条件付き送料無料あり!アニメイト特典付き商品も多数取扱中♪
Rebirth
本当に本当に面白い物語でした…。
面白過ぎました。面白過ぎてまた1ページ目から読み返しています。
物語中に組み込まれた対比がとにかく素晴らしいです。
ガブリエーレとアレッシオの対比。ガブリエーレの前世と今世の対比。
一度最後まで読み終えてからまた最初から読むことで、それらの対比や伏線などがより色鮮やかに浮き上がってきます。
例えば前世、足の手当をするアレッシオにガブリエーレが「痛みには慣れてる」と言ったことへのアレッシオの反応など。その言葉に、アレッシオは地方での鞭打ちの件を思い出してしまったのかな、などと想像してしまいます。
再読することで二度三度楽しめる、素晴らしい力を持った作品です。
今世ではガブリエーレの変化のみならずアレッシオの心情が(ガブリエーレが彼を理解しようとしたことによって)より見えてくるため、アレッシオの変化も大きいように思えます。
今世でのガブリエーレの、達観したがゆえの思い切りの良さ、周りを見ることができるようになったからこその余裕と包容力、先を切り開き運命を変える力にとても惹き込まれました。
意志も強く能力も高い、計算でも動けて物事に対して決して受け身にならない凛々しさと図太さを備えたさまがキャラクターとして大好きです。
とは言え個人的には、前世の真面目で愚直で余裕がなくて心と視野の狭いガブリエーレも結構、いやかなり好きです。
不器用なところも、物事を自分の思いたいようにしか受け取れず見たいようにしか見ないところも、ただの一人の人間、といった感じで良いよなあ…と。
アレッシオもガブリエーレのそんな部分に魅力を感じたのかもしれないですね。
そしてガブリエーレが転生してからは、彼の持つ二面性に振り回されつつより一層惹かれてしまうという。
ガブリエーレ、罪な男です。
男前な受け、最高です。
ストーリーは他の方が詳しく書かれているので割愛します。
散りばめられた伏線が積み重なって真相へと導かれていくストーリー展開は、ミステリーを読んでいるようで面白かったです。
ただ、恋愛の部分はスパイス的な感じで、切なさや萌えはあまり感じられませんでした。
裏切った相手である攻めに対する疑問が完全に払拭されないまま、二度目の人生では徐々に受けが攻めに惹かれていくのですが、拷問で爪を剥がされたり歯を抜かれたあげく首を落とされるという一度目の人生が悲惨すぎて、攻めに惹かれる心情に寄り添えませんでした。
物語の最後で、一度目の人生では意図的に裏切ったのではなく、不可抗力でそうなってしまったのだと明かされますが、それまではずっとモヤモヤが残っているので、告白シーンでも、喜びや感動は薄かったです。
最後に攻め側の事情がわかったときも、受けに対して気持ちがあったのなら、手紙を送って事情を説明するくらいはできたんじゃないかと思ってしまいました。有力な貴族の跡取りなのだから、処刑される受けを見殺しにするのではなく、何か助ける手立てはあったのではないでしょうか。
あと、悪魔がより多くの魂を欲していたのなら、一度目の人生で悪魔と契約したときには、なぜ悪魔は攻めにそれを教えなかったのか疑問です。他人の命でも契約できるのなら、最初から、受けを陥れた人間の魂を犠牲にして、受けを生き返らせることもできたのでは。
それに、きっと下っ端の騎士たちは隊長の命令で荷物を運ばされていただけなのに、不正に加担した人が全員命を奪われてしまったのは、犯した罪に対して罰が重すぎるのではないかと思いました。
以上のように、色々と細かいことは気になりましたが、読み物としては面白かったです。
恋愛要素を期待して読むと肩透かしを喰らいます。
話は面白かったのですが、受けのガブリエーレのかっこよさばかりが目立つ作品という印象でした。攻めのアレッシオは正直影が薄かった。
二度目の人生が割と予想通りに進んでいくし、最初にアレッシオと致してからガブリエーレがそういうことにすぐ慣れてしまうのもウーンって感じでした。
逢瀬してとりあえずヤッて日々の疲れをお互い癒し合って…みたいな描かれ方。まぁある意味ではリアリティがあるのでしょうが、一度目では生娘のようにピュアだったのに違和感を覚えました。
最後はスカッとする終わり方ではありましたが、あっさりと終わってしまったとも思いました。トントン拍子とも言うんでしょうか。何もかも上手くいっていて、一冊で綺麗にまとまっているとも言えます。
小中先生得意の攻めザマァ展開も期待しましたが、今回はそれもありませんでした。代わりに悪者を退治したスカッと感を味わった感じでしょうか。
評価が良かったのと、いつもの展開を期待しておりましたが、途中で読むのを止めてしまいそうでした。終わりよければ全てよしで、読後感はよかったです。
「これで、ようやく死ねる」
物語の始まりは強烈なモノローグ。
赤黒く染まった石畳。喚き立てる観衆。無慈悲な断頭台。
愛していたはずの恋人・アレッシオにも裏切られ、愛憎入り混じるどろどろとした感情と絶望感に襲われながら、今まさに命を絶たれようとしているガブリエーレの姿に釘付けになってしまう。
もうこの時点でこれは面白いに違いないぞと確信した方はきっと少なくないはず。
読み進め始めたらページをめくる手が止まらない。
読み手を没頭させる魅力がある作品でした。
奈良先生の挿絵も素晴らしい。
以下、大きなネタバレはないレビューとなります。
帯にもあるタイムリープの文字を見てしまうと、うん。最近流行っているよね。なんてちょっと斜に構えてしまった自分がいなかったと言えば大変失礼ながら嘘になるのが正直なところですが、小中先生が仰っているドシリアス"死に戻り"ファンタジーというワードに思わず心が躍ってしまいました。
死に戻り。ものすごいパワーワードじゃないですか?
いやあ…すごい作品です。本当に面白かった。
物語全体に流れる雰囲気はかなりシリアスめなもの。
というのも、あらすじにもあるようにこちらの作品は、一度死んだはずの主人公・ガブリエーレが死に際ギリギリまでの記憶を持ったまま、なんの因果か数年前の過去へと巻き戻ってしまった先で、今まで自分を陥れた者すべてへ復讐を果たそうとするお話なのです。
これだけを見ると、なーんか難しそう。しかもファンタジーなんでしょ?と思う方もいるかもしれない。
ただですね、なぜ・なにがあっての今なのかについての説明が簡潔でわかりやすく、小中先生が書かれる文章も読みやすいため、物語の世界観にするりと入り込めます。
復讐という題材のシリアスさと恋愛面のバランスが絶妙なので、最後まで飽きずにぐいぐいと読めてしまう。お見事です。
時が巻き戻った世界で復讐を誓ったガブリエーレ。
いっそ愚鈍とすら感じられるほどに清廉潔白で真面目な人です。
これは周りから疎まれることにもやや納得が出来てしまうかもしれないな…と思える、なかなかに色んな方面でお堅い人物像でしたので、そんな彼がこれからどんな愛憎劇を繰り広げるのか?と思っていると、これがまた良い意味で予想を裏切られていくのが気持ち良い。
1度目の人生を軽く振り返った時点での彼への印象は、個人的にはあまり好ましいと思えるものではなかったのです。
むしろ、ガブリエーレよりも攻めのアレッシオに対しての方が好感度が高かったのかもしれません。
…だったのですが、どん底もどん底からの"死に戻り"を果たした彼といったら、魅力がどんどんと増していくではありませんか。
強く賢く、人間くささもある魅力的な青年へと変化していく様は(繰り返しになりますが)非常に気持ちが良く、読み終える頃にはとても好ましくてたまらない存在になっていました。
相乗効果でなのか、謎めいたアレッシオに対しての印象も良い方向に変化していくんです。
快活そうに見えて弱い部分もある攻めがお好きな方はきっとお好きな攻めだと思う。
欲を言えば攻めのアレッシオ視点ももう少し読んでみたかったですね。
2人の間に流れる甘い雰囲気も、1度目の人生では見られなかった関係性の強まりも、2人を取り巻く周囲の人々も非常に魅力的でした。3バカ騎士トリオが私は好きです。
誰が味方で誰が悪なのか?
誰も信じられない状態から誰を信じ、複雑に絡み合った巨大な思惑の謎をどう解いていくのか。
作中に散りばめられた少しのヒントをガブリエーレ達と共に集めながら、大きな真実に辿り着いた時の面白さたるや。
ぜひ1度読んでいただきたい作品です。
ファンタジー作ではありますが、小難しくはなく、かといって決して軽くはない読み応えのある360P超。
これはうれしい分厚さですよね!
あっという間に読み終えてしまうほど面白かったです!
コミコミスタジオさんの特典ペーパーにアレッシオ視点のSSが掲載されているので、入手が出来そうでしたらこちらもぜひ。
死に戻り&復讐ものという好きな要素たっぷりの作品ということで手に取りました。
愛する人に裏切られるなんて…
なんで…という気持ちで読み始めたのですがとても面白かったです。
処刑場面から1度目の人生を振り返る描写で物語に引き込まれました。
家柄が良く清廉潔白で信仰心に厚いガブリオーレ(受け)が教会で順調に出世していったところで不正を見つけてしまい濡れ衣からの処刑されてしまいます。
恋人アレッシオ(攻め)にも見捨てられ強い憎しみと復讐心を持ったまま3年前へと死に戻ってきたところから物語が動き始めます。
犯人探しをする中でガブリオーレがアレッシオとの接し方も変わっていき、自分自身の行動を省みる部分が良かったです。
視野が狭く信仰のためだけに生きてきて、周りが見えてなかったガブリオーレが二度目の人生で成長し変わっていくところに共感しました。
そしてアレッシオと深く関わることで以前は知らなかった彼の秘密や弱さを理解していく展開で真相が明らかになっていき最後はアレッシオが精神的に強くなっていくことでやり直した意味が見出された気がします。
斬首されて、死んだ瞬間に、
ガブリエーレは、人生がばら色だった時期にタイムワープ。
でも、自分が死刑になった切っ掛けを証言した恋人、
二度と振り回されまいと恋人を避けまくる。
でも、あることに気付いて、自分を貶めた真犯人を突き止める。
タイムワープ+真犯人探しの推理もの。
結末は、ハピエン。
ガブリエーレの処刑でアレッシオが見せた表情。
まあ、そんな風になってしまっても当然なんじゃないかしらって序盤で思ってしまった。
告白しておきながら、釣った魚に餌をやらないガブリエーレ。そのくせアレッシオへの独占欲が強く、猜疑心の塊みたいなガブリエーレ。
復讐心がやり直し人生の支えとなって、一度目の人生でなせなかったことをあっさりなして、そこはグッジョブ、ガブリエーレ。
そして、良かったね。アレッシオ。
ふたりの関係がガブリエーレのやり直し人生によって深まっていくのは見ていて楽しかった。
ガブリエーレが一度目の人生で見えていなかった、まわりの人たちの良さが二度目でも気づけて良かった。
個人的には愛すべき三バカ、シモーネ、マリオ、ダンテが好き。
人生に時を遡ったやり直しは効かないけれども、今からだったら何かできるんじゃないかって、ちょっとだけ勇気と希望をいただけた。
やはり小中先生の作品は最高だなと改めて思いました。
ガブリエーレ、なんて可愛くて格好いいのか。
普段がクールで真面目だからか、アレッシオに対する感情とかの描写が余計に健気で初心で愛おしい。
ストーリーも最高でした。
一度目だって彼はただひたむきに頑張ってただけなんですよ。なのにあんな末路を辿ることになって……。
本当なら憎しみと恨みに囚われて余計に周りが見えなくなってしまいそうなのに、彼はちゃんと冷静になれる人だった。
そして自分の前世の行動や態度を反省出来る人だった。
二度目の人生では誰が敵なのか味方なのかは漠然と分かっていただけに、腹の探り合いの描写などはスリルがあってひやひやします。
そして最後に一番おいしい思いをしたのは誰なのかと考えるとちょっと怖くもなる。
ストーリー全体的にシリアスな分、恋愛描写の甘さが引き立ってにやにやして、奈良先生のイラストも綺麗で、読了後の満足感が半端ないお話でした。
とても面白かった。
家柄が良く清廉潔白で信仰心に厚い受けが教会で順調に出世していたら、不正を見つけてしまいあれよあれよと濡れ衣からの処刑コースへ。義兄弟の契りを交わしていた攻めにも見捨てられ強い憎しみと復讐心を抱えて3年前へと死に戻る。
犯人探しだけじゃなく受け自身の行動を自省する内容も良かった。頭でっかちで自分の信仰のためだけに生きてきて、周りが見えてなかった受けが二度目の人生で成長し変わっていく様子が面白い。そして攻めと深く関わることで以前は知らなかった彼の秘密や弱さが明らかになっていく展開も良い。
攻めの立場や人となりを知ると、記憶を持って死に戻ったのが受けの方だったのにも納得がいく。最後まで読んでみると受けがめちゃくちゃ逞しい。メンタルも身分も受けの方がつよつよ。受けは二人で幸せになるぞ系だけど、攻めは受けが幸福ならと自分を諦めてしまうところがある。誰が敵かもわからない教会内の陰謀や駆け引きも面白かった。
小中先生と奈良先生のタッグは買うしかねぇ!と購入。小中先生は色んなテイストの作品を何作品も産み出される引き出しの多い先生だと思いますが、今回はダークファンタジーです。先生の作品はダーク系が特に好きなのでとても楽しみにしていました。
そして裏切らない完成度!
タイムリープものは物語に齟齬が生まれたり説明が長くなったりと難しいと思うのですが、スルスルと読めちゃう。複雑な展開もストレスなく、説明に過不足なく、お色気も挟みつつ(奈良先生は神)といった満足の一冊でした。
主人公のガブリエーレは融通が利かず頑固、人間関係の構築が苦手で、良くいえば清廉潔白、悪く言えば石頭のコミュ障。性格が災いして陰謀に巻き込まれ処刑されますがなぜかタイムリープして、というお話。
新しい人生をやり直す拠り所は自分を裏切り死に追いやった恋人と、正体不明の黒幕に対する復讐心です。
でもガブリエーレ、根が素直なんでしょうね。これまでの自分を反省し、前回の人生で取り零してきた真実・周囲の思い、過去などに気づいてどんどん変わって魅力的になっていきます。
そして抑圧していた心を解放し、あえて深い関係になった攻めアレッシオを知るほど、復讐と愛しさで心が揺れていきます。アレッシオの気持ちは演技だったのだろうか?と。
ガブリエーレの心の動きや、周囲の人の変化が魅力的に書かれていました。
受けでも攻めでも、過去(今回はタイムリープなので未来ですが)を反省しながら足掻く人物が大好きなので、たまらんかったです。
攻めのアレッシオは、子犬の皮を被った大型犬です。可愛い。えっちのときちょっと意地悪なのもよし!瑕疵のなさそうなアレッシオの真実に迫るシーンはドキドキです。
どうしてタイムリープしたのか、黒幕は誰なのか、アレッシオの心は、と途中でやめられない展開なので時間をたっぷりとってのめり込んでほしいです。
最後、巨悪と対峙したガブリエーレの決断が、正義ではなく自分の欲望に依るものだったのが、とても人間らしくダークファンタジーを貫いていてよかったです。
とにかく死に戻り前が悲惨、死ぬ方が楽って余程でしょう。ガブリエーレの前の人生の敗因は潔癖・真面目・不器用な所かな。冤罪なだけに悪い方にどんどん転がって行く様子はしんどかった。
死に戻っても絶望を味わった後で素直に喜べないのは当然だと思う。アレッシオや陥れた者に復讐をと願うも、言動の一つ一つが未来に繋がると思うと怖かった。アレッシオと愛を交わすのもどうなのかともやもや。
でも不器用ながらもアレッシオや周りと信頼関係を築き味方を増やせた事に安堵。
意外な味方?敵?の登場は驚いたし、その後の展開にはびっくりしたけど、すっきり解決でスカッとしました。若干ご都合主義な気もするけど(笑)
ガブリエーレが1番知りたかったであろうアレッシオの心情も分かって良かった。本当の願いが叶うのはまだ先な気がするけど、ラストの2人に嬉しくなりました。
奈良先生のイラストも神!全部美しいんだけど特に275pが最高でした。すごく好きなお話でした。
恋人アレッシオに裏切られ冤罪で処刑された聖騎士ガブリエーレ。目が覚めると、アレッシオに告白した翌日、処刑されるより数年前に戻って人生をやり直すことに…というお話。
聖騎士として肩肘張って真面目すぎるくらい頑張っていた生前のガブリエーレは、父に認められたい、恋人はできたけど聖騎士として身体は重ねない、目下の者を省みない…等、周りの人間から煙たがられる存在だった。2週目では処刑された恨みから神を信じず仕事もほどほどに…とガブリエーレは人が変わったように生活するようになり、アレッシオとも体を重ねるように。といっても怪しまれるので表面上は生真面目なままで。2週目では、ガブリエーレの変化がいい方向に働き、一週目では気づかなかった周りの人達の本来の良さがわかるようになったり、アレッシオの本音を聞くことができるようになったり…どん底を味わって生き直したガブリエーレの逆転劇にどんどん引きこまれました。
生真面目なガブリエーレと、歳下で周りの人間から好かれるアレッシオ。獰猛な顔を覗かせるアレッシオですが、基本的にはガブリエーレを慕うわんこなのです。ガブリエーレが受なのですが精神はめちゃくちゃ男前でした!
小中先生の、気難しい王子捧げる寓話を好きな方はかなりハマると思います!
小中大豆先生のシリアスファンタジー。
恋人に裏切られ、無実の罪を着せられた聖騎士(受け)のガブリエーレが処刑されたはずなのに何故か3年前にタイムスリップ!
自分を裏切った恋人(攻め)のアレッシオに愛の告白をした翌朝に戻ってしまうという話でした。
私は物語の序盤ですぐに恋人同士になってしまう展開はあまり好きではなかったのですが、この2人は真面目で不器用すぎる受けの性格と、2人の過酷な運命のおかげですれ違いが多くて終盤までハラハラしながら読みました。
あとタイムスリップした理由が中盤から徐々に明かされていくのですが、最後のネタバラシは号泣ものです。
設定がよく練られていて、登場人物も魅力的。まさに神作です。
今回は父の知れない地方貴族の庶子と
聖職貴族の名家の次男のお話です。
恋した攻様の裏切りで非業の死を遂げた受様が
戻った過去で逆転劇を果たすまで。
聖アルバ教会は王都の神殿庁の総本山する国教で
頂点に立つ大神官は国政にも深く関わっていました。
受様は名門ベリ家の次男として生まれますが
父は後妻の産んだ三男のみ溺愛し、
受様が父に声を掛けられたのは聖騎士団に入団した時と
聖騎士の叙任を受けた時だけでした。
生真面目で清廉な受様は
出世を厳命した父に認められるため
先輩騎士の嫌がらわせやしごきに耐えて邁進します。
そんな受様の前に現れたのが3つ年下の攻様でした。
攻様は地方神殿の従僕でしたが
神殿に赴任していた聖騎士が従者として連れ帰り
聖騎士の叙任を願った逸材でした。
今まで地方から神殿庁に引き上げられた者はおらず
様々な憶測と噂の中でも攻様は目騎士団に馴染み
やがて受様も攻様を特別に思うようになり、
攻様と秘密裏に義兄弟の契りを結びます。
受様は順当に出世を果たしますが
会計処理で騎士団内の不正に気付き
単独で調査を進めていった結果、
その汚職の罪を着せられてししまうのです。
受様はもちろん無実を訴えますが
受様の家と敵対する名家の後継者となった攻様が
証言書を書いたことで斬首刑に処せられるのです!!
受様は自分を陥れた者達も裏切った恋人も
愚かだった自分も何もかも許せないままに
小野の刃先を感じたと思いましたが
なぜか次に受様が目を開けたのは3年前の過去で
2度目の時を生きることになった受様は
攻様への復讐を誓います。
果たして受様の望みは叶えられるのか!?
騎士団での地位を望む受様と実は名家のご落胤だった攻様の
タイムリープファンタジーにです♪
受様のタイムリープは命を代価にした悪魔の所業で
受様の時を戻した者が誰かが物語の鍵となり
読者は受様とともにその謎に迫りつつ、
彼の恋に一喜一憂していきます。
騎士団で不正を行っていたのは誰なのか
どうして攻様は騎士団を去り
受様に不利な証言まで行ったのか
未来を知る受様は時に意識的に、時に無意識に
1度目とは違う選択をしていきます。
それが攻様との関係や未来を変えていくのですが
未来で起こった出来事は人を誰かの身に降りかかるし
攻様を憎みながらも惹かれるのを止められないしで
ハラハラ&ドキドキ♪
様々な人たちの思惑、画策、陰謀に翻弄された2人が
互いの手を取って明るい未来へと踏み出すまで
大変楽しく読ませて頂きました ( ˆoˆ )/
奈良先生のイラストも
物語世界にぴったりの秀麗さで眼福でした。
小中大豆先生は作品が出たら必ず購入する作家さまの1人です。
今回は珍しくドシリアスな作品でクスッとする場面が一度もありませんでした。
裏切られたガブリエーレの悲しみと悔しさと、3年前に戻った時に同じ目に遭わないようにと、慎重に生き直す様子に一気に引き込まれていました。ちょっと読んで寝るはずが最後まで一気読みです。www 流石でした。
アレッシオに告白した翌日に戻っているところが秀逸で、2度と愛さないと決めてるのに真っ直ぐに好意をぶつけて来るアレッシオの姿に揺れ動くガブリエーレに萌えました。
このアレッシオの様子と1度目の生の時とは違うガブリエーレの考え方と周囲の人物に、何となくどういった事が起きてガブリエーレが処刑されたのかは分かって来るんです。
そして、その答え合わせが合ってて喜ぶとともに、同時に敵のあまりの巨大さに絶望さえ感じてしまいました。再び追い込まれて行くアレッシオとガブリエーレの姿にハラハラが止まりませんでした。
でも1度目の生との違いはアレッシオの愛を信じていて、最後まで諦めないガブリエーレの強さでした。あっぱれでした。
ガブリエーレが3年前にどうして戻ったのか、誰が誰に助けを求めたのかがこのお話の解決の鍵になっています。そして、その鍵を最後の最後で使って陰謀を一気に解決する小気味良さがこのお話を読後感の良いものにしていました。
お見事としか言えなかったです。奈良千春先生のイラストが凄く世界観に合ってて素敵でした。
ずっしりと重い、どシリアスでした。
小中先生、本当にいろんな引き出しを持っていらっしゃる。
受け様は聖騎士ガブリエーレ。
品行方正で清廉潔白な人。
横領の濡れ衣を着せられ上、恋人だと思っていた男に偽証されて、処刑されたはずなのに、3年前の朝に時が戻っていた。
そう、ちょうど攻め様であるアレッシオに告白した翌朝に。
混乱しながらも、自分を陥れた犯人と恋人のアレッシオへの復讐を誓う。
最初の人生で、堅物過ぎて立ち回りが下手なガブリエーレが、冤罪で処刑されるまで。
辛くて、これどれくらいあるの…と挫けそうでした。
やり直しの人生では、アレッシオと恋人になっても、もう愛しはしない、と誓い、犯人を突き止めるべく動き始めるガブリエーレ。
読んでいて、誰が嘘つきなのか、何が本当で何が嘘なのか。
犬のように懐くアレッシオの姿に、ガブリエーレ同様、演技なのか本当の姿なのか、翻弄されました。
アレッシオに対して愛さない、と思いつつも、何につけアレッシオを思い浮かべているガブリエーレが健気で切ない。
今度こそ、2人が恋人としての確かな絆を築いていくのが、とてもよかった(っω<`。)
アレッシオと一緒に逃げようとする時のガブリエーレの言葉がかっこよくって痺れました。
一体どんな結末を迎えるのか、悪魔の望みは?
最後までハラハラドキドキで、2人で寄り添うラストに、胸をなでおろしましたよε-(´∀`*)
本当によかった。
イラストは奈良千春先生。
どのイラストも物語に引き込まれるもので、とても素敵でした。
先生買い。大事に読もうと思ってたのに、ちょっとだけ…と1頁読み始めたら止められなかったでした。こういうのを筆力っていうのよねと感じたファンタジーありの中世ヨーロッパ風ご立派騎士様お二人のお話。なんとまあ奈良先生の絵が似合うお話なことか!!!先生の書かれた「人生やり直し」系のお話って2回目だった気がするので、神に至らず萌2にしました。本編360Pほど+あとがき。一番欲しいものを間違えないのは大事だと思う。
なんと冒頭は表紙の金髪イケメンが痛めつけられた上に首をハネられるシーンから。は??と思っていたらさくっと数年前に戻って、金髪イケメンは「???」と疑念の塊ながらも、周りの様子を探る日々(=コミュニケーション量増大)。周りも、なんか金髪イケメンの様子が変わったな…と感じているようで…と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
ヌンツィオ(受けの部下)、ルカ(攻めの従者)、ルッチ(受けの部屋に出入りする黒猫)、シモーネ、マリオ、ダンテ(騎士団の問題児、3バカ)、トンマーゾ(受けと同じく部隊長)、ジロラモ(副団長)、カルロ(騎士団長)、ブルーノ(聖騎士、故人)ぐらい?3バカが良かったなあ。
++
最初は誰が悪いのか????だったので、もうはらはらドキドキ、ページを繰る手が止められませんでした。首をはねられた後の2度目の人生、なんとしてもやり直す!と頑張るんですもん、面白かったなあ。くそ真面目だった1回目なのに、とんでもない人生の終わり方だったから、逆に「やってられっか!」となったのは、とってもよーくわかります。だから力抜いて、礼拝に行かなかったり、二度寝をしたり。うんうん、それでいいんだよーとめっちゃ思いました。人生やり直しが上手くいっている感じなのが嬉しいなあ。それに、裏切ったはずの恋人(攻め)をやっぱり好きになってしまうのも良かった。裏切られたと思っても好きなものは好きになりますよねえ・・
ずっと受け視点だったので、攻めにシンクロするのはあんまりなくて。本編では攻めのカッコよさや惚れるなあという印象はあんまりなく、ただただ頑張る受けが人生をやり直していく様子を楽しめた一冊でした。男前受け、良き。
(攻め視点のSSがコミコミさん特典であります、おススメ)
すごかったです。
序盤はあんまりにも辛すぎて。ガブリエーレが読んでて痛々しすぎて。
処刑されるところからこれまでの回想、そして時が戻り…。
回想の中のガブリエーレが見てらんないよ〜ってくらい本人曰く蒙昧?それにアレッシオへの愛情がこじれすぎて、素直になれーーー!と叫びたかった。そんなことしてないで向き合え!
神はいない。救ってなどくれない。
時が戻ったのが兄弟のちぎり?をした翌日。この意味は…。
裏切ったアレッシオを二度と愛さないと誓うガブリエーレ。なのにどうしても愛さずにはいられない(泣)
逃げ出せばいいのに…と思ったけど、高潔なガブリエーレは慎重に復讐を企んで。
はぁ、ハラハラドキドキでした。
アレッシオ!最後まで読むと、なんてこった!
そうだったの〜?!
ガブリエーレが一皮むけて一度目のてつを踏まないようにしたり、アレッシオと向き合ったり騎士たちや従僕との交流を持ったり、大切なものが増えたり。
良かったです。
先が気になって仕方ないのと情報量が多すぎて。最後の方ではあれ?どうだったんだっけ?と迷子になりかけました。
二人の、いや三人の、いやあの三人も行く末が読みたかったです。
作家買い。
小中さんはコミカルなものからシリアスなものまで幅広く書かれる引き出しの多い作家さまですが、小中さんの新刊はシリアスベース。そのシリアスベースなお話に奈良さんが挿絵を描かれているという、もう最高過ぎる1冊でした。
小中さんらしいファンタジーものをベースに、様々な因子が加わり怒涛の展開をみせるストーリー。もうさすがの一言です。普段ネタバレ上等でレビューを書いていますが、こんなにもネタバレしたらアカン作品はない、と思うので、あまりネタバレしないようにレビューを書こうと思います。
聖騎士のガブリエーレは、清廉でまじめで融通が利かない性格の青年。
だがその性格が災いし、濡れ衣を着させられ、処刑されることになった。が、何よりガブリエールを苦しめたのは、彼の窮地は、心から信じていた恋人のアレッシオの裏切りによってもたらされたもので―。
という出だしで始まるストーリー。
もうこの時点で面白い予感しかしないのですが、この部分が序盤に過ぎない、ということ。
処刑されたはずのガブリエーレ。
自分は死んだ。
そう思ったガブリエーレが目にしたものは、3年前の「自分の部屋」で…?
Rebirth、なんです。まさに。
生まれ変わったガブリエーレが、恋人に復讐することを決意して。
ガブリエーレという人物はまじめで、でもその分視野が狭い。
自分の思い込みで突っ走ってしまうところがある。
そんな彼が愛したのは、優しく周囲の人たちから愛されるアレッシオという青年。
そんな生まれ変わる前のガブリエーレの姿を、そしてアレッシオという男性像を、そう多くはないページ数できっちり描き切っている小中先生の手腕に脱帽しました。
そして生まれ変わってからのガブリエーレがまたクソほどカッコいい。
根っこは変わっていないのに、彼はがらりと生まれ変わっていく。
処刑される前、そして生まれ変わった後。
この2パターンのガブリエーレの姿を拝見できて2度おいしい。
今作品の素晴らしいところはガブリエーレがアレッシオへの復讐を完遂できるか、というところに終始していないところかと思われる。二転三転しつつ進むストーリーに一気に引き込まれていく。まさに沼。一度読み始めたら手が止められなくなります。マジで。時間のある時に、ゆっくり腰を据えて読んで欲しいです。
そして、アレッシオとガブリエーレ。
この二人の恋の行方ですが、ああ、まあそうだよね、そうなるよね、という。
が、その恋の成就までのストーリーが面白すぎる。BL作品なので、もちろん二人の恋の話は外せない。でも、それだけじゃない。濃厚なストーリー展開が秀逸です。
可愛い受けさんはもちろん大好物。
でも、カッコいい受けさんはもっと好き。
そんな個人的な癖にぶっ刺さる受けさんでした。アレッシオもカッコいい!
で。
そんな素敵男子を奈良さんの挿絵が飾るという眼福さよ。
いやー、最高。
最高という言葉しか出てこない。
買おっかな、どうしようかな、とお悩みの腐姐さまがいたら背中をドーンと押してあげたいです。
買ってください!
とにかく面白かった。
読後余韻に浸ってしまう、そんな読みごたえのある1冊でした。
神、どころじゃ足りない。神×10くらい付けたい神作品でした。
ほぉぉ〜…すごい見応えあるストーリーでした!!読み終わったと同時にドッと力が抜ける脱力感が何故か心地よく感じました。謎解き要素も満載で、BLを含め方々に張るアンテナが多過ぎて脳内処理が大忙しでした。
この作品は処刑される前の過去にタイムリープするもの。自分を罠に嵌め裏切った愛する人に復讐するため2度目の人生をやり直していくストーリーです。
序盤はあんま楽しくないです。
拷問を受け処刑されていくガブリエーレの悔しい気持ちや愛する人に裏切られた絶望感が痛く切なく苦しい。加えて、ガブリエーレのアレッシオへの愛情が変な方向に空回っているのも楽しくもないし、そもそもガブリエーレの人柄もちょっと好きじゃないなと。そんな風に思いながら物語が始まったので、少しばかり不安になりました。
しかしそれは杞憂に終わりました。
ガブリエーレのタイムリープ後が面白くて、読む手が止まりません!
ガブリエーレは2度目の人生をアレッシオに復讐する目的で過ごしていくものの、1度目の人生の自分の行動や考えを俯瞰で見ることが出来るようになっていきます。
これこそがこの作品の最大の注目&ワクワクポイント!
これまでの自分の行動を見直し反省することで、それまで見えていなかった部分に目を向けるようになります。部下や従僕や同僚や上司…それまで無関心事項だったことに目を配り、1度目人生とはえらい違いの素晴らしい行動をとっていきます。急な変わりように周囲はビックリ。今まで人望のなかったガブリエーレに少しずつ味方が出来るようになりました。
その変化は愛するアレッシオとの関係にも当然波及し、1度目人生には叶うことのなかった身体の繋がりを持ち2人は愛を深めていきます。
ガブリエーレの2度目人生の大逆転ぶりは読んでいて楽しー♪序盤の嫌なシーンを吹き飛ばす勢いで、ガブリエーレが良い上司で同僚で恋人に大変身です。にしても変わり過ぎよー
人生をやり直しているから見える景色があるんですよね。だからこそ自分を陥れた真実に立ち向かうことが出来る。アレッシオへの復讐感情も含め、慎重かつ冷静な態度で判断出来たのが良かったです。2人の愛は1度目の人生でも2度目の人生でも揺るぎの無いものでした。
2人の愛の育みの後ろにあった大きな問題は、聖騎士団や神殿庁などの組織的腐敗。これが実に複雑でねちっこくて、一筋縄ではいきません。この問題に無理やり関与させられたガブリエーレとアリッシオは、ホントいい迷惑って感じです。彼らの家事情も絡んでるので、がんじがらめです。
ガブリエーレの行動は確実に未来を変えていることになるので、その変化や結果なども注目です。小出しされていた何てことない情報が全部繋がり、真実が明らかになっていく過程は見応えありました。
こんなに複雑なのに頭がこんがらないストーリー運びはすごいなと思いました。最後の顛末はご都合主義っぽかったですけど、わたし的には満足でした。悪者たちに心底嫌気が差していたので!(拷問シーンはキツい…)
とっても面白かったです。イラストも最高!
信頼できる仲間もできて、愛する人と幸せな人生を歩む夢も叶った素晴らしい結末に胸がいっぱいになりました。