double suicide

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  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神34
  • 萌×27
  • 萌10
  • 中立8
  • しゅみじゃない4

--

レビュー数
17
得点
236
評価数
63
平均
3.9 / 5
神率
54%
著者
トジツキハジメ 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
海王社
レーベル
GUSH COMICS
発売日
電子発売日
価格
¥770(税抜)  
ISBN
9784796414500

あらすじ

「兄貴を、食べたい。」
欲求が抑えられない弟と、年の離れたブラコン兄の狂気に満ちた兄弟愛。

子供の頃から偏食気味でベジタリアンの大学生・桂と、
ブラコンだけど頼りになる真面目で優しい兄・栖は、
年は離れているがとても仲の良い兄弟だ。
桂は子供の頃から何故かずっと血の味を知りたいと思っていた。
良くない事だと分かっているのに、考えずにはいられない。
だからリスカをしていた大学の知人に頼み、血を分けてもらうことに。
桂は血の味を知るうちに、栖を食べたかったことを思い出す……。
食いたい欲求を抑えられず、栖への執愛を自覚した桂は――?
歪んだ愛の極みを描いた描き下ろしも収録!

表題作double suicide

大学生
桂の兄でリーマン

その他の収録作品

  • あとがき(描き下ろし)

レビュー投稿数17

つまり食×がS×Xってことだろ?????!!!!!

そういうことなんだね????!!!!天才!!!!!!
サスペンスな空気感でS×Xはしないけど空気感がしっかりBL、なんだこれ?? でも最高ってことはわかる。
主人公の「衝動」の原因もオカルトとか都市伝説大好き人間にとっては「もしかしたらそうかも」っていうロマンと「ありそう」によって謎の説得力があり、でも作中では絶対にそうとは確定していない、ぼやっとさせたままなのが逆に雰囲気を醸しててよかった。
BLに女の子が出てくるの?と思ったら、ものすごくドライでものすごく有能で、でもものすごくかわいそうですごくいいポジションだった。好き。

1

カニバリズム?

副題に、食べたい、とあるのでカニバリズムの匂いがしていましたが、実際には食べたいという欲を別の形で満たすお話でした。しかしそれもなかなか壮絶で、こういうのが苦手な人もいるだろうなあと思います。
私もかなりダメなので、ほぼ薄めを開けた状態で読みました。むー、痛いし気持ちが悪い。。

最終的には、兄弟の(かなり)痛い愛の形に落ち着いていくのですが、兄の彼女や、リスカの女子高生の末期など、なかなか読み飛ばすというわけにはいかない展開もあります。

スケボーや、ほのぼのBLもある作家さんだけに油断していました。。
私には厳しすぎました。

0

静かで綺麗で怖い作品

カニバリズム系読んでみたかったので手をつけましたが想像以上によかった。
血を飲む、人を食べたいという描写を必要以上に騒ぎ立てることなく、みんなが静かに向き合って淡々と自分の欲求を満たしていく感じが好きです。

全体的に絵が綺麗で黒の使用率が少ないからこそ血が際立つし、キャラの表情が無に近いものが多いので次の展開が読めず、ずっと背筋がゾワゾワしてました。

最終的には兄弟の共依存とも違う、桂くんの依存をサイくんが許して受け入れるという関係性に落ち着きましたが、今後サイくんも血の味を知り完全なる共依存となってしまうのか、それとも弟を見捨てられずズブズブになり続けるのか、いつかは弟を見捨てて逃げるのか、それも読めないラストなのがまた最高でした。

これでも兄弟だからこそここまで逃げることも見捨てることもできないで2人で堕ちていってるんだろうなと思うととても良いですね!
個人的には兄が弟見捨て、弟が死もしくは堕ちて、兄絶望みたいな展開も見てみたかったです(超個人的性癖)

1

みなみなさま似たようなことを言ってますが、BL作品かというと疑問があるが、紛れもなくトジツキハジメ作品ではありました。
男が男にでかい感情を持つところにBLは存在するのだと思えばこれはBL。品川さんは男である方が作品全体に漂うBL感は増したであろうところ、そうなっていないのはやはり世界は弟と兄のためにあるからなのか。
個人的には兄は徹底的に光の人で、鈍感も鈍感で、陽の気をまとい、のらりくらりと大往生を遂げていただきたいが、彼らのいく末やいかに。
BL作品を読んで得るような萌こそなかれ、違った味わいを楽しめました。

1

兄弟BL?ホラーBL?

首筋がゾワッとするような、とても不思議な感覚で物語が進んでいきます。

偏食な主人公、桂の満たされない欲望。その欲望はどうやら遺伝していると桂が気付いてから、ズブズブと沼にハマるように謎の闇に沈んでいきます。シャープな絵柄と画面のコントラストが夏を感じさせるようで、陰影のくっきりさがますます謎の闇を際立たせていますね。
エロらしいエロはありませんが、妖しい雰囲気が常に漂っていて、寒気のようなゾクゾク感を味わえました。

さて、ネタバレに言及して。

BLとしては桂と兄である栖の関係性ということになるのでしょう。これが恋愛感情なのかは微妙です。食肉の欲求を最初に感じた相手であり、独占欲での束縛にも思えます。兄への食的欲求が性的興奮にも繋がっているようですが、結局兄を性的に求めることはしなかったんですよね。あのまま共依存へと発展して、舐めたり噛んだりしながらの禁断背徳アブノーマルエッチも見たかったなぁ。

桂の兄への執着心や彼女の引き剥がし方など、コイツやべぇな、ってシーンがすごく良かったです。このヤバさを知らずに兄は弟に絡めとられていくのでしょう。気付いたときには二人とも沼に沈んでいるのです。そういうの好き~。

曾祖父のきっかけや人影の謎など、謎のまま終わっているものがあり、このお話がミステリーとして描かれたものではないということがわかります。桂のさっぱりした性格もあって、そこにこだわる必要性もなく、読者としても別に謎のままでいいかな、って思える不思議。サイコホラーにも思える作品でした。

ところで、トジツキハジメ作品、すっごく久しぶりに読みました。私は初期の頃の作品が好きで、特に絵柄も大好きだったので、青年誌向けに絵柄が変わった辺りから読まなくなってしまいました。今回、試し読みではまたかなりシャープになっていたので、いけるかな?と思って購入。久しぶりに読んで、やっぱり見せ方や雰囲気が好きだなーと思いました。行間というか、間のある作品が好きなんですよねー。

次はトジツキ先生のBLらしいBL作品を読みたいなと思いました。

0

まさしく、偽りなし

食人欲に苛まれている大学生の弟・桂(けい)と、母親と年の離れた弟が大切な、外交的で爽やかイケメンのサラリーマンの兄・栖(さい)の、血に翻弄されたガチ兄弟の共依存ストーリーです。
参考までに書くと、自傷他傷、手首を切っての流血、皿にある血をスープのように飲んだり、キーキャラクターの女性が死んでしまったり(自殺)します。

「人を食べたくなる」感覚から逃れるために、菜食&菓子パンを食べている桂。実は桂だけではなく、父も祖父も同じ症状に苦しめられていたが、栖には兆候はみられなかった。そしてとある事件を切欠に桂からのカミングアウトを聞いた栖は、弟のために自分が何がどこまでできるかを模索するようになって…という感じなのですが。

最初、表紙とジャンルを見てファンタジーじゃないカニバリズム…?食欲と性欲的なお話なのか?とか色々考えました。そして実際読んでみた結果ですが。私的には最高でした。方向性としては、メリバなのかもしれません。ですが、ラストだけでその後の妄想と考察がはかどることはかどること。あれってもしかしてそうだったの?これってもしかして…? これからもしかして…!が止まらなくなっちゃって、また始めから読み返してしまいました。

数々の謎が描写されていますが、作品上では明確な答えは載ってはいません。が、投げっぱなしでもなく、もしかしたらこうかもね的な判断材料はあるように感じました。

この二人の関係には、恋人、好き、愛してるというようなベクトルではない、嫉妬と羨望、執着心と庇護欲、依存心と諦念感、享受心や順応力、孤独感と飢餓感、などなど、掛け合わせたら物凄く薄暗くなるような感情がひしひしと感じられて、本当にゾクゾクしましたね。ジワジワきます。 そして、ラストですよ。 あぁ、やっちまったんだな、と。

エロいシーンは桂の自慰描写が2か所さらっとあっただけですが、このどうしようもなく、いかんともしがたい感情のやり取りを読めて良かったと思います。

余談ですが、ダブルスーサイドという単語は聞いたことがあったけれど意味を知らなかったので、この期に調べてみたんです。

…タイトルって、やっぱりすごいなと思いましたね。

3

安心したものの

なかなか電子書籍化されてこなかった作家様の作品群。BL作品は全て紙で所有しているので今回ももちろん紙で購入したけれど、もうBLは描いていないんじゃないかと思っていました。嬉しかったし驚きました。

相変わらず匂っている作風で、作者様の死生観がテーマに組み込まれているところはなんとなく安心した感じも。さりげなくオシャレなイメージもやっぱり好みで、でも、なんとなく物足りない…っていうのが一読した感想でした。

タイトルに掛けたテーマの闇深さも、兄弟間のエロティシズムを孕んだ関係性も、一見普通の家族に潜む禍々しい秘密も、ちゃんと読み取れる。まずそこがすごい。カメラワークのようなコマ運びは映画的だし、ページに白い部分が多いのも、読者の想像力を載せる余白としてうまく働いている。

ストーリーに自ら積極性に関わろうとする読み手には面白いかもしれない一方、画力によって受け身で読んでいると、?だらけかも。もとはマンガではなく文章で表現しようとしていた作者が、今作で言葉少なに伝えようとしているものは何なのか…わたしには難しすぎました。

作者の作風が好きで、エロを主眼に置かないBLの方こそ謎のありがたみがあるんではないかと考えていた過去もあったけど、何周かしてしまったのか笑、本作ではもっと兄弟間エロスを感じたかったかもしれないです。

それから、自殺に全く美学を感じられなくなってしまったので、フィクションで描かれたとしても(わたしには)生き死にの説得力が薄れてしまっているというのもあります…。

今後も作者様にはBLを描き続けて欲しいと強く願っていますし、追っかけ続けるつもりです。

2

「なるほどね」と思ったのはあとがきでだった

もう タイトル買いに決まってるじゃないですかぁ ←なのに積んでたw
病みしか感じなかったんですよね そのタイトルに

【合意心中】【 心中自殺】

しかも帯には「兄貴を、食べたい。」

カニバみたいな帯なのに カニバじゃなかった

別にがっかりしたわけではないのだけれど ←実はがっかり
基本節操なし エロもグロもオールオッケー
なので帯で期待値あげることもしばしば

で この「食べたい」が肉欲(性欲)的なものに感じられなかったのは自殺や心中の入った あのタイトルだったからかな? もうカニバリズム読む気満々だったわけです


欲求を満たすというより 記憶にこびりついたものを知るために血をみたかった ただそれだけ

なのに 彼氏の死から自傷行為に走った同級生を知ったことに端を発し 事態は急加速

血の味ってみんな案外知ってて ただその味を何を見て口の中に再生するかってところまではわかるんだが その想像した口の中を食べたいって思うのがどうにも

直に血を飲むの思考に至ってないからの発想なのかもしれないけど 貧血の人間がガリガリ氷を食べたくなったり 砂を口一杯頬張ってジャリジャリ食べたいっていう 所謂『氷食症』とは違う何かの記憶に操られてるってのが



彼女の血をみた瞬間思い出した血の味 衝動的に目の前の血を舐め気づく

幼い頃のストレスフルな事象から菜食主義者にならざるを得なかったのかと思えば 人肉を喰らった祖先の記憶の遺伝だと?


う~~~~~~ん
うーーーーーーん

お話にムリがありすぎたな

単なる血を飲みたい(ヘマトフィリア)だとか 人肉を喰ってみたい(カニバリズム)的な
個人の欲求だけなら悪くなかったんだけど なぜ父親・祖父を巻き込んでオカルトホラー風にした?

そんなよくわからないもの投入してかき混ぜるもんだから せっかくの兄への強い欲や執着が[兄じゃなくてもよかったんじゃない?]って?

兄だけが知らない飢え
当てどころのない怒りが兄に向けられる
知らされた事実に兄も病んでいく なぜ自分だけ違う?


異常性癖の話だし好き嫌いは分かれるんだろうけど 設定1つで萌え削がれるとは思わなかったし 結局 心中はなんだったの?と

んーーー 悪くないんだけど
いっそ 先祖に食われたモノからの呪いとかにしてくれりゃ 大好きなオカルトで萌え散らかせたのかもしれないんだけどな

ごめんなさい それこそ自分の至ら性癖のせいだわ ほんと残念…………

と思ったら

なるほどね 
はじめましてかと思ったけど あの作者さんだったか
あとがきの そのキャラで気づいたわ

1

女子の描写は好きだった

 掴みは面白くて、ここからどういう風に物語が展開していくんだろうとわくわくしながら読み進めました。結論からいうと、この作品に萌えや愛をあまり感じることができなかったかなと思います。終始淡々とした雰囲気を貫いていたことは気になりません。キスやセックスの描写がないことも。ただ、桂が栖に向ける感情が私には理解しきれませんでした。

 愛の薄い執着だけでも萌えた作品は多々あったけれど、この作品ではその執着心も根拠がふわっと曖昧な気がして。栖にのみ執着するのは分かったけれど、なぜ栖なのか? 5才の時に見た光景が別の人だったらまた違ったのか。栖も桂を受け入れることになぜここまで抵抗がないのか。単に母子家庭というだけでは理由として薄いような。理由に納得できたとしても、血を通じて繋がる関係を果たして楽しめたかも微妙かも。この2人に萌える要素を見出せられませんでした。

1

何を読んだのだろう

結構軽い気持ちで読み始めたのですが、読後の衝撃が凄まじく、これはよく考えてから読むべき作品だと思いました。

恋愛をしていないので、厳密にいえばBLではないと思います。
でも完全には否定できず...
弟から兄への執着は、血が目的だとしても度が過ぎて、別の感情が含まれているようにも思えました。

過程がきつくて、ここから幸せに向かうのかと思えばそうではない。
どこにも救いがなくて、でも悲しいバッドエンドには感じません。

薄暗い展開に慣れてきたところで、どうなるのだろうと読めば、まさかの展開に。
その後がいくらでも想像できる、余韻を残す作品でした。

3

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