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kimuzukashii ouji ni sasageru guuwa
エセル(受)は、小さい頃に母の不貞現場を目撃したせいで、女嫌い。女と子作りなんてまっぴらごめんな考え方をしてるので、王子だから世継ぎ問題が……って不安になることなく読めます。
エセルはオズワルド(攻)に片想いしてる。オズワルドも自分を好いてくれてると思ってたが、とある出来事でエセルが嫌いで見下してるという事実を知る。
そこからの受けと攻めの関係性にも萌えます。
女の使用人にキツめに当たる。ティーカップを投げつけたり、髪を鷲掴んだり。女に優しい受けが苦手だから好印象。
最後まで徹底して女嫌いを貫いており、妻は娶らない、子も儲けない。貴族に「私の娘と踊ってください」と頼まれてもちゃんと断る。そのまま生涯を終えます。
最初から最後まで好感度高い受けでした。
オズワルドの一世一代のプロポーズもあるので安心出来るカプ。
オズワルド、エセルと共に活躍した家庭教師のマルジンの失恋には心がいたんだ。
リアルタイムでないにしろ、生涯を終えた描写を見ると、永遠に生きててくれ! ってなりますね……。
イラストが怖めなのだけネック。
分厚さ(400P強)に怯み、長らく積読状態になっていたこちら。
今日、ふっと思い立って読み始めたらもう、止まらない止まらない…!
気付いたら230ページ、半分以上読み終えていて本当にびっくりしました。いや、面白すぎる。興奮。
「時間を忘れて読み耽る」という感覚、久しぶりに味わった気がします。
以下あらすじなしで、感想のみを。
男前だけれどとんでもなく腹黒の家臣 × ワガママ放題のポンコツ王子の、味方がほぼいない中での壮大な国再建事業のお話。
謎の人物が鏡を通して見せる過去・現在・未来の姿によってオズワルドの腹の中を知った時のエセルの衝撃、そしてそこからの行動力がもう、すごかった(語彙力)。
自分が見たものがただの夢や妄想ではないと確信した後の、改心したエセルの言動を見て、心の中で「いけ!エセル!やれ!エセル」といつの間にか心から応援している自分がいました。
序盤の、侍女をいじめまくるエセルの姿には嫌悪感を抱いていたのに…!
小中先生の圧倒的筆力の前に、ただただ頭が下がってしまう。。
エセルの前に現れた老人の正体、伝説の対となる刻印とは…、力を握る七侯はどうなる?エセルの初めて出席する、ここ一番の円卓会議の行方は…
などなど、気になること続出で、息つく間もなく走り切った(読み切った)感じがします。
個人的に一番好きなキャラ・マルジンとオズワルドがやんややんやと言い合うシーンが最高に好き。
電子版限定SSでは、恋破れた丸人の切ない想いが描かれていて胸がきゅーーっとしてしまいました( ; ; )
長いお話だったけれど、自分が今まで読んだ小中先生の作品の中で、一番好き!!と自身を持って言えてしまう面白さと衝撃のある一作でした。読めたことに感謝…
笠井あゆみ先生の挿絵が素晴らしいというのも、言わずもがな。表紙からうっとり眺めてしまう…
「ファンタジーで面白いお話教えて」ともし誰かに聞かれたら、この作品を挙げるだろうな、と確信してしまうほどの面白さでした。もうとにかく、面白かった!!!!
最近、BL小説を開拓中です。
元々漫画と中華耽美小説はよく読んでおりましたが、日本の作者さんによるものはあまり読んだことがありませんでした。
そこでこちらのサイトを絶賛活用させていただいてるわけです。
個人的に気に入ったレビュアー様のお勧めしていらっしゃるものから、少しずつ様々な作家さんを読んでみています。
本当にこちらのサイトには感謝です。そのお陰で、こちら小中大豆先生の『気難しい王子に捧げる寓話』に出会えたのですから。
もう、皆さまがおっしゃっていらっしゃるとおり、本当に面白い物語でした…。
登場人物達の心情の描写やその変化の描かれ方に非常に説得力があり、キャラクター達がそれぞれしっかりと立って歩きストーリーを牽引していってくれるので一切の無駄がありません。
エセル、オズワルドと主要キャラ達がとても魅力的です。人間の持つ様々な面や、立場による考え方の変化などがとても誠実に描き出されているように感じました。
一辺倒ではないわりに誰もが似たり寄ったりのこの「人間」というものに対して、誠実に向き合ってくださる作家さんの作品は、こちらも真摯に向き合い読んでいきたいと感じさせてくれます。
素晴らしい作品でした。
面白い物語を読みたい!と探していらっしゃる方にぜひお勧めしたいです。
最高の読書時間を過ごせること間違いなしです。
なんて、なんて面白い作品なのか。
読み終えて思わず「はー、面白かった…」と声に出てしまった。ワクワクしました。
小中先生作品の中で1番好みかもしれません。
何もかもがとにかく良かった。好みど真ん中でした。
ファンタジー作品なのですけれど、とっつきにくさは皆無で驚くほどに読みやすい。
ひとたびページをめくってみれば、これまた驚くほどに物語の面白さに引き込まれ、次第にページをめくる手が止まらなくなります。
何か予定がある前に読むのはあまりおすすめ出来ません。
ぐいぐいと読ませてくれる展開の数々に、時間を忘れて一気に読んでしまいたくなりますから。
こんなことある?と思うほど、400P超のうれしい厚みが一瞬です。
主人公が最悪の未来を回避するために奔走する。
題材としては非常にシンプルかつ、媒体を問わずこれまでにも数多く描かれてきたものだと思うのです。
そんなシンプルな題材をここまで魅力的な味付けにしてくれるのか!と驚きを隠せません…
夢中になって読みながら、なぜこんなにも面白いのか?でいっぱいになりました。
読んでいて読み手のアンテナにぴんと引っかかる「あっ」となるようなエピソードと言葉が、シンプルな生地の中にまるで隠し味のように本当にさり気なく混ぜ込まれているんですよね。
時に苦かったり、甘かったり、かと思えばしょっぱかったり酸っぱかったりもする。
人生も人の感情も、そういった複雑なものがぐるぐると混ざって出来ているんじゃないかなと思うのです。
主人公・エセルの序盤の印象は最悪です。
その一方で、オズワルドの印象は悪いものではないのです。
どんな物事でも、片方から見たものだけが真実だとは限りません。
ふと反対側から見た時、もしかしたらより良く見えるかもしれませんし、もしくは見えていたものよりも良くないものかもしれません。
そんなことを思いながら流れに身を任せて読んでいくと、隠れていた物事が徐々に明らかになり、気が付けばあれほど厚みがあったはずの本が薄くなっていくではありませんか。
もうこれは、夢中になって読ませてくれる話運びの上手さが見事としか言いようがないのですが…
その合間に描かれる、登場人物たちに深みを持たせる隠し味が効いたエピソードがたまらなく良いものばかり。
文字通り目が覚めたエセルを始め、どのキャラクターも良かったのだけれど、中でもオズワルドが別格なほどに良かった。
決してお綺麗な心を持った良い攻めではありません。
好みは分かれそうですし、良い意味ですごく人間臭い人だと思います。
なんでしょうかねえ。中盤・終盤の彼の中で渦巻く複雑でまとまりのない感情に終始やられっぱなしでした。
こういう完璧さがない人って妙に目が離せなくて。
相反する感情のすべてをエセルに抱いてしまうなんて、それはもう…ですよね。
ファンタジーとしても、内政ものとしても、逆転ものとしても抜群の面白さ。
シリアスさもBL加減もちょうど良く、個人的にはこれ以上ないほどヒットした作品でした。
よく談話室で紹介されていて気になっていた作品。ようやく読みました。先生の作品は初読みとなります。
422ページと長い作品ですが、あまりの面白さにあっという間に読了しました!
前知識少なめの方が楽しめると思います。ネタバレ少なめでレビューします。
読み始めは、エセル王太子(受)のダメダメさに驚きました。ここまでダメな主人公は初めてというくらい。エセルが心酔するオズワルド(攻)も、腹に一物ある感じで胡散臭い。
そんなポンコツなエセルが、謎の老人から、過去、現在、未来の真実を見せられる辺りから、物語が俄然面白くなっていきます。
ここからはもう、本当にストーリーが面白くて目が離せなくなり、どんどん読み進みました!
表紙から抱いていたイメージは、ファンタジーラブロマンスという感じなのかな、と勝手に想像してたのですが、とんでもなかったです。
とにかくBLよりもまず、エセルの成長物語がメインなんですね。
エセルが老人に見せられた、悲惨な未来を回避するために奮闘していく。それが最高に面白くて、エセルが格好よくて、時にはスカッとします!
もちろんBLの方も、少しずつ進んでいきます。オズワルドがまた、外見は最高に男前ですが、腹黒くてひねくれていて、エセルへの感情も愛憎入り混じって、複雑というか何というか…。途中、これほんとにBLになっていくのかしら、とちょっとハラハラしましたw
でも時々攻め視点となって、明かされるオズワルドの本音からは、斜に構えながらもエセルへの執着を感じられるのが、なかなかに良きでした。
そして終盤、ドラマチックな展開!
最高に面白く、そして最後には胸が震えるような展開が待っています!
愛の告白やそれに続く濡れ場は、とうとう!と感無量でしたし、二人のロマンチックなやり取りに、胸が熱くなりました。
電子限定SSは、エセルの参謀マルジン視点の「ある家庭教師の決意」。エセルとオズワルドが結ばれた翌朝のお話。これが短いけどめちゃくちゃ面白くて萌えました♡ マルジンはちょっと可哀想だけどもw
読後は素晴らしい物語の余韻に、胸がいっぱいになりました。
こんなに素敵な作品に出会えて嬉しい!
大好きな作品がまた一つ増えました。
先生の他の作品も、ぜひ読んでみたいと思います♪
シーモアにてSS付き電子限定版購入
最初、王子の性格の悪さが「気難しい」どころじゃなくてどうしようかと思いましたが、わりと早めにターニングポイントが来て助かりました。
謎の老人に見せられた最悪な未来を回避するために奔走する王子。
身近な人々への接し方を改める姿は好感が持てました。(庭師たちとのエピソードが好きです)
恋愛面は、すれ違い両片想いな状況が長く少し切なかったです。
物語の主軸は政治的な奔走で、先が気になってスラスラ読めました。
脇役ですが学者のマルジンが、いいキャラしていて好きです。
スピンオフとか、今後読めたら嬉しいな~と思いますが、本作がとても綺麗な終わり方をしているので、ないですかね…。
主人公の王子が気難しい通り越して性格が悪すぎて、序盤の150Pくらいで挫折しそうになりました。そこを乗り越えると、なぜ王子がそんな酷い性格になったのかが解明されて、王子の周りも動き出して変化していくので、引き込まれるように一気に読了しました!
序盤の嫌な感じが長すぎじゃねって思いましたがそれも物語のエッセンスでした。谷深ければ山は高いようです。
攻めの執着も萌えました^ ^
電子にのみついていたSSまで読みたくて電子で購入したのですけど、なかなか手が出ず。
でも、読み出したら一気読みでした!
とっても面白くて、ドキドキも萌えもたまらなかったです(≧∇≦)
受け様は王太子のエセル。
攻め様のエセルの近習の子爵オズワルド。
わがままで癇癪持ちのボンクラ王子だったエセルが、不思議な老人により『真実を映す鏡』を見せられ、そこで見た、過去、現在の知らなかった真実、悲惨な未来に打ちのめされる。
未来を変える為、反省してそこから動き出すエセルがカッコいい。
こんなにも清廉で高潔で賢いなんて。
これが本来のエセルなのだなぁ。
そして、実は腹黒で野心家のオズワルド。
エセルのことは、出世の道具としか思ってなくて。
エセルの本当の姿を見て慌てる姿には、攻めざまぁな気持ちで、せせら笑ってやりました。
参謀のマルジンから「あなたは気づかなかったのか」と断罪された時は、めっちゃスッキリ!
マルジン、よく言ってくれた(^^)/
そしてまぁ、拗らせてることよ(;^-^)
最後、どう決着するのか、最後までハラハラドキドキでした。
LOVEの方も最後の最後でようやっと(*´ω`*)
オズワルドの気持ちを信じられないエセル。
そんなエセルを仕方ないと苦く笑うしかないオズワルドに、またまたざまぁ(°⊿°`)と思いつつ、オズワルドの強い執着心にニヤニヤでした(*´∀`*)
電子のSSはマルジン視点での、エセルとオズワルドが結ばれた翌朝のお話。
彼もやっぱりいい人でした。
紙の方が好きだけど、このSSの為に電子を購入して正解でした(≧∇≦)
いやーーー!素晴らしい作品に胸が熱くなりました。高評価も納得。
小中先生は天才じゃないかなと。
ストーリーがどうとか…じゃないんです。全方位にパーフェクトで完璧です。
バカで愚鈍な王子が、自分の未来・国の未来・大事な人たちの未来を危惧して、心を入れ替えて国を変えようと頑張る物語。
「寓話」とタイトルにあるように、作風はおとぎ話めいています。
王子が自分の置かれた現状を知る術になったのは、謎の老人に見せられた不思議な鏡。この鏡が見せた、過去・現在・未来が、王子であるエセルにとっていかに残酷なものだったかを教えますが、これこそが彼を未来の善王たる道に変貌させていくきっかけとなります。
この鏡を見たあとの、エセルの180度転換ぶりはすごいです。ワクワクの期待感しかない。
王子ではあるけど、周囲の人たちに蔑まれ、疎まれてきたエセルの下剋上的サクセスストーリーに、読むテンションがどんどん右肩上がりです。厳密な下剋上の意味的には合わないけど、でもそんなイメージなんですよ。みんなにバカにされてきた愚鈍王子の覚醒……ゾクゾクしました。
BLパートでは、想い人であるオズワルドにも馬鹿にされてきたエセルが、オズワルドに情欲を向けなくなった途端、オズワルドが慌てふためく様子が最高に気持ちいい!まさに「攻めザマァ」展開でした。
素晴らしい王子に変身を遂げたエセルの、王子としての仕事ぶり、引いては国を滅亡に導く悪き者たちの暴露・制裁、味方を作るべく根回しに奔走する様子は、とてつもなく高揚感を覚えました。これは文字で説明するより、一度読んで欲しいです。この素晴らしいサクセスストーリーは、口伝えでは言い表せません。
最後の見せ場。父である王との対峙となった「円卓会議」。
これはすごかった。。。
半沢直樹さながらの悪の暴露となりました。
悪の罪は暴かれ、明るい未来への道筋が開かれた最高のシーンでした。BLであることを忘れて、手に汗握る白熱バトルに胸が滾りました。
オズワルドとの関係も攻めザマァ展開から、少しずつ少しずつ良い方向に向かっているんですよね。オズワルドもエセルも、お互いがお互いに嫌われている存在だろう…と思っているところからなので、心から求め合える存在となった2人には嬉しさしかありませんでした。
2人が運命の相手であることが明白なのは、物語を読めば分かります。この伏線がとんでもなくすごい。恐ろしくドラマチックな展開なので、うおぉ〜!!(驚)となりました。
色んな情報が、複雑でありながら且つ整然と構築されてる完璧な物語。小中先生の筆の魔法にすっかり魅了されてしまいました^ ^
品のない言葉で失礼しますが…マジでスゲーー作品です!
キャラクターや物語の進み具合、BLエッセンス、ストーリーの抑揚も全てが素晴らしかったです。おとぎ話っぽい雰囲気も、私の大好きポイントでした。
何度も読み返したくなる素晴らしい物語。
もちろん神評価ですが、もっとその上の評価称号を与えたくなる程の名作だと思いました。