蟷螂の檻 3

tourou no ori

螳螂的牢笼

蟷螂の檻 3
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神128
  • 萌×224
  • 萌21
  • 中立9
  • しゅみじゃない11

--

レビュー数
23
得点
808
評価数
193
平均
4.3 / 5
神率
66.3%
著者
彩景でりこ 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
祥伝社
レーベル
on BLUE COMICS
シリーズ
蟷螂の檻
発売日
価格
¥650(税抜)  
ISBN
9784396784317

あらすじ

“女にされていく背徳” ついに処女を散らされた當間家の当主・育郎は典彦に体を開発されていく。 「わたしのかたちです。覚えてください」 サイコパス執着攻✕メス若社長
下克上主従が織り成す官能時代ロマン。

表題作蟷螂の檻 3

32歳,當間家に代々仕える使用人
22歳,當間家の若き当主

同時収録作品蟷螂の檻 第12話 「蔽う」

19歳,蘭蔵の世話係の青年
27歳,妾腹の育郎の兄

同時収録作品蟷螂の檻 第15話 「沈む」

参議院議員
22歳,當間家の若き当主

その他の収録作品

  • 第11話 みたす
  • 第13話 不義と悖徳
  • 第14話 夫婦

レビュー投稿数23

四巻を待ってから読むのもありかも。

二巻が気になる終わり方だったので、手に入れるやいなやすぐに読みましたが、早急だったかも…と思わせるくらい私には痛々しくてツラい内容でした。

絡みが多い巻にも関わらず、目を爛々とさせて何度も読み返すどころか、病んでいる人に萌えを感じる私でさえ、読み終わった後はどんよりとした重苦しい気分になりました。好きな想いが強すぎて執着するなら、それがどんなむごい仕打ちになったとしても受け入れられるのに、一番肝心な愛情が欠落しているだけに二人の絡みにはエロさより、虚しさや痛々しさの方が強く印象づけられました。

愛情に飢えた育郎に対し「愛している」という言葉でメッキされた執着心でどんどん深みに嵌めていく過程は、どす黒い蛇にじわじわと絡めとられていくようでおぞましささえ感じる一方、育郎の方は、愛情がないなどとは全く気づかずに、身体の繋がりを愛情の証とばかりに典彦にすがり付くように求めていく姿は痛々しく、憐れで切なくなりました。

身体の関係はないものの、心を通わし始めた妻との間に亀裂を入れようとしたり、仕事面でも窮地に追い込もうと画策したり、さらに典彦の執着心は加速していきますが、最後に一縷の望みが見えたことが救いです。早く四巻読みたい〰️。

救いといえば…アニメイトの特典リーフレット〰️よかったです!これを読むとぺちゃんこになった気持ちもちょっと浮上(笑)

14

どこに向かうんだろう

どんどん重くドロドロしてきた感じ、でも最後まで目を離せない。そんな話でした。

先に彩景さんの「坊ちゃんはスケベを覚えた」というコメントを読んでいたせいか、おお……ついにか…と若干笑いがあったのですが読み終わる頃には真顔に。

典彦の郁朗への気持ちはなんか実験動物とか自分の思い通りになるオモチャを育てるゲームをしているとか、そういった無機質な感じがする。凄いエゴ。典彦にとって當間の人間は郁朗を追い詰めて望む姿になった郁朗を得るためのコマでしかないのか。

私もBLなのに郁朗はさち子とくっついたほうがいいと思う。郁朗が欲しがっている愛情をくれる人はこの人のような。
蘭蔵の郁朗への愛情も深い気がする。こちらは本当に純粋な兄弟愛。いくお、だいすき。って無邪気に言って欲しい。でもそれ言ったら不幸フラグ立ちそうで怖い。
蘭蔵とさち子も跡継ぎの話で波乱ありそうだし、下手したら健一×蘭蔵×さち子3Pとありそうでもう今から覚悟しておこうと。これだけは嫌だなぁ
健一と蘭蔵は癒しなので…

最後に出てきた飯田。彼がどうなるのか當間のドロドロに巻き込まれるのか。続きが読みたいです。

蘭蔵を郁朗は蟷螂に見立ててたけれど、蟷螂は典彦なんじゃないかと思う。

11

ドロドロ感、増してます

『蟷螂の檻』の3巻目。発売を楽しみに待っていました。

前巻までのネタバレも含んでいます。ご注意を。






2巻の終わりで、ならず者に襲われた蘭蔵を守るために、彼らを殺してしまった西浦くん。
のシーンからスタート。

そこに現れたのは典彦。
「蘭蔵を守るため」に、典彦が西浦くんに指示した内容は…。

初っ端から典彦がめっちゃ怖いです…。もうホラーです…。

3巻に入り、育郎を手に入れるために典彦が一気に行動を起こし始める。
今までは陰の存在に徹してきた感がありますが、育郎を喰い尽くすために手段を択ばない。
それだけ育郎を愛しているのだろうとは思うのですが、いかんせん、彼の愛情はブラックさが半端ない。

育郎を愛している、というよりは執着している、と言ったほうが正解か。

育郎のために。
そう見せかけて、実は彼は自分の欲求の赴くまま、裏で画策している。

蘭蔵を、そして蘭蔵を守るために必死な西浦くんを。
育郎の妻・さち子を。
そして、仕事相手の人間を。

ありとあらゆる手を使い育郎を追い詰めていく典彦の狂気がすさまじかった。

2巻の終盤でやっと身体を繋げた育郎と典彦ですが、今まで焦らしに焦らしてきた典彦のドSぶりは閨でも存分に発揮されています。
今までセックスしてこなかったのは何なのだろうと思える、濡れ場の多さ。

典彦は、性的な面でも育郎を取り込んでいく。仕込んでいく。

3巻では典彦×育郎の話がメインですが、西浦くん×蘭蔵の話もちょびちょびっと出てきます。
蘭蔵の無垢さと、西浦くんの蘭蔵に向ける深い愛情にも激萌えしました…。

終盤に、飯田くん再登場してます。
ブンヤさんになっている模様。
その飯田くんがつかんだネタが…、今後嵐を呼びそうです。

ドロドロしさは失速するどころがさらに増していて、もしかしたら好みが分かれる作品かも。
また、育郎が典彦以外の男性と行為を致すシーンがあります。モブ攻めが苦手な方はご注意を。

表紙ですが、これまたすんごい絵です。
真ん中の『蟷螂の檻』の文字がいい具合にカバーの役目を果たしていますが。
ちなみに、この絵の全景を見てみたい方は、アニメイトさんについてくる4Pリーフレット付きのものを購入されることをお勧めします。リーフレットの表紙で、がっつり、しっかり、見ることができます。

非常にけしからん、素敵な絵でした☆

9

今後の展開に期待

昼ドラ感があってかなり好みの作品です。
様々な惨劇が繰り広げられハラハラが止まりません。もう全員不幸になっていく方向しか考えられないような展開。
でもさいけさんはみんな幸せになるようなつもりでこの作品を書いているとおっしゃっておられたのでどう大どんでん返しがくるのかこの後も期待。

個人的に坊ちゃんにはもう少しツンデレ感を貫いて欲しかったような気もしますが…。
内容が濃くなるに連れてやり込められる感が半端なくだんだんかわいそうになってきます。
典彦もドSっぷりがエスカレートしていき、もう少し優しくしてやってくれとも思いましたが、これは愛情の裏返しなんでしょう。
この作品らしいドロドロ感も現れて良い味出してます。

そしてさちこ。かわいらしくて芯の強い女性。BLなのに支持率高いですね。私も大好きです。
こんな素敵な女性をかけるさいけさんに男女ものの恋愛も描いて欲しいと思っちゃいました。

9

汁まみれ!!!

大変大変面白かったです!
1巻から買い続けて、この作品への評価が急上昇した巻でした。

元々好きな作品ではありましたが、正直典彦の考えることがよくわからなかったのです。
育郎を愛しく思っているのは間違いないにしても、「愛」と一言で言えないほどの激しい恋情。
彼の目的・ゴールはいったい何なのだろう…と思っていたら、
3巻で彼の存在感がバーーーン!!!とでていて、典彦と育郎の濡れ場祭り!!
汁率がすごい…!
そして、典彦の闇のドス黒さがよくでています。
痛い展開とも言えますが、これほどまでに彼の育郎への執着は根深かったのかと、サイコパス攻めという言葉がぴったりです。
小説ではこういうドロドロした恋愛を描いた作品は多いと思うのですが、
この相思相愛なのに病んでいる暗い漫画作品は意外に少ないのでは…?と思います。この泥沼感が大変ツボです。

そして、蘭蔵と健一の間にも少し進展がありそうですね!
こちらのカプも気になるところです!
ケニー、はよ理性を失ってしまえ!!!

余談ですが彩景先生のツイッターで公開されている、
イベント配布の蟷螂の檻紹介ペーパーに載っている
育郎の「典彦のtntnに夢中」という雑な紹介がツボで仕方ありません(笑)

4

本当の地獄のはじまり。

この、表紙の典彦の表情が恐ろしい。
最初に一読した際はあまりの惨さに目を覆いたくなるばかりでしたが、最新刊が出たので渋々読み返す事に…。そして思い返せば、この頃まだ「坊ちゃん」である育郎は、まだ典彦の愛情を信じていたのですね。憐れ。典彦の閨での戯言、「愛しています。」にただ縋って。縋り付くしか無くて。
しかし、典彦はただ育郎の全てが欲しいと言い、その全てとは身体や愛情では無く、怒りや憎しみ 全ての感情、感心ということ。
これは恋だと溺れていた育郎もその恐ろしさに気付き始めはしますが、はしたない身体の疼きに逆らえず飲まれてしまう事となっていく。

この巻では、とうとう事件が大きくうねり出します。
典彦は暴漢を雇って蘭蔵を襲わせますが、世話係の健一に返り討ちに遭い殺させてしまう。
蘭蔵さんを消すという育郎の望みは失敗したなどと、しゃあしゃあと言い、育郎を戦慄させる。
確かに育郎は 殺したい程蘭蔵を憎んではいたけれど、その感情はそんな簡単なものでは無いのだ。
蘭蔵の安否を確かめる育郎。典彦の企みは真逆に作用しているとも言える。
さち子の件もそうだ。女と寝る事が出来ない育郎に嫁を抱けと言い、もちろん失敗する。しかし、気丈で強い心を持つさち子と始めて腹を割って話す事が出来た育郎とさち子の間には温かいものが通い始める。これもきっと典彦の誤算。
典彦はこれでもかとばかりに育郎を追い詰める。
育郎を陥れ、むざむざと議員オヤジに抱かせ、その姿をさち子に見せつける。
さち子はヒステリーを起こすでも無く、それを静かに見届ける。彼女は強いのだ。
私もBLに出て来る女性をあまり好きにはなれないタチだが、さち子の事はとても好きだ。
彼女こそ育郎の救いになって欲しいと、願う。育郎を守って欲しいと。
議員オヤジがほざく事には、生前、育郎の父は 妻を仕事の取引の道具に使っていたと言い、育郎が母譲りの美しさと淫靡さを持っていると際中言ったりするのだが。もしそれが事実なら。
そんな風に扱われた事こそが、母を狂わせていったのでは無いかとも思われる。
そして。典彦の記憶で度々登場する美都枝は その腕に抱いていても尚、当主 政蔵だけを愛していた。それを羨んでいたらしい事が分かる。美都枝を手に入れられなかった事が、この異常な執着の発端なのか。謎は未だ謎のまま。次巻へと繋がる。

混血の男、健一は 蘭蔵さんを襲う暴漢を死なせてしまったことで、典彦に弱味を握られる事となる。
典彦の言う通りに顔を潰して遺体を隠し、彼は立派な犯罪者となってしまう。
一度犯罪に手を染めてしまったこの男の行く末も無惨なものに違いない。蘭蔵さんに異常な劣情を抱いてしまった彼が、何処まで踏み止まれるかも試されるのかもしれない。

4

重厚な世界観に神を。

3巻、ひとことで言うと、典彦がどんどん怖くなってきました。育郎を他の男に抱かせて、さち子さんとそれを見る、そのあとでまた自分が抱いてタバコの火を押し付ける…育郎に対しての行動は、全然理解できないような…それとも人間の奥底には矛盾する感情や残忍さが眠っているのか、わたしには今の段階ではよく分からないので、繰り返し読んでは考えています。評価は好みがかなり分かれそうですが、わたしは、このような、理解できない部分を考える、ことができる重厚な世界観を作り上げておられるという点で神にさせていただきました。
最後、大学の同級生、飯田が記者となって再登場。これから彼の存在がどう絡んでくるのか楽しみです。

2

BLというよりもJUNEの雰囲気を感じる

2巻に続いてのレビューです。
これまたカバーの演出が細かい。
本心や思惑を育郎の目に付かないよう隠している典彦と、裏カバーで手が赤く染まっていく西浦。
そして徐々に増えていく艶やかな蘭の花。
2巻で父親が蘭蔵に手渡していた蘭と蘭蟷螂を思い出す。
これはもしかして蘭蟷螂は育郎で、それに寄生するハリガネムシが典彦なのでしょうか。


またもや凄い展開になって来た3巻。
2巻ラストからの展開にも驚きましたが、前巻で典彦に堕とされてしまった育郎と典彦の関係も決して平和とは言えないもので。
典彦に全てを明け渡してしまった育郎が健気で愛らしくも不憫で、早く目を覚まして欲しい気持ちと、そのまま堕ちるところまで共に堕ちて欲しいような気持ちの間で揺らいでしまう…
典彦に抱かれ、安堵にも似たものを感じているように見えた育郎。
けれど、典彦はそんなに甘い人間であるはずがなかった。
執着攻めというか、本当に育郎を愛しているがゆえに執着しているのかどうかが分からなくなって来た。
サイコパスと言ってしまえばそれまでですが、この、キャラクターの心情が全く分からない展開の中でも、それでも心情を知りたいと思ってしまう…
なんとも言えないもやもやと気持ちの悪さの残る描き方が上手くて、早く続きが読みたくなる。
はじめに典彦は寄生するハリガネムシなのでは?と書きましたが、育郎が蘭蟷螂だとすると、タイトルの「蟷螂の檻」とは蘭蟷螂を囲う典彦の事なのかもしれない。

蘭蔵のためと自身に言い訳をしながら、手を赤く染めてしまった西浦。
彼の蘭蔵に対する執着のような歪んだ感情が育って来ていて、こちらも病んで何かしでかしてしまうのではないかと不安になる…
毎巻、蘭蔵が育郎の事をきちんと認知していて、手を伸ばして救おうとしている様子が見えるのが切ない。

唯一の救いにも思えたさち子との関係も、典彦の手によってぐしゃぐしゃに潰されていく。
ここまでするか、というほどの執着。
しかし、このさち子という女性がとても強い。
なぜかこの悲しい兄弟を救ってくれる存在のような気がしてならないのです。
全て典彦の思惑通りに進んでしまうのか、それとも?

ラストで再び登場した、育郎の同級生である飯田の姿にも希望を見出したくなる。
そんな期待も込めながら次巻へ進みたいと思います。

2

ロクデナシで好き

典彦があんまりイケメンに描かれていないのに、
妙に色気があって、イイ!
病んでる感じがまた好きです。
現実に育郎がいたら、
典彦みたいな男といちゃダメだよ!さちこと穏やかに過ごしてー
っと言いたいとこですが。
2人で破滅もわるくないじゃーん、て漫画読みながら思っております。
いや〜な感じの展開でも胸くそ悪くならないのは何故なのか。。。

この物語は着地点がわたしにはまったく読めず、それがまた良いです。

お兄ちゃんの蘭蔵は阿保なフリしてるだけ?(んなわけないか)
とか、大学時代の友達とくっつくのか?(ないか)
とか、考えるのも楽しい。
いや、結構ヘヴィな雰囲気なんですけどね。
蘭蔵お兄ちゃん、子供の頃に触れた赤ん坊の育郎を覚えていて、ちゃんとお兄ちゃんの気持ちでいるのもなんだかいいんです。
この兄弟で何か起きちゃう?(ないか)

育郎、結構みんなに愛されてるぞ!
続きが読みたい!

0

萌えと懊悩の3巻

 1巻2巻も十分濃かったんですが、前作までは、結局私は傍観者的立ち位置から抜け出すことができなかったんですよね。それがこの3巻で、當間家の抱える闇や典彦の恐ろしいほどの執着に一気にぐっと引き込まれ、やっと自分がこの作品の本当の魅力に浸れたような気がしました。さち子と育郎が2人の間にある境界線を互いに改めて認識し、理解した上で夫婦を務めるようになるところや、典彦がそこまで育郎に入れ込みながら、彼に當間家当主としての顔も保たせるところなど、彩景先生の育郎や読者に対する、落として上げる、上げて落とすといった揺さぶりが非常に巧みだなぁと感じました。

 育郎が仕事の取引での失態を拭うために典彦以外の男性に抱かれる描写があるので、受けが攻め以外に抱かれるのが地雷な方は注意が必要です。私はここからの流れがすごく好きで、さち子の身代わりに自分が抱かれることを選択した育郎、それをただ見守っているだけの典彦、夫の犯される姿を典彦と共有したさち子、三者三様に抱える想いがあったと思うんですね。これが今後の3人にどう影響していくのか、いろいろ想像が膨らみます。

 育郎が嫌だと言えば典彦は助けることもできた、でも、今まで望んだことを何1つ叶えてもらえなかった育郎は端から諦めてしまい、助けを求める言葉を口にすらできなかったという事実がとても痛々しかったです。それでも、育郎のすべてを理解し愛してくれるのはやはり典彦なんだろうなぁと思います。ハピエンになるのか、メリバやバドエンになるのか。どんな結末に繋がっていくのか楽しみです。

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