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sonoyo no dokoka chizu ni nai kuni
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
主人公のシンがカップルにならない珍しい話です。でも大切に「この世のどこか、地図にない国」を読んで次の「その世のどこか、常世の楽園」、「その世のどこか、蒼天のゆりかご」までシリーズで読んでもらいたい!いや、読まなければいけないと思います!
設定に可能性を感じたんですけど、その活かし方がイマイチ。
個人的に物語のスタート地点をもっと ”狭く” して欲しかったです。
なんかヘリコプターが登場するような世界が気になりすぎて、
閉鎖された国の危機が変に小さく見えちゃうっていうか―
だってどうせ治療法が外にあるんだろ?って。
んん~ 犯人を知ってから推理小説を読んだ気分みたい (^^;)
そしてPOVがノネ (もしくはムスティア) の方が良かったです。
シリーズの主役はシンって、理解しているんですけど…
正直アイツ、くっっっそ邪魔だなぁ!w
残念ながら最後まで好きになれませんでした。すまん。
あと 治療の為にノネがキスしてたけど、
あれ何の効果があったの⁇
鯛野ニッケ先生の作品は複数、拝読させて頂き、今作も作家買いさせて頂きました。
世界を旅しているシンが無謀にも潜入したのは「地図にない国」オライエ。他国と一切の外交を持たない謎多き国で、少年でありながら国王のムスティアと従者のノネと出会う。しかしオライエでは原因不明の病があり、その病に罹患しているムスティアは「治療のキス」をノネと行う。情交の無いキスの筈だが、ノネが抱いているのは…。
個人的、各項目5段階で
主従 3
間男 3
切なさ 2
エロ 1
な感じだと思います。
メインカプは国王のムスティアと従者のノネですが、物語りの主人公はシンなのではないかなと思いました。
原因不明の病だが、抗体を持っているノネから治療行為と言う名のキスを交わすムスティアとノネですが、ムスティアが9歳は超えているようだが、明確な年齢が分からない少年ではあるからか、キス以上の絡みは物語終盤までありません。
逆に物語序盤では、少年のムスティアとの絡みの代わりに、間男と自覚しているシンとノネの軽い絡みがあります。ノネがムスティアに対して恋心を抱いている為、治療のキスであっても身体が昂ってしまうので、それをシンが鎮める為に身体にキスしたり前を弄ったりします。明確な描写は無いですが、シンの言動からノネとは身体を繋げてはいないと思います。
しかしご安心を、物語終盤では7年の歳月が流れるので、ムスティアが少年から青年に成長していますので、勿論ノネとのちゃんとした絡みがあります。少年のムスティアも高貴で良いですが、成長した青年ムスティアも精悍で凛々しくて格好良いです。
治療の為のキスをしているが、いつかは臓器移植をしてノネを殺すことになってしまう。だけど、本当は一緒に生きてほしいと願うムスティアとムスティアの為なら死んでもいい、それが生きている理由だと誇らしく思っているノネの主従関係が切なくも尊いです。でもちゃんとハッピーエンドにはなります。
お互いを想い合う美しい主従とどこか憎めない間男主人公達が織り成す世界観に引き込まれます。是非とも読んでほしいです。
新刊に備えて読み返し
この作品の推しPOINTを厳選するなら2つ!
1、イケショタ攻め!
2、世界観の創り込み!
先ずは1つ目
この作品で出会ったムスティア様は私的NO1のショタ攻め!
No1って言う程ショタ攻めを多く読んだ訳ではないと思うんですが、、、
でもこのムスティア様が間違いなく正真正銘のイケショタである!という事は分かる!のです⸜⸜٩( 'ω' )و //
(※ショタ時に何かしたり…っていう心配要素はないです、一応)
イケショタ王ムスティア様の成長、そして従者ノネとの成育愛がまさに…『尊い』!!!
ワンコでもないし俺様でもない、そんな年下攻めにクラクラきゅんきゅんしちゃったょ(ღˇ◡ˇ*)♡
そして、確立された世界観の中で進むストーリーの創り込みがスゴイ!
あとがきで先生も創作にご苦労された事を吐露されておりましたが、多くの推敲を重ねて下さったからこその世界観への没入を誘っていただける、、、
ありがたい事です!
本当に感謝!
しっかり創り込まれた世界観だからこそ、今も尚シリーズとして続かせる事が出来るし、こんなにも惹き付けられるんですね
創作の才能やその為の努力に敬意しかありません
最初に読んだ時よりも何度も読んでいく内にどんどんこの作品が好きになっている気がします
恐らく当時はファンタジー耐性が高くない私だったので何となく最初は入り込み切れなかった事はあったかと思います
あと、前作(君香~)でのニッケ先生への印象が強かったかも?
でも、次作(常夜の楽園)が出た時に読み返した時にはスッカリこの世界に入り込む事は容易になっており、何ならオライエもガルシェも実在してるんじゃないか⁈位受け入れている自分がいました(←単純www)
それからというものちゃんとすぐ読み返しがしやすい場所での保管に位置変更してはシンの目線でこの世界を旅しております♪
是非、今からでも間に合います!いつでも大丈夫!!
パスポートの要らないこの地図に無い国への、この世界への旅を一緒にしてみませんか?
普段ファンタジー物はあまり読んでこなかったのですが、これはすごい...美しい......
地図にもない空白の国に突撃した主人公。
そこで見たのは幼少期の間に肺疾患で6割近くが亡くなるという現状。
風土病と恐れられ周りから隔離されていた国でした。
主人公のシンは「間男」のポジションで、カップリングとしてはその異質な国で生きる「主従」。
ストーリー展開として本当によくできた作品だと思います。それに全てが美しい。。。
主人公が間男という面白い作品でした。
現代、近未来のようでありつつファンタジー味も感じさせてくれるのが素敵ですね。色々うまい(美味しい&巧い)
●お話巧い
主人公が未知の国を訪れる、そこで主従二人に出会う(これがメインカプ)
その国には特殊な病があって、従者は病の主人のために命を捧げて死のうとしている、というファンタジー感のあるしんどい切ない展開ですが
主人公様は実は他国の偉い人だったのです、科学の力で病の原因がわかり治療して解決というファンタジー&リアリティの綺麗なハピエン
うひょ主人公が美味しい格好良い、巧いなー、と思いました!
●主人公格好良いな
ヒーローって感じ
ちょっと普段はおちゃらけてて一見すごくなさそうだけどみんなが困った時に助けてくれる系ヒーローの香りがするぞ格好いい
自分で自分のこと間男っていうのもいいよね
わかっててやってるのがとてもイイ
●メインカプ?は
真面目な成長王(少年→青年)x献身的美人儚げお兄さん従者(なよ系というか、女性っぽさ強めかも)
どっちも性に奥手
萌というより綺麗な感じかな…ハピエンでよかったってなる感じはあるけど、個人的にメインは主人公萌えかなって
お話が綺麗にまとまってて巧いなーってなったのと、主人公がいいなー間男いいなーってなったので神です。作家性とか作風みたいなものが好きかもしれません。なんか読んでて「この作家さんの作品ってなんか一味違うな好みだな」みたいな…。なんかあるよねそういうの。
Beautiful cover, people struggling in a country where a highly lethal disease is endemic. The resolution of the mystery is easily disappointing.heartwarming tale.
異世界のお話でムスティアが表紙の子で幼き王子、そこに使えるのがノネ。
王国に訪れたのが第三者のシン、この三人を中心にお話が繰り広げられるのですが、視点がグルグル変わるのに加えて、ノネが最初にシンとエッチなシーンを迎えるのでカプ迷子になりました。
冒頭はシンが主人公かと思いましたが、のちに「えっそっちがくっ付くの!?」と驚きました(笑)
後半はムスティアが大きくなっていて更に驚き…。
シンは二人を結ばせるために登場した…にしては、美味しい所は全部持っていくし、結構重要な役目を担っていました。
著者がこの本に込めた意味を考えた時に「シンを中心に、訪れた国の先であらゆるカプを救っていくお話」がテーマだとしたらすごく納得です。
本心はどうかは分かりませんが…。
お話自体はファンタジーに少しBL要素を足した感じで新鮮でした。
改めて、お互いに想いあっている同士のキスって特別なものだよなと認識させられました。
愛欲のキス、治療としてのキス。同じ行為でも互いの心情と表向きの感情はバラバラでちぐはぐ。切ないです。
共依存BLといわれているけれど、今まで読んできた共依存の中でもこちらはダントツ。お互いがいないと本当に命までが危うい関係。
しかも、相手が生きていられるのならば自分の命が尽きようと構わないとさえお互いに思ってしまうほど。しかし死を選ぶのではなく共に生きたいと涙ながらに訴えるシーンはぐっとくるものがありました。
ミステリアスな表紙の瞳に惹かれて購入。
タイトルも素敵。
あらすじレビュー見ないで読んだので、誰と誰がくっつくのか、ハッピーエンドなのかそうじゃないのか分からずにワクワクひやひや(?)で楽しかったです。
表紙の美しい王子がcpの片割れなのでしょうが、なかなか恋愛になりそうにないし、かと言ってショタだったのでエロくなるのは地雷だし、主人公が当て馬ポジションになるなんて思わないじゃないですか。
構成、設定のオリジナリティには唸りました。
ムスティア様が成長して、ちょっと影のありそうな雰囲気ある王子になっていて萌えました。
しかしまさかノネとまだそういう事になってないとは…。
シンはナイスアシストでした。
「キスしてシュガーくん!」が可愛らしい絵柄と甘さ、自分の持ち場で戦う熱量がとても好きだったので、ニッケさんのこの作品をkindle unlimitedにて。
「地図に無い」という言葉には、未知への冒険的なロマン、世界から抹消された残酷さがあって惹かれます。
架空の国でのお話でありつつ、国の分断や病の対処、奴隷制度が扱われているのが現実に起きる可能性が考えられて面白かったです。
だから表紙で黒いマスクだったのかと。
初めは侵略者シン視点だったので、てっきり異国で出会ったノネとのラブストーリーになると思っていました。それなのに国の実情を知っていくと、王ととノネの確固たる関係が切なくて美しくて、他の者が侵食出来る隙はありませんでした。
小さな王と、彼を守るために生きる側近の関係が切なくて美しい。
途中までシンが主人公なのかと思って読んでいました。
それほどにシンはこちらの作品に重要な存在。
オライエという国のことについて情報が増えるたび、すごくハラハラしてしまいました…
一切の外交を絶っていること、蔓延する謎の肺疾患、その抗体を口移ししていること。
ムスティアとノネもただの主従関係ではなかったことがわかると
すごく切なくてこのまま読み進めて悲しい結果になったらどうしようかと思いました。
そんな時、シンの正体が明かされて
あぁ、彼は明るく無鉄砲なだけの旅人ではなかったんだなとなんだか安心(笑)
7年後のふたりがくっつくときも
なんだかんだシンのアシストが有り。
彼は本当にいい仕事をするなと思いました。
以前、ツイッターでよく見かけて気になっていたので読みました。
正直なところ、Lな場面にたどり着くまでが長くてw
子どもの難病、鎖国している国の外交について…ムスティア、ノネ、シンを通して描かれますが、はい、それでどうなるんでしょうか?という感じで…状況説明が長く、リアリティのないどこかの国のお話を淡々と聞かされている気分になりました。
見どころと言えば、ノネが色っぽいところですかね。
シンがちょいと手を出しますが、ノネはムスティア命ですから。
ムスティアが成長してかっこよくなっていたのはよかった。
ムスティアとノネが進展なかったけど、シンのわかりやすい横やりでくっついてよかった。
この2人のいちゃいちゃをもっと見たかったです。
人生で両の手に持てる物には限りがある
だから大切なものを選ぶのだ
譲れぬものを決めるのだ
映画を観ているかのような、アレです
いつもネタバレレビューばかり書いていますが、この本はネタバレせずに読んでほしい…
主人公はだれ?シンとノネがくっつくの?ムスティアさま(表紙の少年)はどうなる??などラブな面でも最期までわからず、、ですが、メインストーリー(ムスティアたちの国がどうなっていくのか)はそれ以上に濃いです
でも、だからといって恋愛模様が簡単にされているわけでもなく、この短い一冊でよくこれだけ描けたなあ!と思います
とにかく、読んでください!
最近続編が出たので、久しく読み返していなかった本作を読み返してみました。
多くの続編がそうである様に。本作の感動を上回る事が出来なかった様な気がします。
作者によると、これは3部作になるそうですが、やはり物語の発端である本作が特別で。
もちろん次回作にも期待していますが、これを超えられるのかどうか。
最初はとても驚いたのです。物語の主人公であるかの様に見えた、シンは、ストーリーテラーというか。本作を通して成長するとはいえ、恋人たちを見守る役柄であるということ。
彼にももちろん、いずれ大切な恋人になるであろう従者、リアンドロスがいるのですが、物語の主軸であるムスティア様とその従者であるノネとの、それこそ命を賭した恋にとっては間男というか当て馬の役割でしか無いからです。そんな主人公いますか⁈ っていう。この新しさには当初、本っ当〜に驚かされました。
全ての隣国から遮断され、『地図にない国』。その小国であるオライエの秘密。
外界から入国したら最期。国外に出る事は許されない。それはこの国の風土病、罹れば幼くして命を失なう肺病のせいだった。この病の為に父王を亡くし、母を亡くし、兄弟を幼ない頃に亡くして。それでも独り健気にこの国を守ると決意した少年王・ムスティア様。
発行された時とは違い、コロナ禍に喘ぐ2020年に読むのとでは、また違った心持ちになると思います。かの感染症は出現した当初、2週間足らずで人々の命を奪い去り、重篤者を増やし、我々の世界を一変させたのだから。世界中でロックダウンを起こした事を鑑みれば、閉ざされた小国というオライエの事をあながちファンタジーだとも思え無いのです。
物語の初め、謎であった病原体の抗体を保つ少年たちをドナーとして売買し、その沢山の命を奪ってしまっていた事。そんな中で出逢ったムスティア様と、いずれ命を奪われる事と覚悟して生きている従者のノネ。病で苦しむムスティア様に口移しで抗体を注ぐノネの姿は、ミケランジェロのピエタ像の様に美しくて哀しい。そんな2人を間近で見つめるシンは、2人を救けたいと心から願っているから、行動します。思い出しただけでも号泣必至。
互いに愛し合っているからこそ。自分が生きる事は、相手を死なせる事。
命に上下は無いものの、ノネはこの国を統べるムスティア様こそ生きる価値があると願い、ムスティア様も子供ながらに、国の為に、自分が生きる為に。愛するノネを死なせるしか無いと自分の無力さに苦しんでいる。ムスティア様が、眠っているノネの手を握って自分の手の小ささに嘆く様子がいじらしくて泣けます。
そんな2人が2人で生きられる世界にしたい。シンの強い願いもまた、彼自身を成長させる一助と成って行く。
7年後の再会も素晴らしい。成長して、ノネより背も高く男らしいムスティア様が、7年間もの間、ノネに手を出していないという初心さを見かねて。シンが7年ぶりに間男ぶりを発揮するのがまた。ニクい!
描き下ろしの甘さも含めて、完璧なんです。
これは、この世界の何処か、『地図にない国』の何処かで。
きっと今も紡がれている『小さな国の 愛の話』
そんな風に思えて来るのです。
世界から閉ざされた国の少年王ムスティア。従者のノネ。
そこへ、侵入したシン。
子どもの致死率の高い肺の病のせいで、衰退していく国。
設定がすごい!
悲しすぎるし、絶望しかないのに、それでもあがいて一緒に生きたいと思う気持ち。
自分を救ってくれた王になら、命を捧げることも厭わない気持ち。
この2人の間には割って入る余地はないのに、シンとノネの関係もあり、色々な方向に転がりそうで、先が読めない。
壮大で後味のいい作品です。
程よくエロさもあり、なんと言っても、ノネが美しい!!!ムスティアが自分の予想より、凛々しく成長しているのには驚きましたが、2人こHも見られ満足な一冊でした。
映画みたいなお話
ストーリーがすごく良くて、絵も繊細でとても美しくてキレイな一冊でした
設定がファンタジーでどんなオチになるのかと気になりながら、ちゃんとBL要素もあって、けどそれも切なくて新鮮だなと思いました
表紙が魅力的で気になってたのですが、あらすじからはあまりそそられなかったというのが正直なところですがそのあたりは良い意味で裏切られました
誰も不幸にならない、けど簡単な終わり方じゃないところが好きでした
シンの本心が最後まで読めないのが逆に良かった
地図にない国に足を踏み入れた冒険家のシンが出会ったオライエ家当主・ムスティアと従者のノネの話。てっきりシンとノネがくっつくのかと思っていたので、斬新でした。
ムスティア(ショタ)がかわいすぎました。立派に成長し、ノネとやっとのことで想いが通じて良かったです。静まるまでじっと待とうとしていたノネもかわいすぎる。
最初から最後までシンのキャラが良すぎて、この作品になくてはならない存在でした。
リアンドロスからの手紙や、マリーメイの話も良かったです。リアンドロスのエピソードがもっと見たい!絵が綺麗でした。
いい意味で予想を裏切られた作品でした!
主人公がカップルにならない作品は初めてかもしれません。
とはいえ、物語自体は主人公を中心として展開するし、主人公と受けとの絡みもあります。
やや引っかかる部分はありますがファンタジーな世界観と次々に展開されていくストーリー、ちょっとした伏線もありとても楽しく読み切りました。
かなり人を選ぶとは思いますが、地雷がなくファンタジーBLがすきな方にはおすすめしたいです。
明らかに前半で主人公の立ち位置を見誤ってしまいました。
そのせいでしばらくモヤモヤやきもきする気持ちで読み進める羽目になってしまって、途中でこちらのページに攻受を確認しに来てしまいました。
地図にない国。国はあるのに空白になっている場所、という発想は面白くて、主人公の冒険者・シンがどのように絡んでいくのだろう、と楽しみに読んでいましたが…。
シンが攻めとして受けはムスティアルートだな、と思った数ページ後にノネに心奪われるシン。
シン×ノネと思って読んだ数ページ。主従関係の裏の複雑な感情を知る。こ、これはまさかの主人公当て馬ルートからのシン×ほだされノネ…、などと思っていたら怒涛の展開になって、この作品はBLとして読まない方が純粋にストーリーを楽しめるのかもしれない、と思いました。
シンは物語になくてはならない存在なのですが、あくまでストーリーテラーとして傍観者の位置にいた方が、主君への美しい自己犠牲愛と大切な人の命と引き換えに生きることへの葛藤に集中できたのかもしれません。
その辺りの場面はとても美しく切なく描かれていたので、わたしの中にシンの絡み方を心配をする気持ちさえなければもっと素直に感動できたのにと思うと、先にこちらを見なかったことが悔やまれます。
それと蛇足ですが、それまでの話だと肺を移植する→ドナーは死ぬという流れだったので、ノネの手術跡が気になったついでに、生体肺移植について調べてしまいました。移植する患者さんが小柄な場合、大人ひとりの移植分で大丈夫だそうです。肺は再生しないのでドナーの肺活量は減りますが、生活には支障ない、とありました。
ノネの希望通りムスティアの体の一部になることができて、ムスティアの希望通りノネと一緒に生きていくことのできる医療の進歩に感謝ですね。
同じ手術跡が目に見えるふたりの絆のように感じられました。
絵も綺麗ですし、ストーリーも斬新に感じたんですが、色々と違和感というかあと一歩の所で作品に入り込めない障害がありました。まず表紙を見てこの目の醒めるような美しいブルーの瞳を持つ彼が受けだと思った人が多いのではないでしょうか。その予想は大きく裏切られ、物語の中盤まで受けどころかストーリーの蚊帳の外という感じでした。表紙を一見しただけで勝手に受けだと思った自分が悪いのですが、攻め受けはともかく表紙を飾っておいて主人公または準主人公感すらないということに、ずっと違和感を引きずる羽目になりました。主人公は攻めムスティア(表紙)でも受けノネでもなく第三者で異国から入ってきたシン。表紙とのギャップが大き過ぎます。第三者目線で進むのも構成としてありだとは思いますが、その場合攻め受けのどちらかに好意を寄せているからこそ背徳感なりを感じて楽しめるのであって、シンはノネに手を出しますがそこから恋愛に発展することもないのでただただ第三者が好奇心から手を出しているだけに思えてシン×ノネに萌える余地がありませんでした(本番まではしません)。
そしてムスティアとノネの関係も不完全燃焼に感じました。ムスティアが幼い頃はノネが欲を我慢していて治療行為としてのキスのみの関係なのですが、どうしてもノネ×ムスティアに見えてしまうわけです。それが開国して諸外国の医療のおかげで病気も治り、急に何年後かのムスティアがぐんと成長した所に場面展開し、ムスティア×ノネになるんです。この急激な変化についていけないというか、確かにイケメンに成長したムスティアは十分攻めに見えるけれども、もう少しこの間の2人の関係性の変遷を読みたかったなと思いました。やっぱりシン目線で描くよりも、最初からノネかムスティアの目線で良かったのでは?と思わざるを得ませんでした。シンはキーパーソン的立ち位置での登場で十分だった気がします。シンをノネに手を出させたことに意味がなかったようにも思います。また、ムスティアとノネの関係性の重厚さと、シンの軽さやギャグ要員としての立ち位置にあまりにも温度差があるようにも感じました。このストーリーなら笑えるポイントをもっと控えた方が世界観に深く入り込めるのではないかと思いました。
よく作り込まれた魅了ある世界観でとてもワクワクしました。
ファンタジーBL良いなぁ。もっと増えて欲しい!
世界観、設定、規模を考えるとよくここまで綺麗に一冊でまとまったなと感心します。
ちょっと変わってるのが、この本の主人公がCPの二人ではなくシンと言う明朗闊達な青年だというところでしょうか。
シンが魅力的すぎて?ちょっとカップリング的にヤキモキする感がありましたが、ムスティアのショタからのスパダリ成長ぶりと美人受けノネのCP良かったです。
鯛野さんの描く受けちゃん、敏感すぎじゃないですか?今回も読んでるこっちが鼻血ものの悶えぶりです。良い!
素晴らしい世界観と、まだパートナーを見つけていないシンという素晴らしいキャラがいるので、続編が読みたくなる一冊でした。
「君香シャーレ」で知った作家様なので、何となく勝手に「可愛い絵柄で変人を描く作家さん」とインプットされてしまっていましたが、本作は完全に真逆と言っていいような正統派のラブストーリーでした。
カップリングも、まだ半ズボンが似合う年齢の王子と美人の従者、というヘンタイのヘの字もない正統派カプ。(エッチなことをするのもちゃんと大きくなってから^^)
そんな王道設定の中で他とは少し変わっていて面白いなと思ったのは、お話が〔シン〕という第三者の視点で進んでいく事でしょうか。
さて、中身ですが・・・
2話目(起・承)まではすごく好きなお話の盛り上げ方だったのですが、3話目(転)以降の展開があまりにも都合のいい展開続きで、盛り上がった気持ちがみるみる空気が抜けるように萎んでしまったなぁと思います。
いくらなんでも飛び道具(ご都合展開)に頼りすぎではないかと思うのです。
一度入ったら未来永劫出られないはずの国から知恵を捻るまでもなくあっさり出られて、長きに渡って国民を蝕んでいた原因不明の疫病は一歩外へ出ればさくっと解決。
え〜〜〜(´◦_◦`)と思いました。
ファンタジーに未来を変えてくれる救世主は付き物ですが、救世主がその世界で奮闘するから読み物として成立すると思うんです。
もしくは、凡人脳には思いもつかないような方法を見せてもらえるとか。
そういう「そうくるか…!」といったものがこのお話には何もなかった。
それならばシンプルに関係性萌えとかシチュ萌えとかを楽しんで満足するようなBLらしいBLの方が良かったなぁと思います。
近刊の2冊はすごく好みだったのですが、本作は面白いと思えずでした。
レンタで借りたのですが、特典ページが盛りだくさん&充実していました!
【電子】レンタ版:修正-(描かれていない)、カバー下なし、裏表紙なし、電子限定特典(4p)+紙版初回封入ペーパー(1p)+レンタ限定ペーパー(1p)付き
初読みの作家さんですがとても面白かったです。
ジ○リ作品を読んでいるようなファンタジーと、どこの国とも、いつの時代とも言えない感じが独特で気楽にBLを読むつもりでいた私でしたが一気に作品のなかに引き込まれました。
しかも、カップリングとか、初めてとかをいい意味で裏切られましたね。ネタバレと明記しつつも、そこだけは書かないほうが良い気がするので、詳しくは書けませんが、最終的には良かった良かったと思える作品です。
ショタと明記されているムスティア様ですが、ショタが地雷な方も、その辺はそんなに気にならないのでは?と思います。
個人的な話ですが、作者さんの前作『君香シャーレ』が好きすぎて、こちらの本はそれとかなり雰囲気違う感じだったので発売からしばらく放置していたのです。表紙のイメージでなんか耽美で難解な作品だと思い、前作の衝撃やら感動やらが薄れるような気がして。
でも全然杞憂でした。そういえば前作も、表紙の耽美っぽい雰囲気とかけ離れたオモロイ内容だったんでした。「なんか鯛野ニッケさん作品に求めるものがない気がする」などと邪推して敬遠したりせず、さっさと読めばよかったと後悔。
というわけで、いろいろと引っかかる部分はあれど、それを補って余りある萌が楽しめる素敵な作品でした。
内容はファンタジー。見たことのない国を訪れるのが何より好きな主人公が、地図にない、どことも国交を開いていない架空の国に潜入する話です。その国には謎の病が蔓延していて、潜入直後に捕らえられた主人公は、その病に侵された王子とその従者と出会います。
ショタで尊大な口調の王子と、まつ毛ビッシビシの超絶美青年な従者、その2人が繰り広げる治療のためのキスシーンがエロく切なく美しく、きゅんきゅんしました。王子を崇愛している従者が、治療のはずのキスのあとに欲情してしまい、それを主人公に見つかっていたずらされる展開にも萌え萌え。
ショタっ子を含め、三つ巴の展開ですが、誰と誰が結ばれ、どういう結末を迎えるかには触れないでおきます。まあ受け攻め情報には書かれてあるんですけれど。
引っかかった部分は、主人公の正体を考えると、この国の状況を最初からわかっていてもおかしくないはずで、それがちょっと謎でした。あと、誰と誰がくっついたか、その結果にはとても萌えたのですが、それと同時になぜこの2人がくっつく? とも思ってしまいました。あぶれたキャラがカップリングの一端になるものとばかり思っていました。
それはさておいても、個人的には神です、超神です。あぶれたキャラがスピンオフで続編も読んでみたいと思いました。お相手候補もちゃんといましたので!
……といっても、これを読まれている現状、少なくともカップリングはネタバレしてるのかなぁ……
私は作者買いしたので、全く前情報無しに読んだのですが、それはもうドキドキしながら読みましたよ!
シリアスと散りばめられるギャグと、そして芳るエロスv
どれもバランスよく、テンポよく、気持ちよく最後まで読破。
ギャグなのかファンタジーなのかシリアスなのかわからないまま、溢れる切なさにキュンvとさせられました。
キャラクターも、脇キャラ含めて愛すべき人々vvv
結局、ラブストーリーで、BL王道で、面白かったvvv……と収まる!
鯛野さんは鯛野色を持っている作家さんなので、今後も期待!
美しい表紙に惹かれて、ちるちるのインタビューで絵柄の綺麗さと「主従関係ってクソ萌えるよね!?」に激しく同意したので購入しました。
インタビューの通りに萌えどころは沢山あるのですよ。王子ムスティアの可愛らしさと大人びた言葉づかいとのギャップとか、従であるノネの献身、治療行為のキスと本当のキスとか、設定はとても素敵です。背景や衣装も異国の雰囲気が出ていて美しい。だけど語り手であるシンのキャラが浮いてしまって、折角の世界観に浸りきれませんでした。なんていうかシンがとっても現代っ子なんですよ!【謎多き国】というシリアスな物語の中で、シンの存在が清涼剤になっているのだけど、全体がそのコミカルなキャラに引きずられてしまった感があります。
シンが”王子への治療行為のキスで欲情したノネの身体”を慰めたりと深く係わっているのなら、いっそシンがノネを本気で好きになってくれたらよかったなぁ。そうじゃないなら本当に傍観者としてシリアスに物語の語り手に徹していた方が、3人の関係性により萌えられたと思います。ファンタジーはその世界観にどっぷりと浸かりたいのです!
シンとノネとムスティアという三人が主な登場人物です。
世界地図で今なお空白になっている地域に降り立った侵入者シンが主人公で、謎めいたオライエという国やそこにいる人々の様子が描かれます。
このシンがところどころ浮ついた調子で描かれるところがいまいち好きになれませんでした。
でも結局、このシンが侵入者としてオライエの実情を知り、死を待つしかないムスティアを救い、不器用きわまりないムスティアとノネの火付け役として役目を果たすにはこのくらいじゃないとダメなのかしらとも思ったり。でもやっぱりこのわざとらしい軽薄さみたいなのが鼻につくというか。
シンに乳首ネタ暴露されてそれがきっかけで二人の仲が進むとかじゃなくて、自力で進展して欲しかったなぁと。二人の仲なんだからさ、そこまでシンの手助けがないとダメなの?と。
ショタが地雷なので小さいままこのまま何かおっぱじめたらどうしよう……と思っていたら、立派に成長されてホッとしました。私は成長後のほうが断然いいです。
医療行為としてのキス、そして医療行為ではない意味を持った初めてのキスの部分は良かったです。
すっごくよかったです…!
鯛野先生商業は未読でしたが、
綺麗でわかりやすいタッチと話のテンポも良くて、
今後は作家買いさせて頂きます!(o´∀`o)
何の前情報も入れずに読みました。
ミステリアスな表紙と相まって、
最初は誰が受けで誰が攻めなのかわからず、
もっといえば少年漫画のような
異国ファンタジーもの。
サ◯デー掲載のマ◯とかお好きな方にはよさそうです!
でもしっかりBL要素もあるのでご安心を!笑
電子書籍で購入しましたが、
この作品はあまり修正が気にならないというか、
直接的な描写がないのでそもそも修正がいらないくらいです。
それでも受けちゃんの色気はすさまじくて
物足りなさは全然無いのです!
そういう意味では電子書籍派の方にもオススメです!
でてくる登場人物、すべてが愛しいです^^
中でも、幼少期ムスティア様の可愛さといったら…
ショタは興味なかったですが、目覚めそうなくらい可愛いです。
あまり前情報をいれずに読んでほしい作品です。
ファンタジーは結構好きなので期待しつつ購入しましたが、期待裏切られなくて良かった〜!
シン・ムスティア・ノネの3人のうち、誰が攻めで誰が受けなのか分からなかったんですが、シン(ノネと少し絡みあり)はムスティアとノネを見守るような立ち位置です。
病気のムスティアを生かすためだけに連れて来られたノネ。
ノネが持ってる抗体をキスによりムスティアに移すんだけどそれには限界があり、最終的にはムスティアに移植=ノネの死。
お互いを大切に思ってるのに、どうしようもできない辛すぎる状態が切なすぎました。
八方ふさがりな状況は、意外な所からアッサリ(?)と解決。
そして7年後の成長したムスティアですよ!
くぁー、あの美少年がイケメンに成長しちゃって!!
そしてシンが導火線に火をつけて、ムスティアとノネの初めての気持ちがこもったキス。
もう…キュンキュンきました…。
イケメンに成長したムスティアですがノネの見た目は髪を切ったぐらいで変わらずの美人のまま。
見た目では年の差があるように見えないんだけど、一体何歳差CPなんだろう…。
少々突っ込み所があるんですが、とても美しい物語でした。
残念だったのは3点
1. チートな主人公?というか狂言回し、放蕩ドラ王子・シンのキャラクターがあまり好きになれなかったです
ろくな教育受けてない一般国民が国政を解さないのは当然だと思うよ
2 . 原因が検査ですぐ分かるなんて―
国境の壁なんか建造する金があるんならすぐ助けられたよー
何で医療先進国の諸外国は戦前のハンセン病隔離策みたいなことしたんですかね?
3. 個人的好みなんですが、ラストは成長しすぎてちょっと残念、もうちょい美少年感残っててほしかったなw
「ちっちゃい身体で小賢しく偉そうなところがかわいかったのに
すっかりふつうに男性になっててめっちゃ詐欺だと思います(メイド長・マリーメイ談)」にめっちゃ同意
また受けの美人はちっとも老けないので、最後二人は同い年くらいに見えます
というわけで思いを遂げるのは大人になってからなので「ショタ攻め」ではなかったです
以上3つさえクリアしてくれれば萌萌でした
ムスティア様はとにかくかっこいい、理想の攻めショタです
それに童話みたい。河井英槻さんの『王子と乞食』とかがお好きならきっとお好きですよ
発売前から、気になっていた表紙の作品。調べてみたら、気になっている作者さん(未読)。好物のファンタジー、しかも年下ちびっこ君主の主従もの。おお、いいではないか……!とワクワクして読み始めたら……、何だろう。思ったほど萌えませんでした。期待値が高すぎたのもあると思いますが、原因は割とハッキリしているかも。
まず、思ったより絵柄があっさりしていました。筆圧高めの重量感ある絵柄が好き、かつ、ファンタジーには画面的な説得力を求めてしまうので、その時点でややガッカリしたことは否めません。
物語のキモとなる、医療行為としてのキス。病そのものの設定も含め、これはものすごくときめきました。設定としてはかなり辛いもので、舞台となる国では、文字通り社会の病巣となっている風土病。医療的にはツッコミどころありまくりですが、ドラマとしては萌えるからこの際、それはいい。問題はそれ以外の部分、というより、物語の構造の問題かな……。
ストーリーは、カップリング的には間男になる、謎の不法入国者・シンを中心に進みます。このシンが何というか実に飄々とした不思議なヤツで、軽いけれども憎めない。そして正体も掴めない。それはいい。それはいいんです。でもね、結局、最後の最後まで、シンが全部解決してないか!?見返りなしで!!!いや、兄上は得たのかもしれないけどね!?
そのシンを動かしたのが、ムスティアとノネの間の純愛と献身と悲壮な覚悟だということは認めますが、それにしてもねー、異邦人(トリックスター)に丸投げで、全部解決って!いや、ここまでは、外の世界の医療水準を知らないし、内側から開国する手段もないから、まだ仕方ないのかもしれない。2人の責任ではない。でもね、結局7年後。まだ出来上がっておらず、そこまで背中押してもらわんとならんのかい!と、思わず叫んだのは、私だけではないと思いたい……。
何だろう。それはものすごく美しいんですけれども、文字通り閉ざされた世界で悲劇に酔い、歩み出すことを知らなかった2人。結局あなたたちは、外的な要因がないと、前には踏み出せないの?と最後の最後でイラついてしまったのが敗因ですね。
本人大して気にしてなさそうだけど(それどころか、ようやくくっついて良かった良かった!と思ってそうだけど)、このままではシンが浮かばれないので、作者さん、是非とも何とかしてあげてください。
ちるちるさんのインタビューを読んだ時は攻め受けも分からず、どんな展開になるんだろうと読んでいたのですが、世界観に一気に引き込まれて、ファンタジー作品としてとても完成度が高いと思いました。
事前情報なしに読んだ方が展開が楽しめると思います。
印象的な表紙に始まり、キャラクターがとても魅力的で、純愛で健気な皇子様と従者に、軽いけれど情に熱い間男・シンが良いスパイスになっています。
シンの目線から描かれていたのが肝で、読者も一緒になって2人を見守るような目線になれたのだと思います。
お互いがお互い大切なものを想い合う気持ちが健気で切なくて優くて、温かい気持ちになれます。
鯛野ニッケさんの「君香シャーレ」がツボだったので、
今作も単話配信の時から気になっていました。
コミックス化されてうれしい。
待っててよかったです。
てっきり異人の旅人シンのラブストーリーかと
思っていたんですが、
シンはいわゆる語り部で、
表紙の少年王ムスティアと従者ノネの
主従愛→純愛の美しいお話でした。
読後は、1本の映画を見終わったような気分になれます。
ムスティアが見た目は子どもなのに、
口調は大人というか王らしいのが
萌えました。
シンも、オライエにいるときは
くだけた話し方でお調子者っぽいのに、
自国のガルシェに帰ったときは、
一気に王子っぽくなってときめく///
相手のために死にたいという愛が、
ふたりで一緒に生きたいという未来に変わって
本当によかったです。
ムスティアとノネの相思相愛っぷりがすごくて
胸が熱くなりました。
7年後、大人になったムスティアがこれまたイケメンで
ノネとシンの過去の関係を知った時の顔が
最高です。
7年前も、7年後も、一番の功労者はシンだなぁ。
ふたりを助けたりちょっかい出したりしてる
そんなシンの気になるお相手は
従者リアです。
シンがオライエに来たばかりの頃、
国に残してきた人がいる、と言ってましたが
それってリアのことだよね!?
家族とか国民のことじゃないよね!?
是非ともスピンオフを希望します。
電子単話で読んでた時は、カップリングもわからないし、すべてのことが謎で続きが気になって仕方ありませんでした。
最後まで一気読みできるのがうらやましいです。
設定も展開も秀逸なファンタジー+命もかけた使命と愛を一冊にまとめてる作者さんの力量がすごい!
地図で空白になっている閉ざされた国に、放浪好きのシンが侵入する。
その国は原因不明の肺病で子供がどんどん死んでいくので、他国によって城砦を築かれ、誰も外に出られないよう隔離されているのだった。
他国と交流がないため文明は一時代前のように遅れていて、シンは最後の王族ムスティアに「外の知識をこの国のために活かして欲しい」と召しかかえられる。
ムスティアはまだ子供なのに、父と兄達を亡くし、自分自身も病に侵されていても、国を未来につなげるための責任を背負っていて大人びて見える。
ムスティアの傍らにいるのは儚げな従者のノア。でもノアはただの従者ではない。
その国では一定の年齢まで生き抜くと抗体ができるので、大人から子供へ口から抗体をうつす。病気を治す最後の手段が肺移植で、臓器を取るために抗体のある人間が売買されていて、ノアはムスティアのために買われた臓器提供者…
邪魔者として育てられたノアにとってムスティアは唯一手を差し伸べてくれた人で、ムスティアにとっても父や兄達が死んでもずっと側にいてくれたノアは支えで、お互いにとって代わりなんかいない唯一無二な存在。
国のために生きなくてはいけない、そのためにはノアの命を犠牲にしなくてはいけないかもしれない、子供が背負うには重たすぎる責任に胸が痛い。
そして自分の全てをムスティアに捧げようとしているノアの健気さといったら!
抗体をうつすための口づけなのに、すべての愛情を交歓しているような尊さを感じます。
この物語の語り手は侵入者のシンです。登場人物の中で読者の目線に一番近い、観察する立場から語られることで、国の行き詰った状態に驚き、ムスティアとノアの主従愛に胸をうたれるのです。
といっても、シンはふざけた明るさがあって、そのコミカルさがシリアスな話の心地よい息抜きになってますが、が、が…
ムスティアへの抗体うつしで興奮したノアを鎮めるため、エッチなお手伝いをしてます。ムスティアに欲望を抱いてしまう罪悪感と、シンの手によって快感を得る背徳感を持ちながら身を任せるノア…
(連載読んでる時はここでカップリングがわからなくなりました)
もろもろの問題はあることによって爽快に解決していきます。
そしてムスティアはノアの背を追い越し逞しい青年に成長しますが、シンにノアとの昔のことを匂わされ…
子供の時はノアの手を覆うこともできない自分の手の小ささを嘆いていたムスティアが、今度はノアを簡単に抑えつけられる力のある手を持て余している。嫉妬と、欲望を抑えようとする葛藤と、主人としてあろうとする気高さ!
そんなムスティアに涙ながらに気持ちを吐き出すノア!
クライマックスは最高です♪いままで何度も何度も口づけなんてしてきてるのに、互いへの想いを伝えあって初めてのキス!
ムスティアによって悶えさせられているノアは、シンとなにかあったとは思えないくらい初々しくて綺麗です。
初めて書影を見た時は、ムスティア一人の表紙に驚きましたが、一冊通して読むと、シンの目線で語られていても、物語を支えているのはムスティアの強い想いで、吸い込まれそうな青い瞳は、この物語の象徴のように思えます。
「綺麗な表紙だな〜」と思って、自分としては珍しく前評判を全く見ずに気がついたらポチっていた作品。
読み終わってから気がついたのですが、鯛野さんの作品だったんですね!この作家さんの「君香シャーレ」もドンピシャでしたが、今作も良かった〜〜!
あらすじは他の方が書いていらっしゃるので全体的な感想を…
まず構成が面白い。これ、最初から最後まで、いわば間男であるシン視点なんですよね。
なので、序盤は(え?これは一体誰が攻めで誰が受けであれあれあれ?)と混乱しましたw
自分としては、もしこれがノネ(受)視点だったりしたら、ただの健気受けが翻弄される系の普通の話になっていたと思うので、このシン(間男)視点というのが斬新ですごく面白かった。
シンは本当にいい仕事してるんですよ。BL界における間男どもはシンを見習ってほしい。
あ、構成も面白いと思いましたが、お話自体ももちろんとても良かったです。いわゆる架空世界のお話ですので、ファンタジーになるんですかね?
ファンタジーですが、設定にわかりづらいところもなく世界観も練られていて入り込みやすかったです。
主要CPはムスティア(攻・表紙の少年王・序盤は完全にショタ)とノネ(受・ムスティアの従者)です。
お触り程度ですがシン(間男)とノネ(受)の絡みが数回あるのでそこら辺が地雷の人がいるかな?
でもこのノネとシンの絡みもなかなかにエロい。敏感体質の受けって良いですよね!
あと個人的に長髪の受けは苦手だったので、成長したムスティアとノネの初めての絡みのときに、ノネがバッサリ髪の毛を切っていてくれて良かった〜!ここが長髪のままだったらまた評価が違ったと思いますw
この主要CPの2人も良かったですが、シンとリアンドロスのスピンオフを切に願います!w
ちるちるさんの作家インタビューでお見掛けして、面白そうだなと思って購入。内容はすでに書いてくださっているので感想を。
地図にも載っていない小国・オライエが舞台。
その国では風土病が蔓延しており小さい子どもたちが死んでいく、という「死にゆく国」でもある。
その国の、若き王・ムスティアと、彼に仕える従者・ノアのお話。
なんですが、このお話の面白いところは主要CPの二人の視点ではなく、この国に訪れた他国のシンである、という所。
国に蔓延する病のため、隣国から高い壁をつくられ、他国とのやりとりもままならない。
子どもたちを、そして国を守りたいと思うムスティア。
けれど自身も病に侵された身体を持つ。
オライエの蔓延する病はいったい何なのか。
病を克服するにはどうしたらいいのか。
という所を軸に、ムスティアとノア、そしてシンをはじめとする部下たちが奮闘するお話。
ムスティアの病を一時的にでも抑えるために必要なのがノアの持つ抗体。
ゆえに彼らは唇を重ねるのだけれどそれはあくまで治療目的。
ムスティアくん、思いっきり子どもなんで、ビジュアル的にちょいショタが入ってます。いや、攻めだとショタって言わないのかなあ…。
でも、子ども相手に性的興奮を覚えるというのが個人的に地雷なので大丈夫かな、と思って読み進めましたが、全然大丈夫でした。
ノアが、本当にムスティアを愛しているから。
そして、性的に興奮していることに対して懺悔の心を持っているから。
かな、と。
子どもが犠牲になる病。
その病の進行を抑えるために、「ドナー」と称して子どもが売買の対象になっていること。
シリアスなストーリーではあるのですが、シンという男性がいい意味で緩衝材になっている。
快楽主義の、楽観主義者。だから。
彼のバックボーンはややご都合主義的なところはあれど、彼の存在があったからこそ風土病が壊滅できたわけで、GJでした。
大人になったムスティアのビジュアルが超イケメン。
で、こちらもまた麗しいビジュアルを持つノア。
この二人の絡みはどれだけきれいなんだろうと思ったらなかなかくっついていない様子なのも良かった。
ムスティアにしろ、ノアにしろ、ピュアすぎたんだな。
シンは最後まで「シン」でした。
シンと彼の従者のリアンドロスとの関係も気になる…。ぜひとも彼らのスピンオフを描いていただきたいと思いました。
シンという第三者目線でのストーリーで、斬新な切り口からの読ませ方でしたが、惜しいと思ったのが、ムスティアとノアの過去の話がさらっと流されていたこと。
孤独であり続けた彼らが、唯一無二の存在へとなっていった過程がもう少し盛り込まれていたら、もっと良かった気がします。
けれどきれいな絵柄に斬新な設定と魅せ方で、ぐっと引き込まれた作品でした。
ファンタジー読み慣れてないのでレビューに粗があったらすみません(;´Д`A
でも下手は下手なりに伝えたい。
すごく良かった!!!
外交を断絶し、時代ごと世の中から置き忘れられた世界観。
原因不明のまま蔓延する風土病。
一国の運命を背負う小さな背中。
主人と従者が唇を介して命のやり取り。etc.
細かく創られたファンタジーですが詰め込み過ぎてなくてシンプル。
読みやすくて難なく世界観に入り込めました(﹡´◡`﹡ )
国交を断絶し高い壁にグルリと囲まれた小国。
ハイテクな現代から忘れ去られたように、何百年も前のような文化で暮らしてます。
お話はその国に入り込んだ異分子である冒険家・シン視点で進みます。
攻め・ムスティアは幼いながらも一国を背負う主。
志高く国を再建しようと前向きに生きていますが、体は病に蝕まれていて…。
その病の症状を緩和させる「抗体持ち」と呼ばれる人がいて
従者のノネはその役割を担っています。
抗体の受け渡し方は『口移し』(ФωФ)‼︎
発作が起こると深く深くキスをするのですよー!///
イケメンショタと美人のキス!!ふぁぁぁぁ///
…とはいえ、それはあくまで治療行為。
それ以外の意味を持たないのを理解しつつ、
ノネはキスをするたび恋心が疼いてしまうのが切ないです。
そんな熱を孕んだ体を慰めるのが、場面を目撃してしまったシン。
攻めはムスティアですが2回ほどシン×ノネの行為があります(未挿入)
これがまーエロい。
主に叶わぬ想いを寄せながら、間男の愛撫に震える美人受けなのですよ。
間男であるシンは、ムスティアの名を呼びながら悶えるノネを気持ちよくさせてるんですよ。
主従以上の関係はないから裏切ってはないけど、妙な背徳感が色っぽい(^//^)
ムスティアとノネの関係は残酷なものでした。
言葉の通りのまま「命を捧げる」間柄。
ムスティアの病を完治させることはノネの死を意味し、
ノネを生き残そうとすればムスティアはどんどん病に冒される。
抗体の口移しはその場かぎりの凌ぎでしかなく。
互いに相手を想い生き残そうとする姿。
言い方が悪いかもしれませんが、儚く美しく涙腺が緩みました(;ω;)
ムスティアが生き残るのか、
ノネが生き残るのか、
ギリギリの選択を救ったのはーーー。
ドンデン返しは、個人的にすごくビックリした!
ヒーローだった!!!
そんなこんなで(ボカす)ショタから成長した7年後。
大人になったムスティアとノネが治療ではなく初めての『愛欲を示すキス』
めっちゃ萌えた〜〜〜!!!!(;///;)
キスだけに何ページかけるの?ってぐらいじっくりじっくり…。堪らん。
当たり前だけど通じ合った恋人のキスは格別ですね♪
ああ…良かった。すごく良かった。
そしてとてもとても気になる別CP(未満)の従者・リアンドロスさん。
登場シーンは少ないけれど、主への献身さと健気さ垣間見て萌える!
これスピンあるよね?あるよね?あると信じたい。
リアンドロスさんを全力で応援する!!
この本が気になる方は紙本帯付きオススメします。
帯にはパスコードが付いていて特典漫画がDL出来ます。
7Pのショートストーリーなのでお見逃しなく…!
シンとノネの秘密の逢瀬,リアンドロスの気持ち。
切なキュンキュンで最高でした(∩;///;∩)