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愛する人にそばにいてほしい。 迷うふたりの生き方が心に響くリーマンBL
soshite nagai yoru ga aketanara
過去の恋人への熱量には随分差があるけれど、今恋人に求めるものにはあまり差がなくて、面白い2人だなと思いました。根津は元彼と別れた翌日から何食わぬ顔をして仕事ができた。一方、西片は飲みの席で普段は絶対見せない隙を見せたり、ようやく未練を断ち切った後久々に元彼と遭遇すると、自分への否定を感じて隣にいる人の声が聞こえないほど動揺してしまったりする。元々恋人への向き合い方が異なるというよりは、たまたま前の彼への本気度が異なっただけのように思えましたが。
そんな2人が多忙に振り回されるなかで、どうやったら相手に振り向いてもらえるか、傷付けた関係をどうやって修復するか、その時々に一生懸命考えて少しずつ前に進んでいく過程に、同じ働く現代人として共感を覚えました。一度距離が遠のいた後、2人ともがちゃんと相手にもう一度連絡するという答えに辿り着いたことが嬉しかったです。満を持して再スタートを切る下巻が楽しみですね。
大ボリュームの上下巻、ものすごい読み応え。
でもそれは「ページ数があるから」だけではありません。
ふたりの感情がしっかりと丁寧に描かれているので、一つひとつのエピソードがとても濃厚で
小さな引っかかりさえもさらりと済ませない部分がとてもリアル。
同性同士の恋愛の苦しさはもちろん、自分以外の人間と解り合うことってこんなに難しいことなんだな、と感じてしまうような展開に
引き込まれずにはいられませんでした。
長く同僚として働いていた根津と西片がそのカタチを変えることになった夜から、距離はグッと近付いたけれども。
心は簡単に交わることはなく、むしろそれまで見えていなかった部分に振り回されてしまうのが本当に切ない…。
吹っ切れたと思っていた過去の恋の記憶が蘇れば、あっという間に当時の苦しみに飲み込まれてしまう西片。
なかなか新しい恋に進むことができないもどかしさはあるけれど、今度こそ目を背けずに向き合おうとする決意が見えるので
ただただそれを見守りたいなと思わせてくれました。
"一緒に居たい"という気持ちは同じふたりなので、どうにか拗れずにいてほしいなと願うのですが…。
ようやく再会したふたりのその後がどうなるのか?下巻を読んでしっかり見届けたいと思います。
気になりつつもカートインしたままだったこちらの作品
読もうと思ったのはとある先生のSNSがきっかけ♪
今ちるちるで行ってるキャラクター総選挙発端で普段はあんまり見ないようにしている気になる先生方のSNSをチェックしていた時に、敬愛して止まない彩景でりこ先生のポストに辿り着きました
そこで先生の友人でもある今作の作者のといけ先生のこの作品をおススメされているのを発見しまして…!
良し!!やっぱり読もう!!!と、、、遅ればせながらお迎えさせていただきました(*˘︶˘*)
ーーーすっごくすっごく良かった…デスーーー
先ずはリーマンBLなんですがお仕事の描写もめちゃくちゃリアル
お仕事自体の描写も、ON/OFFの時の日常感に於ける感情含めた雰囲気の全てがすっごく「分かる!!」の連続、、、
この「分かる!!」はBLとしてのLOVE部分にもすごくたくさんの共感と気付きが詰まっていて、、、
BL読んでる時はあんまり自己投影しない方なんですが余りにも身近過ぎる事が多くて、、、今回はガッツリ当事者視点でこの物語を追っていました
攻め受け両視点で描かれている所もそんな感覚に誘われてしまったポイントかも知れません
カバー袖の言葉を拝見しましたがといけ先生が4年以上もの歳月をかけてまとめあげた作品との事
なるほど、、、丁寧な訳です
めちゃくちゃ刺さるし響きます
物語の丁寧さも背景などの描き込みの丁寧さもスゴイです!!
根津のお部屋の仕事に忙殺されてるリーマンのお部屋感とか、めっちゃ上手!!適度な生活感とか小物とか、、、マジで手抜き感が一切感じられません
そして空気感や彼らの感情や状況を感じさせてくれる小技の効果がバツグン‼
サム・スミスにクラーク・ケントにトレインスポッティング…ストーリーへのスパイスチョイスが全部イチイチ刺さる…!
そしてこの上巻で1番のターニングポイントとなった根津と遼馬の初めてのデート
ここで元カレと会う駅のチョイスがまたうまい…!!!
豊洲という場所のチョイスで感じられる遼馬の元カレの央志郎っぽさとかもお見事でしたね
子連れで再会する場所としてもハマリ過ぎる
そしてデートの途中で元カレに遭遇して心ここに在らず状態になってしまった遼馬に対しての根津の対応を見てまたこの作品の持つ真摯な一面に心が動きました
何度も気分転換を試みても戻らない遼馬に対して最後の最後まで”優しく仕切らない”根津
ココがほんとすごく生身の体温を感じる「根津恭介」という男のアイデンティティを感じてグッと来ました
BLセオリーで言えば、ココはどこ迄も不安定な遼馬に寄り添い、そこを癒していくのがひとつのパターンかな?と思うのですが、ココで根津はその道を辿らないのです
「今は俺…優しく出来そうにないんです」という精一杯の言葉を残して遼馬の元を去る。。。
「タイミング」という現実をしっかり突き付けて来るんですよね、、、
遼馬サイドからしたら子連れの元カレとの再会がもたらす動揺は分からなくもない、、、
嫌いで別れた訳じゃなくて、何なら別れた理由にも囚われ続けた男が何事もなかったかのように子連れで目の前に現れる、、、そんな状況を目の当たりにして、根津が側に居る今はダメだ…って分かっていても、、、心を掻き乱されちゃう。。。
そもそも即リセットして切り替えられるような性格なら、自ら「孤独」に向き合い「ひとりで生きていく」事で前を向くしかないような選択はしていないんだよね、、、
と、、、そう思う反面根津サイドからしたら苦渋ではあったかも知れないけれど仕方ない判断
遼馬を気遣う気持ちもあるけれど、じゃぁおざなりにされ続ける根津の心は誰が労わるのか、、、と
そう考えればあの場を後にする根津はすごく自分も相手も大事にしていたと思うんですよね
この一連の魅せ方、キャラの配置、動かし方で生まれるストーリーが秀逸でした
そしてここを基点としてやっと動き出す2人の内面との向き合い方
素晴らしかった…
脆さと力強さがあるからこその人間らしさ
体温と息遣いを感じる2人だからこそ目が離せない
正直何に泣けて来たのかっていう「ココだ!!!」ってポイントはもはや分からないんです
でも物語が重なり合っていく過程で胸がどんどんいっぱいになっていくような感覚でした
そして1番心に響いたのは遼馬が引っ越しをしている時のモノローグの「時間はいつだって 俺の味方だ」という言葉
タイミングに翻弄された2人ですが「時は来るべき時に来る」んだなって思える私に取ってのパワーワードでした
急かされ迫られるばかりが時間じゃない
自分でその時間を味方だって思える強さにめちゃくちゃ心が動いた言葉でした
上巻は夜明けを迎える為の暗がりの中の2人の時間をしっかり感じました
そんな時間を経た夜明けに向かう2人を下巻では見れるのかな???
いやぁーーー。。。
余りにも響きすぎて久っ々に2000文字オーバーのレビューになってしまいました、、、
もっともっとシンプルにこの感動をお伝え出来たらいいのに、、、
でも、込み上げる想いが大き過ぎて今回は無理だったな。゚(゚´Д`゚)゚。
本当に素敵な作品を今、私は読んでいるなって思います
さ、下巻に行こうかな!!!
修正|白抜きと簡易描写が混じってたような気がする 濡れ場は濡れ場で上手いのですが全くエロ視点やそういう感情ではあんまり見てなかったからどんな修正でもきっと気にならなかった気がします
まるで小説を読んでいるかのような緻密な心理描写と気持ちの駆け引き。
性的マイノリティの方は少なくともこのような境遇に置かれることがあるのではないかと思う瞬間が多々。
当て馬などが登場するわけではないが、お互いの立場や本音に垣間見る切ない現実がひしひしと伝わってくる。
私が最近読んだ中ではダントツに心に迫った一冊。
上下巻総括です。
分厚いページ数同様に、どっしりとした読み心地でした。
愛し、愛されたい、二人のお話。
ゲイのサラリーマンの西片はある日、
後輩の根津から転職することを聞かされます。
ショックを受ける西片に根津は突然キスをしてきて…。
身体から始まる関係。
大人の恋のお話という印象でしたが、その後が長かった。
相思相愛なのに、真面目すぎるがゆえにそう簡単にはくっつきません。
大人ゆえに?
というよりは臆病なのかもしれません。
性的指向か、あるいは過去のトラウマか。
二人以外にも登場人物たちが複雑な過去や人間関係から
深く思考するタイプだからか、どこか詩的な台詞回しや
硬質な印象はありますが、それだけに一人一人の心情が
丁寧に描かれていました。
想いを確認し合った二人が遂に再会し、下巻へ。
ASKAコミックスデラックスさんっていつも背表紙が薄いイメージなんですけど、こちらのといけ先生の作品は分厚いです!!
しかも、読み応えたっぷりのリーマンBL上下巻。
これは期待しかないです。
そう思い読み始めたところ、、、
やっぱり期待通りでした。
クローゼットゲイ(受け)と、突然転職すると聞かされた同い年の後輩(攻めでゲイ)とのお話なのですが、、、
それぞれの視点で丁寧に叙情的に描かれる上巻。
愛する人にそばにいてほしい――。
たったそのひとつの囁かな願いを叶えるために、三十代という、仕事も恋も自らで取捨選択出来るよになってきた脂の乗った年代の2人が、それぞれ過去背負ってきた生き様によって、
ときに諦め、ときに苦しみ、ときに待ち、ときに涙して、ときにそのメールに歓喜する。
大切な人だからこそ、簡単に進めることのできない複雑な恋の応酬がひしひしと身に染みます。
おそらく、30代以降の腐の民の読者であれば、どかしらの心情が刺さるのではないでしょうか。
最近ではなかなかここまで心の機微を主として魅せてくれるお話は見かけないので、とても貴重な1冊(上巻だけですでにそう思った)だったと思いました。
また、やまね先生の推薦コメント帯にやまね先生が描かれたこちらの作品のキャラ2人がおりますが、こ やはりといけ先生の描かれる2人がお話の雰囲気にぴったりだなあと、読み終えて実感しました。
過去の自分の感情などと決別するために引っ越しを終え、はれて攻めを家に誘った受け。
長く離れていた長い夜の期間を経て、やはりお互いがお互いを好きと痛感した2人。
夜明けを迎えた2人は、いったいどうなるのか。
下巻がとても楽しみです。
上巻読み終わった時点での感想です!!
同い年の上司と部下の関係性だった2人。根津の転職がきっかけで身体の関係を持ち、根津のアピールが始まり、、という展開のお話。
上巻の印象としてはお互いのモノローグが多く、それぞれが抱える過去や今の悩みと向き合って気持ちに向き合っていく感じなのですが、、
西片が!!なんというかすごくもどかしい!!
おそらく誰かに素直に気持ちを告げたり甘えたりが不得手な人なのだろうなという予想は着くのですが、状況を整えたり気持ちを整理するのを第一にしすぎていて根津が見えておらず一人相撲になってしまってる感がなんかもう〜〜〜!!
それに振り回されている根津が言葉を飲み込むシーンが結構あってそれはそれでモヤモヤしますね…もうちょい素直に一緒にいたい、とか自分のこと本当に好きですか?とか聞けたら〜と思ってしまいますがなかなか難しいなぁと。
このモヤモヤが有耶無耶にならずに下巻で2人を祝福できるようになるのか!ととても気になります。
個人的な推しポイントはヨーロッパの風景描写で、とっても綺麗で思わず見惚れました。
あと西片の元彼めっちゃむかつく〜〜〜!!自分が世間体的にも結婚とかをしたくなっただろうに、お互いの気持ちが離れてるよね?とあたかも2人の問題みたいに別れ話をするの大変ムカつきでした…それでいてしれっと話しかけてくる面の皮の厚さ!!これ以上は出てきてくれるなよ…
絵がきれいで話の流れが自然でとても読みやすいです(大事)。特に絡みの絵、コマ割り、背景が好みです。
上巻のみの感想です。
主人公がクローゼットゲイなのでシリアスかと思いましたが、暗さはさほど感じず、淡々と自己を見つめながら前向きに進むところがよかったです。
時代的に多様なセクシャリティへの認知が広がりつつあるとは言え、人の心はさまざまで、ゲイだと知られると周囲に気を遣わせてしまうのではないかと思うキャラたちに共感できました。
セクシャリティだけでなく、価値観や性格の違いによるトラブルやすれ違いなど、どれもわかる!となる描き方がお上手だわ〜と思いました。
例えば、西片と根津の恋人との付き合い方/別れた後の違い、孤独や人との付き合い方に対する考え方、しっかり引越してから会いたい西片に対し、待つしかないけど本当は早く会いたいといじけ気味な根津…どちらもわかる〜タイプの違いよな〜となりました。
そこで根津が西片に怒らず根気強く待って、西片のごめんで許せるのが、相性の良さというか、付き合える相手なんだと思えるところがいい描写だな〜と。
冒頭の酔ってのキスが唐突に感じましたが(BLではよくある)後に回想があり惹かれ合う過程がよくわかったし、わかりやすいきゅんや好きな気持ちで魅せるより自然にそうなっていったという描き方がすばらしいと思いました。私は素人ですが難易度高いですよねきっと。
空橋さんの婚約者のエピソードも理不尽ではあるけど、ありがちよな〜となりました。それを西片が根本的に解決しようとする姿勢が今作のテーマと通じるのがとてもいい。
各話のサブタイトルが洋楽の曲名がおしゃれですね。私でもいくつか知っている曲がありうれしくなりました。
絵柄がちょっと気になって(試し読みがなかった、、)買おうかやめようか迷ってはいましたが買って良かったです。
とてもとても丁寧に大切に描かれた物語です。
81さんの「朝が来たら、ふたりは」とか
やまやでさんの「お前のほうからキスしてくれよ」などがお好きなかたならきっとお気に召すのではないかと思えます。
リーマン2人が互いに惹かれていく過程や心理、情景などが細やかに分かりやすく描写されていて下巻は読んでなくてももう絶対名作だから皆さん読んでくださ〜い
と早くもおすすめ出来てしまいます。
クローゼットゲイの辛さ、哀しみについて触れられているのはもちろんなのですが、わたしはその先の孤独について引用されている言葉も含めて共感しました。
刺さりました。
第4章、西片の過去の失恋のお話でのモノローグと引用文です。
わたしは親やきょうだい、友だち、恋人、配偶者、子どもがまわりにいようといまいと人はずっと孤独なのだと思っています。
激しく愛し合ってからだを繋げても結局離れなくてはいけない、交わったままではいられない。
絶望感。
産み落とされて死ぬ日まで誰しも孤独なんだって思いを胸に生きてきたので、このコミックスほどその実感をわたしに知らしめたBLはなかった、そういう意味でとても思い入れのあるものとなりました。
ちらほら登場する映画名や俳優、曲名を落とし込んだ章ごとのタイトルなどにもいちいち親近感を覚えました。
上巻は気持ちを確かめ合った2人がやっと再会するところで終わります。
じっくり読みたいので下巻は明日にしようかな、どうしましょう。
上下巻まとめてのレビューです
全然、知らない作家さんで
商業デビュー作らしいんですけど
めちゃくちゃ良かったです。
四年半かけて描かれた同人誌をまとめたものらしいんですけど、自分の為に描いたという内容は本当に自由で、一切の妥協がなくて
作画から、モノローグから、
モノローグなんて、哲学者の言葉を引用してたりしますからね。
(それもさり気なくなので、難しいとかはないんですけど)
自分のために、っていいよなぁ
でも重たくないのはセンスなんだろうな
言葉のセンスや、会話の内容がリアルで
またさり気なく音楽の話も挟まれたりしていて
読んでいても楽しく、表現力の幅が広く豊かで
読み応えがありました。
ストーリーは東京のどこかで暮らしてる
普通のリーマン2人のはなし。
2人ともクローゼットゲイで、攻の転職をきっかけに
関係が親密になっていくんですけど
元カレとの再会に古傷いたんでしまったり
職場でオープンにするかどうかという話になったり
あらすじで言うとほんとシンプルですけど
ひとつひとつのシチュに揺れていく心情がほんとリアルに表現されていて、引き込まれます。そのシチュエーションも意外な展開だったりして、お決まりパターンとならないのがまたイイ。そして、解決していく過程もまた丁寧に且つ、重だるくならずに共感していける感じが半端ないです。
そうして迎えたラストは、
どれだけ彼らが色々な呪縛から解け
心からお互いのことを求め合ってるのか
かけがえのないものなのかが
めちゃくちゃ伝わってきて涙が出てしまいました。
おすすめです。
皆んなに読んでもらいたいです、ほんと。