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yasagure otoko isekai de iroaku kishi ga aisuru ouji no migawari to naru
文章、特に言葉と文によってすべてを描写する必要のある小説というものは、何をどのように書くかと同じくらいに、何を書かないかの選択がとても重要になってくるのだなあ、などと考えたりしています。
ものを書く人にとっては、その取捨選択はおそらく当然のことなのだと思うのですが、何を書かずにいるかを選ぶのはとても難しいだろうなと。
必要なことの説明が足りていなければ不十分なままで物語が進んでしまう。
かと言って説明が多過ぎると物語が滞るし内容が逆にわかりづらくなる可能性がある。
小中大豆先生は、その取捨選択が非常に巧みな方だと認識しております。文章が軽快でよどみがない。かつ、しっかりと物語中に引き込んでくださる生き生きとした描写の力。
だから、小中先生の書く小説が大好きです。
今作の礼夜にしてもヴィダールにしても、物語に描かれていない部分での色々な設定があったのではと考えたりもしますが、でもその描写を最小限にすることでこの物語の勢いと軽やかさが維持されているのではとも感じます。
この物語の、転生してから超スピードで王位奪還までこぎつけるとてつもないパワーと勢い、考えるより動け!的な礼夜の行動第一主義にもよく合っているように思います。
自ら憎まれ役を引き受けたり、ハッパをかけるために心にもないことを言ってみたりと、転生先が少年漫画だったとしてもやっていけそうな礼夜の明るさが良いですね。
どこに出しても心配ない、根っからの主人公キャラクターだと思いました。
面白すぎて一気読みしました…。
一冊で終わらせちゃうなんてもったいない!欲を言えば是非シリーズ、せめて上下巻とかで、もうちょっとじっくり読みたかった。
超劣勢から国奪還を目標に進んでいく過程で、色んなことをやっていくが、大きな転機になるイベント以外は大胆に割愛されていて、かなりすっきりさくさく進んじゃいます。メインの受攻キャラがとっても魅力的だけど、他にも近しい仲間で気になるキャラが何人もいたので、彼らについてももっとよく知りたかったし、主人公と仲間たちの絆を強めていったのであろう途中のイベントももっとたくさん読みたかったです。よく言えばくどくなくて良いのかもですが、個人的には長編ファンタジーとしてもっと長いことどっぷりじっくりこの世界に浸かりたかったなぁ、と残念に思いました。
とても面白かった。
裏社会で悪いこともして自分第一にお金を儲けて生きてきた受け。最後は部下に刺されて終わりかと思いきや異世界に召喚される。受けを呼んだのは自分と瓜二つの病弱王子。王子を亡命させるために着いてきた家臣達の行く末を頼まれて、成り行きで王子に成り代わることに。
初めは王子達の事情なんて知ったこっちゃないって感じなのに、自分が異世界で生き残るために家臣達と協力しなきゃいけなくなって、そこからどんどん事が大きくなっていく展開が面白かった。
自分と同じ顔なのに汚れなく愛されてきた王子を見て、自分の幼少期と比べてドス黒い感情が湧いちゃうシーンや、どんなに感情を鈍感にして過去のとこにしたって他人のちょっとした一言で過去の記憶が蘇って辛くなるシーンが切ない。どんなにポジティブに自分勝手に今を楽しく生きていたって幼少期の傷は尾を引き続けるんだよな。
自分だけでも生き残りたいと言う割に、自分の事を粗末に扱ったり露悪的に振舞って卑屈なことを言う受けの危なっかしさにもハラハラする。そんな受けの挑発的な言動に最初期はイライラしていた攻めだけど、そのうち怒るのではなく憐憫の顔を向けるようになっていく。
二人がようやく甘くイチャイチャしたなと思ったら受けは「自分は将来きっとこの男のために命を落とすだろう」とか物騒なこと考えてたりするのも好き。攻めも攻めで受けのためにすぐ死にそうな言動をするから、このフラグがどうなるのか最後までハラハラした。
溺愛モードに入った攻めの過保護なまでの深い愛情も良かった。いつ死ぬかもわからない状況だからこそ数日離れただけでも熱烈な再会になるのが好き。
半グレとして元の世界で死んだはずの礼夜は、自分と同じ顔をした王子フレイに召喚されて別世界へ。ヴィダールをはじめとした仲間たちとの信頼関係を築きつつ、フレイの遺志を継いで王位を盗る、成り上がりストーリーの面白さにページをめくる手が止まりませんでした。
生い立ちのせいで他人を信じられなかった礼夜は、はじめこそ険悪だったものの、次第にヴィダールに心を開くようになっていきます。穏やかに愛を深めるふたりのやり取りに癒されました。また、奇策とカリスマを活かしてどんどんと礼夜たちが領地を広げていく様子に、戦記ものを読んでいる気分になってわくわくしました。
はらはらしつつも夢中になれるストーリーものをお探しの方に、とてもおすすめです!
今回は王子の護衛騎士と王子に召喚された日本人のお話です。
王子の身代わりとして召喚された受様が
己と託された命のために最善を探し求めて辿り着くまで。
受様は子供時代、
金と男にだらしない母との貧乏暮らしで
環境的に正直さや真面目さは報われません。
中卒で働き始めると
母譲りの美貌も喧嘩で磨いた腕っぷしよりも
まずは金さえあれば強者になれると考えます。
合法と非合法の狭間で稼ぎ続けますが
半グレと呼ばれて暴力団とも繋がりができますが
上手くやり過ぎて古株の部下に致命傷を負わされ
ドブ川に身を投げることになります。
しかしながら息苦しさから水中でもがいていると
手を細い腕に捕まれ水面の向こう側に
受様に瓜二つの少年を見つけます。
次に伸びてきた別の手によって
受様は引き上げられる事となりますが
そこは中世ヨーロッパのような異世界でした。
受様にそっくりな少年はアルヴの国の王子で
受様を引き上げた男が攻様となる王子の護衛騎士です♪
この国では12年前に時の大臣親子が王位を簒奪
受様の母に懸想していた元大臣は受様以外の王族を弑し
反対派の貴族が大粛清されます。
しかし近年元大臣の健康状態が悪化
元大臣が亡くなれば王子が殺されるだろうと
王子は数少ない味方の手助けで伯母の嫁いだ国への
亡命を目指していると言いますが
王子の逃亡に手を貸した者達は
王家再興を願う者もいて一枚岩ではない状況な上
受様は王子の健康状態も気になります。
そして受様の懸念は現実のものとなり
王子は自分についてきてくれた者達の今後を
受様に託して儚くなってしまうのです。
果たして受様達を待ち受ける未来とは!?
亡き王子に忠実な攻様と亡き王子の身代わりとなる受様の
異世界転生ファンタジーになります♪
受様は自分の死期を悟った王子によって
この世界に召喚されますが
自分を支えとしている家臣達が命を捨てないように
彼らを護ってくれる存在を求めての事でした。
とてもできた王子様だとは思いますが
受様にはたまったものではなかったと思います。
それでも受様は王子の想いを捨てることなく
王子という支えを失った者達を死なすことなく
多くの者達が生き延びる選択をしていく事になります。
そもそも受様はイヤイヤ身代わりになるし
天邪鬼な策略家なので(笑)
口にする言葉は必ずしも本音ではありません。
それでも生きる事に執着する受様と行動する事で
攻様や臣下たちが徐々に落ちていく様子が
とても小気味良かったです。
攻様が恋に落ちた瞬間がイマイチわからなかったけど
攻様が甘くなっていく展開にニマニマさせて頂きました。
厚みの分、敵の最後はちょっと物足りない感じがしましたが
新たな命を見出す幕引きで読了感は良かったです。
初めは名前の伸ばし方の印象が似ていて登場人物を混同した…
受けの勘の鋭さ、頭の回転の早さが序盤から好きになった。
抜け目なく相手を観察して状況を打破しようと強かに生きる姿が私には賢く強く見えて痺れた。
異世界召喚って本当はとても理不尽なことだと思うので、人情に負けたり、すぐ「難局みたいなので協力しますね!」って姿勢になる方が本来は不自然だよな〜
それをはっぱかけて誘導したり、生きるために露悪的な様が読者の私としては本当に眩しい!相手と同じ土俵に立たないことをするのは私には結構難しいことなのでその振る舞い方が純粋に凄いと思ったし描き方が鮮やか。
「おぬし、余の顔を見忘れたか…」ってフレーズ出すところ好きw
「快楽のためだけに抱きたくない」って心が通じ合いたいですってことじゃん!と思って萌え滾った♡
しかも神聖視の所在がどちらなのかの問答は…そうか、意識している方なのか、と妙に納得した。更に警戒心がどういう意味で働いているかについての説明が嬉しかった。簡単に肉体を繋げず真逆の所からじりじりと心の距離を近付けていく過程を読むのが楽しくて仕方なかった。それがこの2人の恋愛の醍醐味として心理戦の駆け引きの緊張と緩和が絶妙だったから。
攻めの愛の語り方が重くて熱くて真摯で、これは受けは射抜かれてしまうよな、
そして自分をわかって欲しい、相手を解りたいと言った言葉通り攻めは受けのことを正しく理解して分析が正しいことを証明しているのもいいし、恋人という関係性を認める流れが、ここまでの軌跡をじっくりと辿ってきたからこそ盛り上がった。
後半の展開もハラハラしつつ、目的意識を見失わない、折れそうで持ち直す精神力や決意が痛くて、でも凛々しくてそんな人だからこそ最後までお供したくて皆着いてきたし、私も見届けたくなった。
ただ、BLに重点があるからか後半の闘いが割とあっさり終わる所と後継者問題についてはもっと深堀りして欲しかった気がするけど、代わりに駆け抜けた!という読了感がある。
駆け足なのは1冊にまとめるなら仕方ないのかな?上下巻で読みたいくらい内容が濃縮されていた。
ラストは希望の光として物語的に凄く良いのはわかるんだけど、個人的にはWヒロインなどの興味の分散が得意じゃないため、それに近い感情が湧いてしまい意識が散るなぁと思った。
彼の死がトリガーでそれを受け止め乗り越えてきたのは全て受けと周りなのに、解決したと思ったらいいとこ取りに近いのが苦しかった。この苦しさは彼にも身体の弱さなどのその他の苦労はあれど、あくまで全てを押し付けた側なのに彼の性格も悪い訳ではなく優しく高潔なためただ悪様に言うのがはばかられるから。ここで責任を肩代わりさせたから導きによってイーブンになると思えど、彼の存在に良くも悪くも苦しんだのに『また』というのがモヤモヤした。何故なら彼の喪失の余波を全て受け止めてきて、周りの愛を獲得するために尽力したのは受けなのにそれが無かったかのようになる気がして。(勿論なりはしないが)彼は存在により初めから周りの愛を獲得しうる存在なので。受けは神聖視に関してなど全てを乗り越えてきたのは承知だがやはり存在の喪失だからこその折り合いのつけ方だと思っていた。顕現したら私は意識が散りそうだなと浅慮なところを、現代と異世界で色々経験して喜べる受けだからこそ全てを成し遂げて愛されるのかも。
私がモヤモヤするだけで、受けは受け入れていて展開的に血筋と家族の昇華、回収に納得はあり綺麗なまとめ方なので、好きな作品の1つになった。
好きな作家先生と、絵師様の麗しい絵に乾杯!素敵な作品を世に出してくれてありがとうございました!
ラブコメからシリアスまで、いろんなお話を読ませて下さる小中先生。
異世界転生モノかぁ…でもまぁ小中先生だしなぁ、と手に取りましたが、そりゃもう面白かったです!
物語の中にグイグイ惹き込まれ、続きが気になってページを巡るのが止まらない。
受け様は、題名の通り、現世界では半グレと章される生き方をしていた礼夜。
川に落ちたと思ったのに、中世のヨーロッパのような異世界に引き上げられ、目の前には自分と瓜二つの顔をした王子のフレイと、フレイを守りながら逃げている一行が。
この一行の中の、護衛騎士ヴィダールがこの度の攻め様。
レイヤにあとを託し、亡くなってしまうフレイ王子。
唯一無二の存在だったフレイを亡くし、虚無感に打ちひしがれている一行をどやしつけ、生きる為に奮闘するレイヤ。
最初に喝を入れる言動は、確かに!と拍手もの。
チート能力とかはなく、ただ己の才覚とハッタリで生き抜こうとするレイヤが、とても小気味よくてかっこいい。
ヴィダールの方は、色事なんて、な潔癖なタイプかと思いきや、とんだ色悪ぶりを見せてもらいましたよ。
惚れたら一途な溺愛タイプなのもステキ。
「愛してる」の告白シーンでは、その情熱的で優しさと愛しさに溢れていて、めっちゃ好き(,,>᎑<,,)♡
そろそろ残りページが少なくなった頃に危機が訪れた時は、えぇ――――っ!!
どうなるのこれ!?とハラハラドキドキがたまらない事に。
ラスト、最初の一行とフレイを弔った泉へ行った時の、なるほどそうきたか、な奇跡。
大団円なラストに、心からよかったね、でした( ノД`)
BLとしても面白いんだけど、王子が背負うものが悲しくてもう冒頭から大号泣
なので、どんなにご都合主義でも最後に救いがあってよかった…。
国を取った後のイチャイチャとか子育て話とかも読みたかったな。
半グレの男が異世界に転移した。あるきっかけで自分にそっくりの少年王子の身代わりになることに。周りの人達を奮い立たせながら、最初は自分自身の為に、心の底では少年との約束を果たす為に奮闘していく物語。
少年王子に命をかけてきた騎士との悪印象から徐々に仲が深まっていくのが良かった!
半グレの礼夜が、理由もあって人を信じないタイトル通りやさぐれた投げやりな男だったんですが、その投げやりさや頑なさも騎士達みんなとの生活の中で変わっていくのがいい。
ボリュームがあって満足度が高いお話でした。
小中先生のファンタジーが好きな人にはぜひ読んでいただきたいです!
電子版を心待ちにして、配信後即拝読させていただきました!
小中先生の作品は読みやすくて個人的には堅苦しく感じず、スッと頭の中に情景が流れ込んでくるので大好きです。
ストーリー展開も自分の好みと合うものが多くて、最近の推し作家様です。
さて今作も、素晴らしかったです。
異世界転生はいくつも読んできましたし、なんとなく堅物騎士相手だと健気な頑張り屋受けが鉄板かな、でもそれが好きで読んでるからなって感じで今回もそれを期待してましたが、いい意味で裏切られました。
強気受け!本来あまり好きなタイプの受けじゃないんですが、ここまで筋が通っていると清々しく、レイヤのことはすぐ好きになりました。
序盤の俺は巻き込まれて協力してやるんだ、ちゃんとお願いしろムーブ最高でした。
でも強いけど、それは弱さを見せないための強さでもあって、そこがいじらしく思えました。
物語はストーリーがしっかりしているので、恋愛要素は少なめです。愛は深いけど大人の恋愛って感じ。
後半でグッと恋愛要素が濃くなって、いつの間に!?となったり、離れている間にお互い焦がれている描写やラストスパートもスピード感があるのでそこは若干の置いてけぼり感がありました。
他の方もおっしゃってる通り上下巻でストーリーも恋の展開もじっくり楽しみたかったな、と思ったので今回は星4つとさせていただきます。
360ページ超えの今作は、異世界転生したやさぐれ男と、色悪騎士のお話――なのですが、、、
ラノベ風のタイトル的内容かと思いきや、冒頭こそなぞってはいましたが、とんでもない! 大河ドラマもびっくりの読み応えたっぷりな王位復権(またしても語彙力皆無ですみません!)再生BLでした。
主人公が転生前の日本で半グレアラサーだったことや、ワケあり生い立ちもあって、酸いも甘いも経験してきた経験豊富な設定が、物語を面白くしていたと思われます。
これが普通のリーマンだったら、ありきたり転生モノという印象で終わっていたかもしれません。
序盤で早々に亡くなってしまった優しくて思いやりがある王子の代わりに、正反対な主人公がハッタリや勘などを駆使し、あれよあれよと身代わり統率者となっていき、真の仲間を得て、目的を同じくし、そして亡き王子の代わりに国を奪還し、仲間との別れや国の復権など、BLのL以外の部分でも。
希望しかない未来が見えるラストも楽しむことができました。
また、ラブの部分も攻めが意外と硬派で誠実で、受けを大切に想う姿に萌えました。
これもまた、攻めの悲しき生い立ちにドラマがあるのですが、、
生きてまた何度も抱き合いたい、とか個人的にどちゃクソ痺れました。
語彙力なさすぎて魅力を大いに伝えられないのが不甲斐なく申し訳ないですが、とにかく面白いので、読もうかどうしようか悩んでいる方はもちろん、未読の方もぜひ!
ぜひに!
読みましょ!!(圧強めですみません)
小中先生&奈良先生買い。奈良先生の神表紙ですっごく楽しみにしていた本だったのですが、期待を超えた面白さでとてもとても良かったです。キャラもお話も良かったしずっと覚えている本だなと思うので神にしました。本編360Pほど+あとがき。
母にまともに育ててもらえず中卒で働きだしたものの、結局半グレ集団を率いていた礼夜。一番の古株だった身内に刺され、川に落ちたはずなのに、気が付いたら泉のほとりで、自分に瓜二つな顔の若者に助けられ・・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は、結構多い。
フレイ(タイトルにある「愛する王子」)、イーヴァルディ(フレイの侍従)、エイン、ジェド、ヴァン、オーズ(フレイの側近や従者)などなど。イーヴァルディが大好き。
++
お話が面白いというか、先が気になって気になって、どんどん読んでしまう(=読み止められない)。その合間に、同程度の濃度で、攻め受けの恋話も進んでいく。このあたりの按配が「小中先生、神では」と思うのです。面白いし、救われる。救済されるんです。良かったなあ。
攻めは、がちがち傭兵だったけど、フレイに惚れこんでいた方。最初は受けに当たりがキツイけど、だんだん心境に変化みせてきます。堅物っぽく思ってましたが、後の方で百戦錬磨系と判明。お主、やるのう・・・という心地です。奈良先生のビジュアルが最高ですよね。金髪筋肉ありの甲冑姿?最高では。
受けは人生何でもあり、負けるのは気に食わねーって様子に思う方。半グレで大抵やったので、そろそろヤバイかもと思う勘所がナイス。異世界に来ても、その人心掌握力とでも申しましょうか、存分に発揮し、あれこれ企み、ぎりぎりのところをすり抜け、という様子です。平和な時代に生きていけるのか?この方は?と思ったのですが、最後の最後に思わぬプレゼントありましたので、あと20年ぐらいは必死に生きていくことでしょう。
攻め受けともキャラがあまりにしっかりくっきりたっていて、お話がぐいぐい惹き込まれるものですし、とどめに奈良先生の挿絵ときたものですから、神一択でした。先生、素敵なお話有難うございました。また新しいお話を楽しみにお待ちしております。
作者さまの名前で購入する事が段々と減って来てはいるのですが、小中大豆先生の作品は間違いないので作者買いを続ける数少ない作家さまの1人なんです。更に今作は奈良千春先生のイラストも素晴らしく一気に世界観に引き込まれました。
凄く面白かったのが最初は礼夜を胡散臭いと思っていた王子の側近たちが、段々と礼夜を認めて主君として守ろうと意識を変えて行く点でした。
またヴィダールが献身的に変わって行くのも丁寧に書かれていて、礼夜の心の揺れ動くさまに凄く萌えました。
ただ、難点を挙げるとすれば丁寧に書き過ぎてて後半が凄く駆け足に感じた点です。残りのページ数が足りるか何回も確認しました。
たぶん皆さん同じ感想なのでないでしょうか?私は続巻が出るのかと終盤まで思ってしまいましたから。
そして328ページの5行目なのですが、「ここヤルンエルヴが五千、北のスヴァルトゥヴィドは三千」は逆で「ここヤルンエルヴが三千、北のスヴァルトゥヴィドは五千」の間違いではないでしょうか?
担当さまご確認よろしくお願いします。
読み終わってすぐ、こちらのレビューを書いています。
…いや、最後!!!!(興奮)
なるほどね、そういう展開になるのね…と、心が震えました。
彼らのここまでの、長い長い道のりを思うとね…
なんといっても小中大豆先生だし、奈良千春先生の表紙も美麗で、美男×美男に期待して購入した、こちら。
コミコミさんから届いて手に取って、まずその厚みにビックリしました(°_°)
ページ数、360P強。
そして今月一緒に購入した本が4冊中3冊が転生もので、正直「また転生か…」って思ったことは否めません。
しかしやっぱりそこは小中先生作品…1ページ目を読み始めてからすぐ、あっという間に物語の世界に引き込まれました。
「転生ものはお腹いっぱい」状態でも、余裕で飲み込めた…!!!
今回は半グレ、オラオラ系の受け様。主の後を追おうとしたヴィダール(攻)を殴ったりする。生き残るためにはなんでもするし、頭も回る受け。
めちゃめちゃ好きなタイプの受け、とは言えないけど、フレイ亡き後の異世界での知略のめぐらせ方がもうハンパなく格好いい。
(元気になってしまった礼夜の礼夜を、イーヴァルディの裸を思い浮かべることで元に戻してる描写、笑った〜!(*´艸`))
「王座奪還」の展開が軸になるので、攻め受け2人の気持ちの動き(特に攻め)は正直なところもう少し細かく丁寧に追いたかったな、、というのはあるかも。
でもやっぱり、この壮大な物語を書き上げられる小中先生には尊敬しかない…
エンディングがね、本当に。秀逸でした✨「あーそうなるの!」って、思わず声あげちゃいました。
最近は現世で死んだと思ったら異世界に飛ばされていた系のお話が多いなあと感じつつ、小中先生ならきっとおいしい味付けにしてくれるはずと手に取った次第です。
小中先生と奈良先生タッグは個人的にアツいものがありました。
小中先生って、ファンタジーの中に全部がお綺麗なものでできているわけではないぞと、ちょっぴり現実的という名の厳しさや辛さを混ぜ込むのが非常に上手い作家さんだと思っていて。
今作もそんなエッセンスが効果的に香る、分厚く読み応えのある面白い1冊でした。
序盤〜終盤手前までは文句なしの★5。
これは…はたしてページ数は足りているのだろうか?と不安になるスピード感があった終盤付近に、なんだか別の意味でハラハラしてしまい今回はこちらの評価に。
今作で特筆すべきはやはり主人公の礼夜でしょう。
現実をしっかりと見ていて綺麗事を言わず、くるくると小気味が良いほどに地頭の良さを見せつける口が悪い美人。
彼が見知らぬ異界の土地で孤軍奮闘…するわけではなく、生き残るために上手く取捨選択をしながら、なんだかんだと周囲の人々を巻き込んで信頼を勝ち得ていく姿は読んでいて気持ち良かったです。
なんでしょうかねえ。作中の彼の思考はとてもシンプルなもので、自分が無事ならそれでいいというものなんです。
ただ、ある種のツンデレと言いますか、終始利己的に振る舞っているようでいて、実のところ悪にもなりきれない情を持っている。そんな不器用な人なんだと思います。
怪我をした動物が道端で弱っていたら助けるタイプだと思う。
本当は人を思いやる心を持っていて、彼の思考と言動の端々からそれが滲み出ているのですけれど、礼夜本人だけが分かっていないんだなあ。
だからこそ、大勢をひとつにまとめ上げてやろうなんて微塵も思ってはいないところへ人が自然とついてくるんですね。
だというのに、本当の意味で自分自身を大切にする方法も、育った環境が影響し愛情もよく知らないというのがずるいところでして。
ここが攻めのヴィダールとの関係に深く影響してくるのがとってもおいしいです。
初めは嫌悪されていたはずが、少しずつ信頼→愛情へと変化し、序盤のヴィダールはどこへいった?と思ってしまうくらいに深みのある甘さになっていきます。
馴れ合いすぎないビターな甘さが世界観と合っていて良かったです。
背中越しに抱き合って眠る2人の図と、大切だからとあえて抱かないヴィダールが好きでした。
ひとつ欲を言えば、もう少しヴィダールの気持ちの流れが分かりやすいとなお良かったかなと。
国取りものとしても面白く、主人公の現世での孤独が塗り替えられていくかのような展開も読み応えがありました。
それがゆえに、先述の通り終盤の展開があまりにも急で残念に思います。
文庫でここまで分厚いのなら、上下巻に分かれてでもきっちり詰めて書かれたものが読みたかったです。
小中先生ありがとうございます。素晴らしい作品に胸が熱くなりました。
読後の清涼感が半端なかったです。
映画を観る様な1冊。
胸踊る物語を探している方は是非、読んでいただきたい作品です。
は〜、読み応えがありました。
もうどうなるのかとハラハラしっぱなしで。
小中さんの国盗り物が大好きです。
今回はなんと半グレのやさぐれ男が異世界トリップ?みんなの愛する王子の身代わりに?
やさぐれ礼夜の小ずるさやハッタリや冴えわたる作戦に、こちらもどんどん興奮していきます。どこへ向かうのか?なにがゴールか?
最初は辛いんですがね、なんとか乗り越えて読み続けるとだんだん手に汗握る展開になってきますよ!
礼夜の発想や戦略は前世の知恵と知識からなのでしょうか?すごいです!読んでて自分も彼の一味になった気分になってきます。
そして美しき色悪騎士ヴィダール。彼との関係性の変化や駆け引きや、すわ!別れか?なところもぐっと引き込まれます。
最後も良かったですね。みんな生きてて良かったね(泣)
愛され王子と顔が同じなだけの礼夜がかえってみんなに憎まれながらも、みんなを導くところ!みんなについていきますと思わせるところ!絶対に最後まで礼夜を認めないだろうと思ってたヴィダールが!なところ!
ついつい小中さんの他作品を連想してしまいますね。あちらは心を入れ替えた美青年、こちらは薹が立った顔だけ王子そっくりの胡散臭い男。
口が悪くて愛に飢えてて弱さを閉じ込めて。礼夜が愛おしいです!
乱世の切羽詰まった感がすごく感じられました。
BのLを挟みつつ王国奪還物語、読み応えありました〜〜!!
やさぐれ受け礼夜は蓮っ葉さがありつつ、元々頭が切れ、リーダーシップも求心力もある人。ただ、愛や仲間との信頼を知らなかった現世の27年間。
常に自分や状況を俯瞰して見る力に長けているので、どういう振る舞いが求められているか自分がどう動けばよいかを的確に把握できており、生きるか死ぬかの瀬戸際を切り抜けていく様子が読んでいて小気味よい。
数々の作戦は現世で読んだ本を真似しただけ…というけれど、それを実行できるのはやはり頭が良いんですよね。
物語が進むにつれ、受けが素直さや初心な反応を見せてくれるようになり、最後には攻めに度々泣き虫と言われるほど感情が表に出てくるようになりすっかり可愛らしい。
そこにたどり着くまでの27歳から数年間の成長にホロリです。
また、攻めのヴィダールも文句なしにカッコいい!
戦闘に強くてめちゃくちゃ美形で忠心に厚く男前。受け視点で彼を見てたので同じく堅物かと思ったら色事にも精通してる。
…そう言えばタイトルで「色悪騎士」て言ってたww
礼夜をよく理解し、守り暖め緩めて心を開かせていく忍耐の人。
本当は愛してるのに、
甘々な雰囲気で触り合ってる中「早く抱いて」と言われるのに、
「お互い理解を深めてから」と突っぱね続ける鋼鉄の意志を貫く攻め。えらい。(←色悪じゃない)
甘々十分なのですが、いつの間にか攻め→受け愛がめちゃくちゃ深くなっていたので、攻めがいつどんな風に愛になり、深まっていったのか攻め視点が読みたいです!
奈良先生のイラストですが、受けは半グレ人生を単身で歩んできた鋭さがあり、尚且つ美形でイメージにぴったり。
ただ、物語の核となるのが、礼夜を異世界に呼んだフレイと瓜二つという設定だった為、挿絵では瓜二つに見えないのがとても惜しい…。
3人(攻め、受け、フレイ)が揃う最初の登場シーンで本文と挿絵の狭間で混乱しました…(攻めも金髪だし)
「終幕」では、最初のメンバーが揃いフレイの元へ向かったこと、そして結末…。最後の最後にグッときました。。
自分的に珍しくあらすじも読まず作者買いしましたが、今回も間違いなかったです。ありがとうございました!
すごいボリューム!
手に取った本の厚みと重さから、既に読み応えを期待する思いでいっぱい。期待感で身震いしました。
異世界へ転生した男が背負うことになってしまった王国奪還までの軌跡と、初めて身を焦がす想いに出会った愛の物語が、たっぷりと一冊に詰まっています。
このボリュームですので、時間にゆとりをもって読まれて下さいね^ ^
ストーリーはめっっちゃ面白いです。
異世界召喚された半グレ男が、乗っ取られた王国奪還に向けて戦っていくもので、簡単にいうと下剋上の物語。異世界召喚は、主人公の礼夜に激似の王子・フレイによって成され、礼夜はフレイの身代わりとなり、仲間と共に奪われた国を取り戻すことになっていきます。
「寡兵よく大軍を破る」の如く、少数の兵力で大軍を討ち破る戦い方が見事なこと!歴史的な匂いがする戦術法ははもちろん、礼夜の大胆不敵な知恵とアプローチに惚れ惚れしました。
召喚されたばかりのときは冷ややかな対応をされていた礼夜が、持ち前の強気な性格と頭の回転の良さで、どんどん信頼を勝ち得てリーダーとして認められていく流れがめちゃくちゃ最高!ワクワクしました(≧∀≦)
彼の常識を超えた発想力と実行力、周りをよく見ている観察眼、人を惹きつけるカリススマ性みたいなものがすごい。仲間に道筋を示して導いていく統率力はまさにリーダーそのものです。口と性格は悪くとも、冷静かつ理知的に状況を把握する力に長けていて、仲間のバラバラな気持ちを1つにまとめあげるコントロール力も素晴らしい。
清廉潔白のヒーローじゃないけど、こんなヒーローもあっていいし、むしろ面白くて好き。礼夜の行動やセリフから目が離せませんでした。
そんな大変な状況下でも、もちろん忘れちゃならないのがロマンス(*´︶`*)♡
元傭兵の護衛騎士・ヴィダールとの熱いBLです。
礼夜を嫌っていた彼が、礼夜に傾倒していく様子や、甘さを帯びていく様子、深い愛情を隠さなくなっていく様子……キャーーー!(//∇//)でした。
"嫌い"から"愛してる"に変化していくヴィダールの感情描写は分かりにくいけど、逆にそれがグッとくる。礼夜への本気度は物語が進むにつれて濃さを増していきます。
礼夜はそんなヴィダールに抱かれたがっているのに、なかなか抱いてくれないことにションボリしたりと、礼夜がヴィダールに振り回されているところもまた面白いです。自分に顔が似ているフレイを慕っていたヴィダールの姿に嫉妬するのも、礼夜の性格からは想像できないくらい可愛くて、恋の前では素直な感情を剥き出しにしていく礼夜が、どんどん魅力的に映っていくのも注目ポイント。最後まで見逃さないで下さいね。
ヴィダールと礼夜の愛やその背景にある王国奪還作戦はハラハラドキドキがいっぱいで楽しかったです♪
ただ残念だったのは、終盤以降のストーリーが大ざっぱな感じに見えてしまったところです。特に国を略奪した悪役親子なんて、一番の標的でラスボスなのに、あっさりと処刑されましたの文言で終わりを迎えて、えー…?!って感じでした。
大人の事情で打ち切りになってしまったかのような超駆け足エンド。どうしたんでしょう…違和感ありありでした。
前半部の野盗との戦いシーンはすごかったんだけどなぁ。それに比べると雑さが目立ったのは、非常にもったいないと思いました。
政敵の親子をボコボコにするところを見たい気持ちが強かったこともあり、エンディングは物足りなさを感じてしまいましたが、ヴィダールとの相愛、仲間たちとの友愛に満ちた結末は、礼夜に出来た初めての"家族"みたいな繋がりを感じられて嬉しくなりました^ ^♪