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「どうやらあいつは女の服を着ていると俺に抵抗できない」
udagawachou de matteteyo
初めて読んだのが2014年頃だったのかな…その時に「萌」評価していてもはや変更できません。多分百瀬の髪が鬱陶しかったせい。
思い立って今読んでみて…「神」じゃん。
10年以上経っても衝撃的。
最初の女装はGFの遊び半分。でもその時に見知らぬ男に見破られず、それどころか「かーいーね」と言われて、何かの扉が開くわけです。
その「何か」を解放させる渇望が、渋谷で女装で佇む、という行為に駆り立てる。
これ、百瀬に見つからなくても、誰かが暴いたでしょうね。
その「誰か」がクラスメイトだったから、日々顔を合わせる人物だったから、何もかも加速していった…のかな。
本能的な怖れ、みたいなものは女性にとってはよくわかる感覚。
自分より体の大きな百瀬に迫ってこられて、こわい。
でもその百瀬が自分を好きだ、かわいい、と言ってくることにゾクゾクしてくる感じ。
2人ともモダモダしつつも、結局は後戻りできない場所に踏み込んでいく…そんなスリリングさ。
ゲイとかノンケとか、女装とか。そんな「属性」はもはや関係なくて、出会ってしまった2人がたどっていく運命、みたいにも感じる。
ハッピーエンドのはずだけど、どこか薄暗い。
女装BLは初めてだったんですが、なんでもっと早く読まなかったんだろうと後悔するほど予想以上に最高でした。八代の女装姿がごつくて骨骨しくて「女装」感のある女装姿ですごく良かった。そしてなにより八代の頭おかしい!と言いつつ思いつつ、心の奥底にある矛盾だらけの本音と葛藤してる描写が本当に……最高。そんな八代に澱みのない好きをストレートに伝える百瀬とそれにグラつく百瀬のやりとりがやばかっためちゃめちゃ良かったです。最後の百瀬と女装した八代が待ち合わせして手を繋いでいたシーンがおめでとうおめでとうおめでとう…とおめでとうbotになるぐらい良かった。ほんとにほんとに良かった。全シーン良かった。あと心情をセリフやモノローグなどで言葉で全て表現するのではなく表情や描写で読み取れるシーンが所々あって読み応えがありました。切実に続きが読みたい。番外編も嬉しいけどお付き合い後の2人のお話をもっと読みたい…お恵みを…
何年か前に映画がきっかけでこの作品に出会ったんだけど、今までのBL作品でおそらくダントツ好きで、普通にシーリズ化して欲しかった、、、
また似てる作品を作ってくださるといいのですが、、、
好きな作品なのでレビューを書いてみます。
女装モノですが、イケメン男子高校生なので、女性用の服を着るとごつくなってしまう…そこで色々と工夫をしてお洒落をこっそりと楽しんでいる八代がたまらなくいじらしく感じました。
そんな八代を渋谷で見かけた百瀬。
まさかの一目惚れー!
一目惚れをしてからの展開がとても丁寧な描写で、百瀬のキャラクター設定がとても凝っていて好きです。
八代的には、百瀬が何を考えているのか分からなくて怖かったり、百瀬は初めての恋で、どういう接し方をすれば好かれるとか考えずに八代を脅しながら着て欲しい服を着せたり笑。
不器用だけど、2人の真っ直ぐな気持ちがとても心地よくて。
八代は可愛い服を着たいだけじゃなかったと知り、ちょっとびっくりというか「組み敷かれたい」という感情が独特で、いい表現だなぁと思いました。
八代の気持ちの揺れがリアルでとても良かったです!
八代のファッションショー的なイラストも素敵な1冊です。
数年ぶりに読み返してみました。
どんな話かちっとも覚えてなかったので、ほぼ初見。私の記憶力たるや、ほんとに脳みそつるつる何度でも楽しめる。
扉絵が何ともえっちじゃないですか!
ビキニからのチラリズム。
試し読みでも出てくるはずなので、皆さん見てみて。
渋谷ハチ公前で偶然クラスメイトの男子、八代の女装姿を見ちゃってそれから気になって気になって何も手につかない百瀬くん。
もう、気になるがままガン見するし実際にまたハチ公前まで会いに行って本人かどうか確認して声掛けちゃうし、引っ張っていってチューしちゃうし。
2人共ゲイじゃないんですよ、八代くんは元カノのイタズラで女装させられてお出掛け中に、ナンパされて可愛いって言われた事が快感でハマってしまった、単純に女装は趣味で異性愛者の自覚あり。
でも、百瀬に執着されてだんだんとわからなくなりだすの、もしかしたら女の子みたいにされたいんじゃないか?と。
女装の時は、抵抗しないんだよね、心のスイッチが入っちゃうんだろうか。
割とかっこいい方の男の子なんだよね、可愛い系や美人系では決してない。骨格もしっかりな男の子。
フリルやシフォン、花柄なんかのガーリーな服装を好んで着てる感じだけど、扉絵で描かれているモデル風のカッコいいモードファッションの方がしっくりいってた。
メイクもウィッグもかぶってないただ女子の制服着てるだけだと私から見たらめちゃ違和感あんのに、百瀬くんとっても興奮してたよね。
もう、何が何だかわかんないけど八代=カワイイになっちゃってんだな、コイツは。
でも、生粋のゲイじゃない2人だからただの熱病一時的な気の迷いだったねってどっちかが醒めたら怖いなぁなんて思ってしまった。
今なんて女装コスプレしてる人とかSNS発信してフォロワー沢山いてたりする時代。なんか、元々異性愛者だったけどどっちもいけるなんてなる人もいるんじゃないかな?なんて思っちゃうな。
紙本で購入
2箇所しか局部出てないけど未修正
かなり前に読んでハマったもの、ドラマCDの存在を知って一緒に購入しました。
私は好きな商業BL漫画を聞かれたら1番にこれをあげます。
絵も好みでお話の空気感も好きですが、八代が決して普段から女顔とかではないタイプの女装男子だったり、百瀬がいい塩梅の気持ち悪さと怖さだったり、八代が普段はカースト上位にしれーっといるような容量いいやつなのに百瀬に抵抗できずにヘタレ倒してたり、お互いに不器用だったり…好きなところいろいろあります。
でも、1番は
初エッチで八代が自分から誘ったくせにいざとなったら怖気付いて泣いて拒むシーン!!ここがやばい!!
最近私の性癖が初エッチで失敗することなのだと気付いたのですが、これは本当に良い失敗!!泣いて謝って拒んでるの最高だし拒まれて傷ついてるのも最高。これだ〜!!!!って思いました。
ズガーン!と後頭部を鈍器で殴られたような衝撃を味わったのが、BLハマりたての4年前。
あの日からずっとわたしのBL本棚の1列目にいます。
何度整理や処分をしても、この本の定位置は変わらず。
それくらいずっと好きな作品です。
休日の渋谷、ハチ公前。
遊びに来た高校生の百瀬が目にしたのは、女装をしたクラスメイトの八代で…。
声をかけずに2度やり過ごし、教室では八代の姿ばかり目で追ってしまう。
脳裏に残る女装姿の八代が頭から離れず、いろいろな疑問が渦巻きまくりです。
「ホモなの?」「罰ゲーム?」などなど。
気になって、考えて、見つめまくって。
1人の人間のことで頭が占領されて、夢にまで見てしまったら、それはもう恋。
BLでは恋を自覚するのによく使われる「夢」ですが、夢の威力ってはんぱない。
わたしも昔、レコードショップでバイトをしていた時代に、全く好きじゃなかったバンドのベーシストと家庭を持つという夢を見てから、やたらとそのひとが気になって、販促用ポスター見ては「この人…、わたしの夫…」とあほなことを考えていた瞬間がありました。
潜在意識に直接訴えかけてくるもの。夢、恐るべし。
八代は陽キャ、リア充、クラスの中心グループ。
百瀬は隠キャというか、クラスでは目立たないけど、オタクというのではなくてno music no life系のDK。
私服だと「あれ?百瀬って意外とおしゃれ」って思われる系。
そして体も大きい。
接点のなかった2人だけど、百瀬のグイグイ攻撃で距離を詰められて、自分の奥底にあった願望を引っ張り出される怖さを八代が感じる心理描写が素晴らしいんです。
ふつうじゃない感情。
きっかけは頭の緩い元カノにさせられた女装だったけど、「女」として見られたときに感じた「何か」が八代の心を痺れさせて、その「何か」に蓋をしたまま、こっそり続けていた女装。
秘密を知られて、距離を詰めてくる百瀬にその「何か」を暴かれる恐怖が読んでいる方にもしっかり伝わってくるから、手に力が入ります。
百瀬はそれまで男女交際におそらく興味がなかったタイプ。
それよりも自分の好きな音楽なんかに時間を費やす方が大事っていう感じ。
だから初めて自分の中に芽生えた感情に戸惑う思考回路が楽しい。
戸惑って、考えて、観察して、それでも分からなくて、相手にぶつかっていく。
不器用で言葉足らずだけど、その不器用さが愛おしい。
そう、一言で言うなら「愛おしい」。
もともと男が好きなわけでもない2人が、じわじわと相手に頭と心を占領されていって、抗いながらも恋に落ちる。
巧みな人物設定と心理描写に引きずり込まれて、読者も2人に頭と心を占領されていくんです。
そしてわたしたちは抗わない。
喜んで受け入れるので、この作品と簡単に恋に落ちてしまうんだなあ。
作者さん買いです。
女装BLはあまり好まないのですが、作者さんの作品にハズレなし!と信じて読みました。
結果やはり信じて良かったです。
宇田川町で女の子の格好をして立っている八代を見かけた百瀬が、その姿に恋をしてしまうお話。
クラスメイトだけど、カーストの上位にいるような八代と陰キャの百瀬。この交わらないような2人の関係性がその日を境に変わっていく様が良かったです。
八代が自分の本当の性癖に気づいてないフリというか、蓋をしています。
それを百瀬がひたすらまっすぐに、荒々しく崩してくる様にドキドキさせられました。
好意や欲望のベクトルが一方的だったものが、急速に八代からも発せられるようになる過程のモノローグが印象的。
読み返すほどに好きになる作品です。
読み終えた後にもう1度読み返したくなるような魅力があります。
紙媒体で本書をお持ちの方は、ぜひカバーを取って広げて見てほしい。
シンプルだけれどインパクトがあり、読後に見返すとなんだかグッと来るセンスの良さ。
こちらの作品は2012年刊行との事で、レビューを書いている現在(2020年)から遡ると、もう8年も前に発売された作品なのですね。
発売当時にもこの鮮烈なカバーイラストとデザインに惹かれ、ふらふらと手に取って読んだ記憶があります。
今回、秀良子先生作品を読み返してみようと数年ぶりに読み返したのですが、当時とは読後の余韻や登場人物達に対しての印象も異なっていたのです。
しかしながら、年月が経っていても「面白い」と感じるのは変わらなかった。
ここが本当にすごいと思う。
百瀬も八代も多くを語るわけでもなく、モノローグが多いわけでもない。
描き込みだって決して多くはないのです。
ただ、独特の間合いやコマ割り、空間の空け方、登場人物達のちょっとした視線や仕草に妙に惹かれてしまうんですよ。
読み手によって自由に解釈出来て、想像させる余白があるのがすごく良い。
ラスト付近の、八代と百瀬の友人それぞれが寂し気に見えるワンシーンだけでも想像が膨らみます。
女装がテーマではありますが、そこがメインというよりも「理屈じゃないあらがえない感情」を思春期ならではの荒っぽさと危うさを交えながら描いた作品だと思います。
百瀬という人は、物事をシンプルで感覚的に考えている人。
それでいてとても鼻が効くというか。
いつもスクールカーストの上位に居るような八代が女装をしている姿に興味を抱くものの、結局は女装をしていてもしていなくても「八代がかわいい」と言う。
百瀬が八代に対して「かわいい」と思っているシーンを読み返すと、八代が自身のセクシャリティにぐらついていたり、素の部分を見せたり、好きな事をしている時だけ感じている感情なのですよね。
男でもなく女でもなく、ありのままの八代という人に惹かれたんだろうなあなんて。
そして、付き合っていた彼女から遊び半分で女装をさせられ、外に連れ出され、見ず知らずの男からかわいいと言われて以来、なぜか女装をする事が趣味となってしまった八代。
この「なぜなのか」が深いのです。
彼は決して女の子になりたい訳ではないのだと思います。
ちょっとした女装をきっかけに、今までヘテロセクシャルだと思っていた自身の性的指向が揺らぎ始めていく。
やがてそこに百瀬が現れた事によって、見えそうで見えなかった、本当は知っていたけれど知りたくなかった深層心理が暴かれてしまう。
マイノリティを認めることの恐れや戸惑い。
それらすべてが百瀬が口にする「かわいい」と「好き」で塗り替えられていく様は見事。
八代のファッションがいかにもな女装ではないのがまた良かった。
ラストの余韻とタイトルがなんともたまらなく味わい深い1冊でした。
女の子と付き合えるしセックスもできるのに、女の子の格好をしたい八代。女装が好きなだけで男が好きな訳じゃないのに、百瀬に可愛いと言われると嬉しい八代。でもいざエッチなことをされそうになると怖くなって拒絶してしまう八代。
このあたりの揺れ動く気持ちは引き込まれたが、着地が妙にふわっとしてる印象。
こういう倒錯した愛を描こうとすると変態性ばかりが際立ってしまいそうだけど、そうはならずに、思春期の男の子同士の純愛の一つという形で描いているのはよかった。
ただ本当にBL読みとして見たかったエンディングは、本編ラストシーンの後と、八代が男として百瀬に抱かれているボーナストラックの間にある気がする。この書き下ろしでそれを描くならば、そこに至るまでの気持ちの変化を、本編でちゃんと読みたかった。
秀良子先生の作品が好き過ぎて、冷静な判断力を欠きがちですが、やっぱり神作品。
百瀬(攻め)が、八代(表紙)の女装趣味を見かけてから、バカにするとか晒すとかではなく、ハラハラしたり心配したりしているのがいい。そこからはお約束のBL展開なのですが、秀良子先生が描く間とか、展開とか、やっぱり唯一無二です。
似合ってるって言葉に照れる八代が可愛い。八代に対する百瀬の「可愛い」が真に本心を言っている感じが真っ直ぐでとてもよいです。「好きなもんを…好きなんだったら捨てるとかすることねぇ」「俺は好きだから」っていいなぁ百瀬。
描き下ろし、女装していない八代と百瀬のエッチシーン、恋する八代の可愛さが振り切れてます。
表紙を飾っている受けの八代は女装にハマっているんですが、自分の性的対象などもまだ曖昧で10代らしい不安定さの残るキャラクターです。そして、攻めの百瀬が街で女装姿の八代をたまたま見かけ、彼の中で八代が気になる存在になっていきます。それ以来もう一度八代の女装を見たいと、百瀬は姉の服を勝手にあげたりして半ば脅しのような形で八代に女装を頼みます。百瀬に若干の恐怖を覚えながらも、可愛いと言われることを内心嬉しく思ってもいる八代。でも、いざキスされたり欲情されたりすると戸惑ってしまう。彼女がいた頃から男に組み敷かれる側に憧れのようなものを抱いていたけれど、自分が本当にそっち側になってしまう状況はまだすんなりとは飲み込めない、そんな複雑な八代の気持ちが手に取るように伝わってきました。
女装にハマったからといって、イコール性同一性障害とか同性愛者とか安易に結び付けられるわけではないし、何より本人がまだ自分のことを100%理解も受け入れもできていない、そういうとても繊細な時期がありのままに描かれていました。八代の女装時のビジュアルも、ちゃんと男性感を残してあってリアルに感じました。百瀬はほぼ直球で八代にぶつかっていくので、2人の恋愛の進み方としては少し勢い任せなところもあります。でも、女装してしまう男子を変に美化もせず、彼を拒否する存在と受け入れて好意を持ってくれる存在とを両方登場させながら、曖昧な性を確立させていく過程に寄り添えるように描かれた作品だったと思います。
初読の感想は「あー(感嘆のため息)、すごいの読んじゃった」。
読了後すぐに反芻してしまう台詞、一枚の絵として脳裏に焼き付いた場面の数々。
一度読んだだけでここまで頭と心に焼き付く作品にはなかなか巡り会えません。
そしてBLではあるのだけど、女装した八代の心がどんどん女性寄りの思考や感受性に傾いていくので、語弊があるかもしれませんが「10代の女の子の物語」としての側面も個人的に感じられた作品でした。
八代が自分の部屋で百瀬に迫られるシーン。
百瀬が自分より身体が大きくて「こわい」と感じてしまうのは、女性としての恐怖であり、読み手の私自身(女性)も身に覚えのある恐怖感でした。
これが男女の恋物語であったなら、男性をセックスシーン、またはその前段階において怖いと感じる場面が出てきてもさほど引っ掛かる事なく読み進めていたと思います。
自分より力の強い者には敵わない、という恐怖や諦念を多かれ少なかれ女性は経験すると思うのですが(セクシャルな場面において。もちろん、男性でも同様の経験をさせられた方もいらっしゃるでしょう)、その経験すら当たり前というか言葉にするほどではない些末なことといった暗黙の了解が跋扈する世。
私が10代の頃にどうしても納得できなかった事象を追体験し、心がざわめきました。
また、これが男同士の恋物語だからこそ、受け手の恐怖が鮮明に浮き上がって読み手の私に強く訴えかけてきた気がします。
性別問わず「力」の一点において上位者になる者は下位の者に気遣いが欲しいな、と。
百瀬の気持ち悪さは凄かった(笑)
この物語、女装をしている八代と、百瀬のどちらが風変わりかと訊かれたら、私は百瀬と答えます。
ストーカー気質、童貞特有(?)の思い込み、鬱陶しい前髪!などいろいろマイナス点はあるのですが、自分の感覚や考えを世間の普通と比較しないのは比類なき長所。
そんな百瀬だからこそ八代の心の奥に沈めたものを引きずり出して、付き合えたのでしょう。
物語の終盤、八代と百瀬が学校をさぼって宇田川町(道玄坂だけど)で待ち合わせをしますが、その前ページで描かれているのは学校のシーン。
クラスに百瀬を訪ねてきた友達と、窓際に座る八代の友達が描かれています。
この描写にグッと胸を突かれました。
「普通」の友人がいる学校の日常と、ある意味で日常を逸脱した二人、という密やかな断絶が対比をもって描かれているように感じました。
この世の中、昔に比べればマイノリティな人々に寛容になって理解も広がりつつあると思うけれど、まだまだ地続きのようでひび割れた道が世界を分けているのだと、リアルな世界にも思いを馳せさせてくれる作品。
迷いなく神評価です。
BL漫画は、表紙がとても綺麗で、見たまんまBLみたいなものしか読んでこなかったので、こんな素朴な表示の漫画はほぼ初めて読んだのですが。
侮ることなかれ。なんで読んでこなかったんだ私馬鹿じゃんって思いました。
受けの感情の揺れとか、攻めの焦りとか、感情移入がしやすかったです。攻めが「てめーの百億倍可愛いわ!」って姉に言うシーンがたまらんですね。そのときの受け可愛い。姉の変貌ぶりにもなかなかびっくりしました(笑)
ストーリーにめちゃくちゃ満足しました!読んで良かったです。
ここまで内容しっかりしてると絵柄の好みなんて関係ないんだなと思いました。
女の子にしか見えない・別人に見える系の女装は好みじゃないので、攻めにすぐバレる展開がすごくツボ!
初々しいカップルをいつまでも見ていたい気分で読了しました。
映画化もしたそうですが、漫画以上の満足感は得られないと思うので今後も観ることはないでしょう。
余談ですが、もし弟が連れの男の子に私の服を着せてデートしてるとこに遭遇したら…
内心どうであれ、私もお姉ちゃんみたいな第一声になると思いますw
はっきり言い返したのは格好いいし、似合ってるって主張したい気持ちはわかるが、無断借用を謝ってくれwwwと実際に弟がいる姉目線で読んでしまって笑いました。
不覚にも…泣いてしまった。後半…
この先 俺はきっとこいつにー
から謎の涙が…
何て言うか、読んでいて、自分でもよくわからない感情に陥りました。
秀先生の唯一無二な世界観や詩的なモノローグ、繊細な心理描写にやられました…
オシャレなんだけど漫画を読んでる感じでもないし、この感覚は何なんだろう… 女装も違和感一切感じませんでした。
先生の作品の中でもセンスが一際光る作品で一番好きな作品でした。色遣いも好きです。
「女装」がテーマのこの作品、テーマだけでもかなりそそられますが、秀良子さんのセンスをもってどのように表現されるのかと楽しみに読みはじめましたが、期待通りです。
「かわいい」っていわれると興奮する八代にはぐっときましたね。もともとその言葉がうれしくて女装がやめられなくなっちゃったんだもんね…かわいいです。
アンバランスな2人がだんだん近づいていく様子、甘酸っぱいです。
今まで、絵柄があまり自分と合わず、敬遠していた作品でした。
最近になって評価されている作品を読んでみよう!キャンペーンを自分の中で始め(笑)
なんで、もっと早くに読まなかったのだろう!と後悔した作品であります。笑
一言でいうと、青春。
八代の抱えてる負の感情だったり、それを最初から真正面に受け止めきれない百瀬。
そんな2人が、だんだんと理解し、思いがつながる。
最高に明るい作品なんかではないのだけれども、
2人とも「キラキラ」と形容できるキャラじゃないのだけれども、
読み終わったあと、キラキラしていて涙が出ました。
苦しくて、でもちょっとずつでも前に歩こうとする人たちを勇気づける作品だと思います。
女装!女装!という言葉ばかりが目に入って、表紙もシリアスっぽかったのでつらくて痛い系?のリアルっぽいものかと思っていましたが、一応ハッピーエンドですよね?
受けの子はクラスの中でも人気者グループに入っているような、外から見るとリア充だよねって子だけれども女装がやめられない。
今まで自分の中でも見ないようにしてきた気づきたく無かった気持ちや衝動が、攻めの子と関わっていくことで変わっていく…そんな心の中の気持ちが文よりも、絵で伝わってきます。
青春だけどそれだけじゃない、何度も読み返したくなる作品です。
ごつごつした男の体に女装っていいですね。結構好きです。
ですが、なんだかもやもやっとした感じで終わった感じがします。
百瀬ばかり自分の気持ちを言葉にしていて八代の気持ちを言葉にしているシーンがなかったので、なんだかすっきりしない感じです。
やっぱりお互いの気持ちを確かめ合って付き合っていく感じの方が自分は好きかなぁと思いました。
あと、ボーナストラックなんですが、八代がイメージしてた服装がカラーイラストとかであると最高だったなぁと思いました。すごく見てみたかったです。
クラスの中で上位のグループに属する八代。その彼の女装する姿を渋谷の雑踏で見かけ、目を離せなくなったアウトロー系男子、百瀬。
それぞれに不器用な二人の、それぞれの思いは交錯するのか?!
というような内容です。
言わずと知れた、映画化の名作。
もだもだする男子の、もだもだする気持ち。
これを読んだときは秀吉子さんが初見でしたが、コミックを片っ端から大人買いしました。
確かにハチ公前ってキワモノとかもざくざくいるし、全く気にならないよね!でもハチ公は宇田川町じゃなくて、道玄坂だろ!
とかいう、基本のつっこみが、本当くだらなくなるくらい、いい話です。
ゲイであることに抵抗のない百瀬と、百瀬に迫られそちら側だった事を自覚させられることになる八代。
青春ぽい感じが、またさらによい感じでした。
ずっと気になっていて、やっと読むことができました。
この作品は八代と百瀬を中心に繰り広げていて、他の登場人物はあまり目立っていませんでした。受の八代が女装しているのを、偶然目撃した攻の百瀬。クラスメイトであるものの、特に接点はなかったのですが、この日を境に百瀬は八代のことが気になって仕方がない。百瀬は八代のことをじーっと見つめているんですけど、もともと暗めな感じの子なので見られている方は結構怖いと思います。でも百瀬は思ったことははっきり言う感じなので、徐々に可愛いなーって思えてきます。そして女装しててもしてなくても、八代も可愛いんですよねー。そんな2人が徐々に惹かれ合う感じが大満足です。両思いになってからも、これからどうなっていくの?とまだまだ2人を見ていたい、そんな作品です。
女装もの、あんまり趣味じゃないので萌えないのですが、お話そのものがいいですね。
百瀬が八代に恋していく様子が男の子なのにとか、あまり悩んでなくて、いやちょっとは動揺してたんですけど、それ以上に純粋に可愛い!と好きになるところが良かったです。人を好きになるって、理屈じゃないんだなと思えました。
八代は、女装する勇気はあってもそれ以上の事を考えるのには逃げ腰でしたね。でも、それもまたあり。高校生の初々しさが伝わってきました。
こちらの作品は映画になると聞いて慌てて読みました。舞台になった場所も個人的によく通るところなので漫画に合わせてルートを辿ったりした思い出があります。こんなことをいっては映画ファンの方に申し訳ないのですが、映画だと八代がとても女の子っぽい俳優さんだったので、そこはもっと普通の今時の男の子だったんじゃない?とか、やはり漫画の方が自分の解釈でイメージできるのでいいなと思いました。
映画を見てから、漫画を読むことをお勧めします。
目を惹くピンクとイエローの配色。
おしゃれだなぁ!と思いながら
まじまじ眺めてしまいました。
評価が高かったので、
わくわくしつつページをめくると。
八代は葛藤を抱えており、素直になれなくて。
自分の欲求に素直に向き合うことが怖くて。
怖がらずに、逃げずに、
百瀬にかわいがってもらえばいいんだよ!
と思いながら読んでいました。
百瀬は自分の欲求に素直でしたから。
ラストの待ち合わせをする二人が
微笑ましくて、優しい気持ちになれました。
いわゆるオシャレBLかなと思いつつ手に取ったので良い意味で裏切られました。画風自体は決して自分のタイプではないのにまったく気にならず、何度も読んでは胸が痛くなるほど切なさを感じて「青春って素敵だな~」などと思ってしまいます。
百瀬は八代のことを決して否定しないんですよね。それが、なんかいい。優しいだけじゃない、器用なわけでもない。二人はそれぞれに真っ直ぐで、ちゃんと悩んで前進しようとする男子高校生で、安心します。
BLそのものから6~7年遠ざかっていて久しぶりに本屋さんで表紙買いしたのがこのコミックでした。単純に目を引く装丁だったのと女装モノが地雷ではないという理由で買ったのですが、あまりの面白さに、BLから離れていた年月をちょっと後悔しました。
表紙に惹かれて購入しました。
女装のお話か~と思って読んでいくと、思っているよりも優しく独特な空気感にあっという間に物語りに引き込まれていました。
男性が女装をする、その違和感やその時本人が何を思っているか、そのリアルさがとても良くBLとしても読み物としても面白かったです!
この作家さんは漫画を読ませる力がある!と思った作品でした。
どぎついピンクと綺麗な横顔の表紙に惹かれ買ってしまいました。
一冊まるまる同じお話なので読み応え抜群です!
主人公の2人が衝撃的な出会いから
どうやって歩み寄っていくかが中心として描かれているので
感情移入がしやすかったです(主に受けに)。
なのでエロはありますがいちゃらぶは最後の少ししかありません。
でもその少しが最高に萌えます。もう少し欲しかったなという感じもしますが。
秀良子先生はキャラの心理描写がとても素敵だなと思います。
表情、モノローグ、コマ割りがどれも素敵で
私はこの漫画が一番良かったと思いました。
男子高校生2人の少しずれた青春のお話なので
是非読んでみてください。
女装するキャラクターが好きなのでこの作品は私にとてもピッタリで満足!
女装にはまっている八代の事がが気になって仕方がない百瀬。
まぁ、確かに気になるよな…と、百瀬と同じ気持ちになった。
なぜ女装しているのかとか考えてているうちに夢にまで出てきてしまう。
それは、重症だぜ百瀬!!とツッコミを入れながらどんどん物語に引きずり込まれていっちゃいました^^
女装しろと八代を脅す百瀬。うわーお。とか思ったw
私も八代の女装好きです♪
そのあと、女装した八代が百瀬の姉と遭遇したり、百瀬が姉に向かって
「てめーの百億倍かわいいわ」と怒鳴ったシーンは感動した。
そのあともいろいろあったが二人はくっつきハッピーエンドに終わったので
良かったです^^
最後のおわりかたが凄く感動した~!!なんかもう言葉で言い表せないです。
まぁ、それは私の国語力が無いだけですけどw
自分的には凄く良いおわりかただったとおもいます^^
「女装の話」という先入観から、巷で流行りの可愛い「男の娘」かな?と思って読み進めると違った!
八代はちゃんと男らしさがあってそれでいて女装にのめり込んでしまう葛藤があって、そこが非常に良かった。
「可愛い」と言われて嬉しさと恥ずかしさ、複雑な思いで赤面する八代は男として本当に可愛いです。そしてBLの攻めには珍しく、ぼさっとして暗くて怖いという外見の百瀬。そこもリアリティがあって素敵。
男の骨ばった体でも、とても似合っているとは言えなくても、百瀬にとって八代の女装姿は至上なんですね、なぜならそこには恋心があるから。二人の気持ちの揺れが胸に振動として伝わってきてたまらなくなりました。
インパクトのある表紙とタイトルに惹かれつつ、女装男子と聞いて「男の娘」モノかな?としばらく敬遠していたのですが、やはり気になって読んでみました。
思い切って読んで正解でした。
男の娘要素は皆無です。
女のコみたいに可愛らしく女装した男のコは出てきません。
繁華街の駅前(渋谷のハチ公口ですね)で女装したクラスメイトを偶然見かけてしまったところから話が始まります。
一言目から百瀬は「男だと気づいた」とハッキリ言っている通り、八代の女装は男性の女装で、まったく女性にはなれていないんですよね。
でも百瀬はそれをきっかけにクラスにいる八代を観察するようになり、八代のことが気になっていきます。
百瀬はいかにもロック好きの少年という感じです。
好きなものは好き。他がどう思うか関係ない。
ニュートラルでブレがなく、気持ちがいいくらいに八代にも一直線。
暗くて地味なんですけど、おどおどすることもなく常に八代に真正面から接しています。
八代はクラスの目立つグループにいて、見た目も頭もそこそこ良く、普通にモテそうなタイプです。
百瀬が「いつも日なたを歩いている」と表現しているように、鬱屈している感じがありません。
逆に言うと、日陰を歩くことを嫌いそうなタイプなのです。
だからこそそんな彼がなぜ女装なんかしているのかと、百瀬でなくとも気になります。
一冊を通して二人の心の揺れが丁寧に描かれていて、そこを楽しむ作品だと思いました。
八代の深層心理(なぜ女装をやめられないのか)が暴かれた場面には思わずゾクッとしました。
先に他のレビュアーさんが書かれていますが、京極夏彦さんの百鬼夜行シリーズが好きな人にハマりそうというの、わたしも同意です。
八代はきっともう戻れませんね。笑
昨今男の娘って流行りましたよね。なんかニュースでも特集で流れてたりしたのをよく見ました。そんな女装男子の話なんですが、女装子の出て来る漫画って、大体まるっきり女の子に描かれてるものが多い気がしますが、しっかり男なんですよ。その描き方がすごくいいです。でも可愛いです。矢代はおかまってわけではないのですが趣味で女装していて、それをたまたまクラスメイトの百瀬に見られてしまい、百瀬は女装姿の矢代に惹かれるというお話。どんどん矢代も男の百瀬に惹かれていく感じが生々しくて良かったです。
最後の待ち合わせのシーンはなんだか感動しました。ハッピーエンドで良かったです。百瀬がかっこよく感じました。
クラスの中でも、明るくて、勉強もできる男子、八代の「女装」という秘密を知ったとき、クラスメイトや友達はどんな反応をするのかな?と考えてしまいました。
その秘密を知っているのは、八代とは反対に、冴えない男子、百瀬です。
脅されているわけでもないけれど、二人だけの秘密と言うだけで、怖いものを感じました。
それでも、百瀬も八代のことをよく「似合っている」「かわいい」と言っていたので、きっと最初から好きだったのかなと思ってしまいました。
いつか、どっぷりと溺れて、現実も忘れてしまうほど、引き返せない恋愛になる日もそう遠くなさそうです。
以前読んだ「彼のバラ色の人生」「リンゴに蜂蜜」で秀良子先生作品の独特の雰囲気にやられた者です。ちるちるさん内での評価がかなり良いこの作品も気になって仕方がありませんでした。しかし、ど派手なピンクの表紙に金髪の人物。内容は読んだことのない女装ものと聞いてなかなか手が出せませんでした。
やっと読むことができたわけですが、もっと早くに読めばよかった…自分の食わず嫌いに後悔しています。
内容は他の皆さんも仰っているように、女装男子・八代と、女装版八代に魅了された陰キャラ男子・百瀬のお話です。厚めの一冊に百瀬と八代のお話しか収録されていない分、じっくり話が進んでいたのもよかったです。
攻めの百瀬は、前半読んでいる間はツヤのない長めの黒髪というのもあり、じめじめしていて全然爽やかじゃない。八代が「たすけてえええ!」というのも納得でした笑
しかし、後半からだんだん百瀬がかっこよく見える現象が…。「好きなものは好き」を貫く百瀬はとてもかっこいいです!
受けの八代は私のお気に入りです。迷走したり流されたり、「好き」を突き離して「普通」でいたい、「普通」に戻れないのは怖い、そんなところが人間らしいというか。結局は百瀬に影響されて好きなものを好きでいる道を選んだこと、私としては嬉しかったです。
八代に「キモ」と言う百瀬姉に対して言った、百瀬の「てめーの百億倍かわいい」を聞いて八代が照れながらもすごく嬉しそうな顔をしているシーンが印象的です。よかったね八代…!
女装ものか…と敬遠されている方もいると思いますが、そういう課題(?)があるからこそ2人の愛が深くなってゆくのかと思います。ぜひ読んで頂きたい一冊です。
以前から気になっていた作品が
思わず手に入りましたので、レビューをさせていただきます。
他の方々のレビューも見させていただきました。
高校生の恋のお話です。
この作家さんは書かれる本に共通した独特の雰囲気を
持ってらっしゃいます。
人によってはそれを暖かく感じたりまたは寂しく感じたり、違和感を覚える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
また、その感情を良いものだと考えるか悪いものだと考えるか。それも人それぞれで少しずつ違っているのではないだろうか、と思わせる作品です。
女装モノというと敬遠される方が多いのでは?と思いますが、私はこのような作品が女装モノの本来の形なのでは?
と感じました。
攻めの百瀬も受けの八代も周りとは少しズレていると感じます。しかし、「恋は盲目」です。
お互い強く惹かれる箇所が相手にあったから二人はここまでの関係になり、その惹かれる箇所の解釈は他のレビューをされた方々を見てみるとやはり、人により少しずつですが違うのだな、と。
この本が大好きです。
特に「女装BL」というジャンルに苦手意識はなかったものの、
こんなに有名な作品なのに、読むタイミングを長いこと失ってました。
というのも秀良子さん特有の物語の決着のつけ方に苦手意識があり
自然と食指がなかなか動かず・・・(;´∀`)
さて、読んだ感想としては「う~ん・・・?いつもの?」といったところ。
終始見ているこっちが惑うような、ほわわんとした描写が多数。
以前読んだ作品にも散見された特徴なのでこれが味だと思って読むしかないのでしょう。
リアルに描きたいのか、それともBLっぽくしたいのか
どちらの要素もほどほどに出てきて、ほどほどにあっさりしているので
読後そんなに残らないのが残念です。
百瀬くんのお姉ちゃんが一番すきです(笑)
表紙のインパクトが強く、そのイメージで中身を読んだら肩透かし?を食らいました。
アダルティーかと思いきや、思いっきりピュア男同士の甘酸っぱい恋でした。
阿呆な元カノに女装させられ、ナンパしてきた男に「かわいい」と言われたことがキッカケで、自ら望んで女装をするようになった八代。
女装して町でつっ立っている八代を見かけてから気になり出す百瀬…
終始、百瀬が押して八代が恐いの一点張り。
言葉には変化や面白みは無いけれど、「恐い」の質がどんどん変わって行くのが面白い。
百瀬に対する恐怖が、自分(の性癖)への恐怖に変わって行くのがたまらなかった。
女装モノでこんなに心理描写が繊細な作品があるとは…盲点でした。
ただ、百瀬の方が何もかもおれよりでかいなら、もうちょっと体格差が欲しかったです。
八代も女みたいな可愛い系の男子では無く、普通の男子なのであんまり二人の体格差は感じられなかった。
苦手意識があり、ランキング上位の作品で前から気になってたのですが、手を出せずにいました。
男子が女装して女の子より可愛くなったり、それを周囲がみとめたりな無理めな展開が好きではないので女装物に抵抗を感じていましたが、本作では女装を取り入れているものの違和感もなく、むしろ女装を通してより男子高校生の心理描写を上手に掴めているなと感じました。
違和感を感じないのは、攻めが女装した受けに一目惚れするものの、受けの女装を、「骨ばった肩で男だと気付いた」と言う表現がある事と、第三者に女装した姿を「キモ」と言われるシーンが入っているからかなと思います。可愛いもののやはり男子の女装なので完璧ではない。そこが前提として見えるものの、攻めは女装した姿が可愛いからと盲目的に受けにアタックを始めたり、上(顔)は男のまま女子の制服を受けに着せてみたり、攻めも受けもどこか一般的ではなくおかしな部分を持っていて、それがうまくかみ合って全体的に女装という非現実的なものをリアルに引きづり込んでくのに成功しているのかなと感じました。
やはり食わず嫌いは勿体無いですね。女装物が苦手な人にも是非読んでもらいたい一冊です。
女装男子です。女装男子受けです。
女の子みたいに可愛い男の子の女装じゃないところがポイントです。
女装かわいい→女装してなくてもかわいい、っていう描写がちゃんとあって良い。
けっこう横暴?一直線?強引?な攻めなんだけど、嫌な感じじゃなくて好感もてます。
ちゃんと学校にいるときのそれぞれに友達がいる感じとか、うんうん、納得。
最初っから攻めが受けのことすきになるのでそこまでお話し重視って感じではないかな?
でもわかりやすくて読みやすいです。
えっちはほぼなし。さわやかでもないけど、ほのぼの……?
秀良子さんの作品だな~って感じです。
一回電子書籍で読んだのですが手元に置いておきたかったのでドラマCDと一緒に購入。
自分が女装ものが好きなのが購入理由です。
簡潔に自分の感想いうと最終話の終わり方がよくわからない・・・。
でもあの終わり方が読者に色々な思考を生み出させるのかな。
秀さんは一人一人に違う捉え方をしてほしかったのかも。
なーんていう深読みはどうでもいいですね。
一話の最後の百瀬に「かわいいから」と言われた後の八代の照れた表情がすごい可愛かった。あとは、ボーナストラックは個人的にツボでした。
どーでもいいことですが
カバー裏の秀さんがかわいくて萌えてます。カバー裏も皆さん読んでほしい!
高評価を得ている作品なので読んで損はしないと思いますよ。
見せ方のセンスが抜群!とは思うものの、「ここが好き」がうまく説明しづらい作品。
敢えて言えば、最初は百瀬に対して完全拒絶だった八代の気持ちが、微妙に動いていく空気、かな。
表面上は、ひたすら押しの一手の百瀬に対して、八代はひたすら
「こわい」
と拒み続けるだけのシーンが続くわけですが、八代の内面では、確実に何かが変わり始めてる。
百瀬が、怖い。
自分の中にある女のコの気持ちが、百瀬によってどんどん剥き出しにされていくようで、怖い。
男同士でセックスするなんて怖い…溺れてしまいそうで、怖い。
でも・・・
最初は百瀬に秘密を握られたことに対する「怖い」だったものが、本当の自分と向き合う怖さに変わっていく様子が、八代の恐れと戸惑いとときめきの微妙なバランスの変化で描かれていくあたりが、とにかく絶妙。
百瀬に触られて勃ってしまい、思わず逃げ出してトイレに駆け込んだ八代の
「こんなんまでバレたら死ぬしかねえ」
という心の叫び。
この一言に、あの年代特有の繊細さや臆病さが詰まってて、等身大の高校生のリアルを感じます。
一番好きなのは、自宅で女装八代がひとりHするシーン。
合コンで知り合ったコと勢いで寝た後、女のコをベッドに残し、メアドも教えずに帰ってしまう八代。
その足で自宅に戻ると、隠しておいた女物の服に身を包み、ウィッグを付け、化粧の仕上げにグロスを塗って。
モノローグは、円周率。
さっきまで男だった八代が、女になっていく…彼のセクシャリティーが反転していく様が、円周率のリズムに乗って描かれていく1ページ。そのリズムが、ときめいていく八代の胸の鼓動のようでもあって。
そして、そのときめきに似た果てしない数の羅列の行きつく先は…
百億倍。
女装姿を「キモい」と言われた(by百瀬の姉貴)八代をかばって、百瀬が言ってくれた「てめーの百億倍かわいいわ!」という言葉。
ああ、ここか。ここに行きつくのか。
数の羅列で覆い隠されていた八代の気持ちが露わになった瞬間。八代の乙女心が無性に愛おしくなって、胸をしめつけられました。
女装男子と萌えが結びつかない私には、全く萌えは感じられなかったものの、何故かたまに読み返す不思議な相性の作品。
何でしょうね…この空気感が心にフィットするというか。
好きか嫌いかと言われたら、やっぱり好きな作品なんだと思います。
そうそう、百瀬の姉貴もいい味出してて、好きでした。
やっぱり、女装モノって好みじゃないんだな~…ということの再確認ができた作品。
なぜか。
それは大好きな作家さんの作品で受キャラも攻キャラもすっっっごく好きで絵も大好きだったのに、全体として萌を感じられず、びっくりするほど満足感がなかったから……。
「あ、…私やっぱり女装がダメなんだわ……」と悟りました。
あーあ……というかガッカリです。。。
基本根暗でクラスでぼっちのくせに意に介さない図太さがある攻めの高校生もすっごくツボだったし、友達多くてそこそこやんちゃでイイやつの受けキャラもいい味出してて好きだったのに……
キャラの表情や心理描写の描き方、演出、セリフ、構成……どれをとっても一級品だったのに……
これで女装要素がないお話で、なにか別のきっかけで二人の恋が発展する話だったらさぞたのしかっただろうな~~と思ってしまうのです。(´_`。)
もう、これは完全に私の中で『女装設定がジャマ』になってる証拠だ……とね、
再確認するにはいいきっかけになりました。
女装が嫌いなわけではないんです。ただ、女装が絡まない男×男のBLの方が萌えるというはなし。
なので、女装が大丈夫な方はすっごく楽しい作品だと思います。
少数派かもしれませんが、女装モノにそこまで触手が動かない方は、なんかちょっと悔しい気持ちになるかもです…^^;
《個人的 好感度》
★★★★・ :ストーリー
★★・・・ :エロス
★★★★★ :キャラ
★・・・・ :設定/シチュ
★★★★★ :構成
ぱないっす。
表紙がピンクで綺麗なおねぇちゃんの横顔かと思いきや?
BLなんでね女が表紙なわけがない。
ちょっといまどきで派手じゃないけど綺麗な顔立ちでそれなりに友達がいて女の子だって普通に好きな八代と地味でいっつも一人でヘッドフォンして音楽聞いている根暗な百瀬。
百瀬がホレたのは八代の女装姿で・・・。
百瀬の恋のプロセスよりも八代が女装にはまりそこから可愛いと言われることに喜びをおぼえ百瀬からの強い意志を一心にあびそしてすべてを受け入れるまでのお話。
百瀬のおせおせがすげぇのなんのって。
よくみたら顔立ちが綺麗でそのまんまでもかっこいい八代だけど八代が女装すると自分にさからえない・・・ちょっとそこが可愛くてたまらなくなる。
萌えーーーーぼえーーーーってなる。
百瀬とお姉ちゃんのケンカがイイ!!あるあるー
ぶーす!! ぶすじゃねぇし!! しね!!しなねぇし!!(笑)言う言う。
とにかく、八代がいつの間にか百瀬にはまってゆうさまがすごく可愛いです。
ただの恋じゃない。
ただの恋愛でもない。
二人だけの秘密。
先生の描くお話の中でいつも思うのは恋愛してる二人の周りのお友達がさみしそうにするんですよね。
これも立派なお話の一つ。
気づいてるのかな?気づいてないのかな?と思いながら切ない気持になったりします。
自分の高校時代を思い出してみても、ぱっと見は大体どのクラスにもいた感じの高校生二人。
そんな百瀬と八代。
でも、百瀬も八代も、頭の中では色々ぐるぐる考えている。
そんな二人を見ていて、自分の高校時代がよみがえってきました。
読みながら、二人の心模様にドキドキしたり切なくなったりしながら、
自分が高校生だった頃の嬉しい気持ちや悲しい気持ち、もどかしさが昨日の事のように
思い出されて、すっかり不感症になっていた私は、あの頃の多感な自分を少し取り戻す
ことができたのは、この二人のおかげかも。
舞台がよく行く渋谷という事もあり、漫画の中の空気感や、街のざわめき、人の体温
までもがすごく伝わってきて、読めば読むほど物語の中に引きこまれていきます。
思春期のおどおどした気持ちと、一気に爆発する感情がとてもリアルに描かれていて、
読み終わったあとは、しばらく目をとじて感動にひたってしまいました。
この薄いベールのような心模様は、BLだから、男の子同士の恋愛だからこそ描けたのだと
思います。
BLに対して偏見をもっている人には、特に読んで欲しい。BL以外のマンガも読むけど、
この本は、私の中のベスト1になりました。
とにかく攻めの百瀬が大好きです。素晴らしいと思います。(笑)
作者さんに“気持ち悪い君”と言われていた百瀬の気持ち悪さに笑いましたけど、別の言い方をすれば一生懸命でまっすぐであり、それが空回っているだけと気付けばどんどん好感を持っていきました。
その空回りっぷりに私の中の妙な気恥ずかしさを刺激されつつも目が離せず、気付いたら大好きになってました。
でも好きになった人が男だろうが女装だろうが「可愛い」と誰に対しても正々堂々としている姿は凄くかっこよかったです。
確かに「かっこ悪い君」ではないなと思いました。
八代の女装も”女装感”がありますが、恥じらってる姿はとても可愛いです。
素の時がクールな男前タイプなのでそのギャップにやっぱり気恥ずかさを感じてしまいましたが、よけいに「恥じらいが可愛い八代」が印象に残りました。
百瀬も八代も分かりやすくカッコイイわけではなく、匂い立つような魅力があり気付いたら病みつきになっていた作品です。
本当に読むたびに面白いです。
ラストに向かって、すべてを描かれていたんだな、と思いました。なるほど。
作中一度も言っていませんが、でもこのタイトルは八代の言葉なのでしょうね。
評価が 萌 なのは、自分の萌えからは少し外れていたからであって、決して不満な内容ではありませんでした。秀先生が好きな方で、女装男子系イケる方ならドストライクでしょう。
女装男子の八代、でも心は男だしもちろん恋愛対象は女の子。
八代は潜在的に「かわいい」と言われることに小さな快感を覚えていた。し、そう言われるためにファッション雑誌を読んだりお化粧したりと「かわいい」と呼ばれるための研究をしていた。
女の子になりたい、とか憧れているわけではない。でも、「かわいい」と褒められることには悪い気はしない。し、きれいになっているのを見るのもどうやら満足しているっぽい。
八代は女装しているときには、見た目だけじゃなくてほんのり内面も女性に近づく。
だから、百瀬の押しに逃げきることが出来なくなっていた…んじゃないかな?と思いました。
百瀬はそもそもが一目ぼれなのですよね、多分。自覚はしていないけど、きっとそうなんじゃないかと。
でも! あの八代が岡女の制服着たときに「似合う」はびっくり。思いっきり男の子なわけですから、もう相当あのときには百瀬ゾッコンだと!
その混じりけのなさ、まっすぐさが八代をどんどん溶かしていく、その流れはとても自然だと思いました。ここで効いてくる、「かわいい」と言われること、求められることに対する快感。八代の意識が百瀬に向くのも必然なのでしょう。
百瀬がおねえちゃんに啖呵切ったときの八代の胸の痛みと興奮具合はよく伝わりました。「うれしいけれども不思議だし困るし自分でもわけが分からないし、つーかお前なんなのなんで俺が良いのなんで男なのに男の俺のこと可愛いとか言ってくれるのあーもうなんでだよ!」っていうあの八代の顔がたまらんです。
後半、ふたりが一線を越えようとして、拒んだ八代。
ちょっと百瀬に同情しました。あの真剣で飢えた獣みたいなグイグイくる感じが怖かった、のも分かるのですがストーリーを追っている読者側である自分からすると「やらせてあげて!」とツッコミたくなりました。いや必死さが伝わるし、なにより誘ったのは八代なわけです(笑)それを撤回って!やらせてあげて!!と(笑)
ともあれすべてまとまるためにはあの百瀬の半端ない行動力というか、押しの強さあってこそでした。嫌がられるとか避けられるとかそんなのもう気にもならないくらい八代へガンガンいく感じは好感持てます。ちょっと怖いし、確かにうっそりとしていましたが(笑)でも憎めない。
最後の数ページが印象的です。教室の窓辺で外を見ている、あの八代の友人はすべて気が付いているのかもしれない、とか。あと八代が着てきた星柄のワンピースとか。百瀬が買ったんでしょうか。
描き下ろしで描かれていた内容にも満足。よかった。
これからはお互いが息をするように恋をして愛して、求めあうように、いつまでも真っ直ぐな感情をぶつけあってほしいです。不器用なふたりだからこそ!
個人的な好みでは女装ものはアウトオブ眼中(死語w)なんですが、
こちらの作品は好きでした。
女装と言っても、オカマちゃんのような派手趣味の服装でもなく、男の娘みたいなコスプレ系とかそういうのじゃなくて、女子が普通に着てそうな服装って所が良かったです。
女装物ってだいたい男性が好きそうな「女の子化」するものが多いじゃないですか。
それもロリコン風が多い。
制服やメイドや「それ普通の女子は着んだろう!」っていうようなデザインの服装だったり。
「男の娘」もので男性向けものなんかはロリコン趣味で見た目も女の子と変わらないものが多い。
何故かタマが強調されてサオ部分がどこへ?っていうのが多いです。
まぁ男の娘はそれはそれで面白かったりしますけど。
でもこちらの女装って、女の子視点の女装だなって感じるんですよね。
男性向け視点じゃなくて。
女子から見て「可愛い」と感じる服装だと思うんですよ。男性から見ての「可愛い」じゃない。
なのでお洒落女子の人にはマストヒットな作品なんじゃないかと思いました。
既存の女装物とは一線を画すこの雰囲気は良いなと思いました。
攻めは受けに対して制服を着せるんですけど、そのシーンも普通の女装物とちょっと違うなと。
受けが気にしているのは服の素材だったりして、
女子が着る服の素材そのものに対する「こだわり」もあるんだなーと。
そこはファッション自体に対するこだわりと考えてもいいかもしれないです。
受けの子自身が女の格好していればなんでもいいんだよ萌えるんだよ!
って感じとはちょっと違うところが良かったと思いました。
攻めのほうは受けが何を着ても萌えてくれそうでしたが(笑)
色々ファンタジー設定な所は感じなくもなかったですが、それでも、
受けが服装の嗜好から自分の性的嗜好まで分かってしまう過程は面白かったです。
私は女装男子モノBLが苦手です。
というか、敢えて自分で選んだことない。
しかしこの作品を読んで、
嗚呼、食わず嫌いだったんだなと
思い知らされました。
実はこの作品、内容を知る前から
気になっていました。
と言うのも、装丁が超好みだったんですよ。
(ちなみに購入した今、
持ってるマンガの中でも断トツで好き。)
で、気になってレビュー読んで。
読んだら今度は内容も気になって。
そんなレビュー読みを悶々と繰り返す期間を経て
期待度MAXで購入したという、経緯がありました。
さて話は元に戻りますが、
私が女装男子モノ苦手な理由、
簡単に言うと偏見?思い込み、です。
リアルに存在する女装男子ではなく、
BLにおける女装男子が苦手。
BL内での女装男子って、
「女子と見紛うほどににかわいい男子がする、
あるいはさせられる」みたいなイメージがあって、
そういう或る意味デフォ設定みたいのを食わず嫌いしてたんだなー。
本作はそういうのとは違ってリアルさを感じるというか。
とにかく良かったんだよ・・・!!!
秀良子さんの描く、心の揺れはひどく胸を抉る感じがする。
これはタブー的なものを自分から掘り起こすっていう
ようなところもあって、抉られ感がよりすごい。
もはやBLっていう感じもあんまりしなかった。
雰囲気のある映画を見たときに近いような感覚で、
もうもうもうもうもう……!!!!!って感じです。
「すごいもん見た」。そんな感覚。
萌えとは違う、苦しさ。
「萌えでなくツボだ」と、ちるちるユーザーさんが
座談会でおっしゃっていたのを見て、
割れる程膝を打ちましたよ!
そ れ だ!!!
私にとってファースト秀良子さん作品でした。
はまって、こっから過去作品も遡って、
今やすっかりファンです。
とにかく、この一冊はもう本当に読んで良かった!
非BLだけども、京極夏彦氏の百鬼夜行シリーズとか好きな人は
ハマりそうだなーと個人的には思いました。
人間の暴いてほしくないところを暴いて認める息苦しい感じが。
絵が私好みでなかったので、今まで先生の作品には出会っていませんでしたが、評価が高かったので、思い切って買ってみました。
結論からいうとオススメです。ふたりの心理描写がきちんと描かれていて良かったです。
学生の設定だと思うのですが、彼らはどうなっていくのか気になりますね。
あと百瀬の姉がいい味出してましたww
丸ごと全部、一冊がひとつのストーリーでした。
矢代くんは、クラスでも目立つグループの人という設定。
なのに受け側だったのは、意外性で面白かったです。
百瀬くんとのやりとりの間に、自分の性癖に気づくんですね。
でも最初はちょっと人の所為にしているところがリアル~。
人間って、自分が思っている事と違う方向に行こうとしたとき
色々自分の中で言い訳して、できるなら人の所為なんかにして、
「仕方なく、そっち方向行くんだ」なぁんて
逃げようとしたりするんですよねー。情けないことに。(経験談)
そういうリアルな部分とちょっと現実離れした印象の部分とが
合わさったようなお話でした。
ポップな表紙と「女装男子」という題材のインパクトが強いですが、内容は高校生二人が「女装」ときっかけに自分の性癖や恋を知っていく過程をしごくまっとうに丹念に描いていて、奇をてらったところのない真摯なストーリーに惹きつけられました。
童貞男子・百瀬が、一見リア充な同級生・八代の女装姿を目撃してしまったことから始まる二人の関係。八代の女装姿はよく見れば普通に男とわかるもので、特に似合っているわけでもないのですが、百瀬はそれを「キモイ」ではなく「かわいい」と思う。
女装はあくまで恋や性癖自覚のきっかけでしかない、という描き方が新しいなと思いました。女装する八代も、そんな八代に執着する百瀬も、なぜそんな行動を取るのか自分でもよく分からない。二人が距離を縮めていくうちに、女装のきっかけが明かされたり、そんな自分の隠れた願望や性癖を自覚していったりする様子がいいです。特に八代、押し倒されながら女装=男に押し倒されたい願望の形だったと自覚するシーンがすごく鮮烈。女装や自分の性癖に迷いがあった八代が、百瀬の「かわいい」という言葉に救われ、堂々と女装して渋谷の街を百瀬と歩く姿が爽快なラストでした。
百瀬の心情の描き方もうまいなと思いました。女装八代が女性として好みの外見だから注目したわけではなく、なんで女装?とジロジロ見ているうちに学校で男の格好してる八代にドキドキしだす→告白…という心の移り変わりが、恋を知った初々しさにあふれていて良いです。八代から見ればいきなり告白されて付きまとわれて引くでしょうが、そのてらいのなさが八代の救いになったことを思うと、百瀬いい男だなと思います。
細かいことを言うと、女装した八代がフツーにかっこいい美人に見えてしまったので、絵的にもう少しゴツく「似合わない」風に描いてくれた方がよかったかなとは思いました。その方が、「キモイ」と言われるシーンに説得力が出るし、八代のマイノリティに属することへの迷いが見えたんじゃないかと。でも魅力的に描かれたことで、八代を「かわいい」と思う百瀬視点には説得力が持たされて良かったと思います。男としての八代を好きだけど、女装した八代の外見もきっと百瀬にとって強く惹かれるものだったのでしょう。
「はじめて恋を知る」シーンで終わる描き下ろし。好きすぎて余裕ない感じとかエロくて甘酸っぱくていいんだけど、できれば大人になった二人の姿も見たかったなと思いました。二人ともそれぞれ違うタイプのイイ男になってそうだ。
秀良子先生はゆるふわBLの大御所って感じで
今回の作品も『THEゆるふわ』だったと思う。
コスプレとかオタクっぽい形からの女装じゃなくて
自分が可愛いって言われて快感覚えて~の女装。
他の作品で読んだことアルゾ!って思ったけど
秀良子先生のコマ割り、キャラ描写は
やっぱり独特で引き込まれました。
面白い作品なんだけど、同級生の女装姿を見ただけで
気になって気になってモンモンするなんて
マジでおとぎ話級……若干メルヘンチック過ぎるかも。
やっぱ、ちょこっとムリを感じたんだなぁ……
秀さんの作品は自分の中で
波待ち状態ではあるものの
読みたい方です
女装男子には興味がないため
読むか読まないか迷いました
読まないの選択肢はなかったきもしますがいつ読むかということで悶々としました
今日雨の日に購入
クラスメートではあるものの
友達ではなく
グループも違う
一人は目だつグループにいる
男の子
一人は一人でいることが多い男の子
地元から1時間以上離れた
町で女装をしている
クラスメートを発見します
発見というよりは
女性の後ろ姿をみて
男だときがつき、女性の
前姿をみて同級生ときがつくわけです
きがつくものかな?
気がついた何かがあったのかもしれないです
それから意識しまくりで
怖いですが
面白いです
ピントがずれているような
何かがずれたまま踏み込みまくりますが
最後にはくっtきます
女装・・・私にはピンとこないのですが
抱かれながら、可愛いといってもらい喜んでいる姿をみると
可愛いって思われることが嬉しいんだなと思います
八代はあの場所で他の人から
声をかけられたりしたのだろうか
部屋で着替えているシーンがあるのですが
普段はどこで着替えて外出しているのか
など、主じゃないことも
気になったのは事実です
女装じゃない姿の八代のこともかわいいと思っていることがわかり、安心しました
男のピアスやアクセサリーつけも嫌いなのですが
女性の服を着ている男性はわかりません
心の問題なのか
ファッションだけなのか
求めているものがわからないのでなんともいえませんが
この作品に関しては、
そんなこと気にせず
気になる、会いたい
触りたい、がつながってます
非常に不思議な感覚ではありますが偏見はもたないように
したいと思いました
百瀬好きなキャラでした
表紙が好きです。パッションピンク(ショッキングピンク?)のインパクトに負けていない一人の人物。ページ数が他の漫画と比べてると多い気がするので、その分二人の気持ちがじっくりと描かれていて、読み応えがとてもありました。
誰にも内緒で地元から離れた場所で、ひらひらと優しい可愛い洋服・キラキラと輝く綺麗な化粧道具、それを纏う八代(受け)。でも自分はゲイではないし、女の子を抱けるし・・・と思っている。
暗くて、誰かに合わせることが無くヘヴィメタが好きで、クラスでいつも一人で友達がいなそうな百瀬(攻め)。その彼に女装した自分を見られて・・・と話が始まりますが、百瀬(攻め)視点で話が動くのが、凄く面白かったです。
百瀬が暗いオーラを出しながら(←元々のオプションです:笑)八代を追いかけていくので、気持ち悪いというか、恐い!!と思うんですけど、段々うわー!すっごい好みのタイプだ(*ノノ)気持ち悪いも恐いもぶっとばして格好良かったです。何か私の目には輝いて見えた(笑)
百瀬が、この気持ちは好きなのかわからないけど、相手を見たら上手く喋れなかったり、どもったり、汗だらだらかいたり、離したくなくて思わず酷いことを言ったり、やったりして、すっごい後悔して・・・、百瀬と一緒になってあわあわしてしまった。
最初はコミカルというか、ふふふって笑いながら読めたんですけど、段々八代が自分の中に潜む女装を通り越して奥にあった感情に怯えて思い悩んで・・・
服装で人と少し違うのは個性的だね。で終わるかと思うんですが、やっぱり一般的な人と違う道を選ぶのは恐いことだと思います。(洋服だって、挑戦する時、他の人に笑われたら・・・って恐く思う気持ちがありますから。(^^;))
その分、百瀬はつっきってるな~と。もともと人と合わせる気もないみたいだし、他人の視線をあまり意識してない。自分の好きなものは、周囲に理解されなくて笑われても好きだし。
格好良くて、それ以上に羨ましいです。
そんな百瀬だから八代も惹かれたんだと思います。八代が百瀬のCDを聞くシーン・それを返すシーンが好きでした。お互い受け止めれる相手に出会えて良かった。二人とも初恋みたいに、真っ赤になって初々しい感じもよかったです。
ボーナストラック(このタイトル素敵です。CDみたい)も女装していない八代も好きっていうのが、バリバリと伝わってきて、八代も着飾らないこのままの百瀬が好きって思ってる感じがして、幸せな気分になれました。
最後に、八代の友達。一人ぽつんと残る彼が一番切なかった・・・気がする・・・寂しさが滲み出ていて、泣きそうになった。仲の良かったぶん、多分自分の知らない違うところに行ってしまったことを、二人の関係を隠していても、今まで通り八代が彼と話をしても気づくと思う。
大切な友達だった、と過去形にして欲しくないので、これからも仲良くしろよ!八代ぉぉぉ!!!!・゚・(ノД`;)・゚・
うすうす気が付いていましたが。
私はどうやら女装男子が大好物らしい…
BL歴20年以上で、定番だからとごまかしていたけれど…
この作品を読んで、覚悟を決めて受け入れなければと思いました(笑)
木原音瀬さんの『美しいこと』。橘紅緒さんの『専属契約』。海野幸さんの『八王子姫』。他にもいろいろありますが。
共通しているのは、女装が秘密とコンボで。女装する子は普段は見た目、爽やか青年で。でも、LOVEシーンではやはり受け側で。
そしてその女装がすごく可愛い。めちゃ綺麗だ。と、いうことです。
どんな服を着るか。こだわりがあるとなおいいですよね。
普通の男の子がキュートな女の子へと変身する。
その魔法と、その秘密がばれるかも…という不安やドキドキ…。
好きだと言ってくる攻めの男たちは、この外見が好きなのであって、もっと可愛い女の子が現れたらその子へと行ってしまうのではないか?
そういったいろんな葛藤を抱きながらも、彼らが恋に落ちていくさまが、本当にワクワクします。
この作品の中ではまさにその秘密と魔法と。
八代の。己を知る恐怖。男を受け入れる恐怖。恋に落ちていく恐怖。
それが相まってすごいドキドキ感を醸している。
また、百瀬の情動がいいですね。
多分、自覚があるかどうかわからないのですが。
この子、女装した男子が好きなんですよね。
だって、お姉さんを通して、女の子に幻想を抱いていない。
むしろ、知っちゃってる。この年齢にして女の本質を。
だからこそ、恥じらいと可愛らしさと可憐さをもつ八代のカワイコちゃんぶりにメロメロになったのかなと。
そんな百瀬にすっかり感情移入して、私も八代にメロメロになってしまいました。
ツモリチサトとかのシルクシフォンの可愛いワンピースとか着せたいなあ…とか思ってしまいますもん。
本当に楽しい一冊でした。エロくて可愛くて考えさせられる。
青空軍団で秀先生のサンゾロを拝読しているときは、先生がこんなにBLオリジナルの才能に長けていらっしゃるなんて気がつきもしなかった。
パロディはパロディでとてもスタイリッシュですんごく素敵だったけれど。
こうしていろんなお話を読ませて頂けてとっても嬉しいです。
次回作も楽しみにしております。
本当はこの続きも読んでみたい気もするのですが(笑)
BLの女装ものと言えば、
・『男の娘』系・・・無理やり女装させられる場合と、自ら女装趣味の場合とがある。可愛い見た目・言動のキャラが多い。内面も女の子っぽく表現されることが多い。男性向けっぽい表現も多い。
・『オネェ』系・・・一般的には女言葉を使い、「心」は「女」として描かれる事が多いが、BLの場合、主要キャラは「心」は「男」として描かれることが多い。
・『女装が趣味の普段は普通の男性』・・・単純に女装が趣味なだけで、内面の性的な不一致はない。心は完全に男性。BLで肝心な「男」×「男」の理想形の女装もの。
大きく分けるとこの3つが多いと思われます。
*『乙男(オトメン)』は女の子っぽい趣味(料理や手芸)はするけれど女装はしないので除外しました。
こちらの作品の場合、『女装は単なる趣味』で、『普段は普通の男性』のパターンです。
これは他の作品にも見られますが、例えば木原音瀬先生の「美しいこと」「愛しいこと」もまさしくこのパターンです。ただし展開は全然違いますが。
受けの八代が女装をしはじめたきっかけは、
付き合っていた女の子に女装を強要されて、しかも外に連れて行かれた時に男の子から女の子だと勘違いされて「かーいーねー」と声をかけられたのがきっかけで、女装を何となくしてしまう、
というものでした。
本人も言っている通り、八代を女の子だと勘違いして声をかけてくる「同性をひっかける面白さ」にハマってやりはじめた事だったようです。
ところが百瀬に女装しているところを見られ、接触されたことから、
八代は単なる「女装」だと思っていたその行為の「深層心理」の部分が引きずり出される結果となってしまいます。
それがこの作品の面白いところです。
単純に女装した自分に引っかかる男が面白いという悪趣味ないたずら心だけが、彼に女装をさせていたわけじゃないんですね。
最初、女装を強要する百瀬に対して、八代は気持ち悪がっているのですが、女装の八代を見て百瀬が「かわいい」と言ってくれたり、それこそ女性そのものと比べて「百億倍かわいい」と言われてしまって、どんどん百瀬に対してときめいていくんですね。
そしてついに百瀬は男性の姿の八代にも可愛いと迫り始める。八代はこんなのオカシイ、ガチホモじゃなないか、と思いながらも迫ってくる百瀬を完全に切ることができないでいます。
それどころか百瀬を自分の家に誘ってしまう。けれど結局怖くてできないのですが。
その怖くてできない、というのは、結局は自分のセクシャリティに気づくのが怖いから、ということでした。
誰だって人と違ってしまうことはものすごく怖いです。
人と違うということは個性的であるとも言えるけれど、同時に誰にも理解されないのではないか、という恐怖がつきまとうことになります。マイノリティであるということを自覚するということは、同時に孤独を手に入れるようなもので、とても悲しい自覚でもあります。
私も人と違う部分が多いので、彼の恐怖には共感するものがありました。
だから自分のセクシャリティに気づくことは彼にとってはものすごい恐怖だっただろうと想像できます。
けれど、「女の姿」でも「男の姿」でも、どちらの姿でいても自分を好きでいてくれる百瀬の愛によって、八代は「本当に恐れたものの正体」をあばく覚悟ができるのです。マイノリティでもいいんです。理解してくれる友がいたり、それこそ自分を愛してくれる人がいてくれれば。たった一人でも、この世に自分を理解してくれる人が居るということが、どれほど幸せなことか。
そうして、百瀬と付き合う覚悟を決めた八代は「おとこに組み敷かれてあえぐ側」というセクシャリティをも受け入れることになります。平たく言っちゃえば自分は受けであるってことを認めたということになるんですが。
なので、この作品は受けは女装をしているし、攻めも女装を強要していたりしましたが、
結局のところ、受けは「女になりたいわけじゃない」し、攻めは「女が好きなわけじゃない」という感じがしました。
女装という一種の倒錯的な雰囲気と、しっかり「男」×「男」にしているところが良いと思ったので神評価です。変に女の子になろうとする受けだったり、女性らしさを強要する攻めでは成り立たない作品だったと思います。
この部分、木原先生の「美しいこと」のほうは末廣が完全なノンケで女の姿と男の姿で扱いが全然違って、受けが大変だったな~なんて思い出しましたwいやもうそっちの作品も大好きな私的神作品なんですが。
受けの八代の心理描写も丁寧で良かったと思います。
ただ、攻めのほうはもう少し分かりやすい描写を入れて欲しい気もしましたが。
ところで全然関係ない話ですが、モブキャラが時々なにわ小吉さん風に見えるのは気のせいかな?うん、気のせいですね(汗)
ちょ、なんでこんなにレビュー長くなったんだろう(;´д`)
もうこの辺で終わりにします。ご観覧ありがとうございました。
秀良子さんの描くサブカルっぽい男の子が大好物な私。
百瀬いいです。好きなものが例えみんなに理解されなくても、構わない。それはそのものに対しての熱い想いなんかではなく、きっと本当にただ「好き」なだけ。
理由というものは自分を守ったり、相手を責めたりすることが多いと思う。
だからこそ、損得のない百瀬の「好き」「かわいい」は大きな意味を持つのかもしれない。その時の八代にとって、だけど。
八代はきっと、女の子っぽい子だったんじゃないかなぁと思う。周りに気づかれない程度に。
だって一般的男子高校生はきっと制服の仕立てとか素材などまず気にしないし、服にシワがあったってどーでもいーし、部屋はそんなに綺麗じゃない。はず。(偏見?笑)
顔の造り同様に、繊細で丁寧な八代の心が百瀬のおっきなハートで包みこまれていく過程にキュンとしっぱなしでした。
だってもうコマの流れがまず切ない。八代が女子服に顔を埋めるとか。キスまでの間隔とか。百瀬にがっつかれて怖じ気づく八代の言葉達とか。最後に宇田川町で待ち合わせする二人の空気とか。
すごいなぁ…秀良子さん…。
と思わず呟きたくなる作品でした。
最後のボーナストラックの八代にはもう一歩踏み出して実践してほしかったなぁ(笑)
今のままのシンプルでラフな百瀬スタイルもかっこいいけど、モードにコレクションファッションぽいのを着こなして八代がメロメロになっちゃうをのも見たかった。
まず、「宇田川町ってどこだ?」と読んでる最中にずっと付いて回っていました。
多分東京なんだろうなぁと思いつつ、ひとまず読むことに集中することにしましたが…
「あれ?結局題名の宇田川町の意味は?……あ、二人の未来ハッピーエンドぽいねーヨカッタネー。」
集中できてなかった(笑)
タイトルに地名があると、その現実にある場所の雰囲気、今まで耳に聞いた噂話などにも作品の空気が左右されますよね。
そこらへんの事情が近畿在住の私にはハードルが高すぎました!泣
あーもう宇田川ってどこやら分からへんけどまぁ若い子が集まる場所なんやね!
おっけおっけ!!はい次いこー次ー!
と少々自棄ぎみに読んでいましたねぇ。
しかし女装子ちゃんがちょっとクラスで人気な男子高校生(でも女装が止められない)で描かれていることが流石秀先生だなぁと思いました。
今までの女装ネタなら男の娘が大半で、まれに色気が溢れて止まらない妖艶な男の子くらいでしたもんねぇ。(つきぬけると筋肉隆々な男性に着せるというのもありましたが)
「中性的で女装が似合っちゃうボクなの」という男性ホルモンが活発化され済みの高校生ってことを無視した今までの女装ネタには「まるで女の子みたいな子に女装させて、それBLじゃなくても良いんじゃないの」と思ってしまうので余り興味のないジャンルでした。
フツーの男子高校生が隠し持っている止められない癖という風に描かれていたので、爽やかな絵柄なのにどこか薄ら暗さが感じられました。
また、その秘密に気付いてしまう相手の男の子がこれまただっさいんだ・・!(笑)
王道中の王道を行くなら多分女子にも男子にも絶大な人気を誇る傲慢男か、またはチャラさを装ったイケメン(でも実はこのチャラさは過去の影響から、とか)に気付かれるんだろーなー、とBLにも時代の変化が訪れたんだと思ってしまって
ニヤニヤしてしまって…(笑)
特に作品には萌えませんでしたが、BL界も受けいられる土壌が広がっていってることをしみじみと感じる作品でした。
ちなみに宇田川町の意味を作者さまが説明してくださるあとがきには発売日当日から今日まで全く気付きませんでした(笑)
もう一度読みたい作品だなあと思いました。
正直言うと、ちるちるで高評価だったため購入したのですが
いまいち感動はしませんでした。
個人的に、昔いたクラスメイトに似てるんです百瀬が。
それでなんかそのクラスメイトと重なっちゃって・・・
暗いところも似てるし、なんとも・・・
まあそんなことはどうでもいいんですが。
もう少し大人になってから、ちゃんと読み直したらもっと深くわかるんじゃないかな、
という印象でした。
ただ、百瀬が最後になるにつれてどんどん男前になっていくのは
かっこいいなーと思って読みました。
あれ?ハチ公前って宇田川町じゃないよね?パルコの方だよね?って読んでる途中で疑問に思ってたら、ちゃあんとあとがきで書かれてましたな。
『道玄坂で待っててよ』でもいいと思うけど『宇田川町で』のほうが、やっぱりかっこいい。
当時付き合っていた彼女に面白半分で女装させられたのがきっかけで、すっかり女装にハマってしまった八代。
クラスでは友達に囲まれてて勉強もできて、そつなくこなしているかのように見えるけど、女装して日曜のハチ公前に立っているのは何故なのか。
そんな八代を偶然目撃してしまった百瀬は、学校では暗くて無口でヌボーっとして、寝てるかヘヴィメタを聴いてるなに考えてるかわかんない系。
なのに、ターゲットにロックオンしたあとのの百瀬のまっしぐらな感じ、凄味があってよかったです。
相手の気持ちなんかお構いなしで、自分の気持ちを押し付け、追いかけ、追い詰める様がもう野獣。
八代は自分の女装への欲求の理由を百瀬に暴かることに怯えて拒絶するのですが、女装した自分をまっすぐに「かわいい」と言ってくれることにあっさり欲情してしまう。
どっちもゲイではなかったはずなのに、ですよ。
倒錯的な雰囲気にノックアウトってのが、バシーンッと伝わってくるのです。
ズバリなシーンはさほどないんだけど、百瀬の興奮ぶりや八代の反応だけでもう、かなりエロい。
そういうのがほんとにお上手だな~と毎度溜息です。
それとこれも毎度ですが、女子に容赦ないところ。
今回は百瀬姉…いやーもうほんとに家の中でこんなだよ私もって思う人が、いっぱいでいてほしい(笑)
他人の何気ない一言で、自分が生まれ変われるような気がする。
「それ」が恋だと気付くまで。
そんな過程を丁寧に描いた女装男子本です。
発売前に装丁を見た時点で気になるものの手を出さず、ちるちるでランキング上位に輝いていなければ、恐らく手に取りませんでした。
以前、秀先生の「金持ち君〜」のレビューで割と酷評してしまったため、再度手を出すのが恐かったのです。
しかし皆さんの評価を信じて正解でした。とても良かったです。秀先生のイメージがだいぶ変わりました。
町でクラスメイトの女装姿を見つけてから彼の事が気になりだし、学校でも目で追いかけっぱなし...というBLセオリーに乗っ取ったお話なのですが、ありふれた展開を丁寧に丁寧に綴る事で、読者が無理なく女装男子の感情の揺れ動きと、女装男子に惹かれる普通の男子の心のざわめきを感じ取る事が出来ました。
また、先生は平成生まれの男の子を描くのが上手い。いわゆる「ゆとり世代」というのだろうか。「普段はへらへらして喜怒哀楽を表に出さないけど、実は心に強い我を持っていて、友人にも彼女にもそれを打ち明けず、出し方も良く知らない」というような男子の心理描写が、表情や仕草にとても良く表れています。
タイトルもとても良いですね。渋谷駅でもなく道玄坂でもなく「宇田川町」という名前にした事にセンスを感じます。
前者二つだと煩雑な第一印象になりかねないのですが、宇田川町と付ける事で暖かみが出るというか、「人が住んでる」感じが出て、妙にローカル臭が漂ってて良いなあと思います。この漫画の作風にもとても良くあっている。
渋谷って「田舎臭い町だな」と感じる私にとっては、愛らしい印象を持ちました。今度から私も宇田川町って呼ぼう(笑)
物語の最後で、この題名の深さを知る事が出来た時、心にすとんと、二人への愛情が降りてきます。
「良いお話には良い装丁」のセオリーがまた一つ生まれましたね。
パッションピンク地に中性的な横顔、特徴的なタイトル、どんな書店でも目に飛び込んでくる「BLらしからぬ」装丁。
ソフトフォーカスをかけた渋谷の実写写真を話の間に挟む事で緩急がつき、漫画の世界を飛び越えて現実世界に二人がいるかのような気分にもさせてくれます。
で、装丁会社はこれまた「株式会社シュークリーム」さん。このたびも良い仕事してますねえ。
他作で失敗した経験のある私としては、秀先生初デビューされる方はこの本から手にとってみる事をお薦めします。
受の女装は本来あまり好きではないのだがこれは倒錯的で好き。
女に見えないからこそ女装の色気があります。
淡々とした序盤から百瀬の熱に煽られて、中盤から追い詰められ畳みかけるように暴かれていく八代の本音。
「ゆるふわ服を着たい」「可愛いって言われたい、女のように愛されたい」の間にはものすごく深い溝があるはずで百瀬が居なかったら八代は多分その淵をふらふらしながらも見ないふりをして越えなかったかもしれない。
そう考えると百瀬の業は深いなあ。
萌えというよりは倒錯的で閉鎖的な緊迫感が面白かった。
閉鎖的といえば「たった二人きり」に収斂していく結末が木原さんに近いと思った。
本編のラストで切り離されたような友人、渋谷の人ごみでけれど人々と全く交わらずにぽっかりと浮かび上がる二人だけの世界。
個人的にはあの余韻のある本編の終わり方が好きなのでボーナストラックはなくても良かったかも…
1冊にまとまってから読まないとね
掲載誌で切れ切れに読んでいた時は、それほど印象に残らなかったけど、
こうやって、1冊の本にまとまって、ストーリーの流れがちゃんとわかると、
まあ、それなりに、なかなかいいよね。
特に、秀良子さんみたいに、絵の描線が細くて、画面が白っぽい、地味な絵面だったりすると、雑誌形態で他の作品と並んでいると、他の作品との境が曖昧になったりして、繊細なストーリーの機微を味わうって感じじゃなくなる。
それが、本1冊全部丸々その作品の世界となれば、さすがにちゃんと作品に没頭できて、ようやく、作品の味わいがしみじみと染みてくる。
この作品って、気持ち悪いくんの方が主人公って言うところがいいわ。
そして、気持ち悪いくんが女装くんを好きになってしまうのは、やっぱりおねいちゃんのせいだと思うの。
ねーちゃんの化け方に比べたら、八代の何と清純で初々しいことか。
レビューの高評価見て読んでみましたが…
正直何とも言えなかったですね。
絵柄も好みとはズレてるし…
皆様が高評価にしてる意味が
わからなかったです(泣)
ただ、感じ方は人それぞれだと思うし
レビューを鵜呑みにするのも違うなと
感じさせられました。
もう一度読み返してみて違う感想があれば
訂正したいと思いますが…
個人的には全く萌えなかったですorz
これは本当に良かったです。
秀良子先生はこれが4冊目なんですが、今までではダントツです。
百瀬はある日偶然に、地元から遠く離れた繁華街で女装した八代を見かけます。
それから八代が気になって気になって仕方ない百瀬。
じっと見詰めたり赤くなったり、夢まで見たりして・・・
百瀬は殆ど一目ぼれだったようですね、半ば八代のストーカー状態になってます(笑)
反して八代は、そんな百瀬の態度に戸惑うばかり。
女装の秘密を知られて付き纏われて、百瀬が恐いと感じる半面、
「かわいい」と言われる事に贖えない喜びを感じる・・・
普通の高校生男子の二人が、自分の気持ちや行動に戸惑いながらも、
少しずつ自分の内面や本心を見つめてそれを受け入れていく様子が、
ものすごく自然に書かれてます。
二人それぞれの揺れ動く気持ちに共感できます。
どちらも若くて青くてカワイイ!(笑)
最後の、百瀬と女装した八代が手をつなぐ後ろ姿が、すごく印象に残りました。
そして書き下ろしの八代が、ものすごく可愛かったです。
もうあっぱれとしか言いようがない。特にキャラ、ストーリーに特徴があるわけではない。受が女装するということ以外は。それ以外は日常的でリアルな世界観。
なのに、どうしてこうも読み手を引き付け、虜にさせるのか。
作品の雰囲気、キャラの雰囲気、なんだか全部が心地いんです。すんなり受け入れられるんだ。しかも、ちゃんと男同士の壁がしっかり描かれている。簡単に男同士の恋愛は前に進まないってこと読み手にわからせる。説得力がある。何気ない日常を描いているこの作品に強く心を揺すぶられる。こういう作品を描ける秀良子さん天才だと思う。
とにかく私がごたごた解説するより実際手に取っていただきたい。これは読まなければ本当に損しますよ。万人におすすめ。もちろんBL好き以外の人でも。
レビューが好評価だったので、購入しました。
秀先生の作品は他にも読んだことがあるのですが、
「宇田川町で待っててよ。」は今までになく面白かったです。
なんといっても心情の変化が伝わりやすいです。
百瀬の部屋で一人でキュンキュンしているところや、
八代が百瀬にハマっていく感じが
切なくてときめきました。
私は秀先生の絵がすごく好きでカラーのイラストも美しいですし、
ところどころにちりばめられているネタも面白いです。
女装男子っていう設定の本は今まで読んだことなかったので、
読んでみてよかったなと思います。
友達に激しくオススメされて、ここのレビューも評価が高かったので買ってみました。
秀良子さんって、名前の雰囲気から勝手にベテラン作家さんをイメージしてたけど(笑)、初コミックスが2010年ですか!それにまず驚きました。まだ発表作も少ないので全部集めてみよう!
あらすじとかは省略するとして…
個人的なことですが、高校生の時にリアル八代に出会ったことを思い出した。友達の弟で、偶然洗面台の前で女装姿で化粧をしてるところを見てしまって。すごい苦しそうな顔で「誰にも言わないでくれ」ってお願いされて。当時はまだ腐女子ではなかった私はキモっと引いてしまったけど、今となっては仲良くなっておけばよかったなぁと後悔中です。
上に姉が2人いるから、小さい頃からオモチャにされてたみたい(苦笑)
今何してるんだろう?久しぶりに連絡してみようかなとか思ったり。普通に女の子と付き合ったりしてたからゲイではないのかしら?でも深層心理ではこの八代くんみたいに、男に組み敷かれたい側なのかしら?
マツコとかミッツとかの女装家の人たちが普通にメディアに出る時代だけど、そこまで到るには相当な苦労があるんだろうな。世間の目とか偏見とか未だに日本はキツいし。
この漫画の八代くんも、怖がって逃げたり悩んだり目を逸らしたり、まずは自分がそっち側の人間なのだと認めてしまうことが何よりも怖いと。そこがリアルで他の女装ものや男の娘ものとは違って良かったです。
まぁ本当のリアルな世界ではもっとキツいと思うけどね。
百瀬のキモキャラがツボった。あんなんに付きまとわれたらそりゃ怖いわww
百瀬家のちょっとした会話?口論?が面白かったから、毎回入れてほしかったな。
最後の手をつないで笑顔で歩き出すシーンは印象的ですね。あの終わり方はすごく良かったです。
秀良子さんは、私にとって、好みの作家さんではありません。
これ、面白かった。
面白いっていうか、可愛い訳でも素敵さ大爆発な訳でもないのに、最後まで読み切って又最初から開きたくなる。
「こういうのがクセになるって言うのか」と感じた作品。
それに加えて、『萌え』とは違う。
だからこそ評価に迷うのですけど、結果は『神』しかつけようがなかったのです。
いや、面白いとか面白くないとかじゃないですね。
「好き」なんです、この作品が。
「気持ち悪い君」と呼ばれる百瀬ですが、私はめっちゃ格好良く見えていたので私こそ「気持ち悪いさん」認定ではなかろうか(笑)
寧ろ八代の方にあまり魅力は感じませんでした。
八代は女性経験もそれなりに早くて、目立つグループに存在する子だから彼女だってそれなりに居て、セックスの数だってこなして来ているタイプだと思います。
最初は兎に角サルみたいになって夢中になっていたものが、ひょんな事から、自分が抱く女性に自身を投影していた。
「俺の下で喘いでる」
「突っ込まれて気持ち良さげにしている」
これこそが、自分の中の違和感がスライドされて、カチッとはまる。
自分もそうされたい。力が敵わない相手の下になりたい。
そういうイメージが、百瀬と居る事でハッキリと形になっていく。
百瀬は女性経験はおろか付き合った事すらないのだけれど、女装八代と出会って色々考えて居る内に、八代に魅力を感じるようになる。
何故女装するのか、ホモなのか、性同一性障害なのか、趣味なのか、…八代って何なんだろう、と。
元々は女装する八代が好きだったのに、女装しなくても八代を可愛いと思う。
百瀬の変化と八代の変化が、徐々に重なり出す瞬間を繊細にしっかりと強烈に見れたなと思いました。
最後。
待ち合わせ。
あの時見たワンピをまとって、百瀬を見つけて笑顔の八代。
少し髪が伸びて格好良くなりつつある百瀬。
風になびく髪、リストバンドに華奢なブレスレット。
好きな物から逃げない。
手を繋いだあの光景が、目に焼き付いて居ます。
女装=可愛い女の子みたいな受け、という勝手な思い込みがあったので、大好きな秀さんの漫画とはいえ手を出せずにいたのですが、先日店頭で見かけてやはり購入してしまいました。
読んでみて、買ってよかった!となりましたw
冒頭で攻めの百瀬が八代を見た時に「一目で男だと分かって」しまう程に女装だと分かるし、確かに女装しても女の子、には見えないし、百瀬の姉からはキモイと言われてしまうんですが、それでも百瀬が八代にハマっていく過程や、かわいいかわいいと病的なまでに迫る百瀬の気持ち悪さがすごくよかったです('ω')
八代が女装にのめり込んでしまい、やめられない事もしっかり書かれていたりと八代の苦悩が伝わっていました。好きな事ってそう簡単にやめられないよなあ。
明るい話では無く、少し気持ち悪くて、でもページを捲る手が止まらないw
最初気持ち悪いだけの百瀬が最後かっこよく思えたのもびっくりでしたw('-')
女装モノという言葉で一括りにしたくないくらいとてもいい作品でした。
気になってる、という方はぜひ読んで欲しい本です。
リア充で成績もソコソコ良くて、学校という空間の中で日向にいる八代。
偶然女装した彼を渋谷で目撃した百瀬は、背の高いハードロック好きのネクラ少年。
百瀬は女装の八代に惹かれ、ひたすら口説く。
自分でどうして女装するのか分からない八代も、何故八代に惹かれるのか分からない百瀬も
若くて青くて、体の芯に普段は押さえ込んでいる熱さと生きにくさを抱えている。
百瀬の姉とのやりとりや(八代は一人っ子だろうか?)、教室での他愛もない高校生の会話、
それらの日常的なリアリティが秀逸な分だけ、非日常的な女装シーンが際立つ。
可愛くない、どちらかというとちょっと怖い表紙や扉絵のインパクトがすごいが、
この華奢でまるで女の子みたい「じゃない」高校生男子が女装をするという設定が、
独特の世界と意味を醸し出している。
自分は何故女装をするのか?
八代は、本当は「抱かれたい」と思っている自分の感情に気がついていく。
この過程の描き方がいい。
それは俄には受け入れられない感情なのだが、でもそんな自分をひたすら求める百瀬がいる。
百瀬はクラスメイトの名前を覚えていなかったりする程、他人に頓着しない奴なのだが、
そんな彼だからこそ(若くて馬鹿だからというのもあるかもしれない)、
ただ自分の感覚だけで八代を「かわいい」と褒め認め、好意を隠さない。
それを、互いにとって幸せな出会いと言わずしてなんと言えばいいのだろう!
自分より大きく強いものに組敷かれることの劣等感と満足感、
性的な目で見られることの疎ましさと嬉しさ。
女性というジェンダーが持っているアンビバレントで厄介で、時に持て余すような感覚を、
こんなに詩的に表現している作品はなかなかないと思う。
本編の最後、彼らが去った後に残った暖かな空気の感じがとても好きだった。
八代が着ている服がどれも可愛いのも、◎!
非常に面白く読んだし、描き出される世界も好みだったのだが、
私にとってはこれは、萌えで評価できる作品ではなかった。
(仕方がないですから、評価は入れますけれどね!)
BL読み以外の人にも読んで欲しい作品。
ボーナストラックは、それまでとは別にお楽しみ♪という感じ。
もともとお洒落な八代が、百瀬の脳内ファッションショーをしているところが可笑しい!
そしてそれすらどうでもよくなる二人が、愛おしい。
これは確かに神評価以外つけようのない作品。何度も何度も読み返しています。
ストーリーと登場人物の心情の描かれ方になんだかすごいリアル感があるというか。
昔の彼女に女装させられたことがきっかけに、女装をしてひとり繁華街に繰り出すことが趣味になった八代。八代は女装趣味がある以外はいたってフツーの高校生。
女装した八代を偶然見かけたことで、八代が気になって仕方なくなったクラスメイトの百瀬。
百瀬の童貞力あふれる行動力が目をひきますww
淡々と物語がすすんでいくのですが、深みにはまっていくようなふたりの関係にドキドキしながら引き込まれました。
女装姿のままの…あのシーン!とても倒錯的で、もう戻れない感じがとてもよかった。よかった。八代が「かわいい」という言葉にとらわれている様子とか。
ゾクゾクしました。とてもおもしろかった。
女装モノにはちょっと抵抗あるなぁという人にもぜひ一度、そんなこと言わずに読んでみて!とすすめたくなる作品です。
あとは、百瀬のねーちゃんの化けっぷりと、仲いいんだかわるいんだかわからない、姉弟のやりとりがおもしろかったですwww
評判通り 面白かったです。
読んで 正解!!
この本は 読まないと後悔するよっ!
お勧めです。
『男子』の自分と『女子』の自分。
どっちの自分も愛せるようになって良かったね。
【女装男子】が きてます!きてます!
色っぽくて悩ましげでとってもエロエロチックでした。
最後の◎ボーナストラックが最高に素敵です。
お互いが 初めての恋を知ってしまう のですから。
『恋は盲目』
うわぁ~~ きゅんきゅんずっきゅんどっきゅん 心臓壊れます。
読むのが恐かったのですが、読んで良かった!!
秀良子さんのような絵のテイストの作家さんって、
下手をすると、心が痛くなってしまう、胸を竹やりで突っつかれるように
切なくなってしまう作品を描かれることが多いです。
でも、秀良子さんのすごいところは、そっちに転ばない!
ギリギリのいいところを走っていただいているように感じます。
だから、好き!!
何度も読もう、また時間がたって、久しぶりに読みたいと思える作品です。
八代の心の揺れに、ドキドキします。
面白かった!文句なし。
読み進むのもったいなくて何どもページ閉じてしまいました。
本当の気持ち、本当の自分。自覚していないものにジワジワ侵食されて、、
そんな変化がいちいち可愛くて、愛おしくて。堕ちていく。
そんな姿に心打たれた゚(゚´Д`゚)゚
可愛いって言って欲しい
カワイイ服が着たい
はじめは無理やり着せられたふわふわワンピ。
見知らぬ男の一言で自分の何かが変わってしまうこと
あるはずもないと思っていた気持ち、芽生え
女の側で。。。少しずつ変化していく気持ちと
女の側で見たものの恐怖と。。。。文句なしです。
トキメイタ