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不器用なリーマン×囚われの烏天狗
akegarasu yume koiuta
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
ざっくり言いますと、助けた亀(→豆腐小僧)に連れられて竜宮城(→かすみ楼)に行ってみれば、絵にも描けない美しい乙姫様(→烏天狗の翠蓮)に出会うところから始まるお話。妖かしの登場する和テイストのファンタジー。
お話もキャラクターも可愛かったです。絵の書き込みが、とても細かいところまで拘って描かれていて、木火土金水の設定も利いていて、世界観に引き込まれました。
人間と妖かしの恋なので、思いが成就したこの後、困難も色々あることが想像出来てしまいますが、もうそこには敢えて目を瞑り、主人公の暁人をただただ応援して読み進めました。
翠蓮の瞳がきれいな翡翠の色とあり、モノクロ画面なのに瞳の美しさが伝わってきます。カラーでないから余計になのか、脳内補完による翠色の美しさを感じるのです。そういえば同じ作者の「ルビーレッドを噛み砕く」でも同じようなことを感じたことを思い出しました。
夜の闇にぼんやり浮かぶ提灯の火、湖面に映るきらびやかな廓の明かりなど、かすみ楼の幻想的な雰囲気がとてもよいです。
キャラクターではかすみ楼の帳場を預かる白うかりと、豆腐小僧が可愛くて、お気に入りです。
腐仲間内でも人気だしレビューも多いし気になっていたこちら。
遊郭モノはせつなさ必須、しかも妖怪と人間。
最後どうまとまっていくのかなと思いながら
読み進めました。
ふたりの恋が実るまでにもちろん色々ありますが、一冊の中でテンポよくお話が進み、
年季も明けて、人間界で一緒に暮らすというハピエンに落ち着きます♡
チャラい見た目で真面目すぎ、仕事はうまく立ち回れなくて禁煙も続かなくて、とすっごく”普通”の人間の暁人と、”普通”を知らない烏天狗の翠蓮の素敵な恋のお話でした♡
先に2作目『羅城~』を読み、このかすみ楼ワールドが好きでシリーズ買いしました。
悪そうなのや怖そうなのもちょっとは出てくるけど、おどろおどろしくなく、重苦しくなく、美しい和風ファンタジーの世界をライトに楽しめるところが気に入ってます。
その半面、籠の中の鳥!命懸けの恋!みたいな重めの話を描くには、ちょっとそぐわない気がしました。
「年季」「間夫」「足抜け」なんて、遊郭らしいワードは出てくるけど、どれもそんなに絶対的に縛り付けられてる感がなく、ゆるい。そもそも楼のトップたる楼主様が人格者で、なんだかんだ翠蓮を許したり助けたりしてくれちゃう。
なので相対的に翠蓮が甘ちゃんで身勝手に見えてしまった……。
命懸けで好きな人を訪れて、普通の恋人のようにデートして、1日限りの想い出を胸に……っていうその部分だけを切り取ったら、すごく切なくて美しくて好きだったけど。前後の流れがいただけない。
羽を出すために肩から背中まで大きく開いた着物が色っぽくて好きです。翠蓮が照れたりソワソワしたりするのに連動して、羽がパタパタするのも可愛い。
ワンコ妖怪は最初コワすぎと思ったけど、なんだかんだ仲良しになっちゃうのが暁人らしくて良かった。
このシリーズに関しては、悲恋っぽいのより明るい路線が好きです。
どの作品を先に読んでも後に読んでも違和感がなく世界観に浸れるシリーズです。
それぞれスピンオフ、ではなくシリーズだから、なのでしょうか。
こういう作品たちの場合、どれが先だっけ?読む順番は?となりがちですが、このシリーズに関してはそれがないです。ひとつひとつが完結していて、それでいて、大きな世界でつながています。
何周目かの読み返しで、改めてこの素晴らしい世界に浸ることができました。
あやかしと人間、という組み合わせのシリーズですが、他2作はメイン2人が割と力や本人のスペックが高めなのに対して、今作はあやかしも人間も弱めです。
烏天狗は過去のあやまち(事故みたいなものだけど)のために、力を貯めて使って約束を成し遂げるまで遊郭に縛り付けられています。
人間はごく普通のサラリーマンですが、公私ともにうまくいっていないときに、浦島太郎と亀的な出会いがあり、あやかしの世界、妖怪専用の遊郭に足を踏み入れます。
出会った烏天狗との交流は、遊郭という場所であったにも関わらず、すぐに性的な関係にはなりません。
これきりのはずだったのに烏天狗が気になってしまい、命を削りかけながらも会いに通う人間。
すぐに肉体関係にならないからこその心の動き、表情、言葉のかけあいがとてもきれいです。
また、他の2作と違ってメインの2人に弱さがあるのがこの物語の麗しいところだと思いました。
あやかしと人間、それぞれの弱さが醸し出す危うさ、のような空気感がすごく素敵でした。
何度も女性に騙されて、仕事は上手くいかなくて人生疲れてるリーマン暁人。たまたま手にした割符で妖怪の遊郭かすみ楼に行き、烏天狗の翠蓮と出会います。翠蓮は黒髪、褐色肌に緑色の美しい瞳を持っています。しかし、かすみ楼での翠蓮の男娼としての仕事ではあまり大切に扱われていない事に気づいた暁人はまた変なことに首を突っ込む、、、と思いながらも翠蓮を指名します。
翠蓮の和風の男娼姿がとても美しいです。そして、翠蓮と寝るつもりはないと言う暁人に見せるビジネスでは無い翠蓮の表情が可愛らしいです。そして、事情があって明け方に蓮池の上を飛ぶことしか出来ない翠蓮は、朝日に大きな羽が照らされた姿は美しくもあり、切なくもありました。
暁人はかすみ楼に縛られている翠蓮をほっとけないし、翠蓮も、男娼としての自分ではなく本当の自分を見てくれる暁人を気に入ってしまいます。
しかし、普通の人間と、妖の男娼では思うように逢うことは出来ません。暁人は翠蓮に逢う為に体を張って努力したのですが、結局は翠蓮とは会えなくて。しかし、そんな暁人の姿を知って、翠蓮は命懸けで暁人のいる現世に姿を現します。
現代風の翠蓮の姿がまた素敵で読んでいて、デートしている二人が普通にたのしそうで幸せで。しかし、、現世では夕方が別れの時間になるんです。かすみ楼は明け方が別れの時間だったのですが、朝焼けと夕焼けという夜と昼の狭間で別れの時間が来るところがエモいと思いました。このお話、朝焼けや夕焼けのシーンの絵はとても感傷的な気持ちになります。そして夜に提灯で張りめぐらされた結界の様子はとても幻想的な雰囲気があって、とても美しい世界に浸れます。
無理して現世に来てくれた翠蓮には必ず罰が与えられると知った暁人は、、ラストは直接読んで欲しいです。
暁人は無鉄砲な所があるけど、お節介で突っ込んだ首を最後まで諦めずに翠蓮に向けた所が良かったし、翠蓮は真剣に恋した事がなくて、ビジネスから離れると、途端に少年のような初恋に目覚めた可愛らしい姿に何度も見惚れてしまいました。
二人でタバコを吸うシーンはとっても良いですよ!
絵の美しさや世界観、設定がとても面白く、登場する妖はどれも個性的で見ていて楽しくて、萌えだけでなくストーリーがとても楽しかったです。
ファンタジーBLですが、どちらかというと二人の恋物語がメインなので、それほどあやかし感はないかも。
彼女に振られて落ち込んでいるリーマン暁人。助けた豆腐小僧に例としてなにかのおふだをもらう。
これが、公園の奥地に隠された怪しの楼閣で、誰でも指名できるという札だった。。
という設定。
そこで出会った、翠蓮という烏の妖怪。朝黒黒毛のかわいらしい妖怪さんです。
二人は男娼と客という関係を超えて惹かれ合うが、しがらみもあり。
それをどう乗り越えてゆくのか、というお話でした。
絵がきれいで、Hもしっかりあります。
仕事柄擦れているかと思いきや純情な翠蓮。一方、チャラくみえるリーマンの暁人も恋愛や人間関係には真摯で。。
大きなどんでん返しはないけど、二人が晴れて恋人になるまでのストーリーを楽しめます。
きれいな絵と世界観がマッチしたドラマチックなラブストーリーだなと思いました。
妖怪モノってよくわからなくて、妖怪にも性欲があったり遊郭があったりするんだな〜と思いながら読んでいました。
明烏は…夜明けは一夜の終わりの意味で遊郭では烏は嫌われると翠蓮は言っていたけど
暁人が夜明けの大空を飛ぶ翠蓮を見て
─「夢の終わり」は一日(げんじつ)の始まり
─こんな始まりなら 少しは現実も 楽しいかも知れない
のシーンがよかったです。
そちらの世界で烏はそういう存在でも、暁人にとって翠蓮はきれいで飛ぶ姿にワクワクする恋する相手だというのがよく伝わる。暁人のポジティブな人柄も。
ただ、きゅんポイントの照れた表情とか、ここ萌えですよ〜とわかりやすく示されているようで正直なところ少し恥ずかしいなと思う場面がいくつかありました。
暁人のスタイルの良さ、翠蓮の腰を抱く絵が好きです。
壺に憑いていた犬神と暁人が盟友になっていたのは笑いました。どこまでいい奴〜。そしてポチ太郎ってw
番頭さんの妖怪、公園にいた妖怪の子どもたちがかわいらしかったです。
noe67ではアンドロイドの設定がしっかりしていて読み応えあり、本作では妖怪の世界…あとがきの陰陽五行のエピソードがおもしろかったです(私は詳しくないですが)
ファンタジーでもこういう裏設定、マンガの中の理(ことわり)がしっかりしていると、どういうこと?と変なところで疑問が沸かずストレスなく読めるのでありがたいです。こういう作家さま好きです。
遊郭モノ、和風ファンタジー、黒髪褐色美人お兄さんと一途でイイ人すぎる攻めの、切ない純愛、だと…?
わしの大好きなワードばっかりじゃん。
えっ、コレ、間違いなく「神」でしょ?
もうね、すべてが自分の好みに命中しすぎて客観的にレビューが書けない。すみません (^^;)
『恋染龍雨衣』が良かったので、次にシリーズ1作目のこちらを読ませていただきました。相変わらずの絵の美しさと伏線回収の凄さに圧倒されました!特にクライマックスのシーン、先がもう絶望しか見えなくて泣きそうになりました。
朔ヒロ先生の作品はどれも本当に素晴らしい。いつか先生の上下巻マンガとか読んでみたいです!
「明烏夢恋唄」「羅城恋月夜」「恋染龍雨衣」の中では1番切なかったと思いました。
それは暁人が1番平凡な人間でお人好し故に、危ういと思ったからです。実際に翠蓮と出会ってなくても真っ直ぐで無鉄砲な生き方は長生き出来ないと思いました。
でも、そんな暁人だからこそ翠蓮は禁忌を犯してまで彼を危険から遠ざけようとするんですよ。それが逆に暁人を危険な目に合わすとは思ってないんです。
誰にも理解されずに年季が明けるまでを淡々と過ごしていた翠蓮の元に届いた光が暁人なんです。このお互いを思う気持ちにジンっと来ました。
やはりこのシリーズ大好きです。もっと人気が出てその後の3CPのお話が読んでみたいです。続巻希望します。
個人的に暁人が買った壺に入ってた犬の妖怪が好きでした♡
遊郭モノ。ストーリーは、男娼の足抜けを攻くんが(結果的に)サポートするというあるあるなんですが、受ちゃんが妖怪(烏天狗)で攻くんが人間なので、ちょっと勝手が違います。
まず、作画がめちゃくちゃ綺麗!受ちゃんが黒髪褐色という大優勝設定。長髪キャラってそんなに好みでないんですが、そんなの蹴散らされるくらいに美しいです・・・お顔だけではなく身体も美しいのが、本当に天才!
もっとエロ強めかなと思いきや純愛でした。
禿の豆腐小僧?も可愛い。最新作まで3冊購入してるので、続きも楽しみです!