MODS

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MODS
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神396
  • 萌×2143
  • 萌65
  • 中立27
  • しゅみじゃない20

--

レビュー数
61
得点
2774
評価数
651
平均
4.3 / 5
神率
60.8%
著者
ナツメカズキ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
東京漫画社
レーベル
MARBLE COMICS
シリーズ
MODS・NIGHTS BEFORE NIGHTシリーズ
発売日
価格
¥676(税抜)  
ISBN
9784864422642

あらすじ

白く零れ落ちる、空っぽの愛だけをくれ

男娼と付き人――交わされる、声なき咆哮。
妹の借金を返済するため、ゲイ向けデリヘル「Rain」の人気男娼・シロの付き人として働くことになった信虎。信虎の顔と体が好みだと言い、セクハラを繰り出してくるシロに対して一線を引いて仕事をする日々だったが、ある夜、客からの暴行で傷ついたシロの姿とふいの言葉が忘れられなくなってしまい……。
欠けて凍えた心の奥底には、愛への狂おしい呻きがあった。
新鋭・ナツメカズキの新境地が待望のコミックス化!

表題作MODS

23歳 ,ゲイ向けデリヘルの黒服,シロの付き人
25歳,ゲイ向けデリヘル「Rain」の人気男娼

その他の収録作品

  • M.O.D.S(描き下ろし)
  • カバー下に作者による人物紹介とあとがき

レビュー投稿数61

温かい記憶が切ない

表紙も帯も黒と白のモノトーンでまとめられ、
帯には
「白く 零れ落ちる、空っぽの愛だけをくれ」
と悲しい言葉が綴られてます。

表紙や帯の印象通りの内容で、結構堪えるというか抉られるというか…。
読むのが所々キツイ箇所があったのですが、差し伸べられる手の温かさに救われました。
ナツメカズキさんのスタイリッシュでクールな画風とピッタリ合わさって心がヒリヒリしつつ、同時に手の温もりも伝わってきて、すごく良かったです。


幼少期から性的虐待にあい決して幸せとは言えない生い立ちのシロ(受け)。
親に売られ男娼としてしか生きるすべのない男は、心を殺し、体を痛めつけ、見てる方がツライ…。
そんな人の温もりを知らずに育ったシロが、1度だけ温もりを知った唯一の記憶と、その温かい記憶を呼び起こす信虎(攻め)との出会いーーーというお話です。

攻めの信虎。表紙の印象でオラオラ系かと思ったのですが、真っ直ぐなワンコ系でホッとしました。危なっかしいシロから目を離すことなく、逃げ回るシロを見つけて掬い上げて。シロも救われたけど、私の心も救われました。
見た目はコワモテですが、優しくて逞しいです。
一生懸命シロを追いかける姿にキュンキュンしました。

昔、シロに温もりを与えた人。時雨さん…。
幼さが残るシロと時雨さんが過ごした時間が…泣ける(´•̥ ω •̥` )
シロにとってその記憶が生きてく指針にならなず、虚無感で心を閉ざしてしまったのがもぅもぅ…シロのバカ。時雨さんがあれほど…っ(涙)
でも時雨さんとの時間と言葉があったからこそ、信虎の言葉と温もりが伝わったんだから、時雨さんが教えたことは無駄じゃなかった。良かった。

シロを見守るもう一人、春さん。
デリヘルオーナーでシロを商売にしつつ、シロが間違った方向へ行こうが口出しせず、でもシロの幸せを願ってるようにも見えて。ただ見守り続けるのは時雨さんのことがあったから…だよね。春さんの立ち位置が切ない。
そんで時雨さんとの関係が気になる。。。。悲しい物語になるのは覚悟するから、春さんと時雨さんのお話が読みたいです!!!

そしてシロさん。
見てて危なっかしくてハラハラさせられる人なんだけど、エッチの最中の顔が…………っっっっ!これはアカン。体も心も切り売りしてる仕事のエッチなのに、表情のギャップにヤられた。シロさん罪作りやで…。
でもそれ以上に、時雨さんとの時間の中で見せた年相応の表情がめちゃくちゃ可愛かった。そんでそれ以上に、信虎に愛されて満たされる表情はもっともっと可愛かった。シロさん罪作りやで…。
ようやくシロが本音とか涙を見せ、時雨さんに再会したシーンは涙腺が緩む…。今度は道を見失わないよう幸せになっておくれ…+゚。*(;ω;)*。゚+

読み終わるまで気づかなかったのですが、途中から両片思い…ですね?
すんごく好きな設定なので、両片思いを念頭において読み返すとまた違った萌えが楽しめました。お互い想いあってるのにうまくいかないのがもどかしい。。。
ナツメカズキさんの描く両片思い、すごく好きです。

23

切ないけど、あたたかい。

アニメイトさん特典のダブルカバーが欲しくて発売日当日買いに行ったのだけれどすでに売り切れ。シクシク…、どこで買おう、と思っていたのですが後日違う作品を買いにアニメイトさんまで行ったら売ってる!喜び勇んで購入してきました。

内容はすでに書いてくださっているので感想を。

ワタクシ、「親に虐待され、体を売ることにまでなる子ども」というのが地雷でして。
シロの過去が明らかになるにつれ、読み続けられるかなと危惧しながらページをめくりました。でも、ストーリーに引き込まれてしまいました。

ストーリ展開も素晴らしいのだけれど、出てくる登場人物たちがこれまた味があって何とも良い。
クズな父親のせいで自分に価値を見出せないシロ。
そんなシロを助けたいと願った時雨さん。
パッと見金儲けしか考えていないようで、実は優しい春さん。
そして、危なっかしく掴みどころのないシロを放っておけずにだんだん惹かれていく信虎。

シロをお金で買うゲスな大人たちもいる中で、これだけの人たちがシロを助けたいと願っているのに、当のシロは時雨さんとの過去がしこりとなり自ら泥沼の中へ堕ちていこうとする様が、健気で可哀想で、思わず落涙。

それと、なんといってもナツメカズキさんの絵柄が良いんでしょうね。
スタイリッシュでカッコいい絵柄なのですが、そこににじみ出る退廃的な空気がなんとも色っぽい。こういう切ない、シリアス系の作風にすごく合っていて、より一層いい感じになってるのかな、と。

終盤、時雨さんがシロの夢に出てくるシーンがとても印象的。
色々なものから解放されたシロの、これからの幸せを願って。

とにかくすんごい良かった。文句なく、神評価です。

16

大人しくシロさんの付き人していた信虎クン。しかし最後には・・・

ナツメカズキ先生のセカンドコミックス。こちらの本は分厚いのですが最初から最後までノンストップで読めました!冒頭からギョっ…Σ(゚д゚lll)と、股間に目が行きます(笑)【シロさん初登場シーン】

……想像以上にヤラれまくっているので、(私もそこまで得意ではありませんが)ドロドログヂュグヂュ苦手な方、落ち着いた作品を好む読者様は少しだけ心構えを・・・。

しかし、読んで心から良かったと本気で思える作品です!最後の最後なんて、ほんとうに温かくなれます!感動シーン【多】でした。

キャラに合う声優さんを当てはめて読んだのですが楽しかった♡是非是非【MODS】をドラマCDにして欲しいです!私はドラマCDなると思っております!!!(ちょいとキャストさん多そうですが。。。)CDになったら絶対購入します。そしてたくさん泣く予定。

ナツメ先生の今後も楽しみです♡

9

とても失礼ながら、表紙やタイトルのイメージで
「スカしてるオシャレ重視なBL」かと思ってしまったのですが
とんでもないです、全力で土下寝_○/|_
絵がとにかくかっこいい。ささっと描いたような感じもするのですが
背の高い男性が少し猫背になってる感じとか、煙草を吸う仕草とか。
お話は王道だと思います。でもこの王道でこれだけ萌えどころがあるなんて作者様の力量は素晴らしい。
受けが夢で時雨さんと再会するシーンで涙腺が・・
亡くなった後もずっと心配で見守ってたんでしょうね。うう・・・。
そして、歌のタイトルが・・
時雨さんがよく聴いていたと思われる歌
シロは時雨さんが亡くなった後、ラジオから流れてきたりしても切ってしまったりで
聴くのが辛かったみたいですよね。
シロの本名=空 歌のタイトル「memory of dear sky」
時雨さんはシロ本人すら知らなかった本当の名前を知ってたんでしょうか。
信虎と気持ちが通じ合ってから、流れてきたこの歌を「懐かしい曲だ・・」って微笑んでいたシロが幸せそうでホロっと来ました。
本当に素敵なお話でした。末永くお幸せに。

9

何この作品、愛しすぎる!

妹が作った借金返済のため高給バイトを探していた信虎。
見つけた仕事はホテルの送迎ドライバー。が、実態はゲイ専用デリヘルの男娼・シロの付き人だった。
謝金返済のためと割り切って仕事を始めた信虎だが、シロが客にヤられるところや暴行された傷を手当てしたりするうちに、シロに対して愛しさが募り始める・・・というお話です。

もう、スッゲー好き!!何この物語!!何で今まで読んでなかったの?!
シロも信虎も春も時雨も皆カッコイイし!すごくいいよ!!素敵だよ!萌えるよ!最高だよ!!!
と床を転げまわって好きだー萌えたーと叫んでいても何も伝わらないと思うので、ちょっと落ち着け自分(笑)

まず、キャラクターと設定が最高です。
シロの擦れてるけど純というか無垢でちょっと危なっかしい感じは本当に守ってあげたくなります。信虎は懐の深いお兄ちゃんタイプで、もうこのCP完璧だと思います!
シロに心乱される信虎も、信虎の存在に揺れるシロも最高に萌えます。
信虎がシロに好きだと告げる場面、シロが信虎に想いを打ち明ける場面、切なくて愛しくて、どちらも心に残る素晴らしいシーンでした。
そして、最初にシロに温もりを与えてくれた時雨には痺れました・・・泣きそうです。
シロのこと嫌いだと言いながら、何だかんだで見捨てなかった春。うん、時雨の言う通り、春は優しいよ。シロが自分を売り続けてボロボロになっていく姿を、春は何を思ってみてたんだろう・・・などと考え出すと私はまた床を転げて叫び出しそうになりますわ。

恥ずかしながら、一読した時は題名「MODS」の意味に気付いていませんでした。
読み返して、やっと気付きました。
題名の意味とか気付く余裕を失うくらい、物語に引き込まれていたようです。本当にぐいぐい引き込まれる一冊でした。
キャラクターの仕草や表情で心情を伝えてくる描写も凄いけど、セリフも考えてあると思います。
キャラクターが話す内容に違和感がないんです。
説明的な文章は少なく、けっしてセリフ量が多いわけじゃないのに、ちゃんとそのキャラクターの性格とか思考が伝わってきます。
凄いわ。この作品凄い。大好き。もうそんな言葉しか出てきません。

シロが男娼なので、信虎以外の男性(それも複数だったり)にヤられる描写が出てきます。ノリノリというより、無理矢理系。
そういうのダメ!地雷!という方はいらっしゃるでしょう。
ですが、この作品はそんな酷い境遇にいるシロがやっと好きな人と幸せになる物語で、そこにグッとくると思います!!オススメですよ!!!

9

切なくて苦しくて……最高に感動するBL

男娼、ヤクザ、黒服……手に取る前から「この作品には惚れるな……」と確信しておりました。
期待通り、否、それ以上。
切なく苦しく、最高に感動する作品でした。

「好きになるのが怖い」涙し、告白するシロさん
「あんたがすきなだけです」と答える虎。
この場面は本当に、美しかった……

思いが通じ合ってからのシロさんは表情も豊かになり、とても可愛らしいです。
「シロさん、良かったね……」と、胸がじんわりと温かくなりました。


恥ずかしながら僕は、他の方のレビューを拝見するまで『MODS』の意味に気が付きませんでした

7

最後にぐっと引き込まれる。

ゲイ専門のデリヘルで体を売るシロ。
シロの運転手として雇われた虎は、初っ端から飄々とした態度で体が好みだとシロに誘われタジタジ。
しかし痛々しく体を売るシロのことをだんだんと無視できなくなっていく。

虎は普通の男。
妹思いで優しくて仲間からも慕われて、困ってる人をほっとけない、空が飛べると思ってヤンチャして傷作っちゃうような夢みる少年時代がある、あったかい男。

一方シロは、気分屋で、平気で裸体をさらし、これしかできない、とまるで自分を痛め付けるかのように体を売る。
読み進むうちにシロの印象がガラリと変わっていきました。
詳しくは描かれていないけれど感じる悲惨な少年時代。
諦めたように生きるシロの前に表れた時雨。
普通のガキの手だ、と時雨に握りこまれた手。それを守りたくて初めて客に歯向かい、絶望し泣くシロがイタくて、切なくて。
ようやく救いの手が伸ばされたのにあっけなく散ってしまい、胸に渦巻く苦しさを堪えるように唇を噛んでしまいました。

臆病なシロ。
掴みかけた大事なもを失うのは怖い。
だから、虎のぬくもりが怖い。
優しさもひたむきさも、虎が持つものが、怖い。

ポロポロと涙を流すシロがもうヤバイぐらいに切なくて可愛い。
こりゃもう、抱き締めて愛を注いであげなきゃダメでしょう。

時雨が握ってくれた手を、今は虎が握ってる。
幸せそうに目を細めるシロ。もう感無量です。

時雨があの時さらってくれていたら。
シロは幸せになっていたかもしれない。
けれど、わたしはどうも時雨からは、シロに対して庇護する、護る、慈しむといった類いの愛は感じても、焦がれるような愛は感じとれませんでした。
むしろ、春との方がアダルティな愛を感じました。コイツら絶対体の関係あるよね、と。
シロは時雨に抱いてもらいたくても、もしかすると時雨はシロに手を出さなかったかも。
なんて飛躍して考えちゃったり。

とにかく、シロの運命の相手は、暗い部分のないお人好しで優しい虎だったんだ、と。
明るい道にシロを引っ張って行くような。

言葉にはならなかったシロの本当の名前。
そして、タイトルの意味。
書きおろしの演出が本当に憎い!いい意味で!
本編では描かれなかった虎との本番も込みで。

『M.O.D.S』
愛する空の記憶、ととらえていいんでしょうか。
どこまでも運命的で、最後の最後にゾゾゾっと鳥肌が立ちました。

表紙を外せばキャラのプロフィールやら特徴やらが描かれています。
22歳の春とオールバックの時雨がすんげぇ好みでした(笑)

7

描き下ろしが神

自分は身体を売ることしかできないと諦めている男娼(シロ)と、そんな彼を救う付き人(虎)のお話です。
あらすじは他の方が書かれているので省きます。
以下、箇条書きですけど、感想です。

・攻めが最後の最後まで基本「です」「ます」なのがたまらなくいい!!
これが普通のタメ口だったら、このお話の魅力が1/3下がると思うくらいの価値を放っていると思う。
でも感情が乱れると「です」「ます」が消えるのがまたいい。

・受けの過去が辛すぎる。性的虐待、親の蒸発、そしてようやく普通の幸せを得ることができたかと思った矢先の不幸。
ここまで堕ちて、諦めきったのも仕方ないと思えるようなお話の連続で辛い。

・客との絡みで人肌の体温は日常慣れているはずなのに、虎の手に触れて「こいつ 手 あったけぇな・・・。」と感じるシロ。
「手」が過去も含めて結構、重要キーワード。

・描きおろしが本当に良い。最終話の本当に終わりの箇所を除いて、ずーっと暗い話が続いていたからここだけ明るい光が差し込んでいるかのようで、ここがあるから神評価。
ここだけ何度も読み返している。
「ずっと抱きたかった」「ずっと触れたかった」という虎。
一緒に住み始めてしばらく経っているようなのに、抱いてなかったとは。どれだけシロを大事にしているかが伝わってくる。
そして男娼だったのに、「初めて」を経験しているシロ。

・虎のメガネ姿素敵。

ここが漫画の世界だなぁと気になった点
・妹の800万円の借金、お兄ちゃんが返すなら自己破産なりさせろ。
・バイト掛け持ち&妹の借金返済でお金の余裕がなさそうなのに、虎は結構広めのおしゃれな部屋に住んでいる。つまらん事ですが。

Cab vol.46 に掲載されたMODS after storyも読みましたが、一年後も幸せそうで本当に何よりでした。
名前も「シロ」ではなく本名で呼ばれていました。
スピンオフも楽しみです。


7

愛されたい

ナツメカズキ先生2作目。少し厚みのあるコミックで一冊まるごと一つのお話なので設定もしっかりしてます。
人気男娼・シロ と 付き人・信虎。シロの仕事中を見てしまったところから想いが変わり始める信虎。
誰よりも愛されたいと願うのに愛を恐れるシロ。
過去に人の温もりも失う悲しさも思い知らされたシロだからこそ、健気に狂おしく愛を求めています。なのに酷く恐れる姿がとても危うく感じました。
シロと信虎、互いの想いが交差し溶け合う。苦しくも最後には読んでよかったと、あたたかくなれる作品です。

6

優しく時雨の降りそそぐ。

この名前以外ありえないという程しっくりくる、登場人物の名前が好きだ。
シロ。絵の具でもクレヨンでも、他の色といとも簡単に混ざるけど 並ばされているのはいつも端っこで。混ざる事でしか存在を見出せなくて。

シロの働くデリヘルの店名は、始めから「Rain」だったのかなぁ・・・
春さんが店のオーナーになってから「Rain」に変えたのかな。そうだったら良いのにと思ってしまった。

時雨(しぐれ)さんはズルい人だ。
多分この先も消えない跡を シロと春さんの中に残したのだから。でもそれは降ったりやんだりする小雨みたいに きっと優しい。

本編は、閉塞感、痛々しさ、やるせなさ、深い諦めが散りばめられていて、思わずモッズコートで身を庇いたくなるストーリーです。が、描き下ろしの『M.O.D.S』を読めば間違いなく、コートを脱いで青空を見上げるシロが想像出来るはず。

最後に、信虎くんの忍耐力とありったけの包容力と愛情に、惜しみない拍手を。

5

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