条件付き送料無料あり!アニメイト特典付き商品も多数取扱中♪
幸せで、優しくて、真摯な、 そんなオメガバース。
sensei no sensei
オメガバースであることを何度も忘れるくらい、良い意味でオメガバースらしさが少ない作品でした。カーストを感じることもなく、子供たちはΩの子の真似をして首輪を付けたりするほど柔軟。でも、ヒートとそれにあてられるαというシーンもあったり、けっしてこの世界において簡単な問題ではないことも示されます。そんな絶妙なバランスの上で、お互い小学校教諭である大路と保美の関係性の再構築が、子供たちとのほのぼのしたやりとりと共に丁寧に描き出されていました。2人ともとても良い人なのだけど、私のBL脳に刺さるようなタイプではなく萌評価に落ち着きましたが、優しく穏やかな雰囲気に自分も揺蕩っているような、良い読後感を味わえる作品でした。
αとしてどう生きればいいのか悩んでいた高校時代の大路は、スクールカウンセラーの保美に悩みを打ち明けることで救われていた。
卒業と同時に告白するも、玉砕……。
そして新米教師として赴任した先のスクールカウンセラーはかつて自分を振った相手で……という、再会ストーリー。
新米教師が新一年生を担任するなんてまずありえないだろう(友達の子供はそうだったので皆無ではないけど)というツッコミはさておいて、新一年生のわちゃわちゃ感、学校でのあれこれが微笑ましくて、嫌な人が誰一人として出てこない優しい世界で癒されました。
家庭訪問とか、夏休みのプール教室とか、学芸会とか、全校生徒揃っての運動会とかコロナ前後から我が子の学校では一切無いこともあり、妙に懐かしさも感じました。
αとβという組み合わせもあまりないので新鮮。
αの先生ということでΩの生徒の突然発情にヒートになりかける描写に空恐ろしくなりましたが、このオメガバースプロジェクトの世界観はα用の抑制剤がないみたいなんですね。
他のオメガバースだとαにも抑制剤があったりする世界観なので、ええっ?!と驚きました。
大路は何とか耐えしのいでたけど、あらためてオメガバースって残酷だな……と思いました。
やたらΩが虐げられているとかそういう描写は一切ないけれど、自分のなかで制御できないモノがある恐怖というんでしょうか。
あんなに好青年な大路の「こんなときだけαなんだな」という言葉がググッと突き刺さったし「めっちゃ怖かった」がほんとうに可哀想で……。自分が自分ではなくなる恐怖というのかな。
そしてオメガバースってΩの苦労は描かれることが多いけれど、αはαなりに苦労するんだなぁ(αとして望まれる役割や立ち位置と、本人の希望との折り合いなど)とかあれこれ思いました。
だからこそ保美の言葉には、かつても、そして今も救われたんだなぁと。
そこの見事な回収が良かったですね。
保美が運命のつがいとかではなく、あくまでオメガバースの世界観ではモブになりがちなベータというところも良かったです。
ゆっくり丁寧に進み、小学校でのお仕事ぶりが楽しく描かれていてよかったです。
オメガバ設定について、あとがきに書かれていたようにやさしい世界で安心しました。
生徒がΩの初めての発情期になった描写は迫力あって少し怖かったけど、大路の心理がよく伝わってきました。
大路がαゆえの悩みとか、それがあっての高校時代に保美先生との出会いが恋になったので、オメガバ設定が活かされているんですね。
(オメガバでなくても十分おもしろいのでは…と思ったのですが、バースの要素がしっかり組み込まれているので納得しました)
保美が表情には出さないけど、ぼやんとした顔のコマがいくつかあり、大路のことでそうなっているんだなとわかるのがいいです。
そして大路に手を握られた後の保美の動揺っぷりがかわいかった。
ずっと悩みがちな大路なので、さらっと保美から告白するのもよかったです。
保美の家族や犬ちゃんに懐かれる大路の図も微笑ましかったです。
元生徒の先生(攻め)の先生(受け)。
そして担任持ちα×スクールカウンセラーβでもあります。
昔、学生の頃に受けのことが好きで告白し振られ…。
数年後に同じ職場となる学校で再会し、付き合うまでゆったりと進んでいきます。
恋愛もさることながら、どちらかというと職業にフォーカスを当てたお話で、ほんわか優しいアニメを見ているようでした。
教師としての難しさ、オメガバースとしての難しさに悩みながら攻めが頑張ります。
子供たちの表現だったり、葛藤だったりがとても丁寧に描かれていて癒されました。
事後の表現のみでエロなし。
オメガバースという世界観をここまで日常として描かれる作家さんは初めて見ました。ものすごく温かくて、それでいてもう一つの性に対する人々の想いや葛藤が描かれている素敵なお話でした。
主人公たちはもちろん、周りの生徒たちもすごく可愛くて、笑顔になれる作品です。
noji先生の作品を読むのはこの作品が2作品目だったのですが、普通の日常を漫画にされるのがすごく上手な先生だと思います。絵柄も全体的に温かい雰囲気に満ちていて、読んでいて優しい気持ちになれました。
地に足がついたオメガバース(めちゃくちゃ褒めてます)でした。
主人公は小学校の先生で、その先生が高校時代に好きだったスクールカウンセラーと再会してからのお話しなんですが、、、
小学校生活がもっのすごいリアルで!
うわ、1年生の教室ってこんな感じ!
行事の様子とか、給食とか黒板に書かれてる事、こんなだ!とか、
いるいる〜こういう学校の荷物の持って帰り方する子!とか。
あと、背景の描き方がお上手で、
昔ながらのご先祖様の遺影が鴨居に飾ってあったり、布団の柄が花柄で、
そーそー!田舎のばあちゃんの寝る部屋こんなだよ!
とか、なんかBLとは関係ないとこで、
日常をいとしく感じられるというか。
オメガバっぽくないなぁ、と思っていたら、
高学年のΩの子が初発情を起こした時に居合わせたαの主人公の先生の苦悩とか、
まわりの先生方の助言とかが、
バース性のある世界だって説得力を持つんですよね。
学校のAEDの下に発情期の特効薬が置かれているとか。
発情期をむかえたΩ児童くんが首輪をしていったらお友達が真似して犬の首輪つけてきたり、
重くしないで、笑っちゃうようなシーンもたくさんあって、ホント素敵です。能天気とは違うんですよね。
へのへのもへじみたいな登場人物が誰一人としていないんです。
子ども達は子どもで、
大人たちは大人。
当たり前のようだけど、それが出来ていない読み物ってたくさんあるから。
ああっ、ちゃんとBのLもありますけど、
そっちにあんまり重きをおいて読めなかった感はある(わたしは)
でも、アンアンいって終わるんじゃないのも
このお話しには合っていたと思います。
新刊のハルドナリから辿り着いたんだけど、
この漫画、(エロ補給にはならないけど)
もっともっとたくさん読まれて欲しいなあ。
いや~、ビックリするほど良かった!
読んだ後まだニヤニヤしてます。
小学校という舞台で種の違いがまだ曖昧なためか、オメガバースとしてはそこまで深掘りされていません。
それでも子どもの初発情期のエピソードとかαの苦悩をしっかり感じたし、泣けました。
ほんわかラブで物足りないというのはこの作品の味ですね。
二人のすれ違いも良かったし、いい人ばかりで読んでて安心できました。
しかし、続きを妄想しちゃいますね(笑)
大路先生の、普通の人なのにαであることに悩んだりとか、家族のこととか、やっぱり気になります。
オメガバースの日常生活を覗き見した感があり、またどんな風に悩みや辛さを乗り越えていくのか読みたくなりました。
noji先生の作品はどれも押し付けがましくないのがいい。この作品もオメガバースではあるけれど、どの性も尊重しあって生きている世界が描かれていて精神がものすごく浄化されます。バースの悩みがないわけではないし、運命の番などのドラマ性はありませんがそこがとてもいいのです。ただただ、普通の恋愛をしているところがたまらないのです。
メインのカップルはαとβですし、先生であるαが家庭訪問する親御さんたちは同性のところも当たり前に存在している。
オメガバースではあるけれど、日本の世の中もこんな世界になってほしいという願いが込められているように感じました。
バース性のある世界観で、普通の日常はこんな風に繰り広げられているんだろうなあと、想像が膨らみました。
良い意味で”普通”なんです。
”普通”の生活に、バース性が溶け込んでいました。
けれどオメガバースである必要がない、というわけではありません。
バース性が存在してるからこその悩みやトラブルが描かれていて、そこがより日常感を演出していました。
オメガバースの特徴を前面に出した派手な演出ではなく、物語の中に溶け込んでいることもポイントだと思います。
登場人物たちが、バース性のある世界で生きているのだと感じることができました。
過程も内容もとても丁寧で、楽しんで読むことができます。
しっとりとした雰囲気なので、静かなオメガバースが読みたいときにぜひ読んでみてください。
人肌のような心地の良い温かさを感じる作品でした。
6年越しで実をつけた2人の恋です。
小学校の新米先生(α)の大路とスクールカウンセラー(β)の保美、
現在は同僚として働く2人ですが、実は保美は大路の高校時代の恩師で、
大路は保美に恋をして、フラれてしまった過去がありました。
突然の再会に動揺しながらも、保美と向き合う度に
かつての恋心が甦ってしまいそうになる大路。
一方の保美は大路に想いを告げられた過去を忘れてしまったのか、
全くそのことには触れてきません。
しかし、実は保美もきちんと覚えていて、あえて触れずにいただけのようです。
大路は失恋後、自分の保美に対する感情は
患者がカウンセラーなどに対して抱く転移性恋愛だとして、
一度は断ち切りました。
だけど、保美と再会し、言葉を交わす度にもう一度
彼を好きになってゆく自分に気が付いてしまいます。
保美もまた同僚として、かつて自分に恋した一人の青年として、
大路を意識しているようですが、いつもニコニコと
穏やかな表情を浮かべるその感情はどうにもわかりづらい…
とはいえ、いつも生徒と笑い合う大路をそっと目で追う保美。
その保美の嬉しそうな表情だけで、彼が大路に抱く想いが伝わってきました。
ゆっくりとあたたかい愛情を育む2人の恋に保美ではありませんが、
ほわほわ~とした微笑みを浮かべながら読み入ってしまいました。
描きおろしでは恋が実ってイチャイチャする2人も
見ることができて、幸福感でいっぱいです。
また、本書では2人の恋模様だけではなく、
新米教師として奮闘する大路の姿も生き生きと描かれています。
通常は教師はβが多い学校という環境で、
新米教師として、αとして、生徒一人ひとりにまっすぐ向き合いながら、
成長してゆく姿はそこにある一人の人間ドラマを感じさせました。
αとβのカップルなので、オメガバース設定はそれほど影響しないのかな?
と思いきや、意外とストーリーに深く突き刺さってきました。
大路がある日、突然に発情期を迎えてしまうΩの生徒に
遭遇してしまう場面はひやっとしてしまいました。
αとしての自分を抑え込みながら、先生として救わなければならない。
教師なのに生徒を襲ってしまうかもしれない恐怖に直面し、慄く大路。
オメガバースの世界ではこんな怖ろしいことが日常と隣り合わせなんだな、と
改めて考えさせられてしまいました。
はあ、読んで良かった。
ほんとに良かったです。
つい最近まで、オメガバースに謎の苦手意識が有ったのでα×Ωしか読んだことなかったんです。
こちらα×βのお話です。正直、このカップリングは初めてなのでどう展開されていくのか?予想が付かずおりました!
だってうなじ噛まないしなぁ~?ヒート関係ないしなぁ~?
などと経験値(オメガバース読書歴)浅いっぷりを拗らせながら読み始めました。
いや~素晴らしかった。より純愛度高くて驚きました。こういう話は読んだことない。
この世界観では、αに抑制剤は有りません。
だから、大路先生が初めて児童のヒートに遭遇してしまった時の場面が大きな意味を持つんですね…
αがヒートに巻き込まれ、仮にも児童に性的暴行なんて事になったら。
ああ、3種の性が在るって事実のリアルさを感じました。
保美先生が、側にいてくれて良かった。穏やかな優しさと性としての安定性は大路先生の救いだったから。
2人は再会した経過で、やっぱり惹かれ会うんです。3種の性別だけには振り回されない理性を感じました!
優しくて、穏やかな愛情の2人が長く添い遂げられると良いなぁ…
そして、noji先生丁寧さが光る作品です。ゆっくり読んで、じわじわ感動する。
優しい余韻が残った作品でした!
作家さま買いです。
デビュー作「焦がれて焦がして」でも、デビュー作とは思えないくらいの極上の日常を描かれていたnoji先生の2冊目のコミックスです。
今作の題材はオメガバース。
αとβとΩが居る世界の描き方があまりにも自然で、本当にこんな世界があるのではないかと思わせる。
途中からオメガバース作品だということを良い意味ですっかり忘れてしまっていました。
ストーリーはもちろん、作品全体に流れる空気と登場人物達が穏やかで優しく、読んでいて終始心地が良い。
舞台である小学校を中心とした小さな世界で営まれている、ごくありふれた日常の描写が素晴らしいです。
子供達と接する大路と保美を見て、こんな先生達が居たらいいななんて。
メインから脇を固めるキャラクター、子供達やその親達まで、ひとりひとり全ての登場人物達がいきいきとしていて、そこで「生きている」感じがするのがすごい。
noji先生は、すぐそこに実在して居そうな人達を描くのが本当にお上手ですよね。
背景から植物・小物など、画面の描き込みの細やかさも魅力的で、登場人物達と共に季節の移り変わりも読者に感じさせてくれる。
なんだかもう、背景まで大好きになってしまうな。
αの大路とβの保美が再会し惹かれ合う姿も自然で微笑ましいものでしたし、そんな2人のほのぼのとした暖かい日常の世界の中でも根底にあるオメガバースという性についての葛藤や難しさもしっかりと描いている。
非常に優しく、希望のあるオメガバース作品だと思います。
匂わせるシーンはありますが、直接的なベッドシーンはありません。
むしろこの作品には不要かと思います。
人間の暖かさや愛情に溢れ、読み終えた後はとても優しく幸せな気持ちになれる。そんな作品です。
少し落ち着いたお話が読みたい方や、オメガバースは少し苦手だという方にこそ、ぜひ1度読んで欲しい1作。
沢山の方に読んで頂きたい…
前作に引き続き、すっかりnoji先生の作品の虜となってしまいました。
次回作も楽しみにしております。
オメガバースが必要ないような、必須なような、不思議な作品でした。何はともあれ良かった!こちらがお好きだった方はnoji先生のデビュー単行本「焦がれて焦がして」も似たような優しい雰囲気を持っています。
あとがきに書かれている言葉が、作品に対する感想と合致していると、作者様への信頼感が増して作家買いしたくなる。こちらもそんなあとがきでした。
「希望があるように偏見や差別のないやさしい世界にしました」とある通り、本当にやさしい世界です。特に相模くん(プールで発情期がきた6年生)とその友達のやりとりは、まさにやさしいオメガバースです。けれど、この放送係の札を首から下げた相模くんの姿が妙にΩで、彼にも今後「あるドラマ」を感じてしまう。
そうなんです、そんなドラマを一人一人に感じてしまうんです。
昆虫博士牟田先生にひかれた方は多いでしょうし、往々にして余り好ましく思えない商業BLの女性ですらこの作品ではやさしく描くものだから、女性教師陣も非常に魅力的。沢山食べる羽柴先生も好きです。先生ズ名簿の字体の変え方とか、noji先生のこだわりが伝わるよ。
小学校の1年間も過不足なく描かれていて、主役ではない小学生たちがこんなにリアルに生きているBL作品は初めてかもしれない。小学校の事を思い出してしまいました。給食に、順番に来てくれる先生っていたなぁそういえば。
この作品の好きなところがもう一つ、表情と間(ま)です。大ゴマのシーンでなくても、運動会の片付け中「大丈夫 他の先生もいますよ」と大路が言うところとか、胸がギュッとなる。漫画がうまい!!
萌2〜神
主役2人の恋愛におけるすれ違いには少々ハマりきらなかった部分もあるのですが、沢山の方に読んで欲しくて神にいたします。
いい意味でオメガバースが脇役な世界でした。
新人教師α×ほのぼのカウンセラーβ。αは過去にβにお世話になっていて、教師になりたいと思うきっかけをくれた人です。そしてそれが初恋でもあります。
恋愛要素でキュンキュンさせてくれるのはもちろん、αが教師として成長していく姿が見れて、頑張れ…!と思わず応援したくなる作品でした。
小学校で初めて性が発露してしまったΩの生徒を助けるαの先生。初めてのことにどうしたらいいのか分からず、生徒なのにαとΩというだけで発情してしまいそうになるのを抑えつつ何とかその子を救うことができます。
けれど本来ならば1人で解決しようとせず、Ωのフェロモンに強いβの先生を呼ぶなり方法があったと後から深く後悔します。生徒に欲情してしまった、生徒の目に自分はどんな風に映っていただろう、怖くなかったかな、と。
他の先生からも諭され、実りのある反省なら一度で十分ですよ、と言葉をかけてもらうのですがかなり凹んでしまって。けれどその言葉をくれた上司もいい人で、説教くさかったかな、励ましたかったんだけど…と後から難しいなと頭をかくおそらくアラフィフくらいのおじ様教師で、とてもいい人だなぁと思いました。
困った時にカウンセラーのβが話を聞いてくれて、ああすれば良かったこうすれば良かったと悩むαの話を聞いて言葉をかけて。
優しいだけじゃないけど、優しい世界で、一生懸命生きていて、失敗も次に変えていくような人達を見ることが出来て良かったです。大変素晴らしい作品でした…!
恋愛の方も恋の自覚の仕方がかわいかったり、お酒飲んで色々言ってしまったりとすれ違いながらも幸せに向かっていくお話です!
素敵な作品でした!!
ほのぼのオメガバース
この世界でHな描写はまったくない
恋愛的な感情はあるものの…どちらかというと人間的成長物語です
なのでHなオメガバをご所望のお嬢様は期待しないでください
ただ、本当に本当に尊いオメガバースなので少しでも気になったら読んでください…世界が変わるかも知れない
α・β・Ω…性に括られ「この性ならこうあるべき」というレッテルを貼られる
αという事で悩んだ高校時代に、スクールカウンセラーだった先生に淡い恋をした新米小学校教諭
赴任した先、そこにはかつての恋の相手がスクールカウンセラーとしていた…
小学校の一年間を通して
二人とふたりを取り巻く人たちと
子供たちのキラキラした学校生活のお話は優しくて尊い✨
Hはなくても(匂わせ番外描きおろしはあるw)大満足な一冊でした
α×βなカプなので運命はなくても、愛はこんなに尊い…
優しいお話でした。
エロは全くありません。エロなんて無くても満足出来るそんなお話です。
アルファの大路とベータの保美のカップルですが、物語の終盤までカップルになりません。
大路は高校生の時にアルファ至上主義な父親と合わなくて、スクールカウンセラーの保美に救われました。そして卒業時に告白して振られています。
大路が勤めている小学校に保美が1年間という期間限定で代替カウンセラーとして赴任して来ます。また好きにならないようにと思っていても、惹かれて行くんです。
小学生でも高学年になれば初めての発情に襲われたりします。自ら生徒を襲わないように必死になって対処する大路は善良な人間です。そんな大路に惹かれて行く保美ですが、とても臆病なんです。
カップルは他に出て来ませんが、大路が家庭訪問しているシーンで男Ωの母親とかも出て来たりします。男らしい姿で旦那がと言いながら前後に赤子を背負ってて、オメガバースは様々な可能性を秘めていて面白いと思いました。
小学校の先生方もみな個性的で善良な人たちでした。
また保美の弟妹や母親も自然に大路を受け入れていて、父親に至っては仕事先の外国から帰国して早々に2人の今後について先走ってたのにとても受けました。
大路はアルファであることで保美を傷つけたりと考えていたようですが、2人なら幸せになれると思いました。
シリーズ化して欲しいです。
悪い人間は一人も出てこない、とても優しいオメガバースです。
正直オメガバースである必要があるのか?と思いながら読んでいたのですが、中盤に突然、性の存在を意識させられました。
主人公カップルがα×βなのもあって、運命やトラウマなんかは感じさせません。
それでいて胸が熱くなり、ほっこりホロリとさせられるストーリーが素晴らしかったです。
新任教師の大路(α)は、高校時代の恩師・保美(β)と再会します。
かつて保美に失恋した大路は、再会を機に忘れかけてた思いを再燃させーー…
学生時代の恋心は転移性恋愛だと自分を納得させ、
忘れようとしてきた大路ですが、再会した保美にまたときめいてしまいます^^
そもそも大路が教員になったのは、悩み多き学生時代を支えてくれた保美のようになりたかったから。
偏見や子どもの話に聞く耳持たない大人ばかりじゃない事を、
保美が教えてくれたから。
……これって、すごい愛だと思いました!
好きになる理由としては十分だなと。
そして、生徒思いのとても優しい先生になった大路に、
今度は保美が恋をします。
少しタイミングがズレてしまった恋心ですが、
再会して、尚も保美が好きな大路と最終的に結ばれます。
中盤でΩの生徒が初めてのヒートを起こし、
そこに居合わせた大路が対処しようとするのですが、
αの大路がラットを起こしかけます( ;´Д`)
この場面は本当に怖くてドキドキしましたが、
誰よりも怖い思いをしていたのは大路でした……
「良かった…生徒傷つけずに済んで」「めっちゃ怖かった」
辛そうな顔で保美に溢した大路に涙してしまいました(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
大路は、誰よりも性を意識していて、αである事すらコンプレックスに思っているのです。
いつか自分が誰かのうなじを噛んで、保美を悲しませるんじゃないかーーそんなことも思っています。
その大路を心から信頼し、丸ごと受け止める保美はとても器が大きくて男前です。
オメガバースに運命を求める方ではないのですが、
この二人に関しては、αとΩだったら良かったのにと思ってしまいました。
ただ、番にはなれなくても強い絆で結ばれた二人には、
ずっと一緒にいるのだろうと思わせてくれる説得力があります。
とても温かくて希望にあふれ、こんなオメガバースは初めてだと感じました。
読後は、胸がじんわり温かくなります。
描き下ろしもたっぷりで、どうやらヤってるな?という、
雰囲気だけは感じました(笑)
描写はキスだけですが、それがまた良かったです(о´∀`о)