不器用なリーマン×囚われの烏天狗

明烏夢恋唄

akegarasu yume koiuta

明烏夢恋唄
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神118
  • 萌×257
  • 萌26
  • 中立6
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
25
得点
902
評価数
208
平均
4.4 / 5
神率
56.7%
著者
朔ヒロ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
双葉社
レーベル
マージナルコミックス
シリーズ
明烏夢恋唄
発売日
電子発売日
価格
¥720(税抜)  
ISBN
9784575380699

あらすじ

あんた俺を買ったんだから 好きに触れたらいいよーー…」

会社員の暁人が豆腐小僧に連れられ、足を踏み入れた妖怪専用の遊郭。そこで出会ったのは、黒髪褐色の烏天狗・翠蓮という美しい男娼で――…。
絢爛豪華な「遊郭」を舞台に繰り広げられる、男娼と客の純愛絵巻。

コミックス描き下ろしも収録!

表題作明烏夢恋唄

金沢暁人,サラリーマン
御岳山太郎坊翠蓮,200歳,烏天狗の男娼

その他の収録作品

  • 描き下ろし
  • カバー下・本編その後、設定裏話

レビュー投稿数25

和風ファンタジーの世界が素敵。

先に2作目『羅城~』を読み、このかすみ楼ワールドが好きでシリーズ買いしました。
悪そうなのや怖そうなのもちょっとは出てくるけど、おどろおどろしくなく、重苦しくなく、美しい和風ファンタジーの世界をライトに楽しめるところが気に入ってます。

その半面、籠の中の鳥!命懸けの恋!みたいな重めの話を描くには、ちょっとそぐわない気がしました。
「年季」「間夫」「足抜け」なんて、遊郭らしいワードは出てくるけど、どれもそんなに絶対的に縛り付けられてる感がなく、ゆるい。そもそも楼のトップたる楼主様が人格者で、なんだかんだ翠蓮を許したり助けたりしてくれちゃう。
なので相対的に翠蓮が甘ちゃんで身勝手に見えてしまった……。
命懸けで好きな人を訪れて、普通の恋人のようにデートして、1日限りの想い出を胸に……っていうその部分だけを切り取ったら、すごく切なくて美しくて好きだったけど。前後の流れがいただけない。

羽を出すために肩から背中まで大きく開いた着物が色っぽくて好きです。翠蓮が照れたりソワソワしたりするのに連動して、羽がパタパタするのも可愛い。
ワンコ妖怪は最初コワすぎと思ったけど、なんだかんだ仲良しになっちゃうのが暁人らしくて良かった。
このシリーズに関しては、悲恋っぽいのより明るい路線が好きです。

0

問題を抱えたあやかしと人間が出会ってゆっくり恋を温めるお話

どの作品を先に読んでも後に読んでも違和感がなく世界観に浸れるシリーズです。
それぞれスピンオフ、ではなくシリーズだから、なのでしょうか。
こういう作品たちの場合、どれが先だっけ?読む順番は?となりがちですが、このシリーズに関してはそれがないです。ひとつひとつが完結していて、それでいて、大きな世界でつながています。
何周目かの読み返しで、改めてこの素晴らしい世界に浸ることができました。

あやかしと人間、という組み合わせのシリーズですが、他2作はメイン2人が割と力や本人のスペックが高めなのに対して、今作はあやかしも人間も弱めです。

烏天狗は過去のあやまち(事故みたいなものだけど)のために、力を貯めて使って約束を成し遂げるまで遊郭に縛り付けられています。
人間はごく普通のサラリーマンですが、公私ともにうまくいっていないときに、浦島太郎と亀的な出会いがあり、あやかしの世界、妖怪専用の遊郭に足を踏み入れます。

出会った烏天狗との交流は、遊郭という場所であったにも関わらず、すぐに性的な関係にはなりません。
これきりのはずだったのに烏天狗が気になってしまい、命を削りかけながらも会いに通う人間。
すぐに肉体関係にならないからこその心の動き、表情、言葉のかけあいがとてもきれいです。

また、他の2作と違ってメインの2人に弱さがあるのがこの物語の麗しいところだと思いました。
あやかしと人間、それぞれの弱さが醸し出す危うさ、のような空気感がすごく素敵でした。

0

美しい烏天狗と、幻想的な妖の世界をたっぷり楽しめる

何度も女性に騙されて、仕事は上手くいかなくて人生疲れてるリーマン暁人。たまたま手にした割符で妖怪の遊郭かすみ楼に行き、烏天狗の翠蓮と出会います。翠蓮は黒髪、褐色肌に緑色の美しい瞳を持っています。しかし、かすみ楼での翠蓮の男娼としての仕事ではあまり大切に扱われていない事に気づいた暁人はまた変なことに首を突っ込む、、、と思いながらも翠蓮を指名します。
翠蓮の和風の男娼姿がとても美しいです。そして、翠蓮と寝るつもりはないと言う暁人に見せるビジネスでは無い翠蓮の表情が可愛らしいです。そして、事情があって明け方に蓮池の上を飛ぶことしか出来ない翠蓮は、朝日に大きな羽が照らされた姿は美しくもあり、切なくもありました。
暁人はかすみ楼に縛られている翠蓮をほっとけないし、翠蓮も、男娼としての自分ではなく本当の自分を見てくれる暁人を気に入ってしまいます。
しかし、普通の人間と、妖の男娼では思うように逢うことは出来ません。暁人は翠蓮に逢う為に体を張って努力したのですが、結局は翠蓮とは会えなくて。しかし、そんな暁人の姿を知って、翠蓮は命懸けで暁人のいる現世に姿を現します。
現代風の翠蓮の姿がまた素敵で読んでいて、デートしている二人が普通にたのしそうで幸せで。しかし、、現世では夕方が別れの時間になるんです。かすみ楼は明け方が別れの時間だったのですが、朝焼けと夕焼けという夜と昼の狭間で別れの時間が来るところがエモいと思いました。このお話、朝焼けや夕焼けのシーンの絵はとても感傷的な気持ちになります。そして夜に提灯で張りめぐらされた結界の様子はとても幻想的な雰囲気があって、とても美しい世界に浸れます。
無理して現世に来てくれた翠蓮には必ず罰が与えられると知った暁人は、、ラストは直接読んで欲しいです。
暁人は無鉄砲な所があるけど、お節介で突っ込んだ首を最後まで諦めずに翠蓮に向けた所が良かったし、翠蓮は真剣に恋した事がなくて、ビジネスから離れると、途端に少年のような初恋に目覚めた可愛らしい姿に何度も見惚れてしまいました。
二人でタバコを吸うシーンはとっても良いですよ!
絵の美しさや世界観、設定がとても面白く、登場する妖はどれも個性的で見ていて楽しくて、萌えだけでなくストーリーがとても楽しかったです。

1

男娼とリーマン

ファンタジーBLですが、どちらかというと二人の恋物語がメインなので、それほどあやかし感はないかも。

彼女に振られて落ち込んでいるリーマン暁人。助けた豆腐小僧に例としてなにかのおふだをもらう。
これが、公園の奥地に隠された怪しの楼閣で、誰でも指名できるという札だった。。
という設定。

そこで出会った、翠蓮という烏の妖怪。朝黒黒毛のかわいらしい妖怪さんです。
二人は男娼と客という関係を超えて惹かれ合うが、しがらみもあり。
それをどう乗り越えてゆくのか、というお話でした。

絵がきれいで、Hもしっかりあります。
仕事柄擦れているかと思いきや純情な翠蓮。一方、チャラくみえるリーマンの暁人も恋愛や人間関係には真摯で。。
大きなどんでん返しはないけど、二人が晴れて恋人になるまでのストーリーを楽しめます。

1

絵と世界観がマッチ

きれいな絵と世界観がマッチしたドラマチックなラブストーリーだなと思いました。
妖怪モノってよくわからなくて、妖怪にも性欲があったり遊郭があったりするんだな〜と思いながら読んでいました。

明烏は…夜明けは一夜の終わりの意味で遊郭では烏は嫌われると翠蓮は言っていたけど
暁人が夜明けの大空を飛ぶ翠蓮を見て
─「夢の終わり」は一日(げんじつ)の始まり
─こんな始まりなら 少しは現実も 楽しいかも知れない
のシーンがよかったです。
そちらの世界で烏はそういう存在でも、暁人にとって翠蓮はきれいで飛ぶ姿にワクワクする恋する相手だというのがよく伝わる。暁人のポジティブな人柄も。

ただ、きゅんポイントの照れた表情とか、ここ萌えですよ〜とわかりやすく示されているようで正直なところ少し恥ずかしいなと思う場面がいくつかありました。

暁人のスタイルの良さ、翠蓮の腰を抱く絵が好きです。

壺に憑いていた犬神と暁人が盟友になっていたのは笑いました。どこまでいい奴〜。そしてポチ太郎ってw
番頭さんの妖怪、公園にいた妖怪の子どもたちがかわいらしかったです。

noe67ではアンドロイドの設定がしっかりしていて読み応えあり、本作では妖怪の世界…あとがきの陰陽五行のエピソードがおもしろかったです(私は詳しくないですが)
ファンタジーでもこういう裏設定、マンガの中の理(ことわり)がしっかりしていると、どういうこと?と変なところで疑問が沸かずストレスなく読めるのでありがたいです。こういう作家さま好きです。

1

クリティカルヒットやわ

遊郭モノ、和風ファンタジー、黒髪褐色美人お兄さんと一途でイイ人すぎる攻めの、切ない純愛、だと…?

わしの大好きなワードばっかりじゃん。
えっ、コレ、間違いなく「神」でしょ?

もうね、すべてが自分の好みに命中しすぎて客観的にレビューが書けない。すみません (^^;)

『恋染龍雨衣』が良かったので、次にシリーズ1作目のこちらを読ませていただきました。相変わらずの絵の美しさと伏線回収の凄さに圧倒されました!特にクライマックスのシーン、先がもう絶望しか見えなくて泣きそうになりました。

朔ヒロ先生の作品はどれも本当に素晴らしい。いつか先生の上下巻マンガとか読んでみたいです!

2

読むのが逆になっちゃったけど

「明烏夢恋唄」「羅城恋月夜」「恋染龍雨衣」の中では1番切なかったと思いました。

それは暁人が1番平凡な人間でお人好し故に、危ういと思ったからです。実際に翠蓮と出会ってなくても真っ直ぐで無鉄砲な生き方は長生き出来ないと思いました。

でも、そんな暁人だからこそ翠蓮は禁忌を犯してまで彼を危険から遠ざけようとするんですよ。それが逆に暁人を危険な目に合わすとは思ってないんです。

誰にも理解されずに年季が明けるまでを淡々と過ごしていた翠蓮の元に届いた光が暁人なんです。このお互いを思う気持ちにジンっと来ました。

やはりこのシリーズ大好きです。もっと人気が出てその後の3CPのお話が読んでみたいです。続巻希望します。

個人的に暁人が買った壺に入ってた犬の妖怪が好きでした♡

3

作画が天才

遊郭モノ。ストーリーは、男娼の足抜けを攻くんが(結果的に)サポートするというあるあるなんですが、受ちゃんが妖怪(烏天狗)で攻くんが人間なので、ちょっと勝手が違います。

まず、作画がめちゃくちゃ綺麗!受ちゃんが黒髪褐色という大優勝設定。長髪キャラってそんなに好みでないんですが、そんなの蹴散らされるくらいに美しいです・・・お顔だけではなく身体も美しいのが、本当に天才!

もっとエロ強めかなと思いきや純愛でした。

禿の豆腐小僧?も可愛い。最新作まで3冊購入してるので、続きも楽しみです!

1

妖怪と遊郭なんて2倍美味しい

妖怪いいし、黒髪褐色肌美人もいいし、遊郭もいい。
良いところたくさんの設定で、面白く読めました。

翠蓮が暁人に会いたくて、遊郭の結界を破ったシーン。そして現世で暁人とデートするシーンが好きです。たった半日の自由。好きな人と過ごすという、翠蓮にとっては夢みたいな世界。
暁人を危険な目に合わせたくないから、もう会うのはやめようとする、そういう健気な姿に私はとても弱いんです。
暁人がちゃんと翠蓮を迎えに行ってくれて良かった。

もしかしたら、このまま妖怪の世界に住んじゃうのかなと思ったら、2人とも現世で生きていくんですね。妖怪が見える時点で、ちょっと特殊な能力がありそうな暁人なので、妖怪の世界でも生きていけそうな気がするんですよね。

寿命の長さが違いそうな2人。これから問題山積みですが、翠蓮を幸せにしてほしいです。

2

明烏夢恋唄

いつか読みたいと思いながら、あまりファンタジーは選ばないのでずっと積んでました

読んだ感想はレビュー通り、素敵なお話でした
サラリーマンと妖怪のお話
線が細い絵にぴったりの世界観で不思議な雰囲気がとても心地よかったです

人と妖怪のままならない気持ちや、会いたいだけで会えない距離
ファンタジーなのにすごく切なくて美しかったです

設定も面白かった
まだシリーズでお話があるのでそちらと合わせて読むのも大変お薦めです

ファンタジーあまり好きでは無かったですが、こちらはがっつり人外ですが心情が繊細なのでとても好きです

1

正統派ラブストーリー

モノノケ系作品自分から選ばないジャンルだけど、オススメされてるのを見て興味持って買ってみました。

遊郭モノは好きなジャンル。
妖怪専用の遊郭にうっかり迷い込んだ暁人と
そこで男娼として働く烏天狗の翠蓮。

妖怪たちがたくさん出てきて楽しい。なんか知ってるような知らんような妖怪たち。(水木しげる妖怪大百科みたいなのを子供の時によく見てた)

妖怪と出会ってもうろたえず平然としてる暁人。小6まではよく見てたって、すげーな。
割と順応性がある。ギャーギャー騒がず現実を受け止めるタイプ。(そーゆーヤツ好き)

だからといってノンケの暁人は、美しく妖艶な翠蓮が抱いてもいいよと言えども流されないまともな好青年。
最近読んでた本とは違うなー。ノンケなのに誘われたらすんなり寝ちゃう奴ばっかりだった。

このお話に出てくる子たちとても真っ当で意地悪な事もないし、ひねくれてたりもしない。
お話も山場は勿論ありますが、突拍子ない事は起こらないので、素直に読める作品。

だから、重版かかって第四版になるくらい人気なんだろうなー。

ただ、私はついついヒリつく展開を期待しがちなので、遊郭なら翠蓮がお客と寝てるシーン(ひどい事されているなら、なお良い)があると、甘いシーンとの比較でより萌えられるのになーなんてゲスいこと考えてしまいました。

[個人的に良かった点]

烏天狗の羽が生えているので、羽の部分が工夫されたエッチな和装

翠蓮が無防備にちびっこみたいな顔でスヤァーしてるのかわええ

暁人、ダサT着て近所ぶらぶらしてるのに、翠蓮が自分の元にやってきた時に、そのダサTを翠蓮が着て喜んでる(いいなぁと、思ってそうな顔してる)時に恥ずかしがってるトコ。(好きな子の前ではカッコよくいたいんよね)

街ブラデート中腰をガッチリホールドしてるトコ

気合の入った作画のシガーキス♡

2人共がヨくなれる方法としての69
「…ほら、口動かひて」
って
攻めが普通言うセリフを翠蓮に言われちゃってる暁人

1

2人とももどかしい

サラリーマン×天狗の男娼のお話でした。
攻めちゃは余計な事に首を突っ込むことを
気にしており。受けちゃはある事情があって
働いていました。
受けちゃの手馴れた雰囲気が攻めちゃによって
少しずつ絆されていく姿は非常に萌えました…
受けちゃの大きな羽が致す際に邪魔じゃないか
気にする姿もまた良き。
続編が気になりましたが、羅城の方が連載されていたのでないのかなと思います。
睡蓮の自由に生きる姿をもっと長く見守りたかったですが、2人が幸せなら!

3

純愛!ピュア!遊郭!

初めての作家さん。
羅城恋月夜が気になったので、お先にこちらを読ませていただきました。

絵がとっても綺麗で、見ているだけで惚けてしまうほど。
かすみ楼の描写は特に素敵ですね。

ストーリーは切なくてしっとりしていて、ほどよくエロくて、とにかくピュアで素敵。
2人の想いにキュンとしてしまいました。

遊郭モノということでもっとエロいのかな〜と思っていたんですが、そうでもなくて読みやすかったです。

素敵でした〜!!今から羅城恋月夜も読みます!楽しみ!

1

ファンタジー漫画を読む楽しさ

妖を助けたことから妖怪の遊郭に招待されるヤンキーリーマンのお話。
烏天狗の翠蓮が健気系の受けなんですけど、ちょっと妖しさもあってすごく好きなキャラでした。羽付き用にデザインされた服が全部素敵で良かったです。豆腐小僧も可愛くて好き。
暁人は風俗にハマって身を滅ぼす男みたいになってて心配しましたが、展開は違う方向へ。束の間の現世デートは切なくてとても良かったです。ただ暁人視点しかないので翠蓮がどういうきっかけと決意で現世に来たのか見えなくて、そこがもっと知りたいと思いました。
ストーリーの良さはさることながら、背景や小物のデザインが幽世の雰囲気を出していて、この世界にどっぷり浸かりながら読めました。ファンタジーを漫画で読む醍醐味を十分に味わえたというか、とにかく目が楽しかったです。
じんわり幸せ気分になれる読後感でした。

1

ひと味違う遊郭もの

現世と幽世。
交わることのない世界の狭間に煌めく、妖怪専門の遊郭船・かすみ楼へと招かれ、足を踏み入れてしまったサラリーマンの暁人。
そこで出逢ったのは、とても美しい羽根を持つ、烏天狗の翠蓮という男娼の青年だった。

妖怪を助けた攻めが、訪れた者に一夜の泡沫の夢を見せる遊郭船へと招かれる…と、そもそも暁人はなぜ妖怪が見えるんだ?なんてこともなぜかそこまで気にならず、序盤の掴みから世界観に惹き込まれる作品。
なんでだろうな。すごく不思議。
暁人視点で進むので、彼と共にかすみ楼という「現実世界ではないどこか」に迷い込んだ感じが強く出ていたからなのかもしれない。
妖怪という要素が良いアクセントとなっていて、普通の遊郭ものとはひと味違ったドラマティックな展開の数々にときめいたり、切なくなったりと非常に読み応えがありましたね。
丁寧に描かれたストーリーが好きでした。
それから、なんといっても絵が綺麗。
背景から小物に至るまで美麗で繊細な絵にも目を惹かれ、細部にも作家様のこだわりを感じます。
翠蓮の着物やピアスなど、装飾品が毎回異なる点も楽しんで読めました。カバーイラストの瞳の色と同じ色のピアスが素敵。

今作の受けである、黒髪褐色肌の翠蓮がまた美しいんだな。そして、どうしようもなく健気で可愛らしいんですよ。
多くを語りたいけれど、詳しくは本編でぜひ。
カバーイラストの彼にピンと来た方は1度読んでほしい。きっと、萌えはあれど損はしないはず。

純愛ものの言葉に偽りなしの素敵なお話でした。

3

最高最上級の人外BL(♥ó㉨ò)ノ♡

この作品は最高に面白くて心に残る素晴らしいBLです。
個人的に好きなシチュな遊郭に×人外×純愛、と心震えるワード。朔ヒロ先生のとても綺麗なキャラクター達は1人1人魅力的で最初から最後まで食い入る様に読みました(*´`)
特に受けキャラの超絶美男子の翠蓮、
言葉ではなかなか言い表せない彼の素晴らしさを沢山の人に知って欲しいです!

7

絵も物語も美しい人間×人外モノ

喧嘩っ早くてお人好しな会社員・暁人と妖怪専用の遊郭の男娼で烏天狗の翠蓮。
人間×人外ラブですがめちゃくちゃ純愛な和風ファンタジーです。
とにかく絵の美しさが秀逸で特に翠蓮の美しさが目を見張ります。
そしてそれに負けないくらい
物語もしっかりしていて凄く切なくて愛しくて最高の純愛です。
人外といっても翠蓮の美しさがやばいので寧ろ美味しい…(笑)
そして人と人外ならではの良さが凄く活きてます。
切なさや儚さが尋常ではなく感情が行方不明になりそうでした…。
それだけに結末はもう本当に最高で感無量でした。

9

全てが良い具合にマッチ

人外ものが大好きなので、それに遊郭が加わると面白くないわけがない!と興奮しながら読みました。
もう大正解でした~!欲を言えばもうちょっと人外要素が味わいたかった...と思ったりしますが、物足りないわけではありません。

純愛もので王道なストーリー。人間×人外のどうしようもない壁って萌えます。
おまけに遊郭ですから、その壁はさらに厚く硬くなります。

この壁の壊し方が、両極端なようで似ていて最高です。
受けは攻めから身を引くように自分を犠牲にし、攻めは受けを求めるあまりに自分を犠牲にしようとする。
たまりません...!

2人の甘くてらぶらぶな生活も読んでみたいところですね。
個人的には、豆腐小僧がお気に入りです。可愛い。

3

遊郭 × 人外 × 純愛

普段、人外は進んで読むジャンルではないのですが「純愛」なら好みかもと思い購入。
ねらった通りの胸きゅんストーリーで、それに加えてファンタジーならではのドキドキハラハラする場面もあり、大満足の一冊でした。

主人公の暁人は、元ヤンの会社員。
気が強く、真っ直ぐで、情に厚い性格です。
厄介事に首を突っ込んでしまう彼は、お世辞にも賢いとは言えないけど、打算的じゃないところが清々しくてかっこいい。

ある日、子供たちに虐められていた豆腐小僧を助けた暁人は、浦島太郎的な流れで妖怪専用の遊郭へ行きます。
そこで出会うのが、烏天狗の美しい男娼・翠蓮です。

男娼と客として出会ったふたりですが、暁人にとって妖怪と寝るなどありえないことで、最初は身体の関係を持ちません。
しかし、翠蓮の羽の美しさに目を引かれる暁人。
一方で翠蓮も、翼に優しく触れる暁人に心惹かれて…
と続いていきます。

出会って最初の夜は、ほんとに身体の繋がりはないんです。
エロ要素全くなし。
でも、恋の始まりを予感させる雰囲気たっぷりで…♡
ゆっくりと、だけど会う度に甘酸っぱさを増していくふたりにきゅんきゅんしました!

惹かれ合うきっかけにも、後半の展開の鍵にもなっている翠蓮の「羽」。
これまた先生の絵がお上手なので、本当に綺麗で、見惚れました。
恥ずかしい時とかそわそわすると、翼がぱたぱたしちゃうところもキュートでした。

びっくりしたのが、翠蓮には女(妖怪)の客もいるということ。
そんなわけで、翠蓮は女装していない時もあるのですが…
ふたりが初めて身体を重ねる日は、ちょうど男性スタイルなのです。
あえてなのか、たまたまなのかは分からないけど、BL感があってすごく良かったです!
ありがとう先生!

やはり男娼なので、胸がチリチリと痛む場面もあるのですが、翠蓮の健気さと暁人の一生懸命さには激萌えで、もっともっと見ていたかったです。

8

幽世の楼閣に咲く恋

今回はお人好しな会社員と妖怪専用遊郭の男娼のお話です。

攻様が助けた妖怪を介して出会う男娼の受様と恋仲になるまでと
恋人になってからの後日談短編を収録。

攻様は社交辞令や愛想笑いが得意ではないために
厄介毎に巻き込まれる事が多々あります。

恋愛しては女に騙されて借金を追い
会社では利益優先で無理を通す上司にごり押しされ
新しい契約も取れない現実の厳しさに管を巻いていると、

子供達数人が1人をいじめをしている現場に遭遇し
厄介毎に手を出すなという姉の忠告を思い出しながらも
思わず介入してしまいます。

攻様が助けたのはなんと妖怪である豆腐小僧でした。
豆腐小僧は攻様に助けてもらったお礼だと3枚の割符を渡し
「茂みの奥を進んでください」と告げて消えてしまいます。

攻様はさすがに怪しすぎるとは思うものの
厄介毎に首を突っ込んで礼を言われたのは久しぶりで
彼の言葉に興味が湧き、示された道を進む事にします。

攻様が茂みの先で見つけたのは蓮池に浮かぶ巨大な館船、
妖怪専門の楼閣『かすみ楼』でした。

攻様が貰った割符は
どんな妖怪でも指名できる特別な割符でしたが、
攻様は妖怪と寝る気はさらさらなく帰ろうとしますが、

客らしい火前坊と揉めている烏天狗を見かけて
またぞろおせっかい魂が疼いてしまい、
つい彼を(助ける為に)に指定してしまうのです。
この烏天狗こそが今回の受様になります♪

受様は火が苦手で
玉台の切れた火前坊を上手くあしらえなかったらしく
助けてくれた礼がしたいと言いますが攻様にはその気はなく、
ただ添い寝して一夜を過ごします。

烏は朝を告げるから楼閣では嫌われ者だという受様に
興味を抱いた攻様でしたが
次の日もその次の日に行っても茂みの奥に
受様のいる強大な船を見つける事は出来ませんでした。

果たして『かすみ楼』や受様は一夜の幻だったのでしょうか!?

電子単話連載をまとめての紙単行本化で、
自らの犯した罪を償う為妖怪達のための楼閣に繋がれた受様と
面倒事に巻き込まれがちな攻様の和風ファンタジーです♪

帯の「楼閣×人外×純愛」「その恋はどんな枷も解き放つ」
なるキャッチにツボ押しされてGETした1冊でしたが、
幻想的なかすみ楼を舞台に異なる世界で生きていた2人が
出会い、惹かれ合い様にワクワク&ドキドキでした。

人間である攻様が現世と幽世の狭間に浮かぶ
かすみ楼に渡るにはある特定の条件が必要でした。
そして攻様の手元にある割符は3枚だけ。

そして明かされた受様の過去は重く、
妖怪である受様にとって自分はただの”肥料”でしかない
という悲しい事実を知らされる事になるのです。

人と妖怪であり、客と男娼である故に
攻様を信じられない受様の慟哭は胸が絞られるようで
受様に信じられない攻様もまた哀れでした。

しかしそんなシーンこそが萌えるのですよ♡

受様は己を対価に会いにこようとする攻様を止めるため
己の罪を償うため自分の命をかける受様と
そんな受様を止めようとする攻様のがむしゃらさがまた
すごく良かったです。

シリーズ連作が決まって来月から連載との事ですが
そちらは元男娼の鬼さんだそうです。
また違った雰囲気が楽しめそうで期待しています。

本作の中頁でもお知らせがりますが、
カバー下に設定裏話と脇キャラの後日談が収録されています。
ペラッとしてみてくださいね。

0

愛と情熱が溢れる純愛ラブストーリー

初めて読んだ朔ヒロ先生の作品です。

人間×妖怪CP
サラリーマンの金沢 暁人と烏天狗の御岳山太郎坊 翠蓮のお話。

お人好しで元ヤンチャの暁人は、仕事も恋愛も上手くいかず公園のベンチに座っていました。
考え事をしていた暁人は子供たちにいじめられている子がいることに気が付きます。
いじめられていた子供を助けると、その子はなんと「妖怪 豆腐小僧」でした。
豆腐小僧は助けてもらったお礼だと言って、暁人に3枚の「割符」を渡すと消えてしまい…。

タイトルと表紙を裏切らない素敵なお話です。
朔ヒロ先生の綺麗な絵柄と考えられたストーリーに惹き込まれました。
物語の舞台になっている「かすみ楼」が鎌倉~江戸時代を彷彿させ、現世とは異なる世界観を上手に演出しています。
また、人物、風景、造形物、着物など細部にも力を入れて描かれており、朔ヒロ先生の「妖怪」に対する愛が伝わりました。

暁人が公園の奥で見つけたのは、妖怪専門の遊郭でした。
もともと人間の遊郭だった建物を楼主の妖怪 逆柱がとり憑いてできたのが「かすみ楼」。
そこで、美しい男娼の翠蓮と出会った暁人の運命は大きく変わります。
昔、遊郭に付け火をして全焼させてしまった翆蓮。
犯した咎を償うために自ら男娼になり楼主と約定を結びました。
全焼した楼の再生で妖力を使い果たした逆柱のため、「力を溜めた百の睡蓮を献上します」と…。

いやーん、もうこの設定だけで辛すぎる(泣)
暁人の優しさと翆蓮の純粋な想いに、胸がギュッと締め付けられました…。
あまりにも切ない展開ですが、朔ヒロ先生がところどころコミカルな要素を取り入れているので暗い雰囲気になりません。
お気に入りは、暁人が飼っている弱小妖怪のワンコです。
昼間は壷に住んでいて、首から上しかないんですよ(笑)
壺ワンコに名前を付けて欲しい。

このお話には、当て馬は登場しません。
脇キャラでは、暁人のお姉様と彼氏の土屋先輩、豆腐小僧に他の妖怪たちも登場します。
頭の中にあった豆腐小僧のイメージが塗り替えられました(笑)
ちなみに、暁人のお姉様と土屋先輩は特典ペーパーでも登場しています。

Hシーンは、翆蓮のただならぬ妖艶さにエロさも増しています。
翆蓮の黒い羽すらもエロく見えてしまう (〃ω〃)
気持ちイイと調整が出来ない翆蓮の羽が大きく開いている時は超感じている時ですよ~。
セックスしている2人の顔が可愛かったので、もっと繋がっているところを見たかった…。

本気で好きになった相手は人間で、さらに自分は年季がある翆蓮の選んだ答えとは?
死を覚悟して純愛を貫いた2人の行く末をぜひ本編でご覧ください。

ただの人外BLとしては括るのは、もったいないくらい素敵なラブストーリー。
完全ファンタジーなのに、全く違和感がなく読み進められました。
『明烏夢恋唄』のシリーズ連作が決まっているそうで、今からすごく楽しみです!

人外BLがお好きな方はもちろん、切なくてキュンキュンしたい方にもおすすめの作品ですよ。

3

純粋さが可愛くて切ない

【遊郭×人外×純愛】面白かったです…!
まず絵が綺麗でカッコイイんですよ~!大好き!!
表紙でビビビときたら中身も間違いなしです(﹡´◡`﹡ )

切ないけれどコミカルな部分もあって読みやすくキャラクターが魅力的でした。恋い焦がれる姿にキュンとなり、純粋な可愛さを感じるからこそ、2人の間にある壁や鎖の存在が余計に切ない気持ちになります。

ちなみに個人的な極的萌えですが………。
シガーキス!シガーキスぅぅぅぅぅぅぅ(∩´///`∩)
はぁ~~~~~…シガーキス最高ですね♡♡♡
角度とか手の位置とかね。もうね。テンション爆上げ。
(1コマだけですが私の中はお祭り騒ぎでした←)


さてさて。

攻め:暁人はヤンチャ系のサラリーマン…?思ったことは口に出しちゃうし、自分が納得出来ないことはしたくないタイプというのかな。なんでも合理的に割り切れないところに心があって優しさがある。ちょっと少年っぽさを残しているようにも感じました。妖怪に関しては小6まで視えていたみたいです。

良く言えば裏表がない、悪く言えばちょっとおバカなんですが、個人的にこういうキャラクターめっちゃ好きです(∩´///`∩)ウキウキで読み進めました♪

受け:翠蓮は烏天狗。本来は秀でた力を持っていたけれど色々あって今は遊郭で男娼として働いています。男娼といっても中性的ではなく男っぽさがあるのが◎!でもって、褐色+黒髪+黒い羽に華やかな衣装が似合うんですよー(∩´///`∩)

あらすじなど一切確認せず表紙惚れだけで購入したので、ツンデレ系の受けかなぁとイメージだけで読み始めたら、個人的に大ッ好きな健気イジらしい系…!!男娼をしていろんなことを沢山諦めてきた割にスレた感じがなくて、暁人の前だと感情ダダ漏れなところにキュンキュン♡めっちゃ可愛いです!!

そんな2人がある巡り合わせで妖怪世界の遊郭で出会って恋が始まる物語です。


暁人が助けた妖怪(豆腐小僧)にお礼としてもらった割符は3枚。遊郭に入れる権利はたった3回だけなんですね。1回目2回目はわけがわからぬまま…というかんじなんですが、最後の1枚は"明確な意思"があってラブたっぷりな時間にキュンキュンする反面、読みながら心に過ぎるのは"最後"の切なさ…(;///;)

これすっごいシンドくて!!!(萌え的に) 暁人の必死さも、翠蓮の可愛い可愛い笑顔も、これが最後なんだという刹那な時間で刺さりました。もちろん暁人は黙って最後を覚悟する人間ではないので、最後だとは思っていません。しかし翠蓮は多分心のどこかで最後を覚悟していたのかも…と想像出来る部分があって堪らない気持ちになるんですよ(;ω;)

翠蓮に会うために必死になる暁人。
男娼を続けるのが苦になった翠蓮。
2人隔てる壁と鎖。

翠蓮の過去や男娼をしている理由も明らかになり、住む世界も違う2人で。ほんとどうなっちゃうの?ハッピーエンドだよね???とハラハラしながらグイグイ引き込まれました。もらい泣きしちゃうシーンもあってすっごく面白かったです。

私は刹那的な時間が刺さったので切ない切ないと書いていますが(実際切ないんですが)、痛々しいとか引き裂かれる悲しみという切なさとは違います。暁人のキャラクターが明るくて諦めない人柄で、暗さも不安も消してくれる感じなんですよね。どこか安心できる切なさは甘々スキーもどっぷり浸ることが出来ましたヾ(*´∀`*)ノ

これは特筆したいんですが、翠蓮は気持ち良くなると羽が大きくなっちゃう描写がめっっちゃ萌えました…!!人外ものでケモ耳シッポに萌える質なので制御が効かない本能の部分は滾りますッ(∩´///`∩)

寿命の問題とか現世と幽世の行き来のことなど今後については特に掘り下げなくふわっとしてたので連作(というのはスピン?続編?)でなにか言及されるといいな~と思いつつ期待大でお待ちしてます♪

5

200ページ超にハラハラと感動が詰まってる


妖怪のお話がもともと好きなんですが、それを抜きにしてもとてもよかった!

早寝電灯先生の「化け猫かたって候」に似ていて、最初のシーンはちょっとウキウキさせられます。
未知の世界への入口って素敵です。

導入のワクワク感、中盤からのハラハラ感。
悲しい場面もありながら、感動させてくれます。

予想がつかない展開もあり、最初から最後まで新鮮に読めました。

暁人(あきと)のバックグラウンドとか、翠蓮(すいれん)のこれまでの生涯とか、豆腐小僧くんのこれからとか、壺の中の犬神とか(この子がかわいい)...。
もっと詳しく知りたいところもあるけど、それほど興味をそそられる、魅力的な登場人物でした。


妖怪がすき、ハラハラ・感動するお話が読みたい、絵が綺麗な作品が読みたい...そんな方にオススメです!

6

暁と明烏

推し作家様の朔ヒロ先生の新作。
単話で追っていて、続きは気になるのに終わってほしくなくて、連載中にずっと続編を熱望しながら読んでいました。

現世と幽世の狭間に浮かぶ船型の妖怪の遊郭・かすみ楼が舞台。
面倒ごとに首を突っ込みやすいサラリーマンの暁人が妖怪・豆腐小僧を助けたことによりかすみ楼の割符を貰い、男娼である烏天狗の翠蓮と出会います。

妖怪と寝るつもりのない暁人を他所に、奉仕精神旺盛に人懐こく距離を詰めてくる翠蓮。
その笑顔や仕草にドキリとさせられ、調子を狂わされる暁人は次第に翠蓮に心惹かれていくのですが、翠蓮はかすみ楼に繋がれていて出られない理由があって…

うたかたの一夜の夢の終わりを告げる明烏。
暁…夜明けの時間は翠蓮が唯一自由になれる時。
暁人と過ごす夜に明烏の声を聞きたくないと思う翠蓮が切なかったです。

翠蓮の背景が、過去が徐々に明らかになり、翠蓮の『普通』が自分の『普通』とあまりにも違うことに直面する暁人。
暁人の過去描写は少しさっぱりめかなとは思いましたが、翠蓮を想う強さと暁人らしい包容力が見られたのでよかったです。

翠蓮がカッコよくてキレイで、喋り方も好きですし、大好きな褐色だし、儚げに見えてしっかりと芯があり、でも素の部分は可愛くて、大きな羽も小さな羽も素敵で…、もうとにかくめちゃくちゃタイプでした。
「イく」の表現がまた、こう…グッときました。

描き下ろしのぎくしゃくもじもじしているふたりも可愛すぎました。
気持ちイイと大きくなっちゃう翠蓮のアレ…、たまらんですね。

翠蓮の着物や装飾品、羽の描写、かすみ楼の細かな描き込みがまた美しくて…、カラーも神!
朔ヒロ先生の美麗な絵に惚れ惚れとして、暁人の服に描かれた『NOE67』、見つけた時はにやついてしまいました(笑)

電子(Renta)は枠あり白抜きとトーン修正。

そして、ちるちるインタビューで『明烏夢恋唄』シリーズ連作があると知り、喜びで震えています!
また次回作を読める楽しみができて嬉しいです。

15

美しい表現と世界観に魅了される

人間×妖怪の純愛ラブストーリー。
現代和風ファンタジーで、風景や建築物・着物などが美しく描かれており、独特の世界観と主人公たちの切ない想いが胸に迫る素敵な作品です。


作品の舞台は、幽世にある湖に浮かぶ遊郭。
お人好しのやんちゃリーマン・暁人が豆腐小僧に導かれ、たどり着いた先は妖怪専門の遊郭。
そこで出会った美しい男娼・翠蓮(烏天狗)に魅入られ、互いに心通わせていくも、翠蓮は遊郭に繋がれていて……というお話。

翠蓮が、美人で健気で魅力的です。
背中の黒い羽が、Hの時の気持ちよさでブワッと広がるところも好き!
表現が美しくて、逆に官能的だなーなんて思いました。
羽を広げて飛ぶ姿も圧巻で、その表現力に魅了されます。

人間と妖怪、現世と幽世。
優しく大切にしたい暁人に対し、「次」を信じられない翠蓮。
どれほど焦がれて強く想っても、自分から会いに行くことすらできない翠蓮の悲痛な叫びが胸を打ちます。

そんな切ない本作の中で一番好きなのは、翠蓮が現世を訪れるエピソード。
現世に現れた翠蓮が寝ている暁人を見つめる顔が可愛くて、表情から暁人への恋心とか愛おしさが伝わってきて、言葉なんか必要ないって感じで感動しました。
2人で街ブラする場面も可愛すぎ〜♡

翠蓮を指名するために、命さえも投げ出しかねない暁人。
誰かのために自分を顧みない真っ直ぐなところ、暁人の良いところなんですけどね。翠蓮にとったら心配で堪らないところなのかも……

そして、翠蓮が暁人のために取った捨身の行動が切なすぎ。その翠蓮を救おうとする暁人もまた……
自分たちの幸せのための行動ではないけど、相手のために身を投げ打つ一途さにジーンときました。
大切なものを守り切った2人が素敵です!

この2人のHは初めから愛があるので、甘くて萌えます!
翠蓮のフェラで「あっ」と声を出す暁人にキュンとした♡

豆腐小僧や他の妖怪たちも怖いというより可愛くて、味があってとても良かった^^
暁人が飼う犬神も……(笑)

描き下ろしもカバー下も一生懸命描かれたんだなという印象で、最後まで楽しく拝読させて頂きました!

16

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