花降る王子の婚礼

hana furu ouji no konrei

花降る王子の婚礼
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神179
  • 萌×242
  • 萌25
  • 中立4
  • しゅみじゃない9

--

レビュー数
30
得点
1142
評価数
259
平均
4.5 / 5
神率
69.1%
著者
尾上与一 

作家さんの新作発表
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イラスト
yoco 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
電子発売日
価格
¥660(税抜)  
ISBN
9784199009983

あらすじ

武力を持たない代わりに、強大な魔力で大国と渡り合う魔法国──。
身体の弱い姉王女の代わりに、
隣国のグシオン王に嫁ぐことになった王子リディル。
男だとバレて、しかも強い魔力も持たないと
知られたらきっと殺される──!!
悲愴な覚悟で婚礼の夜を迎えるけれど、
王はリディルが男と知ってもなぜか驚かず…!?
忌まわしい呪いを受けた王と
癒しの魔力を持つ王子の、花咲く異世界婚姻譚!!

表題作花降る王子の婚礼

グシオン・ラビ・ゾハール・アレゴエイダス,24〜25歳,武強国イル・ジャーナ国王
リディル・ウニ・ソフ・スヴァーティ,17歳,魔法王国エウェストルム第一王子

レビュー投稿数30

激萌えの壮大なストーリー

はぁ…良かった…

300ページ超えの大ボリュームを感じさせない面白さ。壮大なファンタジーを、この時間まで読み耽ってしまいました…

掌から花を生み出す王子、ってだけで激萌えですが、攻めのグシオンもいい男すぎて、2人の運命と背負ったものの切なさに胸を突かれました。

王女と偽って輿入れするリディル。リディルを迎えるグシオンにも実は大きな秘密があって…

リディルが男だと知っていながら、優しく心の込もった声をかけ、リディルの心を解そうとするグシオンの姿に、リディルと一緒にぐずぐずに絆されました。

互いを想う気持ちは大きくなるばかりなのに、救うことができない辛さ、リディルの心の痛みがリアルに伝わってきて切ないこと切ないこと…!

そしてSSでグシオンが照れくさそうに語る言葉が最高に良くて。

実はリディルにほとんど一目惚れだったんだね…!なんてキュンとさせてくれるんだー!

最高に萌え狂う物語でした。

0

夫婦愛の絆が最強

死を覚悟した婚礼から始まるファンタジックストーリー。めちゃくちゃ面白かったです!

魔法国の王子が武強国の王の元に嫁ぐ序盤から悲しさいっぱいで物語が始まっていくのですが、このドン底の悲壮感が最後には幸せに満ち溢れたエンディングに続いていく道のりがなんと素晴らしいことか。魔法が介在する世界観により、壮大なスケール感、独創的なストーリー、そしてドラマチックにドラマチックを重ねた息をつかせぬ展開に胸が熱くなりました!


嫁ぎ先のイル・ジャーナ国を騙すカタチの政略結婚ではありますが、死を覚悟していたものの王妃として迎えられたリディル。王のグシオンは誠実で優しい男で、リディルの気持ちがグシオンに寄っていくのは当然の流れと言えるでしょう(^^)

でもなんの問題もないかというとそうではなきてですね、グシオンにかけられた呪いだったり、イル・ジャーナが度々奇襲をかけられてピンチに陥ったりと問題山積です。実はこれらのことは、リディルが輿入れすることで解決するはずだったのに、リディルが偽りの花嫁だったことで解決せず……役立たずだと責められるし、リディルも自分を責めるしで苦しい状況に陥ります。


リディルのいいところはここでメソメソするわけじゃなく、前向きに自分に出来る最大限のことをしようと頑張ることです。周囲がなんと言おうとイル・ジャーナのため、グシオンのために無理をしちゃう美しき王妃の姿がカッコいいったらありゃしない。口先ではなく行動で示すリディルのグシオンを想う気持ちが、物語のスケール感にも劣らず大きいことを読めば必ず知ることになりますよ。


もうね、最後の怒涛の展開は色んな見どころがありすぎてぜひ実際に読んでその驚きと余韻に浸って欲しいです。リディルに秘められた魔法の秘密も、グシオンにかけられた呪いの顛末も全部まるっと含めて解決しますが、そのスッキリ感と読後感に酔いしれました。
甘くて優しい2人のイチャイチャも楽しい見せ場となっていますので、余すところなく全部が楽しい作品だと思います。イラストも世界観に合っていて、どれもこれもが最高でした。

0

無題

自分が勝手にBL文体と呼んでるのですが文章が平易で感じが多過ぎる、若しくは少なすぎる割にやたらと比喩に凝っていて甘ったるい。

そういう特徴がこの作品にも見られるのですがまあ気にする程ではないです、ただシリアスな内容とあまりにも嚙み合ってないと感じます。

花婿物がBL小説では流行りらしいですが恥ずかしながら初めて読みました、ファンタジー設定なので男子が嫁にいくという描写も一応受け入れられました。

ただやはりこの内容ならもう少し硬い文章表現があってるかと。

0

もっとじっくり読みたかった

とても面白かったです。
いろんなファンタジー要素を彷彿とさせる物語で読んでてわくわくしました。
リディルもグシオンもどっちも好きだったな。

ただもっとじっくり読みたかった。
最初の方は割とじっくりでなんならまだイル・ジャーナ着かないのかな…なんて思ったりはしたのですが、
″ここ″というシーンの描写があっさりしすぎていてちょっと物足りなかったです。
一冊におさめるには正直いろんなことが起こりすぎていたような気がして、せめて上下巻とかだったらあの場面はもっと詳細に見れたのかも…とか脇キャラにももっと愛着が湧いたのかも、と思ってしまいました。

でもそう思うくらいもっと読みたくて楽しいお話でした。
続編もあるとのことなので読んでみます。
特にグシオンの溺愛の仕方が程よくて最高でした。

1

素晴らしすぎる…!

初めての作家様です。


魔法王国の王子のリディルはとある事情で、ジャーナ国王のグシオン王の共に嫁ぐことになります。
でもリディルには魔力が無くしかも男なので死を覚悟しての嫁入りとなります。

嫁入りに行く前のお話もだし、嫁入りに行く最中も辛く切なかったです。
自分が死にに行くとわかってるから周りの人間が泣きます。
そんな人たちを励ますリディル。
死ぬのはリディルなのに、彼は弱いところを他の人たちに見せないんです。
でも誰だって死は怖いじゃないですか。
一人で泣いている描写がすごく辛かったです。

城についてから王と話をするリディル。
王が呪われている事や、自分の話をするのですが
どちらも辛くて悲しかったです。
ここにまでに既に何回か泣いたのですがここでも泣けました。

リディルも可哀想だしグシオンも可哀想で
どうなってしまうんだろう…とすごく心配な気持ちになりましたが
ちゃんとハッピーエンドで良かったです…!
ほんとによかった…!
お互いがお互いの存在によって救われたことがもう…(T_T)

とても素晴らしいお話でした。
読めて良かったです…!
続編を読むのが今から楽しみです♪

0

魔法

ヨーロッパ風ファンタジーで読みやすい作品でした。自分の好みとはだいぶ違うので評価高くありませんが、一般的には楽しめる方が多いと思います。続きの「雪降る王妃と春のめざめ」がより好きでした。そちらは萌2。
自分の好みだと、そもそも"魔法"が出てくる作品が苦手なので…魔法で解決できることが多すぎる反面、そこは魔法では解決できないんだ〜という。すべて作者のご都合ではないかと思えてしまう。そこを凌駕する設定や展開の面白さをもつ作品も勿論あります。
溺愛攻めで本人の資質には欠点のない(回りくどい言い方ですが、呪いという欠点がある)グシオンは完璧すぎでもう少し抜けてるところが欲しかった。人間味というか。呪われた姿を見られた後のリディルへの振る舞いはやや一方的だったものの。「雷王のしあわせ生活」ではタイトルらしい抜け感がで恋は盲目っぷりを発揮してましたね。これを本編でやる程緩いシーンを作る隙間はないよな〜
リディルは健気系かわい子ちゃんで無知シチュエッチなど萌える点はありつつ、こちらも好きなタイプの受けではなく。
主役2人が次巻でもっと好きになれると良いな。

0

最後ちょっと違和感が…

yocoさんの大ファンで表紙買いでした。
事情により隣国に王妃として嫁がされる王子と呪いもちの王様の、おとぎ話のようなラブストーリー。
リディルは思いやりのある優しい王子様。自分で身を守れる身体的・精神的な強さもあって好印象です。
グシオンもかっこいいし、側近達も良いキャラ揃いで、魔法やら呪いやらでてくるファンタジーで、シリアスありスリリングだったり、甘々だったりすごく良いお話でした。
が、最後の最後、生まれた隣国の子供を盟約によりもらえるという話を、リディルがただただ喜んだことにものすごく違和感がありました。自分の母親が、子供と引き離されることに散々苦しんだという話を聞いて心を痛めた後に、どうして手放しで喜べるのか…嬉しそうにお乳が必要な1ヶ月を過ぎた後母親から引き離す話をしているグシオンとリディルにちょっと恐怖すら覚えました。え、何、、私の知ってるグシオンとリディルじゃない、、的な。。。
リディルが愛するグシオンの統治する国の今後を思いやって、また自分では子供が産めないという負目もありつつ、というのはわかりますが、とはいえ今まで読んできた人物像がだいぶブレて何とも言えない気分になりました。

1

表紙と挿絵はとても好き

表紙がとても好きでハマりたい一心で読んだが、無理だった。前半は違和感とハテナがいっぱいで、後半は既存設定のごった煮状態で味付けが馴染まなかった。
文章にはたまに陶酔感が漂う。入り込んで読んでいれば堪らないかもしれない。

世界観の作り込みは凝っていて、輿入れまでの経緯は丁寧に仕立て上げられている。おかげで違和感をスルーさせてくれず、細かな設定が綴られるほどにハテナが増えてしまった。
特に謝罪と自害は、リディル側のことしか考えなければ、そこまで不思議でもない答えを出しているのかもしれない。グシオンの国側に立ってみれば何も解決しておらず、違和感しかない選択だが。

各所で覚える違和感を象徴していたのが、森で梟を助けるシーン。梟を襲う鷹も必死に生きているだけなのに、理不尽に餌を奪われ痛い思いをさせられている。だがそこに言及されることはなく、梟側に立った視点からのみ語られ、弱者に肩入れしているのが分かる。
ただ助けるだけなら道端で弱っている梟でも良かったはずで、わざわざ鷹を出すエピソードにしている時点で、話に期待を持てなくなった。ものの見方の偏りや視野の狭さは萎え要素で、これを正しいことのように描く作品は合わない。

不安は的中し、各所で同種の違和感を覚える。リディルの国は結構な不実を働いており、リディルはいわばその片棒を担いでいるのも同じこと。それなのに考え反省し責める内容は、かなり内向き。狭い城の中だけで育ったにしてもちょっと……。
妃になってからはお約束展開しかなかった。

グシオンはとても好き。最初の挿絵で、縋るような目でじっと見つめるグシオンに心奪われた。呪いのせいで常に哀愁が漂っているようなところも。いつのまにあそこまでリディルに惚れたのかが謎で、そこが分かるともっと良かった。

花降らし設定は何のために必要だったんだろう。ストーリーに活かされるでもなく、女性向け感を強めるだけで、不要に思えた。

読後感は悪くない。表紙と挿絵は神。

8

一途な受けが良い

自分の運命に争うでもなく、かと言って流されるのでもない。
運命を受け入れ、そして与えられた地と環境で健気に生きる二人の恋が良い。
脇役というには主要な登場人物の面々、動物たち、植物と全てに愛情たっぷりに書かれた作品で読んでて先生の思いに胸が熱くなる。
続編、スピン希望です♪

4

一人称の魅力

私、小説を読む上で登場人物の一人称が何かで好みが加速するタイプなんですが、この作品でまた新たな扉を開いちゃったので是非ご紹介させてください。

主人公のリディル王子の一人称は予想だと『私』もしくは『僕』『俺』あたりですよね。身代わりとして嫁ぐなら『私』が有力候補かと。

正体がバレた時点で一人称がかわる可能性もなくもないなと思っていたんですが側近イドとの会話で『私』とあったので日頃から『私』なのだとわかります。冒頭の父王との会話でも『わたくし』なので大きくかわることはなさそうだなと。

この時点で私の萌えポイント点灯しました!

リディルの聡明さや謙虚さが伝わり、甘々なタイプではなさそうだと感じたからです。やったね!私の好きな受けタイプだ!と。

さらに神ポインをつけるには攻めであるグシオン王の一人称がどうなるかにかかっていました。

この一人称で王の性格もある程度わかるはずなのです。わがままや横暴なタイプなら『俺』や『私』とか。でもリディルが『私』なので、できれば『私』ではない方が読みやすい。リディルより年上なので『僕』もちょっとタイプじゃないなぁと思っていたんですが、尾上先生が何をチョイスされたと思います?

なんと『余』ですよ!

でも、まだ私は驚かなかった。公の場で王が『余』と言うことはこれまで読んだ小説にもありましたから。

閨での場面や受けと想いが通じ合ったら素の一人称がでるやつでしょって思ってたんですよ。それがあらあらまぁまぁ最後まで一貫してこの王は『余」だったんですよ!!

この一人称チョイスが素晴らしいと思ったのは実に王の『らしさ』をあらわしているにもかかわらず、素が見えるようで見えない絶妙な一人称だったからです。

ストーリー展開をよませず、さらに王とリディルが絶妙な距離に感じるのはこの一人称のチョイスがあったからではないでしょうか。

ちなみにリディルもクライマックスシーンで『私』ではなく『余』を使います。これがまた効果的で凛々しい!

リディルと王の想いが通じ合ってからの王が『余』と話すたびに甘い言葉の中にさらに王としての威厳が伝わるような、、、とカッコよさに惚れ惚れしていたらラストのセリフですよ。やられましたね。

私達をどうしたいの(笑)

もう、この王じゃなきゃ物足りない!
私、イル・ジャーナの国民になります!!

是非、皆さんもリディルと一緒にグシオン王に骨抜きにされてください!








10

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