期待してたの?と思わず自問自答してしまいました。
性犯罪者を愛してしまった性犯罪被害者、という、現実にはどうにも世間から受け入られ難い属性の犯罪被害者二人が描かれています。二人とも本来ならば保護されケアされるべき子供達のはずですが、理想的な被害者像から逸脱しているが故に追い詰められ、社会から隔絶されてしまいます。こんなやるせないことってないです。
模範的な被害者になんかならなくてもいい、と、彼らに言ってくれる人は誰もいません。内面化してしまった世間の目をついぞふり払うことが出来なかったふたり……つらく悲しい話でした。
趣味じゃないのだけれど低評価かのような「しゅみじゃない」は選べない、読んだら何か言わなきゃずっと考えてしまいそうになるお話でした
私が最もゾッとしたのはゆいがにいちゃんにソックリと言った人物が全然似ていなかったところです
そして、本人が側にいるのに気付きもしない
結局、おじさんもゆいも景の顔を覚えていないのが救われなくて辛くなりました
やっぱり支配できる、知らない構われ方を愛と信じて一心に慕ってくれる存在として体よく使われていると言うのが実態なのだろうと改めて思いました
「目が怖かった」そのような顔をしてなされたことを愛と思い込み、自らが愛する=支配を実行してしまうゆい
おじさんが平気で家庭を持ち続けているようにゆいも普通の側を実際には切り捨てないのでしょう
幼かったゆいにしたことはどうしても仕方ないとは言えないけれど、景が安心して生きていける場所があれば良いのに
ゆいもまた再会が大人になってからだったなら、まだ選んだのだからって考えることもできたけれど高校生では選んだのだと納得することもできません
私にはまいこも、ゆいの「愛」に加担するのはやはり子供だからだと思えました
おじさんが死んだら3人が幸せになれる簡単な世界だったなら良かったのに
彼の背景まで考えたら頭おかしくなるので諸悪の根源と思いたいのです
二人はシーソーのように健康な方が病んだ方を支配して痛々しく二人で生きるのでしょうか
いつか、離れてそれぞれせめて薬はやめられるようになると良いと思います
作者買いだったのですが、まず、序盤で読むのが若干しんどくなってしまい、先の展開がどうなるのかハラハラしました。のちに「あぁ…こうつなげて来たんか!」となりましたが、とにかく『はらだワールド』炸裂で読み終わってから深く息を吐いたことを覚えています。(息してなかったんかな?)
タイトルから、または表紙からも感じ取れるように、ダーク系ですね…。
でも、時々読み返したくなる作品です。今からまた読みます。
最近バンドとのコラボではらだ先生の素敵な作品を拝見しました。
「にいちゃん」ははらだ先生の作品の中でも特に傑作だと思います。
近所のにいちゃんに悪戯されている事すら分かってなかった幼いゆいが、にいちゃんとのセックスを拒んだことから母親に見つかって2人は離れる事になります。ゆいはそれから両親の干渉に窮屈さを覚えるのです。
高校では周りに同化して自分を誤魔化していますが、考える事はにいちゃんの事ばかりです。
そして偶然再会してゆいは喜びますが、にいちゃんの気持ちは違う所にあります。
高校の同級生である舞子に交際を申し込まれた事を告げると、付き合えばと言われてしまうのです。ゆいは舞子と交際を始めながらも、にいちゃんと関係を続けて行きます。
両親が来たことにより不安定になったにいちゃんとセックスしながら、舞子への別れを電話で言わせられるのです。
にいちゃんのところから帰る途中に舞子が待ち構えていて、にいちゃんとの関係を洗いざらい告白します。にいちゃんの写真を見た舞子はにいちゃんを知っていると言い、舞子の父親が警察に捕まった、悪戯をした少年だったのでした。
ここだけ読むと性被害者がさらに性犯罪を犯すと言う負のループのようなお話しです。
でもゆいはそれでもにいちゃんが好きで、舞子を共犯にしてにいちゃんに愛を告白し彼を抱くのです。でもにいちゃんは受け止め切れずに、両親のいる実家に戻ります。
実家ではにいちゃんを普通に矯正する為に、女性を用意してました。強烈な母親でした。
にいちゃんがあんなになってしまったのは、舞子の父親では無く両親が原因だと思いました。性被害者にあったにいちゃんを否定し続けた親に寒気さえ覚えました。
舞子の父親の家を訪ねるのですが自分を全く覚えていない様子に、にいちゃんは憑物が落ちたかの様でした。
両親に決別したにいちゃんはゆいに会いに行きます。ゆいはにいちゃんに人目も気にせずに愛を囁くのです。
2人が恋人同士になってめでたしめでたしとならないのがこの作品で、両親と和解しないままのにいちゃんはゆいと一緒にいても不安定な様です。ゆいもいざとなったら理解してくれない親はを切り捨てるつもりでいても、不安感は拭い去れない様子が読者に問題提起をしている様でした。
私は舞子がとてもお気に入りです。
初めてこれを読んだ時、「めっちゃ覚悟しといた方がいい!って言ってたけど、確かにあ、なんかやっぱキツいかも・・・。」と正直感じた。もう読まんかなーって思った程。
でも、何故か読み返したくなる!手が勝手に本を取る!そんな感じで、今は毎日読む程に笑笑
流石です!はらだ先生!
やっぱこの本の大きな魅力は、世界観やね!
現実では絶対に起こってはならない事がこの本では
描かれている。普通なら異常や!っと思うが漫画に出てくる周りの人が異常やと感じる笑笑
この作品ははらだ先生やから描ける作品!
この作品は本当に大好きです♡
少しネタバレ?すると、この作品ではリバが含まれる。地雷の人も多いと思うが、是非沢山の人に読んでほしい!
ずーっとずーっと積んでいて。なぜか今読む気になって読んでいます。
主題は、性犯罪。
否。
小児性愛?
それとも復讐?
自分の反復?
冒頭の、「にいちゃん」による「ゆい」への行為は、一読して「ロリコン変態」。
それは犯罪行為で、その後のにいちゃんもゆいもその事で人生が一変する。
しかし、読み進めていくうちに「にいちゃん」にはまた別の過去があった事が明らかになり…
暴力や虐待の連鎖、というのは叫ばれているけれど、このような「性癖」も連鎖するのだろうか?
にいちゃんもロリコン変態の犠牲者だった…
…とそれはドラマチックではあるけれど、ゆいの同級生・まいこの実父がその加害者だった、というのはいかにもご都合だし、だからにいちゃんとゆいの間の愛のようなものに対するまいこの理解や共犯意識(のようなもの)も自動的にご都合になる。
ゆいにとっては、その「性癖の連鎖」はにいちゃんの二の舞的な小児性愛には向かず、自分が過去に裏切った形になってしまったにいちゃんへの贖罪としての「強姦」に変化する。
にいちゃんだけがいつも被害者。
幼い時にロリコン変態の毒牙にかかり。
ゆいにいたずらした時に見つかり。
親に「普通」(大人の女性と性的行為の実行ができる)を強要され。
そんなにいちゃんを、小児ではなくなったゆいがにいちゃんの子供時代を再現し完全にするかのように貫く…
なんとも救いの無いにいちゃんの人生です。
ならばゆいとまいこは?
この2人は連鎖からは外れているように見える。
ゆいは過去の被害を自分の中に留めず、加害人物(にいちゃん)との2人の間の閉じた輪の中で反芻しているよう。
ラストシーンは賛否が分かれているようだけど、私の感想では、にいちゃんにとってはメリーバッドなエンド、ゆいにとっては多分過去も現在も未来も、自分がコントロールしているのだ、という気分になっているんだろうなーと感じる。
自分にいたずらをしたにいちゃんを今は支配しているゆい。これからゆいはにいちゃんをどうしていくんだろう?
にいちゃんが「大人に支配される小さな自分」を全うできるように性的に優位に立ち続けるのだろうか?
今やもはや「小児性愛」という最大な禁忌ではなくなっている2人だけれど。
はらだ先生の絵のタッチや雰囲気はとても好きですが、今作においてそれが最大限発揮されているような気がしました。
前半戦はゆい受け、後半戦は景受けです。
最後に描かれるえちシーンは愛に溢れている感じが伝わってきますが、それ以外は登場人物たちの気持ちがついて行かない物理的なえちに見えました。
物語の進行、受け攻めの関係性的にそのように描かれないと成り立たないのは承知の上ですが、それでもあまり心がついて行きませんでした…。
それでも最後にはちゃんとくっついてくれたので萌え×1です!
そもそもはらだ先生の闇が含まれているようなストーリーが好みの方は今作はとても良いと思います。
多くの方が記述している最後のシーンは、やはり好きか嫌いかハッキリ別れると思います。
私はハッピーエンドが良い派なのですが、そのような人間からするとちょっと闇が深すぎるかな…?という気がしました。
プラス方向に匂わせて幕を閉じるなら、今後の作品の展開とか登場人物たちの幸せな今後を想像したり出来るのですが、マイナス方向に匂わせると読み終わりの気分が下がってしまうかも…。。
終わり方の雰囲気はカラーレシピに似てる感じですね。
最後の少し前でハッピーエンドかと思わせておきながら、最後の最後で墜す、みたいな。
最後の書き下ろしがなければ、より「神」率が上がるのでは?
でもそれも含めてはらだ先生ですもんね!
はらだ先生は大好きです、でも好きな作品とそうでもない作品がやはりあります。やたももと夜と朝は少し受けをねらいすぎかなと思いました。
この作品は逆です、正直どこを楽しめば良いのかなと考えてしまいました。萌えが薄いのはテーマを考えても仕方ないですが単純に話としても惜しいです。
所々にある残酷な描写の必要性が少ないし、ゆいにしても景にしても内面の掘り下げが少なくて無理矢理ハピエン気味にしてくっつけた気すらしました。
多分、他の何人かの「しゅみじゃない」評価をした方達と同様に、最初一読した際は、まさしく「しゅみじゃない」評価をしたかったのだと思う。
はらだ先生の衝撃作は、一度寝かせて。半年くらい経ってから再読すべきかもしれません。
私の様なビビリーは、そうして耐性を身に付けてから、再読すべし。
さて。最近すごいな、と思ったことがある。
幼ないお子さんを持つお母さんが、「幼稚園や小学生の教師になる様な人は大体、ソレなんだってー。」と、笑顔で言うのだ。ソレというのは、小児性愛者の事である。
幼ないお子さんを持つ身として、「怖くないの?」と 尋ねると、彼女たちはまた笑顔で応える。
「怖いよねー。」
だからどうだ、ということでは無い。
彼女たちは、ソレがあるという事を予期した上で、どこか「仕方ないよねー。」とも思っているのだ。
それはそれとして、「気をつけないとねー。」と言えるぐらいには受け入れているのだ。
そんな話を聞いていて、恐ろしいなぁ、と思いながら、彼女たちの逞しさと強さにどこか救われる気もしたのだ。
ダイバーシティが声高に叫ばれるこの時代に、にいちゃんこと「景」が、大人の社会から見て、「被害者」だった筈なのに。その「変態」を矯正する、と親たちから責め立てられていることに、違和感と痛々しさを感じる。この事それ自体がホラーなんじゃないかと思うのだ。
特に後半は酷い。性的マイノリティーや、性癖を決して認めず、ひたすらその心を痛めつける、景の親。
景は完全に病んでしまっていて。クスリと煙草と、そしてゆいに囚われてしまった。
ゆいは、にいちゃんを手に入れる事が出来た。けれども、それは決して幸せとは言えない。
とても小さな世界の中だけで、ゆいに飼い殺しにされるだけなのだ。いつまでも。
にいちゃんこと、幼ない景を倒錯的な愛欲の世界に導いたマイコの父は、アッサリと事件を忘れ、
驚いたことに新たな家庭を作り、子供を成している。大体そんなものなのだろうという、虚しさ。
父にとって、遠い昔の思い出しもしない事。
それでも大切に鍵をかけてしまっていた景の写真。
事件を紐解くかの様に、マイコとゆいがにいちゃんと対峙していく様子はミステリーの様で、
面白くもあったのだけど。彼らが辿り着いた真実が残酷過ぎて。
私はとても悲しかった。
ダイバーシティとは何か。
身近な人たちのそれを受け入れることは出来るのか。
ダイバーシティとは何か。
彼等と共生していくことは、本当に可能なのか。
はらだ先生の作品は、ヒリヒリとした痛みを伴って、それを投げつけて来るかの様だ。
闇が深い作品ですね
エロは、変態度が高いし
リベンジポルノがすごい
社会的に物申す!の様なこんな愛も良いのか?
考えさせられる物語でした
現代では、こんな事あったらいけませんが
マンガ、BLはファンタジーという事で読んで行けるんですよね
お話が終わったあと、気分が爽快とはいかず
何回も何回も読み返し、作品の意図を把握していこうか思っていました
作者さんの物語はいくつか読みましたが考えさせられるお話が多いですね
悲しいです
初レビューです
「神」が付くのに十分面白いですし、とても考えさせられました。ただその「神」は「萌」の延長ではなく、単純な読み物としての面白さだと感じました。そういう意味で「中立」とさせて頂きました。
ただやっぱり、これとても面白いです。初めはエロ度「変態」につられて手にとったのですが、物語が進む中で過去のトラウマを主人公にぶつけて犯す「にいちゃん」すらも可哀そうに思えて、世の中の不理解に苦しむ様は所謂「腐女子狩り」に通ずるものがあるのでは?と勝手に思ってました(笑)。
当然大人が子供に手を出すのは犯罪ですし、いまだに同性愛は禁断の愛です。しかしこの作品ではそれがなぜ悪なのか、なぜ禁断なのかと問われていて、全ての愛が許されるべきではないと思います(それならば近親相姦もOKになります)が、自分の批判が正当であるとするならば、この『なぜ?』に対してはっきりと答えを持つ、それができなくてもそれについて考える必要があると強く感じました。
病んでる話が読みたくて、ついに手を出してしまいました。
この作品、病み、の部分は前半のみだったと思います。受けを一方的に犯す所まで。
そこまでは自分の世界に入り込んでしまった大人の病みの感情を一方的にぶつけていた話。
攻めの過去が明かされてから、受けが考えを持つ所からはしっかりと社会の中で一生懸命考えた上での行動。
世界には二人だけみたいな狂気的な感じかと思ったら、二人とも社会の中での自分の立ち位置を確認しながら、客観性もしっかりと持っている。
世間の目、親の目、逃れたくとも社会で生きている限りつきまとう視線。その中に放り込まれる自分という人間。
考えすぎたら動けないし、まったく考えずにも居られない。それでも前進するしかないし。
どんなハンディキャップにも通ずる悩みや葛藤を描ききった一冊だったと思います。
正解はないですね。誰にも正解は出せない。自分の中で出した答えが全て。
素晴らしい作品でした。
読む前は抵抗があったのですが・・・
「どうして子供の恋は恋と認めてもらえないのか」
「大人の男性が男の子が好きだという事は矯正されないといけない事なのか」
読んでみたら、問題提起がナチュラルにストーリーに組み込まれていてすごいと思いました。
また、主体的な悪という感じがなく、過去の経験からそうなってしまうしかなかった。と言う雰囲気も独特で感銘を受けました。
にいちゃん、ゆい、まいこ。
みんな、強いところ弱いところ両方あって、状況によって強さが出たり、弱さが出たりするところに人間のリアリティを感じ、表現力がすごいなと思います。
当て馬だと思っていた、まいこにも人格を感じるところ(それどころか、ストーリーが進むと物語のキーマンになっていきました。)も好きでした。BLに出てくる女の子(=とりあえず出しとく感)の概念を大幅に覆されたところが良かったです。
私はにいちゃん、ゆいの関係についてはハッピーエンドだと感じたのですが、後は周りの環境がどうなるのかが気になるところです。
人によって好き嫌いがはっきり別れる話だと思いました。
ゆいがにいちゃんに再開してからにいちゃんに支配されていく感じが好みでした。
その後にゆいが逆に兄ちゃんに支配していく感じがすごく良かったです。
リバ苦手な方は注意です。
私の人生で1番最初に購入したBL作品です!!!
買わねば…!!!という使命感に駆られました!
(もしかして主人公ラリってるやつか?という先入観は馬鹿でした。どうか最後まで読んでくれ…!)
加えて、BLCDの方も素晴らし過ぎたため、本当に本当にもう…傑作過ぎる1作かと。運命を感じた作品です。この時代に生まれてこれて、「にいちゃん」に出会えて、感極まりまくり続けております。言葉にし切れないのが悔しい程の感動を覚えました…!!!(興奮しまくりの感想ですみません…)
とにもかくにも!
私には刺さりました!刺さりまくりました!
はらだ先生だいすき過ぎて辛い…泣
はらだ先生のショタは衝撃的で現実的な作品でした。
BLらしく美化したきれいなものは一切ないお話しで、読後のモヤモヤ感が半端ないです。
一応ハッピーエンドです。
近所の優しいにいちゃんの事が好きな小学生のゆい。両親が共働きで友達もいなく、一緒に遊んでくれるにいちゃんが大好きですが、それはもちろん性的な好きではないように見えます。
一方、近所のにいちゃんはゆいを明らかに性的な目で見ていて下心で優しくしてる感じです。
やらしい事に興味のでてくる子供のゆいを誑かして、セックスに持ち込むにいちゃん。すんでの所でゆいが逃げ出し未遂に終わりました。
しかし、ゆいはにいちゃんを裏切ってしまったと後悔して高校生になっても、女の子には興味がもてずに、ずっとにいちゃんの事が好きです。
高校生になり偶然2人は再会します。
にいちゃんがずっと好きだったゆいは、にいちゃんから逃げ出した事を謝ります。
しかし久しぶりに会ったにいちゃんは、ゆいとの性行為を録画して脅すクズ男でした。
にいちゃんからの性行為の強要で、呼び出されるも、自分の気持ちを証明する為に耐えるゆい。
しかし次第に、にいちゃんは自分の事を恨んでると分かります。
またにいちゃんは、昔自分も同じ目にあってて、自分がされたトラウマをゆいにしていたのでした。
両親との確執や、世間の目のトラウマ、普通に対するコンプレックスなど闇の部分がてんこ盛りです。
にいちゃんが小さい頃に悪戯した(本人達は愛しあってたらしいけど、精通もまだないような子と性行為しちゃイカンだろ!)、おじさんやおじさんの娘、舞子ちゃんの存在。
一番悪いおじさんは、他で家庭持って平穏に暮らしてして、悪戯されたにいちゃんは20年近く苦しんでたのが、現実的なのかもしれないけど、救いがなくてやるせなかったです。
虐待されて育った子が大きくなって自分の子供を虐待したのを見てるような、やるせない気持ちです。
もちろんゆいに同じ事をしたにいちゃんもただの被害者でなくクズ男ですが。
ゆいのにいちゃんへの一途な思いは、本物だけど、ハッピーエンドで良かったけど、せめて幸せな感じで終わって欲しかったな。
描き下ろしでゆいが両親の前で、普通を装いその事に苛立って、薬を飲もうとしてる終わり方は、はらだ先生っぽくぞくりとしましたが。
普通とはなにかを問題提起してる感じにBLの現実的な部分を読んだ感じがして、考えさせられる問題作だったのでこの評価にしました。
はらだ先生の作品ということで、即購入。やはり今回も、いい意味で、予想を裏切られました。読んでいて、はらだ先生はどういう頭をしているのか、毎回不思議になります。
最初は、小学生との絡みからスタート。小学生もありだなと思っていしまいました。にいちゃんとの関係を、ずっと後悔していた、ゆいと、ゆいの親から、変態呼ばわりされた、ゲイで、ショタの景。
どんな形でも、愛を貫き通す、ゆいの執着心。惚れますねぇ。
ゆいに、復讐するために、会っている景。これもまた面白かったです。
2人のいびつな関係に、とても心惹かれました。
はらださんの作品ということであまり内容も知らずに買ってみました。
内容としては結構犯罪すれすれというか罪を犯してるお兄さんが小さい子供をもてあそぶんですよね。でもそのお兄さんにも過去はあって…。
はらださんの作品として見てもちょっと異色な雰囲気のあるものでした、やじるしに入ってるお話の1つに近いかも?
最後はやっぱり綺麗に終わるのかと思いきや。考えさせられるような終わり方。私はバットエンド嫌いじゃないのでそうきたか!という感じ。
萌2評価にしましたが、正直萌えたシーンはほとんどないので、あくまで★4つの評価として捉えて頂ければと思います。問題作、衝撃作なんて言われていましたが、なんというか、BLで普段私たちが読んでいるものというのはやはりある程度のファンタジーを含んでいるものであって、現実のゲイの世界ではこんなケースもざらにあるんだ、ということを見せつけられているような気がしました。ゆいが適当に付き合った女の子である舞子が、実はにいちゃんと繋がりがあるというところはさすがに創作っぽいですが、おじさんがにいちゃんに手を出し、にいちゃんがゆいに手を出すという性癖の連鎖というのは現実のゲイ世界でもたくさん存在するんだろうなぁと思いました。
男性同士であることに悩む作品はBL界隈に多々ありますが、この作品では子供にしか興奮できない大人の罪、つまり相手がどんなに合意していてもひとたび手を出せば犯罪者になってしまう性的倒錯について非常に考えさせられました。法律で決まっている以上子供に手を出すことはけっして許されません。2人の間に愛があっても周りからは変態、異常というレッテルを貼られてしまう理不尽さ。おじさんによって息子の性癖が歪められたと考えているにいちゃんの母親が、それを矯正するために女性を無理やり充てがうシーンがあり思わず目を背けたくなるのですが、親の気持ちを考えるとまったく理解できないわけでもないんですよね。そして親をも切り捨てる覚悟のできているゆいと、母親や世間の呪縛から逃れられないにいちゃんとの対比も良かったです。周りの目を気にせず堂々としていられる人間ばかりではない。
一度ハッピーエンドらしい展開になるものの、最後の最後、描き下ろしでどうにも後味が悪いまま終わってしまうところもはらだ先生らしいというか、リアルに徹して描かれているなぁと感じました。どれだけにいちゃんがゆいだけを見ていようと努めても、長年トラウマのように刷り込まれてきた自分が異常であるという感覚への焦燥感はそう簡単に消えるものではない。総じてすごい作品を世に出したなぁと思わずにはいられませんでした。この作品を読んだからこそ、私たちは未熟な子供たちに手を出してしまう大人をけっして許してはいけないし、それと同時に、もしかしたらそこに2人なりの愛が存在していたのかもしれない、あるいは1人の人間をそこまで追い詰め罪を犯させてしまった世間の目があったのかもしれない、ということまで想像してあげられるのは私たちなんだとも思いました。
うーむ。
あらすじはあるのでいいとして、なんとも後味の悪い単行本だった。
どんなことをされても、トラウマ持ちの「にいちゃん」を本気で愛することによって、「にいちゃん」の心の鉄の壁を溶かす、といういいお話だったのですが。
まいちゃんがお話を動かす大きな存在になっていて、各話で積み上げて積み上げてやっとたどりついたラストだったのに、描き下ろしで一気にダークサイドに落とされました。
はらださんは安易なハピエンはお好きでないことは存じていますが、同時に、読者が読みたいものも意識する、とどこかの対談で言っておられました。
最後にこれをやるんだったら、連載でここまでお話の流れを作ってきたのは何だったのか、と思わされてしまう。
なんともすっきりしない読後感でした。