パブリックスクール-檻の中の王-

public school ori no naka no ou

パブリックスクール-檻の中の王-
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神442
  • 萌×2104
  • 萌32
  • 中立17
  • しゅみじゃない33

108

レビュー数
69
得点
2739
評価数
628
平均
4.4 / 5
神率
70.4%
著者
樋口美沙緒 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
yoco 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
シリーズ
パブリックスクール
発売日
価格
¥570(税抜)  
ISBN
9784199008160

あらすじ

唯一の肉親だった母を亡くし、天涯孤独になった礼を引き取ったのは、
父の実家のグラームズ家。なんとイギリスの名門貴族で、礼は全寮制
パブリックスクールに通うことに。けれど、そこには寮代表で監督生の
義兄・エドワードが学園に君臨していた! 引き取られたばかりの
幼い頃は可愛がってくれていたエドは、礼が入学した途端、なぜか冷たい。
「俺が卒業したら、おまえは日本に帰れ」と言い放ち!?

表題作パブリックスクール-檻の中の王-

18歳,イギリス貴族,学生
16歳,日英混血,学生

レビュー投稿数69

途中で放り出していたことを後悔。「愛するとは」ということをひたすら考えさせられる一作

あまりにも有名なこちらのシリーズ。
実はかなり前にこの1巻を購入していたのですが、その際は序盤のエドの冷淡な態度にモヤモヤしてしまい、序盤で脱落。。

長く本棚で温めていたこちら、外出するにあたり携えて出かけ、読み始めたら…

ページを捲る手が止まらない!!
なんで、なんでこれを放置していたんだ、昔の自分。。と激しく後悔しました;

攻めのエド視点がないため、あくまでも受けである礼の目を通した描写で想像し察するしかないのですが、礼に冷たく当たるしかないエドの苦しみ、心のうちを考えると泣けてきてしまった( ; ; )

幼少期のエドの、不器用ながらも彼なりの優しさと愛をもって接する姿。それが彼の精一杯の愛の示し方なんだな、とどこか微笑ましくも思ったけれど…
現在のパブリックスクールでの冷淡な態度に隠された思いと愛、執着を想像すると、胸が締め付けられる。。過去⇄現在の対比が本当に見事で、エドという人物に心を鷲掴みにされてしまいました。

またエドが独占欲と執着を隠しきれなくなるきっかけとなったキャラ、オーランドの語る言葉がもう、一つ一つが痛いほど、ストレートに刺さる刺さる。
礼が開眼していくのと同時に、自分の中の扉も開かれてハッとするような感じ…

2人のうち1人なんて選べないや、と思うほど、オーランドというキャラにも夢中になってしまいました。

終盤の食堂でのお仕置き?エッチの濃厚さもたまらない。
こぼしたビーンの数だけ突き上げるとか、やってることは鬼だし酷い!と思うんですが、初めて礼に突き放されたエドの絶望や怒り、執着心がこれでもか!!というほど伝わってくるんですよね。で、もう胸打たれてしまう。たまらなく心が傾いて持っていかれる感じ…

読み終えた今、一仕事終えた後のような疲労感を感じ、ちょっと放心しています。

まだまだすれ違いのさなかの2人の心。
これは、続刊を読まずにはいられない、、
じっくり大切に、シリーズを追っていきたいと思います。

0

No Title

舞台はロンドン、パブリックスクールなんて好きしかないそこに放り込まれた日本人の礼、優しい母に育てられて純粋で疑うことを知らない礼が様々な思惑が飛び交う場所で生きなければならないのがとにかくかわいそうで エドの激しい執着は感じるけどとにかく酷い。怖い。それぞれの思惑がまだまだ見えてこないから礼が心配です 【きみの想像力は、一生涯君の杖になってくれる⠀】というある人の言葉が今作ではとても印象に残った。この言葉がきっかけで礼が閉じこもっていた狭い世界から一歩出ようとすることになるから。

0

つらくも素晴らしい!!

パブリックスクールシリーズの一冊目を読み終えたところでレビューしています。
エドとレイ、2人の未来はまだここまで読んだだけではわからないところですが。。。
その時点で思うことは、エド!!!なにか重く深い理由があるんだろうけど、レイを大大大好きなんだよね!レイに優しくしてあげて!お願いだから、君の心の中の本当の気持ち、深い愛情を示してあげて!!って、切に思っているところです。
あー、レイはせっかくできた素晴らしい仲間と演劇に参加できるんだろうか?(きっと2巻でできるはず?!)
それにしてもレイが、ひどく辛く寂しい状況化でもひねくれたりせず、まっすぐな、美しい心のままで、人やエドへの愛を持ち続けるところも素晴らしいし、よき仲間に出会い、認められて、変わろうとし、成長していく様も、読んでいて心うたれました。
あー、続き、すぐに買って読もうと思います!

0

神でした

0

愛について

今まで商業BLは漫画しか嗜んでおらず小説は読んだ事がありませんでした。苦手意識が特になかったというわけではないのですが偶々この小説の表紙に出会い心惹かれ、読ませて頂きました。
英国BL、洋画の世界でしか触れたことがありませんがどの時代もやはり同性愛に偏見を持っている人が多いというのは世界共通で、それが痛いほど伝わりました。
主人公の礼は半分イギリスの貴族の血を持つ父と日本人の血を持つ母との間に生まれた子でいわば混血児。カップリングは礼の義兄の息子エドワード(エド)でいわゆる近親系なのですが血のつながりを超えてエドをずっと愛している礼の純真さ、儚さがとても切なくその設定をつい忘れて読み耽っていました。英国貴族の世界では混血児は邪な存在として扱われ、前半部分は只々礼が切ない待遇を受けるシーンが殆どで胸が苦しくなります。たとえ苦しくてもエドという存在があるだけで礼はエドを愛し、その愛の強さで頑張って生き続け、とある人物との出会いで彼は世界へと羽ばたこうと一人で自立する様が後半部分では描かれます。と思いきや、まだまだ雲行きが晴れることは無く全てのページにおいてとても切なさ半端なくページを捲る手が止まらず、気付けば『八年後の王と小鳥』まで読破しました。またこのシリーズは全巻買ってから読むことをお勧めします……。本当に、この『檻の中の王』だけで読むと中途半端すぎて毎日ずっとこのエドと礼について悶々と頭を悩ませる日々が続きます。私がそうでした泣…。本当にもっと早くこのエドと礼の物語に出会っていれば良かったなと思ってます。
視点はほぼ礼ですが読んでいてエドの心情も描かれていませんが態度や情景描写でそれらが表現されていて樋口さんの文才さに感動しました。

個人的にギルというキャラが最後の最後で大好きになりました。結局どんなキャラも愛せますが笑。何せ『愛』が主軸なお話しなので。
因みにキャラの名前が洋画好きな人にとっては何か聞き覚えのある名前がちょくちょく出てくるので色々と妄想しがいがあって楽しめます(個人的に

1

素晴らしい愛と成長の物語

こちら大好きなシリーズです。再読したのでレビューします。ネタバレは少なめです。

受けの礼は12歳で唯一の家族である母を亡くし天涯孤独となりますが、母親譲りの愛情深い人です。
攻めのエドは、地位も能力も美貌も何もかもを持っている貴族ですが、家族の愛情だけは得られません。
そんな孤独な2人の愛を、十数年に渡って描くシリーズです。(4巻、6巻は別の主人公。)

1巻は主人公たちの子ども時代から10代後半までを描いています。

初めて読んだ時は、1巻は物語がゆっくり進んでいくので、正直展開がじれったく感じたものでした。
ですが何度か読み返しますと、2人の愛と成長(特に礼の)の物語として本当に素晴らしい作品だなと感じました。
胸を打つセリフや場面が多々あり、何度もうるうるしてしまいます。

BLとしての展開は、1巻ではなかなか進まないと感じるかもしれません。(先生もあとがきで「私は一体、なにを書いてるんだ?」と書かれていてちょっと笑いました。)
でも最後にドカン!とくるのでぜひ読み進めて欲しいですw

またずっと受け目線で、エドの気持ちは見えにくいですが、時々言動に見え隠れする礼への強い執着や独占欲に萌えを感じます。

巻数の多いシリーズですが、1巻(檻の中の王)と2巻(群れを出た小鳥)が上下巻のような内容です。長いシリーズとして躊躇されている方は、まずはこの1〜2巻を読んでみて欲しいなと思います。(1巻だけだとお話の途中ですのでご注意ください。)

本当に素敵な作品なので、あらすじや試し読みで気になった方には、ぜひとも読んでいただきたい、素晴らしい名作だと思います。

1

英国パブリックスクールワールド/美しい…!

英国パブリックスクールワールド!
全寮制!少年時代!学園!(義)兄弟!
いじめ!身分社会!

好きな人がいっぱいいるでしょうっていう作品です。
これ、一巻だけじゃなくて続き(最後)まで読んでほしいですね。味わい深いですから。
ラストまで読んだ時、この作品、単なる「萌え~」だけじゃない価値があると感じます。わかってほしいこの気持ち。

主人公(礼)は日本人です。
イギリス人の中にいるから日本人の平均身長でも小柄っていうの、いいですよね。
自慢の義兄エド(攻め)は、監督生で寮代表という役職萌えっ。オレ様です。スクールに入る前は優しかったけど「スクールに来るな」と言われた礼が入学したら冷たくなっちゃったっていう…萌え。
ここに属性を置いておきたい(気高さ、孤独、執着愛、嫉妬、勘違い、苦悩、葛藤、すれ違い、義務、責任)

冷たくされる主人公(礼)ですが、エドに片思いしています(とても萌え)
たまに話せるだけで幸せって感じです。なんてこった萌え。

階級・身分社会、いじめが書いてあって、読む価値があると思わせてくれる優良図書です。
ちょっとした小物とか風景描写にパブリックスクール感を感じて好き。

あと、カラー挿絵が神。
画集欲しい。
空気感とか光の感じとか最高です。
萌え系というよりなんか芸術だなって。ぜひ見てほしい。美しいです。空気を感じます。神。

1

控えめにいって最高

可哀想な受けが大好物だった私が人生で初めて買ったBL小説です。
不憫受けで作品を探している方は是非手に取って頂きたいです。
というかなんなら誰でも読んだ方がいいですよ!!

シリーズ全体はかなり長いですが、萌えポイントはどの作品もこれでもかと詰め込まれております…。

初めの方はかなりシリアスですが、そんな中にも愛がある2人です。
シリーズでぜひ!!!!!!

0

やっぱり外さない

英国、パブリックスクール、アジアの美少年、ときたら、外さないですよね?
このお話も、かなり裕福な貴族のエドと、そこに引き取られてきた礼とのラブストーリー。
出会いから結ばれる?までになります。

まぁ、そりゃ英国のあれやこれやが織り交ぜられながら書かれる物語は素敵です。イギリスに行ったことがないので、仕方なくヨーロッパの訪問国の記憶で補完しつつ(笑)
エドの屈折した想いと、礼の純粋な想い。それがあんなことになるとは…でも、結局は礼も「慕っている」という気持ちが、恋愛の好きなので、そしてそれが読者にもわかるから、あまり痛くはありません。

それより、宿舎で居残りになった二人の描写が…エロい。エドの性癖を覗き見ちゃった感じ。
シリーズとしても長いのでこれからの二人が楽しみ〜

0

健気…

今更ながらこちらの作品を読みました。

前情報なしで読んだのですが、すっっっっっごく良かったです。
礼が健気ですごく良かった…!!!
普通にこのお話で一旦くっつくんだろうと思いながら読んだのですが
まさかのところで終わってしまって
えぇ!?うそぉ!と思わず声を出してしまいました。

エドか礼を囲ってるのはわかるけど
理由がよく分からないんですよね。
明らかに『何か』あるのはわかるんですけど、
その『何か』がわからなくて歯がゆい気持ちです。
エドも絶対に礼が好きだろうに
なんでこんなすれ違いを起こしてるんだろう?と。

それにしてもエドの囲いは度が過ぎてる気がするのですが
愛ゆえになのか、なんなのか…。
続きもすごく楽しみです。

2

健気すぎて泣ける

樋口先生は本当に不憫で健気な子を生み出す天才ですね…。まぁまぁ読み慣れてきたかな、と思っていたんです。樋口先生の健気な受けちゃん。とんでもなかったです。

生まれたときから愛を知らずに生きてきた子よりも、生まれてから12歳になるまで母親の愛を目一杯享受してきたからこそ、その喪失の大きさが胸に刺さります。

そして礼がどうやってエドを愛し始めたのか、エドがいかに礼の心を占めていたのか、その部分を長いページを割いてとても丁寧に書いていらっしゃるので、エドを怒らせてしまった、その礼の怯えがとても切なく伝わってくるのです。何度も礼と一緒に心を抉られ、泣いたことか…。

そんなエド至上主義的な礼の心を一瞬で見抜き、礼の世界を広げてくれたオーランド。彼もとても気になる存在です。もちろん、オーランドの友達とエドの関係もうっすら垣間見えていますが、ある意味オーランドはとてもいい人なんだろうなと思います。自分の友だちの件があっても礼に対して割とフラットに接しているように見えるので…。そう見えるだけかもしれませんが。

シリーズなのは知ってましたが1巻完結だと思っていて、まさかここで終わるとは…と衝撃を受けました。だいたいいつも樋口先生の本を読むときは「残りページこれくらいだからそろそろ誤解が解けるかな?」などと甘い考えで読み進めて「え、ここで終わり?」と何度もあとがきのページを前後するのですが、これもまさにそうでした。何度確認したことか(笑)もうこれは抜け出せない沼に片足を突っ込んでしまったみたいです。

1

来たぞ!これぞまさしく腐朽の名作!

まず、正直言って「めっちゃ好き」です。
こんなに、胸を締め付けられて、切ねえ!ってなって、うおおあおあおなんで…なんで…ってなったBLは久しぶりでした。
ほんと、なんで今まで読まなかったんだ。

パブリックスクールは、所謂閉ざされた少年だけの世界でBLとして扱いやすい題材ではあるし、読者としてもとっつきやすい世界観だと思います。

閉鎖的な学校と寮で男の子たちが恋愛をする。それだけでは、こんなにたくさんの評価はつかないし、不朽の名作としてその名を君臨させないと思っています。

思ってたんですけど、全然読む気になれなくて、今まで手を伸ばして来なかったわけなんですが、1/10の程読んでこの作品が皆さまの心を鷲掴みにした理由がわかりました。
こんなんずるいわ。

まず、主人公のレイが監督生のエドに思慕している描写から始まります。
しかも「エドは今日、戻ってきてくれるかな…?昨日は来なかった、一昨日も来なくて、先週の金曜は来た」と、何か訳ありなご様子。
これだけで、この2人の関係性は…?とページを捲るのが楽しくなります。
レイの生い立ち、イギリスのパブリックスクールに通うようになった理由等このシリーズの根底にある重要な要素を惜しみなくたっぷりと語られるのに、飽きさせないのほんとすごい。
攻めのエドは基本的にレイに対して冷たすぎるし、ほぼDVやないかーいと思うんですよ、最初は。DVって言っても暴力じゃなくて、社会的に孤立させるタイプのDVです。あと、レイには愛するということしかできないけど、エドは貴族という特殊な生まれのせいで色々と雁字搦めになって愛について複雑な心境。
その貴族=青い血(世界史取ってた人は出た!ってなると思います)と、パブリックスクールの世界観を巧妙に描写されてて、天才かよと何度呟いたことか。

この物語は序章で、全6巻出てますが、この巻と次巻の「群れを出た小鳥」でレイとエドのパブリックスクール時代は完結です。
でも、このパブリックスクール時代を読み終えたら、きっと次の大人になった2人編に手を出さずにはいられないでしょう。
シリーズ通して、このレイとエド編ではメインの登場人物が、4人しか出て来ないのにこんなに世界観広がるのすごいし、それだけ恋愛ものとして物語がしっかり立ってるんだなと感心しきりでした。

これぞまさにBLの歴史を変えた一冊なんだなと思いました。

2

エドの救済物語

鬱屈とした世界観、爆発的なエネルギーを秘めているのに窮屈に窮屈に現実を受け入れていく日々、その中で不意に溢れ出てしまう本音、やっと見つけられた居場所、そういった物が上手に折り重なって仕上がっている作品だと思いました。

エドのツンツンツンツンツンツンツンツンデ(レまでいかない)ツンツンツンツンみたいな態度の裏に隠された重すぎるもの、エド←←←←←レイと見せかけて実はエド→→→→→→→越えられない壁←←←←レイ、みたいな関係性が実に秀逸!
正に傲慢な王様と言ったエドの中に垣間見える繊細さ、傷ついて孤独で世界に取り残されたところにやっと降ってきたレイという存在。それをどうにかして守りたくて、けれど傷つけるものが自分自身だと言うこともわかっていて、なのに全然手放すことなんて出来ない未練タラタラな弱い根っこの部分。
もうどれをとっても切なくて切なくてやり切れなくて悶え苦しみました。
一見レイの恋の話に見えるこの作品は、エドの救済のお話なんじゃなかろうかと読み終えた今だから思います(まだお互いに救済されてないけど)

実に痛い展開が続くんですが、だからこそ現実味があって何度も鼻の奥がツンとしました。

世界に取り残された気持ちって誰しもが感じたことがあると思うんですよね。
だからこそ、そこに現れた唯一無二のお互いって、ほんとに奇跡だなって感じました。

私的にはレイがスクールに通う前、家にいた頃のエドが不器用ながら優しい時間の時の話が、ほんとに読んでいて切なくなりました。
不安定で未熟で自分自身ではなにも出来ない空気感や年齢の危うさがすごく伝わってくるんです。

レイにとってはただただ優しくて幸せな記憶でしかないお母さんの存在も、はっきり言って呪いでしかないと思うし(やり方が色々間違ってると思う…)、エドもバスタブ蹴るのはマジでホラーだったんですけれど、そういう所々の部分を除いても、まーーーほんとうに面白かった!

いやーはやく続きが読みたい!!

4

異国モノ苦手だったけど、これは好き。

ちるちる不朽の名作で3位入ってたので思い切って読んでみました(><)
もともと私は異国モノや登場人物が多く身分差など複雑な貴族のお話は頭が処理できず苦手なのですが、知らず嫌いしたくない思いで登場人物をメモりながら読みました!

一巻にしてこれどーなるの展開!気になる〜!!ここからがいいところという終わり方ですね。シリーズもの好きにはたまりません。



(攻)のエドは作中は(受)の礼につらく当たることが多いですが、きっと沢山の理由や足枷があってそうしているのだと、強く願いながら読みました。

基本的厳しく、もはやモラハラの域で礼(受)に接するエド(攻)ですが本当は礼のことを思ってのことだと垣間見える瞬間もあり、最後の礼がエドから離れていくシーンのエドの暴走が私にはご褒美展開で嬉しい、、。強姦といえばそうだけど、礼はエドを愛しているし、エドも礼を愛しているけど、立場上それができないから、、と考えれば仕方ないかなあと。そこまで礼が初めてのエッチなので多少痛さがある描写はあったけど、言うほど痛々しい感じは無かったです(゚ω゚)

続きも楽しみだ!!

3

BL小説沼に落ちた作品

私が初めて読んだBL小説でした。

内容は他の方が書いているので割愛しますが、1晩で読んでしまうくらいには本当に面白いです

不憫健気受け、切ないストーリー、スーパー攻め様が好みの方にはハマると思います。
不憫健気美人守ってあげたくなる様な受けが好みの私には最高にハマりました。

この作品に出会い、私のBL小説ライフが始まりました。出会えて本当に良かったです。

3

恋の痛みに

恋の痛みに胸がきゅんとさせられます。英国のエスタブリッシュたちの社会を凝縮した世界観、パブリックスクールの閉ざされた甘く残酷、かつ禁断の薫りにも惹かれます。エドの本音がわからず怯え傷つく礼の姿には胸が痛みましたが、それすら甘美。最初のページから引き込まれました。礼の健気な様子に心を鷲掴みにされながら、幸せって、愛する人を愛せる自由があることなのだとつくづく感じました。『ダウントンアビー』を見たときにも感じましたが、貴族ってなんて不自由なのでしょう。持てるものの人生は自分だけのものじゃない。それがわかっていても、理性だけでは押さえられない感情をもたらす出会いがあるというところが何ともドラマティック。そしてなぜか、全く性的な描写がない部分にエロチシズムを感じます。これが、パブリックスクールというBLには整地とも言えるマジカルな世界のなせる技なのでしょう。

3

私の小説沼落ち作品!

急加速でBL漫画にハマった私は、月に数十冊ずつ購入しまくって読みまくっていました。
BL中毒(笑)のようになり、小説も気になるな…と思い始めましたが、どうも昔から活字が苦手で、小説を読破した記憶がほぼあまりありませんでした。
とりあえず何かひとつ読んでみようと、こちらで検索して気になったパブリックスクールを購入。貴族ものやパブリックスクールが舞台のものが大好きなのもあり、自分でも驚くほどの速さで1冊読み終わりました(笑)
愛してるのに愛されない…愛したいのに愛せない…
血の重み…めちゃくちゃ読みごたえがありました。
切ない…そして頭の中に行ったこともないイギリスの風景が鮮明に思い浮かびました。挿絵がまた物語とめちゃくちゃマッチしていて、よいスパイスとなっていました。
これをきっかけにすっかり小説にもハマってしまい、とりあえずパブリックスクールのシリーズを一気買いしちゃいました!

6

攻めにも受けにも憤る

読み終わったあとの感情は、怒りです。
弱い受けと弱すぎる攻め。
私の大嫌いな組み合わせ……
それなのに、先が気になって仕方がない。
樋口先生の素晴らしい表現力と文章力、キャラ作りの上手さに脱帽です。

母の愛を一身に受けて育ったレイ。
母が亡き後、引き取られたのはイギリスの貴族でーー…というお話。
そこで出会ったレイの甥で孤高の王様・エドに陶酔していくのですが、エドは男色です。
そして、レイに惹かれる気持ちを隠すために辛くあたります。

理不尽。あまりに理不尽。
なぜエドのためにレイの人生が犠牲にならなければならないのかと。
また、エドしか見えていないレイにも焦ったさを感じます。

レイの母は、その人を愛すると決めたら愛し抜けといいました。
もらった好意だけを信じて人を愛せと……
私はこの考えに、完全には同調できません。
好きだと思った人を嫌いになることもあるし、それでもいいと思います。
もっと広い意味の愛であってもいいと思います。
レイの母の言葉って愛に溢れて素敵だけど、この言葉がレイを縛っていると感じました。

一人で生きる強さを身につけるようと一歩踏み出したレイに対し、嫉妬に狂ったエドがレイを犯しまくるラスト。
一番嫌い!身体で言う事を聞かせようとする行為。
私は悔しい。レイにはもっと強くなってほしい。
与えられたほんの少しの優しさだけを信じ、受ける暴力を許してしまう。
愛しているからは言い訳だと思う。
これって立派なDVだし、まんまその手口だと思います。

この二人を好きになれる時がくるんだろうかと思いつつ、続編を手に取りたいと思います。

2

苦手を越えてくれた良作

2巻目も読み終えて前後編通しての評価です。

正直外国よりは日本が舞台の方が好きだし、黒髪健気受けは刺さらない、身分違いの恋にもあまり興味がないので期待値は低め。
ただ評価が凄く良いので一度は読もうと購入し、随分寝かせてしまっていました。

しかし、読み始めて見るとその世界観にどっぷりとなり、エドの強い自制心と執着が垣間見えてドキドキしたり、あまりにも真っ直ぐなレイを可愛いと思ったり。最初は嫌なやつだと思っていたギルの事も大好きになり、前後編の2冊の本編を読み終えたその日に続編とスピンオフを購入しました。

評価が高く人気の作品には人気がある理由があります。それはやっぱり登場人物達の魅力に尽きる気がします。この作品も設定も素敵ですが、何よりキャラクター達一人一人がとても魅力的。
最初は見えなかった一人一人の心と価値観も個性。主人公であるレイが成長するにつれて、徐々にみんなの魅力も増していきます。

エッチは最初は無理やりだし、愛はあるけど伝わっていないし伝える気もない状態でなのでラブラブハッピーエッチしかダメな人は注意。
なんでも読める方はあんまり好きじゃないかもと思っても一度読んでみてほしいです。

5

好きにならいでか

◾︎エド(イギリス名家の息子)×礼(日英混血遺児)
パブリックスクールが舞台なんて好きにならいでか!とはいいつつ、礼のような内向きでちょっと頭の足りないキャラは非常に苦手なのですが、それを差し置いても余りある萌がある!!

BL作品のセオリーを少しでも知っていれば徹頭徹尾エドは実は礼が好きなんだろう、ハイハイ分かってるよ…という気持ちになります。だからこそ、礼視点で話は進むのにエドの気持ちが分かりすぎて読者としては胸が痛いわけで。世界が広がる礼を応援しつつ、エドを応援しつつ。

エドの論調は「礼もよくそれで言いくるめられるな」とか、一方礼の抗弁も「自分の都合のいいように"愛し愛されること"を使いすぎだろう」…なんて思う部分も多々あるのですが、よく分からない恋愛に10代が振り回されてるBL漫画なので、その辺はこだわりを冷まして読みました。

学園もので重要なのはやはり周りを固めるキャラ!ギルもオーランドも大変魅力的で、素晴らしいです!

※電子書籍booklive 挿絵あり

3

フジョシの好きなもの全部盛り贅沢BL

コミック関連で、自分好みの健気受けを読み尽くしてしまった為、小説に手を出してみようか、程度の軽い気持ちで手に取りました。

そんな軽い気持ちで、読んではいけなかった…!!

身分違い?義理の兄弟?しかも親がいない?
事前情報で!このコンボは!ズルすぎます!!!(樋口先生、ありがとうございます)

さらに冒頭読み始めるだけでも、攻のエドは全てを手にしていながら愛されてなくて?受の礼はいじめられていて?エドしか頼ることができなくて?どちらも美人で?礼は自分の美しさに無頓着???
え、えぇ〜〜!?!?
皆が好きなの全部盛りしました!みたいなBL、あっていいんですか…

それがしかも、全寮制・禁欲的・規律が厳しい・歴史がある・髪の乱れ1つ許さない・ハイクラスの美しい東欧人ばかり……みたいな、とにかく美味しい世界で繰り広げられる…
なんと背徳的に美しく、愛と肉欲の描写がされていることか…
鬼畜責めですが正義ですね…もう正義正義…萌が、萌が追いつきません。

たまらないのは礼がどんなことにも耐え抜くところです。
もう例えるなら、雪の下で永遠と思える程長く、じっと春を待つ植物さながらのいじらしさ。
アジア人というだけで陰湿ないじめを受け、さらに守ってくれる人はおろか、味方もいない。
え、アニメ世界名作劇場か?おしんか?というほど、これでもかってレベルで主人公を虐めぬいてくれるんですが、何ですかこれ…

礼はそれもこれも全部、エドへの愛だけで乗り越えるんですね…は?これに泣かずして一体何に泣けるのか?(言い過ぎ)

檻の中の王 編では、礼がメインで、エドの思惑が見えてこず、酷いやつだ!くらいにしか思えないのですが、群れを出た小鳥 編で、エドがどれほどの覚悟と努力で礼を守ったのかが描かれます。
涙!!!こっちも涙!!!
エド、気高過ぎーーー!!!
王様だね、そうだね、王ですわ、そりゃそんな気高いなら王様ですわ…脱帽です。

樋口先生はなんなんでしょうか?パラレルワールドで実際に生きている、エドと礼にインタビューして書いてるとか、そういうことじゃないんですか?
そうじゃないと、この、物語や人物の厚み、どういうことなんですか?
自分の生活からは離れまくってる設定のはずなのに、とてもリアルに情景が浮かびます。

幸せになってほしい、しかない。
2人は引き離せないですね。ガチガチの運命の糸が見えます。

とにかく若いエドは気高くエロい。
素晴らしいです。

イラストのyoco様も、素晴らしいセンスで描かれ、その静謐さにスタンディングオーベーションです。
大満足の一冊になりました。
何度でも読み返します。

10

この巻は割としんどい

最初に、これは3冊読み終えたからこその評価といえます。

礼のお母さんがダメだった。
愛とかそんな形で言葉で伝えるもんじゃないですよ?と思った。
小学校でいじめに合った時の対処方法がもうダメ。
この場合は子供が親に申し訳なく思うような事をしてはいけません。
偽善者かよ。っていうね。

なもんだから、礼が好きになれない。
最後まであんまり好きにはなれなかった。

エドについては3冊読み終えてこの巻でのエドの考えも気持ちも理解できた。
とても良い男なのがよく分りました。
ただの独占欲じゃないのよね。

あ、でもこの巻の二人の初エッチの描写はエロくて良かった。

3

個人的には最後の最後で盛り上がりました

不憫で可哀想で一途な健気受けが読みたい!というただそれだけの気持ちで買いました。
が、個人的にはそこまでグッときませんでした。

そもそも個人的に受けの矢印が多すぎる一方通行ってあまり好きじゃないみたいだ。
エドの腹の内はまだまだ分かりませんけどね。
いい具合に霧の中状態なので、最後まで読み進めることに苦はありませんでした。
なかなか気になります。

レイの孤独も胸に響くものはあるのですが、シリアス好きの私の心には甘口レベルでした。
もう少しこう…心を抉ってくれるアレコレを勝手に期待してしまった。

エドに健気に従う姿も好きなのですが、環境のせいでそうなってしまったとはいえオドオド要素が強くどうにも心が乗り切れなかった。
変わりはじめるところからはようやく応援できそうになりました。

ただ一番面白かったのは最後の最後。
別にエロ重視したいわけではないのですが、過去ではなく現在のエドとレイの濃厚な絡みがここまでの流れと打って変わり酷く暴力的でとても引き込まれました。

樋口先生の作品はこれが初めてなのですが、最中の描写がなかなかに細かくはいはいよく見る流れねとは思わなかったところが嬉しいです。
その場所、その状況だからこそという見せ方をしてくれていて、これからもどんな表現を見せてくれるのか純粋に楽しみです!!

そしてyocoさんの美しく作品にぴったりなイラスト…。
表紙を何度見ても見惚れてしまいます。

2

初めてのBL小説がこの作品で良かったです!

小さい頃のエドも成長して強くなったエドも大好き!
エドはずっと礼のことを縛りつけて誰にも触れさせないようにしてきたけど、礼が自分のものだっていう独占欲のほかにも何かありそう。礼のことを抱く想像もしてたとか。
最後の学校に二人きりで朝食を食べるシーンが最高にやばかったです。

2

攻め視点ください!!と何度思ったことか。

実を言うと開始早々で読むのをやめようかと思ったんです。
早々に礼が「自分はエドのことを、もう愛してる」というところで、はぁぁ?もう愛を確信しちゃったの?!おまけに恋に落ちたのではなく、いきなり愛なのね……早っ!!この子ついていけない……と、ここで本を投げ出しました。

それに正直なところ礼よりも礼の母親に何だかなと思うところが多々あって。
「誰かに愛されたかったなら、まずは自分から愛するの、そうすれば必ず愛は返ってくる(愛した相手からではなかったとしても、どこかから返ってくる)」
「伝わらない愛はある。でも本当は、本当の本当は、いつか必ずその愛も伝わる」
というのが特に。
「伝わらなくてもいいから、ただただ愛する」という見返りや結果を全く期待しない無償の愛ではなく、自分が愛されるために、愛を返してもらうために愛するという見返り感、そして伝わらない愛ですらいつしか伝わるという独りよがり感が、どうなのかなぁと。
そもそも幼い息子相手に、やたら愛の持論を語って聞かせる母の姿に正直違和感がありました。(オフィーリアとハムレットのくだりとか特に。)

だから結果的に幼い礼にとっては洗脳に近いと思うんですよね、極端に言えば。
よく言えば感化されてしまったというのかな。

エドを前にして、母ならきっと「初めに愛するのよ」と言うだろうと思い出した礼。
だから愛したい、愛していたい、目の前のエドのことだって、できるなら好きになりたい……と自分の心が孤独で崩壊しないために無理にでも愛するものを見つけようとしたというか、刷り込みに近いというか、エドを愛していることで自分を保ってる感じが危うくて…。

しかし、とりあえず最後まで読んでみることにしました。
そして思ったこと。

・閉鎖的な貴族社会の縮図のような校内虐めが、もうツライ。
・エドのあれほどの忠告を都合良く自己解釈しちゃう礼・だから言わんこっちゃない……。
・ボッチ強制のせいで礼が孤立しまくって透明人間or変人扱いされて可哀想でツラい。でも礼の辛さよりも己の独占欲優先のエドに何だかなぁと。
・礼の世界が広がるのもイヤという青臭い独占欲全開のエド。いくら王様のようであっても所詮まだ10代なんだなぁと。
・あんな連中呼ばわりするエドの傲慢お貴族っぷりはいただけない。
・オーランドのオアシス感。
・抑えに抑えていたエドの感情が爆発したかのような、突如の怒涛エロエロに戸惑う。でも礼を求めてやまないエドの気持ちが垣間見えて萌え。
・エド、絶倫すぎる。そしてレイ素質ありすぎぃ……。

しかしまだまだツライ展開が続きそうなので、もう無理、甘いのくださいっ!!!となり2巻すっ飛ばして3巻から読むことにした私です……。

あれこれ辛口なことも書きましたが、両片思いなのは確実でありながら、見事なまでに二人の気持ちが重ならない様子は修行か?!と思えるほどですが、好きな人にとっては死ぬほどたまらないんだろうなぁと思いました。
評価が分かれるのも納得ですが、この辛い時期があったからこそ結ばれたときの喜びはどデカいはずだ!と期待を込めて萌萌。

そして電子……
挿絵なしでツライ……。

5

忍耐の1冊目

避けていたパブリックスクールもの。ちんまい世界で苛めだのなんだの・・↓と思っていたのですが、アンソロジーで大人になってからのエドを読んで、あら可愛い と思い、手に取ってみました。
やっぱり1冊目は陰湿な精神年齢低いと感じる世界だったのですが、後のお話につながるはず!と期待して読了。私同様、パブリックスクールものはパスと思っている方がもしまだおられたら、これは読んでみませんかーと声を大にしてお伝えしたいです。2作目の最後とか3作目とかキュン死にしそう。そのためにも是非1冊目を。本編のみ320P超+先生のあとがき。1冊目は「ええ・・・」という所で終わっていたので、少なくとも2冊セットでのご購入を。いや3冊目もマストバイなんですが。

舞台はイギリス。礼が12歳、エドが14歳ぐらいの頃からお話は始まっていて、主にリーストンという全寮制パブリックスクールでのお話になります。日本人の母親を亡くし貴族だった父はもう亡くなっていて、当主である義兄が礼を引き取ります。
あんまり意識したことなかったですが、イギリスはまだまだ貴族階級が生き残ってるんですかねー?アジア人というだけで蔑視されるこの社会・・・・イギリスは大好きだったのですが、ちょっとげんなりです。ですが、後日談などを先に読んでいたからか、苛々まではせずエドのじりじり感がなんとなく伝わってくるので萌 にしました。早く甘々部分を読みたいなあと思う1作目でした。

大好きな挿絵話を一つだけ。カラー口絵の2枚目、ベッドで幼いレイがエドにくっついて眠る図が最高に好き・・・表紙のエドもめちゃくちゃ格好いい・・・1冊目では好ましいとは思わなかったエドですが、全てを読んだ後では格好よく見えました♡

1

1/3ではもったいない

高評価にも低評価にもうなずける作品

わたしはファンタジー設定として「作品中の英国貴族社会」をとらえて読みました
そこは突っ込みどころではない。しかしひっかからないわけでもないので、設定なのだと
受け入れないと登場人物の葛藤が伝わらないのでしかたない
主題を描くのにそういうやり方をとる作家と感じました
極端に振るのも高い表現力があってこそです

心理描写や、ジュブナイルみたいな記述はたいへんに楽しく、おすすめです
この本だけだと説明が終わらないので、3巻にあたる『パブリックスクール-八年後の王と小鳥- 』まで読まないともったいない
わたしは途中から止まらなくて3冊ほぼ徹夜で読みました
その上での評価は萌×3くらいでもいいな♪

6

可愛い

愛することってこんなに素晴らしく素敵なものなんだとわかりました。伝わらない愛を抱きながらもいつかいつかと願い生きていく礼が可愛くて可愛くて仕方がない

6

若干のネタバレ注意

表紙に惚れて買いました。
初めてのパブリックスクールパロと義兄弟です。
近親相姦が好きな私には兄弟ぽさがなく、少し物足りなかったですが、面白かったです。
後半になるにつれ攻めの嫉妬も見れて良かったです。
ただ少し受けが攻めをそこまで好きになる理由がわかりませんでした。
セックスシーンは私の好みドンピシャだったので最高でした。
他の方もおっしゃっていたのですが、一巻ずつ買うと死にます笑
現在一巻だけ持っているのですが、続きが気になってしかないです。
三巻まであるそうなので一気に買うことをおすすめします。

5

樋口さん作品は読み応えある

 以前から選民意識を持つ貴族階級のイギリス人が嫌いで、そのせいでイギリスという国自体が好きじゃなくて、でも芸術や文化はまた別物だと思っているからイギリス映画やイギリス文学には親しみがあって・・・という私は、基本的にはパブリックスクールものにも興味が持てないため、この作品も避け続けてきた。
 ところが!『パブリックスクール -ツバメと殉教者-』のスタンの表紙イラストに胸を撃ち抜かれて、読んでみたら中身が濃くて感動できる作品だったので、本編となるこちらにも手を伸ばしてみた。
 結果として、シリーズ1冊目とはいえ、前振りだけに終わらない読み応えある内容だった。愛をテーマに綴られる内容は、愛の形や愛ゆえの執着や幸せなど、色んなことを考えさせられた。礼視点で話が進んでいくため、エドの複雑な内面を最後まで理解することが難しく、エドが何を思い礼にこのような言動をとるのかが分からない。
 次巻での展開が気になるところで終わっているので、早速、続きを読まなければ!

苦手なレーターさんのハズなのだけど、スピンのイラストよりずっと良い。・・・失礼発言をすみません・・・

4

保守的な英国貴族社会だからこその葛藤がある・・!!

西洋全寮制学園の少年愛ものは、「風と木の詩」や「トーマの心臓」などの名作にふれていたので、食傷気味に思っていたのですが、読み始めて評価が高いのに納得しました。
予想を裏切られるというか、かなり頭をガツンとやられる作品でした。割とストーリーがリアルなんでしょうね。

話の切りぐちが斬新で、展開も見えず、先が気になって仕方なかったです。エドがこれ以上無いドSキャラでドツボにハマりましたww個人的には、物語の先について色々憶測する過程を楽しめるこの一巻が一番楽しめました。 (続巻では、後半のご都合主義な展開とか、ジョナスの雑な扱いに少しガッカリした部分があったので・・。主人公が一番なのは分かるけれども、ジョナスとの思い出ももっと丁寧に書いて欲しかった。その方が物語がもっと輝けたのでは、、と思ってしまった。) まるで英国小説を読んでいるかのような流れる文体も良かったです。想像する楽しさを存分に与えてくれる作品でした。

この小説をきっかけに見た「モーリス」という映画がまた素晴らしかったです。主人公のモーリスに私には珍しく三次元萌えしましたw w エドに比べると、性格も穏やかで少しやんちゃな好青年ですが、容姿は英国青年の典型的なタイプでエドと同じ大学なので、色々楽しめました。演技も自然で、「ベニスに死す」のビョルンアンドレセンのように、この人じゃないと!!・・と思えるほどの配役でした。結末については、見る人によって感じ方が変わる、色々と心に残る終わり方で忘れられない作品になりました。一つの小説から世界が広がるのは、楽しいものです。












8

良作ではあります。

パブリックスクール物が好きで、攻めが受けにゾッコンなBLが好きなので、試しに2巻まで読みました。
個人的にはもうちょっと賢い受けであって欲しかったと思います。
読書家でもあるようなので心理戦にももう少し強くなってると思うんですよね…。
結果私が1番切ないと感じたのは脇キャラが失恋した時でした。
良いところもたくさんありましたが、受けも攻めも賢い子が好きなので可もなく不可もなく、中立かなと思っています。

2

ひたひたと胸を打つ

yocoさんの挿絵でほいほいされ購入してあったものの、樋口さんは不憫受けを書かれる方の中でもリアルに泣きたくなる不憫受けなので申し訳なくも積んでいました。
ただ最近虫シリーズを一気読みし耐性がついたために、手に取りました。

**********************
受けは、日本人の母を持つ大人しい礼。
二人きりの母子家庭であった為必死で母を支えていましたが、母親を突然亡くし12歳で天涯孤独の身に。

攻めは貴族の子息、エド。
礼の2つ上で、普段はパブリックスクールの寄宿舎暮らし。
人へ命令し慣れた、容姿端麗な少年。
**********************

12歳で母親を亡くした礼は、顔も知らない父親の元へ引き取られイギリスへ渡ったものの、イギリスで彼を迎えたのは貴族で年の離れた義兄夫婦。
父親はとっくに亡くなっていたんですね。
実の両親も扱いかねているエドを大人しくさせるために礼は引き取られ、貴族の教育を受けることに…

現在礼は16歳。パブリックスクールの5年生です。
ですがお話は、礼が日本で母と暮らす中で受けたいじめや、引き取られパブリックスクールへ入学する前のいわれない差別、そしてその中で唯一すがれたエドとの関係がかなり書かれています。
そんな過去を読んでの現代編という感じでした。
寄宿舎へ入ってからの2年?はズバッと抜けているのでその辺りも読みたかったですが、ページ数的に難しかったのでしょうね。
残念。

パブリックスクールでももちろん差別されている礼ですが、その辺りの陰湿さは前段階の学校の方が上でしたね。
とにかくエドの礼への執着や独占欲のためにスクールでの差別が増大していたので、攻めキャラよりも受け贔屓になりそうな作品です。
つねに攻め贔屓のわたしも今回はエドよりも、脇キャラたちの方が印象に残っています。
脇キャラたちが活躍し始めると、ラスト前までエドは空気状態になっているのでよけいかもしれません。
今回かなりいいところで終わっているので、続き(完結済み)を揃えてから読まれた方が良いですよ。

9

最高傑作シリーズ第一巻

旅行の道中、新幹線の中で何か読みたいとこちらのサイトでBL小説を探していました。そこで、ランキング上位のこの小説を見つけました。
まず、なによりこの表紙の美しさに目を奪われました。そして題名「パブリックスクール」惹かれないはずがなかった……。
内容ですが、性癖ドストライクでした。私の場合、推しが可哀想な受けっていうのが趣味なんですが、この作品はまさに理想のBLって感じでした!!
1、2巻は一気読みがおすすめです。2巻が手元にある状態で読まないと、1巻読み終わった後、死ぬ思いをします。私は即座に買いに出かけました。
このシリーズを読んで以来、樋口美沙緒先生の大ファンです。今は他のシリーズを読んでます。未読の方は、是非。

8

BL小説にドハマリした最初の1冊

普段、活字って全然読まない人で、漫画とか映像じゃないと物語が頭に入ってこないんですよ。
だから、BLに限らず、小説って滅多に読んだことがなくて。

でも、ちるちるさんのBLニュースでたまたまこの作品についての記事が流れてきて、そのコメント欄に「BL小説は漫画と違って、1冊で長い時間楽しめるからコスパがいい」とか「小説の方が逆にエロい」というのを見つけて、レビューの評価が良いパブリックスクールをとりあえず1冊だけ試しに読んでみるか、という程度の気持ちで読み始めました。


そうしたら、見事にドハマリ(笑)
小説1冊読むのに数日かかる私が、分厚い本作を1日足らずで読み終えてしまいました。

そのくらい、面白かった。
活字を追ってるだけなのに、心がドキドキして、つい笑ってしまったり、本当に引き込まれる心理描写。

ネタバレしないように書きますが、
3部作の1作目である本作は、序盤の8割がただただ受けが健気で可哀想なプロローグになっており、攻めとの絡みも少なく、心が切なくなります。

けど、最後の最後のどんでん返しが待っていますので、ご安心ください。
最後まで読んでしまったが最後、貴女は必ず2巻目の「群れを出た小鳥」を買いに本屋へ走ることでしょう(笑)

他の方のレビューでもありましたが、「3冊同時に買っておっことをお勧めします」とありました。
でも外れたら困るからな~と1冊ずつ買った私ですが、結局1冊目を購入してから3冊揃うまで3日も空かないので、本屋に行く時間も勿体ないですし、やはりみなさんの仰る通り3冊同時購入で大丈夫です。

外れません。
そのくらいの傑作です。

また、性癖としては、
高圧的でついつい受けを嫉妬で縛ってしまう攻めや
健気で一途だが無自覚にモテてしまうショタ受けが
好きな人はドハマリするでしょう。

12

パブリックスクール1巻目です。

レビューを書かずにはいられない作品に出会った気分です。今のところシリーズで3作品出版されていますが、まだ未読の方は3作品大人買いしておいた方が良いと思います。すべて読み終えるとこの作品の良さがめちゃくちゃ分かります。一応、一巻目にあたるこの作品を読んだだけでは攻めのエドワードの良さが伝わりにくいです。どちらかといえばちょっと嫌な奴に思えるかもしれません。でも本当はすっごく孤独な王子様で受けであるレイのことを誰よりも想っている人です!分かってあげて~

7

壮大なプロローグ。忍耐!

今はこういうの(私的)当たりの時期なのか?!
また主人公卑屈シリーズに当たってしまった!
やはりこういう主人公は読んでいて辛いし、非常にイライラするのですが、今回の礼くんは、まぁ、こんなに卑屈になっても仕方ないよね……と思える境遇で、100%感情移入できないわけでもありませんでしたが、それでもやっぱり、辛い!……というか、うじうじが長い!長すぎる!
それは、うじうじに拍車をかけるエドのせいでもあるのですが、オーランドが出てきた辺りでV字回復するのか!……と思ったら、そうでもなくて、やっぱりまだいじいじしていて、こっちもそろそろやばい(本を閉じる)よ!と思っていたら、エドの方がキレました……というところで、続く……以下続刊!

この本だけ読むと、完全にBL的には『しゅみじゃない』なのですが、これだけではまだ完結していないので、中立で。

6

青き血のプライド

遂に読みました。「パブリックスクール」…
覚悟はしていたけれど、これはまた凄絶な不憫受け。
痛い、痛い、痛すぎる。悲しすぎる。可哀想すぎる。
主人公の礼は、元々母子家庭なのにお母さんが亡くなって、いきなりイギリスの貴族の家に引き取られて、アジア人だの混血児だの汚れた血だの言われて、学校では孤立し。
胃も心もキリキリしますね…
これが本の中だけの「可哀想な話」ならまだしも、今現実に溢れているイジメや自殺の問題と重なって、礼の心を思うとどうしてこんな仕打ちを受け続けても生きていく気持ちがあるんだろう、と感じてしまう。
だから礼は本当はとてつもなく強い芯を持っている、という逆説的表現なのかな、とも思う。
お母さんとの、優しく愛に溢れた時間の賜物なのでしょうか………
このお母さんがまた…「汝の敵を愛せよ」的なできたお方で。自分の哀しみを悟らせず、善い事だけを感じる子になれるように。お母さんも健気で必死だったんですね…読んでてつらいです。
貴族だらけで、アジア人の礼など透明人間みたいなパブリックスクールでの耐え忍ぶ日々が延々語られる第1作目ですが、最終コーナーにて、エドの命令に背いて絵の才能で世界を拡げようとしている礼に、耐えきれぬといったように犯してしまうエドの姿。
休暇時期で閉鎖された学校で、嘘を言って礼と2人きりで閉じこもり陵辱するエド、という場面で第1作は終わります。

3

小言をはさみながら見守っちゃう

1巻はレイとエドの愛の交差にもだもだしっぱなし!
エドの態度から束縛欲の強さはわかってたけど、気持ちも伝えずただレイを縛っておいて自分は他の男と遊ぶなんて、ちょ、マテよ。ってなるでしょー!
まだ18歳っていう大人と子供の間だから、愛してるレイの事を守るためにどうしたらいいかわからなかったんだなってのもわかるけど、傲慢が過ぎててこれはラブになるのか…?っておもった。
レイもレイで、自己評価は低いし、なのに自己中心的に都合よく考えたりするのも見え隠れしたり、
自虐的であったり!もっとポジティブに考えよ!と言いたい場面が何度もあった。ほんとに
いろんなサイトのレビューに書かれてるイライラする。ってのはたぶんこの辺だし、
実際もんもんとして読んでたけど、これがまた読者を見守らせるってのに長けた作者なんだなとも思えた。


そしてオーランドが登場!私と似た趣味の人は待ってただろう当て馬要員!(笑)
オーランドが登場してから一気に話のテンポがつかみやすくなった!
前半では全く総受けが発揮されてなかったのに後半からはどっと登場人物が増えてわかりやすくなったし、なんといってもレイに構う人間が増えてエドがイライラしてんのがイイ!
まだ外では優等生気取ってるからその二面性もよかったな~!
オーランドやギルが、エドに見せつけるようにレイに構ってイライラしてる姿がわかりやすくレイへの執着を見せてて、これじゃ周りにバレバレじゃんってね(笑)

そしてだんだんギルがレイに近づいて行ってるのもよかった!ギルも当て馬要員だったのね~!

3

妄想広がるパブリックスクール

表紙の絵に惹かれて超久々に小説読みました。小説には珍しく人物単体の表紙。表紙の引力って大事!!
神評価にしたのは小説としての完成度の高さと受けのレイが可愛かったからです。正直BLとしての萌えはあまり感じませんでした。この巻ではまったく甘い展開にはなりませんので。
受けのレイは良かった!可憐で華奢でウジウジしてて可愛らしい。大好きです。
でも攻めのエドがなあ…。私にはただのDV男の差別主義者にしか見えない。俺様攻めを通り越してただのクズ野郎では…。いくら生い立ちが可哀想と言ってもだからって差別や暴力は許されませんからね〜!
出来れば当て馬のオーランドとくっついてほしかった。優しいしレイの才能も評価してくれる。何故当て馬…(笑)。
エドに腹が立ったので次巻でコテンパンにされてないと気が済みません!
にしてもパブリックスクールにはロマンがありますね。金持ちの男子高校生しか居ないなんて。昔から少女漫画やゲイ映画などの題材になってきたのは、なんかあってほしいという皆の願望の現れでしょうか。

15

卑屈も過ぎると傲慢に感じる

カバーイラストは素敵だし、英国のパブリックスクールが舞台だし、人気があるのはわかるけど、なんとなく危険な臭いを感じて後回しにしていたシリーズ。
この身分差とすれ違いの物語に登場する貴族の「檻の中の王」エドワードは、私の地雷の「傲慢で話を聞かない攻め」じゃなかったのはよかったんだけどね。
いろいろ状況の説明が、あくまでも主人公のレイが見たことに限られちゃうので、その辺が読んでいて結構ストレスだった。
レイは、幼い上に極限状態の時に刷り込みのように恋に落ちちゃって、そこから外界を一切見ることなしに、自分が愛することだけしか考えていない。
そしてその思いが届くように願っている反面、届くことなどあり得ないと思いこんでいる。
だからレイには、エドワードの行動が理不尽な仕打ちとしか見えなくて、よりいっそう卑屈になっていく。
なんていうか、エドワードが不憫で萌えられなかったわ。

11

次回に期待

優しかったエドが寮に入ってから冷たくなり…
でも垣間見える、レイへのいたわりがありいいですね。
ただ、実にわかりにくい。
エドの考えが全くわかりません。
エドには他にも相手がいるし。
これではレイがかわいそうで、かわいそうで。

ジョナスが戻ってきてから、レイも変わっていきホッとしました。
まあ、ジョナスとエドの事で悩むのはやはりかわいそうではあるのですが…

次巻へ続くのですが、最後にはもっとレイがエドの想いをわかって終わってほしかったかな?
レイはわからないまま終わってしまったのがなんとも寂しい。

3

ドSな王様 vs 穏やかな策士

購入から一週間が経ちますがもう何周してることやら……。
好きすぎて苦しい。
ジャケ買いした本にまさかこんなにハマるとは思いませんでした。

本屋さんで表紙のエドと目が合い一目惚れ。
着こなされたスーツに鋭い流し目、ホワイトブロンドの髪、エロティックに噛まれた手袋……と、しばらく見つめた後であらすじを読むとあまり読んだことがないジャンルでした。

既知のBLのイメージは「ダメダメ」言いつつ数ページ後には行為に至っているというものでしたが、
この小説はむしろ禁欲的と言ってもいいくらい描写が少ないです。

少年時代の穏やかな二人の関係はリーストン入学を機に一変。
エドは礼に「自分(エド)を含め他者との一切の関わり」を禁じます。

そんな礼の救いはストーリー中盤で登場するオーランド(オーリー)。
孤独な学生時代を送る礼の世界を広げるきっかけを作る人です。
拒絶と抑圧で礼を傷つけるエドに対し、
穏やかな態度と心に踏み込む言葉で礼を解放していくオーリーが対照的です。
終盤の二人の対決で、礼を掴みながら
「これに触れるな」
というエドに対し、オーリーの反論は……

「一人の人間を物扱い? そうやってずっと、恐怖で彼の意志を抑え込んできたわけだ。実にお貴族様らしい、傲慢なやり方だ。でもね、それを人は暴力と呼ぶんだよ!」

これぞ紳士!!
エドがどれだけ礼に圧力をかけてきたか分かるからこそこの一言は重い。
(風呂入ってる時に執拗にバスタブ蹴ったりするところとか見ちゃうとね、うん)

その後激情に任せてエドが礼を犯すところは、エドの雄々しさにドキドキしつつ切なくもあります。
礼への想いを素直に認められず、かといって手放すこともできずに揺らぐ18歳が唯一取れる策が
「強姦」
という最悪の結果だったわけで。

ただ、強姦の最中泣きじゃくる礼に「泣くな」と抱きしめながら囁くエドの姿に彼なりの不器用な気遣いが垣間見えて愛おしくも感じるのです。

礼以外に自分を深く愛してくれる人間がいないため愛情が裏返しになってしまう。
エドが知っているのはいかにして人の上に立つかだけ。
血統や人種、性別という障壁の前で悩み続けてきたエドの苦しみを読んでいて痛感させられました。
――だからって食堂で飯食ってる時に犯すのはさすがにやりすぎだと思うけどね。

……あなたはレイ様のことになるとどうしてそうダメ男に(ロー○リー風)。
注)この人はこの巻の時点では登場しません。

とにもかくにも片想いの少年「二人」と、彼らを取り巻く魅力的なキャラが描かれている
閉ざされた男子寮の世界。

お気になった方は覗いてみて下さい。

21

血の壁

英国の全寮制パブリックスクールを舞台にしたお話し。
評判通り面白くて一気に読んでしまいました。

12歳にして母親を亡くしたレイは天蓋孤独になりますが、親族だと名乗るクグラームズ家の人間が現れてイギリスで暮らすこととなります。
新しい家族に愛されることを期待していたレイを待っていたのは「貴族以外の血は穢れている」とののしられる差別といじめの日々。

レイは当初自分に優しく接してくれたエドに、すがるように執着していきます。
でもパブリックスクール進学後、エドの理不尽な命令にひたすら耐え、抑圧の生活を送るレイに対し、最初は若干イライラしました。
(純粋を超えて鈍感すぎる気が・・・)

一方のエドは何を考えているのかよく分かりません。
ひどい態度をとりながらも本当はレイを気に入っているのは感じるけど、レイへの執着が思った以上にすごくてびっくりでした。
でもその不器用さと弱さが好きです(笑)

後半、オーリーの登場でレイがかわり始めたあたりから、話がどんどん面白くなりました。
二人がどう変わっていくのか気になります。

19

男子寮ものは最高

お恥ずかしながら樋口先生初読み。
大好きなギムナジウムもので大興奮しながら読み進めました!
途中までエドの心情がわからなすぎて非常にもきもきさせられましたが、健気でかわいい礼のキャラクター性と淡々とした描写に助けられ、途中からは夢中になりました…!
この作品の世界観とyoco先生のイラストが実にマッチしていて、雰囲気を盛り上げているのも良かったです。
まだ2巻以降読めていないので、読むのが楽しみ。

15

イギリスに1ミリも魅力を感じない女子なんていない。

先生のおっしゃるとおりです。英国に魅力を感じない、興味が1ミリもない女子なんていないとおもいます。
はっきり言って、想像以上のお話でした・・・!!
個人的に大好きな設定が夢のように詰め込まれた世界観でした。
エド・・・!気高く、傲慢な、パブリックスクールの王。なのにどこか寂しげな美しい貴族・・・
最高です!!!!!!

礼にもエドにも感情移入しすぎて胸が何度締め付けられたことか・・・!
エドの言葉、仕草、ちょっと触れられた表現だけでこっちまでドキッとときめかされる。
yoco先生の美しい気品ある挿絵がまた、なんともいえない・・・!
読者を英国舞台に連れて行ってくれるような、パブリックスクールの世界にどっぷり入り込むことができました・・・!
すべてにおいて高評価です(泣)
そして最後の展開は個人的に意外で、予想外だったので、それもまた、夢中でページをめくらせていただきました。
進みたいけど、進みたくない・・・葛藤しながら読ませていただきました。
だって、これを読んでしまったらこれ以上の作品に巡り合えるのかな、満足出来なくなるのではないかなと、そんな気持ちがあったからです。
外国舞台ものは確かに想像しにくく、入り込みにくいものもありますが、この作品は読んでいて頭のなかでその情景が浮かぶというか・・・とにかく美しい作品でした。

ホントにこれ以上のものに今後出会えるのかな・・・と、それが心配。笑

25

主人公にイラっと...

BLアワード2016小説部門第1位、そしてあらすじを読んでイギリスのパブリックスクールものということで面白そうだな〜と思い購入し読みました。

...が、残念ながら私には合いませんでした。
「趣味じゃない」の一言です。


なんといっても主人公の礼に終始イライラさせられました。
「どうせ好きになってもらえない、けど...」とか「僕のことなんか嫌いなはずなのにどうして...?」みたいな(実際そんなことを礼が言ってたり思ってたりしていたかは別として)態度が、健気だなとか不憫だなーとかを通り越してイラっとしてしまいました。
だってエドはどう見たって礼のこと好きじゃんかよ。
だからそんな卑屈になるなよなと。
まあエドにあれだけ冷たくされたら卑屈にもなるかなとは思いましたが、
思いましたが!
そもそも何でエドに「日本に帰れ」「裏切らないでくれ」って言われた時点で帰らなかったんだよ。
帰っちゃったらお話にならないというのはわかりますが、あれだけ好きだ好きだ言ってた相手が遺産を譲ってくれてまで日本に帰れって言っているんだから、もうちょっと深刻に受け止めればいいのにさ。
それなのにギルの一言で勝手に学校に来られちゃ、そりゃあエドもお怒りですよ。
結局好きな相手がどれだけお願いしても、一緒にいたいからってギルの言うことを即座に信じてリーストンに行くと決めたのはあまりにも自分に都合が良過ぎるんではないの。
それでエドに冷たくされてもまあ自業自得ですよね。
そんでまた礼がひとりぼっちで可哀想な感じの描写がけっこうあった気がしたから余計にイライラしてしまいました。


割とボロクソ書きましたが、単純に主人公と作品全体の雰囲気を好きになれなかったから「趣味じゃない」評価にしました。
(本当は読んでいる最中にもっと色々な突っ込みドコロがあったのですが、書ききれないというか思い出せないほどあったのでまあいいかと)


アワード1位で神評価も多かったので期待が大きかった分、余計にがっかりしてしまいました。
が、まあそういうこともあるよねということで。

下巻も一緒に買いましたが、一緒に買っていなかったら読まなかったかも...

28

『禁欲的で陰鬱で物悲しい』

冷酷で傲慢な英国貴族の次期当主 × 気弱で小心な日本人とのハーフの少年

名門貴族子弟の通う全寮制パブリックスクール・・・ というあらすじを見たらもう読みたくて読みたくて発売を待って買いました。
でもあまりに感動してそれをどう文章にしたらいいのかわからなくてレビューを書けませんでした。

作者がどれほどこのシチュエーションを愛し細やかに設定を作り上げたのかがうかがい知れる美しいな世界観です。
『禁欲的で陰鬱で物悲しい』イメージで描かれたということですが、初めから最後までそんな空気感があふれ読み始めたらすぐに捕らわれてしまいました。

シングルマザーだった母親が亡くなり父方の縁者に引き取られます。
そこで出会った次期当主と言う美しい年上の青年エドワードに出会います。
意地が悪く傲慢な態度だけれどだからこそたまに見せる優しさにキュンとなり、穏やかな時を共に過ごすうち密かに想いを寄せるようになります。
しかし、礼には愛する母との思い出以外辛いことだらけです。
貧しくとも人を愛し愛される喜びについて語る母に愛されて育った礼。
母親が小さい礼に『神様から与えられた指』と語る話が好きです。
誰かを幸せにできる力を指に宿して生まれてきたという話にほっこりしました。

訳あり転校生の登場で礼の学園生活に変化が起こります。
狭い世界の中で好きな人しか見ていない自分には見えていないことやわからないことがたくさんあることに気が付くわけです。
いじめっ子同級生のギルの言うとおり12歳から成長していないんですねレイちゃんは。
やっと一歩進めたかなと思ったらそれを疎ましく思うエドに気づかれ、甘くも痛いお仕置きとしつけが…。
全編の9割以上を読み進んで甘味もエロもゼロのビターなお話でこのまま下巻に続くのかと思わせたところで鬼畜な仕打ちのうちに終わりました。
いったいエドは礼をどうしたいんでしょうね。
かわいい礼を他人に見せたくない自分だけのもので居させたいから目立たせたくない、いろんな面で危険な学校に入れたくない、身内に利用されたくもない、みたいな感じはうっすらと分かるのですが、それにしては礼に対する態度は厳しいし冷酷過ぎ。傷つけることしかしてないのですから。
というところで下巻に続く、です。

18

少しネタバレ

上下巻、一緒に購入することをお勧めします。
上巻は辛すぎて辛すぎて…わなわなしてきますが、
しっかり読んでから下巻に続くと より感動出来ます。
私の中で樋口先生の作品は、登場人物達の想いが通じるまでは修行だと思っています 笑

ぜひ同時購入してから楽しんで下さい。

21

上巻をよんですぐ、下巻を買いに走りました笑

ノベルには手をだしていなかったのですが、この素晴らしいyoco先生の表紙にほだされて気がついたらレジに向かっていました
結果、本当に買ってよかったです!!
他の方のレビューにもありますが、前半はBL要素はあまりないです。主人公・レイの生い立ちやパブリックスクールでの生活がメインになっています。エロ要素は上下巻あわせてもそんなにいかも?
わたしは、レイが生贄としてイギリスに来た経緯や血縁関係などは全然気にならなかったです。むしろ、ナチュラルにそうなんだーって受け入れられました。
エドの一見冷たく見えるレイへの態度、それでも変わらないレイのエドへの愛に何度も胸しめつけられました。
ちょっとウルっときてしまったり、、。
なにより美形強引ツンツン系が大好きな私にはエドがドストライクでした。

そして、この終わり方、、、!!
そりゃぁ、下巻を買いますよ!!
私は読んで5分で、我慢できず下巻を買いに本屋に走りました。
手に取られた方は上下巻セットで買うことをオススメします。
下巻のエドがまた良いのですー*(^o^)
評価は限りなく神です!!
でも、ノベルを読んだのは初めてなので萌×2で


あー、でも、神評価にすぐ変えちゃうかもです笑



5

ネタバレなし、短的に

とにかく最高でした。
あまり外人に興味のない私でしたが、全寮制という設定もあり
ストンと物語に入り込むことが出来ました。
受の子の好き嫌いは分かれそうですが、攻めの子はなかなか良い攻めでした。
ちなみに私は受けの子はあまり好きではないですが、攻めがドストライクすぎて終始楽しかったです。

yocoさんの素敵な挿絵も物語に合っていて本当に良かったです。
買ってよかった。この一言に尽きます。

最後に【俺様自分勝手王様攻めが好きな方は買うべきです】

16

ちょっとネタバレ

yocoさんのイラストにつられて購入しました。
私はイラスト重視するので、内容、筆者の描写、雰囲気にぴったりでyocoさんしかいないなと思いました。

舞台がイギリスの寄宿学校のパブリックスクール。主人公は身寄りのない異国人。見ず知らずのイギリスの貴族に引き取られ、母の愛の言葉を信じている、という閉塞感のあるお話です。
私は受けがおバカさんだと可愛くて仕方ないので楽しく読めましたが、盲目的な愛に対する考え方は合わない方もいらっしゃるみたいです。ちょっとズレてます。いえ大分。

一巻の前半はただひたすら受けが可哀想で不憫で自己中
後半からちょっと反抗的になってやっとBLになります。
甘い小説が好きな方には向いていないと思います、王道的でもありません。
でもパブリックスクールのしきたりや閉塞感や貴族の傲慢さ、イギリスの自然や空気感が緻密に描写されていて私はそれだけでも満足でした。
高評価ではありますが合う合わないの激しい作品なのかな、とレビューを見て思いました。

18

評価が高いのも頷ける

特に何の情報もなしにKindleで購入。下巻がなぜ電子化してない!?とAmazon電子化リクエストを初めてしてしまった。年明け早々大変当たりを引いたことは間違いない。

13

胸を締め付けられます…

書店で表紙に一目惚れし、ちるちるでの圧倒的高評価に即買うことを決意いたしました!
エド(攻)は最初礼(受)に対してツンツンしますが私から見ると礼への愛を隠せてないなぁ笑。と思ってしまいました笑。その愛に気がつかない鈍感な礼も可愛いです♡
とある事がきっかけで礼はエドを裏切ってしまいエドを激怒させてしまいます。そこでエドは礼に誰とも話すなと約束させるのですが、ある時礼は約束を破ってしまいます。そのせいでまたエドを怒らせてしまい…(途中からは約束守る気ないでしょと思ってしまいましたが笑)
2人の気持ちがすれ違うのがとてももどかしいですが、登場人物一人一人の思いが私の心を鷲掴みにしました。みんなの思いが通じず、心が苦しかったですが、最後には急展開があり、続刊が気になってしかたありません!
小説を読んでモヤモヤドキドキするのが好きな方にはオススメです!逆に思いが中々通じなくてモヤモヤするのは嫌っ!っていう方は苦手かもしれません。
私は前者なのでとても楽しめました!読んで良かった!

17

貴族社会とは

総じてあちらこちらの評価がダントツだったので
思わず衝動的に購入してしまいました*。(*´Д`)。*°
ちょうど完結してるってのもいいタイミングかなと読み始め。
一冊読み終えてようやく中間地点ですな。

お話の舞台は学園がスタートだと思っていたのですが
受である礼の生い立ちを語るところからのスタート。
幼くして母をなくし、一人やってきた英国での~な流れ。
面白いかどうかでいえば面白いです。
ただ、受視点で話が展開していくのですが
受にまったく感情移入できないというのがどーなのよというところ。
悪い意味というのではないのですが、
受に感情移入ができない故に、攻であるエドにどんなひどい言葉を
ぶつけられても切なくならないという・・・。

ただ、このひどい言葉をぶつけ続けているエド。
こちらの心理状態に関してはすごく惹かれるといいましょうか
気になる展開が多かったかなと思います。
出会った時のエド。そして年月が過ぎ大人に近づいたエド。
貴族社会のルールだかなんだかに、自分を縛りすぎてるなーと
感じました。
それが明らかにされていくのかどうなのかというのが
後半ではありますが、結論はおそらくハッピーエンド。
そこにどうつながるのかを楽しみにしたいなと思いました。

11

自分を大切にして(;_;)

びっくりするほど合わなかったです…
読んでいてただ苦しく、狭い箱の中に入れられてひたすら罵声を浴びてる気分でした。
優しい人がいなさすぎな貴族社会が辛すぎる。
メインカプは、フラストレーションたまりすぎで暴力的な攻め(エド)と、優しさにしがみつく受け(礼)という風に見えてしまいました。

はじめは、母親の教え(人を愛するということ)に対する礼なりの解答を見つけていくお話なのかなと思いました。
しかし、明快なカタルシスもないし、礼がエドとの約束を破ったあたりから「私読み所がズレまくってるのかも」と気づきました。
たった一人慣れない土地でイジメに耐える精神と、それを凌駕するエドへの想いなどもよく分かりません。
もし私がこの環境にいたら望郷の想いしか募らないだろうなと思います。
人を愛することをうたった美しいお話なのかもしれませんが、その前に自分を大切にしてほしいです。

エドは、もうちょっとうまくやれないものかと読んでいる間中ずっと思ってました。
優しさや好きという気持ちがあるのは分かったけど、思いやりがなさすぎるし2人の世界だけの支配関係がDVにしか見えなくなってしまって。

設定や世界観は本当に好きで引き込まれたのですが、思ったよりヘビーでした。
あらすじと実際読んだ内容とのギャップがあるというか。
個人的に、”不幸”に操り人形にされている受けは地雷です。
貴族社会と礼のことが理解できなすぎて、今回はその匂いを感じてしまいました。
どうやら作家さん自体が合わないようなので、今作でリタイアします。

18

いい。

いや、いい…!!


い、いいですよね!イギリスとか寮監とか、しきたりとか、家族のしがらみとか。
そういう設定があって、それでいて健気な礼くん。
不器用なエドワード。

…ほんと、そこまでやる?!と突っ込みたくなるほど!

というか途中で出てくるシャワー室のシーンが絡みというよりホラーっぽくてすごく素敵です。

脳内で鮮やかな映像が。
なんとなくできることならば
映画とかゲームで、いろんな角度から楽しみたい!!
と思いました!!


最後まで性的な関係にはならないっ?!
それもアリか!
とソワソワして読みましたが、
(セクシーなお話は大好きです)

いや、……いいですね!!
これは後編は買わざるをえない!
小冊子も雑誌も買わざるをえないですよ!!


読んだ後にまだ続編があると思うと世界がすこし楽しみになりました。

18

受を好きになれるかどうかが重要

表紙と帯が非常に印象的。
最近、小説界ではひとり表紙流行してるんでしょうか?
絡み合ってカメラ目線されてるより、断然買いやすくて有難いです。
そしてパブリックスクールというタイトルホイホイ。

内容はどこかで読んだような話だなというのが第一印象。
不憫健気の受が英国貴族に引き取られ、パブリックスクールに入り、陰湿ないじめに遭う……。
読んでて正直辛すぎて、何とも言えないくらい苦しかったです。
苦しかったんですが、正直なところこの受、結構可愛げがないんですよ。
不憫健気の皮かぶってますが、割と融通が利かなくて自己中です。
私は受の不幸は蜜の味。不憫健気は痛い目見れば見るほど滾る性分なんですが、どうにもこの受にはあまり萌えなかったです。

というのも、発言や思考の端々から垣間見える押しつけがましさが鼻についてしまい、この子可愛げないな……となってしまったのです。
亡くなったママの言葉を大事にしているんですが、どうにもこのママの考え方自体があまり共感できず、そして受の【愛】の捉え方が利己的です。
愛してくれなくて良い、愛を返してもらえなくても愛してるから。
口ではそう言いながら、その実もの凄く相手に自分と同じかそれ以上の愛情を求めてるんです。
そんなに愛情押しつけたら、相手はいっぱいいっぱいになって押しつぶされちゃうよ、というくらい、自分の愛を押し売りしているのにどうにもイライラし、攻が気の毒に思える。
端から見たら攻が酷いことしてるようには見えるんですが、私にはこの受こそが攻に対して無神経かなという印象を抱きました。

そんなわけで、割と終盤まで受からにじみ出る「ぼくか弱いの……」みたいな性格にイライラしっぱなしだったんですが、攻の命令を無視して自分の世界を広げ始めたあたりから見方が変わってきました。
BLらしくなってきたというか、エンジン掛かってきましたね! という感じで。
攻の真意や事情はわからないのでヤキモキしますが、取りあえず攻が受に並々ならぬ執着を持ち、受の視野が広がることを極端に嫌うほど嫉妬深いというのはよく分かりました。
そのあたりは読んでて激しく萌える。

まだ前半で評価がどっちに転ぶか分からないのでアレですが、もの凄く盛り上がってきたところで次回へ!! となっているので、今から読まれる方は是非とも2冊揃えて挑んで下さい。
ここで終わると悶えます。

13

オフィーリアの流るるを。

作者さんは初読みです。
タイミングよく(?)別件でパブリックスクールがマイブームなのと、yocoさんの表紙があまりに素敵だったので購入。
本当、yocoさんの表紙は雰囲気ありますねえ。大好き!
内容は英国貴族に引き取られた日英混血の孤児の受けと家族や一族に愛されていない孤独な王様の攻め。
面白かったです!
初読み作家さんなのに、迷わず二巻まとめて買った自分GJ!
ハリポタ好きや英国パブリックスクール好きにはたまらないんじゃないでしょうか。
受けが優しくしてくれたという攻めの子供時代から考えても、攻めが受けが好きなのはだだ漏れなので、受けが不憫ですがさほど陰鬱な気分にはなりませんでした。虐めとか基本的には勘弁して欲しいですけれど。

何故か中途で日本に帰ることになっているので、最後の一年間の物語です。ここらがよくわからないんですが、エドがゲイ関係で問題を起こさないように礼が性欲処理の相手としてパブリックスクールに入れたんで、エドが卒業したらもう用済みっていう露骨な展開でしょうか?そんな簡単にパブリックスクールは入れるものじゃないと思うのですけれど。それに礼が相手だって分かった方が問題かと。

ずっとエドの言いつけを守って誰にもかかわらずに過ごしていた礼がオーランドと出会って変わります。
それからの礼の生活は一転します。
ここからが一番楽しかったです。こういう学生生活いいですよねえ。
礼がこういう生活をずっと放棄してたのが本当にもったいない!

エドを裏切り、自分の好きなように生きる道を選んだ礼(でも日本に帰るのは変わらないのは正直どうなのか)をブチ切れたエドが強姦して終わり。
最近BL小説でよくあるんですが、読み切り連作でないなら1、2とわかりやすく表記して欲しいなあ。
今回の私のケースは続きがあるのはわかっていたからいいですが、簡潔そていると思って発売直後に購入した方は続きが気になってしょうがないですよね。

作中に出てくるオフィーリアですが、多分ハムレットがエドでオフィーリアが礼なのでしょうけれど、このオフィーリアの流れ着く先は二巻で確かめたいと思います。

本当、まとめて購入してよかった。

3

胸キュン

当初あんまりチェックしてなかったのですが、ちるちるでの評価が高かったので気になって購入しました。
樋口先生はムシシリーズに半分ハマって。(好きなカップリングと全然ピンとこなかったカップリングがあります。1番好きなのは兜×篤郎)
パブリックスクールっていうシチュエーションにも個人的にはそこまで萌えを感じません。

…でも、面白かった!
いや。面白いと言うか、切なくて切なくて胸がキュンキュンしまくりでした。

受け様がかわいそうで。可愛くて。
攻め様も辛そうで、でも必死で王者然としてて。
思うようにいかないことばかりで、切な過ぎて読みながら悶えてました。

Hシーンは、攻め様の野獣っぷりがすごかった…。少なめですけど濃厚。

16

ハムレットはオフィーリアを愛していたか。

シェイクスピアを題材の一つに持ってくるとは、
また途方も無く大きな風呂敷を広げたなぁ……
そう思ったのは私だけでしょうか。

次期王になるはずだったハムレットと
次期当主になるはずのエドワード。

ハムレットを一心に愛した恋人のオフィーリアと
エドに一途な愛を捧げるレイ。

両者を近づけるものはあったのでしょうか。

   ◆◆   ◆◆   ◆◆

《CP》
学校の絶対的存在・エドワード × 愛の存在を信じる学生・レイ

舞台がイギリスと聞いただけで、心躍りました。
うおお、イギリス大好き!
しかも舞台がパブリックスクールだとぉー!?
おお、実に期待高まる設定!
それを裏切らない内容で、作品として満足しました♪


監督生であり、寮代表。
絶対的君主であるエドワード。
そのエドに幼いころから、恋をするレイ。
同じパブリックスクールであるリーストンに入学します。
レイは分かっていました。
エドに対する自分の存在意義。
エドに抱かれる為だけの生け贄だと……。
でも、そんな献身的なレイをも、エドは固く拒絶します。
そんなエドの相手は、いつも遊びで抱くパブリックスクールの
美形な男子だけ…。

第一巻である今作のエドの印象は最悪><
レイに執着し、行動を制限するばかりの支配者。
樋口さんらしい下衆な印象の攻めです。
でも、所々に少し優しさらしきものをみせるエド。
その優しさに、少しだけ期待をしてしまいます。

エドにレイを幸せにして欲しい! 優しくして欲しい!
そう願わずに入られません。
うおお、エドぉぉぉ!
レイを泣かさないでくれー! 傷つけないでくれー! 
お願いだから!!


レイは母親に大事に育てられ、愛という意味について語られ、
ずっとそれを純粋に信じています。
「伝わらない愛もいつかは通じるのよ」
そしてエドに対してもいつか愛は伝わると信じ、愛の告白までします。
しかし、それも拒絶され……。
くっそぉー、エドの野郎ぉぉぉ!!

レイは、パブリックスクール内でたったひとり孤立した生活を
過ごしますが、声をかけてきた人懐っこい生徒・オーランドによって
世界が広がっていきます。
今まで知らなかった外の世界に目を向けるようになります。

しかし、それがエドの執着心を更に煽り立てます。
ついにそれがレイの
「さよなら、僕はきみを愛するのはやめる」
という一言で、堰が決壊したかのように怒り狂い、
ついにレイを陵辱します。
ずっとエドに抱かれることを望んでいたとはいえ、
訳が分からず、ただ涙をこぼすレイ。
陵辱は朝方まで続いて……。

レイとエドの「初めて」がこれなんて酷すぎます。
いや、ある程度予測できたこととはいえ、読んでいるこちらが
辛かったです。
言葉には出さずとも、エドにとってきっとレイは、最愛の人……。
だからこそ、束縛し支配し…それしか愛する術を知らなかったのだと
思います。
そして、大事にしたいがために
「レイは生け贄」と周囲に言われながらも
抱くことすら、我慢して…。

エドのレイへの陵辱は禁欲的な背徳感が加わって、
読んでいて辛いと思うのに、非情に萌えた場面でもありました。
朝方まで…というのは若い証拠であると同時に執着の証。
うう、凄いよエド。
ここまでレイに執着していたなんて。
でもその中に、一滴の思いやりの愛が見えたら、
レイはどれだけ嬉しかっただろう…。
それを考えると切なかったです。

   ◆◆   ◆◆   ◆◆

ミレーの描いた、死んでしまったオフィーリアの絵画。
世界的に有名な水面に浮かぶ美しいオフィーリアの遺体を
レイはどのように見ていたのでしょうか。

ハムレットの物語の中では、オフィーリアは単に「死んだ」との
言葉しかなく、オフィーリアが本当に花を詰んでいて足を滑らせたのか、
ハムレットの言葉に絶望し、川に身を投げたのか描かれていません。
ミレーの描いた美しいオフィーリアの遺体。
レイはオフィーリアを自分に投影しなかったのでしょうか。

ハムレットは、最後、一族全てが死んでしまうという悲劇で
幕を閉じます。
シェイクスピアの四代悲劇の中でも一番有名な物語。

エドワードもその一族も、そしてレイも…その愛のすべてが、
滅んでしまうのでしょうか…?

彼らのハッピーエンドを願わずにはいられません。

6

愛がないようで愛にあふれている関係

樋口美沙緒先生買いで、電子書籍で手にとりました!
電子書籍だと挿絵がないのでなんとも悲しいですが・・・
表紙絵だけで妄想するしかありません(;´∀`)

発売から少し後に読んだんですが・・・すみません
これは早めに読んでよけばよかった・・・と後悔するぐらい
面白かった!
内容は先の見えない関係に泣くばかりですがw

今回はお互いの関係が変化しこれからってところで終わっていて
時間がすごい楽しみです!

攻め様は自分の立場と受け様への思いに悩み
受け様はかなわぬ思いに攻め様やまわりからのひどい扱いと
読んでいるこちらは楽しめる作品ですが、涙涙です

受け様の健気すぎる行動に胸が苦しくなるぐらいです

3

大満足の一冊。

雰囲気的には、同じく樋口先生著の「愛の蜜に酔え!」を思わせるような内容でした。
身分違いで引き離される2人。昔は優しかったのに突然冷たく当たってくる攻め。それでも健気に攻めを思い続ける受け。
どっかで見たな…と思いつつ、この作品の方が満足度は高かったです。
虫の擬人化じゃない分現実味があったのも理由の一つですが、それ以上に、話の深みが違います。

元々、攻め←←←受けの作品って苦手なんですよね。
特に、健気で無垢ゆえに思い込みが強くて、周りへの迷惑も考えず愛に突っ走るような受けってすごく苦手。
この作品の受けはまさにそういう感じなんですけど、不思議なくらい面白く読めました。
一見受けの一方通行な愛に見えて、実はそれ以上に攻めの方が受けに執着しているっていうのが、行動や発言の節々から垣間見えたからでしょうね。
実は限りなく攻め→→→受けなんだな、ということがよく分かりました。
だからこそ、すれ違うばかりの2人に切なさがこみ上げてきます。
すれ違いが嫌いな腐女子なんているんですかね?!
あまりにも不憫で可哀想で、幾度も涙がこみ上げてきました。

エロは最後の最後までありませんが、むしろそれが良かった。
あんまりアッサリそういう展開になっていたら、これだけの深みは出なかったでしょう。
あれだけ溜めて、溜めて、最後の最後でぶち切れて…という展開がとても自然で、無理がなく、共感できました。
冒頭にも言ったように、とてもリアリティのある作品なんですよね。
しかも、全女子の憧れの英国貴族。
描写がどこもかしこも御洒落で煌びやかで、それでいて陰鬱とした雰囲気もあって、これが面白くないわけがないというか。

もうすぐ後編が出るということで、心待ちにしています。
エドとレイの今後がとても楽しみ。

21

囀る愛の行方

”パブリックスクール”という題材と
yocoさんのイラストに誘われて手に取った一冊。
閉塞的で、官能的な香りのするコスモ、
英国の伝統ある全寮制男子校というだけで食指が動きますが
読後の感想としては、すごく面白かった!です!

礼の日本での母親との愛情に満ちた日々とその喪失、
父親(名家の貴族)の出生地イギリスでの孤独、
そんな中で出会った義兄ー
高慢で皮肉屋、けれど気高い孤高の王さま―エドへの思慕、
そして入学したパブリックスクールでの彼への絶対的服従...
文体は、海外の翻訳作品を読んでいるような感覚ですが、
物語の閉鎖的な雰囲気にぴったり合っていて
ひたすら没頭して読み進めることができます。

高慢なエドへの健気で一途な想いを見せる礼が、
中盤になって変わり者のオーランドとの出会いと交流により
葛藤しながらも、エドの言いなりのままでいることに反旗を翻し
少しずつ成長・変化していく様子がとても良かったです。

そしてそのことで後戻りできないすれ違いが生まれ、
礼の行動にショックと怒りを隠しきれないエドに萌えました!
エドの欲情により、読み手の高揚が最高潮のまま次巻へ続いており、
続きが気になって仕方ありません...!

マザーグース、シェイクスピア、オフィーリアを描いたミレイなど
イギリスならではの文学・芸術要素が組み込まれているのも
今作を楽める見どころのひとつ。

殊に、オフィーリアは礼自身の象徴として描かれており
オフィーリアのハムレットへの愛の行方の解釈がそのまま、
今後の礼とエドの関係性に繋がっていくように思われます。
樋口さんご自身が出した彼らの愛の行方の答えを
胸を高鳴らせながら待ちたいと思います。(既に待ちきれませんが...!)

9

2巻が本当に楽しみです

攻めのエドワードは、礼に対して、学校で空気になれ!一人でいろ!とにかく目立つな!と命令する「王様」です。その命令の理由はまだ明言されていないのですが、それが礼を守ることにつながっているとエドは信じているのだろうなーとなんとなく読み取れます。
受けの礼は、エドに嫌われないように上記の約束(命令)を守り、エドを愛することに人生を捧げているような少年です。
礼は、礼の世界の中にはエドしかいないと思い込んでいたために、エドに嫌われることはそのまま世界の終わりでした。たしかに、12歳で見知らぬ土地で味方もいない中暮らさなければならないという過酷な状況下で、心の支えを必要としたのは当然です。ですが、礼はエドの望むように振る舞うことで、礼自身を「エドがいないと何もできない無力な子供」のままにしてしまっていたのです…。
エドは礼をいつまでも、混血で全面的に立場が弱く、それゆえに守られる対象のままにしておきたかったのだろうと思います。でも、礼は16歳で、自分の足で歩くことができます。エドの命令に逆らうことになっても、礼は自分の決めた道を歩くことができる、とようやく気づくのです。そして、出自に基づく「支配する側」「支配される側」の構造が壊され、二人は初めて個と個で向き合い始める……のだろうと、わたしは信じてます。
1巻は、礼が淋しさからエドに依存していることを自覚し、かつ自立したいという気持ちを持ち始めるお話でした。
どうしてエドはストレートに礼を大事にできないのでしょう。エドなりの葛藤があるのだと思いますが…これから礼とちゃんと会話してくれますように…。エドの葛藤は2巻で描かれるところだと思うのでドキドキしながら待とうと思います。

20

不憫すぎる受けに泣けました。。

パブリックスクール、禁欲的で心惹かれずにはいられない設定です。
ただ、後半までエロは全くなく、ただただ受けが可哀想で泣けてきます。
不憫受けは数あれど、これされたら結構しんどいだろーなー。。
傷に塩を塗り込められるが如く攻めに冷たくされています。
天涯孤独で、誰も頼る人がいなくて、唯一好きになった攻めにも誰とも話すなと言われてずっと一人きりで。。
攻めがあまりに非道に感じました。
確かに執着心とか所有欲から来る行動なのかもしれませんが、それにしても受けが可哀想で、もー好きでいるのやめちゃえばいーじゃん!!と何度も思いました。
さすがに傲慢すぎるのでは?!
その理由はまだ明らかにされてないので、色々あるんだとは思いますが、相当な理由がないと納得出来ませんね。。
最後の方で今まで全く手を出さなかった受けに手を出して、エロ三昧になったのもどういう心境の変化なんでしょうか。。
続き物だと知らなくて、ここからどう終わるのか?!と心配してました。
やや唐突に感じましたが、とにかく続きが気になるので、続編を待ちます!!

4

パブリックスクール!

作家様×作画様買いです!

パブリックスクールが舞台のこの作品。受けの礼の生い立ちから、イギリスに行くまでの経緯。攻様のエドワードとの馴れ初め(?)が緻密に描かれていて入りやすかったです。

もうエドワードも礼もお互いがお互いを大事だけど不器用で上手くいかないところがじれったいです!!

エドワードは体裁があるからと礼に周りと話さないようにとか、お風呂に入るときは脱衣所で脱がない様になど言いますが裏を返せば周りに礼を奪われたくない(見られたくない)独占欲丸出しの執着攻様でした!

続きものなので一気読みされたい方は来月まで我慢です!!(笑´∀`)

言葉や態度の端々に見え隠れする執着心にドキドキしました!

19

続きが気になる1冊。


私は元々、yocoさんのイラストがとても好きだった為、この本を購入しました。

最近は、BL漫画ばかり読んでいたので、大丈夫かなー?っと思っていたのですが……。

見事に買ったその日に読み終わってしまいました。
この本は2巻目が来月(11月)に出るのですが、とても続きが気になります。

礼が、パブリックスクールに入る前の話もきちんと書いてありますし、心理描写がとてもわかりやすいです。

そして、yocoさんの美しすぎるイラストがこの本に合っていて引き込まれる作品です。

続き物なので2冊目が出た時に1冊目と一緒に買うのをおすすめします。

続きが気になってウズウズしちゃいますので……。

21

美麗なイラストとストーリー

この作品、設定が盛りだくさんで説明が難しいのですが、パブリックスクール、両片思い、すれ違い、身分差ラブが好きなら読んで損はないと思います~
巻数表記はありませんが続き物の一巻にあたります。表紙は攻めのイギリス貴族であるエドワード。

物語の冒頭は全寮制のパブリックスクールに通う礼(16歳)と義兄であるエドワード(18歳)の歪んだやりとりから始まります。
学内では人当たりもよく人気者、カースト頂点に君臨するエドワードは義弟の礼にだけすごく厳しく当たり、学内では誰とも話すな、人の目に触れるような場所に行くな、などと無茶な制約を強いります。そして礼はどれだけ冷たく厳しくされても、エドワードが好きなのでその言葉を受け入れて学校生活を送っています。
前半は現在と過去の回想をいったりきたりという構成なので読んでいる内に、エドワードが礼に対してなぜそんな態度をとるのか、礼がなぜエドワードの一方的な命令を聞いているのか、そして彼を好きになったのかなどの理由が分かっていきます。

冒頭から引き込まれて読みました。
礼は幼い頃から、自分が向ける愛や他者からの愛、伝わらない愛についての意味をずっと考えている子どもです。
誰かを愛することを心の支えにしているので、母親を亡くして幼い頃に優しくしてくれた唯一とも言える存在のエドワードを愛したいと思い、16歳になっても盲目的で献身的な愛情を向けています。
一方エドワードは家族からの愛情は存在しないものと考えていて、自分の家系での立場や今後の社会的な立場を理解し、理解しすぎているからなのかすごく窮屈に生きているように見えました。
そこにわんこのように自分に愛情や好意を真っ直ぐ向けて来る礼が現れて、救われている部分もあったのかと思いますが、自分が守れる範囲にいてくれない礼に怒り、冷たくしているのかなと感じます。

エドワードはパブリックスクールを檻の中と表しますが、その表現をする場面がすごく孤独で切ないです。
檻の中の王とはまさにエドワードを表す言葉なのだと思います。

そして物語が進むにつれてエドワードと自分だけの閉鎖的な世界でしか物事を見ることができない子どもだった礼が変化していきます。
世界がどんどん広がって周りに居場所が出来て、精神的にも成長していく様子は見ていて応援したくなりました。
そんな礼にエドワードは焦りと嫉妬、独占欲を分かりやすく滲ませていきます。
エドワードは礼への感情に自覚はあるけどその気持ちを認めていないふしがあるので傲慢さが目立ちます。
第三者目線で話をしてくれるナイス脇キャラのオーランドと親戚でもあるギルの言葉から、礼を守ろうとピリピリしているのだなと分かりますが、後半は色々拗れてエドワードが礼に手を出してしまいます。

エドワードと礼の最初のセックスは無理矢理です。でも礼がエドワードを好きで半分許しちゃっているように見えるのと、エドワードの礼に対する独占欲が強姦に行き着くまでに他のキャラ、本人からの言及で分かっているのでそんなに痛くないです。
むしろ礼は翻弄されて聞いてないけどエドワードが礼に対して本音を漏らしている場面もあるので、甘さすら感じます。

ただ最後のエドワードは大事にしていた礼に手を出して我慢というタカが外れてしまったからなのか、ハーフタイム休暇中の寮に2人っきりになった途端、膝の上に礼を乗せてごはん食べさせようとするし、色んな場所で自分を忘れることがないようにヤリまくる宣言もでるしで少し心配になりました笑
最中の礼に言う言葉のほとんどが辛辣で礼は傷ついてるのですが、行動が礼に対する執着と愛情からなのが見えているので、なんか読者としてはエドワードのタカの外れ具合に笑えばいいのか執着っぷりに萌えればいいのかよく分からない…という状況で続編に続きます。

世界観もキャラクターも脇役含めてすごく魅力的で素敵なので神評価ですが、最後のエロに色んなものを持って行かれたのが少しだけ惜しいかなと思います。
でも続編刊行の決まっている一冊目なので綺麗にまとめるよりはこういう終わり方もありかな?
伏線もまだ色々あるし、礼の成長と2人の関係性の変化の続きはすごく気になるので、来月に出る予定の続編も楽しみにしています。

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