邪神の甘噛み

jashin no amagami

邪神の甘噛み
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神9
  • 萌×29
  • 萌5
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
8
得点
96
評価数
23
平均
4.2 / 5
神率
39.1%
著者
恋煩シビト 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
双葉社
レーベル
マージナルコミックス
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784575381399

あらすじ

<無邪気な邪神×健気美人ヤクザ>
心のスキマを補い求め合う、妖美な愛の物語――――。

信心深い鬼嶋組では、幸福をもたらすとされる神様を代々祀ってきた。
ある日、鬼嶋組次男・央(なかば)は“神守”に任命される。
“神守”――――それは、神様への“生贄”だった。

神を祀る社で央が出会ったのは、ひどく美しき邪神。
自由奔放な邪神に振り回される央だったが、
邪神と触れ合うにつれてその温かさに惹かれていく…

邪神と人間、種を超えて繋がる2人の、ハートフルBL。

表題作邪神の甘噛み

邪神(朔)
鬼嶋央(なかば)、ヤクザ

その他の収録作品

  • 描き下ろし

レビュー投稿数8

妖しき邪神との深き愛

邪神×央


恋煩シビト先生の美麗な絵柄で繰り広げられる、
シリアスな瞬間と笑いの渦が交差する
妖しげで切ない恋の物語。
個人的には本当に神作です。


央は、
ヤクザの鬼嶋家の3兄弟の次男で、
組のために一生懸命頑張っている。
あまり愛されてる感じがしなくて、
寂しい気持ちが募ってくる。

鬼嶋組は、神への深い信仰が代々受け継がれてきた。
神に捧げる生贄ーー「神守」という存在があって、
央がその「神守」の子供で、
「神守」になる運命を背負っている。

ある日、央が兄から頼まれて
自宅の奥にある古びた社に盃を取りに行くことになる。
そこで、邪神と出会う。

央が、妖美な邪神に翻弄されて,
2人のやり取りと、
邪神の無邪気な仕草が、笑いを誘ってくれる。

でも、長い年月を社に閉じ込められてきた邪神は、
人よりも長生きして寂しい思いをしてきたのだろうね。

それでもなんと、邪神はずっと一途な恋をしている。

邪神の120年越の想いーー
約120年前、鬼嶋家の使用人である逸という男との切ない恋。
央と邪神の関係はまさにその恋の結末や縁。

央は逸の生まれ変わりなのかもしれないと思うだけどね。

だから2人の間には不思議な絆があるみたいで、
央の心の中には邪神とのつながりが存在していて、
逸の記憶も宿っている。

心が徐々に邪神に引かれていく央が、
邪神に大切にされることで安心感を抱いている。
自分自身も理解できない涙や
組と関係ない感情は、
実は邪神への深い愛を表している。

邪神の名前を伝える場面は本当に感動的だ。
2人だけの思い出の中で輝いていると感じがする。

愛する人以外は他はどうなっても構わなくて、
絶望感や苦しみを生み出す
2人の守り合う必死な姿が、
少しグロいかもしれないけど、
それが切なさを増幅させるのだ。

神は無限の存在で、
一方、人間は儚く、限られた存在。
だけど、
過去、現在、未来。
2人の運命がずっと繋がっている。
時間を超えた愛はただただ愛しい。

2人の繋がりはエロいとは言えないけど、
純粋な愛が溢れていて、
神と神守の関係を超えた絆が
なんかほんわかしてきて、心にグッと響くのだ。

央の兄と弟も、
それぞれ魅力があって、
央の家族の中の地位がはっきりと感じられる。

央の健気さと内に秘めた強さ、
そして神守としての覚悟は本当に素晴らしい。
大切な人を守るために全力を尽くす愛を持っていて、
弟とは仲良くはないけど、それでも彼は守り抜く。
本当にかっこいい。

邪神の凛とした美しさと神々しい姿、
そして愛のために全力で動く姿勢は、
さすがに神であるだけのことはある。

泣かされちゃうような素敵な結末で、
笑いと涙が交互に訪れる。
読んでるうちに考えさせられたり、
感情の乱高下が激しい美しい愛の物語でした。

2

白蛇と神守

主人公の名は、央。
央は、仕事が出来る有能な人物なのに、生家の者に冷遇される不思議な家族。

稼業はヤクザ、屋敷の奥にある社の神守が亡くなる。
央は、幼い頃に社で黒髪の美女がなにかと交わっている様子を偶然見る。
覗き見する央に美女は「ここに来てはいけない」と乱暴に追い払う。

神守の葬儀で、兄は央を騙す。
葬儀に要る盃を持ち出せと言われ、お人好しの央は結界の中に踏み込み、
とってもスケベな蛇の神様に捕まってしまう。

央の母は、あの蛇神の神守だった。
でも本当に禍々しいのは、兄。

凄くエッチ。

2

見た目は美麗、中身は〇〇な邪神さん

ヤクザの家を守る蛇神と、その邪神のお世話をする事になった央さん。央はヤクザとしては度胸もあり交渉術にも長けていて、舎弟にも頼りにされているのに、肝心の父親や長男の兄からは組の事であてにされる事は何故かなかった。そういった寂しさや、自分の役割を求めていた所へ、邪神さんの世話をする神守になるように命じられます。元から度胸もあり肝が座っている央さん。今まで恐れるだけの神守とは違って、対等に話をする央に強い興味を持つ邪神さん。央はまたずっと建物に閉じ込められている邪神さんを不憫に思います。そして、自分はそもそも神守が産んだ子供で、神守を引き継ぐ為に産まれた事をしります。
邪神さんのお顔がとてもセクシーで目線がとても魅惑的です。なんですけど、とても可愛らしい一面があります。可愛らしいお顔になった時の邪神さんのギャップがとても素敵です。特に結界の外に出して貰って、バッチリスーツで決めている所からの、「牛丼食べたい!」と、食べてる姿は必見です。
もっと、禍々しい存在との話かとおもいきや、ずっと長い間、友達を求めていた子供の様な一面がある邪神さん。央さんは、邪神さんの過去の記憶に触れることが出来るそんな力があったので、二人は元から深い絆があったのだと思います。
ラストは少しハラハラする場面が出てきますが、とてもほんわかハッピーな気持ちでお話が終わるので、安心してください。
お互い家族の愛情を求めていたのではないかと思うのですが、ラストはその望みが叶えられたと思いました。
とにかく、可愛らしいお顔の邪神さんが本当に良いので、見て欲しいですし、央さんのスーツ姿や墨が入った裸体もすごくセクシーでした。

1

邪神xスーツベスト姿が美しい黒髪ヤクザ

あ~~めちゃくちゃ良かった!
シビトさん好きならこれは持っときたい一品。

「ヤクザ一家を代々守ってきた邪神xヤクザ3兄弟の真ん中」。
芥さんが「極道は孤独な鬼を夜に喰う」で「ヤクザx鬼」を描かれていましたが、本作は鬼ではなく"邪神"。
でもヤクザの苗字に「鬼嶋」と鬼の字が入ってるのも意味深。

黒髪受けが男らしく、肝が据わっていて、なおかつ美しい・・・特にスーツベスト姿がたまらん。

攻めである邪神が "邪" 神なのに "無邪気" で可愛い。
「カミサマだぞ♡」でルイボスティー吹いたわw
ダークになりがちな題材において、彼のコミカルな言動が作品全体を少し明るくしてくれるのがすごくいい。
それなのに・・・それなのにさらに攻めにあの服を着せるのですかー?!
素晴らしい!神か?(神だよ)

本作、シビト作品なので、もちろんただのえっちな鬼にヤクザが抱かれる作品ではありません。
二人が分かりあえた瞬間の表情にジーンときます。
漱石の有名な月にまつわるセリフもいいですね・・・。
「みかんみたいな名前」にも感動のラストにもびっくり!そうきたかー!
攻めが受けの弟とそっくりなのはそういうことかぁ。

でも最後の最後に、電子限定特典で再び盛大にルイボスティー吹いたわw
シビトさんほんっとうに最高。

「俺とセックスしてください」に収録されている大好きな作品「鬼はそと、福はうち」を思い出しました。
ほんっとあんなイケメンな鬼見たことないです。
作者名とタイトルでググれば、その外見だけでも確認できますよ。
本作もそちらも、ものすごくオススメ。

0

邪神が可愛くてギャップ萌え♪

先生の『バラ色の時代』が好きで、何作か拝読しています。こちらは試し読みで面白そうだったので読んでみました。

冒頭から不穏な雰囲気で始まったのですが、邪神の登場が「カミサマだぞ♡」で笑いました。見た目から俺様な神様かと想像してたら、子どもみたいに無邪気なところのある可愛い性格で、ギャップ萌えでしたw

ストーリーは、なんだか設定を生かしきれてない感じがしました。
神様は白蛇ってセリフがあったけど、白蛇らしい描写はゼロだし(座敷童子みたいな描写あり、途中で設定変えたのかな?)。弟も神守の血を継いでるとか、受けの央だけここまで冷遇されてる意味が不明とか、弟が邪神に似すぎてるのも謎です。逸(はやる)という人物も一瞬出てきたけどちょっと「?」という感じでした。
どうもこちらが置いてけぼりというか、よくわからないなって部分が多かった気がします。(私の理解力の低さかもしれませんが汗)

ただ邪神も央も孤独を抱えていて、その2人が心を通わせて、惹かれ合っていく描写は良かったです。あと最後はハピエンです、良かった。

人物の造形は好きです。
受けがしっかり男性(かつ美人)だけど体格差もあるし、邪神がスーツを着る場面とかカッコよくて最高でした♪

書き下ろしのショタの神様が頑張って成長したエピソードは、なかなか萌えがあって良きでした♡

恋煩先生の作品は、ちょっとお話が物足りないなって思うことが多くて…。でも絵柄に惹かれて読んでしまいます。

紙本購入 白抜き修正

2

シリアスなお話かと思いきや

作家買い。
恋煩さん×タイトルの「邪神」というワードから、ドシリアスなお話をイメージしつつ手に取りました。





やくざの家の次男・央(「なかば」と読む)が主人公。
父親に認められたい一心で仕事に打ち込む彼は有能な人物で、かつ部下たちからの信頼も厚い。が、家族からは冷遇され続けている。

そんなある日、儀式で使うための盃を、裏庭に祭ってある社からとって来いと兄から命じられた央。その社の中で、彼は己を神だという男に出会いー。

「邪神」というタイトルに偽りなしの、恋煩さんのヌメッとしたイケメンさん。応は、かつて彼を見かけたことがありー、と過去の回想にも触れていく。その「神」が、央の家にとってどのような存在かを、彼の過去と邪神からの言葉で知っていくが。このストーリー展開が秀逸。よくある手法ではありますが、央の、家族での立ち位置、過去に央が「見たもの」、央が「見る夢」。そういったわずかな描写で上手に読者に読ませる。さすが恋煩さんといったところか。

日本人にとってなじみの深い「神」という存在。
それは身近にある神社だったり、座敷童の言い伝えであったり、あるいは「神頼み」という言葉に表されているわけですが、その神さまが、人によっていいように扱われてきたことも読み取れてなんとも哀しい気持ちになってしまった。

そんな邪神に、恐れだけではなく、興味からでもなく、ましてや己の保身のためでもなく、一人の「人」として接する央がめっちゃカッコいい。

央は、邪神の実子、ってことなんですよね。
央の兄や弟の福、そして邪神。彼らのビジュアルが何となく似ている気がします。邪神が央を望んだことからもわかるように、もしかしたらみんな少しずつ邪神の血が入っているのかなあ…、なんて思いつつ読破しました。

恋煩さんて昔からきれいな絵柄を描かれる作家さまでしたが、最近その綺麗さに拍車がかかっている気がします。先生の描くちょっとねっとりとしたそこはかとなくシリアス感が漂う絵柄が、今作品のイメージにぴったりでした。

央の健気さに序盤めっちゃ萌えましたが、読み進めるうちに邪神の心のうちが読み取れて来て、彼にKOされました。読み始めた時ドシリアスなお話かな?と思ったのですが、描かれているのは間違いなく深い愛情。所々で描かれるコミカルなシーンも上手に絡み、笑いとシリアスと深い愛情と、それらが秀逸なバランスで描かれた、そんな1冊でした。

2

シン・シビトワールド

シビト先生の描く美しい男が好きです。
シビト先生の描く絡みつくような愛の形が好きです。
本作の表紙を見て「キタ〜〜ッ‼︎」と思いました!
読んでみて、やっぱりキました!

ヤクザの家に生まれた鬼嶋央(なかば)。
古くから家で祀っている蛇神と、神を世話する「神守」。
ある日突然「お前が次の神守だ」と言われて本殿に閉じ込められた央は…⁉︎

そして中にいるのが「カミサマ」。美しい男。
そしてニコニコして「あーそぼ」と言う。
その遊びっていうのは勿論アレの事で。
はじめは恐怖感のあった央だけど、家族の中で1人だけ愛されない孤独を抱いていた央にとって、永い年月社に閉じ込められていたカミサマと自分は同じと感じるように。

心を通わせる2人だけど鬼嶋家の長男は非情。歯向かって来ないうちに…と央とカミサマを同時に葬ろうとし…

従来の絡みつく愛憎や爬虫類のような妖しい男たち、そんなシビトワールドと、最近の優しくて明るい作風が非常にうまく融合されていると感じました。
当初のカミサマの恐ろしい感じ。
魅入られるような央の様子。
外に出るカミサマの無邪気さ。災害も起こせる怒りのパワー。
元々は座敷童子?の可愛らしさと、人間の子供・はやるとの友愛、そして別れ。
神を愛し、守ろうとするはやると央の想いと、人間を愛し守ろうとするカミの力。
焼き殺されるその瞬間に起きたのは奇跡かファンタジーか。
妖しさプラス圧倒的に大きな愛の世界を描き出してくれたシン・シビトワールドの完成。

1

無邪気な笑顔に萌え

鬼嶋組に代々祀られている神様の朔と組の次男・央とのお話でした。

結界が張られている社の中で、神守だけが接触できる神様。
朔が本当に守り神なのかそれとも邪神なのかがわからず、最初はちょっぴり怖い感じなのかなと思っていたけれど…
央と一緒にいる時の無邪気な可愛らしい笑顔を見ていると、畏れる存在ではないのがわかってきてその印象は変わっていって。
100年以上も前に朔が想い合っていた逸とのエピソードや社に閉じ込められることになったきっかけなど、現在だけではなく過去とも繋がっていた部分も面白かったです。

央は逸の生まれ変わりなのか?というのは結局分からずじまいだったし、福と朔が瓜二つだというのもめちゃくちゃ気になるところですが…
何はともあれ、とても幸せな結末になってくれて良かったなと思いました。

1

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