目眩はまどいのつがい

memai ha madoi no tsugai

目眩はまどいのつがい
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神51
  • 萌×211
  • 萌2
  • 中立0
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
13
得点
305
評価数
65
平均
4.7 / 5
神率
78.5%
著者
早寝電灯 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
新書館
レーベル
Dear+コミックス
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784403669804

あらすじ

地震によって帰宅できなくなったオメガの波止は、アルファの店主・和巳が営む古書店に一晩泊めてもらうことになる。「常連客と店主」だったはずの関係は、非日常の中で不意に近づき……?

表題作目眩はまどいのつがい

書店屋、訳ありのα、34歳
サラリーマン、鈍感なΩ、24歳

その他の収録作品

  • 描き下ろし

レビュー投稿数13

同じ船に乗った二人

昼寝電灯先生の作品の中でもダントツ好きな1冊になりました。

オメガバース作品は結構な数を読んでいるのですが、
しんどい、切ないといった印象が濃いオメガバ作品において
これほどまでに温かくて優しい世界観や、攻めも受けも本能を制し、
誠実に向き合う二人というのもなかなか珍しいのではないでしょうか。

ある日、Ωの波止は訪れていた古書店で地震に遭い、
帰宅できなくなっていたところを店主の和巳に助けられます。

はじまりはそんな偶然のような、運命的なような二人の出会い。

後日、思わぬところで再会を果たす二人ですが、
Ωとαとして惹かれ合っている自身の本能に気付いてしまいます。

おそらく二人は運命の番というやつなんだろうなぁと思います。
だけど、それに気付いても気付かないフリのままにして
本能に流されることなく、Ωとαではなく、
古書店の店主と常連客からちょっと距離の近づいたただの二人として、
逢う度に互いのことを少しずつ知って、普通に恋に落ちてゆきます。

普通に話をして、笑いあって、
時間をかけてゆっくりと惹かれあってゆくのがとても心地よかったです。

Ωとαとして惹かれ合わないのなら
別にオメガバースじゃなくてもいいんじゃないの?という気もしますが、
オメガバースの世界観であえて普通に恋に落ちてゆくのがいいんです。

二人の年齢差は10歳ですが、常識も自制心もある大人の男性の和巳が
脇目も振らず波止にのめり込んでゆく姿にもキュンとしました。
普段は穏やかなのに、波止のことになるとこんなにも情熱的で余裕もなく、
一人の男をこんなにも惑わせてしまう恋が微笑ましいのです。

波止への告白では「ただ好きで、一緒にいたいんだ」と
飾らずにまっすぐに気持ちを伝える和巳に胸が高鳴りまくってしまいました。
そんな和巳に自分の中に溢れ出る言葉を尽くして一生懸命に伝えようとする
波止も可愛かったです。

あと、波止をすっぽりと覆ってしまう和巳大きな体や手に包容力が
滲み出ていたり、軽々と抱き上げてしまったり、二人の体格差も
萌えどころでした♪

5

やさしいオメガバ

前作のオメガバースが大好きだった先生なので
作家買いです。
また早寝先生のオメガバースが読めるとは
すごくうれしいですね。
今回も独自の空気?というか
他にないやさしい視点の物語だったと思います。
早寝先生節?とでもいいますか
ビジュアルは今までにないくらいの
高身長のイケメン
スパダリアルファぽいのに
とてもナイーブな
運命の番の話が嫌いだったアルファと
鈍感オメガくんのカプで
今回もとても好きなお話でした。
噛んで傷つけて番にする、
それはこわい事、自身の傷つく事だからって
オメガの方も噛みたいって言うの
なるほどな、、と
はじめに大丈夫ですか?!って言った波止くんの
思いやり?感性?、それが
早寝先生なんだよなあって思いました。
波止くんのお兄さんたち番カプも
ビジュアルがめちゃ素敵で
すーさん?がまさかのヤンキー受け?
だというので兄さんたちの物語も
スピンで見たいなあと思いました。

3

同じ船に乗る

古書店に通っていたΩの波止はある日大きな地震にあい、店主の和巳に助けられて一晩お世話になる事に。実は和巳はαで初めての出会いから、2人には「身体共鳴」が起こっていて⋯。
運命の番が、ちりちりと振動を感じて震えるのが素敵な設定。でも本能のまま暴走するのではなく少しぼんやりしている波止を和巳がそれは大事に暖めて、段々距離を近づけていくのがすごく優しくて泣ける。
同じ船に乗っている2人。タイトルの意味が読後にじわじわと沁みてくる。
しっかりタイミングを見極めて、ゆっくりとつがいになっていくのがとても愛おしい。つがいっていいなぁ。

2

普通に生きること

早寝電灯先生のオメガバ作品ということで、大いに期待していましたが、期待以上でした。
「52ヘルツの共振」が好きだと言えば、期待する気持ちもわかるかと思います。
先生独自の「身体共鳴」という表現が好き。
オメガバ作品でよく描かれる、フェロモンに誘発される抑えきれない衝動「ヒート」もあるのですが、それとはまた少し表現方法が異なる。
少し穏やかで優しい。けれど、チカチカしていて、キラキラしていて、ピリピリしていて、確実に刺激はある。
先生が描く作品の根底に普遍的に流れている優しさから生まれた表現方法のように感じました。
オメガは目眩が起きやすいという独自設定とも相まって、波止くんが和巳さんの影響で視界がチカチカしている場面が印象的でした。
和巳さんは、ピリピリが残っている表現が印象的。バーですぐに気付いてもらえなくて、子どもじみた意地悪をしてしまう和巳さんですが、自分だけがピリピリを感じているのだとしたら、気付いてほしくもなるだろうな、と。
チカチカは瞬間的だけれど、ピリピリは残るから。

二人が出会ったときの「同じ舟に乗ってる」という言葉が、波止くんが和巳さんに惹かれていく過程や二人の未来にまで繋がっていく描写が素晴らしくて印象的でした。
保護者が家族からつがいに変わることに違和感を覚える波止くんだから、和巳さんのその言葉が嬉しかった。
しかも、それを和巳さんが何の気負いもなく言っているところがいい。
対等な関係でいられるかどうか。人間関係全般で重要ですが、アルファとオメガの関係においては特に重要な視点だと思います。
つがいになると、オメガはアルファの庇護下に置かれるという解釈が多いので。
バース性を否定せずに自分のままで「普通に生きる」ことを貫こうとする姿勢が眩しくて、好きです。

波止くんと和巳さんの歳の差がまた絶妙!
これは和巳さんの接し方によるのだと思いますが、どうしても余裕をなくしがちな和巳さんが懸命に包容力を維持しようとしている姿が愛おしい…。
それでもやはり、波止くんよりも年上で経験していることも多くて、だけどその分、引きずっている年数も長くて。
波止くんも和巳さんに救われた部分があるけれど、和巳さんのほうが波止くんに救われたのかな、と思います。
「普通に惹かれていく」という過程を大事にすることで、バース性を否定することもなく、バース性だけによることもなく。
私は和巳さんみたいなアルファを求めていたし、波止くんみたいなオメガを求めていたのだな、と納得しました。

波止くんのお兄さんも、スウさんも、和巳さんの友人も、周囲の人たちも魅力的!
特に波止くんのお兄さん!「やばい兄になりたくない」という言葉が刺さりました。
兄弟BLが好きなので、やばい兄も好きなのですが、波止くんのお兄さんが兄のあるべき姿です!

そして、カバー裏!
カバー裏で誰かと笑顔で歩いていたのは佐倉さんでは…!登場人物的に佐倉さんしかい浮かばなくて。
間違っていたら恥ずかしいですが、ほっしました。先生の優しさに感動しました。
カバー裏おもて面の和巳さんと波止くんが楽しそうで、カバー裏うら面の佐倉さんも同じ店先だけど別の場所で楽しそうで。

最後まで感動の詰まった作品です。
読めて幸せです。

5

貴方だから心を伝えたい

今回は書店オーナーと会社員のお話です。

攻様の店の客だった受様が偶然のデキ事で
店主と客との関係を越えて番となるまでと本編後日談を収録。

この世界では男女の他にアルファ、ベータ、オメガという
6つの性別が存在します。

アルファとオメガは互いにフェロモンで惹かれあい
アルファがオメガのうなじを噛むことでつがいとなると
オメガのフェロモンはそのアルファにのみ
作用するようになります。

このような身体の相互作用は身体共鳴と呼ばれています。

受様はオメガ男性で
1人暮らしをしている会社員です。

日常用生活は滞りなく過ごせていますが
よく行く本屋で地震にあい、落下する本からは
店主に庇われたものの足首をひねってしまいます。
この店主が今回攻様です♪

しばらくして揺れは収まりますが
オメガにとってイレギュラーな対応は
他性よりも難しいものです。

ヒートあけでめまい持ちな受様が
大丈夫と唱えて落ち着こうとしていると
攻様が店の一角に椅子を出してお茶を提供してくれます。

攻様と話したのは初めてでしたが
攻様は店主としてたまに来る受様を覚えていて
穏やかに話しかけてくれますが
受様はなぜかそわそわしてしまいます。

そんな話をしているうちに電車の運休が決まり
受様がこれからどうするか悩んでいると
攻様は店の3階に泊まっていけと言いだし
受様は突然の申し出に驚きますが

攻様も自分の話があやしげと思ったようで
アワアワしてきてそんな攻様をみた受様は
厚意を受ける事にします。

"乗りかかった船"と言いかけた攻様が
"同じ船に乗った"と言い換えた言葉は
受様に安心をくれて・・・

雑誌掲載作をまとめての書籍化で
アルファの書店店主とオメガの会社員のオメガバースです♪

オメガの父とアルファの母の間に生まれた受様は
アルファの兄に守られて育ちます。

受様は自分が傷つくことで家族が傷つき
さらに受様が傷つくと過保護な状況に甘んじていますが
受様はかなり鈍いのは
たぶんこんな家族環境にも起因しているのかな。

それが悪いというのではなく体質的な制約をもつ
オメガとしての防衛本能だろうと思うのです。

ただ最初から受様に身体共鳴を感じていた攻様にとっては
とてももどかしく難儀なことだし
攻様自身もオメガよりも強者であるアルファの性に
大きく傷ついた過去があって

攻様のトラウマを知る友人や受様を心配する兄を絡めながら
2人が少しづつ近づいていく様子にワクワク&ドキドキ
とても楽しく読ませて頂きました。

アルファであるために、オメガであることを
相手への武器としないために
貴方を優しく包み込んでいこうとする2人の生き方が
とても素敵だなと思いました。

2

世界観に浸る

帯に大きく書かれた「執着」を思わせる和巳の表情にすごく惹かれました。

でも彼はそれを剥き出しにはできない葛藤を抱えているし、アルファとオメガだからすんなり関係が進むとも限らない難しさもあったりして。
基本和巳はすごく優しくて波止を心から思い遣ってくれる人なので、そんな彼が執着心を見せているというところからも"愛"が感じられるのが素敵でした。

和巳だけではなく、波止も本当に優しくてすごく心が綺麗な人。
自分のツラさよりも和巳の苦しみに目を向けられるところに、彼自身の人の良さが表れています。
どう進むべきか悩んでいる和巳に寄り添って
『きっと大丈夫』だと言った波止の笑顔が本当に綺麗で。
アルファとオメガの本能の部分をこえて惹かれ合うふたりを、心から応援したい気持ちになったのでした。

シンプルなストーリーではあるけれどそれぞれの表情から伝わる想いがたくさんあり、
彼らが語る言葉だけでない部分にものすごく引き込まれました。
早寝電灯先生の世界観に存分に浸れて、本当に幸せでした。

3

心揺さぶられるオメガバースでした!!

大好きな作家様なので作家様買いしました。
『52ヘルツの共振』と同じくオメガバースですね。
電子化を待てずに紙本を購入しました。
表紙を入れて約250ページほどでボリュームがあります。(以下少々ネタバレあります)

αの和巳(かずみ)は書店屋店主で34歳、Ωの波止(はと)はサラリーマンで24歳。書店屋とその客というあまり接点のなかった二人が、偶然起きた地震によって関わりを持つようになって…というお話。

今回キャラデザは二人ともオメガバらしいというか、和巳は体格の良い男前で、波止は和巳より小柄で可愛らしい雰囲気です。特に和巳はあご髭があって、眼鏡を外すと色気のある男前になって素敵です♡(書店屋とバーテンダーの外見変化のギャップも良きです♪)

ストーリーはやはり先生らしさを感じるお話で、二人が身体共鳴を感じつつも、急速に距離を縮めることはなく、ゆっくりと関係を進めていく過程が丁寧に描かれます。

無意識で身体共鳴するということは、運命のつがいに近い関係かと思うのですが、本作では二人とも強く共鳴するのではなく、和巳はしっかり共鳴を感じるのに、波止はあまり感じ取れない(鈍感?)というのが、まるで和巳の片想いのようで。それがじれったく切ないんですが、でも二人がすぐにくっつかず、少しずつゆっくり恋が進んでいく描写がとても素敵だなと思いました。

波止が急にヒートになるシーン。
和巳が波止を襲いそうになってしまうけど、なんとか未遂にとどめる。
惹かれあっているけど、ヒートによって衝動的に結ばれて相手を傷つけたくない。お互いを大切に想い合う気持ちが尊くて切なくて、胸がギュッとなって泣けてしまった…。

後半攻め視点で、和巳の波止を強く想う気持ちが描かれるシーンもすごくグッときました。
「彼に選ばれたい」と、狂おしいほどに波止を求めてしまう強い執着にギュンとなりました。

そこにひょっこり現れた波止の「大丈夫ですよ きっと大丈夫!」というセリフ。なんだか救われたような気持ちになって、またうるっとしてしまった。
αとして、Ωとして生まれて、二人とも生きづらさを感じながら一生懸命に生きてきた。そんな二人がようやくたどり着けた居場所=船、なんだなぁ。

お付き合いしてから来たヒート。
波止が噛むというのには驚きました。Ωが噛むのは初めて読みました。その理由がまた優しい…。素敵なつがいセッでした。

本作もすごく素敵なオメガバースでした。
『52ヘルツー』の時はこんなに優しいオメガバは初めてと思いましたが、本作には何というか、さらに心を揺さぶられた気がします。まさにエモーショナルな読書体験でした。
また素敵な作品を描いてくださった先生に感謝を!

紙本 白抜き修正、白短冊修正など(濡れ場は1回。修正箇所も少なめ。anlは薄いトーン。局部の描写を省くコマもあり。作品のトーンに合った控えめな描写で良かったです)

4

最高のオメガバ作品!先入観なく読めば良かったと後悔。

夜寝る前に読んでとても感動しました。

翌朝、家事や用事を済ませて昼下がりに落ち着いた気持ちでもう一度じっくりと再読しました。

最高の一冊だなぁ、、、としみじみ感動しました。

大好きな早寝電灯先生の新刊!

SNSをマメにチェックしないので発売直前に知りました。

紙本を手に取り、いつも通り裏のあらすじをまず読みました。
『地震の日、帰宅できなくなったオメガの波止は〜〜〜、、、』を読んで、2011年3月の東日本大震災が脳裏をかすめました。
そして、勝手ながら、この新作も3月発売だから何か意味を含んでいる作品なのかな、、、と考えながら読み進めてしまいました。

そのせいで初読みの時は物語に集中出来ていなかったと思います。
オメガ性とアルファ性に悩む2人が地震というアクシデントを通して近づいて、恋していくことを丁寧な作画と深いセリフ、モノローグで描かれている作品へ入り込めていない自分に気付きながら、最後まで読み進めました。

それでも、早寝電灯先生の描き方が素晴らしいので名作だと感じましたが、
それと同時に、東日本大震災に関するエピソードを絡めているのでは?と予想しながら読んでしまっていた自分をハッキリと自覚し、落ち込んでしまいました。
地震がきっかけで2人の仲が意識しあうことになることは目眩という持病(と言ってしまうのは語弊があるかもしれません)をもつ波止にとって大きな意味があると感じました。
地震の後、交通機関の混雑のために3階の部屋に泊めてもらう事になるも、波止君が和巳さんの深い部分を理解していく第一歩になることなど、全ページがとても丁寧に描かれています。
あと、紙コミックスの帯の太字の言葉
『執着と、本能』に対しても勝手な意味付けをしてしまった頭で作品を理解しようとしていたことにも反省しました。

早寝電灯先生の既刊『52ヘルツの共振』が大好きで何度も何度も読み返しておりますが、
今作は同じオメガバ作品ではありますが全く別物で最高の作品です。
これから何度も読み返すことができる幸せがとても嬉しいです。

2

早寝電灯先生作品で過去イチ刺さりました!!

お話もキャラクターも素晴らしく死角なしなのですが、もう、ちょっと…個人的に攻めが刺さって抜けない事態になっちゃってます。

萌えどころ注意↓
・本当はもっと受けを追いかけ回したい(この表現)のに、必死で我慢してる攻め。
・10歳も年下の子から返信来なくて友達に恋愛相談しちゃう攻め(34歳)。
・古書店の店主(ちょい枯れ眼鏡ver)と臨時バーテンダー(夜の顔ver)で2度美味しい攻め。

攻めーーーーーー!!!!!(萌え転がる)

いやぁ…正直出会いの眼鏡verではここまで萌えなかったので夜の顔verがあるのがめちゃくちゃ良かったです。しかも高校生の時もイケメン…!惚れる…。

攻めの受けへの想いが並々ならぬものなのに必死で抑えようとする様が…電話も訪問もできず「待て」状態でジレジレの様が…堪りませんなぁ。(攻め苦しむのスキー)
攻め視点ありがとう、先生。

敬語自体はそんなに思い入れないのだけど、ふとした時の敬語じゃなくなる瞬間。
そこが良い。そこ。

はっ、まだ攻め和巳氏のことしか語ってない。

オメガの受け波止くん。
割とごちゃごちゃ考えてる(言い方)タイプですが、年下のフレッシュさと弾ける笑顔と和む雰囲気を持つ健気で真面目で芯が強い子でした。敢えて鈍感さを自分に課してるようなところも。
過去を引きずっている攻めが惹かれちゃうの分かるなぁー。

αやΩ、運命の番(身体共鳴)という本能に流されて選ぶのでなく、自分たちは普通に話して感情や時間を共有して人として関わって惹かれるから相手を選ぶのだとー。

私が萌えに萌えた攻めの執着心や自制心も過去のトラウマとの関係を考えると心が痛みますが、オメガバースという世界観の中でそうした価値観を2人で少しずつ通じ合わせてた。
そうして番になるまでを、とても丁寧に描かれていたと思います。
地に足がついた物語で読み応え(萌えも)最高でした。

番になるときΩがαのうなじを噛むという珍しいことをしましたが、波止くんが子どもみたいに泣いてたのが可愛かったです。
攻め視点があったので波止くんの可愛さが堪らん。

兄カプも良いキャラでした!またこの4人のお話が読みたい!

6

本能だからこそ理性的であろうとする姿

52ヘルツに続く、早寝電灯先生のオメガバース。
今回もとても素敵な作品でした。
αとΩの関係は、やはりどうしても本能が関わってしまって、本能に抗えずに流されたり、抗って苦悩したり。
今作も勿論本能に振り回されますが、それでも最後まで理性的であろうと、きちんと話し合おうとする姿や、ちょっとした言葉に救われたりする姿がとても素敵で、染みる一作でした。
αとΩとしてもだけど、あくまでも一人の人間として、相手を思いやり、きちんと意思疎通を図ろうとする姿は、オメガバースでなくても、人間としてそうありたいと思うような誠実さです。
「運命だから仕方ない」ではなく「運命だからといって、何事も許されるわけではない」ときちんとわかっている二人は、この先もきっと色々なシーンで確認を取り合ったり、間違えたら謝ったり、言葉を重ねて相手を理解していくのだろうなと、清々しい気持ちになりました。

6

この作品が収納されている本棚

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